以下、本発明の一実施形態に係る流路切換弁について、図1〜図8を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る流路切換弁の斜視図である。図2は、図1の流路切換弁の縦断面図である。図3は、図2のA−A線に沿う断面図である。図4は、図1の流路切換弁においてギヤケース部の上壁部を外した状態を示す平面図である。図5および図6は、図1の流路切換弁の組立方法を説明する平面図であり、駆動部を組み付けた状態およびポテンショベースの位置合わせをする状態を示す。図7は、図1の流路切換弁の組立方法を説明する縦断面図であり、治具を用いてポテンショベースの位置合わせをする状態を示す。図8は、図1の流路切換弁の組み立てに用いる治具の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。以下の説明において、「上下左右」は各図において各部材の相対的な位置関係を示すために用いており、絶対的な位置関係を示すものではない。各図において、X軸方向を左右方向、Y軸方向を手前−奥方向(正面−背面方向)、Z軸方向を上下方向としている。X軸、Y軸、Z軸は互いに直交している。
各図に示すように、本実施形態の流路切換弁1は、弁本体10と、弁体としてのボール弁体20と、シート部材30、30と、封止部材31、31と、弁軸40と、を有している。また、流路切換弁1は、ケース50と、駆動部60と、通気部70と、回転位置検出部80と、を有している。
弁本体10は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの合成樹脂を材料として、上端が開口した略立方体箱状に形成されている。
弁本体10の左側壁部10aには、略L字状の第1流路11が設けられている。弁本体10の正面壁部10bには、直線状の第2流路12が設けられている。弁本体10の右側壁部10cには、第1流路11と面対称となる略L字状の第3流路13が設けられている。第1流路11の開口11aと、第2流路12の開口12aと、第3流路13の開口13aとは、同一方向(正面方向)に向けられている。第1流路11と第2流路12と第3流路13とは、弁本体10内に設けられた弁室14に通じている。弁室14に通じる流路として、2つまたは4つ以上の複数の流路が設けられていてもよい。
ボール弁体20は、例えば、金属や合成樹脂などを材料として、中空ボール状(球体状)に形成されている。ボール弁体20は、シート部材30、30に回転可能に支持されて弁室14に収容されている。ボール弁体20は、図3に示す回転位置において、左側に向けて開口された第1開口21と、正面に向けて開口された第2開口22と、右側に向けて開口された第3開口23と、が設けられている。ボール弁体20の内部には、第1開口21と第2開口22と第3開口23とを互いにつなげる平面視で略T字状の切換流路25が設けられている。なお、ボール弁体20は、例えば、第1開口21および第2開口22のみ有し、図3に示す回転位置において、第1開口21と第2開口22とを互いにつなげる平面視で略L字状の切換流路25が設けられていてもよい。また、本実施形態では弁体としてボール弁体20を用いているが、柱状の弁体を用いてもよい。
切換流路25は、回転位置に応じて第1流路11と第2流路12と第3流路13との接続を切り換えるように構成されている。具体的には、切換流路25は、ボール弁体20が図3に示す回転位置にあるとき、第1流路11と第2流路12と第3流路13とを接続する。切換流路25は、ボール弁体20が図3に示す回転位置から平面視で時計回りに90度回転された回転位置にあるとき、第1流路11と第2流路12とを接続する。切換流路25は、ボール弁体20が図3に示す回転位置から平面視で反時計回りに90度回転された回転位置にあるとき、第2流路12と第3流路13とを接続する。
ボール弁体20の上部には、弁軸40が挿入される弁軸挿入孔24が設けられている。弁軸挿入孔24は、弁軸40が挿入されることにより当該弁軸40の回転に伴ってボール弁体20が回転軸線である軸線L周りに回転するように形成されている。本実施形態では、弁軸挿入孔24は正六角形状に形成されている。
