JP2008238110A - 被処理物の洗浄乾燥方法及び洗浄乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンス槽における被処理物への洗浄剤の再付着を出来るだけ防止し、清浄なフッ素系リンス剤の蒸気相を合理的な手段で形成することで、洗浄剤と相溶性を示すフッ素系溶剤の系と同等のリンス・乾燥特性を得る。
【解決手段】炭化水素系で洗浄する工程、洗浄剤と難溶性であって洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤でリンスする工程、及びリンスされた被処理物をリンス剤の蒸気に接触させて更に被処理物をリンスすると共に乾燥させる工程を含み、リンス槽(11)から洗浄剤と該リンス剤の混合物をオーバーフローさせて貯留した貯留槽(18)中で洗浄剤とリンス剤の混合物を各々の比重差によって洗浄剤相を上部にリンス剤相を下部に相分離させる工程を更に含む、被処理物の洗浄乾燥方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、エレクトロニクス部品や機械加工部品などの製造工程等における、それらの部品等の被処理物に付着した汚れを実質的に除去するための被処理物の洗浄乾燥方法、及び被処理物の洗浄乾燥装置に関するものである。更に詳細には、本発明は、被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する炭化水素系の洗浄剤と共に、その洗浄剤と難溶性であって洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤を使用して、リンス剤の蒸気により被処理物のリンス及び乾燥を効率良く行なう、被処理物の洗浄乾燥方法及び洗浄乾燥装置を提供するものである。
エレクトロニクス部品や機械加工部品などの製造工程では、後工程の品質や製品性能を確保するために、部品に付着した汚れを除去するための洗浄処理が行われる。近年、部品(被処理物)に付着した汚れを炭化水素類の洗浄剤で洗浄し、その炭化水素類の洗浄剤をフッ素系溶剤でリンスと置換乾燥を行う洗浄乾燥方法として、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕及び〔特許文献3〕が考案されている。
炭化水素類の洗浄剤とフッ素系溶剤が相溶性を示す組み合わせでは、洗浄剤のリンス性は高く合理的で汎用的に被処理物の洗浄乾燥の効果を得ることができる。〔特許文献1〕には、リンス用のフッ素系溶剤と相溶性のある洗浄剤を用いることによって被処理物に付着した洗浄剤のすすぎ不良を改良しようとする洗浄方法が開示される。但し、そのような炭化水素類の洗浄剤とフッ素系溶剤が相溶性を示す組み合わせにおいて、使用できる洗浄剤とフッ素系溶剤が制限されて好ましくない場合があり得る。
炭化水素類の洗浄剤とフッ素系溶剤が相溶性を示す組み合わせの場合における、従来の洗浄乾燥装置のリンス・乾燥部の1例として、図1に、被処理物を浸漬して洗浄するための洗浄剤を貯留した洗浄槽(図示せず)、洗浄された被処理物に付着した洗浄剤をすすぎ処理するためのフッ素系溶剤を貯留したリンス槽(1)、リンス槽(1)から取り出した被処理物をフッ素系溶剤の蒸気に接触させて更に被処理物をリンスすると共に乾燥させるための乾燥槽(8)を備えたもの、リンス槽からオーバーフローした洗浄剤とフッ素系溶剤の混合物を貯留してフッ素系溶剤の蒸気を発生させる蒸気発生槽(4)、蒸気発生槽からの洗浄剤とフッ素系溶剤の混合物を蒸留分離して精製フッ素系溶剤を得るための蒸留槽(6)、蒸留槽で得られた精製フッ素系溶剤から水分を分離して得られたフッ素系溶剤をリンス槽(1)に戻すための水分離槽(3)、及び蒸留槽で得られた残液からフッ素系溶剤を分離回収するための多段の溶剤回収槽(7)を備えたものを、模式的に示す。
一方、炭化水素類の洗浄剤とフッ素系溶剤が難溶性を示す組み合わせでは、リンス槽におけるフッ素系溶剤の上層部に、洗浄装置部から持ち込まれた炭化水素類の洗浄剤相が形成されることになり、被洗浄物をリンス槽から引き上げた際、洗浄剤が被洗浄物に再付着するなどして、洗浄剤のリンス・乾燥性を著しく低下させることになる。
