JP2020093585A - 地絡電流遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レール電位上昇により接地からレールに流れる地絡電流を速やかに遮断して、保護対象となる付帯機器内への地絡電流の流入を抑制する。【解決手段】地絡電流遮断装置50は、レール4とA種接地3aとの間に接続されたレールの付帯機器(例えば、踏切設備)19が配設されている鉄道沿線において、き電回路の地絡事故が生じた際、踏切設備19の損傷を防止するものである。地絡電流遮断装置50は、地絡電流Iを遮断するヒューズ51を有している。ヒューズ51は、踏切設備19に設けられた雷サージ保護用の保安器32とA種接地3aとの間に接続され、地絡事故に起因するレール4の電位上昇により、A種接地3aから保安器32を通してレール4に流れる地絡電流Iをトリガにして溶断し、地絡電流Iを遮断する。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道レールの付帯機器の損傷を防止するための地絡電流遮断装置に関するものである。
図15は、従来の直流き電回路における地絡現象を説明するための地絡電流経路及び電位分布を示す図である。
直流き電回路は、列車に電力を供給する設備である変電所1で生成された直流(DC)電圧(例えば、1500V)のDC電流を、送電線であるき電線と、このき電線に接続されて列車のパンタグラフと接触するトロリ線(以下「トロリ線・き電線」という。)2へ送電し、図示しない列車と大地3に敷設されたレール4とを介して変電所1へ帰還させる回路である。
レール4の近傍の大地3には、電柱5が立設されている。電柱5の上部には、水平方向に支持棒6が取り付けられ、この支持棒6により、碍子7を介してトロリ線・き電線2が吊架されている。又、レール4の近傍の大地3には、駅構造物等の構造物8が設置されている。
変電所1とレール4を含む電車線路とには、例えば、雷撃、飛来物、鳥、ヘビ、倒木等により、地絡事故が発生する。この時、大地3に流出したき電電流が図示しない信号機器に流れ込み、信号機器が焼損することがある。地絡事故は、変電所1において電流の大きさや変化量を監視する現在のシステムでは検知することが困難である。このため、地絡電流は長時間(秒単位、分単位)流れることがあり、被害が大きく拡大する傾向がある。
図15には、地絡電流経路及び電位分布として、レール対地抵抗R1、レール電位V1の上昇、構造物8の地絡抵抗R2、及び構造物電位V2の上昇、地絡電流Iの流れる様子が、実線矢印及び破線矢印で示されている。
図15において、例えば、トロリ線・き電線2から碍子7を介して支持棒6へ地絡9が発生した場合、地絡電流Iは、その地絡点から電柱5を介して大地3に流出し、大地3からレール4に吸い上がって変電所1に戻る。
この時、構造物電位V2は正極側に上昇し、レール電位V1は負極側に上昇する。一般的に、地絡事故でレール電位V1が上昇すると、レール4の付帯機器である図示しない信号機器に障害が発生することが多い。
図16は、従来の信号機器(例えば、踏切設備)への地絡電流侵入経路を示す図であり、図15中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
信号機器の一つである踏切設備10は、レール4上を走行する列車の位置の情報によって警報の開始及び終了を行うものであり、踏切制御子箱20、踏切器具箱30、及び踏切制御回路40等により構成されている。踏切制御子箱20は、列車の通過を検知するセンサ(例えば、踏切制御子)21と、雷サージ電流の侵入からその踏切制御子21を保護する放流形保安器22,23等と、を収容している。踏切器具箱30は、踏切制御子箱20にDC電圧を供給する整流器等のDC電源31と、雷サージ電流の侵入からその踏切器具箱30に収容される機器(DC電源31等)を保護する放流形保安器32等と、を収容している。更に、踏切制御回路40は、例えば、踏切器具箱30内に設けられ、踏切制御子21等が列車の通過を検知すると、この検知信号に基づき、警報機の鳴動/停止や、遮断機の上げ下げを制御するものである。
例えば、トロリ線・き電線2に地絡9が発生すると(第1ステップSP1)、レール電位V1が負極性側に上昇する(第2ステップSP2)。レール電位V1が上昇すると、レール4に接続された踏切制御子箱20内の保安器23が放電する(第3ステップSP3)。すると、上昇したレール電位V1が、踏切器具箱30に侵入し、この踏切器具箱30内の保安器32も放電する(第3ステップSP3)。これにより、大地3から踏切器具箱30内に地絡電流Iの一部が侵入し(第4ステップSP4)、保安器32、及び踏切制御子箱20内の保安器23,22を介して地絡電流Iがレール4に戻るという経路が形成される。この時、地絡電流Iの電流値や地絡継続時間によっては、保安器22,23,32の焼損・焼失となり、更に、踏切制御子21等の損傷に至ることがある。
