JP2020096964A - 遊技機 - Google Patents

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洋一 小野
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大輔 下森
博幸 角谷
Hiroyuki Kadoya
博幸 角谷
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Shogo Kita
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秀明 岡崎
Hideaki Okazaki
秀明 岡崎
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Takayuki Yamaguchi
貴之 山口
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Yuki Misawa
雄樹 三澤
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允仁 岩田
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Abstract

【課題】遊技者に遊技を継続的に行う動機付けを付与可能な遊技機の提供。【解決手段】主な遊技の進行を管理する遊技制御手段110と、所定の契機に基づいて、カウンタ203を更新するカウンタ制御手段120と、通常状態から当該通常状態よりも遊技者が有利な有利遊技状態へ移行させることが可能な有利遊技管理手段150と、有利遊技状態への移行確率が通常状態よりも高いチャンスゾーン状態へ移行させることが可能なチャンスゾーン管理手段140と、有利遊技状態において、所定の役の入賞を容易にする報知演出を実行する演出制御手段510とを備える遊技機において、有利遊技管理手段150は、有利遊技状態においてカウンタ203が所定値に到達した場合には、有利遊技状態に係る特典を付与し、カウンタ制御手段120は、通常状態及び有利遊技状態間において継続的にカウンタを更新するとともに、有利遊技状態終了時を除く所定の契機でカウンタ203の値をクリア可能とする。【選択図】図13

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来から、遊技機の一つとして、外周面に複数の図柄が配列された複数のリールを備えた回胴式遊技機(スロットマシン)が知られている。この種の遊技機は、遊技者が遊技媒体の一つであるメダルを投入して開始操作を行うと、リールが回転するとともに、役の当否を決定する内部抽選が行われ、停止操作を行うと、リールが停止するとともに、停止したリールに表示された図柄の組合せが、内部抽選、当選した役に対応して予め定められた入賞形態を示す図柄の組合せの態様で停止した場合に、当該役が入賞したものと判定して遊技媒体の払い出しなどの所定の処理を行う。
また、この種の遊技機では、遊技状態として、多くの遊技媒体の獲得(払出し)が可能な有利遊技状態が設けられており、有利遊技状態への移行に係る移行抽選の契機役である特定役(当選確率が他の役よりも低いレア小役)の当選が、遊技媒体の払出数に大きく関与している(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−236702号公報
しかしながら、特許文献1の遊技機において、特定役は、有利遊技状態への移行抽選の契機役であるからこそ、特定役の当選に対する期待が高いが、その反面、当選し難い特定役に当選しても移行抽選に当選しない場合には落胆が大きい。従って、特定役には当選するが移行抽選には当選しない場合には、遊技に対する興趣が低下し、それが続くと遊技者はその遊技を止めてしまう虞もある。
本発明は、係る課題に鑑みてなされたものであり、遊技者に遊技を継続的に行う動機付けを付与可能な遊技機を提供することを目的とする。
第1の発明は、複数のリールと、前記リールの回転及び停止を制御し、複数種類の役の当否を決定し、前記複数のリールが停止した状態で、前記役毎に予め定められた入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されていることに基づいて、役が入賞したと判定する遊技制御手段と、所定の契機に基づいて、カウンタを更新するカウンタ制御手段と、通常状態から当該通常状態よりも遊技者が有利な有利遊技状態へ移行させることが可能な有利遊技管理手段と、前記有利遊技状態への移行確率が前記通常状態よりも高いチャンスゾーン状態へ移行させることが可能なチャンスゾーン管理手段と、前記有利遊技状態において、所定の役の入賞を容易にする報知演出を実行する演出制御手段とを備える遊技機において、有利遊技管理手段は、前記有利遊技状態において前記カウンタが所定値に到達した場合には、前記有利遊技状態に係る特典を付与し、前記カウンタ制御手段は、前記通常状態及び前記有利遊技状態間において継続的に前記カウンタを更新するとともに、前記有利遊技状態終了時を除く所定の契機で前記カウンタの値をクリア可能とする。
本発明によれば、遊技者に遊技を継続的に行う動機付けを付与することができる。
本発明の第1の実施形態に係るスロットマシンの斜視図である。 同じく、スロットマシンの各構成要素の関係を示すブロック図である。 同じく、スロットマシンの遊技状態と遊技状態の移行契機を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの加算ポイントテーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの規定数ポイントテーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの初期遊技回数テーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの当否抽選テーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの回数抽選テーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンのループ抽選テーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの主要な処理を説明するためのフロー図である。 同じく、スロットマシンの主要な処理を説明するためのフロー図である。 同じく、スロットマシンの主要な処理を説明するためのフロー図である。 同じく、スロットマシンの主要な処理を説明するためのフロー図である。 本発明の他の実施形態に係るスロットマシンの有利当否抽選テーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの有利回数抽選テーブルの構成を説明するための図である。 同じく、スロットマシンの有利ループ抽選テーブルの構成を説明するための図である。
以下、本発明の遊技機の一実施形態を、添付図面を参照しながら詳述する。なお、この実施形態は、本発明を限定するものではない。なお、以下の説明において遊技機の各部の基準となる方向は、その遊技機の正面に対面する遊技者の視点(正面視)に合わせて説明する。
図1に示すように、本実施形態の遊技機であるスロットマシンSは、遊技媒体として、例えばメダルを投入または払出し可能であって、箱型の筐体1と、筐体1の前側の開口部を開閉可能な前扉2と、筐体1内に収容された左リール3L、中リール3C、及び右リール3R(以下、まとめてリール3L〜3Rともいう)とを備えている。リール3L〜3Rは、外周面が回転方向へ21つに区画され、当該区画された領域には複数種類の図柄(例えば、リプレイ図柄、ベル図柄、スイカ図柄、チェリー図柄、ボーナス図柄等)が予め定めた順番で配列されている。前扉2の前面には、リール3L〜3Rの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)を、前方から視認可能とする表示窓4と、表示窓4の下方にあって後述するクレジットメダル数(最大で50枚に制限)を表示するクレジット数表示器、及び入賞時の払出しメダル数を表示する払出表示器等を有する7セグメント表示器から構成される遊技情報表示部8とが設けられている。
