JP7339896B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサに関し、特に、被測定ガスにおける所定ガス成分の濃度を測定するように構成されたガスセンサに関する。
特開2014-209128号公報(特許文献1)は、ガスセンサを開示する。このガスセンサは、被測定ガスにおけるNOx濃度を測定するように構成されている。このガスセンサはセンサ素子を備え、該センサ素子の主成分は酸素イオン伝導性を有する固体電解質である。
このセンサ素子においては、外部空間から被測定ガスを導入するように構成された第1内部空所と、第1内部空所に連通した第2内部空所とが形成されている。第2内部空所内には、NOx濃度の測定に用いられる測定電極が形成されている。このガスセンサにおいては、第1内部空所内に形成された内側ポンプ電極と、第1内部空所外に形成された外側ポンプ電極とを含む主ポンプセルによって、第1内部空所内の酸素濃度が調節される。
すなわち、このガスセンサにおいては、酸素分圧が低い値に保たれた被測定ガスが測定電極に供給され、該被測定ガスに基づいてNOx濃度が測定される(特許文献1参照)。
特開2014-209128号公報
上記特許文献1に開示されているガスセンサにおいては、第1内部空所におけるNOxの分解を抑制するために、内側ポンプ電極に金(Au)が添加されている。第1内部空所におけるNOxの分解が抑制されることによって、測定電極に到達するNOx量の低減が抑制されるため、NOx濃度の測定を高精度に行なうことができる。
しかしながら、本発明者(ら)は、特許文献1に開示されているようなガスセンサを高酸素濃度下において高温域で長時間使用すると、NOx濃度の測定精度が徐々に低下することを見出した。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、高酸素濃度下において高温域で長時間使用してもNOx濃度の測定精度が低下しにくいガスセンサを提供することである。
本発明に従うガスセンサは、被測定ガスにおける所定ガス成分の濃度を測定するように構成されている。ガスセンサは、センサ素子を備える。センサ素子の主成分は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質である。センサ素子においては、外部空間から被測定ガスを導入するように構成された第1内部空所が形成されている。センサ素子は、第1ポンプセルと、発熱部とを備える。発熱部は、発熱するように構成されている。第1ポンプセルは、内側ポンプ電極と、外側ポンプ電極とを備える。内側ポンプ電極は、第1内部空所内に形成されており、金(Au)を含む。外側ポンプ電極は、第1内部空所とは異なる空間に形成されている。第1ポンプセルは、内側ポンプ電極及び外側ポンプ電極の間に電圧を印加することによって第1内部空所内の酸素を汲み出すように構成されている。内側ポンプ電極は、発熱部から遠い第1電極部と、発熱部に近い第2電極部とを備える。第2電極部の少なくとも一部分は、多孔体によって覆われている。
仮に、ガスセンサにおいて、第2電極部が多孔体によって覆われていないとする。この場合に、ガスセンサを高酸素濃度下において高温域で長時間使用すると、内側ポンプ電極の白金(Pt)が酸化してPtO2になって蒸発するとともに、内側ポンプ電極に含まれるAuも蒸発することを本発明者(ら)は見出した。内側ポンプ電極に含まれるAuの量が減少すると、第1内部空所においてNOxが分解されやすくなる。第1内部空所において分解されるNOxの量が増加すると、測定電極に到達するNOxの量が減少する。すなわち、このようなガスセンサにおいては、継続的な使用を通じて内側ポンプ電極に含まれるAuの量が減少する程、NOx濃度の測定精度が低下する(NOxに対する感度変化が大きくなる。)。
また、内側ポンプ電極から蒸発したAuは、測定電極に付着し得る。NOx濃度を測定するためには、測定電極の周囲の窒素酸化物が還元される必要がある。測定電極にAuが付着すると、測定電極の周囲の窒素酸化物の還元が抑制されるため、NOx濃度の測定精度が低下する。
例えば、内側ポンプ電極に含まれるAuの量を減らすと、NOxに対する感度変化は抑制される。しかしながら、この場合には、高酸素濃度下で第1ポンプセルに印加する電圧が上昇したときに、第1内部空所においてNOxがより分解されやすくなる。その結果、NOx濃度の測定精度が低下する。
また、本発明者(ら)は、内側ポンプ電極において、発熱部に近い第2電極部においてよりAuが蒸発しやすいことを見出した。したがって、例えば、第2電極部を設けないようにすることによって、NOxに対する感度変化を抑制する案が考えられる。しかしながら、この場合には、内側ポンプ電極の面積が減少するため、第1内部空所内の酸素濃度を適切に調節するために、第1ポンプセルに印加する電圧を上げる必要が生じる。その結果、第1内部空所においてNOxがより分解されやすくなり、NOx濃度の測定精度が低下する。
