JP2020093851A - キャッピング方法 - Google Patents

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英泰 武藤
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Yasuo Fukawa
泰夫 府川
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【課題】薄肉化されたボトル缶へのキャップのキャッピング時に生じる口金部の変形や座屈を抑制でき、良好な密封性を確保できるキャッピング方法。【解決手段】開口端から所定長さの範囲の上端部の厚みが0.190mm以上0.210mm以下とされ、該上端部よりも下方の胴部の厚みが0.125mm以上0.135mm以下とされる有底筒状体の前記上端部を縮径して形成された口金部に雄ねじ部と顎部とが形成されたボトル缶に、キャップ材を被せて、その外周面を前記口金部に押し付けることにより、雌ねじ部とバンド部とを成形して該口金部にキャップを被着するキャッピング方法であって、前記キャップ材が、0.210mm以上0.235mm以下の厚みの板材から成形されており、前記口金部に被せた前記キャップ材を前記ボトル缶の缶軸方向に700N以上900N以下の押圧荷重で押し付けた状態で前記キャップを被着する。【選択図】 図1

Description

ねじ山が形成された口金部を有するボトル缶に金属製キャップをキャッピングするためのキャッピング方法に関する。
リシール可能な金属製キャップを備えたボトル缶が広く使われるようになっている。このボトル缶の口金部には雄ねじ部が形成されており、その口金部にキャップ材を被せた状態で、キャッピング装置(キャッパ)によりキャッピング加工を施すことにより、すなわち、キャップ材の外周面に雄ねじ部のねじ山に沿ったねじ山を成形することにより、ボトル缶の口金部にキャップが被着され、キャッピングされる。
キャップが被着されるボトル缶は、特許文献1又は特許文献2に開示されているように、アルミニウム合金板を絞り加工及びしごき加工(DI成形)により底板部と円筒状側面部とが一体となった筒体に成形し、その開口部を縮径して肩部を形成するとともに、この肩部の上端に形成される小径の首部よりも上方部分に、ねじ成形のための拡径した筒状部を形成した後、この筒状部にねじ成形加工を施し、開口端部にカール部形成加工を施す等により製造される。
ところで、上記のようにして製造されるボトル缶は、その製缶時や口金部にキャップを巻締める際に、缶軸方向に荷重がかけられ、ボトル缶に加えられる缶軸方向の荷重が過大であると、ボトル缶の口金部が楕円に変形し、さらには首部や肩部に座屈が生じることが問題となっていた。
この点、特許文献1には、肩部上端に凹部を設けることによってボトル缶の半径方向及び軸方向の強度向上を図る技術が開示されている。また、特許文献2には、ボトル缶を部分的に薄肉化することで、変形、座屈が生じない強度を維持する技術が開示されている。
特開2001‐213416号公報 特開2012‐192984号公報
ところが、ボトル缶のさらなる薄肉化が進められており、キャッピング時に加えられる荷重により、ボトル缶の口金部及びキャップに生じる変形が顕著なものになってきている。また、ボトル缶の口金部にキャップを巻締める際には、密封性を確保するために口金部にキャップを被せた状態で缶軸方向に荷重がかけられるが、薄肉化されたボトル缶においては、従来と同様の荷重をかけた場合に、変形や座屈が生じるおそれがある。一方で、缶軸方向の荷重を従来よりも低くしてキャッピングを施した場合には、密封性(シール性)が確保し難く、内容物の漏れが発生すること問題となる。
また、口金部及びキャップに変形が生じた場合、キャップ開閉時の抵抗(トルク)が大きくなる。このため、一度開栓されたキャップを閉栓するリシールの際に、その大きくなった抵抗によって使用者が閉栓されたものと勘違いし、途中で閉栓動作を止めてしまうことで、内容物の漏れが発生することも問題となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、薄肉化されたボトル缶へのキャップのキャッピング時に生じる口金部の変形や座屈を抑制でき、良好な密封性を確保できるキャッピング方法を提供することを目的とする。
