JP2020102774A - チャージアンプ回路 - Google Patents

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水野 健太朗
Kentaro Mizuno
健太朗 水野
細川 秀記
Hideki Hosokawa
秀記 細川
林 宏明
Hiroaki Hayashi
宏明 林
靖武 浦
Yasutake Ura
靖武 浦
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【課題】増幅動作の精度を高めることができるチャージアンプを提供する。【解決手段】信号検出システム1において、チャージアンプ2は、第1入力端子T1に入力電圧Vinもしくは電荷が入力される信号入力端子が接続されており、第2入力端子T2に基準電圧Vgndを供給する基準電圧部位が接続されているオペアンプOP1を備える。チャージアンプは、オペアンプの出力端子Vout1とオペアンプの第1入力端子との接続経路上に備えられている帰還容量Cfを備える。チャージアンプは、帰還容量に並列接続されている帰還抵抗Rfを備える。チャージアンプは、入力端子がオペアンプの出力端子に接続されている反転増幅部OP2を備える。チャージアンプは、反転増幅部の出力端子とオペアンプの第1入力端子との接続経路上に備えられている第1抵抗Rcを備える。【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、チャージアンプ回路に関する。
特許文献1には、チャージアンプが備えるオペアンプの反転入力端子及び出力端子間に、帰還容量と帰還抵抗とが並列に接続されている構成が開示されている。チャージアンプの応答性及び精度を高めることができる。
特開2015−197382号公報
特許文献1のチャージアンプでは、帰還抵抗に印加される電圧による生じる帰還電流が中和電流となって、帰還容量の電荷を中和してしまう。すなわち、帰還容量に蓄積されていた電荷が減少してしまう。その結果、オペアンプから出力される出力波形が歪んでしまい、増幅動作の精度が低下してしまう。
本明細書で開示するチャージアンプの一実施形態は、第1入力端子に入力電圧もしくは電荷が入力される信号入力端子が接続されており、第2入力端子に基準電圧を供給する基準電圧部位が接続されているオペアンプを備える。チャージアンプは、オペアンプの出力端子とオペアンプの第1入力端子との接続経路上に備えられている帰還容量を備える。チャージアンプは、帰還容量に並列接続されている帰還抵抗を備える。チャージアンプは、入力端子がオペアンプの出力端子に接続されている反転増幅部を備える。チャージアンプは、反転増幅部の出力端子とオペアンプの第1入力端子との接続経路上に備えられている第1抵抗を備える。
オペアンプの出力端子から出力される出力電圧を反転増幅部で反転増幅することができる。そして、反転増幅された電圧が第1抵抗に印加されることで発生する電流によって、帰還抵抗に印加される電圧による生じる帰還電流を相殺することができる。これにより、帰還容量の電荷が中和されてしまう速度を緩和することができる。オペアンプから出力される出力波形の歪みを低減することができる。
反転増幅部のゲインは−1であってもよい。帰還抵抗と第1抵抗との抵抗値が等しくてもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
反転増幅部の出力端子が第2抵抗および第3抵抗を介して基準電圧部位に接続されていてもよい。第1抵抗の一端が、第2抵抗と第3抵抗との接続点に接続されていてもよい。第1抵抗の他端が、オペアンプの第1入力端子に接続されていてもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
反転増幅部のゲインは−1であり、第1抵抗の抵抗値は帰還抵抗の抵抗値より大きいまたは小さくてもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
帰還抵抗と第1抵抗との抵抗値が等しくてもよい。反転増幅部のゲインは−1より大きいまたは−1より小さくてもよい。効果の詳細は実施例で説明する。
信号入力端子とオペアンプの第1入力端子との接続経路上に配置されている入力容量を備えていてもよい。