本発明に従うガスセンサにおいては、第2電極部の少なくとも一部分が、多孔体によって覆われている。したがって、このガスセンサによれば、第2電極部におけるAuの蒸発が抑制されるため、NOx濃度の測定精度の低下を抑制することができる。
上記ガスセンサにおいて、多孔体は、多孔質のアルミナであってもよい。
上記ガスセンサにおいて、多孔体の最大厚みをAとし、多孔体の気孔率をBとした場合に、A/Bは、0.1以上、10.0以下であってもよい。
上記ガスセンサにおいて、上記A/Bは、0.5以上、10.0以下であってもよい。
上記ガスセンサにおいて、多孔体の気孔率は、5%以上、50%以下であってもよい。
上記ガスセンサにおいて、多孔体の最大厚みは、5μm以上、50μm以下であってもよい。
上記ガスセンサにおいて、センサ素子においては、第1内部空所に連通する第2内部空所が形成されており、センサ素子は、第2ポンプセルをさらに備え、第2ポンプセルは、第2内部空所内に形成された補助ポンプ電極と、外側ポンプ電極とを備え、第2ポンプセルは、補助ポンプ電極及び外側ポンプ電極の間に電圧を印加することによって第2内部空所内の酸素を汲み出すように構成されており、補助ポンプ電極は、発熱部から遠い第3電極部と、発熱部に近い第4電極部とを備え、第4電極部の少なくとも一部分は、多孔体によって覆われていてもよい。
このガスセンサにおいては、第4電極部の少なくとも一部分が、多孔体によって覆われている。したがって、このガスセンサによれば、第4電極部におけるAuの蒸発が抑制されるため、NOx濃度の測定精度の低下を抑制することができる。
本発明によれば、高酸素濃度下において高温域で長時間使用してもNOx濃度の測定精度が低下しにくいガスセンサを提供することができる。
ガスセンサの構成の一例を概略的に示した断面模式図である。 仮に底部電極部が多孔質層によって覆われていない場合に生じる現象を説明するための図である。 ガスセンサにおける第1内部空所周囲の拡大図である。 3室構造のセンサ素子を含むガスセンサの構成の一例を概略的に示した断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[1.ガスセンサの概略構成]
図1は、ガスセンサ100の構成の一例を概略的に示した断面模式図である。センサ素子101は、それぞれがジルコニア(ZrO2)等の酸素イオン伝導性固体電解質層からなる第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6との6つの層が、図面視で下側からこの順に積層された構造を有する素子である。また、これら6つの層を形成する固体電界質は緻密な気密のものである。係るセンサ素子101は、例えば、各層に対応するセラミックスグリーンシートに所定の加工および回路パターンの印刷などを行った後にそれらを積層し、さらに、焼成して一体化させることによって製造される。
センサ素子101の一先端部であって、第2固体電解質層6の下面と第1固体電解質層4の上面との間には、ガス導入口10と、第1拡散律速部11と、緩衝空間12と、第2拡散律速部13と、第1内部空所20と、第3拡散律速部30と、第2内部空所40とが、この順に連通する態様にて隣接形成されてなる。
ガス導入口10と、緩衝空間12と、第1内部空所20と、第2内部空所40とは、スペーサ層5をくり抜いた態様にて設けられた上部を第2固体電解質層6の下面で、下部を第1固体電解質層4の上面で、側部をスペーサ層5の側面で区画されたセンサ素子101内部の空間である。
第1拡散律速部11と、第2拡散律速部13と、第3拡散律速部30とはいずれも、2本の横長の(図面に垂直な方向に開口が長手方向を有する)スリットとして設けられる。なお、ガス導入口10から第2内部空所40に至る部位をガス流通部とも称する。
また、ガス流通部よりも先端側から遠い位置には、第3基板層3の上面と、スペーサ層5の下面との間であって、側部を第1固体電解質層4の側面で区画される位置に基準ガス導入空間43が設けられている。基準ガス導入空間43には、NOx濃度の測定を行う際の基準ガスとして、例えば大気が導入される。
大気導入層48は、多孔質アルミナからなる層であって、大気導入層48には基準ガス導入空間43を通じて基準ガスが導入されるようになっている。また、大気導入層48は、基準電極42を被覆するように形成されている。
基準電極42は、第3基板層3の上面と第1固体電解質層4とに挟まれる態様にて形成される電極であり、上述のように、その周囲には、基準ガス導入空間43につながる大気導入層48が設けられている。また、後述するように、基準電極42を用いて第1内部空所20内や第2内部空所40内の酸素濃度(酸素分圧)を測定することが可能となっている。
ガス流通部において、ガス導入口10は、外部空間に対して開口してなる部位であり、該ガス導入口10を通じて外部空間からセンサ素子101内に被測定ガスが取り込まれるようになっている。
第1拡散律速部11は、ガス導入口10から取り込まれた被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。
緩衝空間12は、第1拡散律速部11より導入された被測定ガスを第2拡散律速部13へと導くために設けられた空間である。
