JP2020093211A - 密閉型洗浄装置 - Google Patents

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【課題】被洗浄物の洗浄の適切化が図れる密閉型洗浄装置を提供する。【解決手段】被洗浄物の洗浄に用いられる密閉容器10と、前記密閉容器10内に形成される浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3の各領域と、前記被洗浄物を前記各領域Z1〜Z3に移動させる移動機構部70と、前記移動機構部70による前記被洗浄物の移動を制御する制御部80と、を備える密閉型洗浄装置100において、前記制御部80は、前記被洗浄物が前記各領域Z1〜Z3の間を移動する際の移動速度を領域間毎に個別に設定可能に構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、密閉型洗浄装置に関する。
従来、密閉型洗浄装置として、密閉容器内に浸漬洗浄領域、蒸気洗浄領域および乾燥領域の各領域を形成し、各領域に被洗浄物を移動させることで、被洗浄物に対する洗浄を行うように構成されたものが知られている(例えば特許文献1参照)。このような構成の密閉型洗浄装置では、浸漬洗浄領域で洗浄液による一次洗浄を行い、蒸気洗浄領域で洗浄用蒸気による二次洗浄を行い、その後に乾燥領域で乾燥処理を行うことで、優れた洗浄効果が得られるようになっている。
特開2010−240606号公報
しかしながら、従来の密閉型洗浄装置では、被洗浄物の洗浄について、更なる適切化の余地がある。例えば、一次洗浄と二次洗浄との組み合わせで洗浄効果を向上させるようにしても、その後に行う乾燥処理に移行する過程で被洗浄物の表面に洗浄染みが残ってしまうと、結果として洗浄効果が損なわれてしまうことになる。
そこで、本発明は、被洗浄物の洗浄の更なる適切化が図れる密閉型洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
被洗浄物の洗浄に用いられる密閉容器と、
前記密閉容器内に形成される浸漬洗浄領域、蒸気洗浄領域および乾燥領域の各領域と、
前記被洗浄物を前記各領域に移動させる移動機構部と、
前記移動機構部による前記被洗浄物の移動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記被洗浄物が前記各領域の間を移動する際の移動速度を領域間毎に個別に設定可能に構成されている
密閉型洗浄装置が提供される。
本発明によれば、各領域の間における被洗浄物の移動制御により、その被洗浄物の洗浄の更なる適切化が図れる密閉型洗浄装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る密閉型洗浄装置の概略構成例を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る密閉型洗浄装置における蓋体、第一の移動機構および第二の移動機構の構成例を模式的に示す説明図であり、(a)は平面視した図、(b)はb−b矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る密閉型洗浄装置における制御部の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る密閉型洗浄装置における基本的な処理動作例の手順を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る密閉型洗浄装置の制御部が被洗浄物の移動を制御する際の処理動作例の手順を示すフロー図である。 本発明の他の実施形態に係る密閉型洗浄装置の要部構成例を模式的に示す説明図であり、(a)はその一例を示す図、(b)は他の一例を示す図、(c)はさらに他の一例を示す図である。
以下に、図面に基づき本発明に係る密閉型洗浄装置を説明する。
<1.密閉型洗浄装置の構成例>
まず、本発明の一実施形態に係る密閉型洗浄装置の構成例について説明する。
図1は、本実施形態に係る密閉型洗浄装置の概略構成例を模式的に示す説明図である。
(全体構成)
本実施形態で例に挙げて説明する密閉型洗浄装置100は、洗浄液を用いた被洗浄物の洗浄を密閉空間内で行うように構成されたものである。洗浄液としては、例えば、臭素系洗浄液、塩素系洗浄液またはフッ素系洗浄液等の低沸点洗浄液が用いられる。また、被洗浄物としては、例えば、電子部品または機械部品等をはじめとした種々の部品が対象となり得る。被洗浄物については、洗浄液を用いた洗浄により、例えば、脱脂(油脂、フラックス、ワックス等の有機物の排除)と無機物(砂、石、金属粉等)の排除とが行われることになる。なお、被洗浄物は、専用のバスケット1に収容された状態で移送および洗浄が行われるものとする。
被洗浄物を洗浄するために、密閉型洗浄装置100は、大別すると、密閉容器10と、洗浄液濾過器20と、冷却器30と、水分離器40と、アキュムレータ50と、蓋体60と、移動機構部70と、制御部80と、を備えて構成されている。
(密閉容器)
密閉容器10は、内部で被洗浄物の洗浄と乾燥が行われるものであり、上部が開口し底部が有底の略筒体状に形成されている。容器上部の開口は、被洗浄物を収容したバスケット1を出し入れ可能な大きさに形成されている。また、容器上部の開口は、詳細を後述する蓋体60によって封止され、これにより密閉容器10の内部に密閉空間が形成されるようになっている。つまり、密閉容器10は、開口を覆う蓋体60を有した密閉構造タイプのものである。なお、密閉容器10の開口は、容器上部ではなく、容器側部に配されていてもよい。
また、密閉容器10は、その容器内に浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3の各領域が形成されるようになっている。
(浸漬洗浄領域)
浸漬洗浄領域Z1は、被洗浄物を洗浄液2に浸漬して液体洗浄(一次洗浄)するための領域である。このような浸漬洗浄領域Z1を形成するために、密閉容器10は、内部下方に液体洗浄槽11を有しており、その液体洗浄槽11に洗浄液2が貯留されている。つまり、密閉容器10内では、洗浄液2を貯留する液体洗浄槽11によって、浸漬洗浄領域Z1が形成されている。
液体洗浄槽11の底部側には、超音波振動子12が設置されており、その超音波振動子12を振動させて洗浄液2を攪拌し得るようになっている。そのため、浸漬洗浄領域Z1では、超音波振動子12によって洗浄効率が飛躍的に向上するので、洗浄時間を大幅に短縮することができる。
なお、液体洗浄槽11には、詳細を後述する洗浄液濾過器20が接続されている。
(蒸気洗浄領域)
蒸気洗浄領域Z2は、浸漬洗浄領域Z1の上方側に形成される領域であり、被洗浄物に洗浄用蒸気を吹き付けて当該被洗浄物を洗浄(二次洗浄)するための領域である。このような蒸気洗浄領域Z2を形成するために、密閉容器10は、液体洗浄槽11の上方に蒸気洗浄槽13を有しているとともに、液体洗浄槽11の側方に隔壁を介して形成された蒸気発生槽14を有している。
