JP2020105553A - 溶銑脱硫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶銑段階の処理で、バーナーの加熱により溶銑界面の温度を高位に維持しつつ、安価にかつ高効率に脱硫処理を実施できる溶銑脱硫方法を提供する。【解決手段】溶銑段階でCaO系の精錬剤を添加して脱硫処理を行う溶銑脱硫方法であって、前記脱硫処理を実行している間は溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に維持し、溶銑表面の上部からのバーナー燃焼ガスの噴流で生成した溶銑表面の火点において前記精錬剤を加熱して脱硫処理を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、微粉炭、石油、炭化水素系ガスなどの燃料を酸化燃焼させることによって生成するバーナー燃焼ガスによって、脱硫剤と溶銑の界面とを加熱できる設備を用いた溶銑脱硫方法に関する。
鉄鋼中の硫黄分は、強度劣化や材質の磁気特性、加工性などを阻害する悪影響を有することから、製品に応じた濃度以下のものが要求される。製鉄原料の炭材などに含まれる硫黄は高炉で製造される溶銑中や電気炉での型銑溶解や酸化鉄還元時の還元溶解後などの粗溶銑中に含有され、主に溶鉄の精錬段階において、フラックスやマグネシウムなどの脱硫剤により溶銑脱硫が実施される。
更に、耐サワー剤などの極低硫濃度の上限が規定されるハイグレード鋼種では、転炉吹錬後や電気炉での溶解精錬末期以降の溶鋼段階においても、脱酸状態でフラックスを添加して極低硫化処理(溶鋼脱硫)が実施される。しかしながら、溶銑脱硫の段階で100ppm以下程度に脱硫処理されていない場合には、例えばS濃度が20ppm以下のハイグレード材を製造するためには、取鍋精錬段階で大量に脱硫剤を添加する必要があるとともに長時間の処理が必要となり、極めて高コスト、低生産性の操業を実施する必要が生じる。
ここで、溶銑段階では溶銑中に炭素を多く含有し、この溶存炭素は溶存硫黄の活量を高めて酸素活量を低下させる作用を有する。したがって、脱硫処理を実施する場合、溶銑段階で実施する溶銑脱硫が効率の良い方法として広く実施されている。このとき、高価な金属マグネシウムを用いることはコスト的な制約があり、脱硫フラックスには、下記(1)式の反応が有効であることから、CaOを多く含むものを用いることが一般的である。
(CaO)+[S]→(CaS)+[O] ・・・・・(1)式
なお、(1)式中の括弧()は、脱硫フラックス(または精錬スラグ)中の物質を示し、括弧[]は、溶銑中の溶存物質を示す。溶銑脱硫を効率的に進行させるためには、脱硫フラックスの滓化促進によって精錬スラグの脱硫能を高めることが重要である。更に(1)式は吸熱反応であるため、反応界面の温度を高温に維持することが可能であれば、(1)式の反応を促進させることができる。
特許文献1には、機械撹拌式脱硫装置を用い、バーナーにて精錬剤を加熱して上吹きランスから添加し、早期の滓化を実現するとともに溶銑温度の低下を抑えることを可能とする技術が示されている。
更に、特許文献2には、バーナー機能を有する上吹きランスを用いて、バーナーで加熱した脱硫剤を溶鋼に吹き付ける技術が開示されている。また、燃料燃焼後の高温ガス成分であるCO2やH2Oが、Alキルド溶鋼に衝突すると、酸化によって0.2kg/t以上(質量濃度換算で0.02質量%)のAlロスを伴うことや、このAlロスによって脱硫率が大幅に低下するのを回避するために、一定の噴流調整制御の実施が必要であることも記載されている。
特開2009−299126号公報 特開2012−21226号公報
前述した特許文献1に記載の技術では、バーナー加熱により脱硫フラックスを予め加熱して添加することが可能であるため、早期に滓化が進行する。しかしながら、機械式撹拌によって脱硫スラグが溶銑中に巻き込まれているため、前述の(1)式の反応が起こる反応界面での温度は、溶銑温度に近い温度となってしまう。
また、特許文献2に記載の技術は、溶銑脱硫ではなく取鍋精錬段階の溶鋼脱硫を対象としている。さらに、その時の脱酸剤は高価な強脱酸元素であるAlを用いているため、0.02質量%以上のAlロスを回避できないと有効な脱硫処理を実施できない。なお、一般的なAlキルド鋼のAl濃度の範囲は0.03〜0.06質量%程度であることから、特許文献2における脱酸範囲も同様と考えられる。特許文献2における反応促進作用においては、フラックスを搬送するバーナー燃焼ガスが溶鋼表面に衝突して酸化によるAlロスが発生するが、バーナーによって燃焼されるガスはフラックスのキャリヤーガスとしても機能するため、バーナー燃焼ガスがフラックスと溶鋼との界面温度を上昇させる。前述の(1)式の反応は、バーナー燃焼ガスによって高温に熱せられた溶鋼表面で起こり、効率良く脱硫反応を促進できる。
