JP2020099310A - 地球温暖化防止簡易緑化システム - Google Patents

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良子 長坂
Ryoko Nagasaka
良子 長坂
敦 長坂
Atsushi Nagasaka
敦 長坂
淳 長坂
淳 長坂
理子 長坂
Satoko Nagasaka
理子 長坂
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Abstract

【課題】消費者が容易に植物の発芽を行えることで身近に緑化推進が図れるコンパクトな発芽装置であり、極めて簡易に製作でき安価で市場に流通できる地球温暖化防止簡易緑化システムを提供する。【解決手段】植物の種子1を生分解性繊維の積層で被覆した立体的或いは平面的に成形した発芽地であり、該発芽地は積層の表面から対面側へ貫通する透気性と透根性を備えた穴隙5を設け、該穴隙5内に種子1を嵌合することで種子1が呼吸を成し、発芽後の伸長により穴隙開口部12を通過できるよう成形され、また、上記積層にいずれも透水性と保肥性を備えた保水層2と保護層3を設け、両積層は注水により種子1への水の供給及び肥料・土壌改良材15の成分補給ができ、また、透気性と透根性も備え、植物が伸長時に呼吸を成し積層断面も貫通でき、さらに、弾性も帯びるので種子1や上記改良材15を積層間に嵌合でき、かつ、積層面で相対する各々の穴隙開口部12を開放可能に閉塞できるよう成形される。【選択図】図1

Description

本発明は、消費者が身近な場所で植物の発芽を容易に行うことができるとともに、極めて簡易に製作でき低コストで実施することが可能な地球温暖化防止簡易緑化システムに関するものである。
温暖化防止を第一義に捉えた森林の再生や日常での緑化活動において植物の播種を行う場合、これまでは自然界の土壌に直接蒔いたり人工的な苗床に蒔いたりと、いずれも人為的に土に埋めたり土を被せたりといった労働負担を避けられずにいたが、近年は利用者がより軽微な作業で植物の発芽を実現できるようなコンパクトな栽培装置などが普及されてはいるものの、結局は作業の手間暇や販売価格の緊縮は図られておらず、消費者にも広く普及されていないのが現状であり、それを解決できるような手段も講じられていない。
特開昭62−262904号公報 特開平08−089025号公報 特開平11−018511号公報 特開2004−000042号公報 特開2004−275165号公報 特開2011−019445号公報 特開2014−132895号公報
これまでも、家庭菜園や専業者向けとして手軽に育てられる植物の種子や発芽地が備わった簡易的な栽培キットや育苗セットなどが販売されており、最近はより小型化され種類も豊富になってきてはいるが、なかなか一般の消費者には受け入れられず、未だに普段の生活で簡単に緑を育てられる工夫や、率先して緑化推進が図れる製品は確立できていない。
その背景には、消費者が緑化推進そのものに価値を見いだせず、また、緑を育てることに煩わしさを覚え、さらに、生産者側も脆弱な種子を扱うことで大量生産が図れず価格を抑えられないという理由から、消費者が意欲的に購入したり容易に利用できたり、消費者に安価で提供できるような仕組みになっていない事実がある。
結局利用者の緑化への意識の希薄さや煩わしさに加え、販売価格の緊縮化が図られないことから家庭内や専業者に波及できず、普段の生活の中で簡単に植物の発芽を実施して楽しく栽培を実現したり、低コストに森林づくりや生活環境の緑化が図れるシステムは顕在化されていない。
また、栽培利用後のゴミ処理なども、廃棄しないで済むような自然還元が可能な製品を提供できる生産者は限定的であり、栽培後に不要となったゴミは廃棄物として消費者に処理させるといった従来からの定義が生産者に常態化している。
そもそも、人々が手軽に植物の栽培が図れることと、使用後の廃棄物を焼却処分しないで済むことが、緑化推進やCO2削減の一端を担い、それが環境保全に貢献し、地球温暖化の防止に結びつくことを消費者や製品の生産者に対し周知させる手段は存在していない。
