JPH1071372A - 洗浄方法 - Google Patents

洗浄方法

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JPH1071372A
JPH1071372A JP24858096A JP24858096A JPH1071372A JP H1071372 A JPH1071372 A JP H1071372A JP 24858096 A JP24858096 A JP 24858096A JP 24858096 A JP24858096 A JP 24858096A JP H1071372 A JPH1071372 A JP H1071372A
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俊郎 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被洗浄物を炭化水素を主成分とする洗浄溶剤
と接触させ、次いで該炭化水素が付着した被洗浄物をフ
ッ素化溶媒を主成分とするリンス洗浄浴に浸漬してリン
ス洗浄する洗浄方法において、リンス洗浄浴から被洗浄
物を引上げる時に炭化水素洗浄溶剤が再付着することを
防止して、リンス効果を高める。 【解決手段】 高純度フッ素化溶媒をリンス洗浄浴へ供
給して、リンス洗浄浴が相分離を起さないようリンス洗
浄浴を均一に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密機械工業、光
学機械工業、電子工業、プラスチック工業などにおい
て、オイル類、油脂類、グリース、フラックス、手垢な
どが付着した金属、ガラス、プラスチックなどの部品、
製品などの洗浄に有用な洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾン層を保護する目的で、フロン11
3、トリクロロエタンなどの塩素を含む汎用溶媒の生産
および使用が世界的に禁止されたため、その代替洗浄方
法の研究開発が盛んになされている。例えば、水や水溶
性の溶媒を水とともに用いて洗浄を行う方法や、炭化水
素あるいは規制外の塩素系やフッ素系の溶媒を用いる方
法などが開発されている。
【0003】そのなかで、洗浄溶剤として洗浄作用を有
する炭化水素類と、リンス洗浄溶剤として低沸点・不燃
性で乾燥性の良いパーフルオロカーボン(PFC)やハ
イドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロ
フルオロカーボン(HFC)などのフッ素化溶媒とを用
いるコ・ソルベントシステムが種々提案されている。
【0004】例えば、特開平4−272194号公報に
は、被洗浄物を炭化水素系溶剤で洗浄し、PFCでリン
ス洗浄する方法が開示され、また、特開平7−1970
92号公報には、洗浄溶剤として炭化水素類を用い、リ
ンス洗浄溶剤として1,1,2,3−テトラフルオロプ
ロパンや1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デ
カフルオロペンタンなどの鎖状HFCを用いる洗浄方法
が開示されている。しかしながら、これらの方法では、
PFCや鎖状HFCなどのフッ素化溶媒が炭化水素類の
溶解度が低いために、リンス洗浄浴がすぐに炭化水素類
とフッ素化溶媒とに二層分離しリンス洗浄溶剤表面に炭
化水素層が形成され、被洗浄物品を浸漬し引き上げる時
に炭化水素が再付着するという欠点を有している。
【0005】また、WO 95/05448号公報に
は、炭化水素類で洗浄し、次いでリンス洗浄溶剤として
C4〜C5の環状HFCを用い25℃でリンス洗浄する
方法が開示されている。しかしながら、同号公報には、
リンス洗浄温度が低く、リンス洗浄層を均一に管理する
との思想は示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
事情に鑑み鋭意検討を行った結果、(1)リンス洗浄浴
に高純度フッ素化溶媒を供給して、リンス洗浄浴内にお
ける炭化水素濃度の上昇を抑え、リンス洗浄浴が相分離
を起さないよう均一に維持することにより被洗浄物をリ
ンス洗浄槽から引き上げる時に炭化水素が再付着するこ
とを防止できること、(2)フッ素化溶媒として特に環
状HFCを用いることによりおよび/または(3)リン
ス洗浄浴の温度を高めに設定することによって、さらに
容易にリンス洗浄浴を均一に管理しやすくなり、リンス
洗浄効率が大巾に向上することを見いだし、本発明を完
成するに至った。従って、本発明の目的は、被洗浄物品
をリンス洗浄浴に浸漬し、引上げる時に炭化水素洗浄溶
