JP2020097576A - 日焼け止め用油中水型乳化化粧料 - Google Patents

日焼け止め用油中水型乳化化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布後のべたつきが少なく、優れた耐摩擦性を有する日焼け止め用乳化化粧料を提供すること。【解決手段】下記成分(A)、(B)及び(C)を含有する、日焼け止め用油中水型乳化化粧料。(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックス(B)疎水化処理紫外線散乱剤(C)水【選択図】なし

Description

本発明は、日焼け止め用油中水型乳化化粧料に関する。
日焼け止め用乳化化粧料は、水中油型のものと油中水型のものに大別される。水中油型の日焼け止め用乳化化粧料として、例えば、紫外線吸収剤等とともにアルキルジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサンを含有せしめた油滴を水に分散させた水中油型乳化化粧料が知られている(特許文献1、2)。
特表2007−532754号公報 国際公開2018/062469号パンフレット
しかしながら、特許文献2に開示されたアルキルジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサン等を用いた水中油型乳化化粧料は、化粧料を皮膚に塗布した後、その上からティッシュペーパー等を押圧した場合でも化粧料が二次付着しにくいとされているものの、耐摩擦性の点においては不十分であり、塗布部表面をより強い力で摩擦した場合には塗膜剥離が生じやすいものであった。
本発明は、塗布後のべたつきが少なく、優れた耐摩擦性を有する日焼け止め用乳化化粧料を提供することに関する。
本発明者は、融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスと疎水化処理紫外線散乱剤とを組み合わせて油中水型乳化化粧料とすることによって、日焼け止めとして有用であり、塗布後のべたつきが少ないという良好な使用感を有するだけでなく、塗布後の耐摩擦性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記成分(A)、(B)及び(C)を含有する、日焼け止め用油中水型乳化化粧料を提供するものである。
(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックス
(B)疎水化処理紫外線散乱剤
(C)水
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、耐摩擦性に優れる。また、塗布後のべたつきが少ないという良好な使用感を有する。
<日焼け止め用油中水型乳化化粧料>
(成分(A))
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスを含有する。
成分(A)のアルキル変性シリコーンワックスとしては、耐摩擦性及び使用感(べたつきのなさ)の観点から、ジメチルシリコーンが炭素数9〜80のアルキル基で変性されたもののうち、融点が60℃以上のものが好ましい。
上記アルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。当該アルキル基の炭素数は、耐摩擦性の観点から、好ましくは16以上、より好ましくは20以上、特に好ましくは24以上であり、また、製造容易性、使用感(被膜感のなさ)等の観点から、好ましくは70以下、より好ましくは60以下、特に好ましくは50以下である。具体的な範囲としては、16以上70以下が好ましく、20以上60以下がより好ましく、24以上50以下が特に好ましい。
また、このアルキル基の置換位置は任意であり、置換の形態は、片末端型、両末端型、ランダム型等のいずれでもよい。また、アルキル基の置換個数も任意であり、分子内に1個でも2個以上でもよい。アルキル基の置換個数が2個以上の場合、2個以上のアルキル基は、同一であっても異なっていてもよい。なお、融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスとして、異種のアルキル基で変性されたシリコーンワックスの混合物を用いてもよい。
本発明で用いる成分(A)アルキル変性シリコーンワックスの融点は、60℃以上であるが、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ、なめらかさ)等の観点から、好ましくは61℃以上、より好ましくは62℃以上であり、また、製造容易性等の観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは80℃以下、特に好ましくは72℃以下である。具体的な範囲としては、60℃以上90℃以下が好ましく、61℃以上80℃以下がより好ましく、62℃以上72℃以下が特に好ましい。
本明細書において、融点は、JISK0064に従い測定される融点を意味する。
成分(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスとしては、融点60℃以上の油溶性アルキル変性シリコーンワックスが好ましい。このようなアルキル変性シリコーンワックスとしては、例えば、アルキルメチコンワックス、アルキルジメチコンワックス、シルセスキオキサンレジンワックス等が挙げられ、これらのうち1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ、なめらかさ、被膜感のなさ)等の観点から、アルキルメチコンワックス、シルセスキオキサンレジンワックスが好ましく、シルセスキオキサンレジンワックスが特に好ましい。シルセスキオキサンレジンワックスとしては、アルキル(C30−45)ジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサンが好ましい。
成分(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスは、市販品を用いても常法に従って合成して得たものを用いてもよい。例えば、アルキル(C26−28)メチコン(BELSIL CM 7026 VP、旭化成ワッカーシリコーン社製、融点70℃)、アルキル(C30−45)メチコン(AMS−C30 Cosmetic Wax、東レ・ダウコーニング社製、融点73〜77℃)、アルキル(C30−45)ジメチコン(SF−1642、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、融点60〜70℃)、アルキル(C30−45)ジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサン(SW−8005 C30 Resin Wax、東レ・ダウコーニング社製、融点63〜71℃)等が挙げられる。
