JP2020095571A - 自動取引システム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動取引装置にキャッシュカードがくわえこまれた場合であっても、キャッシュカードを再発行することができる。【解決手段】自動取引システム1では、第1の自動取引装置2が、取引手続を希望する利用者から、取引に使用する取引媒体を受付け、取引手続中に取引媒体を内部に詰まらせるような障害が発生した場合に、遠隔監視サーバ3へ障害情報を送信する。遠隔監視サーバ3は、障害情報を受信すると、再発行開始信号を第2の自動取引装置4へ送信する。第2の自動取引装置4は、第1の自動取引装置2から案内された利用者へ取引媒体を再発行する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動取引システムに関する。
金融機関等で用いられている現金自動預払機(ATM;Automated Teller Machine)等の自動取引装置では、利用者が取引内容を選択し、キャッシュカードまたは通帳(以下キャッシュカードに含む)を挿入し、暗証番号および取引金額の入力等を受付けて取引を実行する。
このような自動取引装置は、キャッシュカードを受付けた後に故障が発生し、取引に使用するキャッシュカードを内部に取り込んでしまう場合がある。このような場合の利用者は、自動取引装置に併設された電話等でコールセンター等に連絡し、行員等の対応によりキャッシュカードを自動取引装置の内部から取り出し、返却してもらうまで取引ができなくなってしまう。
近年、このような自動取引装置において、挿入されたキャッシュカードが排出不可となった場合でも、旧キャッシュカードを回収または保留し、新キャッシュカードを発行できるような技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平7−121639号公報
しかし、挿入されたキャッシュカードを装置内部で搬送する搬送路に、キャッシュカードがくわえこまれてしまったような場合は、自動取引装置の搬送路自体が使用不能になり、新しいキャッシュカードを再発行しても排出できない場合がある。
また従来技術では、旧キャッシュカードをそのまま回収または保留する為、別段の対策を設けない限りは、1つの口座に対して複数枚のキャッシュカードが存在してしまう危険があった。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、自動取引装置にキャッシュカードがくわえこまれた場合であっても、キャッシュカードを再発行することができる自動取引装置システムを提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、第1の取引媒体を取込む媒体取込部と、取込んだ第1の取引媒体を搬送路上で搬送する媒体搬送部と、媒体搬送部に第1の取引媒体が詰まった場合に、障害情報を含む障害通知信号を送信する障害情報送信部と、を有する第1の自動取引装置と、障害通知信号を受信する障害情報受信部と、障害情報受信部を参照して、障害通知信号を受信した場合に、第1の取引媒体の再発行依頼を含む、再発行開始信号を送信する再発行開始信号送信部と、を有する遠隔監視サーバと、再発行開始信号を受信する再発行開始信号受信部と、再発行開始信号受信部を参照して、再発行開始信号を受信した場合に、第1の取引媒体の再発行として、第2の取引媒体を発行する媒体発行部と、発行された第2の取引媒体を排出する媒体排出部とを有する第2の自動取引装置と、を有する、自動取引システムが提供される。
開示の技術によれば、自動取引装置にキャッシュカードがくわえこまれた場合であっても、キャッシュカードを再発行することができ顧客満足度を向上させることができる。
第1の実施の形態の自動取引システムを説明するための図である。 第2の実施の形態の自動取引システムを説明するための図である。 第3の実施の形態のATMシステムの一例を示す図である。 第3の実施の形態のATMのハードウェア構成例を示す図である。 第3の実施の形態のATMから送信されるテーブルの一例を示す図であり、(A)は、ATM障害通知電文を示し、(B)は、再発行指示電文を示し、(C)は、ワンタイムパスワード通知電文を示し、(D)は、再発行結果通知電文を示す。 第3の実施の形態の遠隔管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。 第3の実施の形態の遠隔管理サーバから送信されるテーブルの一例を示す図であり、(A)は、ATMモード変更通知電文を示し、(B)は、本人確認指示電文を示し、(C)は、媒体破壊指示電文を示し、(D)は、再発行指示電文を示す。 第3の実施の形態の業務サーバのハードウェア構成例を示す図である。 第3の実施の形態のATMシステムで実行される媒体受付処理のフローチャートである。 第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、メイン画面であり、(B)は、媒体挿入指示画面である。 第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、暗証番号入力画面であり、(B)は、障害表示画面である。 第3の実施の形態のATMで実行される再発行受付処理のフローチャート(その1)である。 第3の実施の形態のATMで実行される再発行受付処理のフローチャート(その2)である。 第3の実施の形態の遠隔監視サーバに表示される画面例を示す図であり、(A)は、取引情報表示画面であり、(B)は、ワンタイムパスワード発行画面である。 第3の実施の形態のATMで実行されるATM引継処理のフローチャートである。 第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、ワンタイムパスワード表示画面であり、(B)は、取引中止画面である。 第3の実施の形態のATMで実行される再発行処理のフローチャート(その1)である。 第3の実施の形態のATMで実行される再発行処理のフローチャート(その2)である。 第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、媒体再発行手続画面であり、(B)は、ワンタイムパスワード入力画面である。 第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、待機指示画面であり、(B)は、ワンタイムパスワード照会画面である。 第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、媒体回収指示画面であり、(B)は再発行完了画面である。 第3の実施の形態のATMで実行される媒体破壊処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態の自動取引システムについて図1を用いて説明する。図1は、第1の実施の形態の自動取引システムを説明するための図である。
自動取引システム1は、第1の自動取引装置2と、遠隔監視サーバ3と、第2の自動取引装置4とを有する。第1の自動取引装置2と遠隔監視サーバ3との間および遠隔監視サーバ3と第2の自動取引装置4との間は、それぞれ通信可能に接続されている。
このような自動取引システム1は、例えば、故障した第1の自動取引装置2に、キャッシュカードまたは通帳等の取引に使用される媒体が排出不能に取り込まれてしまった場合に、遠隔監視サーバ3の仲介により、故障していない第2の自動取引装置4より媒体を再発行する。なお、第1の自動取引装置2と、第2の自動取引装置4とは、それぞれ故障した際に障害情報を送信する機能と、再発行を受付ける機能を有している。よって、第2の自動取引装置4が故障し、第1の自動取引装置2が媒体を再発行してもよい。
