JP6535663B2 - 植物栽培装置および植物栽培方法 - Google Patents

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Description

本発明は、植物栽培装置および植物栽培方法に関するものである。
近年、我が国では食の安全・安心が強く叫ばれ、一般家庭においても有機農法や減農薬農法での家庭菜園作りが盛んに行われている。例えば、自宅の庭での家庭菜園のみならず、都市近郊の小面積の農地を借り、週末に畑仕事に取り組む活動や、集合住宅のベランダでプランターを用いた土耕栽培などが行われている。
しかしながら、集合住宅など都市部の環境においては、農業資材の搬出入が不便であり、土壌を運び込むことによって、生活空間の土汚れが懸念されるというデメリットも存在する。
このような土耕栽培に対して、最近脚光を浴びているのが、土壌を用いない水耕栽培である。水耕栽培は、産業としてもアグリインダストリーとして注目され、すでに実際の生産ステージへと展開されている。
水耕栽培では、土耕栽培で大きな問題となる、連作障害を回避できることが大きなメリットである。また、水耕栽培では土壌を介する病害虫による生産量の低下が抑制可能である。さらにまた、養液を循環供給するシステムが水耕栽培装置に備わっていれば、植物全体に栄養が均等に行き渡り、植物の発育段階を同調させることも可能である。その際、土耕栽培と比べ、少なくとも1.5倍程度の速さで植物が生育することも知られている。
しかしながら、水耕栽培は従来の土耕栽培と比べて、施設・装置や栽培管理にコストがかかるという課題が存在する。このような課題を解決するには、低価格で栽培管理が簡易な水耕栽培方法及び水耕栽培装置が求められている。
例えば、特許文献1には、単数或いは複数個の育苗ポットの単位体を横方向に配設し、それらの育苗ポットの下を育苗ポット支持体で支持し、育苗ポット支持体の下方に配設された貯液槽内に貯留された水または液肥を吸水布等の給水媒体を介して育苗ポット支持体上の育苗ポットに向けて供給する水耕栽培装置が提案されている。
特開平7−222535号公報
しかしながら、特許文献1の水耕栽培装置では、栽培植物に対して連続的に水または液肥を供給することができるものの、水または液肥を供給、循環させるための手段としてポンプなどの機器の使用を、完全に排除することは困難であるという問題が指摘される。
また、植物栽培において、種子の発芽に好適な水分条件と、発芽した植物の生育に好適な水分条件とはそれぞれ異なっている。従来の水耕栽培装置では、一つの装置で植物の生育ステージごとに異なる好適な水分条件を整えることは困難であり、播種から育苗、定植と植え替えによって生育環境を変える作業が必須であった。さらに、従来の水耕栽培装置では、植物の発芽率が低く、植物の生育面においても土耕栽培と比較して生育が旺盛であるとは言い難い側面があった。さらにまた、従来の水耕栽培装置では、栽培可能な植物が一部の果菜類、葉菜類等に限定されており、根菜類や乾燥地植物の栽培は極めて困難であった。
以上のように、従来においては、依然として、装置、方法のいずれの面においても簡易、簡便化、低コスト化等について実際的に満足できるものでなかった。
そこで、上記の課題を解決するための新しい植物栽培装置と植物栽培方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明の植物栽培装置および植物栽培方法は、以下のことを特徴としている。
<1>栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネットを備えた植物栽培装置において、栽培槽はその下面において液肥槽との接合端部面の位置よりも下方に向かう突出部または膨出部を有しているとともに、栽培槽は、突出部または膨出部のある平面位置において内底面が接合端部面の位置より下方に位置する凹部と、凹部内底面から下方への貫通孔を有しており、突出部または膨出部が液肥と接触する状態では、凹部内底面に設置された培地落下防止ネットよりも上方の位置まで貫通孔を通じて液肥が到達可能とされていることを特徴としている。
<2>栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネット、吸水シートまたは吸水糸状体を備えた植物栽培装置において、栽培槽はその下面において液肥槽との接合端部面の位置よりも下方に向かう突出部または膨出部を有しているとともに、栽培槽は、突出部または膨出部のある平面位置において内底面が接合端部面の位置より下方に位置する凹部と、凹部内底面から下方への貫通孔を有しており、凹部内底面に設置された培地の落下防止ネットに連結された吸水シートまたは吸水糸状体を介して凹部内底面よりも上方の位置まで液肥が到達可能とされていることを特徴としている。
<3>上記発明<1>または<2>において、栽培槽の凹部に直接培地が充填されており、培地は、粒状に加工された培養土であることが好ましい。
<4>上記発明<1>から<3>のいずれかにおいて、栽培槽の凹部に、底部に貫通口を有する樹脂製の栽培ポットを介して培地が充填されていることが好ましい。
<5>上記発明<1>から<4>のいずれかにおいて、培地の落下防止ネットとして、吸水シートまたは吸水糸状体が用いられていることが好ましい。
<6>上記発明<1>から<5>のいずれかにおいて、栽培槽には、水位計を液肥槽に挿通するための挿通孔が設けられており、水位計を装着していることが好ましい。
<7>上記発明<1>から<6>のいずれかにおいて、液肥槽の側面底部には、連結口が形成されており、配管を介して複数の植物栽培装置を水平方向に連結させることが好ましい。
<8>栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネットを備えた植物栽培装置による植物栽培方法であって、少なくとも
(1)栽培層と液肥を満たした液肥槽を接合する工程;
(2)栽培槽の凹部に培地の落下防止ネットを設置し、該培地の落下防止ネット上に培地を充填する工程;
(3)(2)において毛管現象によって液肥が行き渡った培地に植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する工程;
を含むことを特徴としている。