なお、融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスは、1種のみを単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスの含有量は、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ、なめらかさ)等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上、特に好ましくは0.8質量%以上であり、また、製造容易性、使用感(被膜感のなさ)等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは16質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、特に好ましくは4質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、0.05質量%以上16質量%以下が好ましく、0.1質量%以上12質量%以下がより好ましく、0.15質量%以上8質量%以下が更に好ましく、0.4質量%以上8質量%以下が更に好ましく、0.8質量%以上4質量%以下が特に好ましい。
なお、融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスの含有量を0.4質量%以上とした場合に、使用感(被膜感のなさ)が特に改善し、0.8質量%以上とした場合に、使用感(被膜感のなさ)に加えて耐摩擦性も更に改善する。
(成分(B))
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、疎水化処理紫外線散乱剤を含有する。疎水化処理紫外線散乱剤としては、疎水化処理微粒子金属酸化物が好ましい。
疎水化処理微粒子金属酸化物に用いる微粒子金属酸化物としては、入手容易性の観点から、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄及び酸化クロムから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物が好ましい。これら微粒子金属酸化物の中では、紫外線防御効果等の観点から、酸化亜鉛、酸化チタン及び酸化セリウムから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物が好ましく、酸化亜鉛及び酸化チタンから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物がより好ましい。なお、これらの微粒子金属酸化物に、+2価以上の微量元素を含有せしめることができ、鉄、ジルコニウム、カルシウム、マンガン、マグネシウム、イットリウム等の金属を単独で又は2種以上を組み合わせて、微粒子金属酸化物に含有せしめることができる。
また、耐摩擦性等の観点からは、疎水化処理微粒子金属酸化物として、疎水化処理微粒子酸化亜鉛を少なくとも用いることが好ましい。例えば、疎水化処理微粒子酸化亜鉛のみを用いること、疎水化処理微粒子酸化亜鉛と、疎水化処理微粒子酸化チタンや疎水化処理微粒子酸化セリウム等の他の疎水化処理微粒子金属酸化物とを組み合わせて用いることが好ましい。
上記「微粒子金属酸化物」の形状は特に限定されるものではなく、例えば、球状、板状、棒状、紡錘状、針状、不定形状等が挙げられる。
また、上記「微粒子金属酸化物」の平均粒子径は、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.012μm以上、さらに好ましくは0.015μm以上であり、また、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.8μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下である。平均粒子径の具体的な範囲としては、0.01μm以上1μm以下の範囲が好ましく、0.012μm以上0.8μm以下の範囲がより好ましく、0.015μm以上0.5μm以下の範囲が特に好ましい。平均粒子径をこのような範囲とすることによって、十分な紫外線防御効果を発現され、分散安定性を高めることができる。
なお、微粒子金属酸化物の平均粒子径は、レーザー回折/散乱法により測定される平均粒子径を意味する。
微粒子酸化亜鉛としては、例えば、FINEX−25、FINEX−30、FINEX−50、FINEX−75(堺化学工業社製)、MZ500シリーズ、MZ700シリーズ(テイカ社製)、ZnO−350(住友大阪セメント社製)等が市販されている。微粒子酸化チタンとしては、例えば、TTO−55シリーズ、TTO−51シリーズ(石原産業社製)、JRシリーズ、JAシリーズ(テイカ社製)等が市販されている。微粒子酸化セリウムとしては、例えば、ニッキ社又はセイミケミカル社から販売されている高純度セリウムを用いればよい。
上記微粒子金属酸化物への疎水化処理は、疎水化される公知の表面処理剤を用いて行えばよいが、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理、シラン化合物処理、シラザン化合物処理等が挙げられる。
これら処理の中では、分散安定性等の観点から、シリコーン又はシリコーン樹脂による処理、シラン化合物又はシラザン化合物による処理、イソステアリン酸アルミニウム等の金属石鹸処理が好ましい。
シリコーン又はシリコーン樹脂としては、例えば、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体等が挙げられる。メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体としては、下記式(2)で表されるものが好ましい。
Figure 2020097576
〔式(2)中、m及びnは、0以上の整数であり、1≦m+n≦60である。〕
上記シラン化合物又はシラザン化合物としては、炭素数1〜20のアルキル基若しくは炭素数1〜20のフルオロアルキル基を有し、無機酸化物と反応性を有するシラン化合物又はシラザン化合物が好ましく、下記式(3)で表されるシラン化合物又は下記式(4)で表されるシラザン化合物がより好ましい。なお、これらのうち1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
4(R5pSi(Z)3-p ・・・(3)
〔式(3)中、
4は、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のフルオロアルキル基を示し、
5は、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示し、
Zは、ハロゲン原子又はアルコキシ基を示し、
pは、0又は1を示す。〕
678SiNHSiR91011 ・・・(4)
〔式(4)中、R6〜R11は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のフルオロアルキル基を示す。〕
シラン化合物としては、分散安定性等の観点から、アルキルアルコキシシラン又はフルオロアルキルアルコキシシランが好ましく、アルキルトリアルコキシシラン又はフルオロアルキルトリアルコキシシランがより好ましい。具体的には、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン等が挙げられる。なお、これらのうち1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシランがより好ましい。
また、シラザン化合物としては、具体的には、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
疎水化処理に使用される表面処理剤の被覆量は、乳化安定性、分散安定性等の観点から、微粒子金属酸化物100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、乳化安定性、分散安定性等の観点から、微粒子金属酸化物100質量部に対して、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