前扉2の前面から前方へ突出する操作部OPの上面には、メダルを投入可能であって、投入されたメダルの通過によりオン状態に切り替わるメダル検出スイッチ9a(図2参照)を内蔵したメダル投入口9と、押下操作により内蔵されたベットスイッチ10a(図2参照)がオン状態に切り替わることに基づいて、後述するクレジットメダルから1回の遊技を行うためのメダルの枚数(以下、規定投入数という)を設定(以下、ベットという)可能とするベットボタン10とが設けられる。ここで、クレジットメダルとは、メダル投入口9にメダルが投入されたことに基づいて、後述するメインメモリ200に記憶されるメダル情報(メダル1枚につき1クレジット)のことである。また、操作部OPの前側垂直面には、前方に突出し押下操作により内蔵されたスタートスイッチ15a(図2参照)がオン状態に切り替わることに基づいて、リール3L〜3Rの回転を始動可能とするスタートレバー15と、リール3L〜3Rのそれぞれに対応し、押下操作により内蔵されたストップスイッチ16a(図2参照)がオン状態に切り替わることに基づいて、リール3L〜3Rの回転をそれぞれ停止可能とする左ストップボタン16L、中ストップボタン16C、及び右ストップボタン16R(以下、まとめてストップボタン16L〜16Rともいう)とが設けられる。さらには、操作部OPの下方には、メダル払出口18から払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受皿19が設けられる。
前扉2における表示窓4の上方には、演出装置(報知手段)600(図2参照)を構成する、複数種類の動画または静止画像を表示可能な演出表示装置5と、複数種類の効果音や楽曲が出力されるスピーカ6と、複数種類の点滅パターンを有する演出ランプ7とが設けられており、遊技に係る情報の報知が可能となっている。
表示窓4には、左右方向に1本の入賞判定ラインLが設定されている。入賞判定ラインLは、規定投入数(例えば、3枚)のメダルが投入(設定)されることにより有効となる。入賞判定ラインL上に、役に対応する図柄の組合せが停止表示されると、入賞と判断されて当該役の入賞に対応する処理が後述のように実行される。
筐体1の内部には、リール3L〜3R及びリール3L〜3Rを回転させるための駆動源を含むリールユニット30(図2参照)と、投入されたメダルを貯留するメダル貯蔵タンク(図示省略)と、貯留しているメダルを1枚単位で払い出し可能なホッパーユニット32(図2参照)と、スロットマシンSに対して外部からの電力を供給可能な電源ユニット(図示省略)と、後述するメイン基板100と、サブ基板500(ともに図2参照)とが設けられる。メイン基板100とサブ基板500は、メイン基板100のみからの信号が送信可能な単方向通信で接続されている。
次に、図2を参照して本実施形態のスロットマシンSの制御について説明する。
(メイン基板100)
図2に示すように、メイン基板100は、遊技を統括的に制御する制御基板であって、メダル検出スイッチ9a、ベットスイッチ10a、スタートスイッチ15a、またはストップスイッチ16aからのオン信号(オン状態に切り替わった際の信号)を受信することで、遊技を進行させるための各種の演算処理を行うとともに、演算処理の結果に基づいて、リールユニット30やホッパーユニット32等の出力動作の制御を行う。
このメイン基板100の機能は、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムからなるソフトウエアを実行することにより実現される。
具体的には、図2に示すように、メイン基板100は、遊技制御手段110と、ポイント管理手段(有利遊技管理手段、累計値管理手段)120と、規定数ポイント決定手段(有利遊技管理手段、累計値管理手段)130と、AT管理手段(有利遊技管理手段、有利遊技準備手段)150と、メインメモリ200とを含んで構成される。
ここで、メインメモリ200は、本実施形態のスロットマシンSにおけるシステムプログラムが記憶されたROMと、メイン基板100で生成されるシステムプログラムで使用するフラグや演算した値等の各種データが記憶されるとともに、ワークエリアとして使用されるRAMとによって構成される。メインメモリ200には、遊技制御手段110等が処理に要する情報を格納するための記憶領域として、例えば、メインフラグ記憶手段201、AT終了判定カウンタ202、及びポイントカウンタ203が設定されるとともに、加算ポイントテーブル204、規定数ポイントテーブル205、通常初期回数テーブル206、有利初期回数テーブル207、当否抽選テーブル208、回数抽選テーブル209、ループ抽選テーブル210等が記憶されている。
(遊技制御手段110)
遊技制御手段110は、遊技の進行管理を行い、規定投入数のメダルがメダル投入口9に投入されるか、または、クレジットメダルがベットされたことに基づいて、スタートレバー15への操作及び入賞判定ラインLを有効にする処理を行う。続いて、スタートレバー15の押下操作(開始操作)を契機に、遊技が開始され、リール3L〜3Rを回転制御するとともに、後述する内部抽選を実行し、リール3L〜3Rの回転速度が所定の速度まで上昇したことを条件として、ストップボタン16L〜16Rへの操作を有効化する処理を行う。続いて、ストップボタン16L〜16Rが押下操作(停止操作)されると、内部抽選の結果に応じた停止位置にリール3L〜3Rが停止するように、メインメモリ200に記憶された停止制御テーブル(図示省略)を参照等して停止制御する。そして、メインメモリ200に記憶された入賞判定テーブル(図示省略)を参照して当選した役の入賞形態を示す図柄の組合せ(以下、単に図柄組合せという)が入賞判定ラインL上に表示されたか否かを判断し、当選した役の入賞形態を示す図柄組合せが表示されたこと(遊技結果)に基づいて当該役が入賞したと判断した場合は、役の配当(役が入賞した際のメダルの払出数)に応じた枚数のメダルをホッパーユニット32に払出させる制御を行い、メダルをメダル払出口18からメダル受皿19へ払い出させて(所定の処理)遊技が終了する。
また、遊技制御手段110は、後述する役のうちリプレイが入賞したことに基づいて、遊技者が所持するメダル(クレジットメダルを含む)を投入せずに前回の遊技の際の投入数と同じ枚数分のメダルを自動的に投入状態とする自動投入処理(所定の処理)を行う。なお、ビッグボーナスについては当選、入賞を契機に後述する遊技状態を変動させる(他の遊技状態へ移行させる)制御を行う。
遊技制御手段110は、内部抽選や遊技状態等の上記処理の結果に係る情報等をコマンド信号としてサブ基板500へ送信する。
なお、本明細書において、スタートレバー15の押下操作によりリール3L〜3Rが回転してから、ストップボタン16L〜16Rの押下操作によりリール3L〜3Rが停止した結果、入賞判定ラインL上に表示された図柄組合せに基づく処理が完了するまでを単位遊技、すなわち1遊技(1ゲーム、以下単位を「G」とする)として説明する。
以下、遊技制御手段110が行う主な処理及び制御について詳説する。
(内部抽選)
遊技制御手段110は、スタートレバー15の押下操作を契機に、メイン基板100に設けられた乱数生成手段(図示省略)により生成された乱数値を取得し、取得した乱数値に基づいて、メイン基板100に設けられた複数の内部抽選テーブル(図示省略)から後述する遊技状態に応じた1の内部抽選テーブルを参照し、当該内部抽選テーブルの役に係る情報が格納されたフィールド等の値と照合して、役の当否を決定する内部抽選を行う。
参照される内部抽選テーブル(フィールド)には、上記の乱数値の範囲に対応した値(例えば、0〜65535)に対して、小役、リプレイ、ビッグボーナスなどの各種の役及びこれらの役に当選しないはずれのいずれかが対応するように設定されている。
小役には、例えば、主にベル図柄から構成された図柄組合せからなる「ベル」、少なくともリール3L上においてチェリー図柄が表示される図柄組合せからなる「チェリー」、主にスイカ図柄から構成された図柄組合せからなる「スイカ」、各図柄の適当な組合せの図柄組合せからなる複数の「特殊小役」や「特別小役」等が設定されており、それぞれ配当や、入賞形態を示す図柄組合せの数が異なる場合があるように設定されている。また、チェリー、スイカ及び特別小役は、後述するボーナス状態やAT状態等の有利遊技状態への移行抽選(有利遊技抽選)や、AT遊技中の上乗せ当否抽選の契機役として設定されている。