本発明のキャッピング方法は、開口端から所定長さの範囲の上端部の厚みが0.190mm以上0.210mm以下とされる有底筒状体の前記上端部を縮径して形成された口金部に雄ねじ部と該雄ねじ部の下方に膨出する顎部とが形成されたボトル缶に、天面部と筒部とを有する有底筒状のキャップ材を被せて、前記キャップ材の外周面を前記口金部に押し付けることにより、前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部と前記顎部に圧着されるバンド部とを成形して、該口金部にキャップを被着するキャッピング方法であって、前記キャップ材が、0.210mm以上0.235mm以下の厚みの板材から成形されており、前記口金部に被せた前記キャップ材を前記ボトル缶の缶軸方向に700N以上800N以下の押圧荷重で押し付けた状態で前記キャップを被着することを特徴とする。
この場合、前記ボトル缶のコラム強度が1300N以上1600N以下とすることができる。
従来のキャッピング方法においては、キャッピング時においてキャップ材をボトル缶の口金部に押し付ける押圧荷重は1000N以上の高い荷重がかけられており、このようにキャッピング時においてキャップ材の天面部をボトル缶の口金部の先端に強く押し付けて、天面部を絞り成形することで密着させ、口金部の開口部を密封した状態を維持して、その後に雌ねじ部とバンド部とを成形していた。このように、従来のキャッピング方法においては、密封性を確保するために、缶軸方向に高い荷重をかける必要があると考えられていた。
一方、本発明のキャッピング方法にあっては、キャッピング時においてボトル缶の口金部にキャップ材を被せた状態で、従来と同様に缶軸方向に荷重をかけるが、その荷重は従来よりも低荷重に設定されており、雌ねじ部やバンド部の成形前において、口金部に対してキャップ材が空回りすること等を防止できる程度の大きさである。すなわち、雌ねじ部やバンド部の成形前においては、缶軸方向の荷重をかけただけでは、ボトル缶の密封性は完全なものとはいえない状態である。この点、0.235mm以下の板材により成形される薄肉化されたキャップ材を用いることで、キャップ材の外周面を口金部に押し付けて雌ねじ部を成形する際に、その薄肉の外周面が雄ねじ部の間に深く入り込んで成形される。この際、雌ねじ部の成形に伴ってキャップ材の天面部が引き寄せられ、口金部の上端に強く押し付けられることから、ボトル缶の開口部が密封され、成形完了とともに良好な密封性を確保できる。また、雌ねじ部が雄ねじ部のねじ山の間に深く入り込んで成形されるので、耐圧性も十分に確保できる。
このように、薄肉化されたボトル缶にキャッピングするキャップ材として、0.235mm以下の板材により成形された薄肉化されたものを用いることで、キャッピング時においてキャップ材を缶軸方向に強く押し付けることなく、ボトル缶の密封性を確保できる。したがって、キャップ材を口金部に押し付ける押圧荷重を低荷重(700N以上900N以下)にでき、薄肉化されたボトル缶であっても、口金部の変形や座屈を抑制でき、雄ねじ部と雌ねじ部とを深く係合させて良好な密封性を確保できる。
なお、キャップ材を口金部に押し付ける押圧荷重が700N未満では、天面部(段差部)の絞り成形が不十分となり、口金部との密封性が低下する。また、この押圧荷重が900Nを超えると、雄ねじ部や雌ねじ部が変形し、開栓性が低下する。また、キャップ材が厚み0.210mm未満の板材により成形されたものでは、バンド部の巻締めや雄ねじ部と雌ねじ部との嵌合力が弱くなり、耐圧性能が低下する。
本発明のキャッピング方法において、前記雌ねじ部を成形する半径方向の押圧荷重を100N以上115N以下とし、前記バンド部を成形する半径方向の押圧荷重を71N以上85N以下とするとよい。
本発明によれば、薄肉化されたボトル缶へのキャップのキャッピング時に生じる口金部の変形や座屈を抑制でき、良好な密封性を確保できる。
