JP2020101476A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた動作特性が従来に比して安定的に得られるガスセンサを提供する。【解決手段】センサ素子が、外部から被測定ガスが導入される第1内部空所に面する内側ポンプ電極と素子表面に設けられた外側ポンプ電極と両電極間に存在する固体電解質とから構成される主ポンプセルと、第2内部空所に面して設けられた補助ポンプ電極と外側ポンプ電極と両電極の間に存在する固体電解質とから構成される補助ポンプセルと、第2内部空所との間に拡散律速部を有する測定電極と外側ポンプ電極と両電極間に存在する固体電解質とから構成される測定ポンプセルとを有し、内側ポンプ電極の気孔率P1が10〜25%であり、補助ポンプ電極の気孔率P2が30〜50%であり、両電極の厚み比が1.0〜4.0であり、被測定ガスの酸素濃度が20.5%であるときに主ポンプセルに流れる電流の電流密度が0.05mA/mm2〜0.5mA/mm2である、ようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、窒素酸化物(NOx)の濃度を求めるガスセンサに関するものであり、特にその性能向上に関する。
酸素イオン伝導性の固体電解質を主たる構成成分とするセンサ素子を用いた、限界電流型のガスセンサ(NOxセンサ)がすでに公知である(例えば、特許文献1参照)。このようなガスセンサにおいて、NOx濃度を求めるにあたってはまず、被測定ガスがセンサ素子の内部に設けた空所(内部空所)に拡散抵抗の下で導入され、係る被測定ガス中の酸素が、例えば主ポンプセルおよび補助ポンプセルなどと称される二段階に設けられた電気化学的ポンプセルにて汲み出されて、被測定ガス中の酸素濃度があらかじめ十分に低下させられる。その後、被測定ガス中のNOxが、還元触媒として機能する測定電極において還元または分解され、これによって生じる酸素が、測定電極を含む、例えば測定ポンプセルなどと称される上記とは別の電気化学的ポンプセルにて汲み出される。そして、係る測定ポンプセルを流れる電流(NOx電流)がNOxの濃度との間に一定の関数関係を有することを利用して、NOxの濃度が求められるようになっている。
特開2009−244117公報
特許文献1には、素子内部に設けた主ポンプセル用の電極(内側ポンプ電極)および補助ポンプセル用の電極(補助ポンプ電極)における気孔率を所定の範囲とすることによって、被測定ガス中にNOxが存在しない場合に測定ポンプセルを流れるオフセット電流(被測定ガス中にわずかに存在するOの分解によって生じる電流)を低減させるとともに、電極内における酸素濃度勾配を抑制することで、NOxセンサの測定精度を向上させる態様が開示されている。
しかしながら、ガスセンサに特許文献1に開示された構成を採用したとしても、場合によっては以下の点において改善の余地があることが、本発明の発明者が鋭意検討するなかで確認されている。
まず、内側ポンプ電極の気孔率が高く、厚みが小さく、それゆえに流れる主ポンプセルを流れる電流の電流密度が大きい場合には、内側ポンプ電極が固体電解質からなる基体からの剥離性や、内側ポンプ電極の耐久性において改善の余地があるという事が確認された。
また、補助ポンプ電極の気孔率が低く、電極の厚みが大きい場合には、補助ポンプ電極の内部で酸素濃度勾配が発生し、使用状況によっては、オフセット電流が大きくなってしまうということもある。
さらには、内側ポンプ電極と補助ポンプ電極の気孔率差が大きい場合、使用状況によっては、各ポンプセルにおけるフィードバック制御の制御性において改善の余地があることが確認された。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、優れた動作特性が従来に比して安定的に得られるガスセンサを提供することを、目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、酸素イオン伝導性の固体電解質で構成されたセンサ素子を備える、被測定ガス中のNOxの濃度を特定可能な限界電流型のガスセンサであって、前記センサ素子が、外部空間から被測定ガスが導入されるガス導入口と、前記ガス導入口と所定の拡散抵抗のもとで連通してなる第1の内部空所と、前記第1の内部空所と所定の拡散抵抗のもとで連通してなる第2の内部空所と、前記第1の内部空所に面して設けられた内側ポンプ電極と、前記センサ素子の表面に設けられた外側ポンプ電極と、前記内側ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的ポンプセルである、主ポンプセルと、前記第2の内部空所に面して設けられた補助ポンプ電極と、前記外側ポンプ電極と、前記補助ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的ポンプセルである、補助ポンプセルと、前記センサ素子の内部に配置されてなり、前記第2の内部空所との間に少なくとも拡散律速部を有する測定電極と、前記測定電極と、前記外側ポンプ電極と、前記測定電極と前記外側ポンプ電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的ポンプセルである、測定ポンプセルと、を有してなり、前記内側ポンプ電極の気孔率P1が10%〜25%であり、前記補助ポンプ電極の気孔率P2が30%〜50%であり、前記内側ポンプ電極の厚みT1と前記補助ポンプ電極の厚みT2の比T1/T2が1.0〜4.0であり、前記被測定ガスの酸素濃度が20.5%であるときに前記主ポンプセルに流れる電流の電流密度が0.05mA/mm〜0.5mA/mmである、ことを特徴とする。
本発明の第2の態様は、第1の態様に係るガスセンサであって、前記センサ素子が、前記センサ素子の外部から基準ガスとして大気が導入される大気導入層と、前記大気導入層に被覆されてなる基準電極と、前記内側ポンプ電極と、前記基準電極と、前記内側ポンプ電極と前記基準電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的センサセルである、主ポンプ制御用センサセルと、前記補助ポンプ電極と、前記基準電極と、前記補助ポンプ電極と前記基準電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的センサセルである、補助ポンプ制御用センサセルと、前記測定電極と、前記基準電極と、前記測定電極と前記基準電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的センサセルである、測定ポンプ制御用センサセルと、をさらに有してなり、前記主ポンプセルは、前記主ポンプ制御用センサセルにおいて前記内側ポンプ電極と前記基準電極との間に生じる起電力に応じた前記主ポンプ電圧を前記内側ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に印加することによって、前記第1の内部空所に存在する前記被測定ガス中の酸素を汲み出し、前記補助ポンプセルは、前記補助ポンプ制御用センサセルにおいて前記補助ポンプ電極と前記基準電極との間に生じる起電力に応じたポンプ電圧を前記補助ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に印加することによって、前記第2の内部空所に導入された前記被測定ガス中の酸素を汲み出し、これによって酸素分圧が前記第1の内部空所よりもさらに低められた前記被測定ガスが、前記測定電極に到達し、前記測定ポンプセルは、前記測定ポンプ制御用センサセルにおいて前記測定電極と前記基準電極との間に生じる起電力に応じたポンプ電圧を前記測定電極と前記外側ポンプ電極との間に印加することによって、前記測定電極において生じた酸素を汲み出し、前記内側ポンプ電極と前記補助ポンプ電極の気孔率差P2−P1が30%以内である、ことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に係るガスセンサであって、前記内側ポンプ電極と前記補助ポンプ電極の厚みが5μm〜30μmであり、面積が5mm〜20mmである、ことを特徴とする。
本発明の第1ないし第3の態様によれば、ガスセンサにおいて、内側ポンプ電極における耐久性確保と、オフセット電流の低減との両立が実現される。
さらに、第2の態様によれば、各ポンプセルにおけるフィードバック制御性の向上が実現される。
ガスセンサ100の構成の一例を概略的に示す図である。 あるセンサ素子101の主ポンプセル21における、被測定ガスの酸素濃度が20.5%であるときのポンプ電圧Vp0とポンプ電流Ip0の関係を示す図である。 センサ素子101を作製する際の処理の流れを示す図である。 ガスセンサ200の構成の一例を概略的に示す図である。
<ガスセンサの概略構成>
初めに、本実施の形態に係るセンサ素子101を含む、ガスセンサ100の概略構成について説明する。本実施の形態において、ガスセンサ100は、センサ素子101によってNOxを検知し、その濃度を測定する、限界電流型のNOxセンサである。
図1は、センサ素子101の長手方向に沿った垂直断面図を含む、ガスセンサ100の構成の一例を概略的に示す図である。
センサ素子101は、それぞれが酸素イオン伝導性固体電解質であるジルコニア(ZrO)からなる(例えばイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)などからなる)、第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6との6つの固体電解質層が、図面視で下側からこの順に積層された構造を有する、平板状の(長尺板状の)素子である。また、これら6つの層を形成する固体電解質は緻密な気密のものである。なお、以降においては、図1におけるこれら6つの層のそれぞれの上側の面を単に上面、下側の面を単に下面と称することがある。また、センサ素子101のうち固体電解質からなる部分全体を基体部と総称する。
係るセンサ素子101は、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の加工および回路パターンの印刷などを行った後にそれらを積層し、さらに、焼成して一体化させることによって製造される。
センサ素子101の一先端部であって、第2固体電解質層6の下面と第1固体電解質層4の上面との間には、ガス導入口10と、第1拡散律速部11と、緩衝空間12と、第2拡散律速部13と、第1内部空所20と、第3拡散律速部30と、第2内部空所40とが、この順に連通する態様にて隣接形成されてなる。
ガス導入口10と、緩衝空間12と、第1内部空所20と、第2内部空所40とは、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画されたセンサ素子101内部の空間である。
第1拡散律速部11と、第2拡散律速部13と、第3拡散律速部30とはいずれも、2本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。なお、ガス導入口10から第2内部空所40に至る部位をガス流通部とも称する。
また、ガス流通部よりも先端側から遠い位置には、第3基板層3の上面と、スペーサ層5の下面との間であって、側部を第1固体電解質層4の側面で区画される位置に基準ガス導入空間43が設けられている。基準ガス導入空間43には、NOx濃度の測定を行う際の基準ガスとして、例えば大気が導入される。
大気導入層48は、多孔質アルミナからなる層であって、大気導入層48には基準ガス導入空間43を通じて基準ガスが導入されるようになっている。また、大気導入層48は、基準電極42を被覆するように形成されている。
基準電極42は、第3基板層3の上面と第1固体電解質層4とに挟まれる態様にて形成される電極であり、上述のように、その周囲には、基準ガス導入空間43につながる大気導入層48が設けられている。また、後述するように、基準電極42を用いて第1内部空所20内や第2内部空所40内の酸素濃度(酸素分圧)を測定することが可能となっている。
ガス流通部において、ガス導入口10は、外部空間に対して開口してなる部位であり、該ガス導入口10を通じて外部空間からセンサ素子101内に被測定ガスが取り込まれるようになっている。
第1拡散律速部11は、ガス導入口10から取り込まれた被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。
緩衝空間12は、第1拡散律速部11より導入された被測定ガスを第2拡散律速部13へと導くために設けられた空間である。
第2拡散律速部13は、緩衝空間12から第1内部空所20に導入される被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。
被測定ガスが、センサ素子101外部から第1内部空所20内まで導入されるにあたって、外部空間における被測定ガスの圧力変動(被測定ガスが自動車の排気ガスの場合であれば排気圧の脈動)によってガス導入口10からセンサ素子101内部に急激に取り込まれた被測定ガスは、直接第1内部空所20へ導入されるのではなく、第1拡散律速部11、緩衝空間12、第2拡散律速部13を通じて被測定ガスの濃度変動が打ち消された後、第1内部空所20へ導入されるようになっている。これによって、第1内部空所20へ導入される被測定ガスの濃度変動はほとんど無視できる程度のものとなる。
第1内部空所20は、第2拡散律速部13を通じて導入された被測定ガス中の酸素分圧を調整するための空間として設けられている。係る酸素分圧は、主ポンプセル21が作動することによって調整される。
主ポンプセル21は、第1内部空所20に面する第2固体電解質層6の下面のほぼ全面に設けられた天井電極部22aを有する内側ポンプ電極(主ポンプ電極とも称する)22と、第2固体電解質層6の上面(センサ素子101の一方主面)の天井電極部22aと対応する領域に外部空間に露出する態様にて設けられた外側ポンプ電極23と、これらの電極に挟まれた第2固体電解質層6とによって構成されてなる電気化学的ポンプセルである。