剤が再付着することを防止し、リンス効果の高い洗浄方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、被洗浄物を炭化水素を主成分とする洗浄溶剤と接触
させ、次いで該炭化水素が付着した被洗浄物をフッ素化
溶媒を主成分とするリンス洗浄浴に浸漬してリンス洗浄
することからなる洗浄方法において、高純度フッ素化溶
媒をリンス洗浄浴へ供給して、リンス洗浄浴が相分離を
起さないよう均一に保持することを特徴とする被洗浄物
の洗浄方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】被洗浄物 本発明の洗浄方法は、汚染物質が付着した物品(被洗浄
物)を清浄化させるのに広く用いられる。
【0009】被洗浄物としては、格別な限定はなく、例
えば、精密機械工業、金属加工工業、光学機械工業、電
子工業、プラスチック工業などにおける金属、セラミッ
クス、ガラス、プラスチック、エラストマーなどの部
品、半製品および完製品などが用いられ、具体的には、
バンパー、ギアー、ミッション部品、ラジエーター部品
などの自動車部品、プリント基板、リードフレーム、モ
ーター部品、コンデンサーなどの電子電気部品、ベアリ
ング、ギア、時計部品、カメラ部品などの精密機械部
品、印刷機械、印刷ロール、圧延製品、建設機械、大型
重機部品などの大型機械部品、食器類などの生活製品な
ど、多種多彩の例をあげることができる。
【0010】汚染物質の種類としては、例えば、切削
油、焼き入れ油、圧延油、潤滑油、機械油、プレス加工
油、打ち抜き油、引き抜き油、組立油、線引き油などの
オイル類、グリース類、ワックス類、接着剤、油脂類、
成型時の離型剤、手垢、ハンダ付け後のフラックス、レ
ジスト、ソルダーペーストなどの様々なものがあげられ
る。
【0011】(1)洗浄工程 本発明の洗浄方法においては、先ず第1の工程として、
被洗浄物を炭化水素溶媒を主成分とする洗浄溶剤で洗浄
する。
【0012】炭化水素溶媒としては、例えば、鎖状飽
和、鎖状不飽和、環状飽和、環状不飽和などの脂肪族炭
化水素類や芳香族炭化水素類などが挙げられ、これらの
中でも、脂肪族炭化水素類が好ましく、特に鎖状飽和、
環状不飽和などの脂肪族炭化水素が特に好ましい。ま
た、炭化水素の炭素数は、洗浄用途に応じて適宜選択さ
れればよいが、通常5〜30個、好ましくは8〜20
個、より好ましくは8〜13個である。
【0013】かかる炭化水素としては、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノ
ナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、イ
ソドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカ
ン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、イソ
オクタデカンなどの鎖状飽和の脂肪族炭化水素類;シク
ロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、シクロデカン、メチルシクロデ
カン、シクロドデカン、デカリン、ノルボルナンなどの
環状飽和の炭化水素類;ヘプテン、ヘプタジエン、オク
テン、オクタジエン、ノネン、ノナジエン、デセン、デ
カジエン、ウンデセン、ドデセン、ドデカジエン、トリ
デセン、トリデカジエン、テトラデセン、テトラデカジ
エン、オクタデセン、オクタデカジエン、イソプレンの
2量体などの鎖状不飽和の炭化水素類;α−ピネン、β
−ピネン、γ−テルピネン、δ−3−カレン、リモネ
ン、ジペンテン、テルピレンなどのテルペン類などの環
状不飽和の炭化水素類;およびトルエンなどの芳香族炭
化水素類が挙げられる。これらの中でも、オクタン、イ
ソオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカ
ン、テトラデカン、リモネン、ジペンテンなどが好まし
い。これらの炭化水素類は、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。また、市
販されている炭化水素系洗浄剤として、例えば、ノルマ
ルパラフィンシリーズ、アイソゾールシリーズ、アイソ
ランシリーズ(以上、日本石油化学社製)、0〜5号ソ
ルベント、テクリーンシリーズ(以上、日本石油社
製)、NSクリーンシリーズ(日鉱石油化学社製)など
を用いることができる。
【0014】本発明で使用される炭化水素溶媒を主成分
とする洗浄溶剤は、これらの炭化水素類のみでもよい