キャッピング装置を用いた本発明の実施形態のキャッピング方法を説明する要部断面図である。 図1に示すキャッピング装置のキャッピングヘッド部分の底面図である。 図2に示すキャッピング装置のキャッピングヘッド部分の断面図である。 ボトル缶とキャップ材の半断面図である。 ボトル缶の成形段階を(a)〜(c)の順に示す断面図である。 ボトル缶とキャップ材とを示す部分断面図であり、キャップ材のボトル缶への巻締め前の状態である。 キャップ材をボトル缶に巻締めた後のキャップ付ボトル缶の部分断面図である。
以下、本発明に係るキャッピング方法の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
キャップ付ボトル缶1は、ボトル缶2内に内容物を充填した後に、ボトル缶2の口金部21にキャップ3(キャップ材30)を被せて(図6)、被着する(図7)ことにより製造される。
ボトル缶2は、図4に示すように、有底筒状の缶胴部22と缶胴部22の上端から上方に向けて漸次縮径するテーパ状の肩部23と、この肩部23の上端から上方に延びる筒状小径の首部24と、この首部24よりも上方部分に形成される例えば38mm口径の口金部21とを有するボトル状に形成されている。また、缶胴部22は、ボトル缶2の底部20bと、この底部20bの周縁部から上方に延びる円筒状のストレート部29とから形成されている。そして、口金部21には、その開口部20a先端に形成されたカール部25と、そのカール部25の下方に形成された雄ねじ部26と、雄ねじ部26の下方に膨出して形成された顎部27とが形成されている。
このボトル缶2は、アルミニウム又はアルミニウム合金製とされ、絞り・しごき加工を施して形成されるものである。
ボトル缶2の成形加工について詳述すると、まずアルミニウム板材を打ち抜いて絞り加工することにより、図5(a)に示すように比較的大径で浅いカップ20Aを形成する。その後、このカップ20Aに絞り加工及びしごき加工を加えて、所定高さに形成するとともに、底部20bを最終のボトル缶2としての底部形状に成形し、さらに上端を切り揃えることにより、図5(b)に示すように有底筒状体20Bを形成する。そして、有底筒状体20Bの上端部11をダイネッキング加工により徐々に縮径して肩部23及び小径部を形成した後、小径部に拡径加工と縮径加工とを繰り返し施して、図5(c)に示すように、ねじ加工する前の口金部21Cが形成された中間成形体20Cを形成する。この際、中間成形体20Cには、上端側に形成されたストレート状の開口端部16、その開口端部16の下端から下方に向けて漸次拡径するテーパ部17、このテーパ部17の下端に形成された筒状部18、筒状部18の下端部にこの筒状部18よりも外径の大きい顎部27と、その顎部27の下端に縮径された首部24が形成される。なお、肩部23は、この首部24の下端から連続して設けられている。
次いで、中間成形体20Cの筒状部18に雄ねじ部26を成形した後、開口端部16をさらに縮径し、この縮径した開口端部16に対してカーリング加工を施してカール部25を形成することで、図4に示すように、ボトル缶2が製造される。
このボトル缶2の成形加工において、図5(b)に示す有底筒状体20Bは、開口端から所定長さの範囲Hの上端部11の厚みt1が0.190mm以上0.210mm以下とされ、上端部11よりも下方の胴部12の厚みt2が0.125mm以上0.135mm以下とされ、全体が薄肉に形成されている。そして、ボトル缶2は、この有底筒状体20Bの上端部11に、複数回の絞り加工及びしごき加工(DI加工)を施して成形され、通常のボトル缶よりも薄肉化され、軽量化されたボトル缶2に形成されている。また、通常のボトル缶は、缶軸方向の圧縮に対する座屈強度であるコラム強度が1800N以上であるのに対し、この有底筒状体20Bから成形されたボトル缶2のコラム強度は、1300N以上1600N以下、特に1400N以上1500N以下に形成されている。
このボトル缶2の口金部21に巻締められてキャップ3となるキャップ材30は、図4及び図6に示すように、円形の天面部31と円筒状の筒部32とを有する有底筒状に形成されており、筒部32には、ナール33、グルーブ34、ビード35、及びバンド部36とが形成されている。また、このキャップ材30は、ボトル缶2と同様に、アルミニウム又はアルミニウム合金製とされ、0.210mm以上0.235mm以下の厚みの板材から成形され、全体が薄肉に形成されている。また、キャップ材30の天面部31の内側には、シール材であるライナ4が設けられている。