特開2017−13547号公報
従来の図16に示す踏切設備10では、過電圧対策として、A種接地に接続された放流形保安器2223,32により、等電位化及び対地電圧抑制を行っている。但し、保護対象は雷サージであり、地絡電流Iは考慮していない。このため、地絡電流Iの大きさや地絡継続時間によっては、保安器22,23,32に流れる電流量が大きくなり、この保安器22,23,32が焼失し、保安器焼失部で発生するアーク熱による踏切制御子箱20及び踏切器具箱30内の電気回路の損傷、或いは保安器焼失による電気回路への過電圧印加による損傷が生じる。
これを防止する装置として、例えば、特許文献1に記載された地絡保護装置が知られている。
図17は、特許文献1に記載された従来の地絡保護装置15の原理を説明するための構成図である。
レール4と大地3との間に、保護対象となる信号機器14が設けられている。信号機器14を地絡電流Iから保護するために、この信号機器14に対して並列に、地絡保護装置15が接続されている。地絡保護装置15は、レール電位V1の上昇により、大地3との間に発生する電圧を動作トリガとし、大地3とレール4との間を短絡させ、地絡電流Iを大地3からレール4へ直接放流することで、信号機器14を保護している。
従来の地絡保護装置15では、地絡電流Iを信号機器14内に流入させないので、保護性能は高い。しかしながら、装置の構成が複雑且つ大型になってしまうため、製造・設置コストがかさんでしまうという課題がある。
本発明の地絡電流遮断装置は、レールと接地との間に接続された前記レールの付帯機器が配設されている鉄道沿線において、き電回路の地絡事故が生じた際、前記付帯機器の損傷を防止するための地絡電流遮断装置であって、前記付帯機器に設けられた雷サージ保護用の保安器と前記接地との間に接続され、前記地絡事故に起因する前記レールの電位上昇により、前記接地から前記保安器を通して前記レールに流れる地絡電流をトリガにして溶断し、前記地絡電流を遮断するヒューズを有する、ことを特徴とする。
例えば、前記ヒューズは、このヒューズの溶断時に流れる電流量が保安器の電流耐量以下となる特性を有している。又、前記ヒューズは、保安器に流れる雷サージ電流では溶断しない特性を有している。
前記付帯機器は、踏切設備等を含む、接地から絶縁された信号機器である。
本発明の地絡電流遮断装置によれば、レール電位上昇により接地からレールに流れる地絡電流をトリガにヒューズが溶断し、接地とレールとの間を絶縁し、地絡電流を速やかに遮断することで、保護対象となる付帯機器内への地絡電流の流入を最小限に抑制している。この地絡電流遮断装置では、主要な部品がヒューズのみであるため、装置の構成が単純且つ小型であり、製造・設置コストを抑えることができる。
本発明の実施例1における信号機器への地絡電流侵入経路を遮断する地絡電流遮断装置を示す図 本発明の地絡保護の原理図 図1中の地絡電流遮断装置50のヒューズ51に流れるレール4上の雷サージ電流Isの電流経路を示す図 地絡時の図1の等価回路を示す図 地絡模擬試験回路を示す図 図5の地絡模擬試験回路における地絡模擬試験波形の代表的な図 図5の地絡模擬試験回路における動作時間特性を示す図 図5の地絡模擬試験回路における遮断時間特性を示す図 図5の地絡模擬試験回路においてヒューズ51に流れた通電電流量(A・s)を示す図 本実施例1の雷インパルス電流通電試験回路を示す図 図10の雷インパルス電流通電試験結果を示す図 図1の踏切設備19の概略を示す構成図 図12中の地絡電流遮断装置50の構成例を示す構造図 図13の地絡電流遮断装置50の配線構造を示す模式図 従来の直流き電回路における地絡現象を説明するための図 従来の信号機器(例えば、踏切設備)への地絡電流侵入経路を示す図 従来の地絡保護装置15の原理を説明するための構成図
図2は、本発明を実施するための好ましい形態を説明するための、本発明の地絡保護の原理図である。この図2では、従来の踏切設備への地絡電流侵入経路を示す図16中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本発明の地絡保護の原理は、大地3とレール4との間に接続された信号機器(例えば、踏切設備)19を、地絡電流Iから保護するために、踏切設備19と大地3との間に地絡電流遮断装置50を設け、その地絡電流Iを遮断するようにしたことである。地絡電流遮断装置50は、地絡電流Iで溶断するヒューズ51等を有している。