疎水化処理の方法は、従来公知の方法を適宜選択して行うことができる。例えば、上記シリコーン又はシリコーン樹脂による処理としては、特許第3187440号公報に記載されるような、オルガノポリシロキサン類及びシリコーン樹脂よりなるシリコーン化合物(但し、シラン化合物を除く)の少なくとも1種以上を用いて、非気相状態にて微粒子金属酸化物を被覆した後、酸素含有雰囲気中600〜950℃の温度で焼成することにより、酸化珪素で微粒子金属酸化物表面を被覆する方法が挙げられる。
また、シラン化合物又はシラザン化合物を用いた処理方法としては、化学結合法が挙げられ、より具体的には、n−ヘキサン、シクロヘキサン、低級アルコール等の有機溶媒中でシラン化合物又はシラザン化合物と微粒子金属酸化物とを混合し、必要に応じて微粉砕した後、有機溶媒を加熱(例えば80〜250℃)や減圧により除去する方法が挙げられる。また、特開2007−326902号公報に記載されるような、ポリシロキサン化合物で被覆処理した後に、シラン化合物で水中にて表面処理する方法も挙げられる。
なお、疎水化処理紫外線散乱剤は、1種のみを単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
疎水化処理紫外線散乱剤の含有量は、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ)、紫外線防御効果等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは2質量%以上、より好ましくは6質量%以上、更に好ましくは7.5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上であり、また、使用感(粉っぽさのなさ)、配合安定性等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、2質量%以上35質量%以下が好ましく、6質量%以上30質量%以下がより好ましく、7.5質量%以上25質量%以下が更に好ましく、10質量%以上20質量%以下が特に好ましい。
なお、疎水化処理紫外線散乱剤の含有量を7.5質量%以上又は10質量%以上とした場合に、耐摩擦性が特に改善する。
また、成分(B)疎水化処理紫外線散乱剤に対する成分(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスの含有質量比〔(A)/(B)〕は、耐摩擦性、使用感(なめらかさ)等の観点から、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.025以上、更に好ましくは0.05以上、特に好ましくは0.075以上であり、また、耐摩擦性、使用感(粉っぽさのなさ)、塗布後の肌の白残りのなさ等の観点から、好ましくは1.67以下、より好ましくは1.1以下、更に好ましくは0.7以下、特に好ましくは0.3以下である。具体的な範囲としては、0.005以上1.67以下が好ましく、0.01以上1.1以下がより好ましく、0.025以上0.7以下が更に好ましく、0.05以上0.3以下が更に好ましく、0.075以上0.3以下が特に好ましい。
なお、含有質量比〔(A)/(B)〕を0.025以上とした場合に、使用感(被膜感のなさ)が特に改善し、0.075以上とした場合に、使用感(被膜感のなさ)に加えて耐摩擦性も更に改善する。
(成分(C))
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、水を含有する。
水の含有量は、使用感(さっぱり感、なめらかさ)等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2.5質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上であり、また、配合安定性、使用感(べたつきのなさ)等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、1質量%以上50質量%以下が好ましく、2.5質量%以上40質量%以下がより好ましく、5質量%以上30質量%以下が更に好ましく、10質量%以上20質量%以下が特に好ましい。
(成分(D))
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料としては、紫外線防御効果の観点から、成分(A)〜(C)に加えて、更に(D)紫外線吸収剤を含有するものが好ましい。紫外線吸収剤としては、耐水性、耐摩擦性、溶解性等の観点から、有機紫外線吸収剤が好ましい。
有機紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中では、安息香酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤及びトリアジン系紫外線吸収剤から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。また、有機紫外線吸収剤としては、油溶性有機紫外線吸収剤が好ましい。
安息香酸系紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸(para−aminobenzoic acid:PABA)、グリセリルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、N−エトキシレートPABAエチルエステル、N−ジメチルPABAエチルエステル、N−ジメチルPABAブチルエステル、N−ジメチルPABAアミルエステル、オクチルジメチルPABA、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等が挙げられる。
アントラニル酸系紫外線吸収剤としては、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等が挙げられる。
サリチル酸系紫外線吸収剤としては、アミルサリチレート、メンチルサリチレート、ホモメンチルサリチレート、オクチルサリチレート、フェニルサリチレート、ベンジルサリチレート、p−イソプロパノールフェニルサリチレート等が挙げられる。
桂皮酸系紫外線吸収剤としては、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイルジパラメトキシシンナメート等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4'−フェニルベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジオクチルブタミドトリアゾン、2,4−ビス−[{4−(2−エチルへキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
その他の有機紫外線吸収剤としては、3−(4'−メチルベンジリデン)−dl−カンファー、3−ベンジリデン−dl−カンファー、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボニリデン)−3−ペンタン−2−オン、特開平2−212579号公報記載のベンゼン・ビス−1,3−ジケトン誘導体、特開平3−220153号公報記載のベンゾイルピナコロン誘導体等が挙げられる。
