JP2020100362A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自車周囲の複数の物体による走行妨害に対して適切な運転支援を実行できる運転支援装置を提供する。【解決手段】物体検出装置10により検出された自車周囲に位置する物体により自車の走行が妨害される妨害可能性に基づいて、自車を制御する運転支援装置20であって、現在の自車の移動軌跡に基づいて自車に対して妨害可能性ありと判定された物体を1次対象として設定する1次対象設定部41と、1次対象による妨害を回避する1次回避制御を自車に実行した場合に、自車が移動する予測軌跡を推定する予測軌跡推定部42と、予測軌跡に基づいて自車に対して妨害可能性ありと判定された物体を2次対象として設定する2次対象設定部41と、2次対象による妨害を回避する2次回避制御を自車に実行した場合に、2次対象による妨害を回避できるか否かの判定に基づいて、自車の運転支援制御を実行する支援制御部43と、を備える。【選択図】 図1

Description

自車周囲の物体によって自車の走行が妨害される可能性に基づいて、自車の運転支援を実行する運転支援装置に関する。
自車周囲の物体が、自車に対して衝突する可能性があると判定された場合に、自車を制動または操舵する等の衝突回避制御を実行する運転支援装置が知られている。特許文献1では、推定した自車の移動軌跡と、推定した物体の移動軌跡とが交わる交点を算出し、自車が交点に到達するまでの時間と、物体が交点に達するまでの時間をそれぞれ算出する。そして、算出した各時間により自車に対する物体の衝突可能性の有無を判定し、衝突回避制御を実行する。
特開2008−213535号公報
1つの物体に対して自車に衝突回避制御を実行すると、他の物体と自車との衝突する危険性が高まる場合がある。具体的には、例えば、交差点を横切る際に、横断する歩行者を検知して自車を制動すると、歩行者よりも自車側を通過しようとする対向車両との衝突危険性が向上する場合がある。
上記に鑑み、本発明は、自車周囲の複数の物体による走行妨害に対して適切な運転支援を実行できる運転支援装置を提供することを目的とする。
本発明は、物体検出装置により検出された自車周囲に位置する物体により、自車の走行が妨害される妨害可能性に基づいて、前記自車を制御する運転支援装置を提供する。この運転支援装置は、現在の前記自車の移動軌跡に基づいて前記自車に対して前記妨害可能性ありと判定された前記物体を1次対象として設定する1次対象設定部と、前記1次対象による妨害を回避する1次回避制御を前記自車に実行した場合に、前記自車が移動する予測軌跡を推定する予測軌跡推定部と、前記予測軌跡に基づいて前記自車に対して前記妨害可能性ありと判定された前記物体を2次対象として設定する2次対象設定部と、前記2次対象による妨害を回避する2次回避制御を前記自車に実行した場合に、前記2次対象による妨害を回避できるか否かの判定に基づいて、前記自車の運転支援制御を実行する支援制御部と、を備える。
本発明によれば、物体が1次対象に設定された場合に、予測軌跡推定部により、1次対象による妨害を回避する1次回避制御を自車に実行した場合に自車が移動する予測軌跡が推定される。そして、予測軌跡に基づいて2次対象が設定され、支援制御部は、この2次対象による妨害を回避する2次回避制御を自車に実行した場合に、2次対象による妨害を回避できるか否かの判定に基づいて、自車の運転支援制御を実行する。予測軌跡に基づいて、2次対象を設定でき、さらに、2次回避制御を実行した場合における妨害回避の可否判定に基づいて自車の運転支援制御を実行できるため、自車周囲の複数の物体による走行妨害に対して適切な自車の運転支援を実行できる。
車両制御システムの構成図。 自車と、1次対象と、2次対象とを説明する図。 XY平面上での自車存在領域を説明する図。 XY平面上での物体存在領域を説明する図。 自車立体と物体立体(1次対象)とを示す図。 自車立体と物体立体(2次対象)とを示す図。 自車立体と物体立体とを用いた自車に対する物体の衝突判定の手法を説明する図。 第1実施形態の衝突回避に係る運転支援制御を示すフローチャート。 第2実施形態の接近回避に係る運転支援制御を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、車両に適用される車両制御システムの実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1に示す車両制御システム100は、物体検出装置10および運転支援ECU20を備えている。本実施形態では、運転支援ECU20が運転支援装置に相当する。
物体検出装置10は、ミリ波を送信し、送信したミリ波が物体に反射することで生じる反射波に基づいて、自車周囲の物体の位置、および自車に対する物体の相対速度を検出する。物体検出装置10は、ミリ波レーダセンサ11と、レーダECU12とを備えている。
ミリ波レーダセンサ11は、例えば、自車の前部および後部にそれぞれ取り付けられており、ミリ波を自車周囲に出射し、その反射波を受信する。ミリ波レーダセンサ11は、受信した反射波に関する反射波信号をレーダECU12に出力する。