第2拡散律速部13は、緩衝空間12から第1内部空所20に導入される被測定ガスに対して、所定の拡散抵抗を付与する部位である。
被測定ガスが、センサ素子101外部から第1内部空所20内まで導入されるにあたって、外部空間における被測定ガスの圧力変動(被測定ガスが自動車の排気ガスの場合であれば排気圧の脈動)によってガス導入口10からセンサ素子101内部に急激に取り込まれた被測定ガスは、直接第1内部空所20へ導入されるのではなく、第1拡散律速部11、緩衝空間12、第2拡散律速部13を通じて被測定ガスの濃度変動が打ち消された後、第1内部空所20へ導入されるようになっている。これによって、第1内部空間へ導入される被測定ガスの濃度変動はほとんど無視できる程度のものとなる。
第1内部空所20は、第2拡散律速部13を通じて導入された被測定ガス中の酸素分圧を調整するための空間として設けられている。係る酸素分圧は、主ポンプセル21が作動することによって調整される。
主ポンプセル21は、第1内部空所20に面する第2固体電解質層6の下面のほぼ全面に設けられた天井電極部22aを有する内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6の上面の天井電極部22aと対応する領域に外部空間に露出する態様にて設けられた外側ポンプ電極23と、これらの電極に挟まれた第2固体電解質層6とによって構成されてなる電気化学的ポンプセルである。
内側ポンプ電極22は、第1内部空所20を区画する上下の固体電解質層(第2固体電解質層6および第1固体電解質層4)、および、側壁を与えるスペーサ層5にまたがって形成されている。具体的には、第1内部空所20の天井面を与える第2固体電解質層6の下面には天井電極部22aが形成され、また、底面を与える第1固体電解質層4の上面には底部電極部22bが形成され、そして、それら天井電極部22aと底部電極部22bとを接続するように、側部電極部(図示省略)が第1内部空所20の両側壁部を構成するスペーサ層5の側壁面(内面)に形成されて、該側部電極部の配設部位においてトンネル形態とされた構造において配設されている。
内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23とは、多孔質サーメット電極(例えば、Auを1%含むPtとZrO2とのサーメット電極)として形成される。なお、被測定ガスに接触する内側ポンプ電極22は、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
主ポンプセル21においては、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に所望のポンプ電圧Vp0を印加して、内側ポンプ電極22と外側ポンプ電極23との間に正方向あるいは負方向にポンプ電流Ip0を流すことにより、第1内部空所20内の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間の酸素を第1内部空所20に汲み入れることが可能となっている。
なお、底部電極部22b上には、多孔質層29が形成されている。すなわち、ガスセンサ100において、底部電極部22bは、多孔質層(多孔体)29によって覆われている。多孔質層29は、アルミナ(Al23)を主成分とする多孔体にて構成される膜である。底部電極部22bが多孔質層29によって覆われている理由については、後程詳しく説明する。
また、第1内部空所20における雰囲気中の酸素濃度(酸素分圧)を検出するために、内側ポンプ電極22と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、基準電極42によって、電気化学的なセンサセル、すなわち、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80が構成されている。
主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80における起電力V0を測定することで第1内部空所20内の酸素濃度(酸素分圧)がわかるようになっている。さらに、起電力V0が一定となるようにVp0をフィードバック制御することでポンプ電流Ip0が制御されている。これによって、第1内部空所内20内の酸素濃度は所定の一定値に保つことができる。
第3拡散律速部30は、第1内部空所20で主ポンプセル21の動作により酸素濃度(酸素分圧)が制御された被測定ガスに所定の拡散抵抗を付与して、該被測定ガスを第2内部空所40に導く部位である。
第2内部空所40は、第3拡散律速部30を通じて導入された被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度の測定に係る処理を行うための空間として設けられている。NOx濃度の測定は、主として、補助ポンプセル50により酸素濃度が調整された第2内部空所40において、さらに、測定用ポンプセル41の動作によりNOx濃度が測定される。
