JP2020090546A - 木材用抗菌組成物 - Google Patents
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Abstract
【目的】 糸状菌のみならず変色菌や担子菌を含む幅広い真菌から、少ない使用量で木材および木材製品を保護する木材用抗菌組成物の提供を目的とする。【解決手段】 一般式(I)(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、特定の1種以上の化合物を木材に処理することを特徴とする木材用抗菌組成物により目的を達成する。【選択図】 なし
Description
木材および木材製品に対して、糸状菌だけでなく変色菌や担子菌を含む幅広い真菌から、少ない使用量で保護することが可能な木材用抗菌組成物に関するものである。
これまで木材用抗菌組成物としてはハロゲン化フェノール化合物や有機スズ化合物が使用されてきたが、これらの化合物は急性および慢性毒性の点や、比較的難分解性であるがゆえの環境汚染の懸念から使用されなくなって久しい。このため、より安全性の高い化合物を使用した木材用抗菌組成物の開発が進み、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、プロピコナゾール、メチレンビスチオシアネート等が幅広く使用されている。
これら化合物の単独使用では抗菌スペクトルの問題から効力が十分ではなく、使用量増加に伴うコスト増から化合物を複合させた組成物も幅広く使用されている。例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートを含む殺微生物性組成物(特許文献1)が、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルを含む抗微生物剤組成物(特許文献2)が、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルと5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンあるいは4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを含むイソチアゾリン化合物を含む工業用防カビ組成物(特許文献3)が提案されている。さらには3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートと4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルを含む工業用防カビ組成物(特許文献4)が、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルとメチレンビスチオシアネートと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートを含む木材防カビ防変色菌組成物(特許文献5)が、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルと一種以上のN−置換トリアゾール化合物を含む木材用防カビ防腐組成物(特許文献6)が提案されている。また3−イソチアゾロンとポリヘキサメチレングアニジンリン酸塩とからなる殺菌剤組成物(特許文献7)が提案されているが、木材上に生育する微生物を対象とした技術は開示されていない。
しかしながら、従来の組成物では木材の表面汚染菌である糸状菌のみに有効である場合がほとんどであり、木材上に生育する微生物は糸状菌だけでなく、変色菌や担子菌のような真菌も認められるため、より幅広い抗菌スペクトルをもつ組成物が望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、木材および木材製品に対して、糸状菌だけでなく変色菌や担子菌を含む幅広い真菌から、少ない使用量で保護することが可能な木材用抗菌組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意種々の研究を行った結果、一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、特定の化合物を含有する木材用抗菌組成物によって、木材および木材製品を、糸状菌、変色菌および担子菌のいずれにも有効であり、これらの幅広い真菌から保護することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、
(1)一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、
a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、
b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、
d)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物
から選ばれる1種以上の化合物を必須成分として含有することを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。
また本発明は、
(2)一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示されるグアニジン化合物が、m=1で示されるポリヘキサメチレングアニジンであることを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。また本発明は、
(3)一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示されるグアニジン化合物が、m=2で示されるポリヘキサメチレンビグアニジンであることを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。また本発明は、
(4)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物が、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンであることを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、特定の化合物を含有する木材用抗菌組成物によって、木材および木材製品を、糸状菌、変色菌および担子菌のいずれにも有効であり、これらの幅広い真菌から保護することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、
(1)一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、
a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、
b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、
d)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物
から選ばれる1種以上の化合物を必須成分として含有することを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。
また本発明は、
(2)一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示されるグアニジン化合物が、m=1で示されるポリヘキサメチレングアニジンであることを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。また本発明は、
(3)一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示されるグアニジン化合物が、m=2で示されるポリヘキサメチレンビグアニジンであることを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。また本発明は、
(4)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物が、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンであることを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物に関する。
上記組成物を用いることにより、糸状菌だけでなく変色菌や担子菌等、幅広い真菌から木材および木材製品を保護することが可能となる。
本発明の木材用抗菌組成物は、一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、特定の化合物を含有するものであり、これらの化合物を含有する製剤を調製するために、溶媒や界面活性剤の他、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、粘度調整剤、金属封鎖剤、他の抗菌成分や防虫成分等を配合することが可能である。また本発明に係る必須成分を1つの製剤にするだけでなく、木材処理現場に個別に持ち込み処理前に現地で混合して所定の木材用抗菌組成物を調製することも可能である。