レーダECU12は、ミリ波レーダセンサ11から出力される反射波信号に基づいて、自車周囲の物体の位置、および自車に対する物体の相対速度を算出する。レーダECU12は、算出した物体の位置、および自車に対する物体の相対速度を運転支援ECU20に出力する。レーダECU12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および入出力インターフェイスなどを備えるコンピュータにより構成されている。
運転支援ECU20には、ヨーレートセンサ13、操舵角センサ14、車輪速センサ15、および抑制装置30が接続されている。ヨーレートセンサ13は、たとえば自車の中央位置に設けられており、自車の操舵量の変化速度に応じたヨーレート信号を運転支援ECU20に出力する。操舵角センサ14は、たとえば車両のステアリングロッドに取り付けられており、運転者の操作に伴うステアリングホイールの操舵角の変化に応じた操舵角信号を運転支援ECU20に出力する。車輪速センサ15は、たとえば車両のホイール部分に取り付けられており、車両の車輪速度に応じた、車輪速度信号を運転支援ECU20に出力する。
抑制装置30は、自車に対する物体の妨害を抑制し、その損害を軽減するための装置であり、本実施形態では、ブレーキECU31と、シートベルトアクチュエータ32とを備えている。
ブレーキECU31は、運転支援ECU20から出力される減速信号に基づいて、ブレーキアクチュエータの制動力を制御する。ブレーキアクチュエータの制動力が制御されることにより自車の減速量が調整される。シートベルトアクチュエータ32は、運転支援ECU20から出力される起動信号に基づいて、シートベルトの巻取装置を作動させ、シートベルトを巻き取って緊張させる。
運転支援ECU20は、物体検出装置10から出力される物体の位置および自車に対する物体の相対速度に基づいて、自車に対する物体の妨害可能性の有無を判定する。例えば、図2に示すように、自車50が右折しようとする場合に、自車50の移動経路と、自車50の周囲の物体51,52の移動経路とに基づいて、自車50の走行が妨害される妨害可能性を判定する。物体(より具体的には歩行者)51は、自車50から比較的遠い位置において自車50の右折経路に向かって移動しており、物体52(より具体的には車両)は、自車50から比較的近い位置において自車50の右折経路に向かって移動している。
なお、本明細書においては、物体が自車50に衝突したり、衝突しないまでも自車50に近接したりすることにより、自車50の走行を妨害する可能性を妨害可能性と称する。すなわち、妨害可能性は、物体と自車50とが衝突する衝突可能性であってもよいし、物体が自車50に所定の距離閾値L1よりも接近する接近可能性であってもよい。
運転支援ECU20は、CPU、ROM、RAM、および入出力インターフェイスなどを備えるコンピュータにより構成されている。運転支援ECU20は、自車50の走行をその周囲の物体が妨害すると判定した場合に、抑制装置30を作動させることにより、自車50に対する衝突抑制制御を実施する。例えば、運転支援ECU20は、ブレーキECU31に出力する減速信号およびシートベルトアクチュエータ32に出力する起動信号を生成して出力することにより、衝突抑制制御を実施する。
運転支援ECU20は、自車経路推定部21と、自車領域算出部22と、自車情報算出部23と、物体経路推定部24と、物体領域算出部25と、物体情報算出部26と、判定部27と、運転支援部40とを備えている。自車経路推定部21と、自車領域算出部22と、自車情報算出部23とにより、自車50の移動経路が推定され、物体経路推定部24と、物体領域算出部25と、物体情報算出部26とにより、自車50の周囲に位置する物体について移動経路が推定される。判定部27は、推定された自車50の移動経路と、物体の移動経路とに基づいて、自車50の走行が妨害される妨害可能性を判定する。
移動経路を推定する方法としては、特に限定されず、従来公知の移動経路を推定する手法を用いることができる。本実施形態では、仮想的に形成される3次元座標系において、自車50および物体の存在領域の推移を示す立体である自車立体、物体立体を算出する手法により、自車50および物体の移動経路を推定し、自車50と物体との衝突可能性を判定する場合を例示して説明する。
この手法では、運転支援ECU20は、3次元座標系において、自車立体と、物体立体との交わりの有無に基づいて、自車50と物体との衝突可能性の有無を判定する。この手法によれば、自車50に対する物体の位置関係や、物体の移動状態を含む様々なシーンに対応した衝突判定が可能となる。例えば、自車50と物体とが平行に移動している場合や、物体が静止している場合においても、自車50に対する物体の衝突判定を実施することができる。
自車経路推定部21は、自車50の操舵量の変化速度および自車速度に基づいて、自車50の推定経路を示す自車推定経路PA1を算出する。本実施形態では、自車経路推定部21は、ヨーレートセンサ13からのヨーレート信号を用いて算出される自車50のヨーレートψと、車輪速センサ15からの車輪速度信号を用いて算出される自車速度とに基づいて自車50の推定カーブ半径を算出する。そして、算出した推定カーブ半径に沿って自車50が走行する場合の経路を自車推定経路PA1として算出する。なお、自車50の操舵量の変化速度を、操舵角センサ14からの操舵角信号に基づいて算出してもよい。
自車領域算出部22は、現在の自車進行方向での距離Y、および車幅方向での距離である横位置Xで規定される2次元座標系のXY平面上に、自車推定経路PA1上での所定時間毎の自車50が存在領する領域を示す自車存在領域EA1を算出する。本実施形態では、自車領域算出部22は、現在時間T0から推定終了時間TNまでの期間において、自車推定経路PA1上の各位置における自車存在領域EA1を算出する。