蒸気発生槽14には、洗浄液2が貯留されているとともに、その洗浄液2を加熱して洗浄用蒸気を生成するためのヒータ15が設けられている。本実施形態では、ヒータ15として加熱コイルが設けられるが、抵抗加熱式のヒータを設けてもよい。加熱コイルは、冷却器30の冷凍サイクル(図示せず)に凝縮器として接続されている。冷却器30には、後述するように、蒸発器としての冷却コイル17が接続されている。したがって、冷凍サイクルに加熱コイルと冷却コイル17とを接続すると、冷却器30の効率よい運用が可能となる。
また、蒸気発生槽14は、ヒータ15の加熱によって生成された洗浄用蒸気を蒸気洗浄槽13に導入させるための配管(以下、洗浄用蒸気供給管ともいう。)14aを介して、密閉容器10内と連通している。なお、この配管14aは、液体洗浄槽11から溢れた洗浄液2を回収するための溢流口14bとしても機能するようになっている。
このような構成により、蒸気発生槽14から発生した洗浄用蒸気は、蒸気洗浄槽13に導入されて滞留する。つまり、密閉容器10内では、蒸気発生槽14から発生した洗浄用蒸気の蒸気洗浄槽13での滞留によって、その蒸気洗浄槽13に蒸気洗浄領域Z2が形成されることになる。
(乾燥領域)
乾燥領域Z3は、蒸気洗浄領域Z2の上方側に形成される領域であり、洗浄用蒸気を冷却して凝縮させ、密閉容器10内の雰囲気を乾燥させることにより、被洗浄物を乾燥させるための領域である。このような乾燥領域Z3を形成するために、密閉容器10は、内部上方に乾燥槽16を有するとともに、その乾燥槽16の内壁に沿って巻回された冷却コイル17を有している。冷却コイル17は、詳細を後述する冷却器30に接続されている。
このような構成により、蒸気洗浄領域Z2に滞留する洗浄用蒸気は、冷却コイル17の設置箇所まで上昇すると、その冷却コイル17によって冷却されて凝縮する。そのため、蒸気洗浄領域Z2の上端となる蒸気ラインLよりも上方側は、洗浄用蒸気が浸入することなく、乾燥雰囲気の領域となる。つまり、密閉容器10内では、冷却コイル17の冷却によって、蒸気洗浄領域Z2の上方側に乾燥領域Z3が形成されることになる。
なお、冷却コイル17の下方には、凝縮液受け16aが設置されている。凝縮液受け16aは、詳細を後述する水分離器40に接続されている。
(洗浄液濾過器)
洗浄液濾過器20は、液体洗浄槽11に貯留される洗浄液2を濾過して再生使用するためのものである。そのために、洗浄液濾過器20は、液体洗浄槽11の底部に図示せぬドレンバルブを介して接続された配管上にストレーナ21、ポンプ22、フィルタ23および図示せぬ逆止弁を備えている。そして、濾過後の洗浄液2を液体洗浄槽11内に戻すように構成されている。
(冷却器)
冷却器30は、冷却コイル17を構成するパイプ材の管内に冷媒を流して乾燥領域Z3を冷却するためのものである。なお、冷却器30は、冷却のための冷凍サイクル(熱力学サイクル)を実現するものであればよく、公知技術を利用して構成されたものを用いることができる。
(水分離器)
水分離器40は、凝縮液受け16aに溜まった凝縮液を洗浄液2と水3とを分離し、分離した洗浄液2を液体洗浄槽11に戻すものである。凝縮液受け16aに捕集された凝縮液の排出口部41は、排出管42、導入口部43を介して水分離器40に接続される。水分離器40は、本体である密閉槽44と、密閉槽44内に上下方向に蛇行する流路45を形成することにより、比重差によって洗浄液2と水3とに分離する複数のバッフル板46)と、から構成されている。水分離器40の洗浄液2の排出口部47は、排出管48を介して下流側の液体洗浄槽11に接続されている。
(アキュムレータ)
アキュムレータ50は、ガス給排管51により密閉容器10と連通されており、その密閉容器10に溜まるガスを密閉容器10の内外に出し入れすることにより、密閉容器10内の圧力変動を吸収するためのものである。ここでガスとは、大気や洗浄液2が気化したガスである。圧力変動を吸収するために、アキュムレータ50は、浮き屋根式貯蔵タンクで構成され、下容器52と、可動体53と、カウンタウェイト54と、を有して構成されている。
下容器52は、上部が開口しているとともに、ガスと反応しない水等の不活性液体4を下部に貯留している。下容器52の外壁部には、水位レベル計55が設けられており、下容器52内の不活性液体4の水位レベルを外側から感知できるようになっている。また、下容器52には、不活性液体4を排出するドレンパイプ56aおよび開閉バルブ56bが接続されている。
可動体53は、有蓋無底容器状に形成されており、下容器52の開口から嵌め込まれ、当該開口を覆うように配置されて、無底側が不活性液体4に潜入されている。これにより、可動体53は、当該可動体53内の空間に溜まったガス5により、不活性液体4上に浮上支持される。なお、可動体53内の空間は、ガス給排管51と連通しており、密閉容器10との間でガスが出し入れされるようになっている。
カウンタウェイト54は、可動体53とほぼ同じ重量を有し、可動体53と平衡状態を保ちながら下容器52の外側に配されている。
可動体53とカウンタウェイト54とを連結する連結体57は、下容器52の開口上端部に載置された板状体52aの上面に設けられた回転体58に引っ掛けられて、一端部は可動体53に取り付けられ、他端部はカウンタウェイト54に取り付けられている。このように、可動体53とカウンタウェイト54は、回転体58に案内される連結体57によって連結されている。回転体58は、例えば、滑車が好ましく、連結体57は、ワイヤやロープが好ましい。
なお、可動体53またはカウンタウェイト54の少なくとも一方には、これらの重量バランスを調整する調整用部材59が取り付けられていてもよい。調整用部材59は、例えば、円柱形状や直方体形状に形成されており、取り付ける調整用部材59の個数により、重量バランスを調整することができる。
このような構成のアキュムレータ50により、密閉容器10内の圧力変動が吸収されると、密閉容器10内の内圧の変動や上昇が防止され、これにより蒸気ラインLの変動が防止されるので、密閉容器10内の密閉性を向上させる上で非常に好適ななものとなる。
(蓋体)
蓋体60は、密閉容器10の開口(すなわち、後述の図2に示す被洗浄物を搬入出するための搬入出口10a)を封止して、密閉容器10の内部に密閉空間を形成するためのものである。そのために、蓋体60には、蓋体60と接する搬入出口10aの周囲に沿って気密部材60aが設けられている。気密部材60aとしては、例えば、ゴム等の弾性材料で形成されたOリングが好ましい。
また、蓋体60は、搬入出口10aに対して開閉自在に設けられている。ここで、蓋体60を開閉自在にするための機構について、さらに詳しく説明する。
図2は、本実施形態に係る密閉型洗浄装置100における蓋体60、第一の移動機構61および第二の移動機構62の構成例を模式的に示す説明図である。
蓋体60は、搬入出口10aを開閉自在にするために、蓋体60を第一の方向に移動させる第一の移動機構61と、第一の方向に直交する第二の方向に移動させる第二の移動機構62と、によって支持されている。ここで、搬入出口10aが密閉容器10の上面(天井部)に位置する場合、「第一の方向」とは、鉛直方向に直交する方向のことをいい、「第二の方向」とは、鉛直方向の下向き方向のことをいう。なお、本実施形態では、搬入出口10aが密閉容器10の上面に形成されている場合を例に挙げるが、搬入出口10aは密閉容器10の側面に設けられていてもよく、その場合には、「第一の方向」とは、鉛直方向のことをいい、「第二の方向」とは、鉛直方向に直交する方向のことをいう。