本発明の地絡電流遮断装置50は、レール電位V1の上昇により、図2中の破線矢印で示すように、大地3からレール4に流れる地絡電流Iをトリガにして、その地絡電流遮断装置50内のヒューズ51を溶断させて、大地3とレール4との間を絶縁し、その地絡電流Iを速やかに遮断することで、踏切設備19内への地絡電流Iの流入を最小限に抑制している。
本発明の地絡遮断装置50は、主要な部品がヒューズ51のみであるため、装置の構成が単純且つ小型であり、製造・設置コストを抑えることができる。特に、本発明の地絡保護は、保護対象となる信号機器が大地3から絶縁されていることが前提であるため、絶縁状態の確認が可能である踏切設備等の小規模な設備の保護に適している。
(実施例1の構成)
図1は、図2の地絡保護の原理を実現するための本発明の実施例1における信号機器への地絡電流侵入経路を遮断する地絡電流遮断装置を示す図である。この図1では、従来の踏切設備への地絡電流侵入経路を示す図16中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
本実施例1における保護対象となる信号機器は、例えば、従来の図16と同様に、踏切設備19である。踏切設備19は、従来と同様に、レール4上を走行する列車の位置の情報によって警報の開始及び終了を行うものであり、踏切制御子箱20、踏切器具箱30、及び踏切制御回路40等により構成されている。
踏切制御子箱20は、列車の通過を検知するセンサ(例えば、踏切制御子)21と、雷サージ電流の侵入からその踏切制御子21を保護する2つの保安器22,23等と、を収容している。踏切制御子21は、レール4に接続されて、このレール4上にある列車の存在等を検知するものであり、例えば、レール4に電気信号を流して電気回路を構成した軌道回路により構成されている。2つの保安器22,23は、直列に接続され、この直列回路が踏切制御子21に対して並列に接続されている。各保安器22,23は、例えば、避雷管、バリスタ等の放流形の保安器により構成され、異常電圧である雷サージ電圧に対し回路インピーダンスを下げて、踏切制御子21に加わる雷サージ電圧を抑制するものである。
踏切制御子箱20の図示しない接地線用配線端子と接地(例えば、A種接地)3aとの間には、踏切器具箱30が接続されている。踏切器具箱30には、踏切制御子箱20に例えばDC電圧を供給するためのDC電源31、及び保安器32等が収容されている。DC電源31は、交流(AC)電圧をDC電圧に整流する整流器等で構成されている。保安器32は、DC電源31と踏切器具箱30の図示しない接地線用配線端子との間に接続され、例えば、放流形の保安器により構成され、異常電圧である雷サージ電圧に対し回路インピーダンスを下げて、踏切器具箱30内の回路に加わる雷サージ電圧を抑制するものである。
踏切制御回路40は、例えば、踏切器具箱30内に設けられ、踏切制御子箱20及び踏切器具箱30等を制御し、踏切制御子21等が列車の通過を検知すると、この検知信号に基づき、警報機の鳴動/停止や、遮断機の上げ下げを制御するものである。
踏切器具箱30内の保安器32の接地側端子と、A種接地3aと、の間には、地絡電流遮断装置50が直列に接続されている。地絡電流遮断装置50は、主回路にヒューズ51を用いており、地絡事故に起因するレール4の電位上昇により、A種接地3aから保安器32,23,22を通してレール4に流れる地絡電流Iをトリガにしてヒューズ51が溶断し、その地絡電流Iを遮断するものである。ヒューズ51の特性としては、直流1500V、4A〜8A(好ましくは直流1500V、5A)の特性を有している。
(地絡電流遮断装置50の動作)
例えば、トロリ線・き電線2に地絡9が発生すると(第1ステップSP1)、レール4のレール電位V1が負極性側に上昇する(第2ステップSP2)。レール電位V1が上昇すると、レール4に接続された踏切制御子箱20内の保安器22,23が放電する(第3ステップSP3)。すると、上昇したレール電位V1が、踏切器具箱30に侵入し、この踏切器具箱30内の保安器32も放電する(第3ステップSP3)。これにより、A種接地3aから踏切器具箱30内に地絡電流Iの一部が侵入し(第4ステップSP4)、保安器32、及び踏切制御子箱20内の保安器23,22を介して地絡電流Iがレール4に戻るという経路が形成される。この時、地絡電流Iの電流値や地絡継続時間によっては、保安器22,23,32の焼損・焼失となり、更に、踏切制御子21等の損傷に至る恐れがある。これを防止するために、本実施例1では、地絡電流遮断装置50を設けている。