また、内部抽選テーブルには、1回の内部抽選で複数種類の小役(例えば、ベル及び特殊小役)が同時に当選するように同一の値に対して複数種類の小役が対応づけられる当選領域(フィールド)として複数種類の「打順小役」が設定されており、当選した打順小役の種類によって、ストップボタン16L〜16Rの押し順に応じて入賞する小役が異なるよう(例えば、ベルまたは特殊小役のいずれか一方が入賞するよう)に設定されている。
また、リプレイとして、リプレイA〜Dが設定されている。
また、内部抽選テーブルには、1回の内部抽選で複数種類のリプレイが同時に当選するように同一の値に対して複数種類のリプレイが対応づけられる当選領域として複数種類の「打順リプレイ」が設定されており、当選した打順リプレイの種類によって、ストップボタン16L〜16Rの押し順に応じて入賞するリプレイが異なるように(リプレイA〜Dのいずれか一つが入賞するように)設定されている。
内部抽選テーブルは、後述する遊技状態(通常状態、ボーナス内部状態、及びボーナス状態)に応じて複数設定されており、通常状態に対応する内部抽選テーブルXには、ビッグボーナスが抽選対象として設定されているが、ボーナス内部状態に対応する内部抽選テーブルY及びボーナス状態に対応する内部抽選テーブルZには、ビッグボーナスが抽選対象から除外されている。
さらに、内部抽選テーブルX、Yには、複数種類の打順小役がそれぞれ当選する場合や打順リプレイが当選する場合があるように、また、内部抽選テーブルZにはベル(当該ベルは、打順小役で同時当選するベルとは異なる)が単独で当選する場合があるように、また、内部抽選テーブルX、Y、Zには、チェリー、スイカまたは特別小役がそれぞれ単独で当選する場合があるように、各役に対してそれぞれの値が設定される。なお、リプレイの設定状態については、後述するリプレイの抽選状態の説明の際に説明する。
(リール制御処理)
遊技制御手段110は、リール3L〜3Rの回転及び停止を制御するリール制御処理を行う。
リール制御処理は、主にスタートレバー15の押下操作に基づいて、リール3L〜3Rを回転させるリール回転制御と、ストップボタン16L〜16Rの押下操作に基づいてリール3L〜3Rを、内部抽選の結果に応じた態様で停止させるリール停止制御とを行うことで、リール3L〜3Rに付された図柄を変動、停止させる。
本実施形態のスロットマシンSでは、遊技制御手段110は、打順小役や打順リプレイが当選した際、リール停止制御を適宜行うことにより、ストップボタン16L〜16Rの押し順、換言するとリール3L〜3Rの停止操作順序に応じて、リール(図柄)の停止位置を決定して入賞する役が異なるように制御している。
ここで、打順小役には、予め正解押し順と不正解押し順とがそれぞれ設定されており、内部抽選で、打順小役に当選した際、正解押し順でストップボタン16L〜16Rが押下操作された場合には、ストップボタン16L〜16Rの押下タイミングに関わらずベルが入賞するようにリール3L〜3Rが停止制御され、不正解押し順でストップボタン16L〜16Rが押下操作された場合には、ストップボタン16L〜16Rの押下タイミングに関わらず特殊小役が入賞するようにリール3L〜3Rが停止制御される。
なお、ベルは、特殊小役よりも配当が多く設定されているため、遊技者は、打順小役当選時に正解押し順で操作することによって、不正解押し順で操作した場合よりもメダルを多く獲得することができるようになっている。また、特殊小役の入賞に基づいて、後述するリプレイの抽選状態が、リプレイ高確率状態からリプレイ低確率状態へ転落するようにもなっている。
一方、打順リプレイには、打順小役のような正解押し順等が設定されていないが、ストップボタン16L〜16Rの押し順に応じて、遊技状態の変動に影響を及ぼすことがないリプレイA及びBや、後述するリプレイの抽選状態がリプレイ高確率状態からリプレイ低確率状態へ転落する契機となるリプレイCや、同じくリプレイ低確率状態からリプレイ高確率状態へ昇格する契機となるリプレイDが、ストップボタン16L〜16Rの押下タイミングに関わらず入賞するようにリール3L〜3Rが停止制御される。
(遊技状態移行制御)
遊技制御手段110は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、ボーナス内部状態、及びボーナス状態の間でそれぞれ遊技状態を移行させる(開始させ、終了させる)遊技状態移行制御を行う。
図3に示すように、遊技状態移行制御は、通常状態を初期状態として、通常状態において内部抽選によるビッグボーナスの当選を契機にボーナス内部状態へ移行させ、さらに、ビッグボーナスの入賞を契機にボーナス状態へ移行させ、ボーナス状態においてメダルの払出数の合計が予め定められた所定枚数(例えば、200枚)を超えたことを契機としてボーナス状態を終了させて、通常状態へ移行させる制御を行う。
ここで、各遊技状態では、リプレイの当選確率がそれぞれ異なるように、対応する各内部抽選テーブルX、Y、Zにおいてそれぞれリプレイの抽選状態が設定されている。
通常状態は、リプレイ低確率状態(リプレイの当選確率が例えば1/7.3)とリプレイ高確率状態(リプレイの当選確率が例えば1/1.5)との間で互いに移行可能に設定されている。ボーナス内部状態は、リプレイ中確率状態(リプレイの当選確率が例えば1/3.7)、ボーナス状態は、リプレイ無抽選状態(リプレイを抽選対象から除外)がそれぞれ設定されている。
遊技制御手段110は、通常状態におけるリプレイ低確率状態においてリプレイDの入賞を契機に、リプレイ高確率状態に設定し、リプレイ高確率状態においてリプレイCまたは特殊小役の入賞を契機に、リプレイ低確率状態に設定する。
なお、遊技制御手段110は、メインメモリ200に設定されたメインフラグ記憶手段201に、遊技状態やリプレイの抽選状態に対応するフラグを設定または消去(以下、クリアともいう)することによって、各遊技状態または各リプレイの抽選状態を移行(設定)するような制御を行っており、これに付随して各遊技状態において参照される内部抽選テーブルX、Y、Zが設定される。
(ポイント管理手段120)
ポイント管理手段(有利遊技管理手段、累計値管理手段)120は、後述する特定有利遊技処理の実行条件に係る所定のポイント(値、単位:P)を管理する。具体的には、ポイント抽選を実行し、当選したポイント数(値)を累計する累計処理を行う。
ポイント抽選は、通常状態において、例えば、内部抽選で特定役であるチェリーまたはスイカ等の当選を契機に、メインメモリ200に記憶された加算ポイントテーブル204(図4参照)を参照して行われ、当該抽選の結果ポイントが決定する。
図4に示すように、加算ポイントテーブル204には、例えば、チェリーが当選した場合のポイント数の当選確率が、「1P」が74%、「5P」が20%、「10P」が5%、「20P」が1%、スイカが当選した場合のポイント数の当選確率が、「3P」が78%、「10P」及び「15P」がそれぞれ10%、「20P」が2%、また特別小役が当選した場合のポイント数の当選確率が、「5P」が84%、「10P」、「15P」及び「20P」がそれぞれ5%となるように、それぞれ設定されている。なお、チェリー、スイカ、特別小役の当選確率は、チェリー>スイカ>特別小役という関係となっている。
累計処理は、ポイント抽選の結果、当選したポイント数を、メインメモリ200に設定されているポイントカウンタ203に加算(累積)することにより行われる。
ポイントカウンタ203が記憶可能なポイントの上限は、例えば「999P」に設定されており、後述する規定数ポイントよりも多くのポイントを記憶可能となっている。なお、この上限にポイント数が達した場合は、特別に有利な特典を付与するようにしてもよい。
ポイント管理手段120は、ポイントカウンタ203において累計済みの累計ポイント(累計値)が後述する規定数ポイントに達しているか否かを判断するポイント判断処理を行う。
ポイント管理手段120は、ポイント判断処理後に、ポイントカウンタ203に記憶されている累計ポイントを削除する。
(規定数ポイント決定手段130)