実施例1に係る信号検出システム1の回路構成図である。 実施例1における入力電圧Vinと出力電圧Vout1の波形図である。 比較例のチャージアンプの回路構成図である。 比較例における入力電圧Vinと出力電圧Vout1の波形図である。 実施例2に係る信号検出システム1aの回路図である。
(信号検出システム1の構成)
図1に、実施例1に係る信号検出システム1の回路構成図を示す。信号検出システム1は、チャージアンプ2、信号源3を備える。信号源3は、例えば圧電型加速度センサである。信号源3の一端は、信号入力端子T1に接続されている。信号源3から出力される入力電圧Vinは、信号入力端子T1に入力される。信号源3の他端は、グランド電圧部位Vgndに接続されている。グランド電圧部位Vgndは、グランド電圧を供給する部位である。本実施形態では、グランド電圧は0Vである。
チャージアンプ2は、信号入力端子T1および基準電圧端子T2、容量Ci、オペアンプOP1、帰還抵抗Rf、帰還容量Cf、出力端子T3、反転増幅部4、補償抵抗Rc、を備える。基準電圧端子T2の一端はグランド電圧部位Vgndに接続され、他端はオペアンプOP1の非反転入力端子に接続されている。容量Ciの一端は信号入力端子T1に接続され、他端はオペアンプOP1の反転入力端子に接続されている。オペアンプOP1には、所定電圧+VDD(例:5V)および所定電圧−VSS(例:−5V)が供給されている。オペアンプOP1は、信号入力端子T1に入力される入力電圧Vinを出力電圧Vout1に増幅し、出力端子T3を介して出力する。オペアンプOP1の増幅度GA1は、下式(0)で求まる。
GA1=−Ci/Cf ・・・式(0)
オペアンプOP1の出力端子と反転入力端子との接続経路上には、帰還容量Cfが備えられている。帰還容量Cfには、帰還抵抗Rfが並列接続されている。帰還抵抗Rfは、DC電圧を基準電圧であるグランド電圧に安定化させるための抵抗である。またオペアンプOP1の出力端子は、出力端子T3および反転増幅部4の入力部に接続されている。オペアンプOP1の出力端子からは、出力電圧Vout1が出力される。
反転増幅部4は、オペアンプOP2、抵抗RA1およびRA2を備える。オペアンプOP2の反転入力端子には、抵抗RA1を介して、オペアンプOP1の出力端子および出力端子T3が接続されている。オペアンプOP2の非反転入力端子には、グランド電圧部位Vgndが接続されている。オペアンプOP2の出力端子は、抵抗RA2を介してオペアンプOP2の反転入力端子に接続されている。オペアンプOP2には、所定電圧+VDD(例:5V)および所定電圧−VSS(例:−5V)が供給されている。オペアンプOP2の出力端子からは、出力電圧Vout2が出力される。
反転増幅部4の増幅度GA2は、下式(1)で求まる。
GA2=−RA2/RA1 ・・・式(1)
実施例1のチャージアンプ2では、反転増幅部4の増幅度GA2が「−1」である場合を説明する。すなわち、抵抗RA1とRA2の抵抗値が等しい場合である。
オペアンプOP2の出力端子とオペアンプOP1の反転入力端子との接続経路上には、補償抵抗Rcが備えられている。補償抵抗Rcの抵抗値と、帰還抵抗Rfの抵抗値とは、等しくされている。
実施例1における、チャージアンプ2の容量値や抵抗値の組み合わせの一例を、以下に示す。Rf=Rc=100MΩ、RA1=RA2=10kΩ、Ci=100pF、Cf=100pF、+VDD=5V、−VSS=−5V。
(課題)
比較例を用いて、課題を説明する。図3に、比較例となるチャージアンプ102を示す。また図4に、比較例における、入力電圧Vinと出力電圧Vout1の波形図を示す。図4(A)の縦軸は、上向きが負である。図4(B)の縦軸は、上向きが正である。比較例のチャージアンプ102(図3)は、実施例1のチャージアンプ2(図1)から、反転増幅部4および補償抵抗Rcを除去したチャージアンプである。比較例のチャージアンプ102と実施例1のチャージアンプ2とで同一の符号を付した部位の内容は同一であるため、説明を省略する。
入力電圧Vinと出力電圧Vout1の関係は、下式(2)で示される。
Vout1=−GA1×Vin=(Ci/Cf)×Vin ・・・式(2)
比較例のチャージアンプ102では、オペアンプOP1の反転入力端子に接続されている接続点N1の電圧は、グランド電圧である。従って、帰還抵抗Rfには出力電圧Vout1が印加される。よって、下式(3)に示す帰還電流I1が発生する。
I1=Vout1/Rf ・・・式(3)