第一の移動機構61は、蓋体60を水平方向にスライドして開閉するためのもので、密閉容器10の天板10b上に互いに平行に第一の方向に設けられた2本のガイドレール61aと、各ガイドレール61aに係合してスライドするスライダ61bと、から構成されている。このような構成により、蓋体60は、ガイドレール61aに沿ってスムーズに水平移動するようになる。蓋体60は、手動で開閉することも、自動で開閉することも可能である。手動で開閉する場合には、取手63を持って蓋体60をスライドさせる。自動で開閉する場合には、蓋体60に水平方向に伸縮する蓋開閉用のエアシリンダ64を取り付け、このエアシリンダ64の伸縮により蓋体60を自動で開閉させる。いずれの場合においても、第一の移動機構61は、水平方向へのスライド動作を蓋体60の主たる開閉方向とするため、例えばヒンジ機構を利用した開閉方向の場合に比べると、封止時の耐圧性を向上させることが容易に実現可能となり、その結果として密閉容器10の密封性を向上させる上で非常に好適なものとなる。
ただし、第一の移動機構61によるスライド動作のみでは、蓋体60の開閉時に、その蓋体60が密閉容器10の天板10b等と干渉して、開閉のための操作性が損なわれてしまうおそれがある。そのために、蓋体60は、第一の移動機構61に加えて、第二の移動機構62によっても支持されている。
第二の移動機構62は、蓋体60を上下方向に移動可能に支持するためのもので、蓋体60に取り付けられるシャフト部62aと、ガイドレール61a間の連結板62bに取り付けられてシャフト部62aを移動可能に支持するベアリング部62c)と、シャフト部62aの外周に配置されるスプリング部62dと、で構成されている。シャフト部62aは、連結板62bに形成された開口部(不図示)を貫通し、上端部は取手63の下面に固定され、下端部は蓋体60の上面に固定され、連結板62bの下面に取り付けられたベアリング部62cに支持されている。スプリング部62dは、例えば圧縮ばねであり、取手63の下面と連結板62bの上面との間に装着され、蓋体60を第二の方向に付勢する。このような構成により、蓋体60は、スプリング部62dによって第二の方向(すなわち、密閉容器10の天板10bから離れる方向)に付勢された状態を維持する。したがって、蓋体60の開閉時に、その蓋体60が密閉容器10の天板10b等と干渉してまうことがない。
なお、第二の移動機構62を構成するシャフト部62aは、取手63と一体で構成されていることが好ましい。第二の移動機構62の構成の簡素化および省スペース化が実現可能となるからである。
このような第一の移動機構61および第二の移動機構62によって支持される蓋体60の近傍には、蓋体押圧部65が設けられている。蓋体押圧部65は、閉状態の蓋体60の四隅を搬入出口10aの周囲に所定圧力で押圧することにより密閉容器10を密閉状態とし、その押圧力を解除することにより密閉容器10を非密閉状態とするものである。蓋体押圧部65を設けることで、蓋体60が第二の移動機構62によって支持されて第二の方向に付勢される場合であっても、密閉容器10を密閉状態とすることができる。蓋体押圧部65としては、例えば、手動で動作させるトグルクランプや自動で動作可能なエアシリンダ等を用いればよい。なお、蓋体押圧部65が蓋体60を押圧する所定圧力は、例えば0.3MPa〜0.6MPaである。
また、蓋体60には、密閉容器10内を観察するための覗き窓60bが設けられていることが好ましい。覗き窓60bは、蓋体60の中央部に設けた窓孔60cと、窓孔60cに気密に固着された耐圧ガラス60dとで構成される。
(移動機構部)
また図1において、移動機構部70は、密閉容器10の内外に被洗浄物を移動させるとともに、密閉容器10内において被洗浄物を浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3の各領域に移動させるためのものである。そのために、移動機構部70は、被洗浄物を収容するバスケット1を支持するアーム71と、アーム71を上下方向に移動させる送りねじ等の送り機構72と、送り機構72を動作させる駆動源73と、を備えて構成されている。送り機構72の動作によるアーム71の昇降ストロークは、各領域Z1〜Z3にバスケット1を移動させて配置させることができるよう、各領域Z1〜Z3の位置に基づいて決定されている。また、送り機構72を動作させる駆動源73としては、例えば、電動モータを用いる。電動モータとしては、例えば、ステッピングモータ、ブレーキ付きインダクションモータ、ブレーキ付きリバーシブルモータ等が挙げられるが、特に、動作位置や速度等の制御性に優れたサーボモータを用いることが好ましい。
このような構成の移動機構部70において、アーム71は、密閉容器10内に配置されている。また、送り機構72は、密閉容器10に気密に連接された移動機構部収容空間74内に収容されている。ただし、駆動源73については、密閉容器10内の空間および移動機構部収容空間74とは隔絶された別空間に配置されているものとする。
(制御部)
制御部80は、液体洗浄槽11の超音波振動子12、蒸気発生槽14のヒータ15、移動機構部70の駆動源73、冷却器30、エアシリンダ等について、これらの動作を制御するためのものである。このような制御部80は、所定の制御プログラムを実行するコンピュータ、または、これに準ずる機能を有したもの(例えば、プログラマブルロジックコントローラ)を用いて構成することができる。つまり、制御部80は、コンピュータとしてのハードウエア資源を備えており、所定の制御プログラムを実行することで、その制御プログラム(ソフトウエア)とハードウエア資源とが協働して、密閉型洗浄装置100における各部の動作制御を行うように構成されたものである。
また、制御部80は、以下に述べる機能を有するように構成されている。
図3は、本実施形態に係る密閉型洗浄装置100における制御部80の機能構成例を示すブロック図である。
制御部80は、少なくとも、動作指示部81、位置認識部82、メモリ部83および操作部84としての機能を有している。
動作指示部81は、移動機構部70の駆動源73に動作指示を与える機能である。動作指示部81からの指示に従って動作することで、駆動源73は、移動機構部70のアーム71に支持されるバスケット1を昇降させるようになっている。
位置認識部82は、駆動源73の動作に関する情報に基づいて、その駆動源73によるバスケット1の動作位置を認識する機能である。
メモリ部83は、動作指示部81が駆動源73に動作指示を与える上で必要となる情報を記憶保持する機能である。メモリ部83が記憶保持する情報には、例えば、駆動源73がバスケット1を昇降させる際の移動速度に関する情報が含まれている。
操作部84は、必要に応じて密閉型洗浄装置100の利用者が操作するための機能である。操作部84で行う操作には、例えば、メモリ部83が記憶保持する情報の設定操作が含まれている。
(まとめ)
以上に説明したように、密閉型洗浄装置100は、大別すると、密閉容器10と、洗浄液濾過器20と、冷却器30と、水分離器40と、アキュムレータ50と、蓋体60と、移動機構部70と、制御部80と、を備えている。そして、これらのうち、少なくともアキュムレータ50を除く各部10〜40,60〜80は、密閉型洗浄装置100の筐体内に収納されている。ただし、必ずしもこのような構成に限定されることはなく、例えば、制御部80は、密閉型洗浄装置100と通信可能であれば、当該密閉型洗浄装置100とは離れて設置されていてもよい。