図3(a)は、現在時間T0での自車存在領域EA1を示している。本実施形態では、自車存在領域EA1を、自車50を上方から見た場合の自車50の外周を全て含む矩形領域として定めている。自車領域算出部22は、自車50の大きさを示す車両諸元に基づいて、自車存在領域EA1を形成する矩形領域を定めている。例えば、現在時間T0での自車存在領域EA1は、X軸とY軸との交点(0,0)が、自車50の基準位置P0となるように定められている。また、自車50の基準位置P0は、自車50の前方において車幅方向の中心となるように設定されている。
図3(b)は、現在時間T0から経過時間T1だけ将来の自車存在領域EA1を示している。なお、図3(b)では、説明を容易にするため、現在時間T0での自車存在領域EA1と、現在時間T0から経過時間T2だけ将来(T2>T1)での自車存在領域EA1とを破線により示している。
現在時間T0から経過時間T1だけ将来の自車存在領域EA1は、自車50が自車推定経路PA1に沿って移動する場合に、現在の自車位置から経過時間T1後での自車50の存在領域を示している。例えば、自車領域算出部22は、現在の自車位置で算出される自車推定経路PA1と、自車速度とに基づいて、自車推定経路PA1において、現在時間T0での自車50の基準位置P0から所定の経過時間Tn(nは、0以上、N以下の値)だけ将来の通過位置を算出する。そして、各通過位置を基準位置Pnとする矩形領域を、現在時間T0から経過時間Tnだけ将来の自車存在領域EA1として算出する。本実施形態では、各経過時間Tnでの自車存在領域EA1の向きを、各基準位置Pnでの自車推定経路PA1の接線の向きに定めている。
自車情報算出部23は、自車50の進行方向における距離Y、自車50の車幅方向における横位置X、および現在時間T0からの経過時間Tにより規定される3次元座標系において、複数の自車存在領域EA1を補完することにより、自車存在領域EA1の推移を示す自車立体D1を算出する。図5および図6に示す自車立体D50は、自車立体D1の具体例である。図5,6に示す3次元座標系において、点(0,0,0)が、現在の自車50の基準位置P0を示している。自車立体D50は、3次元座標系において、経過時間Tに伴う自車存在領域EA1の移動推移を示している。図5,6では、現在時間T0から、推定終了時間TNまでの予測時間幅において、自車立体D1が算出されている。
本実施形態では、自車情報算出部23は、算出した複数の自車存在領域EA1を3次元座標系の情報に変換する。そして、3次元座標系において、経過時間を定めるT軸が延びる方向で隣り合う自車存在領域EA1間の四隅を直線補完することにより、自車立体D1を算出する。
物体経路推定部24は、物体検出装置10により検出された物体の位置、および自車50に対する物体の相対速度に基づいて、物体の推定経路を示す物体推定経路PA2を算出する。例えば、物体経路推定部24は、物体検出装置10により検出された物体位置の変化に基づいて、物体の移動軌跡を算出し、この移動軌跡を物体推定経路PA2とする。
物体領域算出部25は、XY平面上において、物体推定経路PA2上での所定時間毎の物体が存在する領域を示す物体存在領域EA2を算出する。物体存在領域EA2は、物体が、物体推定経路PA2に沿って移動する場合の、所定時間毎の物体の存在領域を示す。図4(a)は、現在時間T0での物体存在領域EA2を示している。現在時間T0でのXY平面上の物体存在領域EA2は、現在の自車位置において、物体検出装置10により検出されている物体の存在領域を示している。物体領域算出部25は、物体存在領域EA2を、物体を上方から見た場合の物体の外周を全て含む矩形領域として設定している。例えば、物体存在領域EA2を形成する矩形領域は、物体検出装置10により算出された物体の大きさに基づいて設定される。
図4(b)は、現在時間T0から経過時間T1だけ将来の物体存在領域EA2を示している。例えば、物体領域算出部25は、物体推定経路PA2と、自車50を基準とする物体の相対速度とに基づいて、物体推定経路PA2上において、現在の物体の基準位置B0から所定の経過時間Tnだけ経過した後の通過位置を算出する。そして、各通過位置を基準位置Bnとする矩形領域を、現在時間T0から経過時間Tnだけ将来の物体存在領域EA2として算出する。
物体情報算出部26は、3次元座標系において、複数の物体存在領域EA2を補完することにより、物体存在領域EA2の推移を示す立体である物体立体D2を算出する。図5に示す物体立体D51および図6に示す物体立体D52は、物体立体D2の具体例であり、3次元座標系において、経過時間Tに伴う物体存在領域EA2の移動推移を示している。本実施形態では、物体情報算出部26は、経過時間を定めるT軸の延びる方向で隣り合う物体存在領域EA2間の四隅を直線補完することにより、物体立体D2を算出する。物体立体D2は、物体の移動経路に相当し、物体領域算出部25と物体情報算出部26とが移動経路算出部に相当する。
