JP2017170425A - ワーク洗浄方法およびワーク洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油分を含む汚れが付着しているワークを炭化水素系溶剤およびフッ素系溶剤を用いて洗浄するワーク洗浄装置の小型・コンパクト化および低コスト化を図ること。【解決手段】1槽式のワーク洗浄装置1を用いたワーク洗浄においては、まず、処理容器7内の洗浄槽60にワークを搬入し、しかる後に、洗浄剤として炭化水素系溶剤を供給して、ワークの粗洗浄を行う。洗浄槽60にワークを入れたまま洗浄槽60から炭化水素系溶剤を回収する。洗浄槽60にフッ素系溶剤を供給してワークの仕上げ洗浄を行う。洗浄後に、洗浄槽60から洗浄後のワークを引き上げて搬出し、フッ素系溶剤を回収して洗浄槽60を空にする。【選択図】図3

Description

本発明は、1槽式のワーク洗浄装置を用いて電子部品、金属部品などのように切削油剤などの油分を含む汚れが付着している各種のワークの洗浄を行うワーク洗浄方法に関する。
切削油剤などの油分を含む汚れが付着している金属部品などのワークの洗浄を行う洗浄装置としては、特許文献1、2に記載されているものが知られている。これらの特許文献1、2に記載されている洗浄装置は多槽式の洗浄装置であり、油分の分解除去能力の高い炭化水素系溶剤を用いて洗浄を行う第1の洗浄槽と、洗浄後の炭化水素系溶剤が付着しているワークを、フッ素系溶剤を用いて、仕上げ洗浄(すすぎ洗浄)を行う第2の洗浄槽とを備えている。特許文献1においては、第1、第2の洗浄槽が並列配置され、特許文献2においては、第1の洗浄槽の内部に第2の洗浄槽が配置された構成となっている。
特許第5197228号公報 特許第5268462号公報
炭化水素系溶剤とフッ素系溶剤を用いることにより、油分を含む汚れを確実に除去することができる。しかしながら、従来における多槽式の洗浄装置では、複数の洗浄槽を配置すると共に、それぞれの洗浄槽に、溶剤の供給回収を行うための供給回収機構を付設する必要がある。そのために、装置構成が大掛かりになり、装置寸法が大きくなり、製造コストも上昇しやすい。
本発明の課題は、油分を含む汚れが付着しているワークを炭化水素系溶剤およびフッ素系溶剤を用いて洗浄するワーク洗浄装置の小型・コンパクト化および低コスト化を図ることにある。
本発明によるワーク洗浄方法は、
1槽式のワーク洗浄装置の洗浄槽に、洗浄剤として炭化水素系溶剤を供給して、前記洗浄槽に貯留した炭化水素系溶剤に洗浄対象のワークを浸漬した状態を形成し、この状態で前記炭化水素系溶剤により前記ワークを洗浄する第1洗浄工程と、
前記洗浄槽に前記ワークを入れたまま、前記洗浄槽から炭化水素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第1溶剤回収工程と、
前記洗浄槽に、洗浄剤としてフッ素系溶剤を供給して、前記洗浄槽内の前記ワークが前記フッ素系溶剤に浸漬した状態を形成し、この状態で前記フッ素系溶剤により前記ワークを浸漬洗浄する第2洗浄工程と、
前記洗浄槽から洗浄後の前記ワークを引き上げ、前記洗浄槽から前記フッ素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第2溶剤回収工程と、
を有していることを特徴としている。
本発明の方法では、単一の洗浄槽を用いて、炭化水素系溶剤を用いたワーク洗浄、および、フッ素系溶剤を用いたワーク洗浄を順次に行う。2種類の溶剤を用いたワーク洗浄装置を小型・コンパクトに構成でき、また、製造コストを下げることができる。
前記第2洗浄工程においては、洗浄槽からオーバーフローするフッ素系溶剤から、当該フッ素系溶剤に混在する炭化水素系溶剤および水分を除去して、洗浄槽に還流させるようにすればよい。
一般的には、炭化水素系溶剤の供給元および回収先として、炭化水素系洗浄液タンクを配置し、フッ素系洗浄液の供給元および回収先として、フッ素系洗浄液タンクを配置して、洗浄後の炭化水素系溶剤およびフッ素系溶剤のそれぞれを回収して繰り返し使用すればよい。
フッ素系溶剤を用いた洗浄においては、一般に、浸漬洗浄後のワークを、洗浄槽から引き上げて蒸気洗浄を行い、次に、冷却乾燥領域を通過させてワーク付着しているフッ素系溶剤を凝集させて液化して、ワークから除去している。本発明においては、蒸気洗浄および冷却乾燥を行うために、ワーク洗浄装置は処理容器を備え、当該処理容器の内部に、その下側から上側に向かって、洗浄槽、蒸気洗浄領域および冷却乾燥領域が設けられ、処理容器の上部にはワークの搬入搬出口が設けられる。
この場合には、前記第1洗浄工程に先立って、ワークを搬入搬出口から処理容器内の洗浄槽に搬入するワーク搬入工程が行われ、前記第2洗浄工程の後に、ワークを搬入搬出口から処理容器外に搬出するワーク搬出工程が行われる。
また、前記第2洗浄工程においては、浸漬洗浄が終了したワークを洗浄槽のフッ素系溶剤の液面から引き上げて、液面上方の蒸気洗浄領域において、当該ワークにフッ素系溶剤の蒸気による蒸気洗浄を施す蒸気洗浄工程が行われ、この蒸気洗浄後のワークを、フッ素系溶剤の蒸気が凝集して液化させる冷却乾燥領域を経由して持ち上げて、当該ワークに付着しているフッ素系洗浄剤を除去する冷却乾燥工程が行われる。フッ素系溶剤が除去された後のワークが、搬入搬出口から処理容器外に搬出される。
次に、本発明のワーク洗浄装置は、
洗浄槽と、