<2.密閉型洗浄装置における処理動作例>
次に、上述した構成の密閉型洗浄装置100における処理動作例について説明する。
(基本的な処理動作例)
ここで、まず、密閉型洗浄装置100における基本的な処理動作例について説明する。
図4は、本実施形態に係る密閉型洗浄装置100における基本的な処理動作例の手順を示すフロー図である。
本実施形態に係る密閉型洗浄装置100では、被洗浄物の洗浄にあたり、準備工程(ステップ101、以下ステップを「S」と略す。)、一次洗浄工程(S102)、二次洗浄工程(S103)、乾燥工程(S104)および取出し工程(S105)を順に経る。なお、以下の説明において、密閉型洗浄装置100を構成する各部の動作は、主として、制御部80により制御される。
(準備工程)
準備工程(S101)では、密閉容器10内における液体洗浄槽11および蒸気発生槽14に洗浄液2を貯留する。さらに、冷却器30を作動させ、冷却コイル17を冷却するとともに、ヒータ15を加熱する。
すると、液体洗浄槽11内には、浸漬洗浄領域Z1が形成される。
また、冷却コイル17によって密閉容器10内における乾燥槽16の部分の雰囲気が冷却されて、当該雰囲気の冷却および凝集により、乾燥槽16内に乾燥領域Z3が形成される。
また、ヒータ15の加熱によって蒸気発生槽14から洗浄用蒸気が発生し、洗浄用蒸気供給管14aを介して蒸気洗浄槽13内に導入される。ただし、乾燥領域Z3は冷却コイル17により冷却されている。そのため、洗浄用蒸気は蒸気洗浄槽13に滞留し、これにより浸漬洗浄領域Z1と乾燥領域Z3との間に蒸気洗浄領域Z2が形成される。さらには、乾燥領域Z3と蒸気洗浄領域Z2との間に、蒸気ラインLが形成される。蒸気ラインLが形成されると、乾燥領域Z3での冷却、凝縮が安定し、密閉容器10の密閉性が安定する。なお、洗浄用蒸気の温度は、蒸気発生槽14から洗浄用蒸気が連続的に供給されることで、洗浄液の沸点に保持される。
浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3が形成されると、蓋体60を開いた状態で、搬入出口10aを通じて、被洗浄物を収容した状態のバスケット1を移動機構部70のアーム71に支持させる。その後、第一の移動機構61により蓋体60を第一の方向に移動させ、さらに蓋体押圧部65および第二の移動機構62により蓋体60を第二の方向に移動させることで、搬入出口10aを蓋体60によって封止する。これにより、密閉容器10を密閉状態とする。
(一次洗浄工程)
その後に行う一次洗浄工程(S102)では、移動機構部70がバスケット1を下降させ、液体洗浄槽11内の洗浄液2まで到達させる。これにより、バスケット1に収容された被洗浄物が液体洗浄槽内の洗浄液2に浸漬される。そして、被洗浄物が洗浄液2に浸漬している状態で、超音波振動子12を動作させて、その被洗浄物に対する液体洗浄を行う。つまり、浸漬洗浄領域Z1において、被洗浄物に対する一次洗浄を行う。このとき、液体洗浄槽11の洗浄液2は、超音波振動子12により攪拌されるので、短時間で一次洗浄を終了させることができる。なお、液体洗浄槽11内の洗浄液2については、洗浄液濾過器20を利用して濾過することで、清浄な状態を維持することができる。
(二次洗浄工程)
一次洗浄の終了後、続いて行う二次洗浄工程(S103)では、移動機構部70によりバスケット1を蒸気洗浄領域Z2まで上昇させて、そのバスケット1に収容された被洗浄物に対する蒸気洗浄を行う。つまり、蒸気洗浄領域Z2において、被洗浄物に対する二次洗浄を行う。二次洗浄では、洗浄用蒸気を吹き付けて被洗浄物を洗浄する。洗浄用蒸気としては、蒸気発生槽14から発生した洗浄液2の蒸気が用いられる。
(乾燥工程)
二次洗浄の終了後、続いて行う乾燥工程(S104)では、移動機構部70によりバスケット1を乾燥領域Z3まで上昇させて、そのバスケット1に収容された被洗浄物を乾燥させる。つまり、乾燥領域Z3において、被洗浄物の乾燥を行う。乾燥領域Z3では、被洗浄物の表面に付着している洗浄液等の液分が、バスケット1や被洗浄物等に蓄積されている蓄熱によって蒸発する。そして、蒸発した液分が拡散して、冷却コイル17の表面または乾燥槽16内の側壁内面で凝縮液となって凝縮液受け16aに捕集される。
凝縮液受け16aに捕集された凝縮液は、凝縮液受け16aの排出口部41から排出管42を通じて水分離器40の流路45に導入される。流路45は、バッフル板46により上下方向に蛇行している。そのため、流路45では、洗浄液2と水3との比重差により、当該流路45の上部側に水3が滞留する。これにより、凝縮液から洗浄液2と水3とを分離することができる。流路45の上流部に滞留した水分は、弁の開閉によって排出される。
そして、下流側のバッフル板46を溢流した洗浄液2は、液体洗浄槽11に還流される。洗浄液2の還流によって、液体洗浄槽11から洗浄液2が溢流した場合、溢流した洗浄液は、溢流口8aを通じて蒸気発生槽14に回収される。蒸気発生槽14に回収された洗浄液2は、再度洗浄用蒸気として蒸気洗浄領域Z2に供給され、洗浄用蒸気として繰り返し使用されることになる。
(圧力変動吸収処理)
ところで、上述した準備工程(S101)においては、洗浄液2が加温されたり、蓋体60が開閉されたりするため、密閉容器10の乾燥槽16内のガス圧が変動することになる。また、上述した一次洗浄工程(S102)においては、水分離器40から洗浄液2が供給され、その供給量が変動するため、密閉容器10の乾燥槽16内のガス圧が絶えず変動することになる。また、上述した二次洗浄工程(S103)においては、蒸気発生槽14から密閉容器10内への蒸気供給が継続するため、密閉容器10内の蒸気量が変動し、冷却コイル17により蒸気の上昇を抑えている密閉容器10の乾燥槽16では、その乾燥槽16内のガス圧が絶えず変動することになる。また、上述した乾燥工程(S104)においては、乾燥槽16内の冷却コイル17によりガスが凝縮されるので、密閉容器10内のガス圧が絶えず変動することになる。このように、上述した一次洗浄工程(S102)、二次洗浄工程(S103)および乾燥工程(S104)を行う過程において、密閉容器10では、内圧が絶えず変動している。
密閉容器10内のガス圧が一定以上になると、ガスの一部はガス給排管51を介してアキュムレータ50に流れるため、密閉容器10内のガス圧が下がる。アキュムレータ50に流れたガスは、可動体53を押し上げてバランスさせる。反対に、密閉容器10内のガス圧が一定未満になると、バランスを取るため可動体53が降下し、可動体53内のガスがガス給排管51を介して密閉容器10内に流れて、密閉容器10内のガス圧を上げる。これにより、蒸気洗浄時、密閉容器10内の圧力は、密閉容器10内に供給される蒸気量にかかわらず、常に一定に調整され、密閉容器10内のガス圧が過度に上昇することがなくなる。したがって、密閉容器10の蓋体60による気密を破って、洗浄液2またはその蒸気が外部に漏れるのを抑制することができる。