判定部27は、自車立体D1と物体立体D2との交わりの有無に基づいて、自車50に対する物体の衝突可能性の有無を判定する。本実施形態では、判定部27は、所定の経過時間Tでの自車50の存在領域を示す第1判定用領域DA1を、自車立体D1を用いて算出する。また、第1判定用領域DA1と同一の経過時間Tでの物体の存在領域を示す第2判定用領域DA2を、物体立体D2を用いて算出する。そして、算出した同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA1と第2判定用領域DA2との間に重複する領域が存在する場合に、自車立体D1と物体立体D2とが交わると判定する。
自車50と物体51との衝突判定について、図5に示す自車立体D50と物体立体D51とを用いて、具体的に説明する。図7(a),(b)は、経過時間TaでのXY平面において、自車立体D50を用いて算出される第1判定用領域DA50と、物体立体D51を用いて算出される第2判定用領域DA52とを示す図である。自車立体D50と物体立体D51とが交わる場合、図7(a)に示すように、同一の経過時間TaでのXY平面において、第1判定用領域DA50と第2判定用領域DA51とに重複する領域OAが存在している。そのため、判定部27は、同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA50と第2判定用領域DA51とに重複する領域OAが存在する場合に、自車50と物体51とが衝突すると判定する。
一方、自車立体D50と物体立体D51とが交わらない場合、図7(b)に示す経過時間Taを含む全ての経過時間TでのXY平面において、第1判定用領域DA50と第2判定用領域DA51とに重複する領域OAが存在しない。そのため、判定部27は、同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA50と第2判定用領域DA51とに重複する領域OAが存在しない場合に、自車50と物体51とが衝突しないと判定する。
本実施形態では、判定部27は、現在時間T0から推定終了時間TNまでの間で、所定の経過時間間隔ΔT毎に、同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA50および第2判定用領域DA51を算出する。そして、算出した同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA50および第2判定用領域DA51を用いて、重複する領域OAの有無を判定する。自車50と物体52との衝突判定についても、図6に示す自車立体D50と物体立体D52とを用いて、上記と同様の手順により、衝突判定を実行することができる。
なお、図5(a)では、自車立体D50と物体立体D51とは、重複する領域が存在するため、衝突可能性ありと判定される。図5(b)では、自車立体D50と物体立体D51とは、重複する領域が存在しないため、衝突可能性なしと判定される。また、図6(a)では、自車立体D50と物体立体D52とは、重複する領域が存在しないため、衝突可能性なしと判定される。図6(b)では、自車立体D50と物体立体D52とは、重複する領域が存在するため、衝突可能性ありと判定される。
運転支援部40は、対象設定部41と、予測軌跡推定部42と、支援制御部43とを備えている。対象設定部41は、判定部27における妨害可能性の判定結果に基づいて、1次対象と、2次対象とを設定する。1次対象は、現在の自車50に対する、自車50の周囲の物体のうち、妨害可能性があると判定された物体について設定される。2次対象は、後述する1次予測軌跡に基づいて判定された自車50に対する物体の妨害可能性に基づいて、妨害可能性があると判定された物体について設定される。
予測軌跡推定部42は、1次対象と設定された物体について、1次対象による妨害を回避する1次回避制御を自車50に実行した場合に自車50が移動する経路を1次予測軌跡として推定する。予測軌跡推定部42は、さらに、2次対象と設定された物体について、2次対象による妨害を回避する2次回避制御を自車50に実行した場合に自車50が移動する経路を2次予測軌跡として推定してもよい。
例えば、予測軌跡推定部42は、1次回避制御を実行した場合の自車50の操舵量の変化速度および自車速度を推定し、その結果を、自車経路推定部21に出力してもよい。この場合、自車経路推定部21は、予測軌跡推定部42により推定された1次回避制御後の自車50の操舵量の変化速度および自車速度に基づいて、1次予測軌跡における自車推定経路PA1を算出するように構成されていてもよい。また、自車領域算出部22は、予測軌跡における自車推定経路PA1上での所定時間毎の自車50が存在領する領域を示す自車存在領域EA1を算出するように構成されていてもよい。また、自車情報算出部23は、3次元座標系において、予測軌跡に基づいて自車存在領域EA1の推移を示す自車立体D1を算出するように構成されていてもよい。
そして、判定部27において、予測軌跡に基づいて得られた自車情報と、物体情報とに基づいて、自車50の周囲の物体について、自車50の走行を妨害する可能性があるか否かについて判定することができる。その結果に基づいて、対象設定部41は、1次回避制御を実行した場合の自車50の走行を妨害する物体52を2次対象として設定する。なお、1次対象および2次対象として設定される物体の種類については、特に限定されず、車両、自転車、自動二輪車、歩行者、動物、構造物等の全てを含み、移動体であってもよいし、静止体であってもよい。