前記洗浄槽に対して炭化水素系溶剤の供給および回収を行う第1溶剤供給回収機構と、
前記洗浄槽に対してフッ素系溶剤の供給および回収を行う第2溶剤供給回収機構と、
前記洗浄槽に対して洗浄対象のワークの供給および回収を行うワーク搬送機構と、
各部の駆動を制御する制御盤と、
を有しており、
前記制御盤は、前記第1、第2溶剤供給回収機構および前記ワーク搬送機構を駆動制御して、
前記洗浄槽に炭化水素系溶剤を供給して前記洗浄槽に貯留した炭化水素系溶剤に洗浄対象のワークを浸漬した状態を形成し、この状態で前記炭化水素系溶剤により前記ワークを洗浄する第1洗浄工程と、
前記洗浄槽に前記ワークを入れたまま、前記洗浄槽から炭化水素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第1溶剤回収工程と、
前記洗浄槽に、洗浄剤としてフッ素系溶剤を供給して、前記洗浄槽内の前記ワークが前記フッ素系溶剤に浸漬した状態を形成し、この状態で前記フッ素系溶剤により前記ワークを浸漬洗浄する第2洗浄工程と、
前記洗浄槽から洗浄後の前記ワークを引き上げ、前記洗浄槽から前記フッ素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第2溶剤回収工程と、
を実行させることを特徴としている。
本発明のワーク洗浄装置は、上記構成に加えて、
内部に、その下側から上側に向かって、前記洗浄槽、蒸気洗浄領域および冷却乾燥領域が設けられた処理容器と、
前記処理容器の上部に設けたワークの搬入搬出口と、
前記蒸気洗浄領域に前記フッ素系溶剤の蒸気を供給する溶剤蒸気発生槽と、
前記冷却乾燥領域を冷却する冷凍機と、
を有しており、
前記ワーク搬送機構は、前記搬入搬出口から前記処理容器内に搬入されるワークを受け取り前記洗浄槽まで降下させ、前記洗浄槽から前記蒸気洗浄領域および前記冷却乾燥領域を経由して前記搬入搬出口から前記処理容器の外に搬出可能な位置まで引き上げる昇降機構であり、
前記第2洗浄工程では、前記浸漬洗浄が終了したワークが、前記洗浄槽の前記フッ素系溶剤の液面から引き上げられて前記蒸気洗浄領域において蒸気洗浄が施される。また、蒸気洗浄後のワークが前記冷却乾燥領域を経由して持ち上げられる間に、フッ素系洗浄剤が冷却されて凝集液化することにより、ワークが乾燥する。
各溶剤は再生して繰り返して使用されるので、前記第1溶剤供給回収機構は、炭化水素系溶剤を貯留する第1溶剤タンク、前記洗浄槽に炭化水素系溶剤を供給する第1溶剤供給ライン、前記洗浄槽から炭化水素系溶剤を回収する第1溶剤回収ライン、および、前記洗浄槽から回収される炭化水素系溶剤を蒸留再生する蒸留再生機を備えている。同様に、前記第2溶剤供給回収機構は、フッ素系溶剤を貯留する第2溶剤タンク、前記洗浄槽にフッ素系溶剤を供給する第2溶剤供給ライン、前記洗浄槽からフッ素系溶剤を回収する第2溶剤回収ライン、前記洗浄槽から回収されるフッ素系溶剤に混在する炭化水素形溶剤を分離する溶剤分離槽、および、前記洗浄槽から回収されるフッ素系溶剤から水分を分離する水分離槽を備えている。この場合、前記冷凍機によって、第2溶剤タンク、前記溶剤分離槽および前記水分離槽内のフッ素系溶剤が冷却される。
ここで、前記搬入搬出口を開閉する外扉開閉機構と、前記処理容器の内部を、前記搬入搬出口が設けられている上側の搬入搬出室と、前記洗浄槽、前記蒸気洗浄領域および前記冷却乾燥領域が設けられている下側の洗浄室との間を遮断するための内扉開閉機構とを有していることが望ましい。前記内扉開閉機構により、少なくとも前記搬入搬出口が開いている間は、前記洗浄室および前記搬入搬出口の間を遮断することにより、乾燥性が良く気化し易いフッ素系溶剤の蒸気が搬入搬出口から外部に漏出することを抑制でき、フッ素系溶剤のロスを低減できる。
また、前記搬入搬出室内の空気を、熱交換機を介して冷却しながら循環させる循環機構を設けることにより、搬入搬出室に入ったフッ素系溶剤を確実に回収することができる。
なお、上記構成のワーク洗浄装置は、2種類の洗浄形態のいずれかでワーク洗浄を行うことができる。第1の洗浄形態は、第1溶剤タンクおよび溶剤分離槽が取り付けられて行われる炭化水素系溶剤およびフッ素系溶剤を用いたワーク洗浄である。第2の洗浄形態は、第1溶剤タンクおよび溶剤分離槽を取り外して(使用せずに)行われるフッ素系溶剤のみを用いたワーク洗浄である。このように、本発明によれば、2種類の洗浄形態のいずれにも対応可能なワーク洗浄装置が得られる。
本発明を適用した1槽式のワーク洗浄装置の内部構造を示す正面構成図、側面構成図および平面構成図である。 ワーク洗浄装置の配管系統図である。 ワーク洗浄装置の洗浄動作の一例を示す説明図である。 ワーク洗浄装置の昇降機構を示す正面図、側面図および部分平面図である。 昇降機構の別の例を示す正面図および説明図である。 ワーク洗浄装置の搬入搬出口の外扉開閉機構を示す平面図、正面図および側面図である。 外扉のロック機構の別の例を示す説明図である。 ワーク洗浄装置の処理容器内部を上下に遮断する内扉開閉機構を示す平面図、正面図および側面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した1槽式のワーク洗浄装置の実施の形態を説明する。
(全体構成および処理容器)