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、特定の化合物を含有するものであり、これらの化合物を含有する製剤を調製するために、溶媒や界面活性剤の他、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、粘度調整剤、金属封鎖剤、他の抗菌成分や防虫成分等を配合することが可能である。また本発明に係る必須成分を1つの製剤にするだけでなく、木材処理現場に個別に持ち込み処理前に現地で混合して所定の木材用抗菌組成物を調製することも可能である。
本発明の木材用抗菌組成物の対象微生物は、糸状菌、変色菌、担子菌等、広範囲にわたり、本発明の木材用抗菌組成物はかかる広範囲の微生物に対して優れた効果を発揮する。
本発明で使用する一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩は、公知の技術によって製造することができる。
一般式(I)の重合数nについては1以上の化合物が使用可能であるが、好ましくは3〜20の範囲、より好ましくは4〜12の範囲のものを使用することができる。
例えば、「PROXEL(登録商標) IB」(ポリヘキサメチレンビグアニジン(以下PHMBと省略する)の塩酸塩を20重量%含有)としてロンザ社から市販されているもの(m=2、n=12の化合物に相当)、「BG−1」(ポリヘキサメチレンビグアニジンの塩酸塩を20重量%含有)として三洋化成工業社から市販されているもの(m=2、n=12の化合物に相当)や、「アモルデン(登録商標) DS25L」(ポリヘキサメチレングアニジン(以下PHMGと省略する)のリン酸塩を25重量%含有)として大和化学工業社から市販されているもの(m=1、n=4〜7の化合物に相当)が利用可能である。
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩は、公知の技術によって製造することができる。
一般式(I)の重合数nについては1以上の化合物が使用可能であるが、好ましくは3〜20の範囲、より好ましくは4〜12の範囲のものを使用することができる。
例えば、「PROXEL(登録商標) IB」(ポリヘキサメチレンビグアニジン(以下PHMBと省略する)の塩酸塩を20重量%含有)としてロンザ社から市販されているもの(m=2、n=12の化合物に相当)、「BG−1」(ポリヘキサメチレンビグアニジンの塩酸塩を20重量%含有)として三洋化成工業社から市販されているもの(m=2、n=12の化合物に相当)や、「アモルデン(登録商標) DS25L」(ポリヘキサメチレングアニジン(以下PHMGと省略する)のリン酸塩を25重量%含有)として大和化学工業社から市販されているもの(m=1、n=4〜7の化合物に相当)が利用可能である。
本発明で使用する3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(以下IPBCと省略する)は公知の技術によって製造することができるが、例えば、「OMACIDE(登録商標) IPBC」としてロンザ社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用する2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル(以下BCMと省略する)は公知の技術によって製造することができるが、例えば、「PREVENTOL(登録商標) BCM」としてランクセス社から市販されているものが利用可能である。2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール(以下TBZと省略する)も公知の技術によって製造することができるが、例えば、「METAZOL(登録商標) TK100SG」としてランクセス社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用する1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(以下PCZと省略する)は公知の技術によって製造することができるが、例えば、「WOCOSEN(登録商標) TECHNICAL」としてJANSSEN PMP社から市販されているものが利用可能である。(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(以下TCZと省略する)も公知の技術によって製造することができるが、例えば、「PREVENTOL A8」としてランクセス社から市販されているものが利用可能である。(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール(以下HCZと省略する)も公知の技術によって製造することができるが、例えば、「HEXACONAZOL TECHNICAL」としてアリスタライフサイエンスアグリマート社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用する一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物は、例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下DCOITと省略する)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下OITと省略する)、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(以下BBITと省略する)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−メチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−エチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。これらは公知の技術によって製造することができるが、例えばDCOITであれば、「KATHON(登録商標) 287T」や、DCOITを25%含有する「KATHON 287PXE」としてダウ・ケミカル社から市販されているものが利用可能であり、OITであれば、「ZONEN(登録商標) O/100」としてケミクレア社から市販されているものが利用可能であり、BBITであれば、「DENSIL(登録商標) DN」としてロンザ社から市販されているものが利用可能である。
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物は、例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下DCOITと省略する)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下OITと省略する)、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(以下BBITと省略する)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−メチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−エチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−エチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。これらは公知の技術によって製造することができるが、例えばDCOITであれば、「KATHON(登録商標) 287T」や、DCOITを25%含有する「KATHON 287PXE」としてダウ・ケミカル社から市販されているものが利用可能であり、OITであれば、「ZONEN(登録商標) O/100」としてケミクレア社から市販されているものが利用可能であり、BBITであれば、「DENSIL(登録商標) DN」としてロンザ社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用する一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、
a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、
b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、
d)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物
から選ばれる1種以上の化合物との比率は、特に限定されず任意の割合で併用することが可能であるが、好ましくは一般式(I)の化合物1に対して、a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、d)イソチアゾリン化合物から選ばれる化合物が0.01〜100であり、より好ましくは0.1〜10である。
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、