第2内部空所40では、あらかじめ第1内部空所20において酸素濃度(酸素分圧)が調整された後、第3拡散律速部を通じて導入された被測定ガスに対して、さらに補助ポンプセル50による酸素分圧の調整が行われるようになっている。これにより、第2内部空所40内の酸素濃度を高精度に一定に保つことができるため、係るガスセンサ100においては精度の高いNOx濃度測定が可能となる。
補助ポンプセル50は、第2内部空所40に面する第2固体電解質層6の下面の略全体に設けられた天井電極部51aを有する補助ポンプ電極51と、外側ポンプ電極23(外側ポンプ電極23に限られるものではなく、センサ素子101と外側の適当な電極であれば足りる)と、第2固体電解質層6とによって構成される、補助的な電気化学的ポンプセルである。
係る補助ポンプ電極51は、先の第1内部空所20内に設けられた内側ポンプ電極22と同様なトンネル形態とされた構造において、第2内部空所40内に配設されている。つまり、第2内部空所40の天井面を与える第2固体電解質層6に対して天井電極部51aが形成され、また、第2内部空所40の底面を与える第1固体電解質層4には、底部電極部51bが形成され、そして、それらの天井電極部51aと底部電極部51bとを連結する側部電極部(図示省略)が、第2内部空所40の側壁を与えるスペーサ層5の両壁面にそれぞれ形成されたトンネル形態の構造となっている。
なお、補助ポンプ電極51についても、内側ポンプ電極22と同様に、被測定ガス中のNOx成分に対する還元能力を弱めた材料を用いて形成される。
補助ポンプセル50においては、補助ポンプ電極51と外側ポンプ電極23との間に所望の電圧Vp1を印加することにより、第2内部空所40内の雰囲気中の酸素を外部空間に汲み出し、あるいは、外部空間から第2内部空所40内に汲み入れることが可能となっている。
また、第2内部空所40内における雰囲気中の酸素分圧を制御するために、補助ポンプ電極51と、基準電極42と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81が構成されている。
なお、この補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル81にて検出される起電力V1に基づいて電圧制御される可変電源52にて、補助ポンプセル50がポンピングを行う。これにより第2内部空所40内の雰囲気中の酸素分圧は、NOxの測定に実質的に影響がない低い分圧にまで制御されるようになっている。
また、これとともに、そのポンプ電流Ip1が、主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80の起電力の制御に用いられるようになっている。具体的には、ポンプ電流Ip1は、制御信号として主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル80に入力され、その起電力V0が制御されることにより、第3拡散律速部30から第2内部空所40内に導入される被測定ガス中の酸素分圧の勾配が常に一定となるように制御されている。NOxセンサとして使用する際は、主ポンプセル21と補助ポンプセル50との働きによって、第2内部空所40内での酸素濃度は約0.001ppm程度の一定の値に保たれる。
測定用ポンプセル41は、第2内部空所40内において、被測定ガス中のNOx濃度の測定を行う。測定用ポンプセル41は、第2内部空所40に面する第1固体電解質層4の上面であって第3拡散律速部30から離間した位置に設けられた測定電極44と、外側ポンプ電極23と、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4とによって構成された電気化学的ポンプセルである。
測定電極44は、多孔質サーメット電極である。測定電極44は、第2内部空所40内の雰囲気中に存在するNOxを還元するNOx還元触媒としても機能する。さらに、測定電極44は、第4拡散律速部45によって被覆されてなる。
第4拡散律速部45は、アルミナ(Al23)を主成分とする多孔体にて構成される膜である。第4拡散律速部45は、測定電極44に流入するNOxの量を制限する役割を担うとともに、測定電極44の保護膜としても機能する。
測定用ポンプセル41においては、測定電極44の周囲の雰囲気中における窒素酸化物の分解によって生じた酸素を汲み出して、その発生量をポンプ電流Ip2として検出することができる。
また、測定電極44の周囲の酸素分圧を検出するために、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、測定電極44と、基準電極42とによって電気化学的なセンサセル、すなわち、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82が構成されている。測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された起電力V2に基づいて可変電源46が制御される。