内側ポンプ電極22は、第1内部空所20を区画する上下の固体電解質層(第2固体電解質層6および第1固体電解質層4)に形成されている。具体的には、第1内部空所20の天井面を与える第2固体電解質層6の下面には天井電極部22aが形成され、また、底面を与える第1固体電解質層4の上面には底部電極部22bが形成されてなる。これら天井電極部22aと底部電極部22bとは、第1内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に設けられた導通部にて接続されてなる(図示省略)。
天井電極部22aおよび底部電極部22bは、平面視矩形状に設けられてなる。ただし、天井電極部22aのみ、あるいは、底部電極部22bのみが設けられる態様であってもよい。
天井電極部22aおよび底部電極部22bはそれぞれ、5μm〜30μmの厚みを有し、かつ、5mm〜20mmの面積を有するように設けられるのが好適である。なお、以降においては、天井電極部22aおよび底部電極部22bの平均厚みおよび面積をそれぞれ単に、内側ポンプ電極22の厚みおよび面積と称する。
内側ポンプ電極22は、PtとZrOとの多孔質サーメット電極として形成される。すなわち、内側ポンプ電極22は、Auを含んでいない。このことは、第1内部空所20におけるNOxの分解を抑制するという観点からは一見不利なようであるが、本実施の形態に係るガスセンサ100においては、詳細を後述するように、センサ素子101の各部が所定の要件を充足するように該センサ素子101を構成することで、第1内部空所20におけるNOxの分解が好適に抑制されてなる。なお、内側ポンプ電極22におけるPtとZrOとの重量比率は、Pt:ZrO=8.5:1.5〜6.0:4.0程度であればよい。
一方、外側ポンプ電極23は、例えばPtあるいはその合金とZrOとのサーメット電極として、平面視矩形状に形成される。
主ポンプセル21においては、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に可変電源24によって所望のポンプ電圧Vp0を印加して、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に正方向あるいは負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間の酸素を第1内部空所20に汲み入れることが可能となっている。なお、主ポンプセル21において内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に印加されるポンプ電圧Vp0を、主ポンプ電圧Vp0とも称する。
また、第1内部空所20における雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を検出するために、内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、基準電極42によって、電気化学的なセンサセル、すなわち、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80が構成されている。
主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力V0を測定することで第1内部空所20内の酸素濃度(酸素分圧)がわかるようになっている。
さらに、起電力V0が一定となるように主ポンプ電圧Vp0をフィードバック制御することでポンプ電流Ip0が制御されている。これにより、第1内部空所内20内の酸素濃度は所定の一定値に保たれるようになっている。
第3拡散律速部30は、第1内部空所20で主ポンプセル21の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第2内部空所40に導く部位である。
第2内部空所40は、第3拡散律速部30を通じて導入された被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度の測定に係る処理を行うための空間として設けられている。NOx濃度の測定は、主として、補助ポンプセル50により酸素濃度が調整された第2内部空所40において、さらに、測定ポンプセル41が動作することによりなされる。
第2内部空所40では、あらかじめ第1内部空所20において酸素濃度(酸素分圧)が調整された後、第3拡散律速部を通じて導入された被測定ガスに対して、さらに補助ポンプセル50による酸素分圧の調整が行われるようになっている。これにより、第2内部空所40内の酸素濃度を高精度に一定に保つことができるため、係るガスセンサ100においては精度の高いNOx濃度測定が可能となる。
補助ポンプセル50は、第2内部空所40に面する第2固体電解質層6の下面の略全体に設けられた天井電極部51aを有する補助ポンプ電極51と、外側ポンプ電極23(外側ポンプ電極23に限られるものではなく、センサ素子101と外側の適当な電極であれば足りる)と、第2固体電解質層6とによって構成される、補助的な電気化学的ポンプセルである。
補助ポンプ電極51は、先の第1内部空所20内に設けられた内側ポンプ電極22と同様の形態にて、第2内部空所40内に配設されている。つまり、第2内部空所40の天井面を与える第2固体電解質層6に対して天井電極部51aが形成されてなり、また、第2内部空所40の底面を与える第1固体電解質層4には、底部電極部51bが形成されてなる。これら天井電極部51aと底部電極部51bは、平面視矩形状をなしているとともに、第2内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に設けられた導通部にて接続されてなる(図示省略)。
天井電極部51aおよび底部電極部51bはそれぞれ、5μm〜30μmの厚みを有し、かつ、5mm〜20mmの面積を有するように設けられるのが好適である。なお、以降においては、天井電極部51aおよび底部電極部51bの厚みおよび面積をそれぞれ単に、補助ポンプ電極51の厚みおよび面積と称する。
補助ポンプ電極51は、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。例えば、Au−Pt合金とZrOとのサーメット電極として形成される。
補助ポンプセル50においては、補助ポンプ電極51と外側ポンプ電極23との間に所望の電圧Vp1を印加することにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間から第2内部空所40内に汲み入れることが可能となっている。
また、第2内部空所40内における雰囲気中の酸素分圧を制御するために、補助ポンプ電極51と、基準電極42と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81が構成されている。