し、または、切削油、潤滑油、機械油、プレス加工油な
どに常用されるように、炭化水素をベースにして各種添
加剤を加えたものでも良い。
【0015】洗浄方法としては、被洗浄物と上記洗浄溶
剤とを接触させればよく、通常の洗浄方法を採用でき
る。具体的には、例えば、手拭き、浸漬、スプレー、シ
ャワーなどの方法を挙げることができ、特に浸漬方法が
好適に用いられる。浸漬による処理に際しては、超音波
振動、揺動、攪拌、ブラッシングなどの物理的な手段を
併用してもよい。洗浄溶剤の温度は、被洗浄物の性状に
応じて適宜選択されればよいが、通常室温以上沸点まで
の範囲、好ましくは40℃以上沸点までの範囲、より好
ましくは50℃以上沸点までの範囲である。
【0016】(2)リンス洗浄工程 本発明においては、上記洗浄工程の後に、洗浄溶剤が付
着した被洗浄物をリンス洗浄溶剤と接触させてリンス洗
浄するが、リンス洗浄溶剤の浴が均一であることを特徴
とする。リンス洗浄浴は、均一状態である時にリンス洗
浄効率が格段に改善される。
【0017】すなわち、一般にフッ素化溶媒の炭化水素
類の溶解度は高くないため、被洗浄物から落とされた炭
化水素とリンス洗浄溶剤としてのフッ素化溶媒が二層分
離し、比重の軽い炭化水素類がリンス洗浄浴の表面上層
に層分離される。そうすると、被洗浄物を浸漬し引き上
げる時に炭化水素が再付着するため、リンス洗浄効率が
大幅に下がる原因となる。
【0018】本発明は、(1)リンス洗浄槽にリンス洗
浄溶剤の供給手段を設けて、リンス洗浄浴中に高純度フ
ツ素化溶媒を供給し、(2)リンス洗浄浴における炭化
水素濃度の上昇を緩和させ、(3)リンス洗浄浴が相分
離を起さぬよう均一に維持することにより上記の欠点を
解消している。
【0019】フッ素化溶媒としては、炭化水素類をリン
ス洗浄する能力のある高純度のフッ素化溶媒が使用され
る。フッ素化溶媒の純度は、洗浄剤として使用される炭
化水素が相分離を起さない範囲のものであれば格別限定
されることはなく、炭化水素洗浄剤およびフッ素化溶媒
の種類、およびリンス洗浄温度などの条件により適宜選
択される。高純度フツ素化溶媒としては、通常は、その
濃度が80重量%以上、好ましくは90重量%以上、よ
り好ましくは95重量%以上のものが用いられる。
【0020】フッ素化溶媒としては、通常は、PFCや
HFCが用いられる。これらの中でも、HFC、特に環
状HFCが炭化水素類の溶解度が高いので好適である。
環状HFCの中でも、例えば、炭素数が、4〜10個、
好ましくは4〜6個、より好ましくは5個であり、且つ
フッ素原子の数が水素原子の数よりも多いものが、高温
時の炭化水素の溶解度が高く、リンス洗浄浴を均一に保
持し易く、且つ低温時に炭化水素と層分離するので、層
分離による回収が容易に行える点で最適である。かかる
環状HFCの具体例としては、1,1,2,2−テトラ
フルオロシクロブタン、1,2,2,3,3−ペンタフ
ルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,4−ヘキサ
フルオロシクロブタン、ヘプタフルオロシクロブタン、
1,1,2,2,3−ペンタフルオロシクロペンタン、
1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロシクロペンタ
ン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシク
ロペンタン、1,1,2,2,3,4,5−ヘプタフル
オロシクロペンタン、1,1,2,3,3,4,5−ヘ
プタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,
3,4,5−オクタフルオロシクロペンタン、1,1,
2,2,3,4,4,5−オクタフルオロシクロペンタ
ン、ノナフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,
3,3,4,5−オクタフルオロシクロヘキサン、1,
1,2,2,3,3,4,4,5,6−デカフルオロシ
クロヘキサン、テトラデカフルオロデカリン、ヘキサデ
カフルオロデカリンなどが挙げられる。これらの中で
も、1,2,2,3,3−ペンタフルオロシクロブタ
ン、1,1,2,2,3,4−ヘキサフルオロシクロブ
タン、ヘプタフルオロシクロブタン、1,1,2,2,
3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、1,1,
2,2,3,4,5−ヘプタフルオロシクロペンタン、
1,1,2,3,3,4,5−ヘプタフルオロシクロペ
ンタン、1,1,2,2,3,3,4,5−オクタフル