第2内部空所40内に導かれた被測定ガスは、酸素分圧が制御された状況下で第4拡散律速部45を通じて測定電極44に到達することとなる。測定電極44の周囲の被測定ガス中の窒素酸化物は還元されて(2NO→N2+O2)酸素を発生する。そして、この発生した酸素は測定用ポンプセル41によってポンピングされることとなるが、その際、測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル82にて検出された制御電圧V2が一定となるように可変電源の電圧Vp2が制御される。測定電極44の周囲において発生する酸素の量は、被測定ガス中の窒素酸化物の濃度に比例するものであるから、測定用ポンプセル41におけるポンプ電流Ip2を用いて被測定ガス中の窒素酸化物濃度が算出されることとなる。
また、測定電極44と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、基準電極42とを組み合わせて、電気化学的センサセルとして酸素分圧検出手段を構成するようにすれば、測定電極44の周りの雰囲気中のNOx成分の還元によって発生した酸素の量と基準大気に含まれる酸素の量との差に応じた起電力を検出することができ、これによって被測定ガス中のNOx成分の濃度を求めることも可能である。
また、第2固体電解質層6と、スペーサ層5と、第1固体電解質層4と、第3基板層3と、外側ポンプ電極23と、基準電極42とから電気化学的なセンサセル83が構成されており、このセンサセル83によって得られる起電力Vrefによりセンサ外部の被測定ガス中の酸素分圧を検出可能となっている。
このような構成を有するガスセンサ100においては、主ポンプセル21と補助ポンプセル50とを作動させることによって酸素分圧が常に一定の低い値(NOxの測定に実質的に影響がない値)に保たれた被測定ガスが測定用ポンプセル41に与えられる。したがって、被測定ガス中のNOxの濃度に略比例して、NOxの還元によって発生する酸素が測定用ポンプセル41より汲み出されることによって流れるポンプ電流Ip2に基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を知ることができるようになっている。
さらに、センサ素子101は、固体電解質の酸素イオン伝導性を高めるために、センサ素子101を加熱して保温する温度調整の役割を担うヒータ部70を備えている。ヒータ部70は、ヒータ電極71と、ヒータ72と、スルーホール73と、ヒータ絶縁層74と、圧力放散孔75とを備えている。
ヒータ電極71は、第1基板層1の下面に接する態様にて形成されてなる電極である。ヒータ電極71を外部電源と接続することによって、外部からヒータ部70へ給電することができるようになっている。
ヒータ72は、第2基板層2と第3基板層3とに上下から挟まれた態様にて形成される電気抵抗体である。ヒータ72は、スルーホール73を介してヒータ電極71と接続されており、該ヒータ電極71を通して外部より給電されることにより発熱し、センサ素子101を形成する固体電解質の加熱と保温を行う。
また、ヒータ72は、第1内部空所20から第2内部空所40の全域に渡って埋設されており、センサ素子101全体を上記固体電解質が活性化する温度に調整することが可能となっている。
ヒータ絶縁層74は、ヒータ72の上下面に、アルミナ等の絶縁体によって形成されてなる絶縁層である。ヒータ絶縁層74は、第2基板層2とヒータ72との間の電気的絶縁性、および、第3基板層3とヒータ72との間の電気的絶縁性を得る目的で形成されている。
圧力放散孔75は、第3基板層3を貫通し、基準ガス導入空間43に連通するように設けられてなる部位であり、ヒータ絶縁層74内の温度上昇に伴う内圧上昇を緩和する目的で形成されてなる。
[2.底部電極部が多孔質層(多孔体)によって覆われている理由]
上述のように、ガスセンサ100においては、内側ポンプ電極22のうち底部電極部22bが多孔質層29によって覆われている。すなわち、内側ポンプ電極22のうち、ヒータ部70から遠い天井電極部22aは多孔質層29によって覆われておらず、ヒータ部70に近い底部電極部22bは多孔質層29によって覆われている。以下、底部電極部22bが多孔質層29によって覆われている理由について説明する。
図2は、仮に底部電極部22bが多孔質層29によって覆われていない場合に生じる現象を説明するための図である。図2を参照して、仮に、ガスセンサ100において、内側ポンプ電極22のうち底部電極部22bが多孔質層29によって覆われていないとする。この場合に、このようなガスセンサを高酸素濃度下において高温域で長時間使用すると、内側ポンプ電極22の白金(Pt)が酸化してPtO2になって蒸発するとともに、内側ポンプ電極22に含まれるAuも蒸発することを本発明者(ら)は見出した。特に、本発明者(ら)は、内側ポンプ電極22のうちヒータ部70(図1)に近い底部電極部22bにおいてよりAuが蒸発しやすいことを見出した。