図5(a)および図6(a)における自車立体D50は、現在の自車50の状態に基づいて算出されて自車立体を示している。図5(b)および図6(b)における自車立体D50は、自車50の1次予測軌跡(1次回避制御を実行した場合の自車50の移動経路に相当する)に基づいて算出された自車立体を示している。図5,6は、自車50に対して物体51を回避するための制御を実行した結果、物体52に対して衝突可能性が生じてしまった場合を示している。自車50について1次制御を実行することにより、図5(a)から(b)への自車立体D50の変化が生じ、1次対象として設定された物体51との衝突を回避できる。その一方で、図6(a)に示すように、1次制御を実行しなかった場合には、衝突可能性なしと判定された物体52について、1次制御を実行することにより、図6(b)に示すように、衝突可能性ありと判定されてしまう場合がある。例えば、図2に示すように、歩行者である物体51を1次対象として設定し、1次回避制御として自車50を自動制動すると、物体51よりも自車50側を移動する物体52の移動経路上に停止するような場合に、図5,6のような状況が起こり得る。
支援制御部43は、2次対象による妨害を回避する2次回避制御を自車50に実行した場合に、2次対象(例えば、物体52)による妨害を回避できるか否かを1次予測軌跡に基づいて判定した結果に基づいて、自車50の運転支援制御を実行する。2次回避制御を自車50に実行した場合に、2次対象による妨害を回避できるか否かの判定は、例えば、2次予測軌跡に基づいて、判定部27によって実行されるように構成されていてもよい。
支援制御部43は、2次回避制御により2次対象による妨害が回避可能であると判定された場合に、2次回避制御を実行するように構成されていてもよい。例えば、2次回避制御として自車50に対して自動制動を行った場合に、図2に示すように、自車50に対してより遠い位置において1次対象である物体51が移動し、より近い位置において2次対象である物体52が移動している場合には、物体52の移動経路よりも自車50に近い手前側(図2における左側)に停止させるような2次回避制御を実行することにより、物体51と物体52との双方に対して、自車50との衝突を回避することができる。
支援制御部43は、2次回避制御により2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、自車50に実行し得る制御内容によって生じ得る損害を推定可能に構成されていてもよい。そして、支援制御部43は、推定された損害が最小となる制御内容を実行するように構成されていてもよい。2次対象による妨害が回避不可能である場合には、1次対象と2次対象とのいずれか一方のみに対してしか妨害回避ができない場合がある。このような場合に、推定された損害に基づいて、損害が最小となる適切な運転処理を実行することが可能となる。
損害の推定においては、例えば、自車50と、1次対象および2次対象と、その他の自車50の周囲の物体(1次対象および2次対象に設定されなかった物体)について、物体の種類、大きさ、重量等に基づいて、衝突時のエネルギーを算出する等により、人的損害および物的損害を推定してもよい。さらには、支援制御部43は、物的損害よりも人的損害を優先して低減するように構成されていることが好ましい。すなわち、損害の推定においては、人的損害が最も損害が大きいものとされることが好ましい。
支援制御部43は、2次回避制御により2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、自車50の制動および操舵等の車両の自動制御に係る運転支援を実行しないで、自車50に対する妨害可能性がある旨を通知するように構成されていてもよい。運転者による自車50の操作により、妨害回避または妨害による損害低減の余地を残すことができる。
図8に、運転支援ECU20が実行する運転支援処理のフローチャートを示す。この処理は、自車50の走行中に、所定の周期で繰り返し実行される。
ステップS101では、レーダECU12がミリ波レーダセンサ11から出力される反射波信号に基づいて算出した、自車周囲の物体の位置、および自車に対する物体の相対速度を取得し、自車50の周囲の物体を検出する。その後、ステップS102に進む。
ステップS102では、自他、すなわち、自車50と、他の物体(すなわち、ステップS101において検出された物体)との距離、横位置、時間を予測する。具体的には、自車50について、車輪速度信号に基づいて算出される自車速度と、ヨーレート信号に基づいて算出される自車50のヨーレートψとに基づいて、XY平面上において現在の自車位置での自車推定経路PA1を算出する。そして、自車推定経路PA1上の複数の自車存在領域EA1を算出し、3次元座標系において、複数の自車存在領域EA1を補完することにより、自車立体D1を算出する。自車50の現在の状態に基づいて、自車情報を算出する。
自車50の周囲の他の物体については、物体検出装置10により検出された物体位置、および自車50に対する物体の相対速度に基づいて、XY平面上において物体推定経路PA2を算出する。そして、物体推定経路PA2を通過する複数の物体存在領域EA2を算出し、3次元座標系において、複数の物体存在領域EA2を補完することにより、物体立体D2を算出する。