<9>栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネットを備えた植物栽培装置による植物栽培方法であって、少なくとも
(1)栽培層と液肥を満たした液肥槽を接合する工程;
(2)栽培槽の凹部に培地の落下防止ネット、該培地の落下防止ネットに連結された吸水シートまたは吸水糸状体を設置し、該培地の落下防止ネット上に培地を充填する工程;
(3)(2)において毛管現象によって液肥が行き渡った吸水シートまたは吸水糸状体、および培地に植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する工程;
を含むことを特徴としている。
<10>上記発明<8>または<9>において、液肥を、液肥槽に挿通した水位計の指示する水位に基づいて水位調整することが好ましい。
<11>上記発明<8>から<10>のいずれかにおいて、植物栽培装置を地中に埋設して使用することが好ましい。
本発明の植物栽培装置によれば、栽培槽と液肥槽とを接合させるだけで、ポンプ等の機器を必要とすることなく栽培槽に形成された凹部に液肥を到達させることができる。また、本発明の植物栽培装置によれば、培地、吸水シートまたは吸水糸状体を備えているため、毛管現象によって液肥を吸い上げ、培地全体が植物の発芽や生育に好適な水分を保持することができる。
さらに、本願発明の植物栽培装置によれば、発芽した植物自体が培地からの吸水量をコントロールし、必要に応じて植物が液肥槽に根を伸ばし生育に必要な水分を液肥槽から直接吸い上げるため、植物生育ステージの変化に応じた植え替え作業を省略可能となる。
また、本願発明の植物栽培装置によれば、栽培槽の凹部に培地を充填することにより、植物の根が完全に液肥に浸漬してしまうことがなくなるため、根詰まりや根ぐされが抑制され、土耕栽培と比較して遜色のないレベルの植物の生育が実現可能である。
そして、本願発明の植物栽培装置によれば、栽培槽の凹部に培地を充填することにより、植物の根域に適度な空気層が保たれ、植物の根に培地からの圧力も加わるため、より自然に近い地下環境が再現される。このため、果菜類、葉菜類にくわえて、従来の水耕栽培装置では困難であった根菜類や乾燥地植物の栽培も可能となる。
本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を示す斜視図である。 本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を示す分解斜視図である。 (a)は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のA−A断面図である。 本発明の植物栽培装置の第一の実施形態において、吸水シートまたは吸水糸状体を備える場合のA−A断面図である。 (a)は、培地の落下防止ネットを示す写真である。(b)は、(a)の使用時を示す写真である。(c)は、培地の落下防止ネットに吸水シートまたは吸水糸状体を連結した状態を示す写真である。 本発明の植物栽培装置の第一の実施形態において、栽培槽の凹部に栽培ポットを介して培地を充填する場合の分解斜視図である。 (a)は、図6の植物栽培装置の栽培槽を示す平面図である。(b)は、(a)のB−B断面図である。 (a)は、本発明の植物栽培装置の第二の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のC−C断面図である。(c)は、(a)のD−D断面図である。 (a)は、本発明の植物栽培装置の第二の実施形態の連結状態を示す斜視図である。(b)は、本発明の植物栽培装置の第二の実施形態における連結部分を示す概略斜視図である。 本発明の植物栽培装置の第二の実施形態を連結状態で用いた植物栽培施設の断面概略図である。
次に、本発明の実施形態についてさらに詳しく説明する。
図1は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を概略的に示した斜視図である。図2は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を示す分解斜視図である。図3(a)は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を示す平面図である。図3(b)は、(a)のA−A断面図である。
植物栽培装置1は、充填された培地5に植物を播種して栽培するための栽培槽2と、植物の生育に必須の水分と肥料である無機成分および有機成分を含む液肥13が貯留される液肥槽3とを有する発泡樹脂製の箱体4と、培地5の落下防止ネット6とを備えている。栽培槽2は、その下面7において液肥槽3との接合端部面8の位置よりも下方に向かう突出部または膨出部9を有している。栽培槽2は、突出部または膨出部9のある平面位置において内底面10が前記接合端部面8の位置より下方に位置する凹部11と、凹部11の内底面10から下方への貫通孔12を有している。液肥槽3は、底壁部と底壁部の周縁より立設された側壁部とにより、内方に液肥貯留部を形成しており、底壁部と対向する側が開口されている。液肥13の液面は、液肥槽3の側壁部の接合面17よりも上方となるように貯留されている。このため、栽培槽2と液肥槽3とを接合した際に、液肥槽3の側壁部の接合面17よりも上方に貯留されていた液肥13の一部が、栽培槽2の貫通孔12を通じて、凹部11の内底面10に設置された培地5の落下防止ネット6よりも上方の位置まで上昇し、到達する。そして、凹部11内に到達した液肥13と接触した培地5は、毛管現象によって吸水し、液肥13と直接接触していない培地5にまで水分を供給することが可能となる。
図3(a)は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態を示す平面図である。また、図3(b)は、図3(a)のA−A断面図である。図3(a)(b)に示すように、液肥13を貯留している液肥槽3と栽培槽2とを接合させると、栽培槽2の下面7に設けられた突出部または膨出部9が、液肥13と接触し、液肥13中にその一部が浸漬された状態を呈する。このとき、貫通孔12を通じて、凹部11の内底面10に設置された培地5の落下防止ネット6よりも上方の位置まで液肥13が上昇、到達する。そして、液肥13と凹部11に充填された培地5とが接触し、毛管現象や浸透によって培地5に液肥13中の水分と肥料成分とが供給される。
