JP6815435B2 - 油中水型皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、油中水型皮膚外用剤に関する。
従来、化粧料等の皮膚外用剤に紫外線遮蔽能を付与するために、種々の有機紫外線吸収剤が用いられている。その中でも、4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタンは、UV−A領域(波長320nm〜400nm)の紫外線を吸収可能な紫外線吸収剤として広く知られている。
4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン等の有機紫外線吸収剤は、シリコーン油等の油剤への溶解性が低いため、皮膚外用剤中で析出する問題が発生し得る。また、析出の問題を避けるために油剤の配合率を高めた場合には、皮膚外用剤の塗布後にベタツキが生じ、使用感が損なわれる問題が発生し得る。
このような背景から、特許文献1及び2には、基材となる無機粉体に有機紫外線吸収剤をコーティングした表面処理粉体が開示されている。この表面処理粉体は、高い紫外線遮蔽能を有し、かつ、分散性に優れるとされている。
特許文献1及び2に開示された表面処理粉体は、分散性に優れたものではあるが、乳化型組成物に配合すると、経時により乳化型組成物の粘度が変化することが知られている。そこで、特許文献3には、表面処理粉体と、特定のソルビタン脂肪酸エステルと、を含有する油中水型化粧料が開示されている。
国際公開第2010/098249号 特開2012−121810号公報 特開2013−095699号公報
特許文献3に開示された油中水型化粧料は、特定のソルビタン脂肪酸エステルを含有することにより、粘度安定性にある程度の改善はみられたが、なお改善の余地があった。また、特許文献3に開示された油中水型化粧料は、塗布後にベタツキが感じられることがあり、使用感の点でも改善の余地があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、紫外線遮蔽能、粘度安定性、及び使用感に優れた油中水型皮膚外用剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含み、かつ、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを表面に有する表面処理粉体(A)と、ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)と、未変性の、又は、ポリエーテル変性若しくはポリグリセリン変性された架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)と、を油相に含有する油中水型皮膚外用剤。
<2> 表面処理粉体(A)は、酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種の表面に、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを含む表面処理層を有する<1>に記載の油中水型皮膚外用剤。
<3> 表面処理層が、脂肪酸及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む<2>に記載の油中水型皮膚外用剤。
<4> ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)が、炭素数8〜22の脂肪酸と平均重合度2〜10のポリグリセリンとのエステルである<1>〜<3>のいずれか1つに記載の油中水型皮膚外用剤。
<5> 架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)が、下記の(a)に示される、分子中にケイ素原子に結合した水素原子を平均で1.5個以上含むオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、下記の(b)に示される、分子中に平均で1.5個以上のビニル性反応部位を有する化合物と、の付加重合により得られる<1>〜<4>のいずれか1つに記載の油中水型皮膚外用剤。
(a)SiO単位、HSiO1.5単位、RSiO1.5単位、RHSiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位、及びRHSiO0.5単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位により形成されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン。Rは、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。
(b)下記の(b−1)〜(b−3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物。
(b−1)SiO単位、(CH=CH)SiO1.5単位、RSiO1.5単位、R(CH=CH)SiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位、及びR(CH=CH)SiO0.5単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位により形成されたオルガノポリシロキサン。Rは、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。
(b−2)下記の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレン。
2m−1O(CO)(CO)2m−1・・・(I)
式中、hは2〜200の整数を表し、iは0〜200の整数を表し、h+iは3〜200である。mは2〜6の整数を表す。
(b−3)下記の一般式(II)で示される化合物。
2p−1O(CHCH(OH)CHO)2p−1・・・(II)
式中、pは2〜20の整数を表し、jは1〜20の整数を表す。
<6> 粘土鉱物を更に含有する<1>〜<5>のいずれか1つに記載の油中水型皮膚外用剤。
<7> 粘土鉱物が、スメクタイトである<6>に記載の油中水型皮膚外用剤。
<8> ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.3質量%〜10質量%であり、架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.15質量%〜5質量%であり、かつ、架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有量に対するポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有量の比率が、質量基準で0.06〜67である<1>〜<7>のいずれか1つに記載の油中水型皮膚外用剤。
<9> 25℃における粘度が、8000mPa・s〜18000mPa・sである<1>〜<8>のいずれか1つに記載の油中水型皮膚外用剤。
本発明によれば、紫外線遮蔽能、粘度安定性、及び使用感に優れた油中水型皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明を適用した油中水型皮膚外用剤の実施形態の一例について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において油中水型皮膚外用剤中の各成分の量は、各成分に該当する物質が油中水型皮膚外用剤中に複数種存在する場合には、特に断らない限り、油中水型皮膚外用剤中に存在する複数種の物質の合計量を意味する。
本明細書において「油相」とは、油中水型皮膚外用剤の連続相を意味し、連続相の液状媒体と、その液状媒体に分散又は溶解している成分とを含む。
本明細書において「水相」とは、油中水型皮膚外用剤の分散相を意味し、分散相の液状媒体と、その液状媒体に分散又は溶解している成分とを含む。
<油中水型皮膚外用剤>