ライナ4は、図6及び図7に示すように、天面部31の内面と摺動する硬質層41と、硬質層41よりも軟質でボトル缶2の口金部21と接触してシール機能を有する軟質層42とを有する多重構造とされる。また、軟質層42には、デュロメータ硬さ試験(JIS K 7215)のタイプA圧子を用いた試験において、HDA40以上80以下とされるものが用いられる。具体的には、硬質層41は、PP(ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PA(ポリアマイド、通称ナイロン)、PC(ポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PAN(ポリアクリロニトリル)、PVC(ポリ塩化ビニル)等により円盤状に形成され、軟質層42は、TPS(スチレン系エラストマー)、TPO(オレフィン系エラストマー)、TPU(ウレタン系エラストマー)、TPEA(ポリアミド系エラストマー)、TPEE(ポリエステル系エラストマー)、PVC‐TPE(ポリ塩ビエラストマー)等により形成される。また、軟質層42は、例えばレトルト用のキャップではHDA61、ホットパック用のキャップではHDA71とされるものが好適に用いられる。
そして、キャップ材30は、ボトル缶2内に内容物を充填した後に、図6に示すように口金部21に被せられ、キャッピングが施される。
具体的には、図3に示すように、キャップ材30の外周面を口金部21に押し付けることにより、口金部21の雄ねじ部26及び顎部27に倣うように、雄ねじ部26に対応する雌ねじ部37と、顎部27に圧着されるバンド部36とを成形することにより、口金部21とキャップ3とが螺着状態に固定される。
以下、ボトル缶2に装着前のものをキャップ材30と呼び、装着後の雌ねじ部37が形成されたものをキャップ3と呼ぶ。
上記のように、ボトル缶2の口金部21にキャップ材30を被着してキャッピング加工を施すためには、例えば、図1に示すようなキャッピングヘッド101を複数備えるキャッピング装置が用いられる。そして、これら複数のキャッピングヘッド101のうちいずれかによって、個々のボトル缶2に対するキャップ材30の被着が行われる。
各キャッピングヘッド101は、プレッシャーブロック60とキャッピングロール70とを備える。また、キャッピングロール70は、ROロール(ロールオンロール)としての第1ロール71と、PPロール(ピルファープルーフロール)としての第2ロール72とから構成され、第1ロール71はロール支持機構81を介して支持ブロック91に回転自在に取り付けられ、第2ロール72はロール支持機構82を介して支持ブロック91に回転自在に取り付けられている。
プレッシャーブロック60は、図3に示すように、ボトル缶2の口金部21にキャップ材30を被せた状態でそのキャップ材30の天面部31を押さえて、天面部31の外周部に絞り成形を施すことにより段差部31aを形成する。また、キャッピングロール70は、第1ロール71によりキャップ材30に雌ねじ部37を成形するとともに、第2ロール72により筒部32のバンド部36を顎部27に巻き込んで巻締める構成とされる。
また、キャッピングロール70は、第1ロール71と第2ロール72とを、それぞれ少なくとも1個備える構成とされる。なお、本実施形態のキャッピング装置100のキャッピングヘッド101においては、図2に示すように、第1ロール71と第2ロール72とが2個ずつ設けられる。
次に、このように構成されるキャッピング装置100を用いてキャッピングを行う本実施形態のキャッピング方法について説明する。
まず、ボトル缶2の口金部21にキャップ材30を被せ、プレッシャーブロック60をキャップ材30の上部に被せて、ヘッド全体にかけられる垂直荷重による圧縮ばね62の付勢力によってキャップ材30の天面部31をボトル缶2の底部20b方向(缶軸方向)に押圧し、キャップ材30の外周部に段差部31aを形成する。