第1の自動取引装置2は、媒体取込部2aと、媒体搬送部2bと、障害情報送信部2cとを有する。
媒体取込部2aは、第1の取引媒体を取込む。なお、取引媒体は、金融機関の口座に紐づけられたキャッシュカードまたは通帳を含む。
媒体搬送部2bは、取込んだ第1の取引媒体を搬送路上で搬送する。
障害情報送信部2cは、媒体搬送部に第1の取引媒体が詰まった場合に、障害情報を含む障害通知信号を送信する。詰まった場合とは、搬送路上で、取引媒体がくわえ込まれてしまい、搬送が不能になった状態を示す。具体的には、著しく変形した媒体を挿入された場合や、2つに破断された媒体をテープ等で補修した状態で挿入されたような場合が該当する。
遠隔監視サーバ3は、障害情報受信部3aと、再発行開始信号送信部3bとを有する。
障害情報受信部3aは、障害通知信号を受信する。
再発行開始信号送信部3bは、障害情報受信部3aを参照して、障害通知信号を受信した場合に、第1の取引媒体の再発行依頼を含む、再発行開始信号を送信する。
第2の自動取引装置4は、再発行開始信号受信部4aと、媒体発行部4bと、媒体排出部4cとを有する。
再発行開始信号受信部4aは、再発行開始信号を受信する。
媒体発行部4bは、再発行開始信号受信部を参照して、再発行開始信号を受信した場合に、第1の取引媒体の再発行として、第2の取引媒体を発行する。
媒体排出部4cは、発行された第2の取引媒体を排出する。
上記の自動取引システム1では、第1の自動取引装置2が、取引手続を希望する利用者から、取引に使用する取引媒体を受付け、取引手続中に取引媒体を内部に詰まらせるような障害が発生した場合に、遠隔監視サーバ3へ障害情報を送信する。遠隔監視サーバ3は、障害情報を受信すると、再発行開始信号を第2の自動取引装置4へ送信する。第2の自動取引装置4は、第1の自動取引装置2から案内された利用者へ取引媒体を再発行する。
これにより、第1の自動取引装置2にキャッシュカードがくわえこまれ、新しいキャッシュカードの再発行をしても排出できないような場合であっても、第2の自動取引装置4によりキャッシュカードを再発行することができる。利用者は、キャッシュカードがくわえこまれた場合であっても、キャッシュカードの再発行を受けることができ、口座の取引の手続を実行することができるため顧客満足度が向上する。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、第1の実施の形態について機能を追加した場合を説明する。図2は、まず、第2の実施の形態の自動取引システム1aについて、図2を用いて説明する。第2の実施の形態の自動取引システムを説明するための図である。
図2に示すような自動取引システム1aは、第1の実施の形態の機能に追加して、第1の自動取引装置2から第2の自動取引装置4への引継の際に暗証番号を使用し、再発行の対象となった取引媒体である旧キャッシュカードの情報の消去を行う。
第1の自動取引装置2は、媒体取込部2a、媒体搬送部2b、障害情報送信部2c、情報読取部2d、再発行完了信号受信部2e、情報消去部2fおよび表示部2gを有する。
媒体取込部2aと、媒体搬送部2bと、障害情報送信部2cとは、第1の実施の形態と同様であるため、追加点のみを説明する。
障害情報送信部2cは、情報読取部2dを参照して、記憶情報が読取れた場合に、再発行開始信号を送信する。記憶情報は、例えばMS(磁気ストライプ)情報と呼ばれ、取引媒体の再発行に使用され、媒体に紐づけられた銀行口座を特定するために必須の情報である。また、記憶情報を読取れなかった場合は、再発行対象が特定できないため、取引媒体の再発行を行うことができない。
情報読取部2dは、第1の取引媒体に記憶された記憶情報を読取る。
再発行完了信号受信部2eは、再発行完了信号を受信する。
情報消去部2fは、再発行完了信号受信部2eを参照し、再発行完了信号を受信した場合に、第1の取引媒体の記憶情報を消去する。
表示部2gは、暗証番号を受信した場合に、暗証番号を表示する。
遠隔監視サーバ3は、障害情報受信部3a、再発行開始信号送信部3b、再発行完了信号送信部3c、暗証番号発行部3dおよび制御部3eを有する。
障害情報受信部3aと、再発行開始信号送信部3bとは、第1の実施の形態と同様であるため、追加点のみ説明する。
再発行完了信号送信部3cは、再発行結果信号を受信すると、第1の自動取引装置2へ、再発行完了信号を送信する。
暗証番号発行部3dは、暗証番号を発行し送信する。暗証番号は、銀行口座で使用される暗証番号ではなく、取引媒体の再発行時に、第1の自動取引装置2に表示され、第2の自動取引装置4で入力を受付けることにより、手続の引継を行う。また、暗証番号は、例えば、ワンタイムパスワードのようなものであってもよい。
制御部3eは、暗証番号発行部3dから取得した暗証番号と、暗証番号受付部4eから受信した入力暗証番号とが合致した場合に、再発行開始信号送信部3bに、再発行開始信号を送信させる。
第2の自動取引装置4は、再発行開始信号受信部4a、媒体発行部4b、媒体排出部4c、再発行結果信号送信部4dおよび暗証番号受付部4eを有する。
再発行開始信号受信部4aと、媒体発行部4bと、媒体排出部4cとは、第1の実施の形態と同様であるため、追加点のみ説明する。
再発行結果信号送信部4dは、媒体発行部4bを参照し、第2の取引媒体が発行された場合に、遠隔監視サーバ3へ再発行結果信号を送信する。
暗証番号受付部4eは、暗証番号の入力を受付け、入力暗証番号として送信する。
上記の自動取引システム1aでは、第1の自動取引装置2が利用者からの口座に関する取引の手続を受付け、取引媒体として、キャッシュカードまたは通帳を受付ける。その後、手続中に、第1の自動取引装置2は、媒体がくわえこまれてしまったような場合に、障害情報を遠隔監視サーバ3へ送信する。遠隔監視サーバ3は、再発行信号を第2の自動取引装置4へ送信する。また、遠隔監視サーバ3は、第1の自動取引装置2と第2の自動取引装置4との間の手続の引継に使用する認証用の暗証番号を発行し、第1の自動取引装置2へ送信する。第1の自動取引装置2は、受信した暗証番号を表示する。
第2の自動取引装置4は、再発行開始信号を受信すると、入力された暗証番号を受付け、遠隔監視サーバ3へ送る。遠隔監視サーバ3は、受信した入力された暗証番号と、発行済みの暗証番号とを比較し、照合結果を第2の自動取引装置4へ送信する。
第2の自動取引装置4は、照合結果が合格である場合に、媒体を再発行し、排出する。また、第2の自動取引装置4は、再発行結果信号を、遠隔監視サーバ3へ送信する。遠隔監視サーバ3は、再発行完了信号を第1の自動取引装置2へ送信する。最後に第1の自動取引装置2は、取引に使用された取引媒体の保存していた情報を消去する。
これにより、第1の実施の形態の効果に追加して、第1の自動取引装置2で、銀行口座に関する記憶情報を旧媒体から読取れたことを条件に、再発行手続を開始するため、利用者が銀行口座に関する情報を知らない場合であっても再発行が可能である。また、第1の自動取引装置2から第2の自動取引装置4への引継の際に暗証番号を使用し、再発行の対象となった媒体である旧キャッシュカードから情報を消去するため、セキュリティが向上する。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第2の実施の形態について金融機関で用いられる場合をより具体的に説明する。まず、第3の実施の形態のATMシステム10について図3を用いて説明する。図3は、第3の実施の形態のATMシステムの一例を示す図である。