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含み、かつ、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを表面に有する表面処理粉体(A)と、ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)と、未変性の、又は、ポリエーテル変性若しくはポリグリセリン変性された架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)(以下、単に「架橋型オルガノポリシロキサン重合物」ともいう。)と、を油相に含有する。本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、上記の構成を採ることにより、紫外線遮蔽能、粘度安定性、及び使用感に優れる。
本実施形態の油中水型皮膚外用剤が、紫外線遮蔽能、粘度安定性、及び使用感に優れる理由は、例えば、以下のように推測される。
すなわち、本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、表面処理粉体を含有するため、皮膚に有害な紫外線を遮蔽することができる。また、本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、表面処理粉体に加えて、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び架橋型オルガノポリシロキサン重合物を含有するため、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する。また、本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び架橋型オルガノポリシロキサン重合物を併用しているため、塗布後におけるベタツキ及び油っぽさ(油膜感)が抑えられ、使用感が向上する。更に、本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、表面処理粉体を油相に含有するため、塗布時におけるキシミが抑えられ、使用感が向上する。
なお、皮膚外用剤が水中油型である場合、表面処理粉体を分散相である油相に配合すると、塗布時におけるキシミを抑えることはできるものの、表面処理粉体の配合率を高めることが困難であり、紫外線遮蔽能が不充分となり易い。一方、表面処理粉体の配合率を高めるために、表面処理粉体を連続相である水相に配合すると、塗布時におけるキシミが生じやすくなる。
以下、本実施形態の油中水型皮膚外用剤が含有し得る成分について、詳細に説明する。
[表面処理粉体(A)]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含み、かつ、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを表面に有する表面処理粉体を油相に含有する。油中水型皮膚外用剤は、表面処理粉体を1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
表面処理粉体は、酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含む。4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンと紫外線遮蔽波長領域が異なり、紫外線遮蔽効果を奏する波長領域が拡がる観点から、表面処理粉体は、酸化チタンを含むことが好ましい。本明細書においては、酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種を総称して「無機粉体」と記載する場合がある。
表面処理粉体を構成する酸化チタンは、特に制限されず、アナタース型、ルチル型、ブルカイト型等のいずれの結晶型の酸化チタンであってもよい。酸化チタンの結晶型は、紫外線遮蔽能を向上させる観点から、ルチル型であることが好ましい。
表面処理粉体を構成する酸化亜鉛としては、ウルツ鉱型結晶構造を有するものが好ましい。
無機粉体は、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム等の無機物で表面処理されたものであってもよく、ステアリン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸で表面処理されたものであってもよく、無機物及び脂肪酸の両方で表面処理されたものであってもよい。水酸化アルミニウム等の無機物で無機粉体を表面処理することにより、無機粉体を不活性化することができる。また、ステアリン酸等の脂肪酸で無機粉体を表面処理することにより、無機粉体の表面を疎水化することができる。
無機粉体の平均一次粒子径は、紫外線遮蔽能及び油中水型皮膚外用剤の透明性の観点から、例えば、1nm〜90nmであることが好ましく、5nm〜50nmであることがより好ましい。無機粉体の平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡で1000個以上撮影し、撮影された個々の粒子を画像解析式粒度分布測定装置で画像処理を行い、円相当径を測定した値とする。市販品を用いる場合には、カタログ等に記載された平均一次粒子径をそのまま適用することができる。
表面処理粉体は、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを表面に有する。ここで、「表面に有する」とは、表面処理粉体の最表面の少なくとも一部に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが存在していることを意味する。表面処理粉体は、最表面の全体に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを有していることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲で、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを有していない部分があってもよい。無機粉体の表面(無機粉体が無機物及び脂肪酸の少なくとも一方で表面処理されている場合には、表面に配置されている無機物又は脂肪酸)と4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとの結合様式は、無機粉体と4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとが一体的に挙動するものであれば特に制限されず、共有結合等の化学結合であってもよく、吸着等の非化学結合であってもよい。
なお、表面処理粉体の表面に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが存在することは、表面処理粉体にエタノールを加えて撹拌し、上澄み液の波長355nmにおける吸光度を測定することにより確認することができる。
表面処理粉体としては、例えば、無機粉体の表面に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを含む表面処理層を有するものを用いることができる。表面処理粉体の最表面の少なくとも一部に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが存在する限り、表面処理層は一層であっても多層であってもよく、多層である場合には4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが含まれない層が存在していてもよい。表面処理層は、無機粉体の表面全体に存在することが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲で、表面処理層が存在しない部分があってもよい。
また、表面処理層は、脂肪酸及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。例えば、表面処理粉体としては、脂肪酸及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種で表面処理された無機粉体を、更に4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンで表面処理されたものを用いることができる。
