JP2020100537A - 光ファイバ用母材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】得られる光ファイバ用ガラス母材のサイズにバラツキがない光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】回転する出発ロッド12の外周に、バーナ15の火炎にガラス原料を供給して合成するガラス微粒子を堆積させるガラス微粒子堆積体18の製造工程と、ガラス微粒子堆積体18の製造工程の後にガラス微粒子堆積体18を焼結する焼結工程と、を備えた光ファイバ用母材28の製造方法であって、ガラス微粒子堆積体18の製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間に応じて前記焼結工程の製造条件を変更する、光ファイバ用母材28の製造方法。【選択図】 図2

Description

本発明は、光ファイバ用母材の製造方法に関する。
特許文献1には、ガラスロッドにガラス微粒子が堆積されたガラス微粒子堆積体を、加熱して透明化する透明ガラス体の製造方法が記載されている。より詳細には、以下のことが開示されている。前記ガラス微粒子堆積体の外表面温度と、前記ガラス微粒子堆積体の前記ガラスロッドとの境界部分温度の温度差が100℃以下になるまで前記ガラス微粒子堆積体を加熱する。その後、前記加熱より加熱温度を10℃以上60℃以下高くして前記ガラス微粒子堆積体を加熱する。
特開2009−7227号公報
一般に、コアとクラッドよりなる光ファイバは、光ファイバ用のガラス母材を線引炉内で線引き(線引き工程)して製造される。光ファイバ用母材は、以下の通りの工程で製造される。VAD法(気相軸付け法)やOVD法(外付け気相蒸着法)などの気相合成法により、バーナの火炎中に生成したガラス微粒子を石英等からなるロッドの周りに堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する(ガラス微粒子堆積体製造工程)。その後、このガラス微粒子堆積体を加熱炉内で加熱して脱水及び焼結して透明ガラス化する(焼結工程)。
しかしながら、光ファイバ用ガラス母材は、製造ロットによってサイズ(径又は長さ)が異なることがあり、前記線引き工程の為の線引炉内に納まらないサイズになることもある。
光ファイバ用ガラス母材の径が大きすぎる場合には、ガラス母材を再度焼結工程に付し、ガラス母材を軟化させて引き伸ばし、ガラス母材が長すぎる場合には端部を切断する等の煩雑な処理を行う必要があった。
そこで、本発明は、得られる光ファイバ用ガラス母材のサイズにバラツキを生じさせ難い光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる光ファイバ用母材の製造方法は、
(1)回転する出発ロッドの外周に、バーナ火炎にガラス原料を供給して合成するガラス微粒子を堆積させるガラス微粒子堆積体製造工程と、前記ガラス微粒子堆積体製造工程の後に前記ガラス微粒子堆積体を焼結する焼結工程と、を備えた光ファイバ用ガラス母材の製造方法であって、
前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間に応じて前記焼結工程の製造条件を変更する、
光ファイバ用母材の製造方法である。
上記によれば、得られる光ファイバ用ガラス母材のサイズにバラツキを生じさせ難くすることができる。
本発明におけるガラス微粒子堆積体の製造工程に使用する装置の一例を示す概略図である。 本発明における焼結工程に使用する装置の一例を示す概略図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を説明する。
本発明の一態様に係る光ファイバ用母材の製造方法は、
(1)回転する出発ロッドの外周に、バーナ火炎にガラス原料を供給して合成するガラス微粒子を堆積させるガラス微粒子堆積体製造工程と、前記ガラス微粒子堆積体製造工程の後に前記ガラス微粒子堆積体を焼結する焼結工程と、を備えた光ファイバ用母材の製造方法であって、
前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間に応じて前記焼結工程の製造条件を変更する、
光ファイバ用母材の製造方法である。