ステップS103では、自車50が1次対象と衝突するか否かについて判定する。具体的には、自車50の現在の走行軌跡に基づいて、自車50と他の物体との衝突可能性があるか否かを判定し、衝突可能性ありと判定された物体が存在する場合には、その物体が1次対象に設定されて、肯定判定が成され、ステップS104に進む。物体検出装置10により検出された物体のいずれも自車50と衝突する可能性が無い場合には、否定判定が成され、処理を終了する。
より具体的には、ステップS103では、ステップS102で算出した自車立体D1と物体立体D2との交わりの有無を判定する。例えば、図7(a)に示すように、同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA1と、第2判定用領域DA2とに重なる領域OAが存在する場合に、自車立体D1と物体立体D2とに交わりがあると判定し、自車50と物体とが衝突すると判定する。ステップS103の処理において、自車立体D1と物体立体D2とに交わりがあると判定した場合、その物体(例えば物体51)を1次対象に設定し、ステップS104に進む。自車立体D1と物体立体D2とに交わりがないと判定した場合、処理を終了する。
ステップS104では、1次対象による妨害を回避する1次制御(本実施形態では、自動制動)の実行時における自他の距離Y、横位置X、経過時間Tを予測する。すなわち、1次予測軌跡を推定する。推定した1次予測軌跡に基づいて、自車50の自車推定経路PA1、自車存在領域EA1を算出し、3次元座標系において、自車立体D1を算出する。ステップS102において自車50の現在の状態に基づいて推測された自車50の移動経路に代えて、ステップS104では、自車50の1次予測軌跡に基づいて、自車情報を算出する。その後、ステップS105に進む。
ステップS105では、自動制動時(1次制御実行時)に、自車50が2次対象と衝突するか否かについて判定する。具体的には、1次予測軌跡に基づいて、自車50と他の物体との衝突可能性があるか否かを判定し、衝突可能性ありと判定された物体が存在する場合には、その物体(例えば物体52)が2次対象に設定されて、肯定判定が成され、ステップS106に進む。物体検出装置10により検出された物体のいずれも自車50と衝突する可能性が無い場合には、否定判定が成され、ステップS110に進む。
ステップS106では、自車50と2次対象との衝突回避が可能であるか否かを判定する。具体的には、2次予測軌跡に基づいて、自車50と2次対象との衝突を回避できるか否かを判定する。ステップS106において、衝突回避が可能であると判定された場合には、ステップS107に進み、衝突回避が不可能であると判定された場合には、ステップS109に進む。
ステップS107では、2次対象との衝突を回避するために自車50に自動制動を実行するか否かを判定する。具体的には、現在の自車位置において、自車50と2次対象とが衝突するまでの衝突時間を示すTTC(Time To Collision)を算出する。例えば、現在の自車位置から2次対象までの直線距離を、自車50に対する2次対象の相対速度で割ることによりTTCを算出する。そして、算出したTTCが閾値TH1以下であるか否かを判定する。TTCが閾値TH1以下である場合(TTC≦TH1)には、ステップS108に進む。TTCが閾値TH1を超える場合(TTC>TH1)には、ステップS110に進む。
ステップS108では、自車50において衝突危険性を警報によって報知するとともに、2次対象との衝突を回避するための自動制動を実行し、処理を終了する。ステップS108によれば、例えば、図2における2次対象の移動経路よりも左側で自車50を停止させるように制御することができ、1次対象と2次対象との双方に対して、衝突しないように自車50を制御することができる。
これに対し、ステップS109では、自車50において衝突危険性を警報によって報知する一方で、自動制動等の車両制御は実行しないで、処理を終了する。ステップS109によれば、1次対象と2次対象との双方について自車50との衝突を回避することは困難な状況において、運転者にその旨を報知して、運転者の操作により衝突を回避する余地を残すことができる。
また、ステップS110では、2次対象との衝突を回避するために自車50に自動制動を実行するか否かを判定する。ステップS111では、自車50または周囲に対して衝突危険性を警報によって報知するとともに、自車50に対して1次対象との衝突を回避するための自動制動を実行する。
上記の実施形態によれば、1次対象(例えば物体51)が設定されると、1次対象による妨害を回避する1次回避制御を自車50に実行した場合に、自車50が移動する1次予測軌跡が推定される。そして、1次予測軌跡に基づいて2次対象(例えば物体52)が設定されると、この2次対象による妨害を回避する2次回避制御を自車50に実行した場合に、自車50が移動する2次予測軌跡が推定される。さらに、2次予測軌跡に基づいて、2次回避制御により2次対象による妨害を回避できるか否かの判定が実行され、この判定結果に基づいて、自車50の運転支援制御を実行する。このため、1次予測軌跡および2次予測軌跡に基づいて、自車50周囲の複数の物体の衝突による走行妨害に対して、適切に自車50の運転支援を実行できる。
具体的には、運転支援ECU20においては、自車50に2次回避制御を実行することにより、2次対象による自車50の妨害が回避可能であると判定された場合に、運転支援制御として、2次回避制御を実行する。これにより、1次対象と2次対象の双方を回避する制御を実行することができる。