表面処理粉体における無機粉体と4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとの比率は特に制限されない。表面処理粉体としての紫外線遮蔽能の観点から、例えば、無機粉体1質量部に対して、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン0.03質量部〜1質量部とすることができる。
表面処理粉体の平均粒子径は、1μm未満であることが好ましい。表面処理粉体の平均粒子径が1μm未満であれば、表面処理粉体自体による油中水型皮膚外用剤の着色が抑えられ、いわゆる白浮きが生じ難くなる。表面処理粉体の平均粒子径は、紫外線遮蔽能及び使用感の観点から、1nm〜500nmであることがより好ましく、3nm〜100nmであることが更に好ましい。
表面処理粉体の平均粒子径は、無機粉体の平均一次粒子径と同様の方法により測定することができる。
表面処理粉体としては、例えば、国際公開第2010/098249号に開示された表面処理粉体を使用することができる。表面処理粉体は、市販品としても入手可能である。表面処理粉体の市販品としては、テイカ(株)のHXMT−100ZA等が挙げられる。HXMT−100ZAは、水酸化アルミニウム及びステアリン酸で表面処理された酸化チタンが、更に4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタンで表面処理されたものである。
ことが好ましく、0.5質量%〜25質量%であることがより好ましく、1質量%〜15質量%であることが更に好ましい。表面処理粉体の含有率が0.1質量%以上であれば、紫外線遮蔽能が向上する傾向にあり、表面処理粉体の含有率が50質量%以下であれば、油中水型皮膚外用剤中における安定性が向上する傾向にある。
表面処理粉体は、油中水型皮膚外用剤の油相に含有される。表面処理粉体が油相に含有されることにより、油中水型皮膚外用剤の塗布時におけるキシミが抑えられ、使用感が向上する傾向にある。
表面処理粉体を油中水型皮膚外用剤の油相に配合する際には、シリコーン油等を用いてスラリーを調製し、スラリーの形態で他の成分と配合してもよい。
スラリーにおける表面処理粉体の含有率は特に制限されない。一般に、スラリーにおける表面処理粉体の含有率は、スラリーの全質量の10質量%〜80質量%とすることが好ましく、20質量%〜60質量%とすることがより好ましい。スラリーにおける表面処理粉体の含有率が上記の範囲であれば、油中水型皮膚外用剤に表面処理粉体を安定に配合できる傾向にある。
[ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステルを油相に含有する。油中水型皮膚外用剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステルを1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては特に制限されない。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数6〜30の脂肪酸と平均重合度2〜10のポリグリセリンとのエステルが挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する炭素数6〜30の脂肪酸は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。また、炭素数6〜30の脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。脂肪酸の炭素数が6以上であることで、皮膚刺激等が低減される傾向にある。また、脂肪酸の炭素数が30以下であることで、安定性が向上する傾向にある。
炭素数6〜30の脂肪酸の具体例としては、ヘキサン酸、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸、デカン酸(カプリン酸)、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、イコサン酸、ドコサン酸(ベヘン酸)等の直鎖状飽和脂肪酸;2−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルへキサン酸、イソトリデカン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘキシルドデカン酸、2−オクチルデカン酸、イソステアリン酸、2−オクチルドデカン酸等の分岐鎖状飽和脂肪酸;10−ウンデセン酸(ウンデシレン酸)、9−テトラデセン酸(ミリストレイン酸)、2−ヘキサデセン酸、9−ヘキサデセン酸、9−オクタデセン酸(オレイン酸)、13−ドコセン酸、9,12−オクタデカンジエン酸(リノール酸)、6,9,12−オクタデカントリエン酸(リノレン酸)、トール酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等の不飽和脂肪酸などが挙げられる。炭素数6〜30の脂肪酸としては、反応性の観点から、炭素数8〜22の脂肪酸が好ましく、炭素数12〜18の脂肪酸がより好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンは、直鎖状、分岐鎖状、及び環状のいずれであってもよい。ポリグリセリンの平均重合度は、2〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、例えば、炭素数6〜30の脂肪酸と平均重合度2〜10のポリグリセリンとをエステル化することにより得られる。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、いずれの合成方法から得られるものでもよい。ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法としては、例えば、ポリグリセリンと脂肪酸とのエステル化反応、ポリグリセリンと脂肪酸エステル類とのエステル交換反応、ポリグリセリンと油脂類とのエステル交換反応等が挙げられる。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、1分子のポリグリセリンに1種類の脂肪酸がエステル結合したものであってもよく、1分子のポリグリセリンに2種類以上の脂肪酸がエステル結合したものであってもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの中でも、炭素数8〜22の脂肪酸と平均重合度2〜10のポリグリセリンとのエステルが好ましく、炭素数12〜18の脂肪酸と平均重合度2〜10のポリグリセリンとのエステルがより好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとして具体的には、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10のミリスチン酸ポリグリセリル、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10のオレイン酸ポリグリセリル、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10のカプリル酸ポリグリセリル、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10のラウリン酸ポリグリセリル、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10のステアリン酸ポリグリセリル、ポリグリセリンの平均重合度が2〜10のジイソステアリン酸ポリグリセリル、及びポリグリセリンの平均重合度が2〜10のペンタステアリン酸ポリグリセリルからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
油中水型皮膚外用剤中におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの含有率は、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、例えば、0.1質量%〜15質量%であることが好ましく、0.3質量%〜10質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜10質量%であることが更に好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有率が0.1質量%以上であれば、油相における表面処理粉体の分散安定性が向上する結果、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する傾向にあり、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有率が15質量%以下であれば、油中水型皮膚外用剤の塗布後におけるベタツキが抑えられ、使用感が向上する傾向にある。