栽培槽2と液肥槽3とは、接合することによって箱体4を形成する。栽培槽2、液肥槽3およびこれらの接合体である箱体4には、発泡樹脂成形体を採用している。発泡樹脂成形体は、高い断熱性、保温性を備えているため、液肥槽3内の液肥13の水温を一定に保温することができる。このため、植物栽培装置1は、春先や晩秋などの低温期や、寒冷地における屋外での植物栽培を安定的、かつ容易にすることができる。また、栽培槽2の凹部11に液肥槽3から到達した液肥13の水分が蒸発する際に、培地5の潜熱を奪うため、外気温が上昇しても液肥13および培地5が一定の温度帯で推移することが可能である。このため、植物栽培装置1は、真夏などの高温期における屋外での植物栽培を安定的、かつ容易にすることができる。さらにまた、乾燥帯や砂漠化が進行する地域などの水の利用に制限のある地域においても、植物栽培が可能である。
発泡樹脂成型体を構成する発泡樹脂の種類については、特に限定されることはないが、軽量で、成形性、安定性が良好なもの、例えば、ポリスチレン等が例示される。
また、栽培槽2と液肥槽3の成型方法についても各種であってよい。例えば、注型成形、押出し成形、射出成型等が例示される。
栽培槽2、液肥槽3およびこれらの接合体である箱体4を構成する発泡樹脂成形体は、一般的に用いられる発泡樹脂製の箱と同様に白色であってもよいし、各種の染料や顔料等を用いて様々な色に着色されていてもよい。さらに、栽培槽2、液肥槽3およびこれらの接合体である箱体4の表面に、塗料や樹脂フィルム等を塗布することにより、発泡樹脂成形体の外観や触感を変更することも可能である。このように、着色や塗布などの表面加工を施すことにより、圃場やビニルハウス等の農地に限らず、家庭内や都市部における屋外環境においても、周囲の景観と馴染み、環境と調和がとれた植物栽培装置1を実現可能である。
また、図1から図3に示したように、栽培槽2には、液肥槽3の液肥中まで水位計を挿通可能な水位計挿通孔14が設けられている。この水位計挿通孔14に栽培槽2の下面7側から水位計を挿通して装着することにより、水位計の指示する水位に基づいて、液肥13の補充や栽培する植物に応じた液肥13の液面の調節が可能となる。
植物栽培装置1は、栽培槽2の凹部11に培地5が充填され、この培地5に植物の種子が播種される。発芽した植物は、培地5中に根を伸長し、伸長した根には、培地5からの圧力等の物理的刺激が加わる。このような圧力等の物理的刺激が加わることで、植物の根は土耕栽培、すなわち自然環境に近い状態で伸長する。
従来の水耕栽培装置では栽培が困難であった根菜類は、可食部である根の発育に上記圧力等の物理的刺激が必須であると考えられる。このため、植物栽培装置1では、従来の水耕栽培装置においても栽培可能であった葉菜類、果菜類に加え、根菜類の栽培も可能である。なお、根菜類を栽培する際には、培地5の深さを十分に確保する必要がある。
培地5の充填時の深さとしては、例えば3〜20cmの範囲内が例示され、好ましくは5〜17cmの範囲内が例示される。培地5の充填時の深さが、上記範囲内であれば、種子の発芽率が高く、根腐れが抑制され、植物の生育が旺盛となる。
培地5としては、例えば、粒状に加工された人工培養土や砂、有機配合土等を単独または2種類以上併用したものが例示される。従来の水耕栽培装置では、植物の根が伸長するにつれて、根域に充分な酸素が行き渡らないことや、根域に過剰な水分が滞留することから根腐れを起こしてしまう問題があった。しかしながら、粒状の培地5を用いることによって、培地5の間に空気が入り込んだ空隙が多数形成されるため、根域に十分な酸素を供給することができ、また根腐れも抑制され、植物の生育が旺盛となり好ましい。
また、培地5としては、例えば、カビや害虫の繁殖を抑制可能な抗菌性を備えた素材、保水性と高い蒸散能力を両立し得る多孔質素材、培地5と接触した液肥13中に植物の生育に必要な微量元素を溶出することが可能なミネラル含有素材など各種の機能性備えた粒状素材を用いることが好ましい。このような培地5としては、特に、多孔質セラミックスを粒状に加工したものを好適に利用することができる。多孔質セラミックスは、微細な孔部分に液肥13の成分を保持することができる。しかも、徐放性を有しているため、一度に高濃度の肥料成分が植物の根に供給されることがなく、植物の生育に適した環境を長期にわたって維持することができる。
多孔質セラミックスとしては、例えば、軽石、火山灰、ゼオライト、炭酸カルシウムなどの天然に存在するものはもちろんのこと、アルミナ、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素あるいはこれらの1種以上の混合焼成体などの合成品、および上記の天然あるいは合成品のセラミックスに、木炭やサンゴカルシウムなどの成分を結合剤とともに添加して焼成することによって得られたものなどが例示される。
このような粒状の多孔質セラミックスは、もちろん単独で使用することが可能であり、培地5として好適に使用することができるその他のものと2種類以上併用したものを使用することも可能である。
また、培地5は、使用する粒状の土、砂、腐葉土、多孔質セラミックス等の粒径や配合によって、植物の植生に応じた根域の湿度を調整することができ、植物にとって最適な環境を作ることができる。例えば、乾燥地植物である朝鮮人参は、根周りの湿度が50%〜60%程度であることが最適とされており、培地5の粒子間の空隙を多くして根周りの湿度を下げることが好ましい。一方、差し木等の苗床は、根周りの環境が湿潤な環境であるとよいとされており、培地5の粒子間の空隙を少なくし、保水を高める配合とすることが好ましい。このように根域環境をコントロールすることで特殊な植物の栽培も可能である。
さらにまた、培地5の粒径や配合により、液肥槽3から吸水シートまたは吸水糸状体15を伝わり上部の栽培層2の凹部11に充填された培地5へ供給される液肥13の蒸散による気化熱で培地5の潜熱を奪う作用が働く。培地5の粒径を大きくすると、培地5内部の空隙が多く、より蒸散が活発となり根域の温度が低下する。一方、培地5の粒径を小さくしたり、土、砂、腐葉土等を多く配合すると蒸散は少なくなり、温度降下も減少する。このような原理を利用して根域の温度調整も可能となる。
培地5の粒径としては、例えば、1mm以上5mm以下、好ましくは1mm以上3mm以下の範囲が例示される。