オロシクロペンタン、1,1,2,2,3,4,4,5
−オクタフルオロシクロペンタン、ノナフルオロシクロ
ペンタン、1,1,2,2,3,3,4,4,5,6−
デカフルオロシクロヘキサンなどが好ましく、1,1,
2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、
1,1,2,2,3,4,5−ヘプタフルオロシクロペ
ンタン、1,1,2,3,3,4,5−ヘプタフルオロ
シクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,5−オ
クタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,
4,4,5−オクタフルオロシクロペンタン、ノナフル
オロシクロペンタンなどが特に好ましい。
【0021】また、PFCとしては、例えば、パーフル
オロ−n−ヘキサン、パーフルオロ−n−ヘプタンなど
が挙げられ、鎖状HFCとしては、例えば、1,1,
1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタ
ンなどが挙げられる。これらのフッ素化溶剤は、それぞ
れ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることが
できる。
【0022】本発明に使用するリンス洗浄溶剤として
は、上記フッ素化溶剤、または上記フッ素化溶剤とその
他の有機溶剤が組み合せられて用いられる。その他の有
機溶剤としては、通常のリンス洗浄溶媒として用いられ
ているものを用いることができ、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプ
ロピルアルコールなどの低級アルコール類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類;およびジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類、酢酸ビニ
ルなどのエステル類などを挙げることができる。これら
のその他の有機溶剤は、それぞれ単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、
本発明の効果を損なわれない範囲で適宜選択されればよ
く、通常リンス洗浄溶剤全量の40重量%以下、好まし
くは20重量%以下、好ましくは10重量%以下であ
る。
【0023】リンス洗浄方法としては、洗浄後の洗浄溶
剤が付着した被洗浄物を上記リンス洗浄浴に浸漬する方
法が用いられる。浸漬に際しては、超音波振動、揺動、
攪拌、ブラッシングなどの物理的な手段を併用してもよ
い。リンス洗浄浴の温度は、被洗浄物の性状に応じて適
宜選択すればよいが、均一に保持するためにある程度高
めに設定するのがよい。例えば、リンス洗浄浴の温度T
が、bp≧T≧3/5bp[式中、bpはフッ素化溶媒
の沸点(単位:℃)]という高めの範囲内に保持するこ
とが好ましい。
【0024】(3)フッ素化溶媒の供給 リンス洗浄槽にはリンス洗浄溶剤の供給手段を設けて、
リンス洗浄浴に高純度フッ素化溶媒を連続的または間欠
的に供給しつつ、リンス洗浄浴が相分離を起さないよ
う、リンス洗浄浴中の炭化水素濃度を一定値以下に抑制
してリンス洗浄を行う。リンス洗浄溶媒の供給手段とし
ては、格別な制限はなく、一般に用いられるものが使用
できる。供給する高純度フッ素化溶媒は、フレッシュな
ものでもよいが、経済的には、リンス洗浄浴の一部を取
り出し、炭化水素とフッ素化溶媒とに分離後、回収され
るフッ素化溶媒の一部を用いるのが好適である。
【0025】また、リンス洗浄浴中の炭化水素濃度を検
知する手段を設け、該検知手段により連続的または間欠
的に炭化水素濃度を検知し、リンス洗浄浴中の炭化水素
濃度が均一溶解範囲に保持されるように供給手段からの
フッ素化炭化水素溶媒の供給速度と排出速度を制御する
ことが好ましい。この際、フッ素化炭化水素溶媒の供給
速度のみを制御し、その排出はリンス洗浄槽から自由に
オーバーフローさせる方式を採ることもできる。炭化水
素濃度の検知手段としては、一般のものを用いればよ
く、例えば、ガスクロマトグラフィーや液体クロマトグ
ラフィーなどが用いられる。
【0026】(4)リンス洗浄溶剤の分離 本発明においては、上記(2)工程のリンス洗浄浴の一
部を取り出し、炭化水素層とフッ素化溶媒とに分離し、
フッ素化溶媒のみを回収し、上記(3)で述べたように
リンス洗浄浴に供給し、または後記する(5)の蒸気洗
浄用溶剤として使用することができる。
【0027】リンス洗浄溶剤を炭化水素とフッ素化溶媒