レール4と踏切器具箱30側のA種接地3aとの間に発生する電位差に起因してA種接地3aから地絡電流Iの一部が流入するので(第4ステップSP4)、その地絡電流Iの一部により、地絡電流遮断装置50内のヒューズ51が溶断する。そのため、地絡電流遮断装置50より、A種接地3aに流れる地絡電流Iの一部が速やかに遮断される(第5ステップSP5)。その結果、踏切設備19への地絡電流Iの侵入が最小限に抑制され、踏切設備19の損傷を防止できる。
(地絡電流遮断装置のヒューズに求められる性能)
地絡電流遮断装置50のヒューズ51に求められる性能として、以下の(A)回路電圧、(B)保安器との協調、及び、(C)雷サージ保護との協調、の点が重要になる。
(A) 回路電圧
ヒューズ51が電流を遮断した直後にヒューズ端子間に発生する電圧(回復電圧)は、レール4と大地3との間のレール対地抵抗R1や、トロリ線・き電線2と大地3との間の地絡抵抗R2によって異なる。但し、き電電源電圧は直流1500Vであることから、回復電圧が直流1500Vを超えることはない。そのため、ヒューズ51は、直流1500V回路用のヒューズを用いることが望ましい。
(B) 保安器との協調
踏切制御子箱20、踏切器具箱30、及び踏切制御回路40等により構成される踏切設備19の損傷は、地絡電流Iの一部による保安器22,23,32の焼損・焼失により発生する。地絡電流遮断装置50としてヒューズ51を用いた場合には、ヒューズ51により地絡電流Iの一部が完全に遮断されるまで、踏切設備19内の保安器22,23,32に電流が流れる。そのため、地絡事故9の発生により、ヒューズ51に電流が流れ始めてから電流が完全に遮断されるまでの電流量(電流・時間積)は、保安器22,23,32が焼損に至らないレベルとしなければならない。踏切設備19に使用されている保安器22,23,32の電流耐量は、一般的にインパルス電流10/200μs・800A通電で300回である。これを電流量に換算すると24A・sとなる。従って、ヒューズ溶断時に流れる電流量が24A・s以下であれば保安器22,23,32が焼損することは無く、保安器22,23,32との協調がとれる。
つまり、ヒューズ51に地絡電流Iの一部が流れ始めてから地絡電流Iの一部が完全に遮断されるまでの間に流れる電流量により、保安器22,23,32が焼損してしまうことを防ぐために、保安器22,23,32とのヒューズ51の協調として、ヒューズ溶断時に流れる電流量が保安器22,23,32の電流耐量以下となるヒューズ51を選定することが必要である。
(C) 雷サージ保護との協調
図3は、図1中の地絡電流遮断装置50のヒューズ51に流れるレール4上の雷サージ電流Isの電流経路を示す図である。
踏切設備19内の保安器22,23,32の目的は、雷サージ保護であり、保安器接地線には雷サージ電流Isが流れる。そのため、A種接地3aに挿入される地絡電流遮断装置50のヒューズ51は、雷サージ電流Isで溶断してはならない。踏切設備19は、レール4に直結しているので、このレール4から侵入するサージ電圧が最も厳しい。レール4に発生する雷サージ電圧の最大値は、10kV程度と推測され、レール4のサージインピーダンスは、50Ω〜100Ωという実測例がある。このことから、レール1本当たりに流れる雷サージ電流Isは、200A程度と推測され、左右2本のレール4に流れる雷サージ電流Isは、400A程度と思われる。その半分程度が踏切設備19側に分流したとすると、踏切設備19側のA種接地3a(ヒューズ挿入箇所)に流れる雷サージ電流Isは、図3中の矢印で示すように200A程度になる。従って、余裕を見て300Aの雷サージ電流Isで溶断しないヒューズ51であれば、雷サージ保護との協調がとれる。
つまり、保安器22,23,32による雷サージ保護動作(即ち、雷サージ電流Isを、A種接地3aを介して大地3へ放流する動作)に支障が出ないようにするために、雷サージ保護とのヒューズ51の協調は、雷サージ電流Isでは溶断しない(即ち、地絡電流Iに対してのみ溶断する)ヒューズ51を選定することが必要である。
(地絡模擬試験によるヒューズ遮断特性確認)
ヒューズ51による遮断性能確認及び保安器22,23,32との協調確認を目的として、直流1500V電源を用いた地絡模擬試験回路において、以下の項目(1)〜(3)についてヒューズ溶断試験を実施した。
(1) 地絡時の等価回路
図4は、地絡時の図1の等価回路を示す図である。
例えば、変電所1のDC出力電圧を1500V、内部抵抗を0.045Ω、トロリ線・き電線2の単線片送りの抵抗R0を0.0409Ω/km、インダクタンスLを1mH/km、レール対地抵抗R1を5Ω〜50Ω以上(1km当たり)、地絡抵抗R2を0.1Ω〜10Ω以上、及び踏切器具箱A種接地抵抗R3を10Ωと仮定した。
図4の等価回路において、地絡9の点から大地3に流出した地絡電流Iがレール4に戻る回路は、レール対地抵抗R1を経由する回路と、踏切設備19を経由する回路と、の並列回路として表される。踏切設備19を経由する回路は、踏切制御子箱20、踏切器具箱30、ヒューズ51、及び踏切器具箱A種接地抵抗R3(10Ω)の直列回路により構成されている。