a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、
b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、
d)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物
から選ばれる1種以上の化合物との比率は、特に限定されず任意の割合で併用することが可能であるが、好ましくは一般式(I)の化合物1に対して、a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、d)イソチアゾリン化合物から選ばれる化合物が0.01〜100であり、より好ましくは0.1〜10である。
本発明の木材用抗菌組成物の製剤を行う上で配合可能な溶媒としては、水の他、エタノールやイソプロパノール、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール等の一価アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール系溶剤およびその誘導体、グリセリン、ジグリセリン等のグリセリン系溶剤およびその誘導体、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等の環状有機溶媒、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステル等のエステル系溶媒、メチルナフタレン、フェニルキシリルエタン、アルキルベンゼン等の芳香族系溶媒、ノルマルパラフィン、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素溶媒、菜種油、綿実油、大豆油、ヒマシ油等が使用することができる。これら溶媒は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用することも可能である。
界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロックコポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤や、アルキルサルフェート塩、アルキルエーテルサルフェート塩、アルキルスルホサクシネート塩、アルキルスルホネート塩、アルキルアリルスルホネート塩、脂肪酸アミドスルホネート塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルホスフェート塩、アルキルエーテルホスフェート塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩等のアニオン界面活性剤や、アルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤や、グリシン型、ベタイン型、イミダゾリン型等の両性界面活性剤を使用することができる。これら界面活性剤は単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。
pH調整剤としては、コハク酸やクエン酸、酒石酸、酢酸等の有機酸やそれらの塩、リン酸やポリリン酸、ホウ酸等の無機酸やそれらの塩等が使用可能であり、消泡剤としては、鉱油系、シリコーン系、ポリエーテル系等の消泡剤が使用可能であり、防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウム亜硝酸塩、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム等が使用可能であり、粘度調整剤としてはキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアガム、ジェランガム、プルラン等が使用可能であり、金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸またはその塩、ニトリロ三酢酸またはその塩、ジエチレントリアミン五酢酸またはその塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸またはその塩、トリエチレンテトラミン六酢酸またはその塩、1,3−プロパンジアミン四酢酸またはその塩、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸またはその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸またはその塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸またはその塩、ジヒドロキシエチルグリシンまたはその塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸またはその塩、ジカルボキシメチルグルタミン酸またはその塩、ニトリロトリスメチレンリン酸またはその塩等が使用可能であり、これらは二種類以上を併用しても差し支えない。
他の抗菌成分としては、メチレンビスチオシアネート、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、±1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−プロペニルオキシ)エチル]−1H−イミダゾール、2−ブロモーニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、ジンクビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)、o−フェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、p−オキシ安息香酸アルキルエステル、塩化ベンザルコニウム、塩化ジメチルジデシルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム炭酸/重炭酸塩、ジメチルジデシルアンモニウムプロピオネート、1,4−ビス(3,3’−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシブタン)ブロミド等が使用可能であり、防虫成分としては、アレスリン、イミプロトリン、エトフェンプロックス、エミネンス、エンペントリン、シラフルオフェン、デルタメスリン、トラロメトリン、トランスフルスリン、ピレトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ペルメトリン、レスメトリン等のピレスロイド系化合物、ダイアジノン、フェニトロチオン、DDVP等の有機リン系化合物、カルバリル、フェノブカルブ、プロポクスル、メトキサジアゾン、NAC等のカーバメート系化合物、アセタミプリド、イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、チアクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム等が使用可能である。
他の抗菌成分としては、メチレンビスチオシアネート、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、±1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−プロペニルオキシ)エチル]−1H−イミダゾール、2−ブロモーニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、ジンクビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)、o−フェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、p−オキシ安息香酸アルキルエステル、塩化ベンザルコニウム、塩化ジメチルジデシルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム炭酸/重炭酸塩、ジメチルジデシルアンモニウムプロピオネート、1,4−ビス(3,3’−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシブタン)ブロミド等が使用可能であり、防虫成分としては、アレスリン、イミプロトリン、エトフェンプロックス、エミネンス、エンペントリン、シラフルオフェン、デルタメスリン、トラロメトリン、トランスフルスリン、ピレトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ペルメトリン、レスメトリン等のピレスロイド系化合物、ダイアジノン、フェニトロチオン、DDVP等の有機リン系化合物、カルバリル、フェノブカルブ、プロポクスル、メトキサジアゾン、NAC等のカーバメート系化合物、アセタミプリド、イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、チアクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム等が使用可能である。
