JP2020093374A - 切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具及び切削加工物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正のねじれ角で配列された切刃及び負のねじれ角で配列された切刃の両方を有していても耐久性の高い回転工具が求められていた。【解決手段】一態様に基づく回転工具は、第1端から第2端にかけて延びた円柱形状の本体を有している。本体は、第2端に向かうにしたがって回転軸の回転方向の後方に向かって延びた、第1主溝及び第2主溝を含む複数の主溝と、第1主溝に沿って位置する第1外周面と、第2主溝に沿って位置する第2外周面と、第1外周面を複数の第1領域に分割するとともに第2外周面を複数の第2領域に分割する複数の副溝と、複数の第1領域及び第1主溝の交わりに位置する複数の第1刃と、複数の第2領域及び複数の副溝の交わりに位置する複数の第2刃と、を有している。【選択図】図1

Description

本態様は、切削加工において用いられる切削インサートに関する。
切削加工の一例である転削加工において用いられる切削工具として、例えば、ドリル、エンドミル及びリーマなどの回転工具が知られている。上記の回転工具の一例として、特許文献1に記載の回転工具(エンドミル)が知られている。特許文献1に記載のエンドミルは、複数の主切れ刃と、逆ねじれ角で配列された複数のニック状切れ刃と、を有している。
特開2011−020248号公報
特許文献1に記載のエンドミルにおいては、複数の主切れ刃及び複数のニック状切れ刃が、互いに繋がっている。そのため、複数の主切れ刃及び複数のニック状切れ刃が接続された箇所が角となっており、この角に切削負荷が集中し、耐久性が低下する恐れがあった。そこで、正のねじれ角で配列された切刃及び負のねじれ角で配列された切刃の両方を有していても耐久性の高い回転工具が求められていた。
一態様に基づく回転工具は、回転軸を有し、第1端から第2端にかけて延びた円柱形状の本体を有している。本体は、本体の外周に位置し、第2端に向かうにしたがって回転軸の回転方向の後方に向かって延び、第1主溝及び第1主溝に対して回転方向の後方に位置する第2主溝を含む複数の主溝と、第1主溝及び第2主溝の間であって、第1主溝に対して回転方向の後方において第1主溝に沿って位置する第1外周面と、第2主溝に対して回転方向の後方において第2主溝に沿って位置する第2外周面と、本体の外周に位置し、第2端に向かうにしたがって回転方向の前方に向かって延び、且つ、第1外周面を複数の第1領域に分割するとともに第2外周面を複数の第2領域に分割する複数の副溝と、複数の第1領域及び第1主溝の交わりにそれぞれ位置する複数の第1刃と、複数の第2領域及び複数の副溝の交わりにそれぞれ位置し、複数の第1刃から離れている複数の第2刃と、を有している。
上記態様の回転工具は、耐久性が高い。
実施形態の回転工具を示す斜視図である。 図1に示す領域A1の拡大図である。 図1に示す回転工具を第1端の側から見た正面図である。 図3に示す回転工具をB1方向から見た側面図である。 図3に示す回転工具をB2方向から見た側面図である。 図5に示す領域A2における拡大図である。 図5に示す回転工具におけるVII−VII断面の断面図である。 実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示した図である。 実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示した図である。 実施形態の切削加工物の製造方法における一工程を示した図である。
実施形態の回転工具1について図面を用いて詳細に説明する。なお、実施形態においては、回転工具1の一例としてエンドミルを示している。ただし、回転工具1はエンドミルに限定されず、例えばドリル或いはリーマなどであってもよい。また、エンドミル1としては、例えば、スクエアエンドミル及びボールエンドミルなどが挙げられるが、いずれの種であっても問題ない。
以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態を構成する部材のうち主要な部材を簡略化して示したものである。従って、回転工具1は、参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