[架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、未変性の、又は、ポリエーテル変性若しくはポリグリセリン変性された架橋型オルガノポリシロキサン重合物を油相に含有する。油中水型皮膚外用剤は、架橋型オルガノポリシロキサン重合物を1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる、分子内の一部に三次元架橋構造を有する重合物である。架橋型オルガノポリシロキサン重合物の一例としては、特公平8−6035号公報、特開平4−272932号公報、特開平5−140320号公報、特開2001−342255号公報、国際公開第2003/024413号、特開2010−202518号公報等に記載された架橋型オルガノポリシロキサン重合物が挙げられる。
架橋型オルガノポリシロキサン重合物としては、例えば、下記の(a)に示される、分子中にケイ素原子に結合した水素原子を平均で1.5個以上含むオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、下記の(b)に示される、分子中に平均で1.5個以上のビニル性反応部位を有する化合物と、の付加重合により得られる化合物が好ましい。
(a)SiO単位、HSiO1.5単位、RSiO1.5単位、RHSiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位、及びRHSiO0.5単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位により形成されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン。Rは、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。
(b)下記の(b−1)〜(b−3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物。
(b−1)SiO単位、(CH=CH)SiO1.5単位、RSiO1.5単位、R(CH=CH)SiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位、及びR(CH=CH)SiO0.5単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位により形成されたオルガノポリシロキサン。Rは、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。
(b−2)下記の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレン。
2m−1O(CO)(CO)2m−1・・・(I)
式中、hは2〜200の整数を表し、iは0〜200の整数を表し、h+iは3〜200である。mは2〜6の整数を表す。
(b−3)下記の一般式(II)で示される化合物。
2p−1O(CHCH(OH)CHO)2p−1・・・(II)
式中、pは2〜20の整数を表し、jは1〜20の整数を表す。
上記(a)及び(b−1)における式中のRは、それぞれ独立に、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。1価の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;アルキル基の水素原子をフェニル基、トリル基等のアリール基で置換したアラルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ハロゲン原子を有するハロゲン化炭化水素基;エチレンオキサイド基を有する炭化水素基などが挙げられる。
上記の(b)に示される化合物として、上記の(b−2)及び(b−3)から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いる場合、架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、下記の(b−4)に示される化合物を更に付加重合させたものであってもよい。
(b−4)下記の一般式(III)で示される不飽和炭化水素。
2q−1(CH2q−1・・・(III)
式中、qは2〜6の整数を表し、kは1以上の整数を表す。
架橋型オルガノポリシロキサン重合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。なお、化合物名は、INCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)で表す。
未変性の架橋型オルガノポリシロキサン重合物としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等の架橋型メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
ポリエーテル変性された架橋型オルガノポリシロキサン重合物としては、(ジメチコン/(PEG(polyethylene glycol)−10/15))クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
ポリグリセリン変性された架橋型オルガノポリシロキサン重合物としては、(ジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー、(ポリグリセリル−3/ラウリルポリジメチルシロキシエチルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、市販品としても入手可能である。市販品としては、例えば、KSG−15、KSG−16、KSG−1610、KSG−18A、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105、KSP−300、KSG−210、KSG−240、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−710、KSG−810、KSG−820、KSG−830、KSG−840、KSG−320Z、KSG−350Z、KSG−360Z、KSG−380Z、KSG−820Z、KSG−850Z(以上、信越化学工業(株))等が挙げられる。
油中水型皮膚外用剤中における架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有率は、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、例えば、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.15質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.3質量%〜5質量%であることが更に好ましい。架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有率が0.1質量%以上であれば、油相に粘性が付与され、表面処理粉体の凝集が抑制される結果、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する傾向にあり、架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有率が10質量%以下であれば、油中水型皮膚外用剤の塗布後における油っぽさ(油膜感)が抑えられ、使用感が向上する傾向にある。