ATMシステム10は、全国の金融機関等に設置され利用者の取引を受付ける複数のATM20と、ATM20を遠隔で監視する遠隔管理サーバ30と、ATM20からの口座関係の処理を受付ける業務サーバ40とを有する。ATM20と遠隔管理サーバ30との間はネットワーク70で接続されている。ATM20と業務サーバ40との間はネットワーク71で接続されている。
ATM20は、利用者からキャッシュカードまたは通帳(以後キャッシュカードに含む)を受付け、現金の預け入れ、引き出し等の手続を受付ける。また、故障したATM20は、故障によるキャッシュカードの再発行時にワンタイムパスワードを表示し、故障していないATM20へ手続を引き継ぐ。故障していないATM20では、故障時に発行されたワンタイムパスワードと、口座の暗証番号とにより認証を行い、故障したATM20で、旧キャッシュカードのMS情報が読取れている場合に、キャッシュカードの再発行を行う。
故障したATM20は、キャッシュカードの再発行を行った場合、旧キャッシュカードの情報の消去を行う。なお、旧キャッシュカードの情報の消去は、旧キャッシュカードごと物理的に破壊する方法であってもよい。
遠隔管理サーバ30は、ATM20のキャッシュカードの再発行が必要な故障時に、故障したATM20から通信を受けて、ワンタイムパスワードの発行をする。また、遠隔管理サーバ30は、故障していないATM20へ、キャッシュカードの再発行指示を行い、故障されていないATM20に入力されたワンタイムパスワードを受信して、正しいか否かの認証を行う。遠隔管理サーバ30は、遠隔管理センタに設置される。
業務サーバ40は、ATM20からの通信を受け、通常の口座管理手続を受付ける。また、業務サーバ40は、ATM20が故障し、故障していないATM20が新しいキャッシュカードを再発行する際に、銀行口座取引用の暗証番号による認証を行う。この暗証番号は、ATM20間の再発行手続の引継に行われるワンタイムパスワードとは別の認証情報である。業務サーバ40は、業務センタに設置される。
次に、ATM20のハードウェア構成例について、図4〜図5を用いて説明する。図4は、第3の実施の形態のATMのハードウェア構成例を示す図である。図5は、第3の実施の形態のATMから送信されるテーブルの一例を示す図であり、(A)は、ATM障害通知電文を示し、(B)は、再発行指示電文を示し、(C)は、ワンタイムパスワード通知電文を示し、(D)は、再発行結果通知電文を示す。
図3に示すようなATM20は、制御部21、表示ユニット22、カード処理部23、通帳処理部24、硬貨処理部25および紙幣処理部26を有する。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)21aによって装置全体が制御されている。CPU21aには、バス21gを介してRAM(Random Access Memory)21bと複数の周辺機器とが接続されている。RAM21bは、制御部21の主記憶装置として使用される。RAM21bには、CPU21aに実行させるOS(Operating System)のプログラムや制御用のアプリケーションプログラムが格納される。また、RAM21bには、CPU21aによる処理に必要な各種データが格納される。
処理に必要なデータは、図5に示すようなATM障害通知電文81、再発行開始電文82、ワンタイムパスワード通知電文83および再発行結果通知電文84が含まれる。
ATM障害通知電文81は、電文種別、媒体店番、媒体口座番号、取引情報、利用媒体(カード)、利用媒体(明細票)、利用媒体(紙幣)および利用媒体(硬貨)の項目を有する。
電文種別の項目は、ATM障害通知電文81においては「1」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。利用媒体の項目は、「0」の場合が、該当する項目が未使用であること、「1」の場合が、返却不可であること、「2」の場合が、返却可能であることを表す。
再発行開始電文82は、電文種別の項目を有する。電文媒体の項目は、再発行開始電文においては、「4」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。
ワンタイムパスワード通知電文83は、電文種別とパスワードとの項目を有する。
電文種別の項目は、ワンタイムパスワード通知電文83においては「2」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。パスワードの項目は、ランダムに生成され、1度のみ受付けられる使い捨てのワンタイムパスワードである。
再発行結果通知電文84は、電文種別と、結果との項目を有する。
電文種別の項目は、再発行結果通知電文84においては「7」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。結果の項目は、「0」である場合が、再発行が正常に終了しなかった異常を表し、「1」である場合が、再発行が正常に完了したことを表す。
バス21gに接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)21c、通信インタフェース21d、グラフィック制御部21e、入力インタフェース21fがある。HDD21cは、制御部21の補助記憶装置として使用される。HDD21cには、OSプログラム、アプリケーションプログラムが格納される。また、HDD21cには、CPU21aによる処理に必要な各種データが格納される。処理に必要なデータは、ATM障害通知電文81、再発行開始電文82、ワンタイムパスワード通知電文83および再発行結果通知電文84が含まれる。なお、補助記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)などの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
グラフィック制御部21eには、表示ユニット22が接続されている。グラフィック制御部21eは、CPU21aからの命令に従って処理中の画像を表示ユニット22に表示させる。入力インタフェース21fには、カード処理部23と、通帳処理部24と、硬貨処理部25と、紙幣処理部26が接続されている。入力インタフェース21fは、送られてくる信号をバス21gを介してCPU21aに送信する。
表示ユニット22は、画面を表示する表示部22aと、利用者からの表示ユニットへのタッチによる入力を検知する入力検知部22bとを有する。
カード処理部23は、利用者から受付けたキャッシュカードとクレジットカードとに対する各種の処理を行う。各種の処理には、キャッシュカードに含まれる情報の読取と、キャッシュカードの情報の消去と、キャッシュカードの回収が含まれる。
通帳処理部24は、利用者から受付けた通帳に対する各種の処理を行う。各種の処理には、通帳に含まれる情報の読取と、通帳の情報の消去と、通帳の回収が含まれる。
硬貨処理部25は、利用者から受付けた硬貨に対する各種の処理を行う。
紙幣処理部26は、利用者から受付けた紙幣に対する各種の処理を行う。
通信インタフェース21dは、ネットワーク70とネットワーク71とに接続されており、データの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態のATM20の処理機能を実現することができる。
次に、遠隔管理サーバ30のハードウェア構成例について、図6、図7を用いて説明する。図6は、第3の実施の形態の遠隔管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。図7は、第3の実施の形態の遠隔管理サーバから送信されるテーブルの一例を示す図であり、(A)は、ATMモード変更通知電文を示し、(B)は、本人確認指示電文を示し、(C)は、媒体破壊指示電文を示し、(D)は、再発行指示電文を示す。