その対策として、〔特許文献2〕では、カスケード効果により浮上した洗浄剤を除去する手段や第1リンス槽にカップリング溶剤を添加したりする方法が提示されているが、洗浄装置部から洗浄剤の持ち込みの多い被処理物の場合、リンス槽を多槽にする必要があり、合理的にリンスと置換乾燥を行うことはできない。また、〔特許文献3〕では、フッ素系溶剤のシャワーによる物理作用で、フッ素系溶剤とは難溶性の洗浄剤を洗い流し、リンス・乾燥装置部への持ち込みを低減させることで、洗浄剤のリンス性を確保する方法が提案されているが、被処理物の形状によっては、シャワーによる物理作用が有効に働かない場合もあり、汎用的な効果を得ることが期待できない。
特開平10−36894号公報 特許第2680930号公報 特開平10−192797号公報
本発明は、被処理物に付着した汚れを、炭化水素類の洗浄剤で洗浄し、洗浄剤と難溶性を示すフッ素系リンス剤によりリンス及び置換乾燥する洗浄乾燥方法において、リンス槽における被処理物への洗浄剤の再付着を出来るだけ防止し、清浄なフッ素系リンス剤の蒸気相を合理的な手段で形成することで、洗浄剤と相溶性を示すフッ素系溶剤の系と同等のリンス・乾燥特性を得ることを目的とする。
被処理物に付着した汚れを、炭化水素類の洗浄剤で洗浄し、洗浄剤と難溶性を示すフッ素系リンス剤でリンスと置換乾燥を行う洗浄乾燥方法において、リンス・置換乾燥装置部に、リンス槽からオーバーフローした洗浄剤とリンス剤の混合物を貯留した貯留槽を備えることにより、好ましくは更にその貯留槽からのリンス剤相を分離する蒸留槽等の分離器での精製リンス剤をリンス剤蒸気発生槽へ供給するようにすることにより、リンスと乾燥に要求されるリンス剤の蒸気相が効率良く形成でき、洗浄剤と相溶性を示すフッ素系溶剤でリンスと置換乾燥を行う洗浄乾燥方法と同じく合理的に、被処理物の洗浄乾燥を可能とする方法、及びそのための装置を提供する。
本発明の第1の態様は、請求項1によれば、被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する炭化水素系の洗浄剤を貯留した洗浄槽に被処理物を浸漬して洗浄剤で洗浄する工程、洗浄された被処理物に付着した洗浄剤をすすぎ処理するために、洗浄剤と難溶性であって洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤を貯留したリンス槽(11)に洗浄された被処理物を浸漬してリンスする工程、及びリンス槽からのリンスされた被処理物を、リンス剤の蒸気に接触させて更に被処理物をリンスすると共に乾燥させる工程を含む、被処理物の洗浄乾燥方法であって、リンス槽(11)から洗浄剤とリンス剤の混合物をオーバーフローさせて貯留した貯留槽(18)中で、洗浄剤とリンス剤の混合物を各々の比重差によって洗浄剤相を上部にリンス剤相を下部に相分離させる工程を更に含む、洗浄乾燥方法である。
本発明の第2の態様は、請求項5によれば、被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する炭化水素系の洗浄剤を貯留した、被処理物を浸漬して洗浄剤で洗浄するための洗浄槽、洗浄された被処理物に付着した洗浄剤をすすぎ処理するための、洗浄剤と難溶性であって洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤を貯留した、洗浄された被処理物をリンスするためのリンス槽(11)、及びリンス槽(11)からのリンスされた被処理物を、リンス剤の蒸気に接触させて更に被処理物をリンスすると共に乾燥させるための乾燥槽(19)を備えた、被処理物の洗浄乾燥装置であって、リンス槽(11)からオーバーフローした洗浄剤と該リンス剤の混合物を貯留し、洗浄剤とリンス剤の混合物を各々の比重差によって洗浄剤相を上部にリンス剤相を下部に相分離させるための貯留槽(18)を更に備えた、洗浄乾燥装置である。
これらの本発明の第1,第2の態様によれば、リンス槽における洗浄剤の被処理物への再付着防止と清浄な溶剤蒸気層を合理的な手段で形成することで、洗浄剤と相溶性を示すフッ素系溶剤と同等のリンス・乾燥性を得ることが出来る。
上記の本発明の第1の態様の好ましい態様として、請求項2によれば、貯留槽(18)からのリンス剤相を分離器(16)によって処理してリンス剤相から精製リンス剤を分離する工程、及び分離器(16)からの精製リンス剤を貯留した蒸気発生槽(14)によってリンス剤の蒸気を発生させる工程を更に含む、洗浄乾燥方法が挙げられる。