内側ポンプ電極22に含まれるAuの量が減少すると、第1内部空所20においてNOxが分解されやすくなる。第1内部空所20において分解されるNOxの量が増加すると、測定電極44に到達するNOxの量が減少する。すなわち、このようなガスセンサにおいては、継続的な使用を通じて内側ポンプ電極22に含まれるAuの量が減少する程、NOx濃度の測定精度が低下する(NOxに対する感度変化が大きくなる。)。
また、内側ポンプ電極22から蒸発したAuは、測定電極44に付着し得る。NOx濃度を測定するためには、測定電極44の周囲の窒素酸化物が還元される必要がある。測定電極44にAuが付着すると、測定電極44の周囲の窒素酸化物の還元が抑制されるため、NOx濃度の測定精度が低下する。
本実施の形態に従うガスセンサ100においては、内側ポンプ電極22のうち底部電極部22bが多孔質層29によって覆われている。したがって、底部電極部22bにおけるAuの蒸発が抑制される。また、仮に底部電極部22bにおいて蒸発したAuは、多孔質層29に捕捉される可能性が高くなる。その結果、ガスセンサ100によれば、内側ポンプ電極22に含まれるAu量の減少が抑制されるとともに測定電極44に付着するAu量が抑制されるため、NOx濃度の測定精度の低下を抑制することができる。
[3.多孔質層の構造]
図3は、ガスセンサ100における第1内部空所20周囲の拡大図である。図3を参照して、多孔質層29は、底部電極部22bの上面全体上に形成されている。上述のように、多孔質層29は、アルミナを主成分とする多孔体にて構成される膜である。
多孔質層29の最大厚みAは、好ましくは、5μm以上、50μm以下である。なお、最大厚みAとは、多孔質層29のうち最も厚みが大きい部分における厚みのことをいう。
また、多孔質層29の気孔率Bは、好ましくは、5%以上、50%以下である。なお、気孔率Bは、評価対象物のSEM(走査電子顕微鏡)像に対し公知の画像処理手法(二値化処理など)を適用することで求められる。
また、多孔質層29の最大厚みをAとし、多孔質層29の気孔率をBとした場合に、A/Bは、好ましくは、0.1以上、10.0以下であり、より好ましくは、0.5以上、10.0以下であり、さらに好ましくは、5.0以上、10.0以下である。
[4.特徴]
以上のように、本実施の形態に従うガスセンサ100においては、内側ポンプ電極22のうち底部電極部22bが多孔質層29によって覆われている。したがって、ガスセンサ100の使用中において、底部電極部22bにおけるAuの蒸発が抑制される。また、仮に底部電極部22bにおいて蒸発したAuは、多孔質層29に捕捉される可能性が高くなる。その結果、ガスセンサ100によれば、内側ポンプ電極22に含まれるAu量の減少が抑制されるとともに測定電極44に付着するAu量が抑制されるため、NOx濃度の測定精度の低下を抑制することができる。
なお、ガスセンサ100は、本発明における「ガスセンサ」の一例であり、センサ素子101は、本発明における「センサ素子」の一例である。第1内部空所20は、本発明における「第1内部空所」の一例であり、主ポンプセル21は、本発明における「第1ポンプセル」の一例であり、ヒータ部70は、本発明における「発熱部」の一例である。内側ポンプ電極22は、本発明における「内側ポンプ電極」の一例であり、外側ポンプ電極23は、本発明における「外側ポンプ電極」の一例である。天井電極部22aは、本発明における「第1電極部」の一例であり、底部電極部22bは、本発明における「第2電極部」の一例である。多孔質層29は、本発明における「多孔体」の一例である。
第2内部空所40は、本発明における「第2内部空所」の一例であり、補助ポンプセル50は、本発明における「第2ポンプセル」の一例である。補助ポンプ電極51は、本発明における「補助ポンプ電極」の一例である。天井電極部51aは、本発明における「第3電極部」の一例であり、底部電極部51bは、本発明における「第4電極部」の一例である。
[5.変形例]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。
(5-1)
上記実施の形態に従うガスセンサ100において、センサ素子101には、第1内部空所20と、第2内部空所40とが形成されていた。すなわち、センサ素子101は、2室構造であった。しかしながら、センサ素子101は、必ずしも2室構造である必要はない。たとえば、センサ素子101は、3室構造であってもよい。
図4は、3室構造のセンサ素子101Xを含むガスセンサ100Xの構成の一例を概略的に示した断面模式図である。図4に示されるように、第2内部空所40(図1)を第5拡散律速部60でさらに2室に分け、第2内部空所40Xと第3内部空所61とを作成してもよい。この場合、第2内部空所40Xに補助ポンプ電極51Xを配置し、第3内部空所61に測定電極44Xを配置してもよい。また3室構造にする場合には、第4拡散律速部45を省略してもよい。
(5-2)
上記実施の形態に従うガスセンサ100においては、底部電極部22b上にのみ多孔質層29が形成され、天井電極部22a上には多孔質層29が形成されていなかった。しかしながら、多孔質層29の形成位置はこれに限定されない。たとえば、底部電極部22b上に加えて、天井電極部22a上にも多孔質層29が形成されてもよい。さらに底部電極部51b上に多孔質層29が形成されてもよいし、天井電極部51a上にも多孔質層29が形成されてもよい。