図6に示すような遠隔管理サーバ30は、制御部31、ディスプレイ32、キーボード33を備える。
制御部31は、CPU31aによって装置全体が制御されている。CPU31aには、バス31gを介してRAM31bと複数の周辺機器とが接続されている。RAM31bは、制御部31の主記憶装置として使用される。RAM31bには、CPU31aに実行させるOSのプログラムや制御用のアプリケーションプログラムが格納される。また、RAM31bには、CPU31aによる処理に必要な各種データが格納される。
処理に必要な各種データは、図7に示すようなATMモード変更通知電文85、本人確認指示電文86、媒体破壊指示電文87および再発行指示電文88が含まれる。
ATMモード変更通知電文85は、電文種別と指示内容との項目を含む。電文種別の項目は、ATMモード変更通知電文85においては「3」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。指示内容の項目が「1」である場合は、再発行指示を表している。
本人確認指示電文86は、電文種別の項目を含む。電文種別の項目は、本人確認指示電文86においては「5」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。
媒体破壊指示電文87は、電文種別の項目を含む。電文種別の項目は、媒体破壊指示電文87においては「8」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。
再発行指示電文88は、電文種別、媒体店番、媒体口座番号、利用媒体(カード)および利用媒体(通帳)の項目を有する。電文媒体の項目は、再発行指示電文においては、「6」であり、電文間で一意に決定される電文の種類を表す。利用媒体の項目は、再発行される媒体を定義しており、「1」である場合に、対象のキャッシュカードまたは通帳を再発行することを表している。
バス31gに接続されている周辺機器としては、HDD31c、通信インタフェース31d、グラフィック制御部31e、入力インタフェース31fがある。HDD31cは、制御部31の補助記憶装置として使用される。HDD31cには、OSプログラム、アプリケーションプログラムが格納される。また、HDD31cには、CPU31aによる処理に必要な各種データが格納される。
処理に必要な各種データは、ATMモード変更通知電文85、本人確認指示電文86および媒体破壊指示電文87が含まれる。
なお、補助記憶装置としては、SSDなどの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
グラフィック制御部31eには、ディスプレイ32が接続されている。グラフィック制御部31eは、CPU31aからの命令に従って処理中の画像をディスプレイ32に表示させる。入力インタフェース31fには、キーボード33が接続されている。入力インタフェース31fは、キーボード33から送られてくる信号をバス31gを介してCPU31aに送信する。
通信インタフェース31dは、ネットワーク70に接続されており、データの送受信を行う。以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の遠隔管理サーバ30の処理機能を実現することができる。
次に、業務サーバ40のハードウェア構成例について、図8を用いて説明する。図8は、第3の実施の形態の業務サーバのハードウェア構成例を示す図である。
業務サーバ40は、制御部41、ディスプレイ42、キーボード43を備える。
制御部41は、CPU41aによって装置全体が制御されている。CPU41aには、バス41gを介してRAM41bと複数の周辺機器とが接続されている。RAM41bは、制御部41の主記憶装置として使用される。RAM41bには、CPU41aに実行させるOSのプログラムや制御用のアプリケーションプログラムが格納される。また、RAM41bには、CPU41aによる処理に必要な各種データが格納される。
処理に必要な各種データは、口座手続に関する暗証番号等であるが、本発明とは関係が薄いため省略する。
バス41gに接続されている周辺機器としては、HDD41c、通信インタフェース41d、グラフィック制御部41e、入力インタフェース41fがある。HDD41cは、制御部41の補助記憶装置として使用される。HDD41cには、OSプログラム、アプリケーションプログラムが格納される。また、HDD41cには、CPU41aによる処理に必要な各種データが格納される。
処理に必要な各種データは、新キャッシュカードの再発行時の認証で使用される口座手続に関する暗証番号、口座情報を含む原簿であるが、本発明とは関係が薄いため、説明を省略する。
なお、補助記憶装置としては、SSDなどの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
グラフィック制御部41eには、ディスプレイ42が接続されている。グラフィック制御部41eは、CPU41aからの命令に従って処理中の画像をディスプレイ42に表示させる。入力インタフェース41fには、キーボード43が接続されている。入力インタフェース41fは、キーボード43から送られてくる信号をバス41gを介してCPU41aに送信する。
通信インタフェース41dは、ネットワーク71に接続されており、データの送受信を行う。以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の業務サーバ40の処理機能を実現することができる。
次にATMシステム10で実行される媒体受付処理について、図9〜図11を用いて説明する。図9は、第3の実施の形態のATMシステムで実行される媒体受付処理のフローチャートである。図10は、第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、メイン画面であり、(B)は、媒体挿入指示画面である。図11は、第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、暗証番号入力画面であり、(B)は、障害表示画面である。
まず、図9に示すような媒体受付処理は、利用者からキャッシュカードまたは通帳の取引に使用される媒体を受付けて、ATM20に媒体がくわえこまれたような場合に、媒体の再発行を行い、旧媒体の記憶する情報を消去するまでのATMシステム10で実行される全体の処理である。
ここで、ATM20の制御部21は、利用者の操作を待受けている状態である。
[ステップS01]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図10(A)に示すようなメイン画面101を表示させる。
メイン画面101は、預入れボタン、引出しボタン、残高照会ボタン、定額定期ボタン、振込ボタンおよびENGLISHボタンの各種取引選択ボタンを有する。ここで、例えば預入れボタンは、表示ユニット22に表示された表示領域を表し、利用者により押下されることにより、入力検知部22bが入力を検知することによりボタンとしての機能を有する。この点は、以下のボタンにおいて同様である。各種取引選択ボタンは、押下された場合に、各種の取引の処理へ遷移する。
[ステップS02]ATM20の制御部21は、引出しボタンが押下されたか否かを判定する。ATM20の制御部21が、引出しボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS03へ進められる。また、ATM20の制御部21は、引出しボタンが押下されなかったことを判定すると、押下されるまで待受ける。