この構成によれば、ガラス微粒子堆積体製造工程の終了時から焼結工程の開始時までの時間が長い場合と短い場合があっても、その時間に基づいて焼結条件を変えることで、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキを減少させ、焼結後の母材外径の変動量を低減することができる。
(2)前記焼結工程は、前記ガラス微粒子堆積体が収縮しない温度で前記ガラス微粒子堆積体を加熱する予熱工程を備え、前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間が長いほど前記予熱工程の時間を長くすることが好ましい。
ガラス微粒子堆積体製造工程の終了時から焼結工程の開始時までの時間が長いと、ガラス微粒子堆積体内部の温度が下がっているので、前記時間が長いほど、予熱工程時間を長くすることにより、ガラス微粒子堆積体内部と出発ロッドが十分に温められる。これにより、焼結工程で所定の時間の処理を行っても、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を得ることができる。
(3)前記予熱工程の温度が1200℃以下であることが好ましい。
(4)前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間が3時間以下の場合は、前記予熱工程は1時間以下とすることが好ましい。
上記(3)〜(4)の構成によれば、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を効率よく製造することができる。
(5)前記焼結工程は、前記ガラス微粒子堆積体が透明ガラス化する温度まで徐々に前記ガラス微粒子堆積体を昇温加熱する昇温工程を備え、前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間が長いほど前記昇温工程の昇温速度を小さくすることが好ましい。
この構成によれば、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を損傷なく製造することができる。
(6)前記昇温速度が1℃/分以上10℃/分以下であることが好ましい。
この構成によれば、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を損傷なくより確実に製造することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態に係る光ファイバ用母材の製造方法の例を添付図面に基づいて説明する。
(ガラス微粒子堆積体製造工程)
図1は、本実施形態の光ファイバ用母材の製造方法における、ガラス微粒子堆積体製造工程を実施する装置(以下、「ガラス微粒子堆積体製造装置」または「堆積体製造装置」とも称する)1の概略図である。堆積体製造装置1は、反応容器11を有している。反応容器11の外側上方には吊り下げ装置14が設置され、シード棒13が吊り下げ装置14によって吊り下げられている。吊り下げられたシード棒13の下端には、出発ロッド12が取り付けられ、出発ロッド12は反応容器11の内部へ導入されている。
吊り下げ装置14は、シード棒13に取り付けられた出発ロッド12を軸回転させ、かつ軸方向に移動させることができ、さらに出発ロッド12の軸方向の移動速度(出発ロッド12の引き上げ速度)を変動させることができる。
この出発ロッド12の外周にガラス微粒子を堆積させていくと、中心に出発ロッド12を有する略円柱状のガラス微粒子堆積体18を製造できる。
反応容器11の下方には、ガラス微粒子を生成するガラス微粒子合成用バーナ15(以下、単に「バーナ15」と称する。)が設けられている。バーナ15には、ガス供給路17を介して、燃焼用ガス及びガラス原料用ガスを供給できるガス供給タンク(図示せず)が接続されている。ここで、バーナ15へ供給する燃焼用ガスは、主に可燃性ガス及び支燃性ガスとからなり、可燃性ガスとしては水素(H)、支燃性ガスとしては酸素(O)が一例として挙げられる。ガラス原料用ガスとしては、四塩化珪素(SiCl)やシロキサンが一例として挙げられる。
バーナ15は、ガスの吹き出し口が複数のポートを有するマルチポート(多重管)構造となっている。バーナ15は、各ポートから燃焼用ガス及びガラス原料用ガスを吹き出して、燃焼用ガスにより生じる火炎中において、ガラス原料を酸化反応又は加水分解反応させてガラス微粒子を生成できる。
バーナ15に接続されるガス供給路17には、ガス流量制御装置16が設置されている。このガス流量制御装置16により、バーナ15へ供給される各ガスの流量を制御できる。