この補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81にて検出される起電力V1に基づいて電圧制御される可変電源52にて、補助ポンプセル50がポンピングを行う。これにより第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧は、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御されるようになっている。
また、これとともに、そのポンプ電流Ip1が、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80の起電力の制御に用いられるようになっている。具体的には、ポンプ電流Ip1は、制御信号として主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80に入力され、その起電力V0が制御されることにより、第3拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となるように制御されている。NOxセンサとして使用する際は、主ポンプセル21と補助ポンプセル50との働きによって、第2内部空所40内での酸素濃度は約0.001ppm程度の一定の値に保たれる。
測定ポンプセル41は、第2内部空所40内において、被測定ガス中のNOx濃度の測定を行う。測定ポンプセル41は、第2内部空所40に面する第1固体電解質層4の上面であって第3拡散律速部30から離間した位置に設けられた測定電極44と、外側ポンプ電極23と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4とによって構成された電気化学的ポンプセルである。
測定電極44は、多孔質サーメット電極である。例えばPtあるいはその合金とZrOとのサーメット電極として形成される。測定電極44は、第2内部空所40内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。さらに、測定電極44は、第4拡散律速部45によって被覆されてなる。
第4拡散律速部45は、アルミナ(Al)を主成分とする多孔体にて構成される膜である。第4拡散律速部45は、測定電極44に流入するNOxの量を制限する役割を担うとともに、測定電極44の保護膜としても機能する。
測定ポンプセル41においては、測定電極44の周囲の雰囲気中におけるNOxの分解によって生じた酸素を汲み出して、その発生量をポンプ電流Ip2として検出することができる。
また、測定電極44の周囲の酸素分圧を検出するために、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、測定電極44と、基準電極42とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、測定ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82が構成されている。測定ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された起電力V2に基づいて可変電源46が制御される。
第2内部空所40内に導かれた被測定ガスは、酸素分圧が制御された状況下で第4拡散律速部45を通じて測定電極44に到達することとなる。測定電極44の周囲の被測定ガス中のNOxは還元されて(2NO→N+O)酸素を発生する。そして、この発生した酸素は測定ポンプセル41によってポンピングされることとなるが、その際、測定ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された制御電圧V2が一定となるように可変電源46の電圧Vp2が制御される。測定電極44の周囲において発生する酸素の量は、被測定ガス中のNOxの濃度に比例するものであるから、測定ポンプセル41におけるポンプ電流Ip2を用いて被測定ガス中のNOx濃度が算出されることとなる。以降、係るポンプ電流Ip2のことを、NOx電流Ip2とも称する。
また、測定電極44と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と基準電極42を組み合わせて、電気化学的センサセルとして酸素分圧検出手段を構成するようにすれば、測定電極44の周りの雰囲気中のNOx成分の還元によって発生した酸素の量と基準大気に含まれる酸素の量との差に応じた起電力を検出することができ、これによって被測定ガス中のNOx成分の濃度を求めることも可能である。
また、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、外側ポンプ電極23と、基準電極42とから電気化学的なセンサセル83が構成されており、このセンサセル83によって得られる起電力Vrefによりセンサ外部の被測定ガス中の酸素分圧を検出可能となっている。
センサ素子101は、さらに、基体部を構成する固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、センサ素子101を加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ部70を備えている。
ヒータ部70は、ヒータ電極71と、ヒータエレメント72と、ヒータリード72aと、スルーホール73と、ヒータ絶縁層74とを主として備えている。ヒータ部70は、ヒータ電極71を除いて、センサ素子101の基体部に埋設されてなる。
ヒータ電極71は、第1基板層1の下面(センサ素子101の他方主面)に接する態様にて形成されてなる電極である。
ヒータエレメント72は、第2基板層2と第3基板層3との間に設けられた抵抗発熱体である。ヒータエレメント72は、センサ素子101の外部から通電経路であるヒータ電極71、スルーホール73、およびヒータリード72aを通じて給電されることより発熱する。ヒータエレメント72は、Ptにて、あるいはPtを主成分として、形成されてなる。ヒータエレメント72は、センサ素子101のガス流通部が備わる側の所定範囲に、素子厚み方向においてガス流通部と対向するように埋設されている。ヒータエレメント72は、10μm〜20μm程度の厚みを有するように設けられる。
センサ素子101においては、ヒータ電極71を通じてヒータエレメント72に電流を流すことにより、ヒータエレメント72を発熱させることで、センサ素子101の各部を所定の温度に加熱、保温することができるようになっている。具体的には、センサ素子101は、ガス流通部付近の固体電解質および電極の温度が700℃〜900℃程度になるように加熱される。係る加熱によって、センサ素子101において基体部を構成する固体電解質の酸素イオン伝導性が高められる。なお、ガスセンサ100が使用される際の(センサ素子101が駆動される際の)ヒータエレメント72による加熱温度を、センサ素子駆動温度と称する。