また、上記本発明の第2の態様の好ましい態様として、請求項6によれば、貯留槽(18)からのリンス剤相から精製リンス剤を分離するための分離器(16)、及び分離器(16)からの精製リンス剤を貯留し、リンス剤の蒸気を発生させるための蒸気発生槽(14)を更に備えた、洗浄乾燥装置が挙げられる。
これらの本発明の好ましい態様によれば、リンス槽における洗浄剤の被処理物への再付着防止と清浄な溶剤蒸気層を合理的な手段で形成することで、洗浄剤と相溶性を示すフッ素系溶剤と同等のリンス・乾燥性を得ることがより確実に出来る。
また、本発明の好ましい態様として、請求項3並びに請求項7によれば、それぞれ、フッ素系リンス剤が、ハイドロフルオロカーボン(HFC)類やハイドロフルオロエーテル(HFE)類ら選択される少なくとも一種を主成分とするものである、洗浄乾燥方法、及び洗浄乾燥装置が挙げられる。
また、本発明の好ましい態様として、請求項4並びに請求項8によれば、それぞれ、炭化水素系洗浄剤が、パラフィン系、オレフィン系、アロマ系、ナフテン系、アルコール系、エステル系、ケトン系、グリコール類から選択される少なくとも一種を主成分とするものである、洗浄乾燥方法、及び洗浄乾燥装置が挙げられる。
これらの本発明のフッ素系リンス剤と炭化水素系洗浄剤の組合せの態様によれば、リンス槽における洗浄剤の被処理物への再付着防止と清浄な溶剤蒸気層を合理的な手段で形成することで、洗浄剤と相溶性を示すフッ素系溶剤と同等のリンス・乾燥性を得ることがより確実に出来る。
以下、必要に応じて図面を参照して、本発明の実施の態様を更に詳細に説明する。なお、上記の各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施の態様に記載される具体的手段の対応関係を示す一例である。
本発明の好ましい洗浄乾燥装置の態様のリンス・乾燥部について、図2において、被処理物を浸漬して洗浄するための炭化水素系の洗浄剤を貯留した洗浄槽(図示せず)、洗浄された被処理物に付着した洗浄剤をすすぎ処理するためのフッ素系リンス剤を貯留したリンス槽(11)、リンス槽(11)から取り出した被処理物をフッ素系リンス剤の蒸気に接触させて更に被処理物をリンスすると共に乾燥させるための乾燥槽(19)、リンス槽(11)からオーバーフローした洗浄剤とフッ素系リンス剤の混合物を貯留し、洗浄剤とフッ素系リンス剤の混合物を各々の比重差によって洗浄剤相を上部にリンス剤相を下部に相分離させるための貯留槽(18)、貯留槽(18)からのフッ素系リンス剤相から精製フッ素系リンス剤を分離するための分離器(16)、及び分離器(16)からの精製リンス剤を貯留しリンス剤の蒸気を発生させるための蒸気発生槽(14)を備え、更に好ましくは、分離器(16)からの精製フッ素系リンス剤から水分を分離して得られたフッ素系リンス剤をリンス槽(11)に戻すための水分離槽(13)、及び分離器(16)で得られた残液からフッ素系リンス剤を分離回収するためのフッ素系リンス剤の多段の回収槽(17)を備えたものが、模式的に示される。
即ち、その本発明の態様では、リンス槽(11)と貯留槽(18)を備え、貯留槽(18)には、リンス槽(11)より、被処理物からリンスされた洗浄剤とフッ素系リンス剤が共にオーバーフローにより供給される。貯留槽(18)で飽和濃度を越える洗浄剤は、比重差により上層部に洗浄剤相、下層部にフッ素系リンス剤相の2層に分離される。なお、貯留槽(18)を冷却(例えば30℃以下)しても良い。冷却することで洗浄剤とフッ素系リンス剤の2層分離を容易とすることができる。下層部の飽和濃度未満の洗浄剤を含むフッ素系リンス剤相は、分離器(16)なる蒸留槽へ供給される。その蒸留槽では、ヒーター(15)を用いて加熱して、精製されたフッ素系リンス剤と、洗浄剤の溶解したフッ素系リンス剤である残液に蒸留分離され、その精製フッ素系リンス剤は水分離槽(13)を経由してリンス槽(11)へ供給される。一方、蒸気発生槽(14)で、ヒーター(15)を用いて加熱して発生したフッ素系リンス剤の飽和蒸気は、冷却管などの冷却器(12)により凝縮回収されて水分離槽(13)を経由してリンス槽(11)へ供給される。なお、水分離槽(13)において上層部に生成した水を排出する手段(図示せず)を設けてもよい。冷却器(12)でのフッ素系リンス剤の凝縮量に伴い、蒸気発生槽(14)ではフッ素系リンス剤が消費されるので、分離機(16)で蒸留分離された精製フッ素系リンス剤の一部を蒸気発生槽(14)へ供給することで、乾燥槽(19)中のフッ素系リンス剤の飽和蒸気層を形成する。なお、図2中に示されるフッ素系リンス剤の回収槽(17)において得られる、洗浄剤を主成分とする残液は、洗浄槽に戻すようにしても良い。