この帰還電流I1は、中和電流I2となり、帰還容量Cfの電荷を中和する。すなわち、帰還容量Cfに蓄積されている電荷が減少してしまう。その結果、図4(B)の出力電圧Vout1では、誤差電圧Verrが生じてしまう。図4(A)に示す入力電圧Vinの矩形波に対して、図4(B)の出力電圧Vout1の波形が歪んでしまうため、チャージアンプ102の増幅動作の精度が低下してしまう。
ここで、帰還抵抗Rfの抵抗値を超高抵抗値(例:1GΩ)にすれば、帰還電流I1および中和電流I2を低減することができ、その結果、誤差電圧Verrを低減できる。しかし、超高抵抗値の帰還抵抗Rfは信頼性が低いため、結果としてチャージアンプの信頼性が低下してしまう。超高抵抗素子は、抵抗体等に付着する水分や汚れ、基板等の特性劣化により、寄生的な抵抗成分が並列接続され、抵抗値が変動しやすいためである。また超高抵抗素子の抵抗値には1%程度の誤差が発生してしまうが、抵抗値が高いために、抵抗値のバラつきの絶対値が無視できない程度に大きくなってしまうためである。
(効果)
実施例1のチャージアンプ2の効果を、図1および図2を用いて説明する。図2は、実施例1における、入力電圧Vinと出力電圧Vout1の波形図である。図2(A)の縦軸は、上向きが負である。図2(B)の縦軸は、上向きが正である。反転増幅部4の増幅度GA2は「−1」であるため、オペアンプOP2から出力される出力電圧Vout2は、下式(4)で示される。
Vout2=GA2×Vout1=−Vout1 ・・・式(4)
また、補償抵抗Rcを流れる補償電流I3の絶対値は、下式(5)で示される。
I3=Vout2/Rc=Vout1/Rc ・・・式(5)
ここで、帰還抵抗Rfの抵抗値と補償抵抗Rcの抵抗値とが等しいため、式(3)および式(5)から、帰還電流I1と補償電流I3とが等しくなることが分かる。従って、補償電流I3によって中和電流I2を相殺することができる。中和電流I2をゼロにすることができる。これにより、帰還容量Cfの電荷が中和電流I2によって中和されてしまうことがない。その結果、図2(B)の出力電圧Vout1では、誤差電圧Verrが発生しない。図2(A)の入力電圧Vinの矩形波に対して、図2(B)の出力電圧Vout1の矩形波が歪んでしまうことがない。入力電圧Vinに忠実な、高精度な増幅動作が可能となる。
中和電流I2をゼロにすることができることから、帰還抵抗Rfの抵抗値を見かけ上無限大にすることができる。すなわち、超高抵抗素子(例:1GΩ)よりも低抵抗で信頼性の高い帰還抵抗Rfおよび補償抵抗Rc(例:100MΩ)を用いて、帰還抵抗Rfを擬似的に超高抵抗素子として機能させることができる。チャージアンプ2の信頼性を高めることと、高精度な増幅動作を実現することとを、両立することができる。
(チャージアンプ2aの構成)
図5に、実施例2に係る信号検出システム1aの回路構成図を示す。実施例2の信号検出システム1aが備えるチャージアンプ2aは、実施例1のチャージアンプ2(図1)に対して、電圧調整部5を追加した構成を備える。
電圧調整部5は、抵抗RT2およびRT3を備えている。オペアンプOP2の出力端子は、抵抗RT2および抵抗RT3を介してグランド電圧部位Vgndに接続されている。抵抗RT2と抵抗RT3との接続点N2からは、調整電圧Vout3が出力される。調整電圧Vout3は、出力電圧Vout2が分圧された電圧である。補償抵抗Rcの一端が、接続点N2に接続されている。補償抵抗Rcの他端が、オペアンプOP1の反転入力端子に接続されている。補償抵抗Rc、抵抗RT2およびRT3の抵抗値は、「Rc>>RT2+RT3」の条件を満たすように定めてもよい。例えば、補償抵抗Rcの抵抗値が、抵抗RT2およびRT3の合成抵抗値の100倍程度であってもよい。なお、実施例2のチャージアンプ2aと実施例1のチャージアンプ2とで同一の符号を付した部位の内容は同一であるため、説明を省略する。
補償抵抗Rcを流れる補償電流I3aは、下式(6)で示される。
I3a=Vout3/Rc ・・・式(6)
式(6)から、補償抵抗Rcの値および調整電圧Vout3の値を制御することで、補償電流I3aの大きさを制御することができることが分かる。そして、補償電流I3aと帰還電流I1との大小関係を制御することで、中和電流I2の大きさや方向を任意に制御することができる。以下に制御例を説明する。
(帰還抵抗Rfの見かけ上の抵抗値の制御)