たとえば、底部電極部51bが多孔質層29によって覆われたガスセンサによれば、底部電極部51bにおけるAuの蒸発が抑制されるため、NOx濃度の測定精度の低下をさらに抑制することができる。
(5-3)
上記実施の形態に従うガスセンサ100においては、多孔質層29が、底部電極部22bの上面全体上に形成されていた。しかしながら、多孔質層29は、必ずしも底部電極部22bの上面全体上に形成されていなくてもよい。たとえば、多孔質層29は、底部電極部22bの上面の一部上に形成されているだけであってもよい。この場合には、底部電極部22bの上面のうち、酸素濃度の高い部分及び高温部の少なくとも一方が覆われていることが望ましい。すなわち、底部電極部22bの上面のうち、ガス導入口10寄りの部分が、多孔質層29によって覆われていることが望ましい。例えば、底部電極部22bのうちガス導入口10寄りの先端部分から底部電極部22bの面積の半分となる部分までの領域が多孔質層29によって覆われていればよい。
(5-4)
上記実施の形態に従うガスセンサ100においては、多孔質層29の主成分がアルミナであった。しかしながら、多孔質層29の主成分は必ずしもアルミナである必要はない。多孔質層29の主成分は、たとえば、スピネル、ジルコニア、コージェライト又はチタニア等であってもよい。
[6.実施例等]
(6-1.実施例1-24及び比較例1)
実施例1-24となる複数のガスセンサ100を作成した。具体的には、まず、次に説明する方法により、センサ素子101を作成した。
ジルコニア等の酸素イオン伝導性固体電解質をセラミックス成分として含む6枚の未焼成のセラミックスグリーンシートを用意した。なお、各セラミックスグリーンシートは、安定化剤のイットリアを4mol%添加したジルコニア粒子と有機バインダーと有機溶剤とを混合し、テープ成形により成形した。このグリーンシートには、印刷時や積層時の位置決めに用いるシート穴や必要なスルーホール等を予め複数形成しておいた。
また、スペーサ層5となるグリーンシートにはガス流通部となる空間を予め打ち抜き処理等によって設けておいた。そして、第1基板層1と、第2基板層2と、第3基板層3と、第1固体電解質層4と、スペーサ層5と、第2固体電解質層6のそれぞれに対応して、各セラミックスグリーンシートに種々のパターンを形成するパターン印刷処理及び乾燥処理を行なった。
形成されたパターンは、具体的には、上述した各電極、各電極に接続されるリード線、底部電極部22b上に形成される多孔質層29(主成分がアルミナであり、微量のシリカを含む)、大気導入層48、ヒータ部70等のパターンであった。パターン印刷は、それぞれの形成対象に要求される特性に応じて用意したパターン形成用ペーストを、公知のスクリーン印刷技術を利用してグリーンシート上に塗布することにより行なった。乾燥処理についても、公知の乾燥手段を用いて行なった。パターン印刷及び乾燥が終わると、各層に対応するグリーンシート同士を積層及び接着するための接着用ペーストの印刷及び乾燥処理を行なった。
そして、接着用ペーストを形成したグリーンシートをシート穴により位置決めしつつ所定の順序に積層して、所定の温度・圧力条件を加えることで圧着させ、一つの積層体とする圧着処理を行なった。こうして得られた積層体は、複数個のセンサ素子101を包含したものであった。その積層体を切断してセンサ素子101の大きさに切り分けた。そして、切り分けた積層体を所定の焼成温度で焼成し、センサ素子101を得た。このようにして得られたセンサ素子101を組み込むことによって、ガスセンサ100を得た。
実施例1-24の各ガスセンサ100の違いは、底部電極部22b上に形成されている多孔質層29の最大厚みA及び気孔率Bのみであった。なお、気孔率Bの調整は、多孔質層29に添加される増孔剤の量を調整することによって行なった。比較例1におけるガスセンサは、実施例1-24におけるガスセンサ100において多孔質層29が省略されているものであった。実施例1-24及び比較例1の特徴を以下の表1に示す。
(6-2.評価試験)
実施例1-24及び比較例1に関し、ディーゼルエンジンを用いた耐久試験を行ない、試験前後における各ガスセンサのNOxに対する感度変化を評価した。具体的には、以下のように試験を行った。実施例1-24及び比較例1のガスセンサを自動車の排ガス管の配管に取り付けた。そして、ヒータ72に通電して温度を800℃とし、センサ素子101を加熱した。この状態で、エンジン回転数1500-3500rpm、負荷トルク0-350N・mの範囲で構成した40分間の運転パターンを、3000時間が経過するまで繰り返した。なお、そのときのガス温度は200℃-600℃、NOx濃度は0-1500ppmとした。耐久試験前後のガスセンサをNOx濃度500ppmのモデルガス装置に取り付け、初期と耐久後とでのNOxの感度変化率を測定した。