油中水型皮膚外用剤の粘度安定性及び使用感をより向上させる観点から、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.3質量%〜10質量%であり、架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.15質量%〜5質量%であり、かつ、架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有量に対するポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量の比率が、質量基準で0.06〜67であることが好ましい。同様の観点から、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%〜10質量%であり、架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.3質量%〜5質量%であり、かつ、架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有量に対するポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量の比率が、質量基準で0.1〜33であることがより好ましい。
[ポリエーテル変性シリコーン]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、ポリエーテル変性シリコーンを含有していてもよい。油中水型皮膚外用剤がポリエーテル変性シリコーンを含有することにより、油中水型皮膚外用剤の乳化安定性が向上する傾向にある。油中水型皮膚外用剤は、ポリエーテル変性シリコーンを1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。なお、ポリエーテル変性シリコーンは、架橋型オルガノポリシロキサン重合物に該当するものを含まない。
ポリエーテル変性シリコーンは、主鎖であるシリコーン鎖と、変性により導入されたポリエーテル鎖とを有するポリマーである。シリコーン鎖は、直鎖状のシリコーン鎖であってもよく、分岐鎖状のシリコーン鎖であってもよい。ポリエーテル鎖としては、ポリエチレングリコール(PEG)鎖、ポリプロピレングリコール(PPG)鎖等が挙げられる。ポリエーテル変性シリコーンは、変性により導入された炭素数8〜22のアルキル鎖を更に有していてもよい。
ポリエーテル変性シリコーンのHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値は、油中水型皮膚外用剤の乳化安定性の観点から、1〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましい。本明細書において、ポリエーテル変性シリコーンのHLB値は、分子量及びエチレンオキサイド基の個数から求めた値である。市販品を用いる場合には、カタログ等に記載されたHLB値をそのまま適用することができる。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、PEG−11メチルエーテルジメチコン、PEG/PPG−20/22ブチルエーテルジメチコン、PEG/PPG−19/19ジメチコン、PEG−9ジメチコン、PEG−9メチルエーテルジメチコン、PEG−10ジメチコン、PEG−21メチルエーテルジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンは、市販品としても入手可能である。市販品としては、例えば、KF−6011、KF−6011P、KF−6012、KF−6013、KF−6015、KF−6016、KF−6017、KF−6017P、KF−6043、KF−6028、KF−6028P、KF−6038(以上、信越化学工業(株))等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、油中水型皮膚外用剤の乳化安定性の観点から、分岐鎖状のシリコーン鎖を有するポリエーテル変性シリコーンが好ましい。中でも、ポリエーテル変性シリコーンとしては、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン及びラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンから選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
油中水型皮膚外用剤がポリエーテル変性シリコーンを含有する場合、ポリエーテル変性シリコーンの含有率は、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、例えば、0.01質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1質量%〜8質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜6質量%であることが更に好ましい。ポリエーテル変性シリコーンの含有率が0.01質量%以上であれば、油中水型皮膚外用剤の乳化安定性が向上する傾向にあり、ポリエーテル変性シリコーンの含有率が10質量%以下であれば、油中水型皮膚外用剤の塗布後におけるベタツキが減少する傾向にある。
[粘土鉱物]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、粘土鉱物を含有していてもよい。油中水型皮膚外用剤が粘土鉱物を含有することにより、表面処理粉体の凝集が抑制される結果、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する傾向にある。油中水型皮膚外用剤は、粘土鉱物を1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
粘土鉱物としては、特に制限されず、カオリナイト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、雲母等が挙げられる。これらの粘土鉱物の中でも、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性を向上させる観点から、トリオクタヘドラル型三層構造を有するスメクタイトが好ましい。スメクタイトとしては、フッ素ヘクトライト、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト等が挙げられる。
粘土鉱物は、表面処理されたものであってもよい。表面処理された粘土鉱物としては、例えば、四級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤で表面処理されたカチオン変性粘土鉱物が挙げられ、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性を向上させる観点から、カチオン変性スメクタイトが好ましい。カチオン変性スメクタイトとしては、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト等が挙げられる。
粘土鉱物は、市販品としても入手可能である。フッ素ヘクトライトの市販品としては、例えば、ラポナイトB(Laporte社)、ルーセンタイト(登録商標)SWF(コープケミカル(株))等が挙げられる。
ヘクトライトの市販品としては、ラポナイトXLG(Laporte社)、イオナイト(登録商標)−H(水澤化学工業(株))、チキソピー(登録商標)W、チキソピー(登録商標)R(以上、協和化学工業(株))、ルーセンタイト(登録商標)SWN、ルーセントタイト(登録商標)SAN(以上、コープケミカル(株))等が挙げられる。
サポナイトの市販品としては、スメクトンSAI(クニミネ工業(株))等が挙げられる。
スチブンサイトの市販品としては、イオナイト(登録商標)−K、イオナイト(登録商標)−T(以上、水澤化学工業(株))等が挙げられる。
カチオン変性スメクタイトの市販品としては、NIKKOL(登録商標) ニコムルスWO(日光ケミカルズ(株))、BENTONE(登録商標) 27V、BENTONE(登録商標) 27VCG、BENTONE(登録商標) 38V、BENTONE(登録商標) 38VCG(以上、Elementis社)等が挙げられる。