とに分離する方法としては、常法に従って行うことがで
きる。例えば、蒸留分離や二層分離の方法が用いられ
る。フッ素化溶剤として、PFCやHFCを用いた場合
には、特に二層分離法が好適である。
【0028】特に環状HFCは、高温では炭化水素に対
し高い溶解性を示すが、低温にすると鎖状HFCやPF
Cと同様に炭化水素を殆ど溶解させない性質をもってい
る。従って、二層分離の操作は、低温で行うのが好まし
く、リンス洗浄浴温度の通常10℃以下、好ましくは2
0℃以下、より好ましくは30℃以下の温度で行うのが
好適である。二層分離操作時の下限温度は、炭化水素ま
たは環状HFCの融点以上であることが好ましい。リン
ス洗浄溶剤を冷却する方法については、特に制限はな
く、室温下に放置する、冷媒により冷却する、環状HF
Cの一部を蒸発させ、蒸発熱により冷却するなどのいず
れの方法を用いることもできる。冷却速度も制限はない
が、効率の点や自然蒸発による洗浄液の損失を防ぐため
に、外部から冷却する、減圧により蒸発させるなどの積
極的な冷却法が推奨される。
【0029】一方、二層分離で回収されたフッ素化溶剤
は、そのまま、または必要により蒸留、濾過、活性炭処
理、乾燥などの処理をおこなった後に、前記(2)工程
のリンス洗浄溶剤として、または後記する(5)工程の
蒸気洗浄用溶剤として使用することができる。
【0030】(5)蒸気洗浄工程 蒸気洗浄は、常法に従って行うことができる。蒸気洗浄
用溶剤としては、特に限定はなく、一般の蒸気洗浄で使
用される蒸気洗浄用溶剤を格別な限定もなく用いること
ができる。本発明においては、特に、(4)工程で回収
される環状ハイドロフルオロカーボンが高純度なため蒸
気洗浄溶剤として用い、さらに蒸気洗浄後に(2)工程
のリンス洗浄溶剤として循環させることができる。
【0031】以下には、本発明で使用する洗浄装置の一
例を示した図1に基づいて本発明を説明する。油、ワッ
クス、フラックスなどの汚染物質の付着した被洗浄物
は、第1洗浄槽1に入れた炭化水素を主成分とする洗浄
溶剤の浴に浸漬され、ここで被洗浄物の表面に付着した
汚染物質を除去する。第1洗浄槽1に入れられた洗浄溶
剤は、洗浄力の向上のため必要に応じて、加熱装置9で
加温したり、超音波発振装置10により超音波をあてる
ことができる。
【0032】次ぎに、第1洗浄槽1で充分な洗浄効果が
得られない場合は、第2洗浄槽2で洗浄することができ
る。第2洗浄槽2においても、第1洗浄槽同様に、必要
に応じて、加温や超音波洗浄を加えることができる。図
1では、洗浄槽が二槽設けられた例を示したが、槽数に
格別な限定はなく、必要に応じて1槽または2槽以上を
組み合わせて用いることができる。
【0033】洗浄が終了し洗浄溶剤(炭化水素)が付着
した被洗浄物は、次ぎにリンス洗浄槽3に入れた環状ハ
イドロフルオロカーボンその他のフッ素化溶媒を主成分
とするリンス洗浄溶剤の浴に浸漬される。ここでは、リ
ンス洗浄力向上のために、必要に応じて、超音波発振装
置10により超音波洗浄を併用したり、また、シャワー
洗浄や揺動洗浄などを併用することもできる。
【0034】ここで、被洗浄物表面に付着している炭化
水素は被洗浄物表面から分離し、環状ハイドロフルオロ
カーボンとの比重差により浮上する。浮上した炭化水素
は、循環ポンプ10の流れやその他の追加されるリンス
洗浄溶剤の流れによりオーバーフローし分離槽4へ移送
される。
【0035】また、本発明において、リンス洗浄浴の主
成分となる環状ハイドロフルオロカーボンは高温域で優
れた炭化水素の溶解性を示すので、加熱装置9で加温す
ることはリンス洗浄効果を格段に向上させるので好まし
い。また、リンス洗浄浴中の炭化水素濃度は検知手段1
5によって検知され、循環ポンプ11または12よりフ
レッシュな環状ハイドロフルオロカーボンが供給される
ことにより、リンス洗浄槽3内のリンス洗浄浴が相分離
を起さぬよう均一状態に維持することができる。それに
より、炭化水素層が上層に形成されず、被洗浄物を取り
出すときに、上層の炭化水素が再付着するという従来装
置の今までの最大な欠点をも解決できる。オーバーフロ
ーされるリンス洗浄溶剤は、上記同様分離槽4に移送さ
れる。
【0036】分離槽4では、比重差により上層の炭化水
素層6と下層のハイドロフルオロカーボン層7に分離す
る。下層となるハイドロフルオロカーボンが環状化合物
である場合は、環状ハイドロフルオロカーボンの炭化水
素溶解性および炭化水素の環状ハイドロフルオロカーボ
ン溶解性が温度変化により大幅に影響され、低温域では
いずれの溶解性も著しく低下する。そのため、分離槽4
の温度は低くすることにより、回収されるハイドロフル