また、有機紫外線吸収剤は、1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤と、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤に大別することもできる。本発明においては、1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤を紫外線吸収剤として少なくとも使用するのが好ましい。この場合、1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤とともに、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤を組み合わせて用いてもよい。
なお、例えば、上記で挙げたジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、2,4−ビス−[{4−(2−エチルへキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン等は、1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤である。また、上記で挙げたイソプロピル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート等は、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤である。
なお、紫外線吸収剤は、1種のみを単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
紫外線吸収剤の含有量は、紫外線防御効果等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは6質量%以上、特に好ましくは9質量%以上であり、また、使用感(べたつきのなさ)の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、特に好ましくは15質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上25質量%以下がより好ましく、6質量%以上20質量%以下が更に好ましく、9質量%以上15質量%以下が特に好ましい。
また、紫外線吸収剤として1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤を用いる場合において、1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤の含有量は、紫外線防御効果の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、特に好ましくは1質量%以上であり、また、使用感(べたつきのなさ)の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、特に好ましくは4質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上8質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上6質量%以下が更に好ましく、1質量%以上4質量%以下が特に好ましい。
また、紫外線吸収剤として1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤を用いる場合において、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤の含有量は、紫外線防御効果の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5.5質量%以上、特に好ましくは8質量%以上であり、また、使用感(べたつきのなさ)の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは20質量%以下、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは14質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、1質量%以上20質量%以下が好ましく、3質量%以上17質量%以下がより好ましく、5.5質量%以上14質量%以下が更に好ましく、8質量%以上10質量%以下が特に好ましい。
(B)疎水化処理紫外線散乱剤と(D)紫外線吸収剤との合計含有量は、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ)等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは12質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは18質量%以上、特に好ましくは21質量%以上であり、また、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ)等の観点から、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは40質量%以下、より好ましくは36質量%以下、更に好ましくは32質量%以下、特に好ましくは28質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、12質量%以上40質量%以下が好ましく、15質量%以上36質量%以下がより好ましく、18質量%以上32質量%以下が更に好ましく、21質量%以上28質量%以下が特に好ましい。
また、成分(D)紫外線吸収剤に対する成分(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスの含有質量比〔(A)/(D)〕は、耐摩擦性、使用感(なめらかさ)等の観点から、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.04以上、特に好ましくは0.06以上であり、また、耐摩擦性、使用感(べたつきのなさ)、紫外線防御効果等の観点から、好ましくは0.32以下、より好ましくは0.24以下、更に好ましくは0.2以下、特に好ましくは0.16以下である。具体的な範囲としては、0.01以上0.32以下が好ましく、0.02以上0.24以下がより好ましく、0.04以上0.2以下が更に好ましく、0.06以上0.16以下が特に好ましい。
また、成分(D)紫外線吸収剤に対する成分(B)疎水化処理紫外線散乱剤の含有質量比〔(B)/(D)〕は、使用感(べたつきのなさ)、紫外線防御効果等の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、また、使用感(べたつきのなさ)、紫外線防御効果等の観点から、好ましくは3以下、より好ましくは2.6以下、更に好ましくは2.3以下、特に好ましくは2以下である。具体的な範囲としては、0.1以上3以下が好ましく、0.3以上2.6以下がより好ましく、0.5以上2.3以下が更に好ましく、1以上2以下が特に好ましい。