規定数ポイント決定手段(有利遊技管理手段、累計値管理手段)130は、ポイントカウンタ203に設定する規定数ポイントを決定するための規定数ポイント抽選を行う。
ここで、規定数ポイントとは、後述する特定有利遊技処理の実行条件に係る基準値であって、ポイントカウンタ203の累計ポイントが、規定数ポイント(例えば、100P)に達した場合に、特定有利遊技処理の実行条件が満たされる。
規定数ポイント抽選は、有利遊技であるボーナス状態やAT遊技の終了毎に規定数ポイントを再設定するために実行され、ボーナス状態またはAT遊技の終了を契機として、メインメモリ200に記憶されている規定数ポイントテーブル205(図5参照)を参照して行われ、当該抽選の結果規定数ポイントが決定する。
図5に示すように、規定数ポイントテーブル205には、例えば、規定数ポイントの当選確率が、「100P」が85%、「75P」が10%、「50P」が5%、「25P」が1%となるように設定されている。
このように規定数ポイントを段階的に設定することにより、規定数ポイント抽選により当選した規定数ポイントが低いほど、特定有利遊技処理の実行条件を容易に満たすことができ、また、同じく規定数ポイントが高いほど、特定有利遊技処理の実行条件を容易に満たすことができない遊技状態を設定することができ、遊技の多様化を図り、遊技の興趣の向上を図ることができる。
規定数ポイント決定手段130は、規定数ポイント抽選により決定した規定数ポイントを、ポイントカウンタ203に対して累計ポイントの閾値(基準値)として設定する規定数ポイント設定処理を行い、ボーナスフラグの設定またはATフラグの設定時、換言するとボーナス状態またはAT遊技開始時に、設定した規定数ポイントを削除する。
(AT管理手段150)
AT管理手段(有利遊技管理手段、有利遊技準備手段)150は、AT状態(有利遊技状態)、及びAT状態での遊技(以下、AT遊技(有利遊技)ともいう)に係る管理を行う。
ここで、AT状態とは、図3に示すように、通常状態において非AT状態とともに予め設定された選択可能な遊技状態であって、役の当選確率が通常状態と同じであり、打順小役や打順リプレイが当選した遊技において、後述する演出制御手段510が、AT管理手段150(メイン基板100)からのコマンド信号に基づいて、所定の役(ベルやリプレイD)の入賞を容易とするように補助する特別演出(後述する第1特別演出、第2特別演出)を報知手段、例えば、演出表示装置5やスピーカ6、または演出ランプ7等に実行させる状態をいう。
AT状態では、特別演出が実行されることによって、後述するように、内部抽選で打順小役が当選した場合には、特殊小役(リプレイ低確率状態への転落契機役であり相対的に配当が少ない役)を入賞させずに、相対的に配当が多いベルを入賞させることが容易となり、打順リプレイに当選した場合には、リプレイ高確率状態への昇格契機役であるリプレイDや、リプレイの抽選状態に影響を与えないリプレイAまたはBを入賞させることが容易となるため、リプレイ高確率状態へ昇格させることが容易となり、かつ、リプレイ低確率状態への転落契機役であるリプレイCを入賞させることなく、一旦移行したリプレイ高確率状態を維持することが容易となることから、メダルを消費し難く、かつメダルを獲得し易い遊技者に有利な遊技(有利遊技)となっている。このように、AT状態が設定され、かつリプレイの抽選状態がリプレイ高確率状態に設定された状態をアシストリプレイタイム(ART)状態という(図3参照)。
AT管理手段150は、メインメモリ200のメインフラグ記憶手段201に対するATフラグの設定及び解除により、AT状態及び非AT状態の切替え(AT状態の開始及び終了)を行う。
AT管理手段150は、非AT状態(例えば、通常状態やボーナス状態)において、内部抽選で特定役であるチェリー、スイカまたは特別小役が当選したことに基づいて、非AT状態からAT状態へ移行させる(当選)か否(非当選、またははずれ)かを決定するためのAT抽選(有利遊技抽選)を行う。
AT管理手段150は、AT抽選に当選したことを契機にATフラグを設定してAT状態へ移行させ、その後、リプレイ高確率状態となってART状態へ移行したことに基づいて、AT遊技を開始して、AT遊技の初期遊技回数を決定するための初期回数抽選(有利遊技の開始に係る処理)を行う。
初期回数抽選は、メインメモリ200に記憶された通常初期回数テーブル206または有利初期回数テーブル207の何れかを参照して行われる。
具体的には、AT管理手段150は、ポイント管理手段120によるポイント判断処理の結果、ポイントカウンタ203の累計ポイントが規定数ポイントを超えていないと判断された場合には、通常初期回数テーブル206(図2参照)を参照して通常初期回数抽選を行い、累計ポイントが規定数ポイントを超えていると判断された場合には、特定有利遊技処理として、通常初期回数テーブル206よりも優遇された有利初期回数テーブル207(図2参照)を参照して有利初期回数抽選(優遇された有利遊技の開始に係る処理)を行う。
ここで、図6(a)に示すように、通常初期回数テーブル206には、初期遊技回数の当選確率が、「30G」が30%、「40G」が30%、「50G」が30%、「60G」が10%となるように設定されている。
一方、図6(b)に示すように、有利初期回数テーブル207には、初期遊技回数の当選確率が、「40G」が30%、「50G」が50%、「100G」が15%、「200G」が5%となるように設定されている。
AT管理手段150は、通常または有利初期回数抽選により決定した初期遊技回数に対応する値(例えば「50」)をメインメモリ200に記憶されたAT終了判定カウンタ202のカウント値に設定する初期回数設定処理を行う。
本実施形態では上述のような一連の処理を行うことにより、たとえ特定役に当選してもAT抽選にはずれてAT状態等へなかなか移行しない場合であっても、特定役の当選に基づいて加算された累計ポイントが規定数ポイントを超えた場合には、AT遊技において、AT管理手段150により、特定有利遊技処理として有利初期回数抽選及び初期回数設定処理が行われるため、AT遊技の初期遊技回数が優遇され易くなる。即ち、特定役の当選に新たな機能を設けることにより、特定役の当選がAT抽選等の当選に繋がらなかったとしても、特定役のいわゆる無駄引きとはならず、継続して遊技を行う動機付けを付与することができる。
AT管理手段150は、AT遊技が行われる毎にAT終了判定カウンタ202のカウント値をデクリメントするデクリメント処理を行い、デクリメント処理の結果、AT終了判定カウンタ202のカウント値が「0」に達したことに基づいて、ATフラグを消去してAT状態を終了させてAT遊技を終了させる。このようにAT遊技は、初期回数抽選により決定した初期遊技回数を1セットとして管理されている。
AT管理手段150は、デクリメント処理を、AT状態とリプレイ高確率状態とが重畳的に設定された状態(ART状態)となった次の遊技(AT遊技の開始ゲーム)から開始する。
なお、AT管理手段150は、AT状態においてビッグボーナスが入賞した場合にもAT状態を終了させる。この場合、AT管理手段150は、AT終了判定カウンタ202の値をリセットしても、AT終了判定カウンタ202の値を持ち越すようにして、ビッグボーナス終了後に再びAT状態に設定してAT遊技を開始させて、残りのカウント値分の遊技回数を消化させるようにしてもよい。
AT管理手段150は、ART状態となった次の遊技を、AT遊技の開始ゲームと判断する。
AT管理手段150は、AT遊技、またはAT遊技前のAT状態において、AT終了判定カウンタ202のカウント値に所定の値を加算(以下、上乗せという)するための上乗せ処理(有利遊技を継続させるための処理)を実行する。すなわち、AT状態で上乗せ処理が行われた場合は、上乗せ処理により上乗せされたカウント値に初期回数抽選により決定した初期遊技回数が加算(増加)される。
上乗せ処理では、AT遊技を上乗せするか否かを決定するための上乗せ当否抽選、上乗せ当否抽選の当選(以下、上乗せの初当りともいう)に基づいて、上乗せする遊技回数を決定するための上乗せ回数抽選、当該上乗せ回数抽選の結果、決定した上乗せ遊技回数に対応する値をAT終了判定カウンタ202のカウント値に加算(増加)する加算処理、及び後述するループ実行抽選の当選確率(ループ率)を決定するための上乗せループ抽選が行われる。