オロカーボンの純度を高め、さらに炭化水素層へのハイ
ドロフルオロカーボンの混入を大幅に低減することがで
きる。従って、二層分離の操作は、リンス洗浄槽3内の
リンス洗浄浴の温度の通常10℃以下、好ましくは20
℃以下、より好ましくは30℃以下の温度で行われる。
【0037】二層分離された下層のハイドロフルオロカ
ーボン層7は循環ポンプ11によってリンス洗浄槽3
へ、また循環ポンプ12より蒸気洗浄槽5に循環され
る。
【0038】蒸気洗浄は、高度な洗浄度が要求された
り、ハイドロフルオロカーボンの消耗量を低減する場合
に用いられる。この場合、循環ポンプ12より回収され
た環状ハイドロフルオロカーボンが蒸気洗浄槽5に移送
され、加熱装置9で加熱され蒸気ゾーン8を形成する。
また、リンス洗浄槽3から引き上げられた被洗浄物は、
ハイドロフルオロカーボンの蒸気ゾーン8中で、蒸気洗
浄される。蒸気洗浄に使用されたハイドロフルオロカー
ボンは、次にリンス洗浄槽3へ凝縮手段またはオーバー
フローによって移送され使用される。
【0039】図1は、本発明の洗浄方法の実施に用いる
装置一例を示したもので、個々の洗浄方法、リンス洗浄
方法、二層分離方法、蒸気洗浄方法などの詳細は特に上
記の態様に限定されるものではない。本発明において
は、他の一般的方法を用いることができる。また洗浄や
リンスの回数も必要に応じて、増減することができる。
【0040】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。た
だし、本発明は実施例によって範囲を規定されるもので
はない。
【0041】実施例1〜5 図1に示すように、加熱装置9および超音波発振装置1
0を装備した二槽式の洗浄機(洗浄槽1、洗浄槽2)
に、NSクリーン110(C10の炭化水素系洗浄剤;
日鉱石油化学社製)を仕込み、洗浄浴とし、また、加熱
装置9および超音波発振装置10を装備したリンス洗浄
槽3に、1,1,2,2,3,3,4,5−オクタフル
オロシクロペンタン(OFCPA、沸点79℃)80重
量%とNSクリーン110、20重量%との均一混合溶
液を仕込んでリンス洗浄浴とし、さらに冷却管13を装
備した蒸気洗浄装置(蒸気洗浄槽5)に、分離槽4で回
収した環状ハイドロフルオロカーボンを移送し加熱装置
9で加熱させて蒸気ゾーン8を発生させた。なお、分離
槽4の温度は、20℃にコントロールした。
【0042】繰返し洗浄を行う際に、単位時間当り洗浄
槽2からリンス洗浄槽3へ持込まれるNSクリーン11
0(重量は炭化水素濃度検知手段15=ガスクロマトグ
ラフィーによって測定される濃度上昇分から算出)の量
の5倍(重量)の液をポンプ14によってリンス洗浄槽
3から分離槽4へ送給し、かつ、ポンプおよびポンプ1
2によって、それぞれ、リンス洗浄槽3へのNSクリー
ン110導入量の2倍(重量)のOFCPAをリンス洗
浄槽3および蒸気洗浄槽5へ送液した。このようにして
リンス洗浄浴中のNSクリーン110の濃度を常に20
重量%に維持した。1,1,1−トリクロロエタンに表
1記載の汚染物質を25重量%溶解し、さらにトレーサ
ーとしてズダン染料を0.1重量%を添加した液に、表
1記載の物品を浸漬して、該物品に汚染物質を付着させ
て被洗浄物を調製した。付着量は、浸漬前後の重量差か
ら求めた。
【0043】次いで、手動にて被洗浄物を洗浄槽1、洗
浄槽2、リンス洗浄槽3、蒸気洗浄槽5の順に下記の操
作を繰返し、被洗浄物の洗浄試験を行った。 (1)洗浄槽1:50℃とし、被洗浄物を浸漬し3分間
超音波をかけた。 (2)洗浄槽2:50℃とし、被洗浄物を浸漬し1分間
超音波をかけた。 (3)リンス洗浄槽3:50℃とし、被洗浄物を浸漬し
1分間超音波をかけた。 (4)蒸気洗浄槽5:回収1,1,2,2,3,3,
4,5−オクタフルオロシクロペンタン(OFCPA)
の沸点80℃の蒸気洗浄槽5の蒸気ゾーン8に2分間入
れた。8分間の間隔をおき、20回洗浄を繰返した。
【0044】洗浄試験後の被洗浄物の評価は、下記方法
にしたがって行い、それらの20回目の結果を表1に示
した。 (1)汚染物質の残存量 洗浄した被洗浄物を、精製した1,1,1−トリクロロ
エタンの一定量で処理し、残留している汚染物質と染料
を抽出し、550nmの波長でズダンの赤色を吸光測定
し、検量線から残存量を求めた。残存量を前記測定した
付着量で割って残存率(%)として表示した。
【0045】(2)目視評価 洗浄した被洗浄物を観察し、下記基準で評価した。 ○:全くしみが見られなかった。 △:僅かにしみが見られた。 ×:ハッキリとしたしみが見られた。