このように、洗浄槽に満たされた炭化水素類の洗浄剤中に浸漬され洗浄されて、洗浄槽から引き上げられた、炭化水素類の洗浄剤の付着した被処理物は、リンス槽(11)に満たされたフッ素系リンス剤中に浸漬されリンスされる。リンス後の被処理物は、リンス槽(11)の上部に位置する乾燥槽(19)に引き上げられて、蒸気発生槽(14)から発生したフッ素系リンス剤の飽和蒸気からなる蒸気層(乾燥槽(19)中)で、そのリンス剤が凝縮することにより仕上げリンスを行う。また、飽和蒸気によりフッ素系リンス剤の沸点まで被処理物表面が加熱されることとなり、フッ素系リンス剤が気化して、被処理物が乾燥される。
本発明において、被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する炭化水素系の洗浄剤としては、例えばパラフィン系、オレフィン系、アロマ系、ナフテン系、アルコール系、エステル系、ケトン系、グリコール類等から選択される少なくとも一種を主成分とするものが例示される。かかる洗浄剤としてパラフィン系炭化水素が好ましく、C10H22、C11H24、C12H26等が挙げられる。炭化水素系洗浄剤には必要に応じて他の添加物も含まれてもよいが、炭化水素系洗浄剤中におけるこれらの炭化水素化合物の濃度としては、被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する範囲であればよく、好ましくは炭化水素系洗浄剤の重量に対し50重量%以下である。
本発明においては、かかる炭化水素系の洗浄剤と難溶性であってその洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤が用いられる。炭化水素系の洗浄剤とフッ素系リンス剤が難溶性であるとは、好ましくは、室温(具体的には、例えば20℃)において、炭化水素系洗浄剤のフッ素系リンス剤への溶解量がフッ素系リンス剤の重量に対し10重量%以下であることを言う。また、炭化水素系洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系リンス剤とは、好ましくは、室温(具体的には、例えば20℃)において、(フッ素系リンス剤の比重)/(炭化水素系洗浄剤の比重)の比が1より大きいことを言う。このような系では、貯留槽(18)において、炭化水素系洗浄剤を飽和溶解度以上に含むフッ素系リンス剤と炭化水素系洗浄剤との混合液が、主として炭化水素系洗浄剤を含む炭化水素系洗浄剤相の上層と、主としてフッ素系リンス剤を含むフッ素系リンス剤相の下層とに2層分離しやすい。
また、本発明に用いられるフッ素系リンス剤は、炭化水素系洗浄剤に対して難溶性であり、また、フッ素系リンス剤中のフッ素化合物の沸点が炭化水素系洗浄剤中の炭化水素化合物の沸点よりも30℃以上低い系が望ましい。炭化水素系洗浄剤の沸点がフッ素系リンス剤の沸点に近いと炭化水素系洗浄剤が気化し易くなり、引火性が増大するため好ましくない。
本発明のかかるフッ素系リンス剤としては、例えばハイドロフルオロカーボン(HFC)類やハイドロフルオロエーテル(HFE)類等から選択される少なくとも一種を主成分とするものが例示される。
ハイドロフルオロカーボン(HFC)類としては、CF3CHFCHFCF2CF3(HFC−43−10mee)、CF3CH2CF2CH3(HFC−365mfc)、CF3CF2CF2CF2CF2CHF2(HFC−52−13p)、CF3CF2CF2CF2CH2CH3(HFC−569sf)等が挙げられる。
ハイドロフルオロエーテル(HFE)類としては、CF3CH2OCF2CHF2(HFE−347pc−f)、C4F9OCH3、C4F9OC2H5、C6F13OCH3等が挙げられる。
中でもより好ましいフッ素系リンス剤として、HFC−43−10meeやHFE−347pc−fが挙げられる。フッ素系リンス剤には必要に応じて他の添加物も含まれてもよいが、フッ素系リンス剤中におけるフッ素化合物の濃度としては、炭化水素系洗浄剤との難溶性等の上記の特性を満たす範囲のものであればよく、好ましくはフッ素系リンス剤の重量に対し10重量%以下である。