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、上記各成分の他に、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤以外の液状油剤(以下、「他の液状油剤」ともいう)、界面活性剤、成分(B)以外の粉体、成分(A)以外のワックス類、低級アルコール、防腐剤、香料、pH調整剤、保湿剤、被膜形成剤等を含んでいてもよい。なお、これらのうち1種のみを単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの他に、国際公開2018/062469号パンフレットに記載されるような増粘剤を用いてもよいが、増粘剤の含有量は、使用感(べたつきのなさ)、塗布性等の観点からは、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、0〜1質量%が好ましく、0〜0.1質量%がより好ましく、0〜0.01質量%が更に好ましく、0〜0.001質量%が特に好ましい。本発明によれば、増粘剤の含有量がこのような範囲の場合でも優れた耐摩擦性が得られる。
他の液状油剤は、1気圧下25℃で液体の油剤のうち、有機紫外線吸収剤以外のものをいい、揮発性油剤でも不揮発性油剤でもよい。また、1種のみを単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。揮発性油剤は、室温(25℃)で揮発性を示す油剤であり、不揮発性油剤は、室温(25℃)で揮発性を示さない油剤である。
揮発性油剤としては、軽質イソパラフィン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルトリメチコン、デカメチルテトラシロキサン、エチルトリシロキサン、揮発性メチルポリシロキサン等が挙げられる。
軽質イソパラフィンの市販品としては、アイソパーH(エッソ化学社製)、イソドデカン(バイエル社製)、イソヘキサデカン(ユニケマ社製)、IPソルベント1620MU、IPソルベント2028MU、IPソルベント2835(以上、出光興産社製)等が挙げられる。デカメチルシクロペンタシロキサンの市販品としては、TFS405(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)、SH245、DC345(東レ・ダウコーニング社製)、KF−995(信越化学工業社製)等が挙げられる。メチルトリメチコンの市販品としては、シリコーンTMF−1.5(信越化学工業社製)等が挙げられる。デカメチルテトラシロキサンの市販品としては、KF−96L−1.5CS(信越化学工業社製)等が挙げられる。エチルトリシロキサンの市販品としては、SILSOFTETS(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。揮発性メチルポリシロキサンの市販品としては、KF−96L−2CS(信越化学工業社製)等が挙げられる。
不揮発性油剤としては、軽質流動パラフィン、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン等の不揮発性炭化水素油;不揮発性ジメチルポリシロキサン、不揮発性メチルフェニルポリシロキサン等の不揮発性シリコーン油;2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ステアリル等の不揮発性脂肪酸エステル油;安息香酸アルキル(C12−15)等が挙げられる。また、不揮発性脂肪酸エステル油として、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリル等の脂肪酸トリグリセライド;ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール等の脂肪酸とネオペンチルグリコールとのエステル;多価アルコール脂肪酸エステル油等を用いてもよい。
流動パラフィンの市販品としては、パールリーム 4(日油社製)等が挙げられる。不揮発性ジメチルポリシロキサンの市販品としては、KF−96A−10CS(信越化学工業社製)等が挙げられる。パルミチン酸イソプロピルの市販品としては、エキセパール IPP(花王社製)等が挙げられる。安息香酸アルキル(C12−15)の市販品としては、FINSOLV TN(Innospec Active Chemicals社製)等が挙げられる。ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの市販品としては、エステモール N−01(日清オイリオグループ社製)等が挙げられる。
他の液状油剤の含有量は、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上であり、また、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは65質量%以下、特に好ましくは60質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、5質量%以上80質量%以下が好ましく、10質量%以上70質量%以下がより好ましく、20質量%以上65質量%以下が更に好ましく、30質量%以上60質量%以下が特に好ましい。
また、化粧料に含まれる不揮発性油分の合計(1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤に加えて、上記不揮発性油剤を「他の液状油剤」として用いる場合においては、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤と不揮発性油剤との合計)に対する成分(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックスの含有質量比は、耐摩擦性、製造容易性等の観点から、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.005以上、更に好ましくは0.01以上、特に好ましくは0.02以上であり、また、耐摩擦性の観点から、好ましくは0.4以下、より好ましくは0.2以下、更に好ましくは0.1以下、特に好ましくは0.05以下である。具体的な範囲としては、0.001以上0.4以下が好ましく、0.005以上0.2以下がより好ましく、0.01以上0.1以下が更に好ましく、0.02以上0.05以下が特に好ましい。
上記界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等の公知のものを用いればよいが、油中水型乳化化粧料を安定的に調製するためには、HLB8以下の非イオン界面活性剤を用いることが好ましく、HLB3〜6(特に好ましくはHLB3〜5)の非イオン界面活性剤を用いることがより好ましい。ここで、HLBは、親水性−親油性のバランス(Hydrophile−Lipophile Balance)を示す指標であり、小田・寺村らによる次式により定義される。
HLB = (Σ無機性値 / Σ有機性値) × 10
HLB8以下の非イオン界面活性剤としては、油中水型乳化化粧料を安定的に調製するためには、ポリエーテル変性シリコーンが好ましい。ポリエーテル変性シリコーンのシリコーン鎖は、直鎖又は分岐鎖のいずれでもよい。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、例えば、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、アルキル鎖・シリコーン鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、乳化安定性の観点から、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が好ましい。