実施形態の回転工具1(エンドミル1)は、図1などに示すように、回転軸X1を有するとともに第1端3aから第2端3bにかけて延びた円柱形状の本体3を有している。一般的には、第1端3aが「先端」と呼ばれ、第2端3bが「後端」と呼ばれる。
本体3は、回転軸X1の周りで回転可能であり、切削加工物を製造するために被削材を切削する工程において回転軸X1の周りで回転する。なお、図1などにおける矢印X2は、本体3の回転方向を示している。
本体3は、シャンク(shank)と呼ばれる把持部5及びボディー(body)と呼ばれる切
削部7によって構成されている。把持部5は、工作機械のスピンドル等で把持される部分である。そのため、把持部5の形状は、スピンドルの形状に応じて設計される。切削部7は、把持部5よりも第1端3aの側に位置している。切削部7は、被削材と接触する部位であり、被削材の切削加工において主たる役割を有する部位である。
実施形態における本体3は、複数の主溝9、複数の副溝11、第1外周面13、第2外周面15、第1刃17及び第2刃19を有している。複数の主溝9は、それぞれ本体3の外周に位置し、第2端3bに向かうにしたがって回転軸X1の回転方向X2の後方に向かって延びている。複数の主溝9は、図1などに示す一例のように、それぞれ回転軸X1の周りで捩じれた螺旋形状であってもよい。
ここで、図5に示すように、本体3を側面視した場合における主溝9及び回転軸X1のなす角度を、第1ねじれ角θ1とする。第1ねじれ角θ1は、主溝9における第1端3aの側の端部から第2端3bの側の端部にかけて一定であってもよく、また、変化してもよい。第1ねじれ角θ1は、特定の値に限定されないが、例えば5°〜45°に設定できる。
複数の主溝9は、それぞれ第1刃17及び第2刃19で生じた切屑を第2端3bに向かって送り出し、切屑を外部に排出する機能を有している。実施形態における複数の主溝9は、第1主溝9a及び第2主溝9bを含む。第2主溝9bは、第1主溝9aに対して回転方向X2の後方に位置している。そのため、第2主溝9bは、第1主溝9aから離れて位置している。
なお、複数の主溝9は、第1主溝9a及び第2主溝9b以外の別の溝を有していてもよい。例えば、図4に示す一例のように、複数の主溝9が、第3主溝9cをさらに有していてもよい。主溝9の数は特定の値に限定されないが、例えば2〜15に設定できる。
第1外周面13は、第1主溝9a及び第2主溝9bの間に位置している。このとき、第1外周面13は、第1主溝9aに対して回転方向X2の後方において第1主溝9aに沿って位置している。実施形態における第1外周面13は、その回転方向X2の前方において第1主溝9aに接続されており、また、その回転方向X2の後方において第2主溝9bに接続されている。
第1外周面13は、回転軸X1からの距離が一定である必要はない。第1外周面13が、例えば第1マージン21及び第1クリアランス23を有していてもよい。図2に示す一例における第1マージン21は、第1主溝9aに沿って位置している。第1クリアランス23は、第1マージン21に対して回転方向X2の後方に位置しており、第1マージン21よりも回転軸X1からの距離が僅かに小さくなっている。
第2外周面15は、第2主溝9bに対して回転方向X2の後方において第2主溝9bに沿って位置している。実施形態における第2外周面15は、その回転方向X2の前方において第2主溝9bに接続されている。
第2外周面15は、第1外周面13と同様に、回転軸X1からの距離が一定である必要はない。第2外周面15が、例えば第2マージン25及び第2クリアランス27を有していてもよい。図2に示す一例における第2マージン25は、第2主溝9bに沿って位置している。第2クリアランス27は、第2マージン25に対して回転方向X2の後方に位置しており、第2マージン25よりも回転軸X1からの距離が僅かに小さくなっている。
回転軸X1から第1マージン21までの距離が、回転軸X1から第2マージン25までの距離と同じであってもよい。また、回転軸X1から第1クリアランス23までの距離が、回転軸X1から第2クリアランス27までの距離と同じであってもよい。
複数の副溝11は、それぞれ本体3の外周に位置し、第2端3bに向かうにしたがって回転方向X2の前方に向かって延びている。複数の副溝11は、図1に示す一例のように、それぞれ回転軸X1の周りで捩じれた螺旋形状であってもよい。副溝11は、一般的にニック溝とも呼ばれる。副溝11の数は特定の値に限定されはないが、例えば2〜15に設定できる。