次に、口金部21に被せたキャップ材30を、ボトル缶2の缶軸方向に700N以上900N以下の押圧荷重(TP)で押し付けた状態を維持したまま、第1ロール71及び第2ロール72をキャップ材30の筒部32に押し付ける。この雌ねじ部37を成形する第1ロール71による半径方向の押圧荷重(RO)は、102N以上115N以下とされ、バンド部36を成形する第2ロール72による半径方向の押圧荷重(PP)は、71N以上85N以下とされる。そして、キャッピングヘッド101を回転させることにより、第1ロール71を口金部21の雄ねじ部26に沿って回転させ、キャップ材30の筒部32に雄ねじ部26に対応した雌ねじ部37を形成するとともに、第2ロール72を顎部27に沿って転動させ、筒部32のバンド部36を顎部27に巻締めて、口金部21にリシール可能なキャップ3を被着する。
この際、キャッピングヘッド101に設けられた2個の第1ロール71は、それぞれ筒部32に押し付けられ、雄ねじ部26のねじ谷に沿って口金部21の開口部20a側から顎部27側にかけて移動する。また、2個の第1ロール71が順次雄ねじ部26のねじ谷に沿って回転移動することにより、雄ねじ部26のねじ山に対して雌ねじ部37のねじ谷が形成され、このねじ谷が形成されることで、その間に雄ねじ部26のねじ谷の形状が転写されるように雌ねじ部37のねじ山が形成される。このように、それぞれの第1ロール71によってキャップ材30の筒部32を口金部21の雄ねじ部26のねじ谷に沿って押し付ける動作が二度繰り返され、これらの二度の動作によって雌ねじ部37が加工される。すなわち、第1ロール71による一度目の成形において、キャップ材30の筒部32を口金部21の雄ねじ部26の形状に緩やかに沿わせる予備加工が行われ、二度目の成形において雌ねじ部37が成形される。この結果、ボトル缶2の口金部21にキャップ3が被着されたキャップ付ボトル缶1が製造される。
本実施形態のキャッピング方法において、キャッピング時にボトル缶2の口金部21にキャップ材30を被せた状態で缶軸方向にかけられる押圧荷重は、従来よりも低荷重に設定されており、雌ねじ部37やバンド部36の成形前において、口金部21に対してキャップ材30が空回りすることを等を防止できる程度の大きさとされている。すなわち、雌ねじ部37及びバンド部36の成形前においては、缶軸方向の荷重をかけただけでは、ボトル缶2の密封性は完全なものとはいえない状態である。
ところが、本実施形態においては、0.235mm以下の板材により成形される薄肉化されたキャップ材30を用いることで、キャップ材30の外周面を口金部21に押し付けて段差部31aや雌ねじ部37を成形する際に、プレッシャーブロック60、第1ロール71及び第2ロール72による変形が容易であり、また、その薄肉の外周面が雄ねじ部26の間に深く入り込んで成形される。この際、雌ねじ部37の成形に伴ってキャップ材30の天面部31が引き寄せられ、口金部21の上端(カール部25)にライナ4(軟質層42)が強く押し付けられる。これに伴い、図7に示すように、カール部25の側面と軟質層42とが密着させられ、そのシール長さSSLが十分に確保される。したがって、段差部31a、雌ねじ部37、バンド部36の成形完了とともにボトル缶2の開口部20aが密封され、良好な密封性を確保できる。また、雌ねじ部37が雄ねじ部26のねじ山の間に深く入り込んで成形されるので、耐圧性も十分に確保できる。
このように、薄肉化されたボトル缶2にキャッピングするキャップ材30として、0.235mm以下の板材により成形された薄肉化されたものを用いることで、キャッピング時においてキャップ材30を缶軸方向に強く押し付けることなく、ボトル缶2の密封性を確保できる。したがって、キャップ材30を口金部21に押し付ける押圧荷重を低荷重(700N以上900N以下)にでき、薄肉化されたボトル缶2であっても、口金部21の変形や座屈を抑制でき、雄ねじ部26と雌ねじ部37とを深く係合させて良好な密封性を確保できる。
なお、キャップ材30を口金部21に押し付ける缶軸方向の押圧荷重が700N未満では、天面部31の外周部(段差部31a)の絞り成形が不十分となり、口金部21と軟質層42のシール長さSSLを十分に確保できずに、密封性が低下する。また、この缶軸方向の押圧荷重が900Nを超えると、雄ねじ部26や雌ねじ部37が変形することで、開栓時の開栓トルクが上昇し、開栓性が低下する。また、キャップ材30が厚み0.210mm未満の板材により成形されたものでは、バンド部36の巻締めや雄ねじ部26と雌ねじ部37との嵌合力が弱くなり、耐圧性能が低下する。