液肥13として、植物の水耕栽培に通常用いられているものであれば特に制限されることはない。例えば、ハイポネックス原液(株式会社ハイポネックスジャパン製)等が例示される。
図4は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態において、吸水シートまたは吸水糸状体15を備える場合のA−A断面図である。図5(a)は、培地5の落下防止ネット6を示す写真である。図5(b)は、図5(a)の使用時を示す写真である。図5(c)は、培地5の落下防止ネット6に吸水シートまたは吸水糸状体15を連結した状態を示す写真である。
図4の植物栽培装置1は、図1〜3に示した植物栽培装置1と同様に、栽培槽2と液肥槽3とを有する発泡樹脂製の箱体4と、培地5の落下防止ネット6を備え、さらに、吸水シートまたは吸水糸状体15を備えている。そして、図4の植物栽培装置1は、凹部11の内底面10に設置された培地5の落下防止ネット6に連結された吸水シートまたは吸水糸状体15を介して凹部11の内底面10よりも上方の位置まで液肥13が到達可能とされていることを特徴としている。
図4の植物栽培装置1では、培地5の落下防止ネット6に、吸水シートまたは吸水糸状体15が連結され、吸水シートまたは吸水糸状体15の一端は、液肥13中に浸漬されている。このため、吸水シートまたは吸水糸状体15は、毛管現象によって培地5に水分を供給することができ、しかも、培地5が水分過多になることが抑制され、根腐れ防止が図られる。吸水シートまたは吸水糸状体15は、その下端が液肥槽3の液肥貯留部の底部に接触していることが好ましい。また、吸水シートまたは吸水糸状体15の上端は、周囲に充填された培地5が吸水性を備えているため、培地5の地表面に達していなくてもよいし、達していてもよい。
図5に示した落下防止ネット6は、栽培槽2の凹部11の内底面10に設けられた貫通孔12の直径よりも直径の大きな円形のネット本体部18とネット本体部18の周縁の一部から伸長する支柱部19とを備えている。
ネット本体部18は、中心付近に切り込みを有しており、支柱部19の末端を折り曲げて前記切り込みに挿入することにより、落下防止ネット6の使用時の形態をとる。ネット本体部18は、凹部11の内底面10に設けられた貫通孔12を覆い、培地5が液肥13中に落下することを防止する。
また、落下防止ネット6の使用時において、支柱部19は、ネット本体部18から略アーチ状に立設されており、支柱部19の末端は栽培槽2の凹部11の内底面10に設けられた貫通孔12から液肥槽3側に突出している。
支柱部19の立設高さは、培地5の充填深さに応じて適宜変更可能であり、培地5の充填深さを下回る限り特に限定されない。このような形状であることから、使用時に支柱部19を把持することで、栽培槽2の凹部11への落下防止ネット6の設置および取り外しを簡便に行うことができる。また、支柱部19が液肥槽3側に突出していることから、落下防止ネット6は、栽培槽2の凹部11内に安定して設置される。
また、落下防止ネット6への吸水シートまたは吸水糸状体15の連結は、例えば、ネット本体部18の切り込みに、落下防止ネット6の設置時に下面となる側から吸水シートまたは吸水糸状体15を挿通し、培地の充填深さと同等もしくはそれ以上の長さがネット本体部18から突出したところで、略アーチ状に立設された支柱部19の端部に水平方向の切り込みを設け、該切り込みによって吸水シートまたは吸水糸状体15を保持させることによって行われる。このように、吸水シートまたは吸水糸状体15を落下防止ネット6に連結することによって、栽培槽2の凹部11に培地5を充填する際に、吸水シートまたは吸水糸状体15が動かないように固定することが可能となる。
また、落下防止ネット6への連結は、吸水シートまたは吸水糸状体15を落下防止ネット6の支柱部19の略アーチ状に立設された部分に束縛することによっても可能である。
落下防止ネット6としては、市販のポリエステル樹脂製のメッシュ等を用いることができる。また、面積の大きな樹脂製のメッシュを型抜き加工することにより、同一形状の落下防止ネット6を効率よく大量に生産することが可能となる。
吸水シートまたは吸水糸状体15は、例えば、基材に親水性樹脂を被覆したもの等が例示される。吸水シートまたは吸水糸状体15に用いる親水性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂等が例示される。基材としては従来の農業現場で使用されているプラスチック類が好ましく用いられる。
また、培地5の落下防止ネット6自体が、吸水シートまたは吸水糸状体15から形成されていてもよい。これにより、培地5の落下防止と培地5への給水とを1つの部品で実現可能となる。
このように、吸水シートまたは吸水糸状体15を連結した培地5の落下防止ネット6を栽培層2の凹部11に配置し、かつ吸水シートまたは吸水糸状体15の下端が液肥槽3の底部に接触する状態を保つことにより、落下防止ネット上に充填された培地5には毛管現象によって長時間にわたって安定的に液肥13が供給され、培地5の含水量、培地5中の湿度環境が一定に保たれる。
したがって、本発明の植物栽培装置1では、従来の水耕栽培装置とは異なり、毛管現象や浸透によって水分を培地5に供給しているため、植物への水分供給が過多とはなりにくい。このため、植物栽培装置1では、従来の水耕栽培装置においても栽培可能であった葉菜類、果菜類に加え、乾燥地植物等を栽培することも可能である。乾燥地植物としては、例えば、パセリ、朝鮮人参等が例示される。
本発明の植物栽培装置1を用いた乾燥地植物の栽培方法として、例えば、朝鮮人参を例に挙げて以下に詳細に説明する。植物栽培装置1の液肥槽3には、栽培槽2と液肥槽3とを接合した際に、液肥13の液面と栽培槽2の下面7の突出部または膨出部9との間に空間が生じるように液肥13を供給する。栽培槽2の凹部11には、吸水シートまたは吸水糸状体15を連結した培地5の落下防止ネット6を載置し、落下防止ネット6の支柱部19の下端部および吸水シートまたは吸水糸状体15を凹部11の内底面10の貫通孔12から液肥槽3側に突出させる。このとき、吸水シートまたは吸水糸状体15の下端は、液肥槽3の底部に接触した状態を維持するだけの長さを備えている。このように配置された落下防止ネットのネット本体部18の上に培地5を深さ15〜20cm程度充填する。朝鮮人参を栽培する場合は、培地5として、粒径1〜3mm程度の粒状の多孔質セラミックスを好適に用いることができる。培地5の深さ、粒径および種類が上記のとおりであれば、培地5への液肥13の供給は、吸水シートまたは吸水糸状体15による毛管現象によって行われ、朝鮮人参の根周りの環境を湿度50〜60%の範囲内に制御可能である。また、朝鮮人参の栽培には、強い日照を必要としないことから、北向き採光の栽培施設内であっても栽培可能である。