本発明は、消費者が容易に植物の発芽を行うことができ、身近な場所で栽培を実現できるコンパクトな発芽装置であり、生産者も極めて簡易に製作でき安価で市場に流通できることが可能な地球温暖化防止簡易緑化システムに関するものである。
この目的を達成するため請求項1では、植物の種子を生分解性繊維の積層で被覆し立体的あるいは平面的に成形した発芽地であり、該発芽地は積層の表面から対面側へ貫通する透気性と透根性を備えた穴隙を設け、該穴隙内に種子を嵌合することで種子が呼吸を成し、発芽後の根と芽が伸長により穴隙開口部を通過し外部へ生長できるよう成形されることを特徴とした。
また、請求項2では、前記生分解性繊維の積層はいずれも透水性と保肥性を備え、内側に保水層を、外側に保護層を設け、両積層は注水により種子への水の供給および肥料・土壌改良材の成分補給ができ、また、透気性と透根性も備えることで植物の根と芽が伸長時に呼吸を成し積層断面も貫通でき、さらに、いずれの積層も弾性を帯びるので種子および肥料・土壌改良材を積層間に嵌合でき、かつ、前記積層面で相対する各々の穴隙開口部を開放可能に閉塞できるよう成形されることを特徴とした。
繊維の積層から構成される発芽地は柔軟性を持ち、積層体の穴隙に保持する植物の種子を外部からの衝撃や圧力から保護し、また、弾性を帯び該穴隙の相対する各開口部を閉塞できるので種子の乾燥を防ぎ、外部への流出も防げ、播種時の粗雑な取り扱いや鳥による食害にも対応できる。
また、肥料や土壌改良材、植物の種子などは外部に露出することなく予め発芽地の積層内に保持されているため、利用者はそれらに触れることなく、土いじりなどの煩わしさも省け、衛生的に短時間で播種作業ができる。
さらに、発芽地は繊維の積層で被覆するだけで立体的あるいは平面的に形成できる発芽地であるため、設置環境に応じて通常の土壌面のみならず、使用後のペットボトルの開口部に差し込んだりペーパーストローの周壁面に貼り付けるといった水耕栽培用にも容易に取り付けが可能であり、消費者の様々な生活用品に添付することで場所を選ばず緑化推進を促すことができる。
また、発芽地は生分解性繊維でできた保水層や保護層などの積層や、積層面を貫通する穴隙で構成されるため、注水によって各々の層が満遍なく透水し、穴隙内の種子や積層間の肥料・土壌改良材が浸水し保水されることで、種子の発芽が促進され肥料・土壌改良材の保肥力も向上する。
また、種子や肥料・土壌改良材などを被覆する保水層や保護層の比率や体積を任意に変えて成形できるので、透水性や透気性の強弱が図られ、例えば、水耕栽培用として他の湿潤した成形物に接合して使用する場合は積層を縦長にして吸水率を抑えたり、同じく湿潤した成形物に貼付する場合は積層を薄く平板状にして乾燥気味に育てることもでき、種子の種類や発芽環境に応じて多種多様な製品が生産できる。
さらに、植物の種類や栽培環境に応じて発芽地自体の大きさや形も変えられるので、例えば、砂漠地などの乾燥土壌では積層を厚くし球体形にして湿潤気味に植物を生長させるなど、平面体にしたり立体にしたり様々な利用条件に合わせて積層の保水機能や発芽地の厚さを調整しながら製造できる。
また、発芽地は種子を生分解性繊維の積層で覆う程度の素材からなり、使用後にはゴミとして廃棄せずに土壌に還元できる成形体であり、また、簡易な構造ゆえに天然繊維と種子や肥料・土壌改良材だけで容易に製造が図れ、生産コストも低く、結果として市場において広く普及させることができ、消費者の手元でゴミの排出を削減させながら緑化推進を図ることができる。
また、取扱いが極めて簡単でコンパクトな発芽地なので、いかなる場所でも手軽に利用できることを消費者に促すことができ、例えば日常生活において、家庭内で使用済みのペットボトルに水を張って差し込んだり、飲料水などで使用したストローに巻き付けて水に浸透させたり、家庭内や職場においていつでも気軽に実施できるよう消費者を煽動できる仕様であり、自身で緑を育てることで環境保全の一端を担う意識を啓発させる手段になる。
さらに、前記発芽地は、利用者が手にする前の様々な成形物に予め接合させておくことができ、該成形物が常に必要な吸水条件を満たしている場合には、それを利用する消費者に成形体の存在はもとより発芽の作業を意識せず実施させ、自らの判断によらず自然に栽培を行わせることも可能である。