図1(a)、図1(b)および図1(c)は、本実施の形態に係るワーク洗浄装置の内部構成を示すための正面構成図、側面構成図および平面構成図である。図2はワーク洗浄装置の配管系統図である。ワーク洗浄装置1は、炭化水素系溶剤を貯留する炭化水素系タンク(第1溶剤タンク)61およびフッ素系溶剤を貯留するフッ素系タンク(第2溶剤タンク)62を備えており、1槽式の洗浄槽60において、炭化水素系溶剤を用いてワークから油分を含む汚れを落とす粗洗浄を行い、しかる後に、同一のワークに対してフッ素系溶剤を用いて同一の洗浄槽60において仕上げ洗浄(リンス洗浄)を行う。
ワーク洗浄装置1は、全体として直方体形状の装置ハウジング2を備えている。装置ハウジング2の前面の一方の端部分には制御盤3が取り付けられている。制御盤3はコンピュータを中心に構成され、インストールされている制御プログラムにしたがって各部を駆動制御してワークの洗浄動作を実行する。また、装置ハウジング2における前面の中央上端側の部分には矩形輪郭をしたワークの搬入搬出口4が開口している。搬入搬出口4は外扉開閉機構5によって開閉される外扉6によって遮断可能である。
装置ハウジング2の内部には、搬入搬出口4に繋がる前側部分に、上下方向に延びる処理容器7が配置されている。処理容器7の内部は、その上側がワークの搬入搬出室8、その下側が洗浄室9となっている。搬入搬出口4は搬入搬出室8に開口している。搬入搬出室8と洗浄室9との間の連通口50は、内扉開閉機構10によって開閉される内扉11によって、上下に遮断可能である。外扉6および内扉11によって密閉可能な搬入搬出室8はパスボックスとして機能する。
下側の洗浄室9は、図2から分かるように、最も下側に配置した溶剤を貯留する洗浄槽60と、当該洗浄槽60の溶剤液面13の上側に設けた蒸気洗浄領域14と、この蒸気洗浄領域14の上側に設けた矩形枠状に巻かれている冷却コイル15によって規定される冷却乾燥領域16とを備えている。
洗浄槽60に対して、装置幅方向の一方の側には蒸留装置兼用の溶剤蒸気発生槽17が付設されている。溶剤蒸気発生槽17の上端側の部分は洗浄室9の蒸気洗浄領域14に連通している。洗浄槽60における溶剤蒸気発生槽17とは反対側には、洗浄槽60からオーバーフローした溶剤を回収するオーバーフロータンク63が付設されている。オーバーフロータンク63の側方には、水分離器18が配置されている。
処理容器7の背面側には、図1に示すように、上段側に、第1溶剤タンク61、第2溶剤タンク62および熱交換機23が配置されており、下段側には、冷凍機22、および溶剤分離槽であるオーバーフロータンク63が配置されている。
装置ハウジング2の天面には昇降機構25(ワーク搬送機構)が取り付けられている。
昇降機構25は、装置ハウジング2の天面に対して、下向き状態で垂直に取り付けられたパワーシリンダ26を備えている。パワーシリンダ26から下方に延びる伸縮ロッド27は処理容器7を貫通して搬入搬出室8内に延びている。伸縮ロッド27の下端部には直方体形状のワーク搬送カゴ28を載せるための昇降台29が吊り下げられている。昇降機構25としては各種の昇降機構を用いることができる。例えば、後述の図4A、図4Bに示す機構を用いることができる。
図2を参照して更に説明すると、洗浄対象のワークは、ワーク搬送カゴ28(バスケット)に入れて搬入搬出口4から処理容器7内に搬入され、昇降機構25に渡される。昇降機構25によって、ワーク搬送カゴ28は搬入搬出室8内の位置28Aから洗浄槽60内の位置28Cまで降下する。
洗浄槽60には一定量の溶剤(炭化水素系溶剤あるいはフッ素系溶剤)が貯留される。炭化水素系溶剤は、第1溶剤タンク61から第1溶剤供給ライン64を介して洗浄槽60に供給される。洗浄槽60内の炭化水素系溶剤は、溶剤回収ポンプ65によって、その底面に連通する溶剤共通回収ライン66およびフィルタ付きの第1溶剤回収ライン67を介して、第1溶剤タンク61に回収される。第1溶剤タンク61内の上部空間と、洗浄槽60が配置されている洗浄室9とは、連通ライン67aを介して連通しており、内圧差が生じないようになっている。
フッ素系溶剤は、第2溶剤タンク62から第2溶剤供給ライン68を介して洗浄槽60に供給される。洗浄槽60内のフッ素系溶剤は、溶剤回収ポンプ65によって、溶剤共通回収ライン66から第2溶剤回収ライン69を介して第2溶剤タンク62に回収される。第2溶剤タンク62内の上部空間も、洗浄室9と、連通ライン68aを介して連通しており、内圧差が生じないようになっている。
洗浄槽60の底には超音波振動子32が配置されており、昇降機構25(図1参照)によって洗浄槽60の貯留溶剤に浸漬された位置28Cにあるワーク搬送カゴ28のワーク(図示せず)には超音波洗浄が施される。
炭化水素系溶剤を用いたワークの粗洗浄においては、昇降機構25によってワークが洗浄槽60内に搬送された後に、第1溶剤タンク61から炭化水素系溶剤が洗浄槽60に供給され、ワークが炭化水素系溶剤に浸漬した状態が形成される。この状態で超音波洗浄が行われる。洗浄後は、炭化水素系溶剤が第1溶剤タンク61に回収される。第1溶剤タンク61には蒸留再生機(図示せず)が付設されており、回収される炭化水素系溶剤から油分を含む異物を除去して再生する。
フッ素系溶剤を用いたワークの仕上げ洗浄においては、炭化水素系溶剤が排出されて空になった洗浄槽60に、第2溶剤タンク62からフッ素系溶剤が供給され、粗洗浄後のワークがフッ素系溶剤に浸漬した状態が形成される。この状態で超音波洗浄が行われる。