また、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体の市販品としては、KF−6015(HLB4.5)、KF−6017(HLB4.5)(以上、信越化学工業社製)、SH3775M(HLB5、東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体の市販品としては、KF−6012(HLB7、信越化学工業社製)等が挙げられる。アルキル鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体の市販品としては、KF−6028(HLB4.0、信越化学工業社製)等が挙げられる。アルキル鎖・シリコーン鎖分岐型ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体の市販品としては、KF−6038(HLB3.0、信越化学工業社製)等が挙げられる。
このような界面活性剤の含有量は、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上であり、また、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。具体的な範囲としては、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.3質量%以上3質量%以下が更に好ましく、0.5質量%以上1質量%以下が特に好ましい。
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料の剤型としては、液状、乳液状、クリーム状、ペースト状、ジェル状等の非固体状が挙げられ、液状、乳液状、クリーム状が好ましい。
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料の25℃における粘度は、塗布しやすさの観点から、好ましくは50mPa・s以上、より好ましくは100mPa・s以上、更に好ましくは300mPa・s以上、特に好ましくは500mPa・s以上であり、また、塗布しやすさの観点から、好ましくは30000mPa・s以下、より好ましくは10000mPa・s以下、更に好ましくは5000mPa・s以下、特に好ましくは3000mPa・s以下である。本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、このような塗布しやすい粘度範囲の場合でも、塗布後には耐摩擦性に優れる。
なお、25℃における上記粘度は、ブルックフィールド式粘度計(B型粘度計)により測定できる。
また、本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、皮膚(好ましくは頭皮を除く皮膚、より好ましくは顔、身体、手足等)に塗布して日焼け止めとして使用することができる。また、その使用方法は特に限定されないが、手又は塗布用器具で塗布するのが好ましい。
本発明の日焼け止め用油中水型乳化化粧料は、常法に従って製造できる。例えば、成分(A)や成分(B)等の油性成分(非水溶性成分)を加熱攪拌混合し、別途、成分(C)等の水溶性成分を加熱攪拌混合する。得られた油性成分混合物と水溶性成分混合物とを混合し、ホモジナイザーで十分攪拌した後、冷却することで製造することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の化粧料等を開示する。
<1> 下記成分(A)、(B)及び(C)を含有する、日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
(A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックス
(B)疎水化処理紫外線散乱剤
(C)水
<2> 成分(A)のアルキル変性シリコーンワックスの融点が、好ましくは61℃以上、より好ましくは62℃以上であり、また、好ましくは120℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは80℃以下、特に好ましくは72℃以下である、<1>に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<3> 成分(A)のアルキル変性シリコーンワックスが、好ましくは油溶性アルキル変性シリコーンワックスであり、より好ましくはアルキルメチコンワックス、アルキルジメチコンワックス及びシルセスキオキサンレジンワックスから選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくはアルキルメチコンワックス及びシルセスキオキサンレジンワックスから選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくはシルセスキオキサンレジンワックスであり、特に好ましくはアルキル(C30−45)ジメチルシリルポリプロピルシルセスキオキサンである、<1>又は<2>に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<4> 成分(A)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上、特に好ましくは0.8質量%以上であり、また、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは16質量%以下、より好ましくは12質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、特に好ましくは4質量%以下である、<1>〜<3>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<5> 成分(A)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは0.05質量%以上16質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上12質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以上8質量%以下、更に好ましくは0.4質量%以上8質量%以下、特に好ましくは0.8質量%以上4質量%以下である、<1>〜<3>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<6> 成分(B)が、好ましくは疎水化処理微粒子金属酸化物であり、より好ましくは酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄及び酸化クロムから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物を疎水化処理したものであり、更に好ましくは酸化亜鉛、酸化チタン及び酸化セリウムから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物を疎水化処理したものであり、特に好ましくは酸化亜鉛及び酸化チタンから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物を疎水化処理したものである、<1>〜<5>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<7> 