ここで、図5に示すように、本体3を側面視した場合における副溝11及び回転軸X1のなす角度を、第2ねじれ角θ2とする。第2ねじれ角θ2は、副溝11における第1端3aの側の端部から第2端3bの側の端部にかけて一定であってもよく、また、変化してもよい。第2ねじれ角θ2は、特定の値に限定されないが、例えば−45°〜−5°に設定できる。
実施形態における複数の副溝11は、第1主溝9a及び第2主溝9bと交差しており、第1外周面13を複数の第1領域29に分割するとともに第2外周面15を複数の第2領域31に分割している。複数の副溝11は、互いに離れて位置しており、それぞれ第1主溝9a及び第2主溝9bと交差している。
複数の第1刃17は、第1外周面13及び第1主溝9aの交わりに位置している。第1刃17は、一般的に外周刃と呼ばれる切刃の部位である。また、第1刃17は、エンドミル1を用いた被削材の切削加工において主たる役割を有する切刃の部位であり、主切刃とも呼ばれる。
ここで、実施形態における第1外周面13は、複数の副溝11によって複数の第1領域
29に分割されている。そのため、複数の第1刃17は、複数の第1領域29及び第1主溝9aの交わりにそれぞれ位置している。また、第1主溝9aが第2端3bに向かうにしたがって回転軸X1の回転方向X2の後方に向かって延びていることから、第1刃17は、正のねじれ角を有している。
複数の第2刃19は、第2外周面15及び第1副溝11の交わりに位置している。第2刃19は、ニック溝とも呼ばれる第1副溝11及び第2外周面15が交わる稜線に位置していることから、ニック切刃とも呼ばれる。
実施形態における第2外周面15は、複数の副溝11によって複数の第2領域31に分割されている。そのため、複数の第2刃19は、複数の第2領域31及び複数の副溝11の交わりにそれぞれ位置している。また、第1副溝11が第2端3bに向かうにしたがって回転軸X1の回転方向X2の前方に向かって延びていることから、第2刃19は、負のねじれ角を有している。
実施形態の回転工具1は、正のねじれ角で配列された第1刃17及び負のねじれ角で配列された第2刃19の両方を有していることから、被削材が、例えばCFRP(炭素繊維強化プラスチック)のような繊維を含有している場合においても、含有される繊維の切削性が高められている。
複数の第1刃17の長さ及び複数の第2刃19の長さはそれぞれ特定の値に限定されないが、例えば、第2刃19よりも第1刃17が長くてもよい。具体的には、複数の第1刃17それぞれの長さが、複数の第2刃19それぞれの長さより長くてもよい。主切刃として主たる役割を有する第1刃17の長さが、ニック切刃としての役割を果たす第2刃19の長さよりも長い場合には、切屑が主溝9を通って外部に排出され易い。すなわち、切屑の排出性が高い。
実施形態では、複数の第1領域29における第1主溝9aとの交わりに、切刃として第1刃17がそれぞれ位置している。一方、複数の第1領域29における複数の副溝11との交わりには切刃が位置していない。このように実施形態における複数の第1領域29は、切刃が交わる部分を有していない。そのため、第1領域29における第1主溝9aとの交わりと、第1領域29における副溝11との交わりとがなす角に切削負荷が集中することが避けられ易い。
また、実施形態では、複数の第2領域31における複数の副溝11との交わりに、切刃として第2刃19がそれぞれ位置している。そのため、複数の第2刃19は、複数の第1刃17から離れて位置している。一方、複数の第2領域31における第2主溝9bとの交わりには切刃が位置していない。
このように実施形態における複数の第2領域31は、切刃が交わる部分を有していない。そのため、第2領域31における第2主溝9bとの交わりと、第2領域31における副溝11との交わりとがなす角に切削負荷が集中することが避けられ易い。
以上の理由から、実施形態のエンドミル1は、正のねじれ角で配列された第1刃17及び負のねじれ角で配列された第2刃19の両方を有していても高い耐久性を有している。
実施形態におけるエンドミル1は、右回転で使用される工具であるため、主溝9及び第1刃17が右ねじれであるとともに、副溝1113及び第2刃19が左ねじれであるが、エンドミル1はこのような実施形態に限定されない。例えば、左回転で使用される工具であって、主溝9及び第1刃17が左ねじれであるとともに副溝11及び第2刃19が右ね
じれであっても、何ら問題無い。
複数の主溝9及び複数の副溝11の幅及び深さは、それぞれ特定の数値に限定されないが、例えば、側面視した場合において複数の主溝9それぞれの幅W1が複数の副溝11それぞれの幅W2より大きくてもよい。また、複数の主溝9それぞれの深さD1が複数の副溝11それぞれの深さD2より深くてもよい。