シート部材30、30は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの合成樹脂を材料として、円環状に形成されている。シート部材30、30は、対をなしており、弁室14に左右方向に互いに間隔をあけて対向して収容されている。シート部材30、30は、弁室14内においてボール弁体20を間に挟んで回転可能に支持している。
封止部材31、31は、例えば、ゴム材などの弾性材料からなるOリングであり、一方のシート部材30と弁本体10の左側壁部10aとの間、および、他方のシート部材30と弁本体10の右側壁部10cとの間に圧縮状態となるように挟まれて配置されている。本実施形態において、封止部材31は、シート部材30に設けられた環状溝30aに装着されており、一部が環状溝30aから突出している。封止部材31、31は、シート部材30、30とともに弁本体10とボール弁体20との間をシール(封止)している。なお、封止部材31、31を省略して、ゴム材などの弾性材料からなる、封止部材の機能を兼ね備えたシート部材30、30を採用した構成としてもよい。
弁軸40は、合成樹脂製であり、全体的に直線状に延びる柱形状に形成されており、円柱部41と、円柱部41の下端に同軸に連なる角柱部42と、を有している。弁軸40は軸線Lに沿うように配置される。
円柱部41の下端部には、全周にわたって溝が設けられており、この溝にゴム材などを材料として環状に形成されたOリング44がはめ込まれている。円柱部41の上端部には、駆動部60の大径ギヤ67が同軸に取り付けられている。また、円柱部41における上方を向く端面41aの中央には軸線Lに沿う略円柱状の取付穴45が穿たれて設けられている。取付穴45には、回転位置検出部80のポテンショ軸81が圧入により取り付けられる。
角柱部42は、軸線Lと直交する断面の形状(横断面形状)が弁軸挿入孔24と同一の正六角形状となる柱状に形成されている。角柱部42は、ボール弁体20の弁軸挿入孔24に挿入されることにより、軸線Lに沿うように当該ボール弁体20に取り付けられる。角柱部42は、弁軸40の一方の端部に相当する。角柱部42の横断面形状は弁軸挿入孔24と同一の正六角形状に形成されているので、弁軸挿入孔24と角柱部42とが嵌まり合い、弁軸40の回転に伴ってボール弁体20が軸線L周りに回転される。角柱部42は、正六角形状以外にも、例えば、三角形柱状や四角形柱状などの多角形柱状や、円柱の側面の一部を平面にした断面D字状の柱状でもよい。この場合、弁軸挿入孔24も、角柱部42の横断面形状と同一の形状に形成される。
ケース50は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などの合成樹脂を材料として構成されており、弁本体10に取り付けられて駆動部60を収容する。ケース50は、モーターケース部51と、ギヤケース部52と、を有している。
モーターケース部51は、有底円筒状に形成されており、駆動部60の図示しないモーターを収容する。
ギヤケース部52は、モーターケース部51が一体に設けられた平板状の底壁部53と、ギヤケース部52の内外で空気を流通させるための通気部70が設けられた上壁部54と、底壁部53と上壁部54とを連結する周壁部55と、を有している。本実施形態において、底壁部53と周壁部55とは一体に設けられており、上壁部54は図示しないねじ止め構造やスナップフィット構造などにより周壁部55の上端に取り付けられている。ギヤケース部52は、駆動部60のウォームギヤ62、中間ギヤ体63および大径ギヤ67と、回転位置検出部80と、を収容する。
ギヤケース部52は、底壁部53に円筒状の軸受部56を一体に有している。軸受部56は、弁軸40の円柱部41が挿入され、円柱部41を回転可能に支持する。また、ギヤケース部52は、底壁部53から下方に突出して設けられた略四角筒状の内側周壁部57を有している。内側周壁部57は、弁本体10の内側に挿入され、超音波溶着などにより弁本体10に接合されている。なお、ギヤケース部52は、ねじ止め構造などにより弁本体10に取り付けられていてもよい。
駆動部60は、弁軸40を介してボール弁体20を回転駆動する。駆動部60は、図示しないモーターと、減速機を構成するウォームギヤ62、中間ギヤ体63および大径ギヤ67と、を有している。