成分(B)の疎水化処理が、好ましくはフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理、シラン化合物処理及びシラザン化合物処理から選ばれる疎水化処理であり、より好ましくはシリコーン処理、シリコーン樹脂処理、シラン化合物処理、シラザン化合物処理及び金属石鹸処理から選ばれる疎水化処理であり、更に好ましくはシリコーン処理及びシラン化合物処理から選ばれる疎水化処理である、<1>〜<6>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<8> 成分(B)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは2質量%以上、より好ましくは6質量%以上、更に好ましくは7.5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上であり、また、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である、<1>〜<7>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<9> 成分(B)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは2質量%以上35質量%以下、より好ましくは6質量%以上30質量%以下、更に好ましくは7.5質量%以上25質量%以下、特に好ましくは10質量%以上20質量%以下である、<1>〜<7>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<10> 成分(B)に対する成分(A)の含有質量比〔(A)/(B)〕が、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.025以上、更に好ましくは0.05以上、特に好ましくは0.075以上であり、また、好ましくは1.67以下、より好ましくは1.1以下、更に好ましくは0.7以下、特に好ましくは0.3以下である、<1>〜<9>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<11> 成分(B)に対する成分(A)の含有質量比〔(A)/(B)〕が、好ましくは0.005以上1.67以下、より好ましくは0.01以上1.1以下、更に好ましくは0.025以上0.7以下、更に好ましくは0.05以上0.3以下、特に好ましくは0.075以上0.3以下である、<1>〜<9>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<12> 成分(C)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2.5質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、特に好ましくは10質量%以上であり、また、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である、<1>〜<11>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<13> 成分(C)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上50質量%以下、より好ましくは2.5質量%以上40質量%以下、更に好ましくは5質量%以上30質量%以下、特に好ましくは10質量%以上20質量%以下である、<1>〜<11>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<14> 更に、(D)紫外線吸収剤を含有する、<1>〜<13>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<15> 成分(D)が、1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤と1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤との組み合わせである、<14>に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<16> 成分(D)が、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、2,4−ビス−[{4−(2−エチルへキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン及び2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジンから選ばれる1種又は2種以上の1気圧下25℃で固体の有機紫外線吸収剤と、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート及び2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメートから選ばれる1種又は2種以上の1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤との組み合わせである、<14>又は<15>に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<17> 成分(D)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは6質量%以上、特に好ましくは9質量%以上であり、また、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、特に好ましくは15質量%以下である、<14>〜<16>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<18> 成分(D)の含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは1質量%以上30質量%以下、より好ましくは3質量%以上25質量%以下、更に好ましくは6質量%以上20質量%以下、特に好ましくは9質量%以上15質量%以下である、<14>〜<16>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<19> 成分(B)と成分(D)との合計含有量が、日焼け止め用油中水型乳化化粧料中、好ましくは12質量%以上40質量%以下、より好ましくは15質量%以上36質量%以下、更に好ましくは18質量%以上32質量%以下、特に好ましくは21質量%以上28質量%以下である、<14>〜<18>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<20> 成分(D)に対する成分(A)の含有質量比〔(A)/(D)〕が、好ましくは0.01以上0.32以下、より好ましくは0.02以上0.24以下、更に好ましくは0.04以上0.2以下、特に好ましくは0.06以上0.16以下である、<14>〜<19>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<21> 成分(D)に対する成分(B)の含有質量比〔(B)/(D)〕が、好ましくは0.1以上3以下、より好ましくは0.3以上2.6以下、更に好ましくは0.5以上2.3以下、特に好ましくは1以上2以下である、<14>〜<20>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