仕上げ洗浄においては、洗浄槽60からオーバーフローする溶剤がオーバーフロータンク63に回収される。オーバーフロータンク63において、洗浄槽60からオーバーフローした溶剤は冷却される。フッ化水素系溶剤はオーバーフロータンク63の底面に開口する連通口から、ポンプ33によって還流ライン34吸引され、フィルタ35を介して異物(汚れ)が除去されて、洗浄槽60に還流する。また、オーバーフロータンク63の所定の高さ位置には回収口63aが形成されている。洗浄槽60からオーバーフロータンク63に流れ落ちる溶剤の一部は、回収口63aを通って溶剤蒸気発生槽17に供給される。
洗浄槽60の上側の蒸気洗浄領域14には、溶剤蒸気発生槽17においてヒーター加熱
によって生成されるフッ化水素系溶剤の蒸気が供給される。超音波洗浄後に洗浄槽60の溶剤液面13よりも上側の位置28Bに引き上げられるワーク搬送カゴ28のワークには、蒸気洗浄領域14において蒸気洗浄が施される。蒸気溶剤の一部は、蒸気洗浄領域14の側方に配置されている回収区画19aに流れ込み、回収区画19a内に配置されている冷却コイル19bによって冷却されて凝集して液化する。液化した溶剤は回収区画19aの底面に開口している回収ライン19cを介して、水分離器18に回収される。なお、図2においては図示を省略してあるが、溶剤蒸気発生槽17には炭化水素分離ユニット17A(図3(a)参照)が付設されており、当該溶剤蒸気発生槽17に貯留されているフッ化水素系溶剤を循環ポンプ17B(図3(a)参照)によって炭化水素分離ユニット17Aを介して循環させることで、炭化水素系溶剤が除去される。
次に、蒸気洗浄後のワークが冷却乾燥領域16を通って引き上げられる間に、ワークと一緒に引き上げられた溶剤が、冷却乾燥領域16の外周を取り囲む冷却コイル15に付着して冷却され、凝集して液化する。ワークに付着していた溶剤が除去されてワークが乾燥する。液化した溶剤は回収区画10aに流れ落ち、その底面に開口している回収ライン19cを介して、水分離器18に回収される。
水分離器18は、第1、第2、第3の槽18a、18b、18cに区画されている。回収ライン19cから水分離器18に回収される溶剤(フッ化水素系溶剤)は、第1の槽18aに流れ落ちる。第1槽18aに流れ落ちた溶剤に含まれている水は、比重差により分離して液面上に浮上する。水分が分離された溶剤は、第1槽18aの底側に形成した連通口を介して第2の槽18bに入り、第2の槽18bからオーバーフローして第3の槽18cに流れ落ちる。水が分離されて第3の槽18cに溜まった溶剤は、その底に開口している連通ライン18dを介して、オーバーフロータンク63に供給される。
冷却乾燥領域16を通って上側の搬入搬出室8内の位置28Aまでワーク搬送カゴ28が引き上げられると、内扉11が閉じられ、搬入搬出室8が下側の洗浄室9から遮断される。この状態で、搬入搬出室8内の気体を、送風ファン36によって熱交換機23を介して冷却されながら循環ライン37を循環させる。この循環流によって、ワークと共に搬入搬出室8に引き上げられた蒸気溶剤があったとしても、そのような蒸気溶剤が熱交換機23において冷却凝縮して液化し、回収ライン23aおよび回収ライン19cを通って、水分離器18に回収される。よって、蒸気溶剤が確実に除去され、外部に漏れ出ることがない。この後は、外扉6が開き、ワーク搬送カゴ28のワークは、ワーク搬送カゴ28と共に搬入搬出口4を介して外部に搬出される。
なお、冷凍機22からの冷媒循環ライン38が、熱交換機23、冷却乾燥領域16の冷却コイル15、冷却コイル19b、水分離器18内の冷却コイル(図示せず)、第2溶剤タンク62、オーバーフロータンク63などを経由して引き回されており、これらの部分が冷却される。
(洗浄動作の例)
次に、図3(a)はワーク洗浄装置1の洗浄動作を説明するための概略構成図であり、図3(b)は洗浄動作を示す説明図である。これらの図を参照して、ワーク洗浄装置1の洗浄乾燥動作の一例を纏めて説明する。
まず、内扉11を閉じた状態で、外扉開閉機構5により外扉6をスライドさせて、処理容器7の上部に設けられている搬入搬出口4を開ける。この状態で、洗浄対象のワークが搭載されているワーク搬送カゴ28を、例えば、手動操作により、装置外のフリーローラコンベアから、搬入搬出室8に搬入して、昇降機構25の昇降台29に載せる(図3(b):バスケット投入)。昇降台29もフリーローラコンベアを用いることができる。装置
外のフリーローラコンベアを、駆動源を備えたチェーンコンベアとしてもよい。
外扉6を閉じ(図3(b):外扉閉)、その後に、内扉11を開ける(図3(b):内扉開)。そして、搬入搬出室8に搬入してあるワークが搭載されているワーク搬送カゴ28を、昇降機構25によって、連通口50を介して、洗浄室9の底側に配置されている洗浄槽60に貯留される溶剤に浸漬可能な位置28C(図2参照)まで降下させる(図3(b):下降)。
次に、第1溶剤タンク61から洗浄槽60に炭化水素系溶剤を供給して、ワークが炭化水素系溶剤に浸漬した状態を形成する(図3(b):炭化水素給液)。この状態で、ワークに対する超音波洗浄(粗洗浄)を所定時間に亘って行う(図3(b):炭化水素超音波洗浄)。
洗浄終了後に、溶剤回収ポンプ65を駆動して、溶剤共通回収ライン66および第1溶剤回収ライン67を介して炭化水素系溶剤を洗浄槽60から第1溶剤タンク61に回収して再生する(図3(b):炭化水素排液)。