[ステップS03]ATM20の制御部21は、図10(B)に示すような媒体挿入指示画面102を表示する。
媒体挿入指示画面102は、「お客様のカードもしくは通帳を挿入してください」という表示と、キャッシュカードおよび通帳の画像の表示を含む。
[ステップS04]ATM20の制御部21は、取引媒体が挿入されたか否かを判定する。ATM20の制御部21は、カード処理部23がキャッシュカード、または、通帳処理部24が通帳を挿入されたことを検知した場合に、取引媒体が挿入されたことを判定する。
ATM20の制御部21が、取引媒体が挿入されたことを判定すると、次の処理は、ステップS05へ進められる。また、ATM20の制御部21が、取引媒体が挿入されなかったことを判定すると、挿入されるまで待受ける。
[ステップS05]ATM20の制御部21は、カード処理部23または通帳処理部24に媒体情報を読込ませる。ここで媒体情報が記録されている形式は、MS(磁気ストライプ)形式であってもIC(Integrated Circuit)チップ形式であってもよい。
[ステップS06]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図11(A)に示すような暗証番号入力画面103を表示させる。
暗証番号入力画面103は、「お客様の暗証番号を入力してください」という表示と、入力された暗証番号を表示するフィールドと、入力用のテンキーとを含む。暗証番号を表示するフィールドは、利用者が1文字入力するごとに「●」を1文字表示するような態様であってもよい。なお、暗証番号は桁数が決まっており、既定の桁数が入力されることにより入力が完了する。
[ステップS07]ATM20の制御部21は、暗証番号が入力されたか否かを判定する。ATM20の制御部21は、ステップS08の暗証番号入力画面103で、既定の桁数が入力されたことにより、暗証番号の入力されたことを判定する。
ATM20の制御部21が、暗証番号の入力されたことを判定すると、次の処理は、ステップS08へ進められる。また、ATM20の制御部21が、暗証番号の入力されなかったことを判定すると、暗証番号が入力されるまで待受ける。
[ステップS08]ATM20の制御部21は、ステップS07の後、引出し処理を継続し、その途中で障害が発生したか否かを判定する。障害は、キャッシュカードまたは通帳がくわえ込まれるような場合を含み、どのような障害であってもよい。
[ステップS09]ATM20の制御部21は、ATM障害通知電文81を送信する。ATM20の制御部21は、ATM障害通知電文81を編集し、遠隔管理サーバ30へ送信する。
[ステップS10]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に図11(B)に示すような障害表示画面104を表示させる。
障害表示画面104は、「装置が故障しました。しばらくお待ちください。受話器でオペレータと会話ができます」という表示を含む。受話器は、ATM20の付近に設けられ、遠隔管理センタとの通話が可能である。また、再発行の手続の一部は、この電話機を利用して代替される態様であってもよい。
[ステップS11]ATM20の制御部21は、再発行受付処理を実行する。再発行受付処理の詳細については後述する。
以上により、ATMシステム10による媒体受付処理が終了する。
次に遠隔管理サーバ30で実行される再発行受付処理について、図12〜図14を用いて説明する。図12、図13は、第3の実施の形態のATMで実行される再発行受付処理のフローチャートである。図14は、第3の実施の形態の遠隔監視サーバに表示される画面例を示す図であり、(A)は、取引情報表示画面であり、(B)は、ワンタイムパスワード発行画面である。
図12と図13とに示すような再発行受付処理は、ATM20からATM障害通知電文81を受信した後の遠隔管理サーバ30の行う処理である。ここで、ATMシステム10は、媒体受付処理のステップS11の状態である。
[ステップS21]遠隔管理サーバ30の制御部31は、ATM障害通知電文81を受信する。
[ステップS22]遠隔管理サーバ30の制御部31は、媒体返却が可能か否かを判定する。遠隔管理サーバ30の制御部31は、受信したATM障害通知電文81の利用媒体の項目が「2」である場合に、媒体返却が可能であることを判定し、「1」である場合に媒体返却が可能でないことを判定する。
遠隔管理サーバ30の制御部31が、媒体返却が可能であることを判定すると、次の処理は、ステップS31へ進められる。また、遠隔管理サーバ30の制御部31が、媒体返却が可能ではないことを判定すると、次の処理は、ステップS23へ進められる。
[ステップS23]遠隔管理サーバ30の制御部31は、MS情報が読取り済みか否かを判定する。遠隔管理サーバ30の制御部31は、ATM障害通知電文81の取引情報の項目が「成立」である場合に、MS情報が読取り済みであることを判定し、「不成立」である場合に、MS情報が読取り済みではないことを判定する。
遠隔管理サーバ30の制御部31が、MS情報が読取り済みであることを判定すると、次の処理は、ステップS24へ進められる。また、遠隔管理サーバ30の制御部31が、MS情報が読取り済みではないことを判定すると、次の処理は、ステップS31へ進められる。なお、ここで読取る情報は、MS情報に限らず、ICチップ等に記憶された情報でもよい。
[ステップS24]遠隔管理サーバ30の制御部31は、ディスプレイ32に図14(A)に示すような取引情報表示画面105を表示させる。取引情報表示画面105は、取引情報と、利用媒体と、媒体店番と、媒体口座番号との表示および状態表示ボタンと、媒体再発行ボタンと、その他ボタンとを含む。
取引情報の項目は、ATM障害通知電文81の取引情報の項目を表示したものである。利用媒体の項目は、ATM障害通知電文81の利用媒体の項目を、通帳と、カードと、紙幣との項目ごとに表示したものである。媒体店番の項目は、ATM障害通知電文81の媒体店番の項目を表示したものである。媒体口座番号の項目は、ATM障害通知電文81の媒体口座番号の項目を表示したものである。
[ステップS25]遠隔管理サーバ30の制御部31は、いずれかのボタンが押下されたか否かを判定する。遠隔管理サーバ30の制御部31は、入力検知部22bが取引情報表示画面105の状態表示ボタンと、媒体再発行ボタンと、その他ボタンとのいずれかのボタンを押下されたことにより、いずれかのボタンが押下されたことを判定する。
遠隔管理サーバ30の制御部31が、いずれかのボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS26へ進められる。また、遠隔管理サーバ30の制御部31が、いずれかのボタンが押下されなかったことを判定すると、いずれかのボタンが押下されるまで待受ける。なお、遠隔管理サーバ30に監視者が居る場合を例にあげて説明しているが、このステップは、遠隔管理サーバ30にインストールされたプログラム等により押下を判定させ、無人で実現されてもよい。
[ステップS26]遠隔管理サーバ30の制御部31は、媒体再発行ボタンが押下されたか否かを判定する。遠隔管理サーバ30の制御部31は、入力検知部22bがステップS25において媒体再発行ボタンが押下されたことを検知した場合に、媒体再発行ボタンが押下されたことを判定する。