(2) 試験回路
図5は、図4の等価回路を踏まえて構成した地絡模擬試験回路を示す図である。
図5では、トロリ線・き電線2からレール4への短絡時の地絡電流Iの模擬値(電源電流I0)が10kA又は30kAとなる条件で、レール対地抵抗R1の模擬値を5Ωとし、電源電流I0をヒューズ51とレール対地抵抗R1の模擬とに分流する回路構成になっている。
即ち、出力15MVAの発電機61で発生させたAC6600Vを、遮断器62を介して、変圧器63にてAC1200Vに降圧し、整流器64にてDCの電源電流I0と電源電圧V0を生成する。電源電流I0は、直流高速度遮断器65、投入器66、及び、トロリ線・き電線2の抵抗R0(0.15Ω又は0.05Ω)及びインダクタンスL(20mH又は0mH)の直列回路を経由し、踏切器具箱A種接地抵抗R3の模擬(10Ω,5Ω,2Ω,1Ω)及びヒューズ51(定格3A,5A,10A,20A、ヒューズ端子間電圧Vf)の直列回路を流れるヒューズ電流Ifと、レール対地抵抗R1の模擬(5Ω)を流れる電流Ilと、に分流するように構成されている。
(3) 試験結果
図6は、図5の地絡模擬試験回路における地絡模擬試験波形の代表的な図である。
図6は、例えば、ヒューズ51の定格電流を5A、トロリ線・き電線2とレール4との間の短絡電流を10kA、踏切器具箱A種接地抵抗R3を10Ω、レール対地抵抗R1を5Ω、及び、トロリ線・き電線2のインダクタンスLを20mHとした場合の波形図である。この図6の横軸は時間(ms)、縦軸は電流(A)及び電圧(V)であり、電源電流I0、ヒューズ端子間電圧Vf、及びヒューズ電流Ifの波形が示されている。
図7は、図5の地絡模擬試験回路における動作時間特性を示す図であり、横軸が踏切器具箱A種接地抵抗R3(Ω)、及び縦軸がヒューズ51の動作時間(ms)である。図7では、インダクタンスL(20mH)及びレール対地抵抗R1(5Ω)の場合の各種定格3A,5A,10A,20Aを有するヒューズ51の動作時間が測定点として示されている。
図8は、図5の地絡模擬試験回路における遮断時間特性を示す図であり、横軸が踏切器具箱A種接地抵抗R3(Ω)、及び縦軸がヒューズ51が溶断する遮断時間(ms)である。図8では、インダクタンスL=20mH及びレール対地抵抗R1=5Ωの場合の各種定格3A,5A,10A,20Aを有するヒューズ51の遮断時間が測定点として示されている。
図9は、図5の地絡模擬試験回路においてヒューズ51に流れる通電電流量(即ち、保安器32に流れる通電電流量)(A・s)を示す図であり、横軸が踏切器具箱A種接地抵抗R3(Ω)、及び縦軸が通電電流量(A・s)である。図9では、インダクタンスL(20mH)及びレール対地抵抗R1(5Ω)の場合の各種定格3A,5A,10A,20Aを有するヒューズ51の通電電流量(A・s)が測定点として示されている。
図6の試番では、定格5Aのヒューズ51を用いている。地絡発生と同時にヒューズ51に電流が流れ始め、その動作時間8.1ms後にヒューズ51は溶断し、ヒューズ端子間電圧Vfが発生している。その後、ヒューズ電流Ifは減衰し、通電後の遮断時間90.0msでヒューズ51が遮断されている。この時のヒューズ通電電流量IFは2.9A・sであった。又、一般的にヒューズ溶断時には過大なサージ電圧が発生することがあるが、本試験では、過大なサージ電圧発生は認められず、図6においても1000V程度であった。
以下、(3.1)ヒューズ51の遮断特性と、(3.2)ヒューズ51の通電電流量(保安器との協調)と、について説明する。
(3.1) ヒューズ51の遮断特性
図7及び図8を見ると、定格5Aのヒューズ51を用いた場合には、地絡発生後10ms以内でヒューズ51は動作し、100ms以内で遮断している。これらの試験結果より、A種接地3aから流入する地絡電流Iは、定格5Aのヒューズ51で確実に遮断できることが確認できた。
(3.2) ヒューズ51の通電電流量(保安器との協調)
図9に示すように、定格5Aのヒューズ51におけるヒューズ通電電流量IFの最大値は、2.90A・sであった。踏切設備19に使用されている保安器22,23,32の電流耐量は、前記(B)の保安器との協調で述べたように、インパルス電流で規定(10/200μs・800A・300回)されているが、これを電流量に換算すると24A・sになる。そのため、本実施例1のようなヒューズ方式の地絡電流遮断装置50を適用した場合、保安器22,23,32に流れる電流量は、保安器22,23,32の電流耐量の12%程度であることから、保安器22,23,32の焼損は発生しないと考えられる。