しかしながら、特許文献2に記載の技術を溶銑脱硫に適用する際には、溶銑中に含有しない高価な金属Alの合金添加が必要である。また、限定された送酸条件を満足してAlロスを低位に抑制できても、その後の脱炭時では酸素吹錬によってAlが先行して全量酸化燃焼する。このことから、コスト的に有利な操業に用いることはできないという課題を有している。
本発明は前述の問題点を鑑み、溶銑段階の処理で、バーナーの加熱により溶銑界面の温度を高位に維持しつつ、安価にかつ高効率に脱硫処理を実施できる溶銑脱硫方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)溶銑段階でCaO系の精錬剤を添加して脱硫処理を行う溶銑脱硫方法であって、
前記脱硫処理を実行している間は溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に維持し、溶銑表面の上部からのバーナー燃焼ガスの噴流で生成した溶銑表面の火点において前記精錬剤を加熱して脱硫処理を行うことを特徴とする溶銑脱硫方法。
(2)前記バーナー燃焼ガスにより前記精錬剤を溶銑表面に衝突させて添加することを特徴とする上記(1)に記載の溶銑脱硫方法。
(3)前記脱硫処理中における溶銑温度を液相線温度以上1320℃以下とすることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の溶銑脱硫方法。
本発明によれば、溶銑段階の処理で、バーナーの加熱により溶銑界面の温度を高位に維持しつつ、安価にかつ高効率に脱硫処理を実施することができる。
本発明の実施様態に係る溶銑脱硫方法の例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施様態に係る溶銑脱硫方法の例を説明するための図である。
まず、図1に示す直流電気炉において、上部アーク電極2と下部水冷電極3とを通電してアーク加熱を行い、還元溶解によって型銑、炭材、およびダストブリケットを主原料とした溶銑1が製造される。
溶銑脱硫を行う際には、上部アーク電極2と下部水冷電極3との通電を停止して上部アーク電極2を上昇待機させた状態にする。そして、精錬剤5(CaO系を基本にアルミナ、シリカ系滓化成分を配合したプリメルト品)をホッパー6からランス4中に切り出し供給する。このとき、酸素配管14からフレキシブルホース16を介して酸素をランス4に供給して精錬剤5を運搬するとともに、LPG配管15からフレキシブルホース16を介してLPGをランス4に供給する。なお、ランス4は一般的な水冷構造(図示せず)であり、ランス4内において酸素およびLPGは異なる通路で供給され、ランス4内では混合されないものとする。そして、ランス先端部で酸素とLPGとが混合されて火炎状のバーナー燃焼ガス7が溶銑1の表面に吹き付けられ、溶銑の脱硫処理が行われる。なお、本実施形態ではLPGを用いているが、微粉炭、石油、炭化水素系ガスなどの燃料であれば特に限定されない。
更に、脱硫処理を終えた後に、炉体9を排滓傾動装置10によって傾動させて除滓孔11、排滓樋12を経由してスラグパン13へスラグ8の排滓が行われる。この排滓処理を実施した後に、ランス4より酸素のみを吹き付けて脱炭吹錬を実施することで、脱炭による溶鋼の製造、更には、脱燐、脱炭処理に伴う低窒素化が実施できる。
(1)式にて示される脱硫反応は、精錬剤5が吹き付けられる部位で、バーナー燃焼ガス7によって溶銑温度よりも高温状態で滓化および脱硫反応促進効果を得ることができる。このため、通常の上部精錬スラグと溶銑との界面だけの脱硫反応よりも反応速度は高位にできる。
一方で、バーナー燃焼ガス7の排ガス中には酸化性を有するCO2、H2Oを主成分とした燃焼排ガスが含まれる。このため、脱硫処理中に溶銑の表面では酸素ポテンシャルが増加しやすく、酸素ポテンシャルが高い界面においては脱硫反応の進行は著しく停滞してしまう。そこで、界面の酸素ポテンシャルを低くするために、酸化しやすく界面の酸素を取り込みやすい金属Alを溶銑中に添加することが考えられる。しかしながら、溶銑段階において、前述のように大量の高価な金属Alの添加は工業利用に対してコスト的に有効ではない。