また、反応容器11の内壁面11Aには、排気口114を備え、排気口114は排気管110に連通されている。反応容器11内で発生した水蒸気、不活性ガス、未堆積ガラス微粒子等は、排気口114を通って排気管110から排気ガス処理装置へ排出される。
反応容器11の外部には、バーナ15により形成されたガラス微粒子堆積体18の堆積面18Aに向けて投光器111が設けられ、投光器111から発せられたレーザ光115を受光できる位置に、受光器112が配置されている。この投光器111及び受光器112により、ガラス微粒子堆積体18の堆積面18A上の点P1の成長速度を測定できる。受光器112は、ライン113を介して吊り下げ装置14へ接続され、受光器112からの位置データをもとに出発ロッド12の引き上げ速度を変動させるように構成されている。
次に、この堆積体製造装置1を用いてガラス微粒子堆積体18を製造する方法を説明する。まず、シード棒13の先端に出発ロッド12を取り付け、このシード棒13を吊り下げ装置14に吊り下げる。そして、吊り下げ装置14を作動させ、出発ロッド12のガラス微粒子堆積開始点とバーナ15の吹き出し口との距離が所望距離となるように、出発ロッド12を降下させる。
一方、燃焼用ガス(O及びH)及びガラス原料用ガス(SiClまたはシロキサン)のバーナ15への供給を開始する。必要に応じてガス供給タンクを増設して、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスや、四塩化ゲルマニウム(GeCl)、POCl等の屈折率制御用原料ガス等をバーナ15へ供給してもよい。
出発ロッド12を軸回転させ、出発ロッド12に向かってバーナ15から酸水素火炎を放射する。この酸水素火炎中では、ガラス原料用ガスの酸化反応又は加水分解反応によりガラス微粒子が生成する。生成したガラス微粒子を出発ロッド12の外周に付着させながら、出発ロッド12を所定速度で引き上げて、徐々にガラス微粒子堆積体18を形成し、成長させていく。
ガラス微粒子堆積体18を成長させる際、投光器111及び受光器112により、常時ガラス微粒子堆積体18の堆積面18A上の点P1を検出して、この点P1の位置情報をもとに、吊り下げ装置14において出発ロッド12の引き上げ速度を制御する。
上記燃焼用ガス又はガラス原料用ガスの流量制御においては、水素ガス、酸素ガス、ガラス原料用ガスのいずれのガス流量を制御してもよいが、中でも、バーナ15の火炎温度を調整しやすいことから、水素ガスの流量を制御することが好ましい。
さらに、複数のガス(水素ガス、酸素ガス及びガラス原料用ガスから選択される2種又は3種)の流量を同時に制御してもよい。
なお、本実施形態の光ファイバ用母材の製造方法における、ガラス微粒子堆積体製造工程は、上記で述べた実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。例えば、上記実施形態においては、バーナ15を1本用いた例を示したが、バーナの本数は1本に限定されず、複数本用いた場合にも本発明は適用可能である。
以上の実施形態では、VAD法によるガラス微粒子堆積体の製造について説明したが、OVD法によるガラス微粒子堆積体の製造の場合は、出発ロッド12をバーナ15に対して相対的に往復移動させ、生成したガラス微粒子を出発ロッド12の外周に付着させながら、徐々にガラス微粒子堆積体18を径方向に成長させていく。
(焼結工程)
図2は、本実施形態の光ファイバ用母材の製造方法における、ガラス微粒子堆積体の焼結工程を実施する装置(以下、「焼結装置」または「焼結炉」とも称する)2の概略図である。
図2に示される焼結炉2は、その内部に入れられたガラス微粒子堆積体18を焼結し透明化して光ファイバ用母材28を製造する為のものである。焼結炉2は、真空容器24内に、炉心管21、ヒータ22およびヒートシールド23を備えている。
焼結炉2はさらに、排気用配管25、真空ポンプ26、ガス導入管27および圧力調整弁29を備えている。真空ポンプ26は、排気用配管25を介して真空容器24と接続されており、真空容器24の内部を排気する。ガス導入管27は、炉心管21と接続されており、ガス供給源(図示省略)から炉心管21の内部へ不活性ガスなどを導入する。圧力調整弁29は、排気用配管25の途中に設けられており、真空容器24の内部の圧力を調整する。
次に、この焼結炉2を用いてガラス微粒子堆積体18を焼結し、光ファイバ用母材を製造する方法を説明する。