これらのように、消費者がいつでも容易に植物の栽培に着手できることは、普段の生活で自然に緑化推進が図れることになり、人々が環境へ与える影響を模索する絶好の機会となり地球温暖化に対する意識改革の引き金ともなる。また、増加傾向にある耕作放棄などによる遊休農地へも機械に依存せずに播種することも可能であり、今後さらに加速化するであろう農地面積の減少によって派生する食糧受給率の低下にも歯止めをかけ、さらに、製造者側も極めて簡易に製作でき安価で提供できることで、さらなる需要の拡大が図れ、消費者が身近な場所で緑を育てられ、かけがえのない緑を守れるシステムが構築できる。
本発明の地球温暖化防止簡易緑化システムの使用状態を示す断面図である。 本発明の他の使用状態の断面図である。 本発明の他の使用状態の断面図である。 本発明の他の使用状態の斜視図である。 本発明の他の使用状態の断面図である。 本発明の他の使用状態の断面図である。
本発明は説明上、成形体において植物の芽が伸長する方向の面を上面と、植物の根が伸長する方向の面を下面と称しているが、一例として成形体本体の上面・下面の構造が同一でなくても、また、上面と下面を直線で結んだ場合の位置が土壌面に垂直でなくても支障はなく、また、幅、奥行、高さ、直径、重さなどの数値を記しているが、これらの範囲に限定されないものと定義づけ、図面に基づいて詳細に説明すると、図1に示されている4は発芽地本体である成形体を指し、自然界で分解する生分解性素材の繊維などの積層からなり、一例として重さは3g以上、高さ40mm、上面と下面の直径がそれぞれ10mmと30mmで側面がテーパ状の円錐台の範囲が示されている。
また、成形体4は図1〜図2が示すよう各々に弾性を備えた天然繊維の積層で構成される保水層2および保護層3から成り、植物の種子1が生育できるように、表層11の上面6と相対する下面9を貫くような穴隙5を1箇所以上、望ましくは2〜3箇所、一例でそれぞれ高さ30mm、幅、奥行共に1mm以上を設け、該穴隙5内の任意の位置に種子1を勘合するよう配置する。さらに、透気性と透根性を備えた穴隙5は成形体4の外気を種子1に供給できるよう、かつ、植物の根7および芽8が伸長により穴隙開口部12を通過できるよう成形される。
さらに、前記表層11の上面6および下面9の各々の穴隙開口部12は、包囲する積層繊維の張力によって穴隙5の周壁に弾力が生じることにより極小程度、一例として0.5mm以上閉塞し、前記種子1の通過および植物の伸長の妨げにならない程度開放可能に遮断され、種子1の乾燥や外部への流出を防ぐよう成形される。
また、図1〜図2に示すように成形体4を構成する積層は、内側に保水層2を、外側に保護層3を展開し、いずれの断面にも前記穴隙5を連続して貫通させるが、保水層2は穴隙5周壁の大半を占めるため勘合する種子1に接合し、一例で種子1を中心に積層全体の9割以上の範囲を有するいわゆる核を形成し、その外側を保護層3に被覆されるように接合する。
つまり保護層3は保水層2を包囲するように表層11に至る範囲まで成形体4の外側全体に展開し、該保護層3および保水層2は、いずれも透水性と透根性および透気性を備えるため、包囲する種子1への水の供給や、図1のように植物の根7および芽8が伸長の際に積層断面から表層11に至る積層を貫通でき、また、その際に根7や芽8の呼吸を促進すべく積層繊維に通気性も帯びている。さらに、表層11で相対する各々の閉塞している穴隙開口部12も弾性を帯び、植物の根7および芽8の押圧する力で開口されるよう形成される。
また、前記保水層2の穴隙5内に配置する種子1は、該種子1を包囲する積層繊維の張力によって穴隙5の周壁に弾力が生じることにより勘合され、好ましくは1粒から5粒程度を、一例でエンドウ、トマト、ペチュニア、スイートピー、マリーゴールドなどを複数配置し、保水層2からの吸水およびに穴隙5内の通気により発芽が促進され、その際に、種子1の大きさによってはそれを取り囲む保水層2や保護層3および表層11に至る厚さが変化し、成形体4の大きさや形が変わる場合があるが発芽機能が損なわれることはない。