一方、一般的に溶銑中には、溶銑やダスト中における不可避的含有物や鉄鉱石の脈石分であるシリカが炭素還元時に比較的高濃度で混入しており、その濃度は一般的に0.3〜1質量%程度である。そのために、脱硫処理中には激しい脱炭反応が進行せず、バーナー燃焼ガスの排ガス中の酸化成分のうち、系外へ排出せずに炉内反応に作用するものは、脱珪反応にて分解される。したがって、Siが高濃度の溶銑の場合は、溶銑との界面では、常に溶銑中のC及びSiによって低酸素ポテンシャルが維持され、反応部位では高温かつ低酸素という脱硫反応にとって有利な条件で脱硫反応が進行するのである。
このように界面の酸素ポテンシャルを低位に維持するためには、脱硫処理を行う溶銑のSi濃度を脱硫処理中において常に0.2質量%以上に維持する必要がある。
但し、脱硫処理を行う溶銑に脱珪処理を実施した型銑などを使用するような場合には、脱硫処理前の段階で溶銑中Si濃度が低位の場合がある。このような場合には、脱硫処理中に溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に維持できないため、比較的安価なFe−Siなどを、脱硫処理前または脱硫処理中に添加することによって、溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に確保することができる。
また、図1に示す例においては、1つのランスから精錬剤とともにバーナー燃焼ガスを照射部(火点)へ斜めに吹き付ける構成としたが、バーナー燃焼ガスと精錬剤とを別系統で吹き付けもしくは添加するようにしてもよい。例えば、バーナー燃焼ガスの照射部(火点)に別系統のランスから精錬剤を添加してもよく、十分に溶銑の界面が加熱できる状態であれば、精錬スラグ上方からバーナー加熱によって脱硫反応を促進させても同様の効果を享受することができる。
さらに本実施形態においては、バーナー燃焼ガスによって脱硫反応が行われる溶銑表面を高温にするため、バルク温度(溶銑温度)を高くする必要はない。特に耐火物の損傷を大きく抑えられることから、脱硫処理中の溶銑温度は1320℃以下とすることが好ましい。(1)式の反応は吸熱反応であるため、一般的には溶銑温度が高い方が脱硫反応は促進される。したがって、滓化性を確保したりフラックス原単位を削減したりすることが困難な低温操業において、本発明の脱硫促進の効果は特に顕著となる。なお、溶銑温度の下限は特に限定しないが、溶銑の液相線温度を下回る凝固部が溶銑温度に存在するときには操業障害が発生するため、液相線温度以上の溶銑温度で操業することが好ましい。
以上のように本実施形態では、直流電気炉で溶銑脱硫処理を行う例について説明した。一方、本発明は、直流電気炉以外にも、トーピードカーや溶銑鍋を用いた機械攪拌、三相交流や高周波型各種電気炉等を用いても実施可能であり、高炉溶銑や、溶融還元法、各種スクラップ溶解法などによって製造された溶鉄やそれらの混合物で、一般的にはCを2質量%以上含有する溶鉄を対象にして実施することができる。なお、本発明における溶銑とは、Cを2質量%以上含有する溶鉄ベースの溶融金属である。
次に、本発明の実施例について説明するが、この条件は、本発明の実施可能性及び脱硫促進の効果を確認するための一条件例であり、本発明は、この実施例の記載に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する種々の手段にて実施することができる。
まず、図1に示すような1MVAの直流電気炉で1t/chの溶銑(C濃度:4質量%、液相線温度1170℃)を製造し、処理前の溶銑中S濃度を0.03質量%に予め調整した。そして、脱硫剤には粒度0.2〜0.5mmのCaO:Al23:SiO2=65:10:20(質量比)のプリメルト後粉砕品を用い、脱硫剤20kgを添加して脱硫実験を実施した。
実施例1〜5及び比較例4では、水冷式のランスにLPGと酸素とを送り、ランス先端部からバーナー燃焼ガスを溶銑表面に向けて吹き付けた。また、実施例1〜4では、同じランスにて酸素によって精錬剤(脱硫剤)を運搬してバーナー燃焼ガスと共に脱硫剤を吹き付けた。一方で、実施例5では、バーナー燃焼ガスによって加熱された溶銑表面の位置に脱硫剤を分割添加した。また、比較のため、比較例1〜3では、LPGを止め、バーナーによる加熱なしで実験を行った。処理後に溶銑サンプルを採取し、処理後の溶銑中S濃度が0.01質量%以下を合格範囲として評価を行った。また、脱硫処理前後のSi濃度、処理温度(溶銑温度)等の条件は以下の表1に示す通りである。