モーターは、ギヤケース部52の底壁部53に設けられた図示しない貫通孔からギヤケース部52内に駆動軸61aが突き出るようにモーターケース部51内に配置されている。駆動軸61aの先端には、ウォームギヤ62が取り付けられる。
中間ギヤ体63は、ギヤケース部52内に配置されている。中間ギヤ体63は、軸部64と、軸部64の一端部64aに設けられ、ウォームギヤ62と噛み合う小径ギヤ部65と、軸部64の他端部64bに設けられ、大径ギヤ67と噛み合うウォームギヤ部66と、を有している。
大径ギヤ67は、ギヤケース部52内に配置されている。大径ギヤ67は、中央に設けられた貫通孔に弁軸40の円柱部41が圧入により取り付けられている。
駆動部60は、モーターの駆動軸61aの回転力を、ウォームギヤ62、中間ギヤ体63および大径ギヤ67を通じて弁軸40に伝達して弁軸40を軸線L周りに回転させる。これにより、ボール弁体20を所望の回転位置に位置づける。
回転位置検出部80は、回転角出力軸であるポテンショ軸81と、ベース体であるポテンショベース82と、回転角センサーであるポテンショメーター85と、を有している。
ポテンショ軸81は、例えば、ステンレスや真ちゅうなどの金属製またはポリフェニレンサルファイド(PPS)などの合成樹脂製であり、弁軸40と別体に設けられている。ポテンショ軸81は、弁軸40の取付穴45に圧入されることにより弁軸40に同軸に固定して取り付けられる。ポテンショ軸81は、上端部に設けられたDカット形状の嵌合軸部81aがポテンショメーター85のローター86と嵌め合わされる。なお、嵌合軸部81aが弁軸40の端面41aに一体に設けられていてもよい。
ポテンショベース82は、合成樹脂製であり、ベース本体部83と、センサー支持部84と、を一体に有している。
ベース本体部83は、略平板状に形成され、ギヤケース部52の底壁部53から上方に突出するボス53b、53bにねじ95、95によって固定して取り付けられる。
センサー支持部84は、大径ギヤ67より小さい径の略円板状に形成された底壁部84aと、底壁部84aの縁部から上方に立設した円弧状の側壁部84bと、を有している。底壁部84aは、ギヤケース部52内において、大径ギヤ67の上方に間隔をあけて重なり、弁軸40の円柱部41の端面41aと対向して配置されている。底壁部84aの上面の中央には、縁部より一段下がった凹み部分が設けられている。この凹み部分に弁軸40の円柱部41の外周面41bに沿う円弧状の位置合わせ用貫通孔84a1と、円形の出力軸用貫通孔84a2と、が設けられている。底壁部84aは、凹み部分を省略して、平面状の上面としてもよい。位置合わせ用貫通孔84a1は、1/2円〜3/4円程度の円弧状が好ましい。位置合わせ用貫通孔84a1と側壁部84bとは、それぞれが出力軸用貫通孔84a2を中心とした同心円上に配置された円弧形状を有する。位置合わせ用貫通孔84a1は、軸線L方向から見たときに弁軸40が視認可能に設けられている。底壁部84aの上面の中央には、ポテンショメーター85が取り付けられる。底壁部84aの形状は、例えば、四角形板状など、円板状以外の形状でもよい。
ポテンショメーター85は、回転角を検出するための回転角センサーである。ポテンショメーター85は、円板状のローター86と、ローター86を回転可能に支持するとともに、ローター86の回転角に応じた信号(電圧)を出力する信号出力部であるメーター本体部87と、を有している。ローター86の中央には、平面視D字状の嵌合孔86aが設けられている。嵌合孔86aは、センサー支持部84の出力軸用貫通孔84a2と同軸に配置されている。嵌合孔86aは、ポテンショ軸81の嵌合軸部81aが貫通して嵌め合わされている。ローター86は、嵌合軸部81aの回転に伴って回転される。これにより、ポテンショメーター85は、ポテンショ軸81(すなわち、弁軸40およびボール弁体20)の軸線L周りの回転角を検出する。
流路切換弁1は、駆動部60が有するモーターの駆動軸61aの回転力が大径ギヤ67等を通じて弁軸40に出力され、弁軸40が軸線L周りに回転される。この弁軸40の回転に伴ってボール弁体20が軸線L周りに回転されて、各回転位置に位置づけられる。これにより、回転位置に応じた流路の接続が実現される。また、弁軸40とともにポテンショ軸81が軸線L周りに回転され、ポテンショ軸81の回転角に応じた信号がポテンショメーター85から出力される。ポテンショメーター85から出力された信号に基づいて、ボール弁体20の回転位置を監視することができる。