第1刃17が主切刃であるとともに第2刃19がニック切刃であるとき、第2刃19で生じる切屑よりも第1刃17で生じる切屑の量が多くなり易い。しかしながら、ここで、主溝9の幅W1が副溝11の幅W2より大きい場合、或いは、主溝9の深さD1が副溝11の深さD2より深い場合には、エンドミル1における切屑の排出性が高い。
なお、上記の主溝9の幅W1とは、本体3を側面視した場合における主溝9の延びる方向に直交する方向での主溝9の長さを意味している。同様に、上記の副溝11の幅W2とは、本体3を側面視した場合における副溝11の延びる方向に直交する方向での副溝11の長さを意味している。
また、主溝9の深さD1とは、回転軸X1に直交する断面における主溝9の開口から主溝9の底までの、径方向での長さを意味している。主溝9の深さD1は、回転軸X1に直交する断面において、回転軸X1から主溝9の底までの距離を、本体3の外径から引いた値が相当する。同様に、副溝11の深さD2とは、回転軸X1に直交する断面における副溝11の開口から副溝11の底までの、径方向での長さを意味している。
実施形態における本体3の大きさは、特定の大きさには限定されないが、例えば、本体3の直径(外径)Dが5mm〜40mmに設定されてもよい。また、切削部7の回転軸X1に沿った方向の長さは、1.5Dmm〜25Dmm程度に設定されてもよい。
このとき、本体3の外径は、第1端3aの側から第2端3bの側にかけて一定であってもよく、変化していてもよい。例えば、本体3の外径が、第1端3aの側から第2端3bの側にかけて小さくなっていてもよい。
本体3を構成する材質としては、例えば、金属、超硬合金、サーメット及びセラミックスなどが挙げられる。金属としては、例えば、ステンレス及びチタンが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、WC(炭化タングステン)−Co(コバルト)、WC−TiC(炭化チタン)−Co、WC−TiC−TaC(炭化タンタル)−Co及びWC−TiC−TaC−Cr(炭化クロム)−Coが挙げられる。ここで、WC、TiC、TaC及びCrは硬質粒子であり、Coは結合相である。
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、TiC及びTiN(窒化チタン)などのチタン化合物を主成分としたものが一例として挙げられる。セラミックスとしては、例えば、Al(酸化アルミニウム)やSi(窒化珪素)、cBN(立方晶窒化ホウ素:Cubic Boron Nitride)が挙げられる。
本体3は、上記の材質のみによって構成されていてもよく、また、上記の材質によって構成された部材と、この部材を被覆する被覆層と、によって構成されていてもよい。被覆層を構成する材質としては、例えば、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、TiC、TiN、TiCN(炭窒化チタン)、TiMN(Mは、Ti以外の周期表4、5、6族金属、Al及びSiから選ばれる少なくとも1種の金属元素)、並びにAlから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本体3が、上記の被覆層を有している場合には、第1刃17及び第2刃19の耐摩耗性を向上させることができる。特に、被覆層がダイヤモンドを含んでいる場合には、被削材がセラミック素材であっても、エンドミル1が良好な耐摩耗性を発揮する。
被覆層は、例えば気相合成法にて成膜することができる。気相合成法としては、例えば、化学蒸着(CVD)法又は物理蒸着(PVD)法が挙げられる。被覆層の厚みは、例えば、0.3μm〜20μmに設定されてもよい。なお、被覆層の組成によって好適な範囲は異なる。
上記した通り、実施形態のエンドミル1における複数の第1領域29における複数の副溝11との交わりには、切刃が位置していない。このとき、複数の第1領域29及び複数の副溝11の交わりは、第1刃17から離れるにしたがって回転軸X1に近づく凹曲線の第1部位33を有していてもよい。
複数の第1領域29及び複数の副溝11の交わりが上記の第1部位33を有している場合には、第1領域29における第1刃17を除く部分が被削材の加工面に干渉しにくい。そのため、第1領域29が摩耗しにくく本体3の耐久性が高い。また、上記の部分が加工面に干渉しにくいことから、加工面が荒れにくく、面精度が高い。