次に、粗洗浄済みのワークを残して空になった洗浄槽60に対して、第2溶剤タンク62から第2溶剤供給ライン68を介してフッ素系溶剤を供給し、ワークがフッ素系溶剤に浸漬した状態を形成する(図3(b):フッ素給液)。この状態で、ワークに対して超音波洗浄(仕上げ洗浄)を所定時間に亘って行う(図3(b):フッ素超音波洗浄)。
超音波洗浄後に、昇降機構25によりワーク搬送カゴ28を溶剤液面13の上の位置28B(図2参照)まで引き上げて(図3(b):上昇)、蒸気洗浄領域14において蒸気洗浄を行う(図3(b):ベーパー洗浄)。
蒸気洗浄後に、昇降機構25によって、ワーク搬送カゴ28を、所定の速度で蒸気洗浄領域14から、その上側に設けた冷却乾燥領域16まで引き上げ(図3(b):上昇)、その位置でワークを冷却乾燥させ、冷却乾燥動作と並行して、洗浄槽60のフッ化水素系溶剤を溶剤共通回収ライン66、第2溶剤回収ライン69を介して、第2溶剤タンク62に回収する動作を行う(図3(b):乾燥・フッ素排液)。
次に、ワーク搬送カゴ28を、連通口50を介して、搬入搬出室8内の位置28A(図2参照)まで引き上げ(図3(b):上昇)、内扉11をスライドさせて連通口50を閉じる(図3(b):内扉閉)。これにより、搬入搬出室8は、内扉11および外扉6の双方が閉じて、内外から遮断された状態になる。
内外から遮断された状態で、送風ファン36によって形成される冷却空気の循環流によって、ワークと共に搬入搬出室8内に入り込んだ溶剤蒸気が回収される。この回収動作に並行して、先の乾燥動作と同時開始されたフッ素系溶剤を洗浄槽60から排出する動作が継続して行われる(図3(b):回収・フッ素排液)。
この後には、外扉6をスライドさせて、搬入搬出口4を開く(図3(b):外扉開)。そして、処理後のワークが搭載されているワーク搬送カゴ28を昇降台29から前方に引き出して、搬入搬出口4から装置外に、例えば手動により搬出する(図3(b):バスケット取出し)。
このように、1槽式の洗浄槽60を用いて、炭化水素系溶剤およびフッ素系溶剤を用いた洗浄をワークに対して行うことができる。なお、以下に、昇降機構25、外扉開閉機構5、および内扉開閉機構10の具体的な構成例を説明する。
(昇降機構)
図4A(a)および図4A(b)は昇降機構25を示す正面図および側面図であり、図4A(c)はその昇降台29を示す平面図である。昇降機構25は先に述べたようにパワーシリンダ26、伸縮ロッド27および伸縮ロッド27の下端に取り付けた昇降台29を備えている。
昇降台29は側面視でL形状をしており、前方および上方に開口し、両側には三角形の側板が取り付けられている。昇降台29の底面は、前後方向に一定の間隔で、幅方向に平行に取り付けたローラ29aによって規定されている。ローラ29aにワーク搬送カゴ28を載せて前方から後方に押し込むことにより、昇降台29にワーク搬送カゴ28がセットされ、ワーク搬送カゴ28を前方に引き出すことで昇降台29から取り出すことができる。
昇降台29の左右の背面側の縁には上下方向にガイドローラ29bが一定の間隔で配列されている。処理容器7内において、冷却乾燥領域16および搬入搬出室8には、左右にローラガイドレール29cが上下方向に平行に配置されている。ローラガイドレール29cにガイドされて、昇降台29が昇降する。
(昇降機構の別の例)
図4B(a)は昇降機構25の別の構成例を示す正面図であり、図4B(b)〜図4B(d)は、それぞれ、矢印b〜dで示す位置から見た場合の説明図である。本例の昇降機構25Aは、ラック・ピニオン式の昇降機構であり、昇降台29の背面に垂直に取り付けた所定長さのラック101と、このラック101にかみ合っているピニオン102とを備えている。ピニオン102は、ラック101に対して、その上下方向の途中の高さ位置においてラック101にかみ合っている。ピニオン102は、装置架台に取り付けた昇降用モータ103および減速機からなる回転アクチュエータ104の出力軸に同軸に固定されている。
回転アクチュエータ104によってピニオン102を回転させると、ラック101が昇降し、ラック101に取り付けられている昇降台29がガイドに沿って昇降する。装置架台の天面には、筒状のカバー105が垂直に取り付けられており、上昇時に装置架台の天面から上方に突出するラック101がカバー105の内部を昇降する。
(カゴ回転機構)
図4Bに示す昇降台29にはカゴ回転機構110が付設されている。カゴ回転機構110は、ワーク搬送カゴとして用いる筒状の回転カゴ280を、その中心軸線回りに回転させる機構である。カゴ回転機構110は、昇降台29の一方の側面に、軸受111によって回転自在の状態で、垂直に取り付けたスプライン軸112を備えている。スプライン軸112の下端は一対の傘歯車113を介して、昇降台29の底面に水平に配置されている回転軸114に連結されている。昇降台29の底面には、後ろ側に回転軸114が配置され、前側には、回転軸114と平行に、水平軸115が配置されている。
後ろ側の回転軸114の両端部には、スプロケット116が同軸に取り付けられており、前側の水平軸115の両端部には、回転自在の状態で支持ローラ117が取り付けられている。ワーク搬送カゴ280の両端部には、スプロケット116に係合可能な係合孔(溝)が円周方向に形成されている係合リング118が取り付けられている。
昇降台29にワーク搬送カゴ280を載せると、係合リング118のそれぞれにスプロケット116がそれぞれ係合し、また、係合リング118のそれぞれが支持ローラ117