本実施形態の光ファイバ用母材の製造方法における焼結工程は、図2に示した焼結炉2によってガラス微粒子堆積体18を焼結することにより、光ファイバ用母材28を製造するものである。ガラス微粒子堆積体18は、OVD法やVAD法などにより石英ガラスなどの出発ロッドにガラス微粒子を堆積させることで得られたものを使用する。そして、ガラス微粒子堆積体18を炉心管21の内部に入れ、例えば炉内ガスはHeとし、この雰囲気下でヒータ22により加熱して光ファイバ用母材28を製造する。なお、製造中にフッ素(F)を添加するなど、炉内ガスを途中で変えてもよい。
まず、ガラス微粒子堆積体18を、焼結炉2の内部にその中心軸が上下方向を向くように支持する(図2参照)。この状態で、焼結炉2の内部を真空引きして、ヒータ22の温度を脱水温度まで上昇させて脱水を行う。これにより、ガラス微粒子堆積体18のガラス微粒子間の隙間にたまった水分(HO)や、塩素系のガス、酸素、窒素、空気などのガスを抜くことができる。脱水時間が短いと脱水不足となるおそれがある。
次に、ヒータ22の温度を上昇させていき、ガラス微粒子の収縮温度(1400℃以上)にして所定の時間保持させる。これにより、ガラス微粒子堆積体18の全体が収縮され透明な光ファイバ用母材28が得られる。
上述の通り、ガラス微粒子堆積体製造工程により得られたガラス微粒子堆積体18を焼結工程により焼結炉2内で加熱して脱水及び焼結して透明な光ファイバ用母材28が製造される。
しかしながら、光ファイバ用母材は、製造ロットによってサイズ(径又は長さ)が異なることがあり、後の線引き工程の為の線引炉内に納まらないサイズになることもある。
このサイズが異なる要因の1つとして、前記ガラス微粒子堆積体製造工程の終了時から前記焼結工程時までの時間(以下、単に「待機時間」とも称する)が、製造ロットにより異なることが推測された。
例えば、前記待機時間が、長い場合と短い場合と比較すると、長い場合は、ガラス微粒子堆積体の温度は比較的低くなっており、短い場合はその温度は比較的高くなっている。
前記待機時間が長いものと短いものを、それぞれ同じ条件で焼結した場合、前記待機時間が長いものは、前記待機時間が短いものと比較して、焼結後の光ファイバ母材の外径が小さく、長さが長くなる傾向がある。前記待機時間が長いものはガラス微粒子堆積体の温度が比較的低いため、ヒータ22で加熱しても中心部の温度が増加しにくく、出発ロッド12が軟化しにくい。そのため出発ロッド12の縦方向の収縮が抑制されて、外径が小さく、長さが長くなると考えられる。
これに対し、本実施形態の光ファイバ用母材の製造方法は、前記待機時間の長さに応じて前記焼結工程の製造条件を変更するようにした。
前記待機時間の長さに応じて前記焼結工程の製造条件を変更するための具体的な方法としては、特に限定されないが、好ましい例として以下の二つの態様例を挙げることができる。
第一の態様例としては、前記焼結工程が、前記ガラス微粒子堆積体が収縮しない温度で前記ガラス微粒子堆積体を加熱する予熱工程を備え、前記待機時間が長いほど前記予熱工程の時間を長くすることである。
この態様を採ることで、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキを減少させ、焼結後の母材外径の変動量を低減することができる。
この場合、前記予熱工程の温度としては、前記ガラス微粒子堆積体が収縮しない温度であれば特に限定されないが、1200℃以下であることが好ましく、より好ましくは1100℃以下であり、さらに好ましくは1000℃以下である。前記予熱工程の温度は低い方が予熱時間が短くできるため好ましい。しかし、前記温度が低すぎて待機時間が短い場合には前記ガラス微粒子堆積体の温度より低くなり、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキを減少させることができず、焼結後の母材外径の変動量を低減することができなくなる。このため、前記予熱工程の温度は700℃以上が好ましい。
前記待機時間としては特に限定されないが、可能な限り短い方が予熱工程に必要な加熱のエネルギーコストを抑えることができるという点で好ましい。
また、前記待機時間が3時間以下の場合は、前記予熱工程は1時間以下とすることが好ましい。
上記の好ましい条件によれば、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を効率よく製造することができる。