また、ガスセンサ100は、各部の動作を制御するとともに、NOx電流Ip2に基づいてNOx濃度を特定するコントローラ110をさらに備える。
このような構成を有するガスセンサ100においては、主ポンプセル21さらには補助ポンプセル50を作動させることによって被測定ガスに含まれる酸素を汲み出し、酸素分圧がNOxの測定に実質的に影響がない程度(例えば0.0001ppm〜1ppm)にまで十分に低められた被測定ガスが、測定電極44に到達する。測定電極44においては、到達した被測定ガス中のNOxが還元されることによって、酸素が発生する。係る酸素は、測定ポンプセル41より汲み出されるが、係る汲み出しの際に流れるNOx電流Ip2は、被測定ガス中のNOxの濃度と一定の関数関係(以下、感度特性と称する)を有する。
係る感度特性は、ガスセンサ100を実使用するに先立ってあらかじめ、NOx濃度が既知の複数種類のモデルガスを用いて特定され、そのデータがコントローラ110に記憶される。そして、ガスセンサ100の実使用時には、被測定ガスにおけるNOx濃度に応じて流れるNOx電流Ip2の値を表す信号がコントローラ110に時々刻々と与えられ、コントローラ110においては、その値と特定した感度特性とに基づいて、NOx濃度が次々と演算され出力される。これにより、ガスセンサ100によれば、被測定ガス中のNOx濃度をほぼリアルタイムで知ることができるようになっている。
なお、NOx電流Ip2の値は被測定ガス中の酸素濃度に対しても依存性を有することがあり、そのような場合、必要に応じて、NOx電流Ip2を被測定ガス中の酸素濃度を示す情報(例えばポンプ電流Ip0や起電力Vref)に基づいて補正したうえでNOx濃度を求めることで、より精度を高める態様であってもよい。
<内側ポンプ電極の耐久性確保とオフセット電流低減>
ガスセンサ100においては、第2内部空所40内の酸素分圧を一定に保った状態において、ポンプ電流Ip2が被測定ガス中に存在するNOx濃度に略比例することを利用して、NOx濃度が算出される。ただし、ポンプ電流Ip2には、被測定ガス中にわずかに存在するOが分解することによって流れるオフセット電流が重畳している。オフセット電流は、NOx濃度が0の場合(被測定ガス中にNOxが存在しない場合)に流れる電流に相当する。よって、オフセット電流の値が小さいほど、ガスセンサ100は良好な測定精度を有しているといえる。
本実施の形態に係るガスセンサ100においては、上述の構成を有するセンサ素子101がさらに、所定の要件を充足することにより、内側ポンプ電極22における耐久性確保と、オフセット電流の低減との両立が実現されている。具体的には、センサ素子101は次の4つの要件(a)〜(d)をさらに充足するように構成されてなる。
(a)内側ポンプ電極22の気孔率P1:10%〜25%;
(b)補助ポンプ電極51の気孔率P2:30%〜50%;
(c)内側ポンプ電極22の厚みT1と補助ポンプ電極51の厚みT2の比T1/T2:1.0〜4.0;
(d)基準電流密度:0.05mA/mm〜0.5mA/mm
ここで、基準電流密度とは、被測定ガスの酸素濃度が20.5%であるときにセンサ素子101の主ポンプセル21に流れる電流の密度(内側ポンプ電極22の単位面積あたりの電流値)として定義される。例えば、図2が、あるセンサ素子101の主ポンプセル21における、被測定ガスの酸素濃度が20.5%であるときのポンプ電圧Vp0とポンプ電流Ip0の関係を示すV−Iカーブであるとすると、図2における限界電流値の1.5mAを内側ポンプ電極22の電極面積で除した値が、当該センサ素子101の基準電流密度となる。
それぞれのセンサ素子101における基準電流密度の値は、第1拡散律速部11および第2拡散律速部13の形態、それらの部位が被測定ガスに与える拡散抵抗の程度、第1内部空所20の形状、内側ポンプ電極22の形状(サイズ)などに応じて定まる。すなわち、基準電流密度は、個々のセンサ素子101において固有の値となる。換言すれば、個々のセンサ素子101を特徴付ける物性値(代表値)の1つであり、基準電流密度が相異なるセンサ素子101は、上述した第1拡散律速部11および第2拡散律速部13の形態などが相異なるものとなっている。
ただし、本実施の形態においては、第1内部空所20が、2mm〜8mmの長さ(素子長手方向のサイズ)と、2mm〜4mmの幅(素子短手方向のサイズ)と、50μm〜400μmの厚み(素子厚み方向のサイズ)とを有しており、第1拡散律速部11および第2拡散律速部13に設けられるスリットが、0.5mm〜1.5mmの合計長さと、1mm〜4mmの幅と、5μm〜30μmの厚みとを有していればよいものとする。ちなみに、ガス導入口10と第1内部空所20との間に設けられる拡散律速部が1つである場合や、多孔質層の拡散律速部が設けられる場合も、それらの拡散律速部が上記のサイズをみたしていればよい。
ところで、単にオフセット電流を低減させるのであれば、内側ポンプ電極22の気孔率P1と補助ポンプ電極51の気孔率P2とをともに、10%〜50%、好ましくは15%〜40%とすることで実現することが可能である。しかしながら、内側ポンプ電極22の気孔率P1が30%よりも大きい場合、内側ポンプ電極22の剥離が生じやすくなる。また、補助ポンプ電極51の気孔率P2が50%よりも大きい場合、補助ポンプ電極51の剥離が生じやすくなる。
そのため、本実施の形態においては、気孔率P1およびP2の取り得る範囲を要件(a)および(b)のようにより限定することによって内側ポンプ電極22および補助ポンプ電極の剥離を抑制する一方で、他の要件(c)〜(d)をさらに充足することで、オフセット電流についても十分な低減が実現されてなる。例えば、酸素濃度が18%で残余が窒素であるNOxを含まないモデルガスを対象としてポンプ電流Ip2を測定したときの電流値は、0.2μA以下、好ましくは、0.1μA以下に留まる。
より詳細には、補助ポンプ電極51の気孔率P2が30%未満の場合、および、比T1/T2が1.0よりも小さい場合、補助ポンプ電極51の内部で酸素濃度勾配が発生し、第2内部空所40内の酸素濃度が高くなってしまうことにより、オフセット電流が増加するため好ましくない。
また、比T1/T2を4.0よりも大きくすることは、膜厚の大きな内側ポンプ電極22を歩留まりよく形成することは容易ではなく、生産性が下がるという点から好ましくない。
さらには、基準電流密度を0.05mA/mmよりも小さくすることは、長期駆動の際の耐久性が低下するという点から好ましくない。
<フィードバック制御性の向上>
本実施の形態に係るガスセンサ100においては、上述の4つの要件に加え、さらに、以下の要件が充足されることで、各ポンプセルのフィードバック制御性の向上が実現されている。具体的には、センサ素子101は次の要件(e)をさらに充足するように構成されてなる。
(e)気孔率差P2−P1:30%以内。
