JP3149500U - 育苗用構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
種子を植物性繊維や無機質材料を水溶性接着剤等と一緒に混入し、これを乾燥して固めて形成したような従来の育苗用構造体では、その製造過程で熱や水分が加えられるため、種子が発芽不能になったり、逆に使用前に発芽したりして、製造後における種子の発芽管理に困難が伴うという問題があった。
繊維分には古紙やパルプ(未さらしパルプ、半さらしパルプも含む)などを所定サイズに破砕した植物繊維や、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンなどの化学繊維、又はこれらを所定混合比率で混合したものなどを適用することができる。
結合剤としては、でんぷん糊などの天然素材の他に、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエステル、などの合成樹脂バインダーなどを用いることができる。
接着剤成分としてはでんぷん糊や、周知の合成樹脂製のものを適用することができるが、植えられる土壌と同化しやすく環境保護性にも優れたでんぷん糊を用いることが特に好ましい。
化学繊維としてはナイロンやポリエステルなどが挙げられる。特にポリエステル繊維は、低融点で融けて植物繊維を強固に結合できるので好ましい。
逆に30を超えた配合は植物繊維Aが相対的に増加して化学繊維Bの割合が下がり、板状などに形成されるマット部の強度や耐久性などが低下する傾向が現れので、(A/B)は10〜30の範囲とする。
肥料成分としては、りん(P)、窒素(N)、カリウム(K)などを含む固形状又は液状のものを適用することができる。肥料成分が液状の場合は、乾燥状態のマット部に液状肥料分を散布するかまたは、液状肥料分に含浸させることにより担持させる。また肥料成分が固形状の場合は、マット部の製造工程において、所定比率の固形状肥料分を、マット部を構成する繊維分中に分散混合することによって保持させることができる。
このような抄造工程に作成されたマット表面部にでんぷん糊などの接着剤をスプレーした後、これを乾燥して耐久性をさらに高めることもできる。
図1は本実施例1の育苗用構造体の斜視図である。
図示するように、本実施例の育苗用構造体10は、パルプ繊維分をでんぷん糊を結合剤として接着して得られたマット部11と、マット部11表面にでんぷん糊をコーティングして形成された種子保持層12とを有している。
次に、このマット部11の片側表面にでんぷん糊を塗布して、厚みが2〜5mmとなる種子保持層12を形成することにより育苗用構造体10とした。
この育苗用構造体10の種子保持層12に、図示するように水稲などの種子を散布して種子散布層13を形成させた。そして、必要に応じてこの育苗用構造体10を所定サイズに裁断したマット分割体10aをビニールハウスや田圃などの培地に配置して種子を育成させるようにしている。
図2は実施例2における育苗用構造体の製造方法及びその使用形態の説明図である。以下同図を参照しながら説明する。
実施の形態2の育苗用構造体20は、まず、苗床となるマット部21(図2(1))を以下のようにして作成する。
すなわち、古紙などの紙質材をシュレッダや篩を用いて粉砕調整して所定サイズの植物繊維(パルプ綿)を得る(粉砕調整工程)。
次に、得られた植物性繊維を、ナイロンやポリエステル(例えば、帝人ファイバー(株)のテピルス(登録商標))などの化学繊維(結合剤となる)と撹拌気流中やスクリュー撹拌機中で混合して所定混合比率の繊維組成物を得る(分散混合工程)。
そして、箱状に形成された充填型枠の上部開口に繊維組成物を分散供給するとともに充填型枠の底部に沈降堆積する繊維積層物をその積層方向に加熱しながらプレス成形することでマット部21が得られる(加熱プレス工程)。
なお、前記パルプ綿の状態時に、パルプ綿にでんぷん糊をスプレーして植物繊維をコーティングし、植物繊維の耐久性や強度を高めることもできる。
以上の製造方法によれば、使用済みなどの安価な紙質原料を用いてボード状などの多様な形態の育苗用構造体を効率的に製造できる。しかも、その原料のばらつきに対しても植物性繊維と化学繊維との混合比率を調整して対応でき、耐久性や形状形態などの品質管理を容易に行うことができる。
図3は実施例3の育苗用構造体に用いるマット部の製造方法の一例を示すフロー図である。以下図を参照しながらマット部の製造方法について説明する。
図4は実施例4の育苗用構造体に用いるマット部の製造方法の一例を示す説明図である。以下図を参照しながらマット部の製造方法について説明する。
なお、紙すき41の面上に植物繊維などからなるネットや糸を補強材として配置することで、抄造されるマット部を強化することもできる。
また、(B)は、マット部11の中間内部に3mm長さのしつけ糸の補強材53を混合したものである。マット部11の下部にシート54(例えばトイレットペーパー等の薄紙など)の補強材を積層配置したものである。
前記ネット状の補強材としては、しつけ糸を5cm角の編み目状にしたものを適用した。
11 マット部
12 種子保持層
20 実施例2の育苗用構造体
21 マット部
22 種子保持層
23 種子層
24 培地層
30 撹拌槽
30a 貯留槽
31 ロータリキルン
32 乾燥機
33 真空ポンプ
35 スクリュー撹拌機
36 充填型枠
37 回転型枠
38 プレス機
39 実施例3のマット部
40 抄造タンク
41 紙すき(スクリーン網)
42 シート体
43 実施例4のマット部
50 実施例5のマット部
51〜54 補強材
Claims (6)
- 破砕分散された繊維分を結合剤により接着して形成された板状のマット部と、前記マット部表面にでんぷん糊、合成樹脂糊などの接着剤成分をコーティングして形成され種籾などの種子が固定保持される種子保持層と、を有することを特徴とする育苗用構造体。
- 前記マット部が植物繊維とこの植物繊維間に分散して結合剤としての役割をする化学繊維とからなる交絡組織を備え、前記植物繊維Aと前記化学繊維Bとの重量混合比率(A/B)が、10〜30の範囲であることを特徴とする請求項1記載の育苗用構造体。
- 前記マット部には種子を発芽成長させるための肥料成分が含有されていることを特徴とする請求項1又は2記載の育苗用構造体。
- 前記マット部の表面側又はその内部にネット状やシート状や糸状などの補強材が積層配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の育苗用構造体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の育苗用構造体であって、
(a)紙質材をシュレッダや篩を用いて粉砕調整して所定サイズの植物繊維を得、
(b)前記植物性繊維をナイロンやポリエステルなどの化学繊維と撹拌気流中やスクリュー撹拌機中で混合して所定混合比率の繊維組成物を得、
(c)箱状に形成された充填型枠の上部開口に前記繊維組成物を分散供給するとともに前記充填型枠の底部に沈降堆積する繊維積層物をその積層方向に加熱しながらプレス成形してマット部を形成させ、
(d)前記マット部に液状の肥料成分を含浸させて担持させ、
(e)種籾などの種子が播種される前記マット部の表面にでんぷん糊や合成樹脂糊などの接着剤成分をコーティングして種子保持層を形成させてなることを特徴とする育苗用構造体。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の育苗用構造体であって、でんぷん糊を含む水中に繊維分を加えて作成した液状物をスクリーン網で濾し取って前記繊維分を含むシート状に形成させて、前記マット部とすることを特徴とする育苗用構造体。
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