また、上記した通り、実施形態のエンドミル1における複数の第2領域31における複数の主溝9との交わりには、切刃が位置していない。このとき、複数の第2領域31及び第1主溝9aの交わりは、第2刃19から離れるにしたがって回転軸X1に近づく凹曲線の第2部位35を有していてもよい。
複数の第2領域31及び第1主溝9aの交わりが上記の第2部位35を有している場合には、第2領域31における第2刃19を除く部分が被削材の加工面に干渉しにくい。そのため、第2領域31が摩耗しにくく本体3の耐久性が高い。また、上記の部分が加工面に干渉しにくいことから、加工面が荒れにくく、面精度が高い。
上記したように、エンドミル1における複数の主溝9は、第3主溝9cをさらに含んでいてもよい。図1に示す一例における第3主溝9cは、第2主溝9bに対して回転方向X2の後方に位置している。複数の主溝9が第3主溝9cをさらに含んでいる場合において、本体3が、第2主溝9b及び第3主溝9cの間に位置する第3外周面37をさらに有していてもよい。図1に示す一例における第3外周面37は、第2主溝9bに対して回転方向X2の後方において第2主溝9bに沿って位置している。
第3外周面37は、第1外周面13と同様に、回転軸X1からの距離が一定である必要はない。第3外周面37が、例えば第3マージン39及び第3クリアランス41を有していてもよい。図2に示す一例における第3マージン39は、第3主溝9cに沿って位置している。第3クリアランス41は、第3マージン39に対して回転方向X2の後方に位置しており、第3マージン39よりも回転軸X1からの距離が僅かに小さくなっている。
複数の副溝11は、第3主溝9cと交差していてもよく、第3外周面37を複数の第3領域43に分割していてもよい。本体3が第3主溝9c及び第3外周面37を有する場合において、本体3は、第3外周面37(第3領域43)及び第3主溝9cの交わりに位置する複数の第3刃45をさらに有していてもよい。
第3主溝9cが第2端3bに向かうにしたがって回転軸X1の回転方向X2の後方に向かって延びていることから、第3刃45は、正のねじれ角を有している。そのため、第3
刃45は、第1刃17と同様に主切刃として機能してもよい。
実施形態では、複数の第3領域43における第3主溝9cとの交わりに、切刃として第3刃45がそれぞれ位置している。一方、複数の第3領域43における複数の副溝11との交わりには切刃が位置していない。このように実施形態における複数の第3領域43は、切刃が交わる部分を有していない。そのため、第3領域43における第3主溝9cとの交わりと、第3領域43における副溝11との交わりとがなす角に切削負荷が集中することが避けられ易い。
本体3が、第1刃17及び第3刃45を有する場合において、複数の第1刃17の回転軌跡の一部が、複数の第3刃45の回転軌跡の一部と重なり合っていてもよい。この場合には、第1刃17によって被削材を切削する際に被削材の削り残しが生じたとしても、第3刃45によって、上記の削り残しを切削することができる。そのため、被削材の加工面の面精度を高めることができる。
以上、実施形態のエンドミル1について例示したが、本発明はこれらに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
<切削加工物(machined product)の製造方法>
次に、実施形態の切削加工物101の製造方法について、上述の実施形態に係るエンドミル1を用いる場合を例に挙げて詳細に説明する。以下、図8〜図10を参照しつつ説明する。なお、図8〜図10においては、切削加工物101の製造方法の一例として、被削材103への肩加工の工程を図示している。また、視覚的な理解を容易にするため、図9及び図10において、エンドミル1によって切削された加工面を着色して示している。
実施形態にかかる切削加工物101の製造方法は、以下の(1)〜(3)の工程を備える。
(1)回転工具1(エンドミル1)を、回転軸X1を中心に矢印X2の方向に回転させ、被削材103に向かってY1方向にエンドミル1を近づける(図8参照)。
本工程は、例えば、被削材103を、エンドミル1を取り付けた工作機械のテーブル上に固定し、エンドミル1を回転した状態で近づけることにより行うことができる。なお、本工程では、被削材103とエンドミル1とは相対的に近づけばよく、被削材103をエンドミル1に近づけてもよい。
(2)エンドミル1をさらに被削材103に近づけることによって、回転しているエンドミルを被削材103の表面の所望の位置に接触させて、被削材103を切削する(図9参照)。
本工程においては、第1刃及び第2刃を被削材103の表面の所望の位置に接触させている。なお、切削加工としては、例えば、図9に示すような肩加工の他にも、溝加工及びフライス加工などが挙げられる。