(雷インパルス電流通電試験)
前記(C)の雷サージ保護との協調で述べたように、保安器22,23,32の目的は、雷サージ保護であることから、A種接地3aには200A程度の雷サージ電流が流れる。そのため、A種接地3aに接続するための地絡電流遮断装置50に用いるヒューズ51は、雷サージ電流Isで溶断しないことが求められる。その確認のため、ヒューズ51に対して雷インパルス電流通電試験を実施した。その(a)試験回路、及び(b)試験結果は、以下の通りである。
(a) 試験回路
図10は、本実施例1の雷インパルス電流通電試験回路を示す図である。
インパルス発生器71で発生するインパルスの電流波形は、保安器22,23,32の電流耐量で規定されている10/200μsとした。このインパルス電流を供試器のヒューズ51に加え、電流計(例えば、変流器(CT))72で計測してオシロスコープ73で表示する。
(b) 試験結果
図11は、図10の雷インパルス電流通電試験結果を示す図である。図11では、横軸を電流(A)、縦軸を通電・溶断状態とし、定格3A,5A,10Aのヒューズ51におけるヒューズ溶断の有無が示されている。
定格5Aのヒューズ51では、500A・100回通電でも溶断は生じなかった。前記(C)の雷サージ保護との協調で述べたように、A種接地3aに流れる雷サージ電流Isは、200A程度と推測されるので、定格5Aのヒューズ51を使用すれば、雷サージ電流Isで溶断することはない。
(適正なヒューズの選択)
前記(B)の保安器との協調で述べたように、地絡電流遮断装置50に用いるヒューズ51に求められる性能は、地絡電流遮断時にヒューズ51に流れる電流量で保安器22,23,32が焼損しないこと、且つ、A種接地3aに流れる雷サージ電流Isで溶断しないことである。この条件に対し、定格5Aのヒューズ51を用いた場合は、地絡電流Iの電流量は保安器電流耐量の12%程度あり、A種接地3aに流れる雷サージ電流Isの2倍以上の雷インパルス電流でも溶断しない。従って、地絡電流遮断装置50に用いるヒューズ51としては、定格DC1500V、4A〜8A(好ましくは5A)のヒューズが良い。
(実施例1の効果)
本実施例1の地絡電流遮断装置50によれば、レール電位V1の上昇によりA種接地3aからレール4に流れる地絡電流Iをトリガにヒューズ51が溶断し、A種接地3aとレール4との間を絶縁し、地絡電流Iを速やかに遮断することで、保護対象となる踏切設備19内への地絡電流Iの流入を最小限に抑制している。この地絡電流遮断装置50では、主要な部品が、定格DC1500V、4A〜8A(好ましくは5A)のヒューズ51のみであるため、装置の構成が単純且つ小型であり、製造・設置コストを抑えることができる。
(実施例2の構成)
図12は、図1の踏切設備19の概略を示す構成図である。
レール4には、踏切80が設置されている。踏切80には、図示しない踏切警報機、遮断機等が設けられている。踏切80の列車進入側には、始動点側の踏切制御子箱20−1が設置され、列車退出側には、終止点側の踏切制御子箱20−2が設置されている。踏切80の列車進入側には、更に、無遮断防止のために踏切制御子21−1のバックアップとして列車を検知するトランスポンダ等のバックアップ(以下「Bu」という。)地上子81が設置され、このBu地上子81が踏切制御子箱20−1に接続されている。2つの踏切制御子箱20−1,20−2は、踏切器具箱30に接続されている。
始動点側の踏切制御子箱20−1は、レール4に設置されて踏切80に接近した列車を検知する踏切制御子21−1と、この踏切制御子21−1のレール4側に接続された2つの保安器22−1a,22−1bと、踏切制御子21−1の踏切器具箱30側に接続された2つの保安器23−1a,23−1bと、を有している。保安器22−1a,22−1bと保安器23−1a,23−1bとは直列に接続され、この直列回路が、踏切制御子21−1の入出力端子に対して並列に接続されている。更に、踏切制御子21−1と保安器23−1aとの間には、Bu故障送信器24が接続されている。Bu故障送信器24は、Bu地上子81の検知信号に基づき、踏切制御子21−1の故障状態を踏切器具箱30へ送信するものである。