実施例2に係るチャージアンプ2aでは、帰還抵抗Rfの見かけ上の抵抗値を、任意の高抵抗値に設定することができる。例えば、中和電流I2>0の設定をする場合を説明する。すなわち、帰還容量Cfに流れ込む向き(図5の矢印Y1の向き)の中和電流I2を発生させる場合である。この場合、「帰還電流I1>補償電流I3a」に設定すればよい。例えば、「補償電流I3a=0.9×帰還電流I1」に設定すれば、中和電流I2の値を「0.1×帰還電流I1」に設定することができる。すなわち、帰還抵抗Rfの見かけ上の抵抗値を、実際の抵抗値の10倍にすることができる。また例えば、「補償電流I3a=0.99×帰還電流I1」に設定すれば、中和電流I2の値を「0.01×帰還電流I1」に設定することができる。すなわち、帰還抵抗Rfの見かけ上の抵抗値を、実際の抵抗値の100倍にすることができる。
以上より、帰還抵抗Rfの見かけ上の抵抗値を任意の高抵抗値に設定することで、中和電流I2の値を自由に制御できることが分かる。中和電流I2の値を、誤差電圧Verrが許容範囲内に収まる値に設定することで、ノイズに強いチャージアンプを構成することができる。静電気等のノイズにより出力電圧Vout1がドリフトしてしまった場合においても、中和電流I2によってドリフト状態を解消することができるためである。いわゆる「ゼロ点探し」が可能なチャージアンプを構成することができる。
(リーク電流の補償)
実施例2に係るチャージアンプ2aでは、リーク電流を補償することができる。例えば、図5に示すように、オペアンプOP1の内部にリークパスLPが存在する場合に、リークパスLPから接続点N1にリーク電流ILが流れ込んでくる場合を想定する。この場合、「帰還電流I1<補償電流I3a」に設定すればよい。これにより、帰還電流I1とリーク電流ILとを合わせた電流を、補償電流I3aとして引き抜くことができるため、中和電流I2を減少させることが可能となる。
具体例として、「リーク電流IL=帰還電流I1」である場合を考える。帰還容量Cfへ流れる中和電流I2の電流値は、「帰還電流I1+リーク電流IL=2×帰還電流I1」となる。この場合、「補償電流I3a=2×帰還電流I1」になるように、補償抵抗Rcや調整電圧Vout3を調整すれば、中和電流I2をゼロにすることができる。
なお、リーク電流の向きが逆方向である場合(接続点N1からリークパスLPへリーク電流ILの引き抜きがある場合)においても、中和電流I2を減少させることが可能である。すなわち、「帰還電流I1>補償電流I3a」に設定すればよい。リーク電流ILおよび補償電流I3aとを合わせた電流によって、帰還電流I1を引き抜くことができるため、中和電流I2を減少させることができる。
(中和電流I2の完全補償)
実施例2のチャージアンプ2aを用いて、実施例1のチャージアンプ2と同様の動作を行うことも可能である。すなわち、「帰還電流I1=補償電流I3a」となるように、補償抵抗Rcおよび調整電圧Vout3を制御することができる。具体例として、「補償抵抗Rc=帰還抵抗Rf/2」である場合を説明する。この場合、抵抗RT2とRT3の抵抗値を等しくすればよい。これにより、「調整電圧Vout3=出力電圧Vout2/2」となる。よって、前述した式(6)から、「帰還電流I1=補償電流I3a」にすることができることが分かる。中和電流I2をゼロにすることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
(変形例)
実施例1のチャージアンプ2(図1)において、補償電流I3と帰還電流I1との大小関係を制御することで、中和電流I2を減少させてもよい。例えば、反転増幅部4の増幅度GA2が「−1」である場合には、補償抵抗Rcの抵抗値を帰還抵抗Rfの抵抗値より大きく設定したり、小さく設定すればよい。例えば、リークパスによって接続点N1にリーク電流ILが流れ込んでくる場合には、補償抵抗Rcの抵抗値を帰還抵抗Rfの抵抗値より小さくすればよい。これにより、式(3)および式(5)から、「帰還電流I1<補償電流I3」にすることができる。帰還電流I1とリーク電流ILとを合わせた電流を、補償電流I3として引き抜くことができるため、中和電流I2を減少させることが可能となる。また例えば、リークパスによって接続点N1からリーク電流ILが引き抜かれる場合には、補償抵抗Rcの抵抗値を帰還抵抗Rfの抵抗値より大きくすればよい。これにより、式(3)および式(5)から、「帰還電流I1>補償電流I3」にすることができる。リーク電流ILおよび補償電流I3とを合わせた電流によって、帰還電流I1を引き抜くことができるため、中和電流I2を減少させることができる。