しかも、アキュムレータ50の可動体53には、カウンタウェイト54が連結されている。そして、カウンタウェイト54は、可動体53と平衡状態を保つ重さ、より具体的には可動体53とほぼ同じ重量を有している。そのため、可動体53とカウンタウェイト54とを連動させれば、可動体53の上下動にあたり、当該可動体81の自重を相殺することができる。可動体53の自重をカウンタウェイト54で相殺すれば、可動体53が上下動する際の反応性を向上させることができ、その結果、密閉型洗浄装置100の密閉性をより高めることができる。
なお、調整用部材59が取り付けられている場合には、その調整用部材59によって可動体53とカウンタウェイト54との重量バランスを調整することができる。重量バランスを調整すれば、可動体53が上下動する際の反応性を必要に応じて可変させる、といったことが実現可能となる。
(取出し工程)
乾燥工程(S104)の終了後、続いて行う取出し工程(S105)では、蓋体押圧部65による蓋体60への押圧力を解除する。これにより、蓋体60は、第二の移動機構62によって付勢され、搬入出口10aに対して非密着状態となる。そして、非密着状態の蓋体60を第一の移動機構61によりスライド方向に干渉することなく移動させて、搬入出口10aが開放された状態とする。このように、蓋体60を開状態として搬入出口10aを開放すれば、その搬入出口10aを通じて、バスケット1に収容された洗浄済みの被洗浄物を外部へ搬出することが可能となる。
(制御処理動作例)
次に、密閉型洗浄装置100が上述した一連の処理動作を行う場合に、制御部80が被洗浄物の移動を制御する際の処理動作例について、さらに詳しく説明する。
図5は、本実施形態に係る密閉型洗浄装置100の制御部80が被洗浄物の移動を制御する際の処理動作例の手順を示すフロー図である。
洗浄対象となる被洗浄物がバスケット1に収容され、そのバスケット1ごと密閉容器10内に搬入された状態で、例えば操作部84で洗浄開始の所定操作があると(S201)、まず、基準位置(ホームポジション)を認識するためのイニシャライズ動作を行うように、動作指示部81が移動機構部70の駆動源73に動作指示を与える。そして、基準位置に位置することを位置認識部82が認識したら(S202)、イニシャライズ動作を終了する。
イニシャライズ動作の後、動作指示部81は、バスケット1を基準位置から浸漬洗浄領域Z1まで移動させるように、移動機構部70の駆動源73に動作指示を与える(S203)。このとき、動作指示部81は、浸漬洗浄領域Z1までの移動速度に関する情報をメモリ部83から読み出し、その情報によって特定される移動速度で動作するように、駆動源73への動作指示を与える。
そして、バスケット1が浸漬洗浄領域Z1まで移動したことを位置認識部82が認識したら、動作指示部81は、メモリ部83からの読み出し情報に基づき、予め設定された一次洗浄時間が経過するまで(S204)、バスケット1を浸漬洗浄領域Z1に位置させる。これにより、バスケット1に収容された被洗浄物に対しては、浸漬洗浄領域Z1での一次洗浄を行う一次洗浄工程(S102)が実施されることになる。
一次洗浄時間が経過したら、動作指示部81は、バスケット1を浸漬洗浄領域Z1から蒸気洗浄領域Z2まで移動させるように、移動機構部70の駆動源73に動作指示を与える(S205)。このとき、動作指示部81は、蒸気洗浄領域Z2までの移動速度に関する情報をメモリ部83から読み出し、その情報によって特定される移動速度で動作するように、駆動源73への動作指示を与える。
そして、バスケット1が蒸気洗浄領域Z2まで移動したことを位置認識部82が認識したら、動作指示部81は、メモリ部83からの読み出し情報に基づき、予め設定された二次洗浄時間が経過するまで(S206)、バスケット1を蒸気洗浄領域Z2に位置させる。これにより、バスケット1に収容された被洗浄物に対しては、蒸気洗浄領域Z2での二次洗浄を行う二次洗浄工程(S103)が実施されることになる。
二次洗浄時間が経過したら、動作指示部81は、バスケット1を蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3まで移動させるように、移動機構部70の駆動源73に動作指示を与える(S207)。このとき、動作指示部81は、乾燥領域Z3までの移動速度に関する情報をメモリ部83から読み出し、その情報によって特定される移動速度で動作するように、駆動源73への動作指示を与える。
そして、バスケット1が乾燥領域Z3まで移動したことを位置認識部82が認識したら、動作指示部81は、メモリ部83からの読み出し情報に基づき、予め設定された乾燥時間が経過するまで(S208)、バスケット1を乾燥領域Z3に位置させる。これにより、バスケット1に収容された被洗浄物に対しては、乾燥領域Z3での乾燥を行う乾燥工程(S104)が実施されることになる。
乾燥時間が経過したら、動作指示部81は、バスケット1を乾燥領域Z3から基準位置まで移動させるように、移動機構部70の駆動源73に動作指示を与える(S209)。これにより、バスケット1に収容された被洗浄物に対する一連の洗浄処理が終了し、取出し工程(S105)を経ることで、その洗浄済みの被洗浄物を、搬入出口10aを通じて外部へ搬出することが可能となる。
(移動条件の設定)
ところで、上述した一連の制御処理動作例において、動作指示部81は、メモリ部83から読み出した情報によって特定される移動速度で動作するように、駆動源73への動作指示を与える。このとき、メモリ部83には、基準位置から浸漬洗浄領域Z1までの間、浸漬洗浄領域Z1から蒸気洗浄領域Z2までの間、蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3までの間、乾燥領域Z3から基準位置までの間のそれぞれにつき、個別に移動速度に関する情報を記憶保持しておくことが考えられる。また、メモリ部83が記憶保持する情報については、操作部84の操作を通じて適宜設定することが可能である。したがって、メモリ部83が個別の情報記憶に対応していれば、制御部80は、被洗浄物を収容するバスケット1が各領域Z1〜Z3の間(基準位置との間も含む。以下同様とする。)を移動する際の移動速度を、各領域Z1〜Z3の間毎に個別に設定可能に構成されることになる。なお、ここでいう移動速度とは、加減速期間を除く定常状態での速度のことをいう。
このように、密閉容器10内に浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3を有する密閉型洗浄装置100において、各領域Z1〜Z3の間を被洗浄物が移動する際の速度を、各領域Z1〜Z3の間毎に個別に設定し得るようにすれば、例えば各領域Z1〜Z3の間で移動速度を相違させるといったことが実現可能となる。つまり、各領域Z1〜Z3の間毎に移動速度を個別に設定することで、被洗浄物に対する洗浄処理を行う際の移動機構部70についての動作制御の自由度が向上する。動作制御の自由度が向上すれば、これに伴って、被洗浄物に対する洗浄処理の適切化が図れるようになる。
具体的には、以下のような態様での動作制御が一例として挙げられる。例えば、制御部80は、蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3への移動速度を、他の領域間の移動速度に比べて速く設定する。ここでいう他の領域間には、基準位置から浸漬洗浄領域Z1までの間、浸漬洗浄領域Z1から蒸気洗浄領域Z2までの間、および、乾燥領域Z3から基準位置までの間が該当する。他の領域間の移動速度は、蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3への移動速度よりも遅い同一速度とすることが考えられるが、必ずしも同一速度である必要はなく、それぞれが異なる速度であってもよい。