油中水型皮膚外用剤が粘土鉱物を含有する場合、粘土鉱物の含有率は、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、例えば、0.05質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜2質量%であることが更に好ましい。粘土鉱物の含有率が0.05質量%以上であれば、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する傾向にあり、粘土鉱物の含有率が10質量%以下であれば、伸びの良い使用感が得られる傾向にある。
[界面活性剤]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステル以外の界面活性剤を含有していてもよい。油中水型皮膚外用剤が界面活性剤を含有することにより、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する傾向にある。油中水型皮膚外用剤は、界面活性剤を1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤及びイオン性界面活性剤のいずれであってもよい。イオン性界面活性剤としては、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、モノアルキルリン酸塩、レシチン等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
油中水型皮膚外用剤が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有率は、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、例えば、0.01質量%〜30質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが更に好ましい。界面活性剤の含有率が0.01質量%以上であれば、油中水型皮膚外用剤の粘度安定性が向上する傾向にあり、界面活性剤の含有率が30質量%以下であれば、使用感が向上する傾向にある。
[油剤]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、油剤を含有する。油剤は、油中水型皮膚外用剤の油相を形成する組成物において、溶媒又は分散媒となる成分である。油剤としては、室温(25℃)で液状であれば特に制限されない。油剤としては、シリコーン油、エステル油、炭化水素油等が挙げられ、目的に応じて選択することができる。油中水型皮膚外用剤は、油剤を1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン等の環状ポリシロキサン、カプリリルメチコンなどが挙げられる。
シリコーン油の市販品としては、KF−96L−0.65cs、KF−96L−1cs、KF−96L−1.5cs、KF−96L−2cs、KF−96L−5cs、KF−96A−6cs、KF−96−10cs、KF−96−20cs、KF−995(以上、信越化学工業(株))、SH200 C Fluid 1CS、SH200 Fluid 1.5CS、SH200 C 2CS、SH200 C Fluid 5CS、SH200 C Fluid 6CS、SH200 C Fluid 10CS、SH200 C Fluid 20CS、2−1184 Fluid、SH245 Fluid、DC246 Fluid、DC345 Fluid、SS−3408(以上、東レ・ダウコーニング(株))、TSF404、TSF405、TSF4045(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社)等が挙げられる。
エステル油としては、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、エチルヘキサン酸セチル、ホホバ油、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、トリイソステアリン、ジイソステアリン酸グリセリル、トリエチルヘキサノイン、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、パルミチン酸イソプロピル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジピバリン酸トリプロピレングリコール、イソノナン酸イソトリデシル等が挙げられる。
炭化水素油は、直鎖状及び分岐鎖状のいずれであってもよい。炭化水素油としては、イソデカン、イソドデカン、イソヘキサデカン等の炭素数8〜16のイソアルカン(イソパラフィン)等が挙げられる。
油中水型皮膚外用剤中における油剤の含有率は、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、例えば、5質量%〜80質量%であることが好ましく、10質量%〜75質量%であることがより好ましく、15質量%〜65質量%であることが更に好ましい。
[水]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、水を含有する。水は、油中水型皮膚外用剤の水相を形成する組成物において、溶媒又は分散媒となる成分である。水としては、皮膚外用剤に適用し得る水であれば特に制限されない。
[多価アルコール]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、多価アルコールを含有していてもよい。油中水型皮膚外用剤が多価アルコールを含有することにより、油中水型皮膚外用剤の使用感(保湿性)が向上する傾向にある。油中水型皮膚外用剤は、多価アルコールを1種単独で含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
多価アルコールとしては、グリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、グルコース、ガラクトース、スクロース、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース等が挙げられる。
[他の成分]
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン以外の紫外線吸収剤、水溶性有機溶剤(エタノール等)、防腐剤(フェノキシエタノール、メチルパラベン等)、pH調整剤、エモリエント剤、保湿剤、酸化防止剤、美白剤、着色剤、香料などが挙げられる。
<油中水型皮膚外用剤の粘度>
油中水型皮膚外用剤の25℃における粘度は、8000mPa・s〜18000mPa・sであることが好ましく、8000mPa・s〜16000mPa・sであることがより好ましい。油中水型皮膚外用剤の25℃における粘度が8000mPa・s以上であれば、安定性が向上する傾向にあり、油中水型皮膚外用剤の25℃における粘度が18000mPa・s以下であれば、油中水型皮膚外用剤を塗布する際の伸びが良好なものとなり、使用感が向上する傾向にある。
なお、本明細書において油中水型皮膚外用剤の25℃における粘度は、公知の粘度の測定法であれば限定されない。例えば、粘度の測定は、BL型粘度計(M3ロータ)を用いて、ロータ回転数6回転/分で60秒間撹拌して測定される値を用いることができる。BL型粘度計としては、例えば、東機産業(株)のVISCOMETER TVB−10を好適に用いることができる。但し、BL型粘度計は、これに限定されない。
<油中水型皮膚外用剤の用途>
本実施形態の油中水型皮膚外用剤は、化粧料、経皮医薬部外品等の用途に適用することができる。化粧料としては、スキンケア化粧料、日焼け止め化粧料、化粧下地等のメイクアップ化粧料などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。
<油中水型皮膚外用剤の製造方法>
本実施形態の油中水型皮膚外用剤の製造方法は、特に制限されず、公知の油中水型皮膚外用剤の製造方法に従って製造することができる。
例えば、表面処理粉体と他の油相成分とを含有する油相組成物を調製し、得られた油相組成物と水相組成物とを混合して、油中水型皮膚外用剤を製造することができる。
油相組成物と水相組成物とを混合して油中水型乳化物としての油中水型皮膚外用剤を得る際の乳化方法としては、特に制限はなく、常法に従って行うことができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜10、比較例1〜3、比較例5〜9]