本発明は、図示した実施態様等の具体的な態様によって何らの限定もされるものではない。
炭化水素類の洗浄剤とフッ素系溶剤が相溶性を示す組み合わせの場合における、従来の洗浄乾燥装置のリンス・乾燥部を示した模式図である。 本発明の洗浄乾燥装置のリンス・乾燥部を示した模式図である。
符号の説明
1 リンス槽
2 冷却器
3 水分離槽
4 蒸気発生槽
5 ヒーター
6 蒸留槽
7 回収槽
8 乾燥槽
11 リンス槽
12 冷却器
13 水分離槽
14 蒸気発生槽
15 ヒーター
16 分離器
17 回収槽
18 貯留槽
19 乾燥槽

Claims (8)

  1. 被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する炭化水素系の洗浄剤を貯留した洗浄槽に該被処理物を浸漬して該洗浄剤で洗浄する工程、
    洗浄された該被処理物に付着した該洗浄剤をすすぎ処理するために、該洗浄剤と難溶性であって該洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤を貯留したリンス槽(11)に該洗浄された被処理物を浸漬してリンスする工程、及び
    該リンス槽からのリンスされた該被処理物を、該リンス剤の蒸気に接触させて更に該被処理物をリンスすると共に乾燥させる工程
    を含む、被処理物の洗浄乾燥方法であって、
    該リンス槽(11)から該洗浄剤と該リンス剤の混合物をオーバーフローさせて貯留した貯留槽(18)中で、該洗浄剤とリンス剤の混合物を各々の比重差によって洗浄剤相を上部にリンス剤相を下部に相分離させる工程
    を更に含む、洗浄乾燥方法。
  2. 前記貯留槽(18)からの前記リンス剤相を分離器(16)によって処理して該リンス剤相から精製リンス剤を分離する工程、及び
    該分離器(16)からの該精製リンス剤を貯留した蒸気発生槽(14)によって該リンス剤の蒸気を発生させる工程
    を更に含む、請求項1に記載の洗浄乾燥方法。
  3. 前記フッ素系リンス剤が、ハイドロフルオロカーボン(HFC)類やハイドロフルオロエーテル(HFE)類から選択される少なくとも一種を主成分とするものである、請求項1又は2に記載の洗浄乾燥方法。
  4. 前記炭化水素系洗浄剤が、パラフィン系、オレフィン系、アロマ系、ナフテン系、アルコール系、エステル系、ケトン系、グリコール類から選択される少なくとも一種を主成分とするものである、請求項1又は2に記載の洗浄乾燥方法。
  5. 被処理物に付着した汚れを実質的に除去するのに充分な溶解力を有する炭化水素系の洗浄剤を貯留した、該被処理物を浸漬して該洗浄剤で洗浄するための洗浄槽、
    洗浄された該被処理物に付着した該洗浄剤をすすぎ処理するための、該洗浄剤と難溶性であって該洗浄剤よりも高い比重を有するフッ素系のリンス剤を貯留した、該洗浄された被処理物をリンスするためのリンス槽(11)、及び
    該リンス槽(11)からのリンスされた該被処理物を、該リンス剤の蒸気に接触させて更に該被処理物をリンスすると共に乾燥させるための乾燥槽(19)
    を備えた、被処理物の洗浄乾燥装置であって、
    該リンス槽(11)からオーバーフローした該洗浄剤と該リンス剤の混合物を貯留し、該洗浄剤とリンス剤の混合物を各々の比重差によって洗浄剤相を上部にリンス剤相を下部に相分離させるための貯留槽(18)
    を更に備えた、洗浄乾燥装置。
  6. 前記貯留槽(18)からの前記リンス剤相から精製リンス剤を分離するための分離器(16)、及び
    該分離器(16)からの該精製リンス剤を貯留し、該リンス剤の蒸気を発生させるための蒸気発生槽(14)
    を更に備えた、請求項5に記載の洗浄乾燥装置。
  7. 前記フッ素系リンス剤が、ハイドロフルオロカーボン(HFC)類やハイドロフルオロエーテル(HFE)類から選択される少なくとも一種を主成分とするものである、請求項5又は6に記載の洗浄乾燥装置。
  8. 前記炭化水素系洗浄剤が、パラフィン系、オレフィン系、アロマ系、ナフテン系、アルコール系、エステル系、ケトン系、グリコール類から選択される少なくとも一種を主成分とするものである、請求項5又は6に記載の洗浄乾燥装置。
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