このように、蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3への移動速度を他の領域間の移動速度に比べて速くした場合には、被洗浄物への洗浄染み発生を抑制することが可能となる。上述したように、一次洗浄と二次洗浄とを組み合わせて被洗浄物を洗浄する場合には、二次洗浄において洗浄用蒸気の凝集を利用することで洗浄効果を高めることができるが、被洗浄物の表面に凝集物が残ってしまうと洗浄染みが発生してしまうおそれがある。これに対して、乾燥領域Z3への移動速度を速くすれば、二次洗浄の後に被洗浄物が直ちに乾燥領域Z3に移動することになるので、その被洗浄物に対する乾燥処理が効率的に行われ、被洗浄物の表面に凝集物が洗浄染みとして残存するのを抑制できるようになる。
以上のような動作制御を行う上では、移動機構部70の駆動源73は、電動のモータであることが好ましい。特に、モータとして、動作位置や速度等の制御性に優れたサーボモータを用いることが好ましい。このように構成すれば、被洗浄物を移動させる際のスピードコントロールを容易に行うことができ、移動速度の可変に柔軟かつ的確に対応し得るようになるからである。
なお、移動機構部70の駆動源73としてモータを用いる場合、そのモータについては、密閉容器10内の空間および移動機構部収容空間74とは隔絶された別空間に配置されているものとする。別空間に配置されていれば、密閉容器10内の空間等に脱脂力を有する有機溶剤を含むガスが存在していても、そのガスに含まれる成分がモータのプリント基板等に悪影響を及ぼすのを防止し得るようになるからである。
<3.本実施形態の効果>
本実施形態によれば、以下に述べる一つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態に係る密閉型洗浄装置100によれば、密閉容器10内に浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3が形成され、浸漬洗浄領域Z1での一次洗浄と、蒸気洗浄領域Z2での二次洗浄と、乾燥領域Z3での乾燥処理とを組み合わせて、被洗浄物に対する洗浄を行うので、優れた洗浄効果を得ることができる。しかも、その場合であっても、アキュムレータ50により密閉容器10内の圧力を安定化させるので、洗浄液2の外部への漏洩を有効に防止することができ、洗浄液2の漏洩に起因する外部環境の汚染や洗浄液2の消費量の増大等を抑制できる。特に、洗浄液2として臭素系洗浄液を用いた場合には、CO削減効果が極めて高いので、外部環境の汚染をより有効に抑制できる。
(b)本実施形態では、密閉容器10内に浸漬洗浄領域Z1、蒸気洗浄領域Z2および乾燥領域Z3を有する密閉型洗浄装置100において、各領域Z1〜Z3の間を被洗浄物が移動する際の速度を、各領域Z1〜Z3の間毎に個別に設定し得るようになっている。したがって、被洗浄物に対する洗浄処理を行う際の移動機構部70についての動作制御の自由度が向上するので、例えば洗浄効果が損なわれるといったことを未然に回避し得るようになり、これに伴って被洗浄物に対する洗浄処理の更なる適切化が図れるようになる。
(c)本実施形態では、被洗浄物が移動する際の動作制御にあたり、蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3への移動速度を、他の領域間の移動速度に比べて速くする。したがって、二次洗浄の後に被洗浄物が直ちに乾燥領域Z3に移動することになるので、その被洗浄物に対する乾燥処理が効率的に行われ、被洗浄物の表面に凝集物が洗浄染みとして残存するのを抑制できるようになる。つまり、被洗浄物の表面に洗浄染みが残ってしまうのを抑制することが可能となり、その被洗浄物に対する洗浄処理の更なる適切化が図れる。
(d)本実施形態では、移動機構部70が被洗浄物の移動のための駆動源73としてのモータを有しているので、被洗浄物を移動させる際のスピードコントロールを容易に行うことができ、移動速度の可変に柔軟かつ的確に対応することができる。
(e)本実施形態では、駆動源73としてのモータが密閉容器10内の空間とは隔絶された別空間に配置されているので、密閉容器10内の空間等に脱脂力を有する有機溶剤を含むガスが存在していても、そのガスに含まれる成分がモータのプリント基板等に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
(f)本実施形態では、アキュムレータ50が可動体53とカウンタウェイト54を有しており、カウンタウェイト54が可動体53と平衡状態を保つ重さを有している。したがって、可動体53の自重が相殺されるので、可動体53が可動する際の反応性を向上させることができ、密閉容器10内の密閉性を高める上で好適なものとなる。
(g)本実施形態で説明したように、可動体53またはカウンタウェイト54の少なくとも一方に調整用部材59を取り付ければ、可動体53とカウンタウェイト54との重量バランスを調整することが可能となる。つまり、調整用部材59を利用することで、可動体53とカウンタウェイト54との重量バランスの微調整が可能となり、可動体53の反応性を確実に高めることが実現可能となる。
(h)本実施形態では、可動体53が有蓋無底容器状に形成されているので、密閉容器10から大量のガスが流出して、可動体53に想定外の加圧がされた場合であっても、可動体53の下方側が液面から露出して圧力を放出させる安全弁として機能することになる。
(i)本実施形態では、蓋体60が第一の移動機構61と第二の移動機構62とによって支持されている。このように、第一の移動機構61によって支持されているので、蓋体60は、第一の方向にスライド移動させることで、開状態と閉状態とを遷移させる。そのため、例えばヒンジ機構を利用して開閉される蓋体構造に比べると、耐圧性向上を容易に実現でき、密閉容器10の密閉性を高める上で好適である。しかも、蓋体60は、第一の移動機構61のみならず、第二の移動機構62によっても支持されているので、第一の方向へのスライド移動の際に天板10bから離れた状態を維持することができ、良好な操作性を担保することができる。
(j)本実施形態では、第二の移動機構62が取手63と一体で構成されているので、蓋体60を開閉させるための構成を簡素化することができる。
<4.他の実施形態>
次に、本発明の他の実施形態に係る密閉型洗浄装置を説明する。ただし、ここでは、主に上述した実施形態の場合との相違点について説明する。
(構成例)
図6は、他の実施形態に係る密閉型洗浄装置の要部構成例を模式的に示す説明図である。
ここで例に挙げて説明する密閉型洗浄装置100は、密閉容器10内の空間に洗浄液をシャワー状に噴出する洗浄液噴出部90を備えている。洗浄液噴出部90から噴出する洗浄液としては、液体洗浄槽11または蒸気発生槽14に貯留される洗浄液2と同種のものを用いる。このような洗浄液を噴出するために、洗浄液噴出部90には、図示せぬ洗浄液供給部が接続されているものとする。洗浄液供給部は、上述の実施形態で説明した構成に加えて新たに設けられたものであってもよいし、または洗浄液濾過器20または水分離器40等といった既述の構成を利用したものであってもよい。