また、運転支援ECU20においては、自車50に2次回避制御を実行することにより2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、運転支援制御として、自車50の制動および操舵を実行しないで、自車50に対する妨害可能性がある旨を通知する。これにより、運転者による自車50の操作により、妨害回避または妨害による損害低減の余地を残すことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、図9に示すように、第1実施形態において、物体が自車に衝突する衝突可能性に基づいて判定されていた処理に代えて、物体が自車に所定の距離よりも接近する接近可能性に基づく処理を実行する。具体的には、図9では、ステップS203,S205〜S207、S210において、衝突可能性に代えて、接近可能性に基づいて判定が実行される点、において、図8と相違する。ステップS201,S202、S204における物体検出および自他の距離等の予測に関する処理は、ステップS101,S102,S104と同様であるため、説明を省略する。
具体的には、第1実施形態では、図7(a)に示すように、同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA1と、第2判定用領域DA2とに重なる領域OAが存在する場合に、自車立体D1と物体立体D2とに交わりがあると判定し、自車50と物体とが衝突すると判定した。これに対して、第2実施形態における接近可能性の判定においては、重なる領域OAが存在する(すなわち衝突する)必要はない。例えば、同一の経過時間Tでの第1判定用領域DA1と、第2判定用領域DA2との最短距離が、所定の距離閾値L1未満である場合に、物体が自車50に対して接近する接近可能性ありと判定することができる。
また、ステップS207では、ステップS107における処理よりも、自動制動のタイミングが早期化されている。具体的には、ステップS207においては、自車50と2次対象とが衝突するまでの衝突時間を示すTTCと比較する閾値として、閾値TH1に代えて、閾値TH2(閾値TH2>閾値TH1)を用いて、算出したTTCが閾値TH2以下であるか否かを判定する。TTCが閾値TH2以下である場合(TTC≦TH2)には、ステップS208に進む。TTCが閾値TH2を超える場合(TTC>TH2)には、ステップS210に進む。
第2実施形態によれば、運転支援ECU20における各処理において、物体が自車50に所定の距離よりも接近する接近可能性に基づいて、各判定を実行することができる。このため、衝突するには至らないものの物体が自車50に接近する場合についても回避すべき妨害として考慮され、衝突可能性に基づいて各処理の判定を行う場合と比較して、より安全性を考慮した運転支援制御を実現することが可能となる。
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。
運転支援ECU20は、物体検出装置10により検出された自車50の周囲に位置する物体により、自車の走行が妨害される妨害可能性に基づいて、自車50を制御する運転支援装置として、対象設定部41、予測軌跡推定部42、支援制御部43を備えている。対象設定部41は、現在の自車50の移動軌跡に基づいて、判定部27により、自車50に対して妨害可能性ありと判定された物体(例えば物体51)を1次対象として設定する1次対象設定部としての機能を有する。予測軌跡推定部42は、1次対象による妨害を回避する1次回避制御を自車50に実行した場合に、自車50が移動する予測軌跡を推定する。推定された予測軌跡に基づいて、対象設定部41は、さらに、予測軌跡に基づいて、判定部27により、自車50に対して妨害可能性ありと判定された物体(例えば物体51)を2次対象として設定する2次対象設定部としての機能を有する。また、支援制御部43は、2次対象による妨害を回避する2次回避制御を自車50に実行した場合に、2次対象による妨害を回避できるか否かの判定に基づいて、自車50の運転支援制御を実行する。運転支援ECU20によれば、予測軌跡に基づいて、2次対象を設定でき、さらに、2次回避制御を実行した場合における妨害回避の可否判定に基づいて、自車50の運転支援制御を実行できるため、自車50の周囲の複数の物体による走行妨害に対して適切な自車50の運転支援を実行できる。
運転支援ECU20においては、支援制御部43は、自車50に2次回避制御を実行することにより、2次対象による自車50の妨害が回避可能であると判定された場合に、運転支援制御として、2次回避制御を実行するように構成されていてもよい。これにより、例えば、1次対象と2次対象の双方を回避する制御を実行することができる。
また、支援制御部43は、自車50に2次回避制御を実行することにより2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、自車50に実行し得る制御内容によって生じ得る損害を推定し、運転支援制御として、推定された損害が最小となる制御内容を実行するように構成されていてもよい。
もしくは、支援制御部43は、自車50に2次回避制御を実行することにより2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、運転支援制御として、自車50の制動および操舵を実行しないで、自車50に対する妨害可能性がある旨を通知するように構成されていてもよい。運転者による自車50の操作により、妨害回避または妨害による損害低減の余地を残すことができる。