さらに、保水層2あるいは保護層3の積層の任意の箇所に、肥料・土壌改良材15を配置し、該肥料・土壌改良材15は種子1の場合と同様に包囲する積層繊維の張力による弾力で差し挟まれ種子1への成分補給ができ、一例として種子1と同じ体積以上の粉状あるいは粒状のもので、例えば前述のエンドウの種子1の場合は、根粒菌に窒素固定能力を備えるので少量の窒素、その他リン酸、カリウムなどを含む肥料を、また、酸性土壌を矯正する炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム成分を配合した苦土石灰などを備えるのが望ましい。
また、各積層は種子1の種類や成形体4を配置する環境に適した保肥性を備える肥料・土壌改良材15を挿入することで、肥料成分を保持し、かつ、保水性や通気性が向上し、また、肥料濃度が高いなど種子1との接触が不適な場合は積層間の異なる位置への配置ができるように形成され、また、該肥料・土壌改良材15は湿潤時に肥料成分がゆっくりと発現してくる緩効性肥料などを用いるのが望ましい。
さらに、成形体4の素材には土壌に還元しやすいものを使用し、自然界で分解する生分解性繊維から構成される積層が望ましく、天然物系では例えばキトサンや澱粉、セルロースなどの原料を使用し、化学合成系では例えばポリ乳酸やバイオポリエステル、バイオプラスチックなどの原料から成形されるのが好ましく、また、成形体4の構造自体も土壌に早期に分解されやすいように、該成形体4を構成する積層の厚さを薄くし、また、成形体が容易に解体できるよう表層11に切り込みや孔あるいは窪みを設けるなど、土壌内に還元しやすく成形するのが望ましい。
このように成形体4の使用に際しては、図1に示すように、一例として成形体4の円錐台の直径30mmの広い方の面を下方に土壌面13に設置し、表層11の上面6あるいは側面10へ注水することで、成形体4の保護層3を経由して保水層2へ透水させ、積層断面に保持する肥料・土壌改良材15や穴隙5内に配置する種子1が吸水し該肥料・土壌改良材15の効力および種子1の発芽を促進することができる。また、成形体4の上下の方向が違う場合でも、あるいは生育中に転倒し側面10が上方に位置する場合でも、積層内の機能に相違はなく同様に保護層3、保水層2を経由して種子1へ吸水させ発芽を促進することができる。
また、図2に示すように注水したペットボトルなどを利用し水耕栽培をする場合は、内径20mmのボトル開口部14に成形体4の狭小方向の直径10mmの面を下方に差し込んでテーパ状の側面10を開口部14に支持させ、成形体4の下面9から表層11への浸水を図ることも可能であり、図1の土壌面13の実施例と上下方向が反転する場合であっても、前述と同様に積層内の機能に変化はないので各々の層を経由して種子1へ吸水させることができる。
また、いずれの場合も吸水後に繊維間がほぐれ易い特徴を持つ、例えば広葉樹由来の細くて短い繊維が結合された生分解性繊維の積層によって保水または通気されることが望ましく、湿潤し緩くなった保水層2および保護層3の繊維の隙間が裂けやすくなり、同じく湿潤し撓み易くなった穴隙開口部12の閉塞箇所が開きやすくなり、植物の根7および芽8の各々が伸長する際に容易に通過できるようになる。
そして、図1〜2に示すように、吸水によって発芽した植物の根7が伸長し、穴隙5周壁の保水層2および保護層3を通過して開放可能に閉塞している下面9の穴隙開口部12を内側から押圧して破き、成形体4の下方へ生育し、また、植物の芽8が伸長し、同じく穴隙5周壁を通過して上面6の穴隙開口部12を押圧し閉塞箇所を貫き、あるいは図1のように湿潤し緩くなった保水層2および保護層3の繊維の隙間を通過して側面10を貫き、芽8は成形体4の上方へと生育を促進させることができる。
また、図1に示すように根7は成形体4の下面9を土壌面13に設置させることにより下方へ突出し土壌内部へと伸長され、あるいは図2に示すように根7は成形体4の下面9をペットボトル開口部14に設置させることにより同じく下方のボトル内部へと伸長され、それぞれ土壌内の養分やボトル内の水分などを吸収することで植物の生育を促進させることができる。尚、発芽までに必要とする吸水量は、一例としてエンドウの種子1は一粒当たり0.3cc以上、その場合の成形体4本体の吸水量は9cc以上が好ましく、発芽適温は15〜25℃、発芽までに要する期間は概ね5日〜15日間程度である。