遠隔管理サーバ30の制御部31が、媒体再発行ボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS27へ進められる。また、遠隔管理サーバ30の制御部31が、媒体再発行ボタンが押下されなかったことを判定すると、次の処理は、ステップS31へ進められる。
[ステップS27]遠隔管理サーバ30の制御部31は、ディスプレイ32に図14(B)に示すような、ワンタイムパスワード発行画面106を表示させる。
ワンタイムパスワード発行画面106は、「●ワンタイムパスワード発行」と、「媒体再発行の処理を行います。対象ATMにワンタイムパスワードを通知します。お客様がATM前にいることを確認し、よければ「確認」を押してください」との表示および取消ボタンと、確認ボタンとを含む。
取消ボタンは、押下されることにより、通常処理へ戻る。
確認ボタンは、押下されることにより、再発行受付処理を継続する。なお、遠隔管理サーバ30に監視者が居る場合を例にあげて説明しているが、このステップは、遠隔管理サーバ30にインストールされたプログラム等により押下を判定させ、無人で実現されてもよい。
[ステップS28]遠隔管理サーバ30の制御部31は、入力検知部22bが、確認ボタンまたは、取消ボタンが押下されたことを検知することにより、いずれかのボタンが押下されたか否かを判定する。
遠隔管理サーバ30の制御部31が、いずれかのボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS29へ進められる。また、遠隔管理サーバ30の制御部31は、いずれかのボタンが押下されるまで待受ける。
[ステップS29]遠隔管理サーバ30の制御部31が、確認ボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS30へ進められる。また、遠隔管理サーバ30の制御部31が、取消ボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS31へ進められる。
[ステップS30]遠隔管理サーバ30の制御部31は、ワンタイムパスワードを生成する。
[ステップS31]遠隔管理サーバ30の制御部31は、取引媒体を再発行しない通常処理へ移行する。
[ステップS32]遠隔管理サーバ30の制御部31は、ワンタイムパスワード通知電文を送信する。
[ステップS33]ATM20は、ATM引継処理を実行する。詳細は後述する。
[ステップS34]遠隔管理サーバ30の制御部31は、ATMモード変更通知電文85を送信する。
[ステップS35]ATM20は、再発行処理を実行する。詳細は後述する。
[ステップS36]ATM20は、媒体破壊処理を実行する。詳細は後述する。
以上により、遠隔管理サーバ30による再発行受付処理が終了する。
次にATM20で実行されるATM引継処理について、図15、図16を用いて説明する。図15は、第3の実施の形態のATMで実行されるATM引継処理のフローチャートである。図16は、第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、ワンタイムパスワード表示画面であり、(B)は、取引中止画面である。
図15に示すようなATM引継処理は、遠隔管理サーバ30から、ワンタイムパスワード通知電文83を受信し、故障したATM20が、故障していないATM20へ利用者を誘導する処理である。ATM引継処理の時点では、キャッシュカードまたは通帳の再発行が実行前のため、くわえこんでいる取引媒体の情報の破棄は実行しない。
[ステップS41]ATM20の制御部21は、ワンタイムパスワード通知電文83を受信する。ワンタイムパスワード通知電文83は、再発行受付処理のステップS32で送信されたものである。
[ステップS42]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に図16(A)に示すようなワンタイムパスワード表示画面107を表示させる。この表示は、故障したATM20で表示される。
ワンタイムパスワード表示画面107は、「媒体再発行にあたりワンタイムパスワードは以下の通りです。」と、ワンタイムパスワードと、「確認後、対象ATMに移動し、「再発行手続」ボタンを押してください。」と、「よければ「確認」を押してください。」との表示と、確認ボタンとを含む。
確認ボタンは、押下されることにより、ATM引継処理を続行する。
「対象ATM」とは、遠隔管理サーバ30が媒体再発行を指示した故障していないATM20であり、故障していないATM20側で、音や表示による報知を行ってもよい。また、故障したATM20や、遠隔管理センタと接続されている受話器等によって、故障していないATM20の場所の案内を行ってもよい。
[ステップS43]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図16(B)に示すような取引中止画面108を表示させる。
取引中止画面108は、「機械の故障中です。お取扱いできません。」という表示を有し、ATM20の故障が修理されるまで表示が維持される。
以上により、ATM20によるATM引継処理が終了する。
次にATM20で実行される再発行処理について、図17〜図21を用いて説明する。図17、図18は、第3の実施の形態のATMで実行される再発行処理のフローチャートである。図19は、第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、媒体再発行手続画面であり、(B)は、ワンタイムパスワード入力画面である。図20は、第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、待機指示画面であり、(B)は、ワンタイムパスワード照会画面である。図21は、第3の実施の形態のATMに表示される画面例を示す図であり、(A)は、媒体回収指示画面であり、(B)は再発行完了画面である。
図17に示すような再発行処理は、故障したATM20から、媒体の再発行処理を引継ぎ、故障していないATM20が実行する処理である。ATMシステム10は、再発行受付処理のステップS35の状態である。
[ステップS51]ATM20の制御部21は、ATMモード変更通知電文85を受信する。
[ステップS52]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図19(A)に示すような媒体再発行手続画面109を表示させる。
媒体再発行手続画面109は、「●媒体再発行手続中」と、「再発行手続を行う場合はこちら⇒」との表示および確認ボタンを有する。
確認ボタンは、押下されることで、再発行処理が継続される。
[ステップS53]ATM20の制御部21は、確認ボタンが押下されたか否かを判定する。ATM20の制御部21は、入力検知部22bが、確認ボタンが押下されたことを検知すると、確認ボタンが押下されたことを判定する。
ATM20の制御部21が、確認ボタンが押下されたことを判定すると、次の処理は、ステップS54へ進められる。また、ATM20の制御部21が、確認ボタンが押下されなかったことを判定すると、次の処理はステップS31へ進められる。
[ステップS54]ATM20の制御部21は、再発行開始電文82を編集する。
[ステップS55]ATM20の制御部21は、再発行開始電文82を送信する。ATM20の制御部21は、遠隔管理サーバ30へ、再発行開始電文82を送信する。
ここで遠隔管理サーバ30は、再発行開始電文82を受信し、本人確認指示電文86をATM20へ送信する。
[ステップS56]ATM20の制御部21は、本人確認指示電文86を受信したか否かを判定する。ATM20の制御部21が、本人確認指示電文86を受信したことを判定すると、次の処理は、ステップS57へ進められる。また、ATM20の制御部21が、本人確認指示電文86を受信していないことを判定すると、本人確認指示電文86を受信するまで待受ける。