のそれぞれに載った状態になる。
スプライン軸112の上端部は、スプライン結合を介して、モータおよび減速機からなる回転アクチュエータ119の出力軸に連結されている。回転アクチュエータ119は、装置架台の天面に搭載されている。また、装置架台の天面には、円筒状の細長いカバー120が垂直に取り付けられており、スプライン軸112は、このカバー120の内部を昇降する。
回転アクチュエータ119を回転駆動すると、その回転がスプライン軸112に伝達されて、スプライン軸112が回転する。スプライン軸112の回転は、一対の傘歯車113を介して、昇降台29の回転軸114に伝達される。回転軸114が回転すると、そのスプロケット116も一体となって回転し、スプロケット116にかみ合っている係合リング118が取り付けられているワーク搬送カゴ280が回転する。洗浄槽に貯留した洗浄液にワーク搬送カゴに搭載されているワークを浸漬した状態で、ワーク搬送カゴ280を回転させながら洗浄を行うことができる。
(搬入搬出口の外扉開閉機構)
図5A(a)、(b)および(c)は、搬入搬出口4の外扉開閉機構5を示す平面図、正面図および側面図である。外扉開閉機構5は、パワーシリンダ41によって矩形輪郭の外扉6を、装置ハウジング2の天面に固定したガイドレール42に沿って装置幅方向にスライドさせる。本例では、図に示す搬入搬出口4を開いた開き位置6Aから搬入搬出口4を閉じた閉じ位置6Bまでの間をスライドさせる。外扉6の両側には、それぞれ上下一対の幅方向に延びる係合板43、44が取り付けられている。処理容器7における搬入搬出室8の両側の外側面には、前方に伸縮ロッドが水平に延びる状態に上下一対のロック用プランジャ45、46(ロック用シリンダ)が取り付けられている。
外扉6の側の左右の係合板43、44の先端には係合溝43a、44aが形成されており、外扉6が開き位置6Aから閉じ位置6Bに移動すると、各係合溝43a、44aにロック用プランジャ45、46の伸縮ロッドの先端部45a、46aが側方からはまり込む。外扉6を閉じ位置6Bまでスライドさせた後に、ロック用プランジャ45、46の伸縮ロッドを引くことにより、外扉6の四周部分が、搬入搬出口4の四周に取り付けたシール用の弾性部材47に押し付けられる。これにより、搬入搬出口4が気密状態で封鎖される。外扉6を開く操作は、逆にロック用プランジャ45、46を押し出してロックを解除し、しかる後に、パワーシリンダ41によって外扉6をガイドレール42に沿って開き位置6Aまで戻せばよい。
(外扉のロック機構の別の例)
図5Bは、上記の外扉6をロックするための左右に一対ずつ配置されているロック用プランジャ45、46の代わりに使用することのできる複動式のエアシリンダの一例を示す説明図である。
この図には、一例として、一対のロック用プランジャ46の代わりに用いる一対の複動式のエアシリンダ130を示してある。複動式のエアシリンダ130は、シリンダ本体131と、シリンダ本体131を貫通して延びるロッド132を備えている。シリンダ本体131には、ロッド132を前進させる方向133の圧縮エアを供給するためのエア配管135およびロッド132を後退させる方向134の圧縮エアを供給するためのエア配管136が接続されている。
シリンダ本体131から前方に突出しているロッド132の先端部には、外扉6の一方の係合板44の先端の係合溝44aに対して横方から係合可能な係合部137が設けられ
ている。シリンダ本体131から後方に突出しているロッド132の後端部には、ロッドナット138によってばね受け139が取り付けられている。シリンダ本体131の後の側の端面にもばね受け140が取り付けられている。これらのばね受け139、140の間には、ロッド132を同軸に取り囲む状態で、圧縮コイルばね142が圧縮状態で装着されている。したがって、エアシリンダ130のロッド132は、常に、圧縮コイルばね142によって、後退方向に付勢されている。
エアシリンダ130は、例えば、次のように動作する。外扉6が開き位置6Aにある状態では、圧縮コイルばね142によってロッド132は最も後退した状態にある。外扉6を閉じる場合には、エアシリンダ130のロッド132を前進位置まで圧縮コイルばね142にばね力に逆らって押し出す。外扉6がスライドして閉まると、その係合板44の係合溝44aに、突出した位置にあるロッド132の先端の係合部137が横方向から係合してはまり込む。
外扉6が閉じ位置6Bまでスライドした後は、エアシリンダ130を駆動して、ロッド132を後方に引き込める。この結果、外扉6の四周部分が、搬入搬出口4の四周に取り付けたシール用の弾性部材47に押し付けられ、搬入搬出口4が気密状態で封鎖される。外扉6を開く操作は、逆に、ロッド132を前方に押し出し、しかる後に、パワーシリンダ41によって外扉6をガイドレール42に沿って開き位置6Aまで戻せばよい。
エアシリンダ130を用いたロック機構は、停電、故障などの非常事態が発生してエアシリンダ130が動作不能になった場合に、圧縮コイルばね142のばね力によって、外扉6をロック状態に保持できる。すなわち、外扉6を閉じてロックした状態において、停電、故障などが発生してエアシリンダ130が動作不能になり、ロッド132を引き込み方向に付勢するための圧縮エアの供給が停止することがある。ロック状態では、圧縮エアによる付勢力に加えて圧縮コイルばね142のばね力が外扉6のロック用の付勢力としてロッド132に作用している。したがって、非常時には、ばね力による付勢力によって外扉6のロック状態(密閉状態)を維持でき、外部への溶剤漏れなどを防止できる。