上乗せ当否抽選は、チェリー、スイカまたは特別小役の当選に基づいて、メインメモリ200に記憶された当否抽選テーブル208(図2参照)を参照して実行される。
図7に示すように、当否抽選テーブル208は、上乗せ当否抽選の当選確率が、例えば、当選役が、チェリーの場合には15%、スイカの場合には30%、特別小役の場合には50%となるように設定されている。
上乗せ回数抽選は、上乗せ当否抽選の当選に基づいて、メインメモリ200に記憶された回数抽選テーブル209(図2参照)を参照して実行される。
図8に示すように、回数抽選テーブル209は、上乗せ当否抽選の当選時の当選役がチェリーの場合には、上乗せ遊技回数として10Gが当選する確率が「35%」、20Gが「30%」、30Gが「25%」、50G及び100Gが「5%」となるようにそれぞれ設定され、当選役がスイカの場合には、上乗せ遊技回数として10Gが当選する確率が「50%」、20Gが「25%」、30Gが「23%」、50G及び100Gが「1%」となるようにそれぞれ設定され、当選役が特別小役の場合には、上乗せ遊技回数として10Gが当選する確率が「85%」、20Gが「12%」、30G、50G、100Gが「1%」となるようにそれぞれ設定されている。
上乗せループ抽選は、上乗せ当否抽選の当選に基づいて、メインメモリ200に記憶されたループ抽選テーブル210(図2参照)を参照してループ率を決定する。
図9に示すように、ループ抽選テーブル210は、ループ率として「0%」が当選する(実質はずれの)確率を、上乗せ当否抽選の当選時の当選役がチェリーの場合には85%、スイカの場合には90%、特別小役の場合には98%、また、ループ率として「50%」が当選する確率を、チェリーの場合には10%、スイカの場合には8%、特別小役の場合には1%、さらに、ループ率として「90%」が当選する確率を、チェリーの場合には5%、スイカの場合には2%、特別小役の場合には1%となるようにそれぞれ設定されている。
AT管理手段150は、上乗せループ抽選により決定されたループ率に基づいて、上乗せ回数抽選及び加算処理を実行するか否かを決定するループ実行抽選を行い、当選した場合は、ループ処理として、上乗せ当否抽選を実行せずに、上乗せ回数抽選、及び上乗せ回数抽選に基づく加算処理を実行するとともに、再び当該ループ率に基づいてループ実行抽選を行う。AT管理手段150は、ループ実行抽選がはずれるまでループ処理を繰返し行い、はずれた場合には、ループ処理を実行せず、上乗せループ抽選で決定したループ率をクリアする。
AT管理手段150は、後述する演出制御手段510がAT状態に係る演出を行うために必要なコマンド信号を適時にサブ基板500へ送信する。
(演出処理)
次に、本実施形態のスロットマシンSの演出処理について説明する。演出全般の制御はサブ基板500が担当する。サブ基板500の機能は、メイン基板100と同様、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムからなるソフトウエアを実行することにより実現される。
(サブ基板500)
サブ基板500は、メイン基板100からのコマンド信号の入力に基づいて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算処理を行い、演算処理の結果に基づいて、演出装置600(図2参照)による演出等の出力動作の制御を行う。
具体的に、図2に示すように、サブ基板500は、演出制御手段510と、サブメモリ590とを含んで構成されている。
ここで、サブメモリ590は、本実施形態のスロットマシンSにおける演出に係るプログラムが記憶されたROMと、サブ基板500で生成される演出に係るプログラムで使用するフラグや演算した値等の各種データが記憶されるとともに、ワークエリアとして使用されるRAMとによって構成される。具体的に、サブメモリ590は、サブ基板500に設けられた各手段がそれぞれの処理に要する情報や、処理の結果に係る情報等を記憶するためのテーブル等が記憶されている。
(演出制御手段510)
演出制御手段510は、遊技の進行状況に合わせて演出を実行するために、所定の契機で複数種類の演出状態から遊技状態に応じた演出状態を設定する演出状態設定(移行)処理を行う。
例えば、演出状態として、通常状態に対応する通常演出状態と、ボーナス内部状態に対応するボーナス当選演出状態と、ボーナス状態に対応するボーナス演出状態と、AT状態に対応するAT演出状態等がそれぞれ設定されている。演出制御手段510は、メイン基板100からの遊技状態等に係るコマンド信号に基づいて対応する演出状態を設定する。
なお、演出制御手段510は、サブメモリ590に設定されたサブフラグ記憶手段(図示省略)に、演出状態に対応するフラグを設定または消去することによって、演出状態を移行(設定)する制御を行う。
演出制御手段510は、メイン基板100からの役の当選や入賞等に係るコマンド信号、及び演出状態に基づいて、演出データが記憶されているサブメモリ590の演出データ記憶領域(図示省略)を参照し、演出装置600の一つである演出表示装置5を介して行う表示演出、スピーカ6を介して行う音響演出、または演出ランプ7等を介して行う照明演出に係る演出制御を行う。
例えば、演出状態が通常演出状態の場合、演出制御手段510は、本実施形態のスロットマシンSのキャラクタ等を用いた一般的な演出を行う。例えば、リプレイや小役の当選を示唆する演出や、ビッグボーナスの当選、またはAT状態への移行の可能性を数ゲームに亘って示唆する前兆演出や、当該前兆演出と連続して行われ、ボーナスの当選の有無やAT抽選の結果を表示する結果演出を実行する制御を行う。
演出状態がボーナス当選演出状態の場合、演出制御手段510は、通常演出状態とは異なる特別な演出態様で、ビッグボーナスが入賞するまで継続的にビッグボーナスの当選を報知し、演出状態がボーナス演出状態の場合、通常演出状態とは異なる特別な演出態様で小役の当選等を報知する演出を実行する制御を行う。
演出状態がAT演出状態の場合、演出制御手段510は、複数の役が当選した遊技で所定の役の入賞を容易とするように補助する特別演出(後述する第1特別演出、第2特別演出)を演出表示装置5やスピーカ6、または演出ランプ7等に実行させる制御を行う。また、通常演出状態と同様、特別演出以外にもリプレイ、小役またはビッグボーナスの当選を示唆する演出や、それらの当選の可能性を示唆する演出等を実行する制御を行う。
例えば、AT演出状態では、演出制御手段510は、内部抽選で複数の打順小役のうちいずれかの打順小役が当選すると、ベルを入賞させることができるストップボタン16L〜16Rの押し順(正解押し順)を報知する第1特別演出を演出表示装置5やスピーカ6、または演出ランプ7等に実行させる制御を行う。第1特別演出としては、種々の演出を採用することができ、例えば、ベルを入賞させるための正解押し順を報知する演出画像を演出表示装置5に表示させたり、同じく正解押し順を報知するためにリール3L〜3Rの下方に設けたランプ(図示省略)を点灯させたり、同じく正解押し順を報知する音声をスピーカ6から出力させたりすることができる。
また、AT演出状態では、演出制御手段510は、内部抽選で複数の打順リプレイのうちいずれかの打順リプレイが当選すると、リプレイA、BまたはDを入賞させることができるストップボタン16L〜16Rの押し順を報知する第2特別演出を演出表示装置5やスピーカ6、または演出ランプ7等に実行させる制御を行う。なお、第2特別演出としては、上記のリプレイA、B、またはDを入賞させるため、第1特別演出と同様、種々の演出を採用することができる。
また、AT演出状態では、演出制御手段510は、初期回数抽選により決定した初期遊技回数や、上乗せ処理において、上乗せ抽選に当選した旨、上乗せ遊技回数、上乗せループ抽選、ループ実行抽選等に当選した旨を演出表示装置5に表示させる制御を行う。
ここで演出態様としては、上乗せ遊技回数、上乗せループ抽選やループ実行抽選に当選した旨の演出を即時に報知するだけでなく、当選した遊技から数ゲーム後に報知したり、当選した上乗せ遊技回数をAT遊技の最終遊技でまとめて報知するようにしてもよい。
(遊技に係る主要な流れ)
図10〜14を参照して、スロットマシンSの主要な処理に係る流れについて説明する。