次に、上述した本実施形態の流路切換弁1の組立方法について、図7、図8を参照して、説明する。
まず、弁本体10に、ボール弁体20と、シート部材30、30と、封止部材31、31と、を収容する。そして、弁軸40の角柱部42をボール弁体20の弁軸挿入孔24に取り付け、弁軸40の円柱部41をケース50の軸受部56に挿通し、ケース50の内側周壁部57と弁本体10とを接合する。
次に、図5に示すように、弁軸40の円柱部41に大径ギヤ67を取り付け、モーターの駆動軸61aにウォームギヤ62を取り付ける。ウォームギヤ62に小径ギヤ部65が噛み合いかつ大径ギヤ67にウォームギヤ部66が噛み合うようにして中間ギヤ体63を軸周りに回転可能に支持されるようにケース50の周壁部55に取り付ける。弁軸40の取付穴45にポテンショ軸81を挿入する。このとき、ポテンショ軸81は取付穴45に圧入されていない。
次に、ポテンショメーター85を取り付ける前のポテンショベース82と弁軸40との位置合わせをする。具体的には、図6に示すように、ベース本体部83に設けられたねじ孔83a、83aがケース50のボス53b、53bに重なるようにポテンショベース82を配置する。このとき、ポテンショ軸81の嵌合軸部81aがセンサー支持部84の出力軸用貫通孔84a2に挿通される。そして、センサー支持部84の位置合わせ用貫通孔84a1から弁軸40の円柱部41が偏りなく視認される(すなわち、軸線L方向から見たときに円柱部41が周方向に沿って均一な幅で視認される)ように、ポテンショベース82の位置を調整する。
さらに位置合わせ治具200を用いて、ポテンショベース82と弁軸40との位置合わせをする。位置合わせ治具200は、図8に示すように、円柱状の治具本体部201と、治具本体部201の下面から下方に立設された円弧壁状の位置合わせ部202と、を有している。治具本体部201と位置合わせ部202とは、同軸に配置されている。治具本体部201の下面の中央には、ポテンショ軸81の嵌合軸部81aが挿入される挿入穴201bが設けられている。治具本体部201の外径D1は、センサー支持部84の側壁部84bの内径と同一である。また、位置合わせ部202の内径D2は、弁軸40の円柱部41の外径と同一である。そして、図7に示すように、位置合わせ治具200の位置合わせ部202をセンサー支持部84の位置合わせ用貫通孔84a1に挿入する。これにより、位置合わせ部202の内面202a(位置合わせ治具200の一部分)が弁軸40の円柱部41の外周面41bに接触し、治具本体部201の外周面201a(位置合わせ治具200の他部分)がセンサー支持部84の側壁部84bの内面84b1に接触する。そのため、出力軸用貫通孔84a2と弁軸40とが同軸となった状態で、弁軸40とセンサー支持部84との位置関係が固定される。また、ポテンショ軸81の嵌合軸部81aが治具本体部201の挿入穴201bに挿入されて、姿勢が軸線Lに沿うように修正される。そして、ねじ95、95をベース本体部83のねじ孔83a、83aに挿通しつつボス53b、53bに螺合して、ポテンショベース82をケース50に取り付ける。その後、位置合わせ治具200を取り外す。この状態において、ポテンショベース82と弁軸40とが精度よく配置される。
次に、ポテンショメーター85のローター86に設けられた嵌合孔86aにポテンショ軸81の嵌合軸部81aを貫通して嵌め合わせつつ、ポテンショメーター85を、ポテンショベース82のセンサー支持部84の底壁部84aの中央に配置し、はんだ付けなどにより固定して取り付ける。そして、ポテンショメーター85から正しい信号が出力されるように、ポテンショ軸81を取付穴45内で軸線L周りに回転させて、当該軸線L周りの位置合わせをしたのち、ポテンショ軸81を取付穴45に圧入して固定する。その後、ケース50の周壁部55に上壁部54を取り付けて、流路切換弁1が完成する。