例えば、洗浄液噴出部90は、図6(a)に示すように、密閉容器10内における被洗浄物に向けて洗浄液を噴出するように構成することができる。具体的には、洗浄液を噴出するシャワーヘッドを用いて洗浄液噴出部90を構成する。そして、そのシャワーヘッドを、蒸気洗浄領域Z2に位置するバスケット1に収容された被洗浄物に向けて洗浄液を噴出するように配置する。このような構成の洗浄液噴出部90であれば、被洗浄物に向けて洗浄液をシャワー状に噴出するので、例えば被洗浄物の表面に付着した異物を洗い流すといったことが可能となり、その被洗浄物に対する洗浄を効率的に行うことが可能となる。さらには、洗浄液の噴出により、被洗浄物を冷却することも実現可能となる。
また、例えば、洗浄液噴出部90は、図6(b)に示すように、密閉容器10の内壁面に向けて洗浄液を噴出するように構成することができる。具体的には、洗浄液を噴出するシャワーヘッドを用いて洗浄液噴出部90を構成する。そして、そのシャワーヘッドを、密閉容器10内における蒸気洗浄領域Z2の内壁面に向けて洗浄液を噴出するように配置する。このような構成の洗浄液噴出部90であれば、密閉容器10の内壁面に向けて洗浄液をシャワー状に噴出するので、例えば洗浄用蒸気の影響で昇温した密閉容器10の内壁面を冷却することが可能となる。さらには、洗浄液の噴出により、密閉容器10の内壁面の汚れを除去するといったことも実現可能となる。
また、例えば、冷却器30が冷却コイル17に流す冷媒として洗浄液を用いる場合であれば、洗浄液噴出部90は、図6(c)に示すように、冷却コイル17における所定箇所(例えば、最下段の部分)に設けられた開孔17aを利用して構成することができる。具体的には、冷却コイル17の開孔17aから被洗浄物または密閉容器10の内壁面に向けて洗浄液を噴出する。このような構成の洗浄液噴出部90であれば、シャワーヘッド等を要することなく洗浄液を噴出し得るようになるので、洗浄液噴出のための構成が複雑化してしまうのを抑制することができる。
(処理動作例)
このような構成の密閉型洗浄装置100では、以下に述べる処理動作を行うことが可能となる。
例えば、被洗浄物に向けて洗浄液を噴出する場合であれば、二次洗浄工程(S103)での洗浄用蒸気による二次洗浄の後、乾燥工程(S104)での乾燥処理の前に、洗浄液噴出部90から洗浄液を噴出して被洗浄物に対する洗浄を行う。また、一次洗浄工程(S102)での一次洗浄の後、二次洗浄工程(S103)での二次洗浄を行う前に、洗浄液噴出部90から洗浄液を噴出して被洗浄物に対する洗浄を行うようにしてもよい。さらには、一次洗浄工程(S102)での一次洗浄の後、二次洗浄工程(S103)に代わって(すなわち、洗浄用蒸気による二次洗浄を行うことなく)、洗浄液噴出部90から洗浄液を噴出して被洗浄物に対する洗浄を行うようにしてもよい。
また、例えば、密閉容器10の内壁面に向けて洗浄液を噴出する場合であれば、二次洗浄工程(S103)での洗浄用蒸気による二次洗浄の後、乾燥工程(S104)での乾燥処理の前に、洗浄液噴出部90から洗浄液を噴出して密閉容器10の内壁面に対する洗浄および冷却を行う。
このように、本実施形態に係る密閉型洗浄装置100では、蒸気洗浄領域Z2に被洗浄物を移動させて行う洗浄用蒸気による二次洗浄(すなわち、いわゆるベイパー洗浄)と、洗浄液噴出部90が噴出する洗浄液による洗浄(すなわち、いわゆるシャワー洗浄)とを、選択的に行うことが可能になっている。ここでいう選択は、ベイパー洗浄とシャワー洗浄のいずれを行うかの選択と、これらの両方を行う場合における実行順の選択とを含む。このような選択は、メモリ部83に設定された情報に基づいて行うようにすればよい。
つまり、本実施形態に係る密閉型洗浄装置100では、予めの設定に応じてベイパー洗浄とシャワー洗浄とを選択的に行うことができる。したがって、例えば、洗浄対象となる被洗浄物に応じてベイパー洗浄とシャワー洗浄との選択を切り換えるといったことが実現可能となり、自由度の高い設定による洗浄効果の向上が期待できる。
(効果)
本実施形態によれば、以下に述べる一つまたは複数の効果を奏する。
(k)本実施形態では、密閉容器10内の空間に洗浄液をシャワー状に噴出する洗浄液噴出部90を備えているので、その洗浄液噴出部90を用いたシャワー洗浄を行うことが可能である。したがって、ベイパー洗浄と併せて、またはベイパー洗浄に代えて、シャワー洗浄を行うことで、洗浄効果の向上が期待でき、その結果として被洗浄物に対する洗浄処理の更なる適切化が図れるようになる。
(l)本実施形態で説明したように、被洗浄物に向けて洗浄液を噴出するように洗浄液噴出部90を構成すれば、例えば被洗浄物の表面に付着した異物を洗い流すといったことが可能となり、その被洗浄物に対する洗浄を効率的に行うことが可能となる。さらには、洗浄液の噴出により、被洗浄物を冷却することも実現可能となる。したがって、被洗浄物に対する洗浄処理の適切化を図る上で非常に好適なものとなる。
(m)本実施形態で説明したように、密閉容器10の内壁面に向けて洗浄液を噴出するように洗浄液噴出部90を構成すれば、例えば洗浄用蒸気の影響で昇温した密閉容器10の内壁面を冷却することが可能となる。さらには、洗浄液の噴出により、密閉容器10の内壁面の汚れを除去するといったことも実現可能となる。したがって、被洗浄物に対する洗浄処理の適切化を図る上で非常に好適なものとなる。
(n)本実施形態では、蒸気洗浄領域Z2に被洗浄物を移動させて行う洗浄用蒸気による二次洗浄(ベイパー洗浄)と、洗浄液噴出部90が噴出する洗浄液による洗浄(シャワー洗浄)とを、選択的に行うことが可能である。したがって、例えば、洗浄対象となる被洗浄物に応じてベイパー洗浄とシャワー洗浄との選択を切り換えるといったことが実現可能となり、自由度の高い設定による洗浄効果の向上が期待でき、その結果として被洗浄物に対する洗浄処理の更なる適切化が図れるようになる。
<5.変形例>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、主として、蒸気洗浄領域Z2から乾燥領域Z3への移動速度を他の領域間の移動速度に比べて速くように、制御部80が移動速度の設定を行う場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。すなわち、各領域Z1〜Z3の間の移動速度については、各領域Z1〜Z3の間毎に個別に設定し得るものであればよく、これにより動作制御の自由度が向上させて、被洗浄物に対する洗浄処理の適切化を図ることができる。
例えば、上述した実施形態では、ベイパー洗浄に加えてシャワー洗浄にも対応し得る場合について説明したが、本発明がこれに限定されることはなく、ベイパー洗浄のみに対応している場合であっても、優れた洗浄効果を得ることができる。
また、例えば、上述した各実施形態では、一槽式の場合の密閉型洗浄装置について説明したが、二槽式またはそれ以上の数の洗浄槽を有する多槽式でもよい。
また、例えば、上述した各実施形態では、搬入出口が密閉容器の上部(天井部)に形成されている場合について説明したが、側部に形成されていてもよい。