また、本実施形態のキャッピング方法では、雌ねじ部37を成形する半径方向の押圧荷重(RO)を102N以上115N以下とし、バンド部36を成形する半径方向の押圧荷重(PP)を71N以上85N以下とすることで、キャッピングを良好に行うことができる。
次に、本実施形態のキャッピング方法について、その効果を確認するために実験を行った。
この実験において用いたボトル缶は、280ml(全容量337ml)入りの38mm口径のアルミニウム製とされ、雄ねじ部の外径が37mm〜38mm、缶胴径(直径)が65mm〜67mm、高さが132mm〜133mmとされ、通常(現行品)のボトル缶よりも薄肉化されたボトル缶である。この薄肉化されたボトル缶は、開口端から52mm長さの範囲の上端部の厚みt1が0.190mm以上0.210mm以下とされ、上端部よりも下方の胴部の厚みt2が0.125mm以上0.135mm以下とされる全体が薄肉に形成された有底筒状体の上端部に、複数回の絞り加工及びしごき加工(DI加工)を施して成形されるものであり、缶軸方向の圧縮に対する座屈強度(コラム強度)が1300N以上1600N以下とされる。なお、この薄肉化されたボトル缶に対し、通常のボトル缶は、コラム強度が1800N以上とされるものである。
そして、このような薄肉化されたボトル缶にキャップをキャッピングしてキャップ付ボトル缶を作製し、各キャップ付ボトル缶について評価した。
キャップ材には、表1に示すように、厚みが0.210mm〜0.250mmのアルミニウム合金板を成形した公称キャップ外径38mmのピルファープルーフ用キャップ材を用いた。また、ライナは、TPS(スチレン系エラストマー)製の軟質層(HDA61)とPP(ポリプロピレン)製の硬質層とからなる二層シートを用いた。なお、現行品のキャップ材は、厚みが0.250mmとされる。
キャッピングに用いるプレッシャーブロックは、絞径を直径35.8mm、絞り深さを1.8mmに設定したものを使用した。また、トッププレッシャー(キャッピング時のボトル缶の缶軸方向の押圧荷重)は、表1の「TP」に示す条件(700N〜1000N)に設定してキャッピングを行った。また、第1ロールの押圧荷重(キャッピング時においてボトル缶に作用する半径方向の押圧荷重)は、表1の「RO」に示す条件(95N〜123N)に設定し、第2ロールの押圧荷重は、表1の「PP」に示す条件(64N〜92N)に設定した。そして、各試料のキャッピングは、いずれも第1ロールによる二度加工により行った。
そして、ボトル缶に水を280ml(85℃)充填し、ヘッドスペース部分に液体窒素を滴下して空気を置換し、キャッピングを行い、この作製したキャップ付ボトル缶について、各キャップ付ボトル缶の初期内圧が20℃で0.1MPa(1.02kgf/cm)相当となるように設定されたキャップ付ボトル缶を作製した。このようにして作製したキャップ付ボトル缶について、次の項目について評価した。
(耐レトルト性能)
耐レトルト性能の評価は、各キャップ付ボトル缶について、125℃×20分のレトルト処理を行い、レトルト処理前後における20℃内圧を非破壊触圧式内圧検査機で測定した。各30本の測定を実施し、内圧低下が確認されなかったものを「○」、30本のうち1本でも内圧低下が認められたものを「×」とした。
(耐落下衝撃性能)
レトルト処理後1日放置したキャップ付ボトル缶を、30cmの高さから10°傾斜した鉄板状に倒立(垂直)姿勢で落下させた後、正置して1日放置する。そして、落下前後の内圧を各30本測定し、内圧低下が確認されなかったものを「○」、30本のうち1本でも内圧低下が認められたものを「×」とした。
(開栓性)
各キャップ付ボトル缶について、キャップの開栓時に生じる開栓トルクを確認した。開栓トルクは、40N・cm以上140N・cm以下が適正範囲である。なお、開栓トルクが40N・cm未満では、開栓者が意図しないタイミングで開栓するおそれがあり、開栓トルクが140N・cmを超えると、開栓者が開栓し難いと感じ、開栓性が低下する。
(リシールトルク)