図6は、本発明の植物栽培装置の第一の実施形態において、栽培槽の凹部に栽培ポットを介して培地を充填する場合を示す分解斜視図である。図7(a)は、図6の植物栽培装置の栽培槽を示す平面図である。図7(b)は、(a)のB−B断面図である。
図6、7に示すように、本発明の植物栽培装置1は、底部に貫通口を有する栽培ポット16内部に培地5の落下防止ネット6を配設して、この落下防止ネット6上に培地5を充填し、栽培ポット16を介して栽培槽2の凹部11に培地5を充填してもよい。これにより、予め多数の栽培ポット16に培地5を充填し、栽培槽2の凹部11への培地5の充填作業を効率化することが可能となる。また、栽培槽2から栽培ポット16ごと培地5および植物を取り出すことができるため、液肥槽3への液肥13の補給時に栽培槽2を軽量化して作業の負担を軽減することも可能である。なお、栽培ポット16としては、市販の樹脂製の栽培ポット等を用いることができる。
さらに、栽培ポット16は底部に貫通口を有しているため、栽培槽2の凹部11の内底面10の貫通孔12と同様に、植物が毛管現象による水分供給以上に水分を必要とする場合には、植物自らが根を液肥13に向けて鉛直下向きに伸長させ、液肥13を直接吸収することも可能である。
また、栽培ポット16は底部に貫通口を有しているため、該貫通口をから吸水シートまたは吸水糸状体15を栽培ポット16内部に導入することが可能である。
本発明の植物栽培装置1では、毛管現象や浸透による水分吸収が起こるため、ポンプ等の機器を必要とすることなく、根域における水分、空気層が植物の生育にとって好適な自然に近い状態に保たれる。また、植物栽培装置1では、植物に供給される水分は、水で最適な濃度に希釈調製された液肥13のみである。このため、水分供給と植物の生育に最適な無機物および有機物濃度に調製された液肥13の施肥とを簡便かつ同時に行うことができ、栽培者の農作業への習熟度に依存することなく、農作業の初心者であっても安定した植物栽培が可能となる。そしてまた、植物種子からの発芽、育苗、植物体の生育、収穫物を得るまでの全工程を、植物の生育ステージに合わせて植え替えする作業を必要とせず、1つの装置によって連続的に行うことが可能である。
植物栽培装置1では、栽培槽2と液肥槽3とを接合した際に、栽培槽2の下面7の突出部または膨出部9が液肥13の液面と接触していても良いし、液肥13の液面とは接触しておらず、液肥13の液面と栽培槽2の下面7の突出部または膨出部9との間に空間が設けられていてもよい。液肥13の液面と栽培槽2の下面7の突出部または膨出部9との間に空間が設けられていることにより、培地5が液肥13と直接接触して吸水することがなくなり、吸水シートまたは吸水糸状体15による毛管現象によって培地5および植物への水分が供給される。このため、乾燥地植物等のように培地5中の水分が少ない方が生育にとって好ましい植物の栽培が容易となる。また、栽培槽2の凹部11の内底面10に貫通孔12を設けているため、植物が毛管現象による水分供給以上に水分を必要とする場合には、植物自らが根を液肥13に向けて鉛直下向きに伸長させ、液肥13を直接吸収することも可能である。このように、植物自らが根を液肥13に向けて鉛直下向きに伸長させることにより、根菜類では可食部の生育を促すことが可能である。
図8(a)は、本発明の植物栽培装置の第二の実施形態を示す平面図である。(b)は、(a)のC−C断面図である。(c)は、(a)のD−D断面図である。図9(a)は、本発明の植物栽培装置の第二の実施形態の連結状態を示す斜視図である。(b)は、本発明の植物栽培装置の第二の実施形態における連結部分を示す概略斜視図である。
この実施形態において、図1から図7に示した実施形態と共通する部位には、同一の符号を付し、以下ではその説明を省略する。
本発明の第二の実施形態として、図8、9に示すように、略直方体の形状の大型の植物栽培装置1aを用いてもよい。この植物栽培装置1aでは、栽培層2aの凹部11全体に第一の培地5aおよび第2の培地5bが充填される。まず、栽培層2aの凹部11に培地5の落下防止ネット6が設置され、該落下防止ネット6上に第一の培地5aおよび第2の培地5bが充填される。落下防止ネット6のネット本体部18の中心付近に設けられた切り込みに、支柱部19の末端が折り曲げて挿入され、落下防止ネット6は使用状態とされる。落下防止ネット6のネット本体部18から略アーチ状に立設された支柱部19を把持されて、落下防止ネット6は栽培槽2aの凹部11に設置される。このとき、支柱部19の末端が、栽培槽2aの凹部11の内底面10に設けられた貫通孔12から液肥槽3a側に突出することで、落下防止ネット6の転倒が抑制される。次に、栽培槽2aの凹部11の内底面10に設置した落下防止ネット6上に第二の培地5bが充填され、第二の培地5b上に粒状の第一の培地5aが充填される。
第一の培地5aは、前記第一の実施形態において用いる培地5と同様のものである。
また、第二の培地5bは、吸水シートおよび吸水糸状体15と比較して、吸水性や保水性の高い素材からなり、例えば、高分子吸水体や保水ゲル等を単独または2種類以上併用したものを用いることができる。
また、植物栽培装置1aでは、液肥槽3aの側面底部には連結口20が開口し、植物栽培装置1aを単独で使用する際には、連結口20がエンドキャンプ21によって栓をされている。一方、植物栽培装置1aは、エンドキャップ21を取り外し、隣接する複数の植物栽培装置1aの連結口20に配管22を挿通し、複数の植物栽培装置1aを水平方向あるいは長手方向に連結することができる。この時、隣接する複数の植物栽培装置1aの液肥槽3は互いに連通しており、相互に液肥槽3内を液肥13が移動することが可能となる。