また、例えば、上述した各実施形態では、カウンタウェイトが内部に空間がない中実構造である場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されることはなく、内部に空間がある中空構造をしていてもよい。中空構造をしている場合は、中空構造の空洞部分に充填物を充填することにより、カウンタウェイトの重量を調整してもよい。
<6.本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
被洗浄物の洗浄に用いられる密閉容器と、
前記密閉容器内に形成される浸漬洗浄領域、蒸気洗浄領域および乾燥領域の各領域と、
前記被洗浄物を前記各領域に移動させる移動機構部と、
前記移動機構部による前記被洗浄物の移動を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記被洗浄物が前記各領域の間を移動する際の移動速度を領域間毎に個別に設定可能に構成されている
密閉型洗浄装置が提供される。
(付記2)
好ましくは、
前記制御部は、前記蒸気洗浄領域から前記乾燥領域への移動速度を、他の領域間の移動速度に比べて速く設定するように構成されている
付記1に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記3)
好ましくは、
前記移動機構部は、前記被洗浄物の移動のための駆動源としてのモータを有する
付記1または2に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記4)
好ましくは、
前記モータは、前記密閉容器内の空間とは隔絶された別空間に配置されている
付記3に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記5)
好ましくは、
前記密閉容器内の空間に洗浄液をシャワー状に噴出する洗浄液噴出部
を備える付記1から4のいずれか1つに記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記6)
好ましくは、
前記洗浄液噴出部は、前記密閉容器内における前記被洗浄物に向けて前記洗浄液を噴出するように構成されている
付記5に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記7)
好ましくは、
前記洗浄液噴出部は、前記密閉容器の内壁面に向けて前記洗浄液を噴出するように構成されている
付記5に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記8)
好ましくは、
前記蒸気洗浄領域に前記被洗浄物を移動させて行う洗浄処理と、前記洗浄液噴出部が噴出する洗浄液による洗浄処理とを、選択的に行うように構成されている
付記5から7のいずれか1つに記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記9)
好ましくは、
前記密閉容器と連通して当該密閉容器内の圧力変動を吸収するアキュムレータを備え、
前記アキュムレータは、前記密閉容器内の圧力変動に応じて可動する可動体と、前記可動体と連動するカウンタウェイトと、を有し、
前記カウンタウェイトは、前記可動体と平衡状態を保つ重さを有している、
付記1から8のいずれか1つに記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記10)
好ましくは、
前記可動体と前記カウンタウェイトとの重量バランスを調整する調整用部材を有する、
付記9に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記11)
好ましくは、
前記可動体と前記カウンタウェイトとが、回転体に案内される連結体によって連結されており、
前記可動体と前記カウンタウェイトは、それぞれ互いに連動して反対方向に動くように構成されている、
付記9または10に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記12)
好ましくは、
前記可動体は、有蓋無底容器状に形成されており、無底側を不活性液体に潜入させた状態で容器内の空間により前記不活性液体上に浮上支持されるように構成されている、
付記9から11のいずれか1つに記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記13)
好ましくは、
前記密閉容器は、開閉可能な蓋体を有し、
前記蓋体は、当該蓋体を第一の方向に移動させる第一の移動機構と、前記第一の方向に直交する第二の方向に移動させる第二の移動機構と、によって支持されている、
付記9から12のいずれか1つに記載の密閉型洗浄装置が提供される。
(付記14)
好ましくは、
前記第二の移動機構は、前記蓋体の取手と一体で構成されている、
付記13に記載の密閉型洗浄装置が提供される。
1…バスケット、2…洗浄液、10…密閉容器、11…液体洗浄槽、13…蒸気洗浄槽、14…蒸気発生槽、16…乾燥槽、50…アキュムレータ、54…カウンタウェイト、59…調整用部材、60…蓋体、61…第一の移動機構、62…第二の移動機構、63…取手、70…移動機構部、73…駆動源、80…制御部、81…動作指示部、82…位置認識部、83…メモリ部、84…操作部、90…洗浄液噴出部、100…密閉型洗浄装置、Z1…浸漬洗浄領域、Z2…蒸気洗浄領域、Z3…乾燥領域

Claims (8)

  1. 被洗浄物の洗浄に用いられる密閉容器と、
    前記密閉容器内に形成される浸漬洗浄領域、蒸気洗浄領域および乾燥領域の各領域と、
    前記被洗浄物を前記各領域に移動させる移動機構部と、
    前記移動機構部による前記被洗浄物の移動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記被洗浄物が前記各領域の間を移動する際の移動速度を領域間毎に個別に設定可能に構成されている
    密閉型洗浄装置。
  2. 前記制御部は、前記蒸気洗浄領域から前記乾燥領域への移動速度を、他の領域間の移動速度に比べて速く設定するように構成されている
    請求項1に記載の密閉型洗浄装置。
  3. 前記移動機構部は、前記被洗浄物の移動のための駆動源としてのモータを有する
    請求項1または2に記載の密閉型洗浄装置。
  4. 前記モータは、前記密閉容器内の空間とは隔絶された別空間に配置されている
    請求項3に記載の密閉型洗浄装置。
  5. 前記密閉容器内の空間に洗浄液をシャワー状に噴出する洗浄液噴出部
    を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の密閉型洗浄装置。
  6. 前記洗浄液噴出部は、前記密閉容器内における前記被洗浄物に向けて前記洗浄液を噴出するように構成されている
    請求項5に記載の密閉型洗浄装置。
  7. 前記洗浄液噴出部は、前記密閉容器の内壁面に向けて前記洗浄液を噴出するように構成されている
    請求項5に記載の密閉型洗浄装置。
  8. 前記蒸気洗浄領域に前記被洗浄物を移動させて行う洗浄処理と、前記洗浄液噴出部が噴出する洗浄液による洗浄処理とを、選択的に行うように構成されている
    請求項5から7のいずれか1項に記載の密閉型洗浄装置。
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