図10に示すように、規定数ポイント決定手段130は、ボーナス状態またはAT遊技が終了した場合に(S100でYES)、規定数ポイント抽選を実行し(S110)、当選した規定数ポイントをポイントカウンタ203に設定する(S120)。なお、ポイント管理手段120は、ステップS100の処理において、ボーナス状態またはAT遊技の終了が認められない場合には(S100でNO)、当該処理を繰返し行う。
次に、図11に示すように、ポイント管理手段120は、特定役であるチェリーやスイカ等が当選した場合に(S200でYES)、ポイント抽選を実行し(S210)、当選したポイントをポイントカウンタ203に加算するポイント加算処理を行う(S220)。なお、ポイント管理手段120は、ステップS200の処理において、特定役の当選が認められない場合には(S200でNO)、当該処理を繰返し行う。
また、図12に示すように、AT管理手段150は、特定役であるチェリーやスイカ等が当選した場合(S300でYES)、上述のポイント管理手段120によるポイント抽選及びポイントカウント加算処理と同時期に、AT抽選を実行し(S310)、AT抽選に当選した場合は(S320でYES)、ATフラグを設定し、(S330)、AT抽選に当選しなかった場合は(S320でNO)、ステップS300をスキップして処理を終了する。なお、AT管理手段150は、ステップS300の処理において、特定役の当選が認められない場合には(S300でNO)、当該処理を繰返し行う。
図13に示すように、AT遊技が開始(ART状態へ移行)した場合(S400YES)、ポイント管理手段120は、ポイントカウンタ203の累計ポイントが規定数ポイントに達しているか否かを判断するポイント判断処理を行い(S410)、累計ポイントが規定数ポイントに達していると判断した場合は(S420でYES)、AT管理手段150は、有利初期回数テーブル207を参照して行う有利初期回数抽選(特定有利遊技処理)を実行し(S430)、当選(決定)した初期遊技回数をAT終了判定カウンタ202に設定する初期回数設定処理(特定有利遊技処理)を行う(S440)。
一方、ステップS410の判断処理で、累計ポイントが規定数ポイントに達していないと判断した場合は(S420でNO)、AT管理手段150は、通常初期回数テーブル206を参照して行う通常初期回数抽選を実行し(S450)、初期回数設定処理を行う(S440)。
このように、特定役であるチェリーやスイカ等が当選した場合に、AT抽選にはずれた場合であっても、AT遊技の初期遊技回数が優遇される蓋然性を高める要素となるポイントが加算されるため、遊技者の落胆を緩和することができ、ポイントが加算されればされるほど、初期遊技回数が多く設定されたAT遊技への期待も高まるため、遊技を継続する動機付けとなる。
また、規定数ポイント(基準値)を抽選により変動させることにより、規定数ポイントが低く設定された場合には、累計ポイントの規定数ポイントまでの達成が容易な状態や、規定数ポイントが高く設定された場合には、累計ポイントの規定数ポイントまでの達成が困難な状態を設けることができ、遊技状態の多様化を図り、遊技性を向上させ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
(他の実施形態)
以下の他の実施形態については、別段の説明がない限り、前記実施形態と同一の構成要件及び機能を有するものとして、必要に応じて説明をする。例えば、以下に説明するポイント管理手段120、AT管理手段150等は、前記実施形態にはない機能を有するものである。
本実施形態におけるポイント管理手段120は、ポイント判断処理として、前記実施形態と同様、ポイントカウンタ203の累計ポイントが規定数ポイントに達しているか否かを判断する第1の判断処理(前記実施形態でいうポイント判断処理)を実行するが、それとともに、第1の判断処理が肯定的な判断の場合(累計ポイントが規定数ポイントに達していると判断した場合)には、規定数ポイントを超えた分の累計ポイント(基準超え累計値、以下、エクストラポイントという)数の有無を判断する第2の判断処理を実行する。
ポイント管理手段120は、ポイント判断処理(第1の判断処理、第2の判断処理)を、所定の遊技回数(例えば100G)間隔で、またはAT抽選の当選または非当選を契機に実行する。
ポイント管理手段120は、第1の判断処理後にポイントカウンタ203に記憶されている規定数ポイント以下の累計ポイント(基準以下累計値、以下ベースポイントという)をクリアし、第2の判定処理後にエクストラポイントをクリアする。
AT管理手段150は、第1の判断処理が肯定的な判断の場合には、例えば、前記実施形態のAT抽選よりも当選確率を向上させた有利AT抽選(特定有利遊技処理、優遇された有利遊技の開始に係る処理)を実行する。一方、AT管理手段150は、第1の判断処理の結果が否定的な判断の場合(累計ポイントが規定数ポイントに達していないと判断した場合)には、いずれの処理も実行しない。
また、AT管理手段150は、有利AT抽選にはずれた場合であっても、第2の判断処理の結果、エクストラポイントが存在すると判断した場合には、当該エクストラポイントに応じて、再度有利AT抽選を行ったり、強制的にAT抽選に当選させる処理(例えば、当選確率を100%となるような抽選テーブルを用いた抽選)を行う。
一方、AT管理手段150は、有利AT抽選に当選し、第2の判断処理の結果、エクストラポイントが存在すると判断した場合には、当該エクストラポイントに応じて、前記実施形態の上乗せ処理よりも優遇された有利上乗せ処理(特別有利遊技処理、優遇された有利遊技を継続させるための処理)を行う。なお、AT管理手段150は、第2の判断処理の結果、エクストラポイントが存在しないという判断の場合には、エクストラポイントに係るいずれの処理も実行しない。
具体的に、有利上乗せ処理として、AT管理手段150による初期回数抽選、上乗せ当否抽選、上乗せ回数抽選、上乗せループ抽選のいずれか一つ若しくは複数、または全てを優遇させるか否かを決定するための優遇対象抽選を行う。
優遇対象抽選により優遇対象として決定された抽選は、後述するように、優遇対象とされない場合(前記実施形態)よりも、当選確率や抽選対象たる値が優遇された有利抽選テーブルを参照して行われる。
有利抽選テーブルには、通常初期回数テーブル206よりも多くの初期遊技回数が当選する確率が高く設定された有利初期回数テーブル207(図6参照)、当否抽選テーブル208よりも当選確率が高く設定された有利当否抽選テーブル308(図14参照)、回数抽選テーブル209よりも当選確率が優遇された有利回数抽選テーブル309(図15参照)、ループ抽選テーブル210よりも当選確率が優遇された有利ループ抽選テーブル310(図16参照)が設定されている。
図14に示すように、有利当否抽選テーブル308は、上乗せ当否抽選の当選確率が、例えば、当選役が、チェリーの場合には30%、スイカの場合には50%、特別小役の場合には75%となるように設定されている。
図15に示すように、有利回数抽選テーブル309は、上乗せ当否抽選の当選時の当選役がチェリーの場合には、上乗せ遊技回数として50Gが当選する確率が「35%」、80Gが「30%」、100Gが「25%」、200G及び300Gが「5%」となるようにそれぞれ設定され、当選役がスイカの場合には、上乗せ遊技回数として50Gが当選する確率が「50%」、80Gが「25%」、100Gが「23%」、200G及び300Gが「1%」となるようにそれぞれ設定され、当選役が特別小役の場合には、上乗せ遊技回数として50Gが当選する確率が「85%」、80Gが「12%」、100G、200G、300Gが「1%」となるようにそれぞれ設定されている。
図16に示すように、有利ループ抽選テーブル310は、ループ率として「0%」が当選する(実質はずれの)確率を、上乗せ当否抽選の当選時の当選役が、チェリーの場合には70%、スイカの場合には80%、特別小役の場合には90%、また、ループ率として「80%」が当選する確率を、チェリーの場合には25%、スイカの場合には15%、特別小役の場合には5%、さらに、ループ率として「90%」が当選する確率を、チェリー、スイカ、特別小役のいずれの場合には5%となるようにそれぞれ設定されている。