終点側の踏切制御子箱20−2は、レール4に設置されて踏切80を通過した列車を検知する踏切制御子21−2と、この踏切制御子21−2のレール4側に接続された保安器22−2と、踏切制御子21−2の踏切器具箱30側に接続された2つの保安器23−2a,23−2bと、を有している。保安器22−2と保安器23−2a,23−2bとは直列に接続され、この直列回路が、踏切制御子21−2の入出力端子に対して並列に接続されている。踏切器具箱30は、DC電源31、2つの保安器32a,32b、及びBu故障受信器33等を有している。DC電源31は、耐雷変圧器(以下「耐雷トランス」という。)31a、整流器31b、及び電源変換器31cにより構成されている。耐雷トランス31aは、外部(入力側)から侵入する異常電圧(雷サージ等)から踏切器具箱内の機器を保護するものであり、この出力側に、整流器31bが接続されている。整流器31bは、耐雷トランス31aから出力されるAC電圧をDC電圧に整流するものであり、この出力側に、保安器32bの2つの端子B,Bが接続されている。保安器32bの2つの端子L,Lには、電源変換器31cが接続されている。電源変換器31cは、整流器31bで整流されたDC電圧をAC電圧に変換して踏切制御子21−1へ供給するものであり、この出力側に、Bu故障受信器33を介して保安器32aが接続されている。
Bu地上子81、踏切制御子箱20−1内のBu故障送信器24、及び踏切器具箱30内のBu故障受信器33により構成される踏切バックアップ装置故障検知ユニットは、踏切制御子21−1とBu地上子81との動作を常時比較監視し、どちらの機器が不具合かを判断して図示しない外部の監視装置へ情報を伝送する機能を有している。
踏切器具箱30内には、更に、2つのメインリレー34−1,34−2と、踏切制御回路40と、地絡電流遮断装置50と、が設けられている。一方のメインリレー34−1は、踏切制御子箱20−1内の保安器23−1bを介して踏切制御子21−1に接続され、踏切制御子21−1が踏切80に接近した列車を検知すると、オフ状態になって踏切遮断動作を行わせるものである。他方のメインリレー34−2は、踏切制御子箱20−2内の保安器23−2aを介して踏切制御子21−2に接続され、踏切制御子21−2が踏切80を通過した列車を検知すると、オン状態になって踏切開放動作を行わせるものである。
地絡電流遮断装置50は、耐雷トランス31a、保安器32a、及び保安器32bの接地端子(即ち、踏切器具箱の接地端子)E2と、A種接地3aと、の間に接続されている。
図13(a)、(b)は、図12中の地絡電流遮断装置50の構成例を示す構造図であり、同図(a)は透視平面図、及び、同図(b)は透視正面図である。
地絡電流遮断装置50は、上面が開口されたケース52を有し、その開口箇所に、開閉用の蓋52aが取り付けられている。ケース52内の底面には、絶縁性のヒューズ台53が固定されている。ヒューズ台53上には、例えば、内部にヒューズ51が収容されたヒューズ筒51Aが取り付けられている。ヒューズ筒51A内には、溶断表示器54の溶断表示棒55が収容され、内蔵のヒューズ51が溶断すると、その溶断表示棒55がヒューズ筒51Aの一端から突出する構造になっている。溶断表示棒55の先端には、溶断表示器54のスイッチ(例えば、マイクロスイッチ)56が配設されている。溶断表示棒55及びマイクロスイッチ56により、溶断表示器54が構成されている。
ヒューズ台53上において、ヒューズ筒51Aの両端近傍には、ヒューズ51の両端電極に接続された1対の配線端子57a,57bが取り付けられている。更に、マイクロスイッチ56の近傍には、このマイクロスイッチ56の入出力端子に接続された1対の配線端子58a,58bが取り付けられている。
図14は、図13の地絡電流遮断装置50の配線構造を示す模式図である。
ヒューズ51の一端に接続された配線端子57aは、接地端子E2に接続されている。ヒューズ51の他端に接続された配線端子57bは、A種接地3aに接続されている。マイクロスイッチ56は、一対の配線端子58a,58b間に接続された常開接点56aを有している。地絡電流Iでヒューズ51が溶断すると、溶断表示棒55が突出してマイクロスイッチ56の常開接点56aがオンする。これにより、無電源で、ヒューズ動作時に常開接点56aの接点信号(即ち、動作信号)を外部の監視装置へ出力する構成になっている。
(実施例2の踏切の制御動作)
図12において、列車が、踏切80に接近すると、Bu地上子81及び踏切制御子21−1が列車の接近を検知する。踏切制御子21−1の検知信号により、メインリレー34−1がオフ状態になり、踏切制御回路40の制御によって踏切80の図示しない警報機が鳴動すると共に遮断機が閉まる。
この際、Bu地上子81の検知信号が、Bu故障送信器24を通してBu故障受信器33により受信される。Bu故障受信器33は、踏切制御子21−1とバックアップ用のBu地上子81との動作を常時比較監視し、どちらの機器が不具合かを判断して、図示しない外部の監視装置へ情報を伝送する。
列車が踏切80を通過すると、踏切制御子21−2が列車の通過を検知する。これにより、メインリレー34−2がオン状態になり、踏切制御回路40の制御によって図示しない警報機が鳴動を停止する共に遮断機が開く。