このように、複数の植物栽培装置1aを連結させることにより、広い面積の圃場やビニルハウス内、また植物工場と呼ばれる屋内型の植物生産設備において、産業用の大型植物栽培装置として大規模な植物栽培を実現できる。また、このような植物栽培装置1aを利用した設備は、乾燥帯や砂漠化が進行している地域など、水利用に制限がある地域において、大規模な灌漑施設等の設置を必要とせず、必要最低限の水で植物栽培を実現できる。
エンドキャップ21としては、十分な対候性、密閉性を備えている限り、特に限定されないが、例えば、シリコン栓やプラスチック製の栓等が例示される。
配管22としては、例えば通常の配管に用いられている塩ビパイプ等が例示される。
また、図10に示すように、本発明の植物栽培装置1aの第二の実施形態を連結状態で用いた植物栽培施設を運用することも可能である。植物栽培施設は、地面27より高所に作業者が溶液を補給するための液肥調合槽23と、植物栽培装置1aの水位を常に一定に保つための水位調整槽29を備え、液肥調合槽23と水位調整槽29とは、液肥送液管25によって連通されている。また、水位調整槽29と植物栽培装置1aとは地下部において配管22によって連通されている。
液肥調合槽23は、調合槽支持脚24によって支持され、地面27よりも高所に設置されている。液肥調合槽23の下部、より好ましくは底部には、液肥調合槽23と水位調整槽29とを連通する液肥送液管25が設けられており、液肥送液管25を通じて水位調整槽29へと液肥13が重力にしたがって送液される。このため、植物栽培装置1aを用いた植物栽培施設においては、ポンプ等の動力源を必要としない。また、液肥送液管25の途中にはストップバルブ26が設けられており、必要に応じて液肥送液管25の液肥13の送液を遮断することが可能である。また、液肥調合槽23への水と希釈前の液肥13を供給する際には、作業者が、作業台28上にのぼり、液肥調合槽23の蓋を取り外して水と希釈前の液肥13を投入する。
水位調整槽29は、その一部分が地中に埋設されており、水位調整槽29と植物栽培装置1aの液肥13の液面が常に等しくなるように調整することが可能である。すなわち、水位調整槽29は、上流側に液肥調合槽23と連通する液肥送液管25が挿通されており、液肥送液管25の開口部には、ボールタップ30が設けられている。また、水位調整槽29は、下流側であって、液肥送液管25が挿通されている位置よりも低い位置に、植物栽培装置1aと連通する配管22が挿通されている。ボールタップ30は、水位調整槽29および植物栽培装置1aの液肥13の液面が所定の高さを下回ると、液肥送液管25の開口部を開放し、液肥調合槽23からの液肥13の流入を可能とする。一方、水位調整槽29と植物栽培装置1aの液肥13の液面が、所定の高さに達すると、水位調整槽29内の液肥13によってボールタップ30が持ち上げられ、液肥送液管25の開口部を塞ぐ。このため、ポンプ等の動力を一切用いることなく、水位調整槽29と植物栽培装置1aの液肥13の液面が常に等しくなるように調整することが可能である。
また、本発明の植物栽培装置1、1aは、箱体4の側面に支柱固定部32を設け、これに支柱組33を立設支持し、ビニールカバー34等の樹脂フィルムで覆うことで、温度の変化、そして風や雨に対する防御としてのビニールハウス仕様を構成することが可能である。さらには、支柱組33にLED照明器具35などの光源を懸架してもよい。これにより、光量不足の屋内での栽培も可能となる。
このような特徴から、植物栽培装置は産業としての農業現場においてのみならず、家庭においても簡便に植物栽培を可能にする装置である。
なお、本発明の植物栽培装置1は、以上のような実施形態によって限定されるものではない。栽
培槽2および液肥槽3の大きさや形状などの細部について様々な態様が可能であり、また、植物栽培装置1の構成についても同様である。さらに、栽培のための液肥の化学組成や温度、光量などの管理等については、従来と同様、同等のものとして考慮されてよい。本発明の装置の適用範囲は広い。
次に、本発明の植物栽培装置を用いた植物栽培方法を説明する。
本発明の植物栽培方法は、植物栽培装置1を用いることを特徴としており、少なくとも<1>前記栽培層2と液肥13を満たした液肥槽3を接合する工程;
<2>前記栽培槽2の凹部11に培地5の落下防止ネット6を設置し、該培地5の落下防止ネット6上に培地を充填する工程;
<3><2>において毛管現象によって液肥13が行き渡った培地5に植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する工程;
を含んでいる。
以下にその詳細について説明する。
第1工程として、栽培層2と液肥13を満たした液肥槽3を接合する。
前記液肥槽3に注水する液肥13としては、市販の水耕栽培用の液肥を利用することが可能である。液肥槽3には、栽培槽2と液肥槽3を接合した際に、栽培槽2の凹部11の内底面10に設置された培地5の落下防止ネット6よりも上方の位置まで貫通孔12を通じて液肥13が到達するよう、十分な量の液肥13を貯留しておく必要がある。例えば、液肥量は、液肥槽3の側壁部の接合面17よりも上方の位置まで貯留することが例示される。また、液肥槽3の側壁部の接合面17よりも上方の位置に、あらかじめ水位の基準線を形成すること等によって、明示することが可能である。このような基準線の設けられた液肥槽3を用いることによって、農作業の初心者であっても液肥量を適切に管理することが可能となる。
第2工程として、前記栽培槽2の凹部11に培地5の落下防止ネット6を設置し、該落下防止ネット6上に培地5を充填する。すなわち、落下防止ネット6のネット本体部18の中心付近に設けられた切り込みに、支柱部19の末端を折り曲げて挿入し、落下防止ネット6を使用状態にする。落下防止ネット6のネット本体部18から略アーチ状に立設された支柱部19を把持して、落下防止ネット6を栽培槽2の凹部11に設置する。このとき、支柱部19の末端が、栽培槽2の凹部11の内底面10に設けられた貫通孔12から液肥槽3側に突出することで、落下防止ネット6の転倒が抑制される。次に、栽培槽2の凹部11の内底面10に設置した落下防止ネット6上に培地5を充填する。
なお、第2工程において、前記栽培槽2の凹部11に直接培地5の落下防止ネット6を設置し、該落下防止ネット6上に培地5を充填してもよいし、栽培ポット16に培地5の落下防止ネット6を設置し、該落下防止ネット6上に培地5を充填し、この培地5を充填済みの栽培ポット16を栽培槽2の凹部11に設置してもよい。