さらに、図1のように、屋外やプランターなどの土壌面13に設置した成形体4や、図2のようにペットボトル内にてある程度生育させた成形体4を土壌に定植した場合、それぞれ土壌面13に残された成形体4は不要となるが、生分解性素材からなる本体を廃棄物として処分する必要はなく、図3〜6に示す成形体4も同様に、そのまま土壌面13に残して栽培を継続し、一例として180日以上の期間を経て自然分解し土壌に還元させることができる。それにより利用者はゴミ処理を省け、作業の手間暇や焼却廃棄物の削減に寄与することとなる。
尚、前述の土壌面13での実施例で植物の伸長が促進し、ある程度生育を遂げた後は、水を注入あるいは水を浸透させる作業を人為的なものに頼らず、自然界の降雨による実施も可能であり、例えば庭地や原野などの土壌面13に配置して栽培してもよく、その場合の一例として、注水後に種子1の周囲がゼリー状になって水分を内包させる性質があるバジル、ルッコラ、ローズマリーなどや、耐乾性がある豆科、イネ科、キク科などの種子1を配置させるのが好ましい。
また、図3に示すように、発芽地本体が前述の図1〜図2と同じ素材の繊維、同じ機能の積層や穴隙5から構成される成形体4であり、一例として直径10mmの球体形で成形する場合は、同じく表層の上面6と相対する下面9を貫く穴隙5を1箇所以上、高さ10mm、幅、奥行共に内径1mm以上を設けるのが望ましく、同様に該穴隙5内の任意の位置に一例で種子1を1粒以上、積層内の任意の位置にも種子1と同じ体積以上の肥料・土壌改良材15を嵌合させるのが望ましい。
尚、図3に示すように、前述の球体形の発芽地は、植物の根7や芽8が突出する各々の穴隙開口部12を上下に直線で結んだ位置が土壌面13に垂直でなくても支障はなく、斜めでも真横の位置でも外部へと伸長する根7は自然に重力方向へ、芽8は反重力方向へとそれぞれ穴隙開口部12より反り返り、根7は土壌面13に着地し土壌内へと伸長し、芽8は上方へと伸長し生育を図ることができる。
また、図4に示すように、例えば幅80mm、奥行5mm、高さ30mmの直立した平板状に成形する場合も、前述と同じ素材と構成の成形体4であり、同じく上面6と下面9の表層11間を貫く穴隙5を一例で高さ30mm、幅、奥行共に1mm以上を1箇所以上設けるのが望ましく、同様に該穴隙5内および積層内の任意の位置に、それぞれ種子1および肥料・土壌改良材15を一例で前述の球体形と同量、同条件で配置することができる。
尚、図4の平板状の発芽地は、直立時の奥行つまりは厚みが小さくても支障はなく、保水層2と保護層3の奥行が一例でそれぞれ4mm、1mmの積層が柔軟性を帯びるため、穴隙5内や積層間の隙間の弾力により種子1および肥料・土壌改良材15を嵌合でき、また、薄いゆえにあらゆる平面体に貼付したり円筒状の成形物に絡めることも可能であり、例えば紙ストローに巻きつけて水を張ったカップに成形体4の下面9を浸けることで発芽地内への浸水を図ることができ、平板状に薄い成形体4であっても積層内の機能に影響はなく、他の形態と同じく通気および保水の作用により種子1の発芽を促進することができる。
また、図5〜6に示すように、図3で示した直径10mmの球体形で成形した発芽地を一例で直径15mmの球体形に拡大した場合、肥料・土壌改良材15として高吸水性繊維であるポリアクリル酸ナトリウムを顆粒状にしたものを備えることができ、該繊維は他の形態と同じく保水層2や保護層3の任意の位置に嵌合させ、好ましくはエンドウの種子1粒0.3gに対し0.01g以上の容量を嵌合させるのが望ましい。
さらに、図6に示すように、成形体4への注水により高吸収性繊維がゲル化し、一例で該繊維0.01gあたり10cc以上の水を吸水できることで、保水層2および保護層3内の水分が粘性を帯びて膨張し積層間に保水効果をもたらせ、長時間にわたり種子1が吸水できるようになり、人為的に注水を継続しなくても、例えば自然界の降雨のような一過的な注水の場合でも成形体4に高い保水能力を持続させることができる。