[ステップS57]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に暗証番号入力画面103を表示させる。
[ステップS58]ATM20の制御部21は、暗証番号が入力されたか否かを判定する。ATM20の制御部21は、表示ユニット22に表示された暗証番号入力画面103で、既定の桁数の暗証番号が入力された場合に暗証番号が入力されたことを判定する。
ATM20の制御部21が、暗証番号が入力されたことを判定すると、次の処理はステップS59へ進められる。また、ATM20の制御部21が、暗証番号が入力されなかったことを判定すると、暗証番号が入力されるまで待受ける。
[ステップS59]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図19(B)に示すようなワンタイムパスワード入力画面110を表示させる。
ワンタイムパスワード入力画面110は、「ワンタイムパスワードを入力してください」という表示と、入力されたワンタイムパスワードを表示する欄と、ワンタイムパスワードの入力用のテンキーボタンを含む。
入力されたワンタイムパスワードの欄は、入力されたワンタイムパスワードの桁数のみが分かるように「●」でマスクされていてもよい。また、ワンタイムパスワード入力画面110は、入力されたワンタイムパスワードの欄に、既定の桁数のワンタイムパスワードが入力されると、次の処理へ進む。
[ステップS60]ATM20の制御部21は、ワンタイムパスワードが正しいか否かを判定する。ATM20の制御部21は、入力されたワンタイムパスワードをワンタイムパスワード通知電文83のパスワードへ編集し、遠隔管理サーバ30へ送信する。
遠隔管理サーバ30は、ワンタイムパスワード通知電文83を受信すると、ワンタイムパスワード通知電文83のパスワードの項目が、発行済みのワンタイムパスワードと合致する場合に、ワンタイムパスワードが正しいことを判定する。遠隔管理サーバ30は、発行済みのワンタイムパスワートと合致する場合に、ディスプレイ32に図20(B)に示すようなワンタイムパスワード照会画面112を表示し、ATM20へ再発行指示電文88を送信する。
ATM20の制御部21が、ワンタイムパスワードが正しいことを判定すると、次の処理は、ステップS61へ進められる。また、ATM20の制御部21が、ワンタイムパスワードが正しくないことを判定すると、次の処理は、ステップS59へ戻る。
[ステップS61]ATM20の制御部21は、再発行指示電文88を受信する。
[ステップS62]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図20(A)に示すような待機指示画面111を表示させる。
待機指示画面111は、「しばらくお待ちください。」の表示を有する。
[ステップS63]ATM20の制御部21は、業務サーバ40に、再発行指示電文88を参照して取得した媒体口座番号と利用媒体(カード)または利用媒体(通帳)との顧客情報を元に、再発行可否を問合せる。
[ステップS64]ATM20の制御部21は、業務サーバ40から図示しない再発行許可電文を受信したか否かを判定する。
ATM20の制御部21が、再発行許可電文を受信したことを判定すると、次の処理は、ステップS65へ進められる。また、ATM20の制御部21は、再発行許可電文を受信するまで待受ける。
[ステップS65]ATM20の制御部21は、再発行結果通知電文84を編集する。ATM20の制御部21は、再発行結果通知電文84を編集し、再発行が成功であれば、結果の項目に1を入力し、再発行が失敗であれば、結果の項目に0を入力する。
[ステップS66]ATM20の制御部21は、遠隔管理サーバ30へ、再発行結果通知電文84を送信する。
[ステップS67]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図21(A)に示すような媒体回収指示画面113を表示させる。
媒体回収指示画面113は、「通帳をお受け取りください。」の表示と、通帳またはクレジットカードの画像とを有する。
[ステップS68]ATM20の制御部21は、再発行媒体を排出する。ATM20の制御部21は、カード処理部23に、再発行したキャッシュカードまたは、通帳処理部24に再発行した通帳を排出させる。
[ステップS69]ATM20の制御部21は、再発行媒体を受取ったか否かを判定する。
ATM20の制御部21は、カード処理部23がキャッシュカードを検出せず、かつ、通帳処理部24が通帳を検出しない場合に、利用者が再発行された通帳またはキャッシュカードを受取ったことを判定する。
ATM20の制御部21が、再発行媒体を受取ったことを判定すると、次の処理は、ステップS70へ進められる。また、ATM20の制御部21が、再発行媒体を受取らなかったことを判定すると、次の処理は、ステップS71へ進められる。
[ステップS70]ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、図21(B)に示すような再発行完了画面114を表示させる。
再発行完了画面114は、「通帳の再発行手続は完了いたしました。引き続き新しい通帳をご利用ください。旧通帳は、破棄手続を行いますのでご了承ください。」との表示を有する。ATM20の制御部21は、表示ユニット22に、一定時間で再発行完了画面114からメイン画面101へ表示を切替させる。
[ステップS71]ATM20の制御部21は、再発行媒体を回収する。ATM20の制御部21は、カード処理部23に、ステップS69で受取られなかったキャッシュカードを、通帳処理部24に通帳を回収させる。
以上により、ATMシステム10による再発行処理が終了する。
次にATM20で実行される媒体破壊処理について、図22を用いて説明する。図22は、第3の実施の形態のATMで実行される媒体破壊処理のフローチャートである。
図22に示すような媒体破壊処理は、故障していないATM20が再発行した取引媒体の元になった取引媒体に記憶された情報を、故障したATM20が破壊する処理である。なお、実際には、物理的に破壊しなくても、以下の説明のように情報が消去されていればよい。ATMシステム10は、再発行受付処理のステップS36の状態である。
[ステップS81]ATM20の制御部21は、遠隔管理サーバ30から、媒体破壊指示電文87を受信したか否かを判定する。
ATM20の制御部21が、媒体破壊指示電文87を受信したことを判定すると、次の処理は、ステップS82へ進められる。また、ATM20の制御部21が、媒体破壊指示電文87を受信しなかったことを判定すると、次の処理は、ステップS86へ進められる。
[ステップS82]ATM20の制御部21は、MS情報消去指示を保持する。ATM20の制御部21は、MS情報消去指示を、HDD21cへ保持する。MS情報消去指示は、キャッシュカードまたは通帳である取引媒体に記憶されているMS情報の消去を行う指示である。
[ステップS83]ATM20制御部21は、リセット処理を実施するか否かを判定する。ATM20の制御部21は、予め設定された所定のフラグがオンの場合に、リセット処理を実施することを判定する。
ATM20の制御部21が、リセット処理を実施することを判定すると、次の処理は、ステップS84へ進められる。また、ATM20の制御部21が、リセット処理を実施しないことを判定すると、次の処理は、ステップS86へ進められる。