第二の態様例としては、前記焼結工程が、前記ガラス微粒子堆積体が透明ガラス化する温度まで徐々に前記ガラス微粒子堆積体を昇温加熱する昇温工程を備え、前記待機時間が長いほど前記昇温工程の昇温速度を小さくすることである。
この態様を採ることで、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を損傷なく製造することができる。
前記待機時間が長く、温度が低いガラス微粒子堆積体を急激に加熱した場合、一つの堆積体内で部分的に高温部と低温部が生じることになり、その影響で亀裂が生じる場合がある。
前記昇温速度としては、製造方法の様々な条件により設定されるものであり、特に限定されるものではないが、具体的には1℃/分以上10℃/分以下であることが好ましい。
上記の好ましい条件によれば、焼結時の縦方向の収縮度合いのバラツキが減少し、焼結後の母材外径の変動量が低減された光ファイバ用母材を損傷なくより確実に製造することができる。
本実施形態の方法で得られた光ファイバ用母材は、前記待機時間に違いがあっても、製造ロットによってサイズにバラツキを生じさせ難い。よって、当該光ファイバ用母材から光ファイバを製造するための後段の線引き工程においても、線引炉内に納まるサイズになり、光ファイバ用母材を再度焼結工程に付したり、端部を切断する等の煩雑な処理を行う必要がない。
また、本実施態様によれば前記待機時間を短くすれば予熱時間を短くできることから前記焼結工程の所要時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。
本実施形態の方法で得られた光ファイバ用母材は、公知および周知の線引工程に付され、光ファイバが製造される。
1 堆積体製造装置
11 反応容器
11A 内壁面
12 出発ロッド
13 シード棒
14 吊り下げ装置
15 バーナ
16 ガス流量制御装置
17 ガス供給路
18 ガラス微粒子堆積体
18A 堆積面
110 排気管
111 投光器
112 受光器
113 ライン
114 排気口
115 レーザ光
2 焼結炉
21 炉心管
22 ヒータ
23 ヒートシールド
24 真空容器
25 排気用配管
26 真空ポンプ
27 ガス導入管
28 光ファイバ用母材
29 圧力調整弁

Claims (6)

  1. 回転する出発ロッドの外周に、バーナ火炎にガラス原料を供給して合成するガラス微粒子を堆積させるガラス微粒子堆積体製造工程と、前記ガラス微粒子堆積体製造工程の後に前記ガラス微粒子堆積体を焼結する焼結工程と、を備えた光ファイバ用母材の製造方法であって、
    前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間に応じて前記焼結工程の製造条件を変更する、
    光ファイバ用母材の製造方法。
  2. 前記焼結工程は、前記ガラス微粒子堆積体が収縮しない温度で前記ガラス微粒子堆積体を加熱する予熱工程を備え、
    前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間が長いほど前記予熱工程の時間を長くする、請求項1に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  3. 前記予熱工程の温度が1200℃以下である、請求項2に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  4. 前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間が3時間以下の場合は、前記予熱工程は1時間以下とする、請求項2又は請求項3に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  5. 前記焼結工程は、前記ガラス微粒子堆積体が透明ガラス化する温度まで徐々に前記ガラス微粒子堆積体を昇温加熱する昇温工程を備え、
    前記ガラス微粒子堆積体製造工程が終了して前記焼結工程が開始するまでの時間が長いほど前記昇温工程の昇温速度を小さくする、請求項1に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  6. 前記昇温速度が1℃/分以上10℃/分以下である、請求項5に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
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