要件(e)が充足される場合、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力V0、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81における起電力V1、および、測定ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82における起電力V2をそれぞれの目標値に収束させるための、主ポンプセル21、補助ポンプセル50、および測定ポンプセル41におけるフィードバック制御の制御性が高められる。具体的には、起電力V0、V1、およびV2が目標値の±10%の値に収束するまでの時間が5.0秒以下、好ましくは3.0秒以下に抑制されてなる。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、センサ素子が次の4つの要件(a)〜(d)を充足することにより、ガスセンサにおいて、内側ポンプ電極における耐久性確保と、オフセット電流の低減との両立が実現されている。
加えて、要件(e)を充足することにより、各ポンプセルにおけるフィードバック制御性の向上が実現されてなる。
<センサ素子の製造プロセス>
次に、上述のような構成および特徴を有するセンサ素子101を製造するプロセスについて説明する。本実施の形態においては、ジルコニアなどの酸素イオン伝導性固体電解質をセラミックス成分として含むグリーンシートからなる積層体を形成し、該積層体を切断・焼成することによってセンサ素子101を作製する。
以下においては、図1に示した6つの層からなるセンサ素子101を作製する場合を例として説明する。係る場合、第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6とに対応する6枚のグリーンシートが用意されることになる。図3は、センサ素子101を作製する際の処理の流れを示す図である。
センサ素子101を作製する場合、まず、パターンが形成されていないグリーンシートであるブランクシート(図示省略)を用意する(ステップS1)。6つの層からなるセンサ素子101を作製する場合であれば、各層に対応させて6枚のブランクシートが用意される。
ブランクシートは、印刷時や積層時の位置決めに用いる複数のシート穴が設けられている。係るシート穴は、パターン形成に先立つブランクシートの段階で、パンチング装置による打ち抜き処理などで、あらかじめ形成されている。なお、対応する層が内部空間を構成するグリーンシートの場合、該内部空間に対応する貫通部も、同様の打ち抜き処理などによってあらかじめ設けられる。係る貫通部の形成は、最終的に得られるセンサ素子101において要件(d)が充足される態様にてなされる。また、センサ素子101の各層に対応するそれぞれのブランクシートの厚みは、全て同じである必要はない。
各層に対応したブランクシートが用意できると、それぞれのブランクシートに対してパターン印刷・乾燥処理を行う(ステップS2)。具体的には、各種電極のパターンや、第4拡散律速部45のパターンや、ヒータエレメント72やヒータ絶縁層74などのパターンや、図示を省略している内部配線のパターンなどが、形成される。また、係るパターン印刷のタイミングで、第1拡散律速部11、第2拡散律速部13、および第3拡散律速部30を形成するための昇華性材料の塗布あるいは配置も併せてなされる。係る塗布あるいは配置も、最終的に得られるセンサ素子101において要件(d)が充足される態様にてなされる。
各々のパターンの印刷は、それぞれの形成対象に要求される特性に応じて用意したパターン形成用ペーストを、公知のスクリーン印刷技術を利用してブランクシートに塗布することにより行う。印刷後の乾燥処理についても、公知の乾燥手段を利用可能である。
特に、内側ポンプ電極22および補助ポンプ電極51を形成するためのペーストは、最終的に得られる内側ポンプ電極22および補助ポンプ電極51が少なくとも要件(a)〜(c)を充足するように、調製され塗布される。
各ブランクシートに対するパターン印刷が終わると、各層に対応するグリーンシート同士を積層・接着するための接着用ペーストの印刷・乾燥処理を行う(ステップS3)。接着用ペーストの印刷には、公知のスクリーン印刷技術を利用可能であり、印刷後の乾燥処理についても、公知の乾燥手段を利用可能である。
続いて、接着剤が塗布されたグリーンシートを所定の順序に積み重ねて、所定の温度・圧力条件を与えることで圧着させ、一の積層体とする圧着処理を行う(ステップS4)。具体的には、図示しない所定の積層治具に積層対象となるグリーンシートをシート穴により位置決めしつつ積み重ねて保持し、公知の油圧プレス機などの積層機によって積層治具ごと加熱・加圧することによって行う。加熱・加圧を行う圧力・温度・時間については、用いる積層機にも依存するものであるが、良好な積層が実現できるよう、適宜の条件が定められればよい。
上述のようにして積層体が得られると、続いて、係る積層体の複数個所を切断してセンサ素子101個々の単位(素子体と称する)に切り出す(ステップS5)。
切り出された素子体を、1300℃〜1500℃程度の焼成温度で焼成する(ステップS6)。これにより、センサ素子101が作製される。すなわち、センサ素子101は、固体電解質層と電極との一体焼成によって生成されるものである。その際の焼成温度は、1200℃以上1500℃以下(例えば1400℃)が好適である。なお、係る態様にて一体焼成がなされることで、センサ素子101においては、各電極が十分な密着強度を有するものとなっている。
このようにして得られたセンサ素子101は、所定のハウジングに収容され、ガスセンサ100の本体(図示せず)に組み込まれる。
<変形例>
上述の実施の形態においては、測定電極44が、多孔質の保護膜として機能するとともに被測定ガスに対して所定の拡散抵抗を付与する第4拡散律速部45に被覆される態様にて第2内部空所40に配置されてなり、該第4拡散律速部45によって、測定電極44に流入するNOxの量が制限されていたが、これに代わり、被測定ガスに対し第4拡散律速部45と同等の拡散抵抗を付与する、例えばスリット状のあるいは多孔質の拡散律速部にて第2内部空所40と連通する第3内部空所を設け、該第3内部空所に測定電極44を設けるようにしてもよい。内部空所を3つ備えるセンサ素子であっても、4つの要件(a)〜(d)を充足することで、内側ポンプ電極22における耐久性確保と、オフセット電流の低減との両立は実現される。さらに要件(e)が充足される場合には、各ポンプセルのフィードバック制御性の向上が実現される。
図4は、そのようなセンサ素子201の長手方向に沿った垂直断面図を含む、ガスセンサ200の構成の一例を概略的に示す図である。なお、センサ素子201は、図1に示すセンサ素子101の構成要素と作用・機能が共通する構成要素を有している。そのような構成要素については、図1に示された対応する構成要素と同一の符号を付して、必要ある場合を除き、詳細な説明は省略する。また、コントローラ110については図示を省略している。