シクロペンタシロキサン、表面処理粉体、及びジメチコン10CSを室温にてディスパーで充分に撹拌混合した。その後、油相組成物が含む残りの成分を更に添加し、撹拌混合して均一化し、油相組成物を得た。
次いで、水相組成物が含む成分を室温にて撹拌混合して均一化し、水相組成物を得た。
次いで、油相組成物及び水相組成物を常法に従って混合し、ホモジナイザー(HM−310、アズワン(株))を用いて、1000回転/分(実施例6以外)又は4000回転/分(実施例6)の条件で10分間撹拌することにより、実施例1〜10、比較例1〜3、及び比較例5〜9の油中水型の皮膚外用剤を得た。
[比較例4]
シクロペンタシロキサン及びジメチコン10CSを室温にてディスパーで充分に撹拌混合した。その後、油相組成物が含む残りの成分を更に添加し、撹拌混合して均一化し、油相組成物を得た。
次いで、水相組成物が含む成分を室温にて撹拌混合して均一化し、水相組成物を得た。
次いで、油相組成物及び水相組成物を常法に従って混合し、ホモジナイザー(HM−310、アズワン(株))を用いて、1000回転/分の条件で10分間撹拌することにより、比較例4の水中油型の皮膚外用剤を得た。
実施例1〜10及び比較例1〜9の皮膚外用剤における各成分の含有率を表1〜表6に示す。表1〜表6における「%」は「質量%」を示し、「−」はその成分を含有しないことを示す。表6における「B/C比」は、架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有量に対するポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有量の比率(質量基準)を意味する。
なお、表1及び表5に記載の実施例1は、比較の便宜のために重複して記載したものであり、いずれも同じものである。また、表3及び表6に記載の実施例3は、比較の便宜のために重複して記載したものであり、いずれも同じものである。
表1〜表6に記載の各成分の詳細は以下の通りである。
・表面処理粉体:HXMT−100ZA(テイカ(株))
・PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン:KF−6028(信越化学工業(株))
・ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2:EMALEX DISG−2(日本エマルジョン(株))
・(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー:KSG−16(体積平均粒子径5μm、信越化学工業(株))
・(ジメチコン/(PEG−10/15)クロスポリマー:KSG−210(信越化学工業(株))
・ステアリン酸ポリグリセリル−2:NIKKOL(登録商標) DGMS(日光ケミカルズ(株))
・ステアリン酸ソルビタン:NIKKOL(登録商標) SS−10V(日光ケミカルズ(株))
・ステアリン酸グリセリル:NIKKOL(登録商標) MGS−AV(日光ケミカルズ(株))
・メチルフェニルシリコーンオイル:KF−53(信越化学工業(株))
・パルミチン酸デキストリン:レオパール(登録商標)TL2(千葉製粉(株))
・ジステアルジモニウムヘクトライト:NIKKOL(登録商標) ニコムルスWO(日光ケミカルズ(株))
[評価]
実施例1〜10及び比較例1〜9の皮膚外用剤について、以下の各評価を行った。結果を表1〜表6に示す。なお、比較例1の皮膚外用剤は、粘度が非常に低く、粘度安定性、ベタツキ、油っぽさ(油膜感)、及びキシミの各評価を行うことができなかった。また、比較例2の皮膚外用剤は、経時により油相と水相とが分離してしまい、粘度安定性の評価を行うことができなかった。
(粘度安定性の評価)
BL型粘度計(VISCOMETER TVB−10、東機産業(株)、M3ロータ)を用いて、実施例1〜10及び比較例3〜9の皮膚外用剤をロータ回転数6回転/分で60秒間撹拌し、25℃における粘度(初期粘度)を測定した。次いで、実施例1〜10及び比較例3〜9の皮膚外用剤を60℃の恒温槽に入れ、14日後にBL型粘度計を用いて25℃における粘度(経時粘度)を測定した。そして、初期粘度から粘度の増減がどの程度抑えられたか、粘度安定性を評価する指標として、初期粘度を100%としたときの経時粘度の相対値を下記式で定義した。結果を表1〜表6に示す。経時粘度の相対値が60%以上であれば、実用上許容できると考えられる。
経時粘度の相対値(%)=(経時粘度/初期粘度)×100
(ベタツキの評価)
10名の専門パネラーに実施例1〜10及び比較例2〜9の皮膚外用剤を指で顔に塗布してもらい、塗布後のベタツキを、以下の5段階の評価基準で評価してもらった。そして、10名の専門パネラーによる評価値を平均し、小数点第1位を四捨五入した値をベタツキの評価結果とした。結果を表1〜表6に示す。評価結果が3以上であれば、実用上許容できると考えられる。
なお、「ベタツキ」とは、皮膚外用剤を肌に塗布した後の感触であって、手指等と皮膚外用剤を塗布した肌との間における貼り付きや粘着を伴う感触を指す。
−評価基準−
5:ベタツキを感じない
4:ベタツキをほとんど感じない
3:ベタツキを少し感じる
2:ベタツキを感じる
1:ベタツキを強く感じる
(油っぽさ(油膜感)の評価)
10名の専門パネラーに実施例1〜10及び比較例2〜9の皮膚外用剤を指で顔に塗布してもらい、塗布後の油っぽさ(油膜感)を、以下の5段階の評価基準で評価してもらった。そして、10名の専門パネラーによる評価値を平均し、小数点第1位を四捨五入した値を油っぽさ(油膜感)の評価結果とした。結果を表1〜表6に示す。評価結果が3以上であれば、実用上許容できると考えられる。
なお、「油っぽさ(油膜感)」とは、皮膚外用剤を肌に塗布した後の感触であって、手指等と皮膚外用剤を塗布した肌との間に、シリコーン特有の人工的ななめらかさやヌメリ感を伴う感触を指す。
−評価基準−
5:油っぽさ(油膜感)を感じない
4:油っぽさ(油膜感)をほとんど感じない
3:油っぽさ(油膜感)を少し感じる
2:油っぽさ(油膜感)を感じる
1:油っぽさ(油膜感)を強く感じる
(キシミの評価)
10名の専門パネラーに実施例1及び比較例2〜4の皮膚外用剤を指で顔に塗布してもらい、塗布時のキシミを、以下の5段階の評価基準で評価してもらった。そして、10名の専門パネラーによる評価値を平均し、小数点第1位を四捨五入した値をキシミの評価結果とした。結果を表1に示す。評価結果が3以上であれば、実用上許容できると考えられる。
なお、「キシミ」とは、皮膚外用剤を肌に塗布しているときの感触であって、粉末成分同士が直接接触した際の摩擦により生じる、なめらかさに欠けた感触を指す。
−評価基準−
5:キシミを感じない
4:キシミをほとんど感じない
3:キシミを少し感じる
2:キシミを感じる
1:キシミを強く感じる
(伸びの評価)
10名の専門パネラーに実施例1及び実施例6の皮膚外用剤を指で顔に塗布してもらい、塗布時の伸びを、以下の5段階の評価基準で評価してもらった。そして、10名の専門パネラーによる評価値を平均し、小数点第1位を四捨五入した値を伸びの評価結果とした。結果を表5に示す。評価結果が3以上であれば、実用上許容できると考えられる。
なお、「伸び」とは、皮膚外用剤を肌に塗布しているときの感触であって、肌の上での広がりがよい感触を指す。
−評価基準−
5:伸びが非常に優れる
4:伸びが優れる
3:伸びが感じられる
2:伸びが劣る
1:伸びが非常に劣る
(紫外線遮蔽能の評価)
ISO24443:2012のin vitro測定方法に基づき、実施例1〜10及び比較例1〜9の皮膚外用剤32.5mgを、ポリメチルメタクリレート(PMMA)プレート(HELIOPLATE HD6、HelioScreen社)に均一な厚みに塗布し、測定試料を作製した。なお、測定試料はそれぞれ2サンプルずつ作製した。
この測定試料について、SPF(Sun Protection Factor)アナライザー(UV−2000S、Labsphere社)を用いて透過率を測定し、SPF値を求めた。SPF値は、2つのサンプルをそれぞれ5箇所(n=5)ずつ測定し、その平均値とした。
SPF値が30以上であれば「G1」とし、30未満であれば「NG」とした。結果を表1〜表6に示す。