運転支援ECU20における各処理において、妨害可能性は、物体と自車50とが衝突する衝突可能性に基づいて判定されるものであってもよい。すなわち、妨害可能性として、衝突可能性を用いてもよい。
運転支援ECU20における各処理において、妨害可能性は、物体が自車50に所定の距離よりも接近する接近可能性に基づいて判定されるものであってもよい。すなわち、妨害可能性として、衝突するには至らないものの物体が自車50に接近する場合も含めて、妨害可能性の判定を行ってもよい。衝突可能性に基づいて各処理の判定を行う場合と比較して、より安全性の高い運転支援制御を実現することが可能となる。
運転支援ECU20によれば、現在からの経過時間を含む3次元座標系において、自車存在領域EA1の推移を示す立体である自車立体D1と、物体存在領域EA2の推移を示す立体である物体立体D2を算出する。そして、自車立体D1と物体立体D2との交わりの有無に基づいて、自車50に対する物体の衝突可能性の有無を判定する。このため、3次元座標系において広がりを持った自車立体D1を用いて衝突判定が行われることにより、移動軌跡同士が交わる場合よりも、交わりを生じさせる領域が大きくなる。その結果、自車50に対する物体の位置関係や、物体の移動状態を含む様々なシーンに対応した衝突判定が可能となり、自車50に対する物体の衝突可能性の有無を適正に判定することができる。さらに、3次元座標系において、自車立体D1と物体立体D2との交わりの有無に基づいて衝突可能性の有無が判定されるため、時間経過を考慮して衝突可能性の有無を適正に判定することができる。
・なお、自車50と、その周囲の物体との衝突可能性、接近可能性を算出する手法は、上記の実施形態で説明した、自車50および物体の存在領域の推移を示す立体である自車立体、物体立体を算出し、それらの重なりの有無を判定する手法に限定されない。例えば、自車50の移動経路と、物体の移動経路とを推定し、自車50の移動経路に物体が到達すると判定された場合に衝突可能性ありと判定し、自車50の移動経路に物体が所定の距離閾値未満まで接近する場合に、接近可能性ありと判定してもよい。
・上記の実施形態では、物体検出装置10を、ミリ波レーダセンサ11と、レーダECU12とで構成される装置として説明したが、これに限定されない。例えば、撮像画像を用いて物体の位置を検出する画像センサや、レーザ光を用いて物体の位置を検出するレーザセンサを備える物体検出装置としてもよい。これ以外にも、自車50が、自車50の周囲を走行する他車との間で車車間通信を実施可能な場合に、他車が備える物体検出装置により検出された物体の位置を、自車50が車車間通信により取得するものであってもよい。
・運転支援ECU20は、自車50のヨーレートψと自車速度とに加えて、自車50の加速度を用いて、自車推定経路PA1を算出してもよい。
10…物体検出装置、20…運転支援ECU、41…対象設定部、42…予測軌跡推定部、43…支援制御部。

Claims (6)

  1. 物体検出装置(10)により検出された自車周囲に位置する物体により、自車の走行が妨害される妨害可能性に基づいて、前記自車を制御する運転支援装置(20)であって、
    現在の前記自車の移動軌跡に基づいて前記自車に対して前記妨害可能性ありと判定された前記物体を1次対象として設定する1次対象設定部(41)と、
    前記1次対象による妨害を回避する1次回避制御を前記自車に実行した場合に、前記自車が移動する予測軌跡を推定する予測軌跡推定部(42)と、
    前記予測軌跡に基づいて前記自車に対して前記妨害可能性ありと判定された前記物体を2次対象として設定する2次対象設定部(41)と、
    前記2次対象による妨害を回避する2次回避制御を前記自車に実行した場合に、前記2次対象による妨害を回避できるか否かの判定に基づいて、前記自車の運転支援制御を実行する支援制御部(43)と、を備える運転支援装置。
  2. 前記支援制御部は、前記2次回避制御により前記2次対象による妨害が回避可能であると判定された場合に、前記運転支援制御として、前記2次回避制御を実行する請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記支援制御部は、前記2次回避制御により前記2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、前記自車に実行し得る制御内容によって生じ得る損害を推定し、前記運転支援制御として、推定された前記損害が最小となる前記制御内容を実行する請求項1に記載の運転支援装置。
  4. 前記支援制御部は、前記2次回避制御により前記2次対象による妨害が回避不可能であると判定された場合に、前記運転支援制御として、前記自車の制動および操舵を実行しないで、前記自車に対する妨害可能性がある旨を通知する請求項1に記載の運転支援装置。
  5. 前記妨害可能性は、前記物体と前記自車とが衝突する衝突可能性に基づいて判定される請求項1〜4のいずれかに記載の運転支援装置。
  6. 前記妨害可能性は、前記物体が前記自車に所定の距離よりも接近する接近可能性に基づいて判定される請求項1〜4のいずれかに記載の運転支援装置。
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