以上より、本実施形態の流路切換弁1によれば、ボール弁体20の回転位置を検出する回転位置検出部80が、弁軸40の回転角を検出するポテンショメーター85と、ポテンショメーター85を支持するポテンショベース82と、を有している。ポテンショベース82が、ケース50に取り付けられるベース本体部83と、ポテンショメーター85が取り付けられるとともに弁軸40の円柱部41(他方の端部)と対向して配置されるセンサー支持部84と、を有している。そして、センサー支持部84には、弁軸40の円柱部41の外周面41bに沿う円弧状の位置合わせ用貫通孔84a1が設けられている。このようにしたことから、位置合わせ用貫通孔84a1を通じて弁軸40を視認しながら弁軸40とセンサー支持部84との位置合わせをすることができる。さらに位置合わせ用の治具200を使用し、位置合わせ用貫通孔84a1に治具200の位置合わせ部202を挿入して内面202aを弁軸40の円柱部41の外周面41bに接触させるとともに、治具200の治具本体部201の外周面201aをセンサー支持部84の側壁部84bの内面84b1に接触させて、弁軸40とセンサー支持部84との位置合わせをすることができる。そのため、ポテンショベース82を弁軸40に対して精度よく配置することができ、弁軸40とポテンショメーター85との位置ずれを効果的に抑制できる。
また、センサー支持部84が、位置合わせ用貫通孔84a1を囲むように設けられた側壁部84bを有している。このようにすることで、側壁部84bの内面84b1を治具200の治具本体部201の外周面201aと接触させて、弁軸40とセンサー支持部84との位置合わせをすることができる。
また、弁軸40の円柱部41の端面41aに設けられた取付穴45に圧入されるポテンショ軸81をさらに有し、センサー支持部84には、ポテンショ軸81が挿通される出力軸用貫通孔84a2が設けられている。このようにすることで、センサー支持部84を弁軸40と対向して配置した状態で、ポテンショ軸81の姿勢を修正することができる。
上述した実施形態では、弁軸40の円柱部41の外周面41bに沿う円弧状の位置合わせ用貫通孔84a1がセンサー支持部84に設けられた構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、円弧状の位置合わせ用貫通孔84a1に代えて、弁軸40の円柱部41の外周面41bに沿って互いに間隔をあけて配置された複数の位置合わせ用貫通孔84a3が設けられた構成としてもよい。図9は、図1の流路切換弁の変形例の組立方法を説明する平面図であり、ポテンショベースの位置合わせをする状態を示す。複数の位置合わせ用貫通孔84a3は、それぞれが円形に形成されており、軸線L方向から見たときに弁軸40が視認可能に設けられている。図9においては、出力軸用貫通孔84a2を囲むように配置された4つの位置合わせ用貫通孔84a3が設けられた構成である。しかしながら、本発明の目的に反しない限り、位置合わせ用貫通孔84a3は、出力軸用貫通孔84a2を囲むように3つ以上設けられていればよい。複数の位置合わせ用貫通孔84a3についても、それらを通じて弁軸40を視認しながら弁軸40とセンサー支持部84との位置合わせをすることができる。さらに複数の位置合わせ用貫通孔84a3に適合する治具を使用することで、上述した実施形態と同様にして弁軸40とセンサー支持部84との位置合わせをすることができる。
また、上述した実施形態では、センサー支持部84が側壁部84bを有する構成であったが、これに限定されるものではなく、側壁部84bを省略した構成でもよい。この構成において、治具200を使用する場合、治具200の位置合わせ部202の外径を位置合わせ用貫通孔84a1の外径と同一にする。このようにすることで、位置合わせ部202を位置合わせ用貫通孔84a1に挿入した際に、位置合わせ部202の内面202aが弁軸40の円柱部41の外周面41bに接触し、位置合わせ部202の外面202bが位置合わせ用貫通孔84a1の外側寄りにある内面に接触して、弁軸40とセンサー支持部84との位置関係が固定される。なお、位置合わせ用貫通孔84a1を囲むように設けられた側壁部84bを有することで、弁軸40と比較的離れた箇所を位置合わせ治具200に接触させてポテンショベース82と弁軸40との位置合わせをすることができるので、位置合わせ精度の点で有利である。
上記に本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。