(実施例2の保安動作)
図12において、地絡電位上昇による異常電圧が加わった際、保安器32a,23−1a,22−1a及び保安器32b,23−2b,22−2が放電し、図12の矢印で示す経路(大地3→地絡電流遮断装置50→「保安器32a→保安器23−1a→22−1a又は保安器32b→保安器23−2b→22−2」→レール4)で地絡電流Iが流れる。この経路で地絡電流Iが流れると、図13及び図14における地絡電流遮断装置50のヒューズ51が溶断し、地絡電流を遮断する。この時、地絡電流遮断装置50のヒューズ筒51Aから溶断表示棒55が突出してマイクロスイッチ56の常開接点56aがオンし、この常開接点56aの接点信号(即ち、動作信号)が図示しない外部の監視装置へ出力される。これにより、外部の監視装置では、ヒューズ51の溶断を検知でき、新ヒューズへの取り替え等の保守が行える。
(実施例2の効果)
本実施例2の地絡電流遮断装置50によれば、実施例1と同様に、踏切設備19内の踏切制御子21−1,21−2や電源変換器31c等の機器を、地絡電流Iから的確に保護することができる。更に、ヒューズ51が溶断すると、マイクロスイッチ56の常開接点56aがオンし、この常開接点56aの接点信号(即ち、動作信号)が図示しない外部の監視装置へ出力されるので、外部の監視装置では、ヒューズ51の溶断を検知でき、新ヒューズへの取り替え等の保守を的確に行うことができる。
(実施例1、2の変形例)
本発明は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(i)、(ii)のようなものがある。
(i) 実施例1、2では、保護対象となるレール4の付帯機器として、踏切設備19の例を説明したが、A種接地3aから絶縁された他の信号機器についても、地絡電流遮断装置50を適用できる。なお、実施例1、2の地絡電流遮断装置50は、絶縁状態の確認が困難である機器室等の大規模な設備の保護には適していない。
(ii) 図13及び図14の地絡電流遮断装置50は、図示以外の構成に変更しても良い。
1 変電所
2 トロリ線・き電線
3 大地
3a A種接地
4 レール
9 地絡
19 踏切設備
20 踏切制御子箱
21,21−1,21−2 踏切制御子
22,22−1a,22−1b,22−2,23,23−1a,23−1b,23−2a,23−2b 保安器
30 踏切器具箱
31 DC電源
32,32a,32b 保安器
40 踏切制御回路
50 地絡電流遮断装置
51 ヒューズ
54 溶断表示器
55 溶断表示棒
56 マイクロスイッチ

Claims (7)

  1. レールと接地との間に接続された前記レールの付帯機器が配設されている鉄道沿線において、き電回路の地絡事故が生じた際、前記付帯機器の損傷を防止するための地絡電流遮断装置であって、
    前記付帯機器に設けられた雷サージ保護用の保安器と前記接地との間に接続され、前記地絡事故に起因する前記レールの電位上昇により、前記接地から前記保安器を通して前記レールに流れる地絡電流をトリガにして溶断し、前記地絡電流を遮断するヒューズを有する、
    ことを特徴とする地絡電流遮断装置。
  2. 前記ヒューズは、
    前記ヒューズの溶断時に流れる電流量が前記保安器の電流耐量以下となる特性を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の地絡電流遮断装置。
  3. 前記ヒューズは、
    前記保安器に流れる雷サージ電流では溶断しない特性を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の地絡電流遮断装置。
  4. 前記ヒューズの特性としては、
    直流1500V、4A〜8Aの定格を有する、
    ことを特徴とする請求項3記載の地絡電流遮断装置。
  5. 前記付帯機器は、
    前記レール上を走行する列車の位置の情報によって警報の開始及び終了を行う踏切設備を含む、前記接地から絶縁された信号機器である、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の地絡電流遮断装置。
  6. 前記接地は、
    A種接地である、
    ことを特徴とする請求項5記載の地絡電流遮断装置。
  7. 前記ヒューズが溶断した際には、溶断表示器によってヒューズ溶断の動作信号を外部に出力する構成になっている、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の地絡電流遮断装置。
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