(内扉開閉機構)
図6(a)、(b)および(c)は、処理容器7の内部を上側の搬入搬出室8と下側の洗浄室9に遮断する内扉開閉機構10を示す平面図、正面図および側面図である。内扉開閉機構10は、搬入搬出室8と洗浄室9の側の冷却乾燥領域16と間の矩形の連通口50を封鎖可能な大きさの内扉11を備えている。内扉11は取付枠51に取り付けられている。
連通口50の両側(装置前後方向の前側および後側の縁)には、それぞれ装置幅方向に平行に延びる一対のガイドレール52が取り付けられている。取付枠51にはガイドローラ56が取り付けられており、ガイドローラ56はガイドレール52に沿って転動可能である。また、取付枠51には内扉移動方向(装置幅方向)に延びるラック53が取り付けられている。ラック53にはピニオン54がかみ合っており、ピニオン54は、下向き姿勢で装置ハウジング2の側に取付られた内扉開閉用のモータ55によって回転される。
モータ55によってピニオン54が回転すると、取付枠51がガイドレール52に沿ってスライドする。これにより、取付枠51に取り付けられている内扉11を退避位置11Aから連通口50を遮断する遮断位置11Bに移動させることができる。
内扉11は、矩形輪郭の本体板部分11aと、この本体板部分11aの両側の縁を上方に直角に折り曲げた縁板部分11bとを備えている。本体板部分11aは、内扉11が閉じる方向である前進方向に向けて上方に鋭角で傾斜している傾斜板である。これに対して
、連通口50の両側には、本体板部分11aの両側の傾斜縁部分が上側から当接した状態で乗り上げる相補的な傾斜面形状をした開口縁部分50aが形成されている。
また、ガイドレール52の上下方向の幅は、ガイドローラ56の外径よりも僅かに大きな寸法に設定されている。これにより、内扉11が遮断位置11Bに至り、両側の開口縁部分50aに乗り上げた際に、それに追従して、内扉11の全体が僅かに上方に持ち上がることが可能になっている。
この構成の内扉開閉機構10においては、内扉11を退避位置11Aから遮断位置11Bに向けてスライドさせると、その両側の傾斜縁部分が連通口50の両側の開口縁部分50aに当たり、当該開口縁部分50aに乗り上げた状態になる。これにより、連通口50の両側の開口縁部分50aに対して、内扉11の両側の傾斜縁部分が押し付けられて確実に接触する。内扉11により、処理容器7の内部を上下に確実に遮断できる。また、内扉11と連通口50との間において、例えば、上下方向の組み付け誤差があったとしても、双方の傾斜面の係合によって、そのような組み付け誤差に起因するガタ付きを除去でき、確実に連通口50を遮断することができる。
1 ワーク洗浄装置
2 装置ハウジング
3 制御盤
4 搬入搬出口
5 外扉開閉機構
6 外扉
6A 開き位置
6B 閉じ位置
7 処理容器
8 搬入搬出室
9 洗浄室
10 内扉開閉機構
11 内扉
11a 本体板部分
11b 縁板部分
11A 退避位置
11B 遮断位置
13 溶剤液面
14 蒸気洗浄領域
15 冷却コイル
16 冷却乾燥領域
17 溶剤蒸気発生槽
18 水分離器
19 冷却コイル
22 冷凍機
23 熱交換機
25 昇降機構
26 パワーシリンダ
27 伸縮ロッド
28 ワーク搬送カゴ
28A、28B、28C 位置
29 昇降台
32 超音波振動子
33 ポンプ
34 還流ライン
35 フィルタ
36 送風ファン
37 循環ライン
38 冷媒循環ライン
60 洗浄槽
61 第1溶剤タンク
62 第2溶剤タンク
63 オーバーフロータンク
64 第1溶剤供給ライン
65 溶剤回収ポンプ
66 溶剤共通回収ライン
67 第1溶剤回収ライン
68 第2溶剤供給ライン
69 第2溶剤回収ライン

Claims (9)

  1. 1槽式のワーク洗浄装置の洗浄槽に、洗浄剤として炭化水素系溶剤を供給して、前記洗浄槽に貯留した炭化水素系溶剤に洗浄対象のワークを浸漬した状態を形成し、この状態で前記炭化水素系溶剤により前記ワークを洗浄する第1洗浄工程と、
    前記洗浄槽に前記ワークを入れたまま、前記洗浄槽から炭化水素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第1溶剤回収工程と、
    前記洗浄槽に、洗浄剤としてフッ素系溶剤を供給して、前記洗浄槽内の前記ワークが前記フッ素系溶剤に浸漬した状態を形成し、この状態で前記フッ素系溶剤により前記ワークを浸漬洗浄する第2洗浄工程と、
    前記洗浄槽から洗浄後の前記ワークを引き上げ、前記洗浄槽から前記フッ素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第2溶剤回収工程と、
    を有していることを特徴とするワーク洗浄方法。
  2. 請求項1において、
    前記第2洗浄工程において前記洗浄槽からオーバーフローするフッ素系溶剤を、当該フッ素系溶剤に混在する炭化水素系溶剤および水分を除去して、前記洗浄槽に還流させるワーク洗浄方法。
  3. 請求項2において、
    炭化水素系溶剤の供給元および回収先として炭化水素系洗浄液タンクを使用し、フッ素系洗浄液の供給元および回収先としてフッ素系洗浄液タンクを使用するワーク洗浄方法。
  4. 請求項3において、