第3工程として、第2工程において栽培槽2の凹部11の内底面10に設置した落下防止ネット6上に充填した培地5に、毛管現象によって液肥13が行き渡ったところで、植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する。
種子の播種方法は、栽培する植物に応じて適宜選択することができる。例えば、培地5表面に直播する方法、培地5表面から1mm〜3cm程度の深さに種子を埋め込み、種子上に培地5を被せる方法等が例示される。
その後は、液肥13量の調節や温度、光量等の植物の生育に必要な各種の環境要件を整えることで、播種した植物が発芽し、成長する。
このように、非常に簡便な方法によって、農作業の初心者であっても安定した植物栽培を行うことが可能となる。
また、本発明の植物栽培方法の別の方法は、植物栽培装置1を用いることを特徴としており、少なくとも
<1>前記栽培層2と液肥13を満たした液肥槽3を接合する工程;
<2>前記栽培槽2の凹部11に培地5の落下防止ネット6、該培地5の落下防止ネット6に連結された吸水シートまたは吸水糸状体15を設置し、該培地5の落下防止ネット6上に培地5を充填する工程;
<3><2>において毛管現象によって液肥13が行き渡った吸水シートまたは吸水糸状体15、および培地5に植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する工程;
を含んでいる。
第1工程は、先に詳述した植物栽培方法の第1工程と共通するため、説明を省略する。
第2工程として、前記栽培槽2の凹部11に吸水シートまたは吸水糸状体15を連結した培地5の落下防止ネット6を設置し、該培地5の落下防止ネット6上に培地5を充填する。すなわち、ネット本体部18の切り込みに、落下防止ネット6の設置時に下面となる側から吸水シートまたは吸水糸状体15を挿通し、培地5の充填深さと同等もしくはそれ以上の長さがネット本体部18から突出したところで、略アーチ状に立設された支柱部19の端部に水平方向の切り込みを設け、該切り込みによって吸水シートまたは吸水糸状体15を保持する。このように、吸水シートまたは吸水糸状体15を落下防止ネット6に連結することによって、栽培槽2の凹部11に培地5を充填する際に、吸水シートまたは吸水糸状体15が動かないように固定することが可能となる。
次に、吸水シートまたは吸水糸状体15を連結した落下防止ネット6のネット本体部18から略アーチ状に立設されてた支柱部19を把持して、落下防止ネット6を栽培槽2の凹部11に設置する。このとき、支柱部19の末端および吸水シートまたは吸水糸状体15が、栽培槽2の凹部11の内底面10に設けられた貫通孔12から液肥槽3側に突出することで、落下防止ネット6の転倒が抑制される。
次に、吸水シートまたは吸水糸状体15の上端部まで液肥13が到達し、濡れていることを確認した後、栽培槽2の凹部11の内底面10に設置した落下防止ネット6上に培地5を充填する。
第3工程として、第2工程において栽培槽2の凹部11の内底面10に設置した吸水シートまたは吸水糸状体15を連結した落下防止ネット6上に充填した培地5に、毛管現象によって液肥13が行き渡ったところで、植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する。その後は、液肥13量の調節や温度、光量等の植物の生育に必要な各種の環境要件を整えることで、播種した植物が発芽し、成長する。
このように、非常に簡便な方法によって、農作業の初心者であっても安定した植物栽培を行うことが可能となる。
また、上記のいずれの植物栽培方法においても、底部に貫通口を有する栽培ポット16に培地5の落下防止ネット6を配設して、落下防止ネット6上に培地5を充填し、栽培ポット16を介して栽培槽2の凹部11に培地5を充填してもよい。これにより、予め多数の栽培ポット16に培地5を充填し、栽培槽2の凹部11への培地5の充填作業を効率化することが可能となる。また、栽培槽2から栽培ポット16ごと培地5および植物を取り出すことができるため、液肥槽3への液肥13の補給時に栽培槽2を軽量化して作業の負担を軽減することも可能である。なお、栽培ポット16としては、市販の樹脂製の栽培ポット等を用いることができる。
さらに、本発明の植物栽培方法は、液肥13を、液肥槽3に挿通した水位計の指示する水位に基づいて水位調整することができる。
水位計の指示する水位に基づいて水位調整することにより、適切な液肥13の追加時期を容易に判断することが可能であり、また、液肥13の水位を低めに設定することで乾燥地植物等のように培地5中の水分が少ない方が生育にとって好ましい植物の栽培が容易となる。
液肥13の追加方法としては、第一の実施形態においては、栽培槽2の培地5を充填していない凹部11の内底部10に設けられた貫通孔12から液肥13を追加してもよいし、栽培槽2を持ちあげて、液肥槽3の液肥貯留部に直接液肥13を追加してもよい。また、第二の実施形態においては、連結口20に挿通した配管22を介して、液肥を追加することができる。
そして、本発明の植物栽培方法は、植物栽培装置1、1aを地中に埋設して使用することが可能である。植物栽培装置1、1aを設置する場所の地面を掘削し、掘削した穴の底部を平坦にして防水シートを敷設し、該防水シート上に植物栽培装置1、1aを載置する。そして、植物栽培装置1、1aの箱体4、4aに直接土が接触しないように、箱体4、4aの底部および側面を防水シートで包むようにして地中に埋設する。
植物栽培装置1は、箱体4が保温性の高い発泡樹脂製であり、装置全体を温度変化の少ない地中に埋設することにより、液肥槽3内の液肥13の水温を一定に保温する効果をさらに高めることができる。このため、春先や晩秋などの低温期や、寒冷地における屋外での植物栽培を安定的、かつ容易にすることができる。また、砂漠地帯のように地面の温度が極めて高温になる地域においても、液肥の温度上昇を抑制し、植物に対する高温ストレスを低減することが可能となる。
なお、本発明の植物栽培方法は、以上のような実施形態によって限定されるものではない。栽培のための液肥の化学組成や温度、光量などの管理等については、従来と同様、同等のものとして考慮されてよい。本発明の植物栽培方法の適用範囲は広い。
1、1a 植物栽培装置
2、2a 栽培槽
3、3a 液肥槽
4、4a 箱体
5 培地
5a 第一の培地
5b 第二の培地
6 落下防止ネット
7 下面