【0046】(3)臭い評価 洗浄した被洗浄物の臭いを嗅ぎ、下記基準で評価した。 ○:全くオイル臭が感じられなかった。 △:僅かにオイル臭を感じた。 ×:ハッキリとしたオイル臭を感じた。
【0047】比較例1 リンス洗浄溶剤を鎖状ハイドロフルオロカーボンである
1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオ
ロペンタン(DFPA;沸点=55℃)に代えた他は実
施例1と同様に洗浄試験を行い、その結果を表1に示し
た。
【0048】比較例2 リンス洗浄剤をパーフルオロカーボンであるパーフルオ
ロヘキサン(PFHX;沸点=56℃)に代えた他は実
施例1と同様に洗浄試験を行い、その結果を表2に示し
た。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】*1:リンス洗浄溶剤が、均一か、または
上層に炭化水素層が生じ二層分離しているかを観察し
た。 表1および2より、本発明例(実施例1〜5)は、汚染
物質の残存量評価、目視評価および臭い評価の結果はい
ずれも良好であって、繰返し使用を行っても十分に高い
リンス洗浄効果が維持されることがわかる。それとは対
照的に、リンス洗浄溶剤として鎖状のハイドロフルオロ
カーボンを用い、リンス洗浄浴が二層に分離した場合
(比較例1)は、汚染物質残存量および臭いの評価に劣
り、リンス洗浄力が極端に低下することがわかる。これ
は、実施例ではリンス洗浄溶剤が均一であるのに対し
て、比較例1では、炭化水素層の上層が生じているため
に、被洗浄物を引き上げる時に炭化水素が再付着するた
めと考えられる。また、リンス洗浄溶剤としてパーフル
オロカーボンを用い、リンス洗浄浴が二層に分離した場
合(比較例2)も、汚染物質残存量および臭いの評価に
劣り、リンス洗浄力が極端に低下していることがわか
る。
【0052】参考例1〜6(分離槽4における環状ハイ
ドロフルオロカーボンの回収) 表3記載の炭化水素10gと表3記載の環状ハイドロフ
ルオロカーボン100mlとの混合物(参考例1〜6)
を、200mlのマグネット攪拌子を入れたフラスコに
仕込み、攪拌しながら徐々に昇温し75℃まで温め、均
一溶液を得た。次に、この均一溶液を図1の分離槽4
(20℃)に移送したところ、溶液に白濁が生じ始め、
まもなく完全に二層分離した。この下層をガスクロマト
グラフィーにより分析したところ、全ての環状ハイドロ
フルオロカーボン層は高純度であり、使用した環状ハイ
ドロフルオロカーボンがほぼ完全に精製回収されること
がわかった。
【0053】参考例7〜10 表3記載の炭化水素50gと1,1,2,2,3,3,
4,5−オクタフルオロシクロペンタン(OFCPA)
50gとの混合物(参考例7〜10)に代えた他は参考
例1と同様に行ったところ、これらの組み合せは75℃
では任意の割合で相溶し、20℃では二層分離し、表3
記載の純度で回収されることが判った。
【0054】
【表3】
【0055】参考例11(環状ハイドロフルオロカーボ
ンの溶解度特性) 10ミリリットルのバイアル瓶に5ミリリットルの1,
1,2,2,3,3,4,5−オクタフルオロシクロペ
ンタン(OFCPA)と5ミリリットルのNSクリーン
230を入れ蓋をした。次にバイアル瓶をよく攪拌して
から、表4記載の温度に2時間放置し、各成分の溶解度
をガスクロマトグラフィーで測定した。それらの結果を
表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】参考例12(鎖状ハイドロフルオロカーボ
ンの溶解度特性) 1,1,2,2,3,3,4,5−オクタフルオロシク
ロペンタン(OFCPA)の代わりに1,1,1,2,
2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン(DF
PA)を用いた他は参考例11と同様に行い溶解度を測
定した。その結果を表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】参考例13(パーフルオロカーボンの溶解
度特性) 1,1,2,2,3,3,4,5−オクタフルオロシク
ロペンタン(OFCPA)の代わりにパーフルオロ−n
−ヘプタン(PFHP)を用いた他は参考例11と同様
に行い溶解度を測定した。その結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】表4〜6の結果より、下記のことがわか
る。 (1)環状ハイドロフルオロカーボンは、鎖状ハイドロ
カーボンやパーフルオロカーボンに比べて、高温で高い
炭化水素の溶解性を示すため、炭化水素洗浄浴に続くリ
ンス浴を均一にすることができ、効率的にしみや臭いの