実施例1は、バーナー燃焼ガスとともに脱硫剤を溶銑表面に衝突するように添加した例であり、脱硫後の溶銑中S濃度が0.0065質量%であり、良好な脱硫特性を確認することができた。
実施例2は、実施例1よりも溶銑温度が高く、それ以外は実施例1と同様の条件で操業した例である。この場合も実施例1と同様の良好な脱硫特性が得られた。なお、溶銑温度が高めであったため、実験後の観察では耐火物の溶損量は許容範囲内ではあったがやや多い傾向が見られた。また、実施例1と比較しても、本発明の作用によって高温処理による脱硫促進の効果は比較的小さいことも確認できた。
また、実施例3は、実施例1よりも溶銑温度が低く、それ以外は実施例1と同様の条件で操業した例である。溶銑温度が1320℃以下の低温操業においても処理後の溶銑中S濃度が合格範囲を満足できることを確認できた。また、本発明は低温操業において脱硫処理は停滞せず顕著な作用を発現することが確認できた。
実施例4は、実施例1よりも溶銑中Si濃度が低く、それ以外は実施例1とほぼ同様の条件で操業した例である。脱硫処理前後、すなわち脱硫処理中において溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に維持できたため、良好な脱硫特性を確認することができた。
実施例5は、バーナー燃焼ガスの噴流で生成した溶銑表面の火点(バーナー燃焼ガスの照射部)に対して1kgに小分けした脱硫到のフラックスを20回に分割投入した例である。実施例1よりは、火点中心からの添加位置の精度が乱れたため、処理後の溶銑中S濃度は実施例1〜4に比べて若干高かったが、処理後の溶銑中S濃度が合格範囲内であった。
比較例1は、LPGを停止してバーナー加熱無しとした以外は実施例1と同様の条件で操業した例である。本発明の脱硫促進の効果は得られず、処理後の溶銑中S濃度は0.01質量%を超えていた。
比較例2は、LPGを停止してバーナー加熱無しとした以外は実施例2と同様の条件で操業した例である。高温処理であったため、比較例1と比較すると処理後の溶銑中S濃度はやや低位であったが、処理後の溶銑中S濃度は0.01質量%を超えており、本発明の脱硫促進の効果が得られなかった。
比較例3は、LPGを停止してバーナー加熱無しとした以外は実施例3と同様の条件で操業した例である。低温処理であったため、比較例1と比較すると処理後の溶銑中S濃度はさらに高く、極めて脱硫特性に劣るものであった。
比較例4は、実施例4よりもさらに低いSi濃度で操業した例である。脱硫処理前では溶銑中Si濃度が0.25質量%であったが、脱硫処理前後、すなわち脱硫処理中において溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に維持できなかった。そのため、処理後の溶銑中S濃度は0.01質量%を超えており、本発明の脱硫促進の効果が得られなかった。これは、溶銑の界面での酸素ポテンシャルを十分低減できなかったからだと考えられる。
本発明によれば、バーナーを用いて溶銑脱硫処理を行う際に、高価な金属Alを使用せず、安価にかつ高効率に脱硫処理を実施することができ、その工業的利用価値は高い。
1 溶銑
2 上部アーク電極
3 下部水冷電極
4 ランス
5 精錬剤
6 ホッパー
7 バーナー燃焼ガス
8 スラグ
9 炉体
10 排滓傾動装置
11 除滓孔
12 除滓樋
13 スラグパン
14 酸素配管
15 LPG配管
16 フレキシブルホース

Claims (3)

  1. 溶銑段階でCaO系の精錬剤を添加して脱硫処理を行う溶銑脱硫方法であって、
    前記脱硫処理を実行している間は溶銑中Si濃度を0.2質量%以上に維持し、溶銑表面の上部からのバーナー燃焼ガスの噴流で生成した溶銑表面の火点において前記精錬剤を加熱して脱硫処理を行うことを特徴とする溶銑脱硫方法。
  2. 前記バーナー燃焼ガスにより前記精錬剤を溶銑表面に衝突させて添加することを特徴とする請求項1に記載の溶銑脱硫方法。
  3. 前記脱硫処理中における溶銑温度を液相線温度以上1320℃以下とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶銑脱硫方法。
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