(3)エンドミル1を被削材103からY2方向に離す(図10参照)。
本工程においても、上述の(1)の工程と同様に、被削材103からエンドミル1を相対的に離せばよく、例えば被削材103をエンドミル1から離してもよい。
以上のような工程を経ることによって、優れた加工性を発揮することが可能となる。
なお、以上に示したような被削材103の切削加工を複数回行う場合であって、例えば、1つの被削材103に対して複数の切削加工を行う場合には、エンドミル1を回転させた状態を保持しつつ、被削材103の異なる箇所にエンドミル1を接触させる工程を繰り返せばよい。
1・・・回転工具(エンドミル)
3・・・本体
3a・・第1端
3b・・第2端
5・・・把持部
7・・・切削部
9・・・主溝
9a・・第1主溝
9b・・第2主溝
9c・・第3主溝
11・・・副溝
13・・・第1外周面
15・・・第2外周面
17・・・第1刃
19・・・第2刃
21・・・第1マージン
23・・・第1クリアランス
25・・・第2マージン
27・・・第2クリアランス
29・・・第1領域
31・・・第2領域
33・・・第1部位
35・・・第2部位
37・・・第3外周面
39・・・第3マージン
41・・・第3クリアランス
43・・・第3領域
45・・・第3刃
101・・・切削加工物
103・・・被削材
X1・・・回転軸
X2・・・回転方向
W1・・・主溝の幅
W2・・・副溝の幅
D1・・・主溝の深さ
D2・・・副溝の深さ

Claims (8)

  1. 回転軸を有し、第1端から第2端にかけて延びた円柱形状の本体を有し、
    前記本体は、
    前記本体の外周に位置し、前記第2端に向かうにしたがって前記回転軸の回転方向の後方に向かって延び、第1主溝及び前記第1主溝に対して前記回転方向の後方に位置する第2主溝を含む複数の主溝と、
    前記第1主溝及び前記第2主溝の間であって、前記第1主溝に対して前記回転方向の後方において前記第1主溝に沿って位置する第1外周面と、
    前記第2主溝に対して前記回転方向の後方において前記第2主溝に沿って位置する第2外周面と、
    前記本体の外周に位置し、前記第2端に向かうにしたがって前記回転方向の前方に向かって延び、且つ、前記第1外周面を複数の第1領域に分割するとともに前記第2外周面を複数の第2領域に分割する複数の副溝と、
    前記複数の第1領域及び前記第1主溝の交わりにそれぞれ位置する複数の第1刃と、
    前記複数の第2領域及び前記複数の副溝の交わりにそれぞれ位置し、前記複数の第1刃から離れている複数の第2刃と、を有している、回転工具。
  2. 前記複数の第1領域及び前記複数の副溝の交わりは、前記第1刃から離れるにしたがって回転軸に近づく凹曲線の第1部位を有している、請求項1に記載の回転工具。
  3. 前記複数の第2領域及び前記第2主溝の交わりは、前記第2刃から離れるにしたがって回転軸に近づく凹曲線の第2部位を有している、請求項1又は2に記載の回転工具。
  4. 前記第2刃よりも前記第1刃が長い、請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転工具。
  5. 前記複数の副溝よりも前記複数の主溝が深い、請求項1〜4のいずれか1つに記載の回転工具。
  6. 前記複数の主溝は、前記第2主溝に対して前記回転方向の後方に位置する第3主溝をさらに含み、
    前記本体は、前記第2主溝及び前記第3主溝の間であって、前記回転方向の後方において前記第2主溝に沿って位置する第3外周面をさらに有し、
    前記複数の副溝は、前記第3外周面を複数の第3領域に分割しており、
    前記本体は、前記複数の第3領域及び前記第3主溝の交わりにそれぞれ位置する複数の第3刃をさらに有している、請求項1〜5のいずれか1つに記載の回転工具。
  7. 前記複数の第1刃の回転軌跡の一部が、前記複数の第3刃の回転軌跡の一部と重なり合っている、請求項6に記載の回転工具。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の回転工具を回転させる工程と、
    回転している前記回転工具を被削材に接触させる工程と、
    前記回転工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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