AT管理手段150は、優遇対象抽選により、初期回数抽選を優遇対象に決定した場合には、有利初期回数テーブル207を参照して初期回数抽選を行い、上乗せ当否抽選を優遇対象に決定した場合には、有利当否抽選テーブル308を参照して有利当否抽選を行い、上乗せ回数抽選を優遇対象に決定した場合には、有利回数抽選テーブル309を参照して上乗せ回数抽選を行い、上乗せループ抽選を優遇対象に決定した場合には、有利ループ抽選テーブル310を参照して上乗せループ抽選を行う。
本実施形態では上述のような一連の処理を行うことにより、規定数ポイント(基準値)を基準として、累計ポイントを、規定数ポイント以下のベースポイントと、規定数ポイントを超えたエクストラポイントの2段階に分けて利用することにより、遊技者に対して特典を、複数に分けて付与することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、これらの実施形態に対して、次のような変形や変更を施すことが可能である。また、上記の本発明の一実施形態、及び下記変形例におけるそれぞれの構成部材や処理や条件等を適宜組み合わせることが可能である。
(変形例1)
前記実施形態及び他の実施形態では、有利遊技として、ボーナスやAT遊技が設けられているが、これに限定されず、チャンスゾーン状態を経由して移行可能な疑似ボーナスを設けるようにしてもよい。
ここで疑似ボーナスは、実際上はART状態であって、AT管理手段150により管理されるが、AT遊技と異なりメダルの払出数で管理される。また、疑似ボーナスでは、演出制御手段510により、演出態様もAT遊技演出状態とは異なるビッグボーナスに近似した態様で表示演出が行われる。
また、チャンスゾーン状態は、後述する疑似ボーナス抽選の抽選状態が優遇された状態であって、チャンスゾーン管理手段140により管理される。ここでいう、抽選状態が優遇された状態とは、例えば、疑似ボーナス抽選の当選確率が高確率状態であること、及び/または疑似ボーナス抽選の実行確率が高確率となるように契機役の当選確率を向上させた状態のことである。また、チャンスゾーン状態では、演出制御手段510により、疑似ボーナス抽選が高確率で実行される遊技状態に合わせて、他の演出状態よりも緊張感や期待感のある演出が実行される。
チャンスゾーン管理手段140は、非AT状態において、内部抽選でチェリーやスイカ等の特定役の当選を契機に、チャンスゾーン状態へ移行するためのチャンスゾーン移行抽選を行い、当該抽選の当選を契機に、所定遊技回数(例えば12G)を1セットとするチャンスゾーン状態を開始する。
AT管理手段150は、チャンスゾーン状態において、チェリーやスイカ等の特定役の当選を契機に疑似ボーナス抽選を行い、当該抽選の当選を契機に、AT状態を開始し、その後、特別演出に基づいて、リプレイ高確率状態への移行契機役であるボーナスリプレイが入賞し、リプレイ高確率状態となってART状態へ移行したことに基づいて、疑似ボーナス遊技を開始する。
疑似ボーナス遊技では、AT管理手段150は、メダルの払出数を計数し累計が200枚に達したことに基づいて、疑似ボーナスフラグを解除して疑似ボーナス状態を終了させて、疑似遊技を終了する。
例えば、チャンスゾーン状態に移行した際に、前記実施形態のように、ポイント管理手段120によるポイント判断処理に基づいてポイントカウンタ203の累計ポイントが規定数ポイントに達していると判断した場合、疑似ボーナス抽選の当選確率を向上させたり、強制的に疑似ボーナス抽選に当選させるようにしてもよい。
また、前記他の実施形態のように、チャンスゾーン管理手段140及びAT管理手段150は、ベースポイント及びエクストラポイントによって、チャンスゾーン状態及び疑似ボーナスの制御を行うようにしてもよい。
具体的には、チャンスゾーン管理手段140は、通常状態において、ポイント管理手段120による第1の判断処理が肯定的な判断の場合、ベースポイントに基づいて、通常状態からチャンスゾーン状態へ遊技状態を移行し、AT管理手段150は、第2判定処理により判断されたエクストラポイントに基づいて、チャンスゾーン状態における疑似ボーナス抽選の当選確率を向上させたり、強制的に疑似ボーナス抽選に当選させるようにしてもよい。
(変形例2)
前記実施形態及び他の実施形態では、AT遊技は遊技回数で管理されているが、これに限定されず、AT遊技時のメダルの払出数で管理してもよい。すなわち、AT遊技の終了条件をAT遊技時のメダルの総払出数で決定してもよい。これにより、AT遊技においてメダルの払出可能数を増加させることによって、AT遊技の遊技回数を増加させることができる。
この場合、遊技回数を管理するための抽選等の処理に代えて、適宜メダルの払出数を管理するための抽選等の処理を行う。
例えば、AT管理手段150は、前記実施形態の「初期回数抽選」に代えて、AT遊技の終了条件となるメダルの払出数(払出可能数)を決定する初期払出抽選を実行し、「上乗せ当否抽選」に代えて、払出可能数を上乗せするか否かを決定するための払出上乗せ当否抽選を実行し、「上乗せ回数抽選」に代えて、上乗せする払出可能数を決定するための払出数抽選を実行する。
また、AT管理手段150は、AT終了判定カウンタ202に対して、遊技回数に相当する値ではなく、上記抽選(初期払出抽選、払出上乗せ当否抽選、払出数抽選等)で決定した払出可能数を加算する加算処理を行い、AT遊技において小役等の入賞に基づいてメダルが払い出されたことを契機に、実際に払い出されたメダルの枚数分の値をAT終了判定カウンタ202に記憶されている払出可能数から減算する処理を行う。
(変形例3)
また、AT遊技を遊技回数で管理することに代えて、所定の役(例えばリプレイやベル等)の当選回数で管理するようにしてもよい。すなわち、AT遊技の終了条件をAT遊技時のベル等の当選回数で決定してもよい。これにより、AT遊技において役の当選可能回数を増加させることによって、AT遊技の遊技回数を増加させることができる。
この場合、メダルの払出数を管理するための抽選等の処理に代えて、適宜当選役の数を管理するための抽選等の処理を行う。
例えば、AT管理手段150は、前記実施形態の「初期回数抽選」に代えてAT遊技の終了条件となるAT終了判定カウンタ202に記憶される役の当選回数(当選可能回数)を決定する初期当選回数抽選を実行し、「上乗せ当否抽選」に代えて、当選可能回数を上乗せするか否かを決定するための当選回数上乗せ当否抽選を実行し、「上乗せ回数抽選」に代えて上乗せする当選可能回数を決定するための当選回数抽選を実行する。
また、AT管理手段150は、AT終了判定カウンタ202に対して、遊技回数に相当する値ではなく、上記抽選(初期当選回数抽選、当選回数上乗せ当否抽選、当選回数抽選等)で決定した役に係る当選可能回数を加算する加算処理を行い、AT遊技において当該役の入賞に基づいてAT終了判定カウンタ202に記憶されている当選可能回数からデクリメントするデクリメント処理を行う。また、対象となる所定の役を、予め定めても、遊技者が任意で選択可能としても、または抽選により決定するようにしてもよい。
(変形例4)
前記実施形態及び他の実施形態では、ポイント管理手段120は、特定役の当選を契機に、当選した特定役に対応したポイントをポイントカウンタ203に加算(累計)しているが、これに限定されず、特定役の当選を契機に実行されるAT抽選、疑似ボーナス抽選、チャンスゾーン移行抽選等にはずれた場合にのみ、ポイントカウンタ203にポイントを加算するようにしてもよい。また、これらの抽選にはずれた方が当選した場合よりも多くのポイントを加算するようにしてもよい。
(変形例5)
前記実施形態及び他の実施形態では、通常状態でのみ、特定役の当選を契機に累計処理を行い、累計処理による累計ポイントに基づいて、その後に行われるAT遊技に係る特定有利遊技処理や特別有利遊技処理を行っているが、これに限定されず、AT状態やボーナス状態(ボーナス内部状態)においても、特定役の当選を契機に累計処理を行うようにして、累計処理による累計ポイントに基づいて、当該有利遊技終了後の通常状態、AT状態において、特定有利遊技処理や特別有利遊技処理を行うようにしてもよい。
これにより、例えば、AT状態やボーナス状態において、累計ポイントが規定数ポイントに達した場合には、当該AT状態やボーナス状態の終了後の通常状態、AT遊技において、AT遊技に係る処理の有利度(各抽選の当選確率)を向上させることができる。