ない清浄な洗浄を実施できることがわかる。また、低温
では炭化水素が低い溶解性を示すため、低温で回収され
る炭化水素層への混入が極端に少ないことがわかる。そ
のため、環状ハイドロフルオロカーボンは、リンス洗浄
浴を均一に保持する本発明の洗浄方法のリンス洗浄溶剤
として適していることがわかる。
【0062】(2)鎖状ハイドロフルオロカーボンは、
高温にしても炭化水素の溶解性がそれほど上昇せず、洗
浄力が充分でないことがわかる。また、20℃で二層分
離される炭化水素中に多量に高価な鎖状ハイドロフルオ
ロカーボンが逃げ込むため経済的でない。 (3)パーフルオロカーボンは、炭化水素の溶解性に劣
る。
【0063】(発明の好ましい実施態様)本発明の洗浄
方法、すなわち、被洗浄物を炭化水素を主成分とする洗
浄溶剤と接触させ、次いで該炭化水素が付着した被洗浄
物をフッ素化溶媒を主成分とするリンス洗浄浴に浸漬し
てリンス洗浄することからなる洗浄方法において、高純
度フッ素化溶媒をリンス洗浄浴へ供給して、リンス洗浄
浴が相分離を起さないよう均一に保持することを特徴と
する被洗浄物の洗浄方法の好ましい実施態様をまとめる
と以下のとおりである。
【0064】1.リンス洗浄浴の主成分であるフッ素化
溶媒がハイドロフルオロカーボン、より好ましくは環状
ハイドロフルオロカーボン、さらに好ましくは炭素数4
〜10の環状ハイドロフルオロカーボンである。 2.洗浄溶剤の主成分である炭化水素が脂肪族炭化水
素、より好ましくは鎖状飽和脂肪族炭化水素および環状
不飽和脂肪族炭化水素の中から選ばれた少くとも一種で
ある。
【0065】3.リンス洗浄浴の温度Tをbp≧T≧3
/5bp[式中、bpはフッ素化溶媒の沸点(単位:
℃)]の範囲に保持する。 4.リンス洗浄浴中の炭化水素濃度を検知して、その検
出濃度に基づいて、リンス洗浄浴中の炭化水素濃度が均
一溶解範囲に保持されるように、リンス洗浄浴への高濃
度フッ素化溶媒の供給量を制御する。 5.リンス洗浄の後に、被洗浄物を蒸気洗浄する。
【0066】6.リンス洗浄浴の一部を取り出し、炭化
水素とフッ素化溶媒とに分離し、回収される高純度フッ
素化溶媒をリンス洗浄浴への供給用および/または蒸気
洗浄用の溶媒の少くとも一部として使用する。 7.前記6項の炭化水素とフッ素化溶媒との分離を二層
分離、より好ましくはリンス洗浄浴温度より10℃以上
低い温度で二層分離することにより行う。
【0067】
【発明の効果】本発明に従えば、特に、汚れた物品を炭
化水素系洗浄溶剤で洗浄し、次にリンス洗浄および蒸気
洗浄、乾燥用としてフッ素系溶剤を用いる、いわゆるコ
・ソルベントシステムが有利に採用される。本発明にお
いては、さらに低温下での二層比重分離装置を設け、さ
らに本発明に基づいた環状ハイドロフルオロカーボンの
回収を行い、回収環状ハイドフルオロカーボンを再びリ
ンス洗浄浴に導入することによって、完全なリサイクル
システムが構築できる。これにより、安価でランニング
コストも低い洗浄を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄方法で使用する洗浄装置の一例の
概略を示す断面図である。
【符号の説明】
1 第1洗浄槽 2 第2洗浄槽 3 リンス洗浄槽 4 分離槽 5 蒸気洗浄槽 6 炭化水素層 7 ハイドロフルオロカーボン層 8 蒸気ゾーン 9 加熱装置 10 超音波発振装置 11 循環ポンプ 12 循環ポンプ 13 冷却管 14 リンス液移送ポンプ 15 炭化水素濃度検知手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物を炭化水素を主成分とする洗浄
    溶剤と接触させ、次いで該炭化水素が付着した被洗浄物
    をフッ素化溶媒を主成分とするリンス洗浄浴に浸漬して
    リンス洗浄することからなる洗浄方法において、高純度
    フッ素化溶媒をリンス洗浄浴へ供給して、リンス洗浄浴
    が相分離を起さないよう均一に保持することを特徴とす
    る被洗浄物の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 リンス洗浄浴の一部を取り出し、炭化水
    素とフッ素化溶媒とに分離後、回収される高純度フッ素
    化溶媒をリンス洗浄浴への供給用および/または蒸気洗
    浄用の少なくとも一部として使用する請求項1記載の洗
    浄方法。
  3. 【請求項3】 炭化水素とフッ素化溶媒の分離を二層分
    離で行う請求項2記載の洗浄方法。
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