センサ素子201においては、第1拡散律速部11がガス導入口10を兼ねている点、第1拡散律速部11、第2拡散律速部13、および第3拡散律速部30と同様のスリット状をなす第5拡散律速部60によって第2内部空所40と連通する第3内部空所61が設けられてなる点、測定電極44が係る第3内部空所61に面する第1固体電解質層4の上面に設けられてなる点、および、測定電極44が第3内部空所61に対し露出してなる点において、図1に示したセンサ素子101と相違する。ただし、第2の内部空所40と測定電極44との間に拡散律速部が介在するという点では、センサ素子201もセンサ素子101と同様である。
係るセンサ素子201においても、4つの要件(a)〜(d)を充足することで、内側ポンプ電極22における耐久性確保と、オフセット電流の低減との両立は実現される。さらに要件(e)が充足される場合には、各ポンプセルのフィードバック制御性の向上が実現される。
内側ポンプ電極22の気孔率P1と、補助ポンプ電極51の気孔率P2と、内側ポンプ電極22の厚みT1と、補助ポンプ電極51の厚みT2と、基準電流密度との組み合わせを種々に違えた9種類のガスセンサ100(No.1〜No.9)を作製し、それぞれについて、オフセット電流の評価と、センサ素子101の耐久性の評価と、フィードバック制御性の評価とを行った。なお、以下においては、ガスセンサ100が駆動される際のセンサ素子101の駆動温度は800℃とした。
なお、No.1〜No.5のガスセンサ100については、要件(a)〜(e)を全てみたすように作製した。また、No.6のガスセンサ100については、要件(a)〜(d)を全てみたすものの要件(e)をみたさないように作製した。なお、図2に示したV−Iカーブは、No.1のガスセンサ100についてのものである。一方、No.7〜No.9のガスセンサ100については、要件(e)についてはみたすものの、要件(a)〜(d)のうち少なくとも1つをみたさないように作製した。
それぞれのガスセンサ100についての、内側ポンプ電極(主ポンプ電極)22の気孔率P1、補助ポンプ電極51の気孔率P2、内側ポンプ電極22の厚みT1、補助ポンプ電極51の厚みT2、基準電流密度、気孔率差P2−P1、および、厚み比T1/T2とを、表1に一覧にして示す。また、表1には、オフセット電流の評価、耐久性の評価、およびフィードバック制御性の評価における判定結果についても、併せて示している。
Figure 2020101476
オフセット電流の評価は、酸素濃度が18%で残余が窒素である、NOxを含まないモデルガスを被測定ガスとしてそれぞれのガスセンサ100のセンサ素子101に導入することにより行った。係る場合に得られるポンプ電流Ip2の値がオフセット電流に相当することから、その値が所定の基準値以下に収まる場合に、ガスセンサ100においてはオフセット電流が低減されていると判定した。係る態様での判定を、判定1と称する。
具体的には、ポンプ電流Ip2の値が0.1μA以下であったガスセンサ100については、オフセット電流が十分に低減されていると判定した。表1においては、該当するガスセンサ100の「判定1」の欄に「◎」(二重丸印)を付している。また、ポンプ電流Ip2の値が0.1μAを超えて0.2μA以下であったガスセンサ100については、実用的に許容される程度にオフセット電流が十分に低減されていると判定した。表1においては、該当するガスセンサ100の「判定1」の欄に「〇」(丸印)を付している。一方で、ポンプ電流Ip2の値が0.2μAを超えた、いずれにも該当しないガスセンサ100については、表1の「判定1」の欄に「×」(バツ印)を付している。
センサ素子101の耐久性の評価は、ガスセンサ100を大気中で3000時間連続駆動させた前後における、NOxを含むモデルガスを被測定ガスとしたときのポンプ電流Ip2の変化率を対象に行った。
具体的には、NOxを500ppm含み、酸素を18%含み、残余が窒素であるモデルガスを被測定ガスとして未使用の上記9種類のガスセンサ100のそれぞれに導入し、ポンプ電流Ip2(初期値)を求めた後、該ガスセンサ100を大気中で3000時間連続して駆動(動作状態にて保持)した。その後、同じモデルガスを用いて再びポンプ電流Ip2(最終値)を求め、最終値と初期値との差分値の初期値に対する比率をポンプ電流の変化率として演算し、その値が所定の基準値以下に収まる場合に、耐久性が確保されていると判定した。係る態様での判定を、判定2と称する。
係る場合においては、ポンプ電流の変化率が15%以内であったガスセンサ100については、センサ素子101が十分な耐久性を有していると判定した。表1においては、該当するガスセンサ100の「判定2」の欄に「◎」(二重丸印)を付している。また、ポンプ電流の変化率が15%を超えて20%以下であったガスセンサ100については、センサ素子101が実用的に許容される程度に耐久性を有していると判定した。表1においては、該当するガスセンサ100の「判定2」の欄に「〇」(丸印)を付している。一方で、ポンプ電流の変化率が20%を超えた、いずれにも該当しないガスセンサ100については、表1の「判定2」の欄に「×」(バツ印)を付している。
フィードバック制御性の評価は、ガスセンサ100を自動車の排ガス管の配管に取り付け、該自動車のガソリンエンジンを所定の運転条件(エンジンの回転数が4000rpm、排ガスのゲージ圧力が20kPa、λ値が0.83)で運転した状態でガスセンサ100を駆動し、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81における起電力V1、および、測定ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82における起電力V2の時間変化を対象に行った。それぞれの起電力が実測値から所定の値に収束するまでに要する時間が所定値以下である場合に、フィードバック制御性は十分であると判定した。係る態様での判定を、判定3と称する。
具体的には、起電力V1の目標値を380mVと設定し、起電力V2の目標値を400mVと設定し、それぞれの起電力の実測値が目標値の±10%以内に収束するまでの時間(以下、10%収束時間)がともに3.0秒以下であれば、ガスセンサ100は良好なフィードバック制御性を有していると判定した。表1においては、該当するガスセンサ100の「判定3」の欄に「◎」(二重丸印)を付している。また、それぞれの起電力の10%収束時間がともに5.0秒以下であれば、ガスセンサ100は実用的に許容される程度のフィードバック制御性を有していると判定した。表1においては、該当するガスセンサ100の「判定2」の欄に「〇」(丸印)を付している。一方で、少なくとも一方の起電力の10%収束時間が5.0秒を超えた、いずれにも該当しないガスセンサ100については、表1の「判定3」の欄に「×」(バツ印)を付している。