評価缶数をそれぞれ10缶とした。キャップ付ボトル缶を一度開栓した後、元の位置よりも180°手前の位置まで戻してリシール(再栓)したときに要した最大トルク(ねじ部抵抗)を測定し、その最大トルクが20N・cmを超える缶が1缶もなく、10缶の平均値が10N・cm以下であった場合を合格「○」とし、それ以外の場合を不合格「×」とした。
これらの評価結果を表1に示す。
Figure 2020093851
表1の結果からわかるように、本実施例において評価を行った薄肉化されたボトル缶に対しては、厚みが0.210mm以上0.235mm以下のキャップ材を用いて、トッププレッシャー(TP)を700N以上900N以下としてキャップを巻締めることで、キャッピング時に生じるボトル缶の口金部の変形や座屈を抑制でき、優れた耐レトルト性能(密封性)、耐落下衝撃性能、開栓性及びリシールトルクを確保することができる。 また、雄ねじ部を成形する第1ロールの押圧荷重(RO)が102N以上115N以下、バンド部を成形する第2ロールの押圧荷重(PP)が71N以上85N以下の範囲で、キャッピングを良好に行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
1 キャップ付ボトル缶
2 ボトル缶
3 キャップ
4 ライナ
11 上端部
12 胴部
16 開口端部
17 テーパ部
18 筒状部
20a 開口部
20b 底部
20A カップ
20B 有底筒状体
20C 中間成形体
21,21C 口金部
22 缶胴部
23 肩部
24 首部
25 カール部
26 雄ねじ部
27 顎部
29 ストレート部
30 キャップ材
31 天面部
31a 段差部
32 筒部
33 ナール
34 グルーブ
35 ビード
36 バンド部
37 雌ねじ部
41 硬質層
42 軟質層
60 プレッシャーブロック
62 圧縮ばね
70 キャッピングロール
71 第1ロール
72 第2ロール
81,82 ロール支持機構
91 支持ブロック
100 キャッピング装置
101 キャッピングヘッド
本発明のキャッピング方法は、開口端から所定長さの範囲の上端部の厚みが0.190mm以上0.210mm以下とされる有底筒状体の前記上端部を縮径して形成された口金部に雄ねじ部と該雄ねじ部の下方に膨出する顎部とが形成されたボトル缶に、天面部と筒部とを有する有底筒状のキャップ材を被せて、プレッシャーブロックにより前記キャップ材の天面部を押さえて、該天面部の外周部に絞り成形を施すとともに、ロールで前記キャップ材の外周面を前記口金部に押し付けることにより、前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部と前記顎部に圧着されるバンド部とを成形して、該口金部にキャップを被着するキャッピング方法であって、前記キャップ材が、0.210mm以上0.235mm以下の厚みの板材から成形されており、前記口金部に被せた前記キャップ材を前記ボトル缶の缶軸方向に700N以上800N以下の押圧荷重で押し付けた状態で前記キャップを被着することを特徴とする。
この場合、前記ボトル缶のコラム強度が1300N以上1600N以下とすることができる。

Claims (2)

  1. 開口端から所定長さの範囲の上端部の厚みが0.190mm以上0.210mm以下とされる有底筒状体の前記上端部を縮径して形成された口金部に雄ねじ部と該雄ねじ部の下方に膨出する顎部とが形成されたボトル缶に、天面部と筒部とを有する有底筒状のキャップ材を被せて、前記キャップ材の外周面を前記口金部に押し付けることにより、前記雄ねじ部に対応する雌ねじ部と前記顎部に圧着されるバンド部とを成形して、該口金部にキャップを被着するキャッピング方法であって、
    前記キャップ材が、0.210mm以上0.235mm以下の厚みの板材から成形されており、
    前記口金部に被せた前記キャップ材を前記ボトル缶の缶軸方向に700N以上800N以下の押圧荷重で押し付けた状態で前記キャップを被着することを特徴とするキャッピング方法。
  2. 前記ボトル缶のコラム強度が1300N以上1600N以下であることを特徴とする請求項1に記載のキャッピング方法。
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