[ステップS84]ATM20の制御部21は、MS情報の消去を実行する。ATM20の制御部21は、カード処理部23にキャッシュカードおよび通帳処理部24に通帳のMS情報の消去を実行させる。
[ステップS85]ATM20の制御部21は、取引媒体を回収する。ATM20の制御部21は、MS情報を消去したキャッシュカードおよび通帳の取引媒体を回収し、ATM20内の保管庫に保管する。
[ステップS86]ATM29の制御部21は、通常処理を実行する。この場合の通常処理は、MS情報を消去せず、再発行受付処理へ戻る。
以上により、ATM20で実行される媒体破壊処理が終了する。
このようなATMシステム10が適用されたATM20では、利用者の口座手続の際に、キャッシュカードまたは通帳を受付ける。ATM20は、利用者に操作された口座手続を実行する。また、ATM20は、キャッシュカードをATM20の内部にくわえ込んでしまう障害が発生した場合に、遠隔管理サーバ30へ通信し、ワンタイムパスワードの発行を受ける。
遠隔管理サーバ30は、故障したATM20にワンタイムパスワードを送信し、故障したATM20の周囲に、故障していないATM20がないかを検索する。故障したATM20は、受信したワンタイムパスワードを表示し、周囲の故障していないATM20へ案内する。遠隔管理サーバ30は、故障していないATM20へキャッシュカードまたは通帳の再発行指示を送る。
故障していないATM20は、入力されたワンタイムパスワードを遠隔管理サーバ30へ送り、認証を受ける。遠隔管理サーバ30が入力されたパスワードが正しいことを認証した場合、故障していないATM20は、業務サーバ40へ入力された暗証番号を送り、認証を受ける。業務サーバ40が入力された暗証番号が正しいことを認証した場合、故障していないATM20は、キャッシュカードまたは通帳の再発行を行う。最後に、故障したATM20は、旧キャッシュカードの記憶する情報を消去し、回収する。
これにより、ATM20にキャッシュカードがくわえこまれ、新しいキャッシュカードの再発行をしても排出できないような場合であっても、別のATMによりキャッシュカードを再発行することができる。利用者は、キャッシュカードがくわえこまれた場合であっても、キャッシュカードの再発行を受けることができ、口座の取引の手続を別の自動取引装置で実行することができるため顧客満足度が向上する。
さらに、故障したATM20上で、銀行口座に関する記憶情報を旧媒体から読取れたことを条件に、再発行手続を開始するため、利用者が銀行口座に関する情報を知らない場合であっても再発行が可能である。また、故障したATM20から、故障していないATM20への引継の際にワンタイムパスワードを使用し、再発行の対象となった媒体である旧キャッシュカードから情報を消去するため、セキュリティが向上する。
1,1a 自動取引システム
2 第1の自動取引装置
2a 媒体取込部
2b 媒体搬送部
2c 障害情報送信部
2d 情報読取部
2e 再発行完了信号受信部
2f 情報消去部
2g 表示部
3 遠隔監視サーバ
3a 障害情報受信部
3b 再発行開始信号送信部
3c 再発行完了信号送信部
3d 暗証番号発行部
3e 制御部
4 第2の自動取引装置
4a 再発行開始信号受信部
4b 媒体発行部
4c 媒体排出部
4d 再発行結果信号送信部
4e 暗証番号受付部
10 ATMシステム
20 ATM
21 制御部
21a CPU
21b RAM
21c HDD
21d 通信インタフェース
21e グラフィック制御部
21f 入力インタフェース
21g バス
22 表示ユニット
22a 表示部
22b 入力検知部
23 カード処理部
24 通帳処理部
25 硬貨処理部
26 紙幣処理部
30 遠隔管理サーバ
31 制御部
31a CPU
31b RAM
31c HDD
31d 通信インタフェース
31e グラフィック制御部
31f 入力インタフェース
31g バス
32 ディスプレイ
33 キーボード
40 業務サーバ
41 制御部
41a CPU
41b RAM
41c HDD
41d 通信インタフェース
41e グラフィック制御部
41f 入力インタフェース
41g バス
42 ディスプレイ
43 キーボード
70 ネットワーク
71 ネットワーク
81 ATM障害通知電文
82 再発行開始電文
83 ワンタイムパスワード通知電文
84 再発行結果通知電文
85 ATMモード変更通知電文
86 本人確認指示電文
87 媒体破壊指示電文
88 再発行指示電文
101 メイン画面
102 媒体挿入指示画面
103 暗証番号入力画面
104 障害表示画面
105 取引情報表示画面
106 ワンタイムパスワード発行画面
107 ワンタイムパスワード表示画面
108 取引中止画面
109 媒体再発行手続画面
110 ワンタイムパスワード入力画面
111 待機指示画面
112 ワンタイムパスワード照会画面
113 媒体回収指示画面
114 再発行完了画面

Claims (5)

  1. 第1の取引媒体を取込む媒体取込部と、
    取込んだ前記第1の取引媒体を搬送路上で搬送する媒体搬送部と、
    前記媒体搬送部に前記第1の取引媒体が詰まった場合に、障害情報を含む障害通知信号を送信する障害情報送信部と、
    を有する第1の自動取引装置と、
    前記障害通知信号を受信する障害情報受信部と、
    前記障害情報受信部を参照して、前記障害通知信号を受信した場合に、前記第1の取引媒体の再発行依頼を含む、再発行開始信号を送信する再発行開始信号送信部と、
    を有する遠隔監視サーバと、
    前記再発行開始信号を受信する再発行開始信号受信部と、
    前記再発行開始信号受信部を参照して、前記再発行開始信号を受信した場合に、前記第1の取引媒体の再発行として、第2の取引媒体を発行する媒体発行部と、
    発行された前記第2の取引媒体を排出する媒体排出部と
    を有する第2の自動取引装置と、
    を有する、自動取引システム。
  2. 前記第1の自動取引装置は、前記第1の取引媒体に記憶された記憶情報を読取る情報読取部を有し、
    障害情報送信部は、前記情報読取部を参照して、記憶情報が読取れた場合に、前記再発行開始信号を送信する請求項1記載の自動取引システム。
  3. 前記第2の自動取引装置は、前記媒体発行部を参照し、前記第2の取引媒体が発行された場合に、遠隔監視サーバへ再発行結果信号を送信する再発行結果信号送信部を有し、
    前記遠隔監視サーバは、前記再発行結果信号を受信すると、前記第1の自動取引装置へ、再発行完了信号を送信する再発行完了信号送信部を有し、
    前記第1の自動取引装置は、再発行完了信号を受信する再発行完了信号受信部と、前記再発行完了信号受信部を参照し、再発行完了信号を受信した場合に、前記第1の取引媒体の記憶情報を消去する情報消去部を有する請求項2記載の自動取引システム。
  4. 前記遠隔監視サーバは、暗証番号を発行し送信する暗証番号発行部を有し、
    前記第1の自動取引装置は、前記暗証番号を受信した場合に、表示する表示部を有し、
    前記第2の自動取引装置は、前記暗証番号の入力を受付け、入力暗証番号として送信する暗証番号受付部を有し、
    前記遠隔監視サーバは、前記暗証番号発行部から取得した前記暗証番号と、前記暗証番号受付部から受信した前記入力暗証番号とが合致した場合に、前記再発行開始信号送信部に、前記再発行開始信号を送信させる制御部を有する、請求項2記載の自動取引システム。
  5. 前記暗証番号は、ワンタイムパスワードであることを特徴とする請求項4記載の自動取引システム。
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