表1においては、要件(a)〜(e)の全てをみたすNo.1〜No.5のガスセンサ100については、判定1〜判定3の全てに「◎」印または「〇」印が付されている。特に、No.2のガスセンサ100については、判定1〜判定3の全てに「◎」印が付されている。
また、要件(a)〜(d)をみたすものの要件(e)をみたさないNo.6のガスセンサ100については、判定1および判定2において「◎」印が付されているが、判定3については「×」印が付されている。
これに対し、要件(a)〜(e)の少なくとも1つをみたさないNo.6〜No.9のガスセンサ100については、判定3において「◎」印が付されているが、判定1または判定2において「×」印が付されている。
これらの結果は、要件(a)〜(d)を充足することにより、内側ポンプ電極22の耐久性を確保しつつオフセット電流が低減されたガスセンサ100が得られることを示している。
なお、耐久性の評価を行った後のセンサ素子101を確認したところ、判定2おいて「×」が付されたNo.7およびNo.8のセンサ素子101についてのみ、内側ポンプ電極22において剥離が確認された。このことは、内側ポンプ電極22の剥離が耐久性劣化の要因となっていることを示唆する結果であると考えられる。
また、要件(e)を充足することにより、フィードバック制御性が確保されたガスセンサが得られるということもいえる。
1〜3 第1〜第3基板層
4 第1固体電解質層
5 スペーサ層
6 第2固体電解質層
10 ガス導入口
11 第1拡散律速部
12 緩衝空間
13 第2拡散律速部
20 第1内部空所
21 主ポンプセル
22 内側ポンプ電極
23 外側ポンプ電極
24、46、52 可変電源
30 第3拡散律速部
40 第2内部空所
41 測定ポンプセル
42 基準電極
43 基準ガス導入空間
44 測定電極
45 第4拡散律速部
48 大気導入層
50 補助ポンプセル
51 補助ポンプ電極
70 ヒータ部
80 主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル
81 補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル
82 測定ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル
100 ガスセンサ
101 センサ素子

Claims (3)

  1. 酸素イオン伝導性の固体電解質で構成されたセンサ素子を備える、被測定ガス中のNOxの濃度を特定可能な限界電流型のガスセンサであって、
    前記センサ素子が、
    外部空間から被測定ガスが導入されるガス導入口と、
    前記ガス導入口と所定の拡散抵抗のもとで連通してなる第1の内部空所と、
    前記第1の内部空所と所定の拡散抵抗のもとで連通してなる第2の内部空所と、
    前記第1の内部空所に面して設けられた内側ポンプ電極と、前記センサ素子の表面に設けられた外側ポンプ電極と、前記内側ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的ポンプセルである、主ポンプセルと、
    前記第2の内部空所に面して設けられた補助ポンプ電極と、前記外側ポンプ電極と、前記補助ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的ポンプセルである、補助ポンプセルと、
    前記センサ素子の内部に配置されてなり、前記第2の内部空所との間に少なくとも拡散律速部を有する測定電極と、
    前記測定電極と、前記外側ポンプ電極と、前記測定電極と前記外側ポンプ電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的ポンプセルである、測定ポンプセルと、
    を有してなり、
    前記内側ポンプ電極の気孔率P1が10%〜25%であり、
    前記補助ポンプ電極の気孔率P2が30%〜50%であり、
    前記内側ポンプ電極の厚みT1と前記補助ポンプ電極の厚みT2の比T1/T2が1.0〜4.0であり、
    前記被測定ガスの酸素濃度が20.5%であるときに前記主ポンプセルに流れる電流の電流密度が0.05mA/mm〜0.5mA/mmである、
    ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサであって、
    前記センサ素子が、
    前記センサ素子の外部から基準ガスとして大気が導入される大気導入層と、
    前記大気導入層に被覆されてなる基準電極と、
    前記内側ポンプ電極と、前記基準電極と、前記内側ポンプ電極と前記基準電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的センサセルである、主ポンプ制御用センサセルと、
    前記補助ポンプ電極と、前記基準電極と、前記補助ポンプ電極と前記基準電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的センサセルである、補助ポンプ制御用センサセルと、
    前記測定電極と、前記基準電極と、前記測定電極と前記基準電極との間に存在する前記固体電解質とから構成される電気化学的センサセルである、測定ポンプ制御用センサセルと、
    をさらに有してなり、
    前記主ポンプセルは、前記主ポンプ制御用センサセルにおいて前記内側ポンプ電極と前記基準電極との間に生じる起電力に応じた前記主ポンプ電圧を前記内側ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に印加することによって、前記第1の内部空所に存在する前記被測定ガス中の酸素を汲み出し、
    前記補助ポンプセルは、前記補助ポンプ制御用センサセルにおいて前記補助ポンプ電極と前記基準電極との間に生じる起電力に応じたポンプ電圧を前記補助ポンプ電極と前記外側ポンプ電極との間に印加することによって、前記第2の内部空所に導入された前記被測定ガス中の酸素を汲み出し、これによって酸素分圧が前記第1の内部空所よりもさらに低められた前記被測定ガスが、前記測定電極に到達し、
    前記測定ポンプセルは、前記測定ポンプ制御用センサセルにおいて前記測定電極と前記基準電極との間に生じる起電力に応じたポンプ電圧を前記測定電極と前記外側ポンプ電極との間に印加することによって、前記測定電極において生じた酸素を汲み出し、
    前記内側ポンプ電極と前記補助ポンプ電極の気孔率差P2−P1が30%以内である、
    ことを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスセンサであって、
    前記内側ポンプ電極と前記補助ポンプ電極の厚みが5μm〜30μmであり、面積が5mm〜20mmである、
    ことを特徴とするガスセンサ。
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