なお、この場合、ポイントカウンタ203に設定されている規定数ポイントを、AT抽選の当選時やボーナス当選時に削除し、AT遊技開始時やボーナス状態移行時に規定数ポイント抽選により決定した規定数ポイントを新たに設定するようにする。
(変形例6)
前記実施形態及び他の実施形態では、規定数ポイントとしてポイントカウンタ203に対して1つの値を設定しているが、これに限定されず、抽選により決定した複数の値を設定するようにしてもよい。
例えば、規定数ポイント決定手段130は、規定数ポイントを複数決定するために規定数ポイント複数抽選を実行し、決定した複数の規定数ポイントをポイントカウンタ203に設定する。規定数ポイント複数抽選は、所定の契機、例えば、AT遊技またはボーナス状態が終了したことに基づいて行われ、予め定められた範囲の乱数値(例えば1〜999)から複数(例えば4つ)の値を取得して複数の規定数ポイントを決定する(例えば、25P、50P、100P、300P)。
複数決定された規定数ポイントは、例えば、低い値から第1規定数ポイント(例えば25P)、第2規定数ポイント(例えば50P)、第3規定数ポイント(例えば100P)、第4規定数ポイント(例えば300P)、第N規定数ポイント(NP)というように段階的に設定される。これに対して、ポイントカウンタ203の累計ポイントが、第1規定数ポイント(25P)に達すると、第1要件が満たされ、第2規定数ポイント(50P)に達すると第2要件が満たされ、第3規定数ポイント(100P)に達すると第3要件が満たされ、第4規定数ポイント(300P)に達すると第4要件が満たされる。この場合、第1要件〜第4要件の各要件が満たされた場合に、付与する各特典をそれぞれ同一としてもよいが、それぞれ異なるようにして、例えば、第1要件<第2要件<第3要件<第4要件というように要件レベルが高くなるほど特典の価値を向上させるようにしてもよい。
ここでいう付与する特典は、上乗せ処理(AT管理手段150による初期回数抽選、上乗せ当否抽選、上乗せ回数抽選、上乗せループ抽選のいずれか一つ若しくは複数、または全てを優遇させるか否かを決定するための優遇対象抽選)を優遇することであり、満たされた要件レベルが高くなるほど、優遇対象の抽選を増やしたり、抽選の当選確率を向上させたりする。
(変形例7)
前記実施形態及び他の実施形態では、規定数ポイント決定手段130を設けて規定数ポイントを規定数ポイント抽選により抽選毎に変更可能としているが、これに限定されず、予め定めるようにしてもよい。この場合、予め定める規定数ポイントは、単一又は複数でもよい。
(変形例8)
前記他の実施形態では、エクストラポイント(の有無)に基づいて、AT管理手段150が、優遇対象抽選を行っているが、これに代えて、エクストラポイント数に応じて、段階的に優遇対象抽選において優遇対象を拡縮するようにしてもよい。例えば、エクストラポイント数が多いほど、初期回数抽選、上乗せ当否抽選、上乗せ回数抽選、上乗せループ抽選のうち、より多くの抽選を優遇し易くし、エクストラポイント数が少ないほど、より少ない抽選を優遇し易くする。具体的には、優遇対象抽選において参照される優遇対象抽選テーブルには、例えば、エクストラポイントが第1値(例えば100P)以上の場合には、全ての抽選が、第2値(例えば50P)以上第1値未満の場合には、各抽選のうちいずれか3つの抽選が、第2値未満の場合には、各抽選のうちのいずれか1つの抽選が、それぞれ優遇対象となり易いようにそれぞれ当選確率が設定され、AT管理手段150は、当該優遇対象抽選テーブルを参照して優遇対象抽選を実行する。
(変形例9)
前記他の実施形態では、エクストラポイントが存在すると判断された場合に、有利上乗せ処理に係る抽選に応じた単一の有利な抽選テーブル(有利初期回数テーブル207、有利当否抽選テーブル308、有利回数抽選テーブル309、有利ループ抽選テーブル310)を参照して各種抽選(有利上乗せ処理)を行うようにしているが、これに限定されず、各抽選で参照すべき抽選テーブルを当選確率に応じて複数設けるようにし、AT管理手段150は、エクストラポイント数に応じて、複数の抽選テーブルから参照すべき抽選テーブルを決定するようにしてもよい。
例えば、エクストラポイントが第1値(例えば100P)以上の場合には、当選確率が高い第1有利当否抽選テーブル、また、第2値(例えば50P)以上第1値未満の場合には、当選確率が中程度の第2有利当否抽選テーブル、また、第2値未満の場合には、当選確率が低い第3有利当否抽選テーブルを、それぞれ参照されるべき抽選テーブルとして決定され易くする。なお、第3有利当否抽選テーブルは、前記実施形態における当否抽選テーブル208よりも当選確率が高く設定されている。
(変形例10)
前記他の実施形態では、累計ポイントが規定数ポイントに達したと判断した場合に、ベースポイントに基づいて有利AT抽選(特定有利遊技処理)を実行するが、これに限定されず、累計ポイントが規定数ポイントに達しない場合であっても、累計ポイントに応じてAT抽選の当選確率を変動させて有利AT抽選を行うようにしてもよい。例えば、累計ポイントが規定数ポイントよりも低ければ低いほど優遇する割合(有利AT抽選における当選確率)を低くし、規定数ポイントに近づく(高い)ほど、優遇する割合(有利AT抽選における当選確率)を高くする。具体的には、AT抽選の当選確率を、例えば10%に設定した場合、優遇する割合が低いときには、例えば1%加算して、有利AT抽選の当選確率を11%とし、優遇する割合が高いときには、例えば30%加算して、有利AT抽選の当選確率を40%とする。なお、本変形例では、累計ポイントが規定数ポイントに達した場合に優遇する割合を最も高くなるように設定する。
(変形例11)
前記他の実施形態では、ベースポイントに基づいて有利AT抽選を実行し、エクストラポイントに基づいて有利上乗せ処理等を行うようにして、両処理を時間的に前後させて実行するようにしているが、これに限定されず、同時に処理を行うようにしてもよい。
また、ベースポイントに基づく特定有利遊技処理よりもエクストラポイントに基づく特別有利遊技処理を有利なものとするように、またはその逆となるようにしてもよい。
3 リール、5 演出表示装置、100 メイン基板、110 遊技状態制御手段、120 ポイント管理手段、130 規定数ポイント決定手段、150 AT管理手段、200 メインメモリ、201 メインフラグ記憶手段、202 AT終了判定カウンタ、203 ポイントカウンタ、204 加算ポイントテーブル、205 規定数ポイントテーブル、206 通常初期回数テーブル、207 有利初期回数テーブル、208 当否抽選テーブル、209 回数抽選テーブル、210 ループ抽選テーブル
500 サブ基板、510 演出制御手段、590 サブメモリ、600 演出装置
S スロットマシン

Claims (1)

  1. 複数のリールと、
    前記リールの回転及び停止を制御し、複数種類の役の当否を決定し、前記複数のリールが停止した状態で、前記役毎に予め定められた入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されていることに基づいて、役が入賞したと判定する遊技制御手段と、
    所定の契機に基づいて、カウンタを更新するカウンタ制御手段と、
    通常状態から当該通常状態よりも遊技者が有利な有利遊技状態へ移行させることが可能な有利遊技管理手段と、
    前記有利遊技状態への移行確率が前記通常状態よりも高いチャンスゾーン状態へ移行させることが可能なチャンスゾーン管理手段と、
    前記有利遊技状態において、所定の役の入賞を容易にする報知演出を実行する演出制御手段とを備える遊技機において、
    有利遊技管理手段は、前記有利遊技状態において前記カウンタが所定値に到達した場合には、前記有利遊技状態に係る特典を付与し、
    前記カウンタ制御手段は、前記通常状態及び前記有利遊技状態間において継続的に前記カウンタを更新するとともに、前記有利遊技状態終了時を除く所定の契機で前記カウンタの値をクリア可能とすることを特徴とする遊技機。
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