尚、前述のように高吸水性繊維を備えた場合、注水後にゲル化することで水分が粘性を帯び、積層が根詰まりをして通気性が悪化しないように、一例で成形体4を貫く穴隙5は2箇所以上を有し、それぞれ高さ15mm、幅、奥行共に2mm以上を設けるのが好ましく、互いに交差させた穴隙5の交差中心点に種子1を嵌合することで、4箇所の穴隙開口部12からの通気により種子1の呼吸を維持させることが望ましい。
また、既述した形態と同様に図5のように保水層2の任意の位置に他の肥料・土壌改良材15を備えることもでき、一例で大豆の種子の場合は、根粒菌に窒素固定能力を有するので少量の窒素、その他リン酸、カリウムなどを含む肥料を備えるのが望ましく、さらに、ポリアクリル酸ナトリウムから発現される微量の塩化ナトリウムなどによる植物の塩害が散見される場合は、一例でアイスプラント、トマト、大豆、木綿、エンドウ、アカシア、アッケシソウ、アロエなどの耐塩性のある植物の種子1を配置するのが好ましい。
また、これらの活用により、例えば家庭でのガーデニングや農家の作付けの際の直播栽培が可能となり、播種作業や灌水作業の簡素化が図れることで労働負担の軽減につながり、また、自然界の荒廃土壌への航空散布による直播にも有効であり、砂漠地などの緑化推進の一助となり、あらゆる状況下の播種から発芽に至る作業行程において、大幅な省力化や低コスト化が実現できる。
このように発芽地が備わる成形体4の使用に際しては、図1〜6に示すように、それぞれ成形体4の形状や注水手段が違う環境であっても、表層11の上面6や側面10および下面9での吸水、あるいは穴隙5内の周壁での吸水も図れ、また、穴隙開口部12からの吸気や成形体4を取り巻く全ての表層11面においても通気が図れ、いずれの形態の場合も積層繊維に空気や水を蓄えさせることで種子1に呼吸と湿潤環境を与え、発芽地である成形体4に固相・液相・気相といった土の三相に劣らぬ機能を備えさせ、植物の発芽に適した体系が実現する。
これらのことから、前記発芽地は取扱いが極めて簡単でいかなる場所でも手軽に利用できることで、日常生活においていつでも実施できるよう消費者を煽動し、自身で緑を育てることが環境保全の一端を担うという意識を容易に持たせることができ、さらに、大小あらゆる形態にも自由に成形できることから、利用者が手にする前の様々な成形物に予め接合させておくこともでき、該成形物が常に湿潤環境を保ち自然吸水可能な条件を満たしている場合は、その成形物を手にする消費者に発芽地の存在はもとより栽培を意図せず実施させることも可能であり、消費者に無意識に種子1を発芽させ、自らの判断によらず自然に緑化推進を図らせ地球温暖化防止に寄与させることも可能である。
1 種子
2 保水層
3 保護層
4 成形体
5 穴隙
6 上面
7 植物の根
8 植物の芽
9 下面
10 側面
11 表層
12 穴隙開口部
13 土壌面
14 ボトル開口部
15 肥料・土壌改良材

Claims (2)

  1. 植物の種子1を生分解性繊維の積層で被覆し立体的あるいは平面的に成形した発芽地であり、該発芽地は積層の表面から対面側へ貫通する透気性と透根性を備えた穴隙5を設け、該穴隙5内に種子1を嵌合することで種子1が呼吸を成し、発芽後の根7と芽8が伸長により穴隙開口部12を通過し外部へ生長できるよう成形されることを特徴とした地球温暖化防止簡易緑化システム。
  2. 生分解性繊維の積層はいずれも透水性と保肥性を備え、内側に保水層2を外側に保護層3を設け、両積層は注水により種子1への水の供給および肥料・土壌改良材15の成分補給ができ、また、透気性と透根性も備えることで植物の根7と芽8が伸長時に呼吸を成し積層断面も貫通でき、さらに、いずれの積層も弾性を帯びるので種子1や肥料・土壌改良材15を積層間に嵌合でき、かつ、積層面で相対する各々の穴隙開口部12を開放可能に閉塞できるよう成形されることを特徴とした請求項1に記載の地球温暖化防止簡易緑化システム。
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