    前記ワーク洗浄装置は処理容器を備え、当該処理容器の内部には、その下側から上側に向かって、前記洗浄槽、蒸気洗浄領域および冷却乾燥領域が設けられ、前記処理容器の上部にはワークの搬入搬出口が設けられており、
    前記第1洗浄工程に先立って、ワークを前記搬入搬出口から前記処理容器内の前記洗浄槽に搬入するワーク搬入工程と、
    前記第2洗浄工程の後に、ワークを前記搬入搬出口から前記処理容器外に搬出するワーク搬出工程と、
    を含み、
    前記第2洗浄工程には、
    前記浸漬洗浄が終了したワークを前記洗浄槽の前記フッ素系溶剤の液面から引き上げて、液面上方の前記蒸気洗浄領域において、当該ワークにフッ素系溶剤の蒸気による蒸気洗浄を施す蒸気洗浄工程と、
    蒸気洗浄後のワークを、フッ素系溶剤の蒸気が凝集して液化する前記冷却乾燥領域を経由して持ち上げてワークに付着しているフッ素系洗浄剤を除去する冷却乾燥工程と、
    が含まれており、
    前記ワーク搬出工程では、前記冷却乾燥領域を通過した後のワークを前記搬入搬出口から前記処理容器外に搬出するワーク洗浄方法。
  5. 洗浄槽と、
    前記洗浄槽に対して炭化水素系溶剤の供給および回収を行う第1溶剤供給回収機構と、
    前記洗浄槽に対してフッ素系溶剤の供給および回収を行う第2溶剤供給回収機構と、
    前記洗浄槽に対して洗浄対象のワークの供給および回収を行うワーク搬送機構と、
    各部の駆動を制御する制御盤と、
    を有しており、
    前記制御盤は、前記第1、第2溶剤供給回収機構および前記ワーク搬送機構を駆動制御して、
    前記洗浄槽に炭化水素系溶剤を供給して前記洗浄槽に貯留した炭化水素系溶剤に洗浄対象のワークを浸漬した状態を形成し、この状態で前記炭化水素系溶剤により前記ワークを洗浄する第1洗浄工程と、
    前記洗浄槽に前記ワークを入れたまま、前記洗浄槽から炭化水素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第1溶剤回収工程と、
    前記洗浄槽に、洗浄剤としてフッ素系溶剤を供給して、前記洗浄槽内の前記ワークが前記フッ素系溶剤に浸漬した状態を形成し、この状態で前記フッ素系溶剤により前記ワークを浸漬洗浄する第2洗浄工程と、
    前記洗浄槽から洗浄後の前記ワークを引き上げ、前記洗浄槽から前記フッ素系溶剤を回収して前記洗浄槽を空にする第2溶剤回収工程と、
    を実行させることを特徴とするワーク洗浄装置。
  6. 請求項5において、
    内部に、その下側から上側に向かって、前記洗浄槽、蒸気洗浄領域および冷却乾燥領域が設けられた処理容器と、
    前記処理容器の上部に設けたワークの搬入搬出口と、
    前記蒸気洗浄領域に前記フッ素系溶剤の蒸気を供給する溶剤蒸気発生槽と、
    前記冷却乾燥領域を冷却する冷凍機と、
    を有しており、
    前記ワーク搬送機構は、前記搬入搬出口から前記処理容器内に搬入されるワークを受け取り前記洗浄槽まで降下させ、前記洗浄槽から前記蒸気洗浄領域および前記冷却乾燥領域を経由して前記搬入搬出口から前記処理容器の外に搬出可能な位置まで引き上げる昇降機構であり、
    前記第2洗浄工程には、
    前記浸漬洗浄が終了したワークを前記洗浄槽の前記フッ素系溶剤の液面から引き上げて、液面上方の前記蒸気洗浄領域において、当該ワークにフッ素系溶剤の蒸気による蒸気洗浄を施す蒸気洗浄工程と、
    蒸気洗浄後のワークを、フッ素系溶剤の蒸気が凝集して液化する前記冷却乾燥領域を経由して持ち上げてワークに付着しているフッ素系洗浄剤を除去する冷却乾燥工程と、
    が含まれているワーク洗浄装置。
  7. 請求項6において、
    前記第1溶剤供給回収機構は、
    炭化水素系溶剤を貯留する第1溶剤タンクと、
    前記洗浄槽に炭化水素系溶剤を供給する第1溶剤供給ラインと、
    前記洗浄槽から炭化水素系溶剤を回収する第1溶剤回収ラインと、
    前記洗浄槽から回収される炭化水素系溶剤を蒸留再生する蒸留再生機と、
    を備えており、
    前記第2溶剤供給回収機構は、
    フッ素系溶剤を貯留する第2溶剤タンクと、
    前記洗浄槽にフッ素系溶剤を供給する第2溶剤供給ラインと、
    前記洗浄槽からフッ素系溶剤を回収する第2溶剤回収ラインと、
    前記洗浄槽から回収されるフッ素系溶剤に混在する炭化水素形溶剤を分離して除去する溶剤分離槽と、
    前記洗浄槽から回収されるフッ素系溶剤から水分を分離する水分離槽と、
    を備えており、
    前記冷凍機によって、第2溶剤タンク、前記溶剤分離槽および前記水分離槽内のフッ素系溶剤が冷却されるワーク洗浄装置。
  8. 請求項7において、
    前記搬入搬出口を開閉する外扉開閉機構と、
    前記処理容器の内部を、前記搬入搬出口が設けられている上側の搬入搬出室と、前記洗浄槽、前記蒸気洗浄領域および前記冷却乾燥領域が設けられている下側の洗浄室との間を遮断するための内扉開閉機構と、
    を有しているワーク洗浄装置。
  9. 請求項8において、
    前記搬入搬出室内の空気を、熱交換機を介して冷却しながら循環させてフッ素系溶剤を回収する循環機構を有しているワーク洗浄装置。
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