8 接合端部面
9 突出部または膨出部
10 内底面
11 凹部
12 貫通孔
13 液肥
14 水位計挿通孔
15 吸水シートまたは吸水糸状体
16 栽培ポット
17 側壁部の接合面
18 ネット本体部
19 支柱部
20 連結口
21 エンドキャップ
22 配管
23 液肥調合層
24 調合層支持脚
25 液肥送液管
26 ストップバルブ
27 地面
28 作業台
29 水位調整槽
30 ボールタップ
31 植物
本発明の植物栽培装置によれば、栽培槽と液肥槽とを接合させるだけで、ポンプ等の機器を必要とすることなく栽培槽に形成された凹部に液肥を到達させることができる。また、本発明の植物栽培装置によれば、培地、吸水シートまたは吸水糸状体を備えているため、毛管現象によって液肥を吸い上げ、培地全体が植物の発芽や生育に好適な水分を保持することが可能である。

Claims (11)

  1. 栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネットを備えた植物栽培装置において、前記栽培槽はその下面において液肥槽との接合端部面の位置よりも下方に向かう突出部または膨出部を有しているとともに、栽培槽は、突出部または膨出部のある平面位置において内底面が前記接合端部面の位置より下方に位置する凹部と、凹部内底面から下方への貫通孔を有しており、突出部または膨出部が液肥と接触する状態では、凹部内底面に設置された培地落下防止ネットよりも上方の位置まで貫通孔を通じて液肥が到達可能とされており、
    前記落下防止ネットは、ネット本体部とこのネット本体部の周縁の一部から伸長する支柱部とを備えているとともに、前記ネット本体部は、中心付近に切り込みを有しており、前記支柱部の末端が折り曲げられて前記切り込みに挿入されることにより前記支柱部が前記ネット本体部から略アーチ状に立設されていることを特徴とする植物栽培装置。
  2. 栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネット、吸水シートまたは吸水糸状体を備えた植物栽培装置において、前記栽培槽はその下面において液肥槽との接合端部面の位置よりも下方に向かう突出部または膨出部を有しているとともに、栽培槽は、突出部または膨出部のある平面位置において内底面が前記接合端部面の位置より下方に位置する凹部と、凹部内底面から下方への貫通孔を有しており、
    前記落下防止ネットは、ネット本体部とこのネット本体部の周縁の一部から伸長する支柱部とを備えているとともに、前記ネット本体部は、中心付近に切り込みを有しており、前記支柱部の末端が折り曲げられて前記切り込みに挿入されることにより前記支柱部が前記ネット本体部から略アーチ状に立設されており、凹部内底面に設置された 培地の落下防止ネットに連結された吸水シートまたは吸水糸状体を介して凹部内底面よりも上方の位置まで液肥が到達可能とされていることを特徴とする植物栽培装置。
  3. 請求項1または2において、前記栽培槽の凹部に直接培地が充填されており、前記培地は、粒状に加工された培養土であることを特徴とする植物栽培装置。
  4. 請求項1または2において、前記栽培槽の凹部に、底部に貫通口を有する樹脂製の栽培ポットを介して培地が充填されていることを特徴とする植物栽培装置。
  5. 前記培地の落下防止ネットとして、吸水シートまたは吸水糸状体が用いられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の植物栽培装置。
  6. 前記栽培槽には、水位計を液肥槽に挿通するための挿通孔が設けられており、水位計を装着していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の植物栽培装置。
  7. 前記液肥槽の側面底部には、連結口が形成されており、配管を介して複数の植物栽培装置を水平方向に連結させることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の植物栽培装置。
  8. 栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネットを備えた植物栽培装置による植物栽培方法であって、少なくとも
    <1>前記栽培層と液肥を満たした液肥槽を接合する工程;
    <2>前記栽培槽の凹部に、前記落下防止ネットのネット本体部の切り込みに、前記ネット本体部の周縁の一部から伸長する支柱部の末端を折り曲げて挿入し、前記支柱部が前記ネット本体部から略アーチ状に立設している培地の落下防止ネットを設置し、該培地の落下防止ネット上に培地を充填する工程;
    <3><2>において毛管現象によって液肥が行き渡った培地に植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する工程;
    を含むことを特徴とする植物栽培装置による植物栽培方法。
  9. 栽培槽と液肥槽とを有する発泡樹脂製の箱体と、培地の落下防止ネットを備えた植物栽培装置による植物栽培方法であって、少なくとも
    <1>前記栽培層と液肥を満たした液肥槽を接合する工程;
    <2>前記栽培槽の凹部に、前記落下防止ネットのネット本体部の切り込みに、前記ネット本体部の周縁の一部から伸長する支柱部の末端を折り曲げて挿入し、前記支柱部が前記ネット本体部から略アーチ状に立設している培地の落下防止ネット、該培地の落下防止ネットに連結された吸水シートまたは吸水糸状体を設置し、該培地の落下防止ネット上に培地を充填する工程;
    <3><2>において毛管現象によって液肥が行き渡った吸水シートまたは吸水糸状体、および培地に植物の種子を播種し、発芽後も継続的に栽培する工程;
    を含むことを特徴とする植物栽培装置による植物栽培方法。
  10. 前記液肥を、液肥槽に挿通した水位計の指示する水位に基づいて水位調整することを特徴とする請求項8または9に記載の植物栽培装置による植物栽培方法。
  11. 前記植物栽培装置を地中に埋設して使用することを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の植物栽培装置による植物栽培方法。
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