<22> 更に、1気圧下25℃で液体の有機紫外線吸収剤以外の液状油剤、界面活性剤、成分(B)以外の粉体、成分(A)以外のワックス類、低級アルコール、防腐剤、香料、pH調整剤、保湿剤及び被膜形成剤から選ばれる1種又は2種以上を含有する、<1>〜<21>のいずれかに記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。なお本実施例において、各種測定及び評価は以下の方法により行った。
・評価方法
(1)耐摩擦性
各化粧料を、HelioPlates HD6(Labsphere社製)に0.93mg/cm2になるように均一に塗布後、SPFアナライザー(UV−2000S、Labsphere社製)を用いてSPF値を測定した。その後、20gf/cm2の重しを乗せたコットンにて、約25mm/sの速度で一方向に擦った。室温で5min静置後、擦った箇所のSPF値を再度測定し、擦る前後のSPF値の比〔={(摩擦後のSPF値)/(摩擦前のSPF値)}×100〕により耐摩擦性を評価した。数値が高いほど、耐摩擦性が高いといえる。
(2)使用感
塗布後のべたつきのなさについて、10名の専門パネラーにより官能評価した。評価基準を以下に示す。
(使用感の評価基準)
A:べたつきがないと回答したパネルが10名。
B:べたつきがないと回答したパネルが7−9名。
C:べたつきがないと回答したパネルが4−6名。
D:べたつきがないと回答したパネルが1−3名。
E:べたつきがないと回答したパネルがいない。
(3)SPF
各化粧料を、HelioPlates HD6(Labsphere社製)に0.93mg/cm2になるように均一に塗布し、SPFアナライザー(UV−2000S、Labsphere社製)を用いてSPF値を測定した。
実施例1〜8及び比較例1〜5
実施例1〜8及び比較例1〜5の油中水型乳化化粧料を常法により製造し、耐摩擦性及び使用感を評価した。その結果を表1〜表2に示す。
Figure 2020097576
Figure 2020097576
比較例6〜7
比較例6〜7の水中油型乳化化粧料を常法により製造し、SPF、耐摩擦性及び使用感を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2020097576
表中の記号は、それぞれ以下を示す。
*1:SW−8005 C30 Resin Wax(融点:63〜71℃、東レ・ダウコーニング社製)
*2:AMS−C30 Cosmetic Wax(融点:73〜77℃、東レ・ダウコーニング社製);有効分55質量%
*3:670 Fluid(東レ・ダウコーニング社製);有効分50質量%
*4:シリコーン KSG−16(信越化学工業社製);有効分25質量%
*5:MZX−304OTS(平均粒子径:0.035μm、テイカ社製)
*6:MZ−504R3M(平均粒子径:0.025μm、テイカ社製)
*7:ユビナール MC−80(BASF社製)
*8:ユビナール A PLUS GRANULAR(BASF社製)
*9:TINOSORB S(BASF社製)
*10:KF−96A−10CS(信越化学工業社製)
*11:エキセパール IPP(花王社製)
*12:パールリーム 4(日油社製)
*13:エステモール N−01(日清オイリオグループ社製)
*14:FINSOLV TN(Innospec Active Chemicals社製)
*15:DOWSIL SH 3775 M FLUID(ダウコーニング社製)
*16:TSF405A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
*17:SIMULGEL EG(SEPPIC S.A.社製)
*18:レオドールTW−S120V(花王社製)
次に、本発明の油中水型乳化化粧料の処方例を示す。得られる油中水型乳化化粧料は、塗布後のべたつきが少なく、優れた耐摩擦性を有し、日焼け止め化粧料として優れたものである。
Figure 2020097576
表中の記号は、それぞれ以下を示す。
*1:SW−8005 C30 Resin Wax(融点:63〜71℃、東レ・ダウコーニング社製)
*5:MZX−304OTS(平均粒子径:0.035μm、テイカ社製)
*7:ユビナール MC−80(BASF社製)
*8:ユビナール A PLUS GRANULAR(BASF社製)
*9:TINOSORB S(BASF社製)
*10:KF−96A−10CS(信越化学工業社製)
*11:エキセパール IPP(花王社製)
*12:パールリーム 4(日油社製)
*13:エステモール N−01(日清オイリオグループ社製)
*14:FINSOLV TN(Innospec Active Chemicals社製)
*15:DOWSIL SH 3775 M FLUID(ダウコーニング社製)
*16:TSF405A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
*19:MT−100TV(平均粒子径:0.015μm、テイカ社製)
*20:SA−タルクJA−68R(三好化成社製)
*21:トスパール145(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
*22:KF−96A−6CS(信越化学工業社製)
*23:KF−6015(信越化学工業社製)

Claims (8)

  1. 下記成分(A)、(B)及び(C)を含有する、日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
    (A)融点60℃以上のアルキル変性シリコーンワックス
    (B)疎水化処理紫外線散乱剤
    (C)水
  2. 成分(A)のアルキル変性シリコーンワックスが、アルキルメチコンワックス、アルキルジメチコンワックス及びシルセスキオキサンレジンワックスから選ばれる1種又は2種以上である、請求項1に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(B)が、疎水化処理微粒子金属酸化物である、請求項1又は2に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(B)が、酸化亜鉛、酸化チタン及び酸化セリウムから選ばれる1種又は2種以上の微粒子金属酸化物を疎水化処理したものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
  5. 成分(B)の含有量が、化粧料中、6質量%以上30質量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
  6. 成分(B)に対する成分(A)の含有質量比〔(A)/(B)〕が、0.005以上1.67以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
  7. 更に、(D)紫外線吸収剤を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
  8. 成分(D)の含有量が、化粧料中、6質量%以上20質量%以下である、請求項7に記載の日焼け止め用油中水型乳化化粧料。
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