NOxの感度変化率が±5%以内である場合の判定結果を「A」とし、NOxの感度変化率が±5%よりも大きく±10%以内である場合の判定結果を「B」とした。また、NOxの感度変化率が±10%よりも大きく±15%以内である場合の判定結果を「C」とし、NOxの感度変化率が±15%よりも大きい場合の判定結果を「D」とした。
表1に示されるように、実施例12,17,18の判定結果が「A」となり、実施例2-11,13-16,23,24の判定結果が「B」となり、実施例1,19-22の判定結果が「C」となった。一方、比較例1の判定結果は「D」となった。このように、底部電極部22b上に多孔質層29を形成することによって、ガスセンサ100におけるNOxの感度変化率が抑制されることを確認することができた。
1 第1基板層、2 第2基板層、3 第3基板層、4 第1固体電解質層、5 スペーサ層、6 第2固体電解質層、10 ガス導入口、11 第1拡散律速部、12 緩衝空間、13 第2拡散律速部、20 第1内部空所、21 主ポンプセル、22 内側ポンプ電極、22a,51a,51aX 天井電極部、22b,51b,51bX 底部電極部、23 外側ポンプ電極、29 多孔質層、30 第3拡散律速部、40,40X 第2内部空所、41 測定用ポンプセル、42 基準電極、43 基準ガス導入空間、44,44X 測定電極、45 第4拡散律速部、46,52 可変電源、48 大気導入層、50 補助ポンプセル、51,51X 補助ポンプ電極、60 第5拡散律速部、61 第3内部空所、70 ヒータ部、71 ヒータ電極、72 ヒータ、73 スルーホール、74 ヒータ絶縁層、75 圧力放散孔、80 主ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル、81 補助ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル、82 測定用ポンプ制御用酸素分圧検出センサセル、83 センサセル、100 ガスセンサ、101 センサ素子。

Claims (7)

  1. 被測定ガスにおける所定ガス成分の濃度を測定するように構成されたガスセンサであって、
    センサ素子を備え、
    前記センサ素子の主成分は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質であり、
    前記センサ素子においては、外部空間から前記被測定ガスを導入するように構成された第1内部空所が形成されており、
    前記センサ素子は、第1ポンプセルと、発熱するように構成された発熱部とを備え、
    前記第1ポンプセルは、
    前記第1内部空所内に形成されており、金(Au)を含む内側ポンプ電極と、
    前記第1内部空所とは異なる空間に形成された外側ポンプ電極とを備え、
    前記第1ポンプセルは、前記内側ポンプ電極及び前記外側ポンプ電極の間に電圧を印加することによって、前記第1内部空所内の酸素を汲み出すように構成されており、
    前記内側ポンプ電極は、前記発熱部から遠い第1電極部と、前記発熱部に近い第2電極部とを備え、
    前記第2電極部の
    前記外部空間から前記被測定ガスを取り込むガス導入口側の先端部分から、
    前記第2電極部の面積の半分となる部分まで
    の領域は、多孔体によって覆われている、ガスセンサ。
  2. 前記多孔体は、多孔質のアルミナである、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記多孔体の最大厚みをAとし、前記多孔体の気孔率をBとした場合に、A/Bは、0.1以上、10.0以下である、請求項1又は請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記A/Bは、0.5以上、10.0以下である請求項3に記載のガスセンサ。
  5. 前記多孔体の気孔率は、5%以上、50%以下である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記多孔体の最大厚みは、5μm以上、50μm以下である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  7. 前記センサ素子においては、前記第1内部空所に連通する第2内部空所が形成されており、
    前記センサ素子は、第2ポンプセルをさらに備え、
    前記第2ポンプセルは、
    前記第2内部空所内に形成された補助ポンプ電極と、
    前記外側ポンプ電極とを備え、
    前記第2ポンプセルは、前記補助ポンプ電極及び前記外側ポンプ電極の間に電圧を印加することによって、前記第2内部空所内の酸素を汲み出すように構成されており、
    前記補助ポンプ電極は、前記発熱部から遠い第3電極部と、前記発熱部に近い第4電極部とを備え、
    前記第4電極部の少なくとも一部分は、多孔体によって覆われている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のガスセンサ。
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