実施例1のチャージアンプ2(図1)において、補償電流I3aと帰還電流I1との大小関係を制御することで、中和電流I2を減少させてもよい。例えば、補償抵抗Rcの抵抗値と帰還抵抗Rfの抵抗値とが等しい場合には、反転増幅部4の増幅度GA2の絶対値を「1」より大きく設定したり、小さく設定すればよい。例えば、リークパスによって接続点N1にリーク電流ILが流れ込んでくる場合には、増幅度GA2の絶対値を「1」より大きくすればよい。これにより、式(3)〜式(5)から、「帰還電流I1<補償電流I3」にすることができる。また例えば、リークパスによって接続点N1からリーク電流ILが引き抜かれる場合には、増幅度GA2の絶対値を「1」より小さくすればよい。これにより、式(3)〜式(5)から、「帰還電流I1>補償電流I3」にすることができる。
オペアンプOP1およびOP2に入力される基準電圧は、グランド電圧に限られず、任意のDC電圧(例:2V)であってもよい。また、DC電圧を供給する基準電圧部位とオペアンプOP1およびOP2との接続経路上には、互いに並列接続された帰還抵抗Rfと帰還容量Cfが配置されていてもよい。
本実施例では、図2(A)に示すように入力電圧Vinが「負」の範囲内である場合を例として説明した。従って図1に示すように、「オペアンプOP1の反転入力端子側に位置する帰還容量Cfの電極」には負の電荷が蓄積し、「オペアンプOP1の出力端子側に位置する帰還容量Cfの電極」には正の電荷が蓄積する場合を説明した。また、帰還抵抗Rfから「オペアンプOP1の反転入力端子側に位置する帰還容量Cfの電極」へ中和電流I2が流れ込む場合を説明した。しかし、帰還容量Cfに蓄積される電荷の正負や、中和電流I2の向きは、入力電圧Vinが「正」の範囲内にある場合には、逆転することはいうまでもない。
容量Ciは容量素子に限られない。容量値を有する圧電素子や、容量変化型素子であってもよい。
反転入力端子は、第1入力端子の一例である。非反転入力端子は、第2入力端子の一例である。グランド電圧は、基準電圧の一例である。グランド電圧部位Vgndは、基準電圧部位の一例である。補償抵抗Rcは、第1抵抗の一例である。抵抗RT2は、第2抵抗の一例である。抵抗RT3は、第3抵抗の一例である。容量Ciは、入力容量の一例である。
1:信号検出システム、2:チャージアンプ、3:信号源、4:反転増幅部、5:電圧調整部、I1:帰還電流、I2:中和電流、I3:補償電流、Cf:帰還容量、Rc:補償抵抗、Rf:帰還抵抗、T1:信号入力端子、T2:基準電圧端子、T3:出力端子、Vgnd:グランド電圧部位

Claims (6)

  1. 第1入力端子に入力電圧もしくは電荷が入力される信号入力端子が接続されており、第2入力端子に基準電圧を供給する基準電圧部位が接続されているオペアンプと、
    前記オペアンプの出力端子と前記オペアンプの前記第1入力端子との接続経路上に備えられている帰還容量と、
    前記帰還容量に並列接続されている帰還抵抗と、
    入力端子が前記オペアンプの前記出力端子に接続されている反転増幅部と、
    前記反転増幅部の出力端子と前記オペアンプの前記第1入力端子との接続経路上に備えられている第1抵抗と、
    を備えるチャージアンプ回路。
  2. 前記反転増幅部のゲインは−1であり、
    前記帰還抵抗と前記第1抵抗との抵抗値が等しい、請求項1に記載のチャージアンプ回路。
  3. 前記反転増幅部の出力端子が第2抵抗および第3抵抗を介して前記基準電圧部位に接続されており、
    前記第1抵抗の一端が、前記第2抵抗と前記第3抵抗との接続点に接続されており、
    前記第1抵抗の他端が、前記オペアンプの前記第1入力端子に接続されている、請求項1に記載のチャージアンプ回路。
  4. 前記反転増幅部のゲインは−1であり、
    前記第1抵抗の抵抗値は前記帰還抵抗の抵抗値より大きいまたは小さい、請求項1に記載のチャージアンプ回路。
  5. 前記帰還抵抗と前記第1抵抗との抵抗値が等しく、
    前記反転増幅部のゲインは−1より大きいまたは−1より小さい、請求項1に記載のチャージアンプ回路。
  6. 前記信号入力端子と前記オペアンプの前記第1入力端子との接続経路上に配置されている入力容量を備える、請求項1〜5の何れか1項に記載のチャージアンプ回路。
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