表1〜表6に示されるように、表面処理粉体と、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、架橋型オルガノポリシロキサン重合物と、を油相に含有する実施例1〜10の油中水型の皮膚外用剤は、いずれも紫外線遮蔽能及び粘度安定性に優れ、かつ、塗布後におけるベタツキ及び油っぽさ(油膜感)が抑えられ、使用感にも優れていた。
一方、実施例1の皮膚外用剤から表面処理粉体を除いた比較例1の皮膚外用剤は、粘度が非常に低く、かつ、紫外線遮蔽能を有さず、実用上許容できるものではなかった。
また、実施例1の皮膚外用剤からポリグリセリン脂肪酸エステルを除いた比較例2の皮膚外用剤は、経時により油相と水相とが分離してしまい、粘度安定性が著しく劣る上、塗布後に油っぽさ(油膜感)が感じられ、使用感も劣っていた。
また、実施例1の皮膚外用剤から架橋型オルガノポリシロキサン重合物を除いた比較例3の皮膚外用剤は、粘度安定性に劣る上、塗布後にベタツキが感じられ、使用感も劣っていた。
また、比較例4の皮膚外用剤は、実施例1の皮膚外用剤と同じ成分を含有するものの、表面処理粉体が水相に含有されていることに起因し、塗布時にキシミが強く感じられ、使用感に劣るものであった。
また、実施例2の皮膚外用剤におけるポリグリセリン脂肪酸エステルを他の成分に変更した比較例5〜7の皮膚外用剤、及び実施例2の皮膚外用剤における架橋型オルガノポリシロキサン重合物を他の成分に変更した比較例8及び比較例9の皮膚外用剤は、いずれも粘度安定性及び使用感に劣るものであった。
なお、実施例4と実施例5とを対比すると、皮膚外用剤が粘土鉱物を含有すると粘度安定性が向上することが分かる(表4)。
また、実施例1と実施例6とを対比すると、皮膚外用剤の粘度を適切に設定することで、伸びが良好になり、使用感が向上することが分かる(表5)。
また、実施例3、実施例9、及び実施例10と実施例7及び実施例8とを対比すると、皮膚外用剤におけるポリグリセリン脂肪酸エステルと架橋型オルガノポリシロキサン重合物との含有量及び含有量の比を適切に設定することで、使用感がより向上することが分かる(表6)。

Claims (7)

  1. 酸化チタン及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種の粉体の表面に、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンと脂肪酸及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種とを含む表面処理層を有する表面処理粉体(A)と、
    ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)と、
    未変性の、又は、ポリエーテル変性若しくはポリグリセリン変性された架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)と、
    ポリエーテル変性シリコーンと、
    を油相に含有し、
    油中水型皮膚外用剤中における表面処理粉体(A)の含有率が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して0.1質量%〜50質量%であり、
    ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)が、炭素数8〜22の脂肪酸と平均重合度2のポリグリセリンとのエステルであり、ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有率が油中水型皮膚外用剤の全質量に対して0.3質量%〜10質量%であり、
    架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有率が油中水型皮膚外用剤の全質量に対して0.1質量%〜10質量%、であり、且つ、
    架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有量に対するポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有量の比率が、質量基準で0.03〜84.6であり、且つ、
    ポリエーテル変性シリコーンの含有率が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して0.01質量%〜10質量%である油中水型皮膚外用剤。
  2. ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)が、ステアリン酸ポリグリセリル、及びジイソステアリン酸ポリグリセリルからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の油中水型皮膚外用剤。
  3. 架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)が、下記の(a)に示される、分子中にケイ素原子に結合した水素原子を平均で1.5個以上含むオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、下記の(b)に示される、分子中に平均で1.5個以上のビニル性反応部位を有する化合物と、の付加重合により得られる請求項1又は請求項2に記載の油中水型皮膚外用剤。
    (a)SiO単位、HSiO1.5単位、RSiO1.5単位、RHSiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位、及びRHSiO0.5単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位により形成されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン。Rは、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。
    (b)下記の(b−1)〜(b−3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物。
    (b−1)SiO単位、(CH=CH)SiO1.5単位、RSiO1.5単位、R(CH=CH)SiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位、及びR(CH=CH)SiO0.5単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位により形成されたオルガノポリシロキサン。Rは、脂肪族不飽和基を除く、炭素数1〜30の1価の有機基を表す。
    (b−2)下記の一般式(I)で示されるポリオキシアルキレン。
    2m−1O(CO)(CO)2m−1・・・(I)
    式中、hは2〜200の整数を表し、iは0〜200の整数を表し、h+iは3〜200である。mは2〜6の整数を表す。
    (b−3)下記の一般式(II)で示される化合物。
    2p−1O(CHCH(OH)CHO)2p−1・・・(II)
    式中、pは2〜20の整数を表し、jは1〜20の整数を表す。
  4. 粘土鉱物を更に含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の油中水型皮膚外用剤。
  5. 粘土鉱物が、スメクタイトである請求項4に記載の油中水型皮膚外用剤。
  6. ポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.3質量%〜10質量%であり、架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有量が、油中水型皮膚外用剤の全質量に対して、0.15質量%〜5質量%であり、かつ、架橋型オルガノポリシロキサン重合物(C)の含有量に対するポリグリセリン脂肪酸エステル(B)の含有量の比率が、質量基準で0.06〜67である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の油中水型皮膚外用剤。
  7. 25℃における粘度が、8000mPa・s〜18000mPa・sである請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の油中水型皮膚外用剤。
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