本発明の木材用抗菌組成物の剤型は、とくに限定されず、乳剤や可溶化剤、フロアブル製剤、サスポエマルション製剤、水和剤等により提供することが可能であり、またフロアブル製剤とエマルション製剤の組合せ、可溶化剤とフロアブル製剤の組合せのように、2種類以上の剤型を組み合わせることも可能である。製材業者等での実使用場面を考慮すると、水に希釈可能な剤型とするのが好ましい。また必要に応じ二液添加として木材に対して所定の有効成分を処理することも可能である。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお特に断りがない限り、「%」は「重量%」を表す。
(木材用抗菌組成物実施例)
(木材用抗菌組成物実施例)
IPBC 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲン(登録商標)LS114(花王社、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル) 10部、PROXEL IB 25部を混合・溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、IPBC5%)。
BCM 5部、ニューカルゲンCP−120(竹本油脂社、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル) 1部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものと、PROXEL IB 25部、イオン交換水 59部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、BCM 5%)。
TBZ 5部、ニューカルゲンCP−120(竹本油脂社、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル) 1部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものと、PROXEL IB 25部、イオン交換水 59部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、TBZ 5%)。
PCZ 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、PROXEL IB 25部を混合・溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、PCZ5%)。
TCZ 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、PROXEL IB 25部を混合・溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、TCZ 5%)。
HCZ 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、PROXEL IB 25部を混合・溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、HCZ 5%)。
KATHON 287T 5部、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、PROXEL IB 25部を混合溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、DCOIT 5%)。
ZONEN O/100 5部、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、PROXEL IB 25部を混合溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、OIT 5%)。
DENSIL DN 5部、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、PROXEL IB 25部を混合溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 5%、BBIT 5%)。
IPBC 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 60部、エマルゲンLS114 10部、アモルデン DS25L 20部を混合・溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMG 5%、IPBC5%)。
BCM 5部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものと、アモルデン DS25L 20部、イオン交換水 64部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMG 5%、BCM 5%)。
KATHON 287T 5部、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル 65部、エマルゲンLS114 10部、アモルデンDS25L 20部を混合溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMG 5%、DCOIT 5%)。
IPBC 3部、日石ハイゾール(登録商標)SAS296(JX日鉱日石エネルギー社) 18部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、BCM 3部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕したものを混合し、PROXEL IB 20部とイオン交換水 24.8部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 4%、IPBC 3%、BCM 3%)。
IPBC 3部、KATHON 287PXE 12部、日石ハイゾール SAS296 8部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、PROXEL IB 20部とイオン交換水 36.8部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 4%、IPBC 3%、DCOIT 3%)。
KATHON 287PXE 12部、日石ハイゾール SAS296 8部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、BCM 3部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕したものを混合し、PROXEL IB 20部とイオン交換水 25.8部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 4%、DCOIT 3%、BCM 3%)。
IPBC 3部、KATHON 287PXE 12部、日石ハイゾール SAS296 8部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、アモルデン DS25L 16部とイオン交換水 40.8部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMG 4%、IPBC 3%、DCOIT 3%)。
IPBC 5部、KATHON 287PXE 16部、日石ハイゾール SAS296 16部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合溶解したものにイオン交換水 36部を滴下混合して乳化させ、アモルデン DS25L 4部とイオン交換水 18.6部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMG 1%、IPBC 5%、DCOIT 4%)。
IPBC 2部、KATHON 287PXE 8部、日石ハイゾール SAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、BCM 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7部を混合してビーズミルで30分間粉砕したものを混合し、PROXEL IB 20部とイオン交換水 29.8部を混合し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMB 4%、IPBC 2%、DCOIT 2%、BCM 2%)。
IPBC 2部、KATHON 287T 2部、TCZ 2部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 68部、エマルゲンLS114 10部、アモルデン DS25L 16部を混合・溶解し本発明の木材用抗菌組成物を得た(PHMG 4%、IPBC 2%、DCOIT 2%、TCZ 2%)。
〔比較例1〕
PROXEL IB 50部とイオン交換水50部を混合溶解し木材用抗菌組成物を得た(PHMB 10%)
PROXEL IB 50部とイオン交換水50部を混合溶解し木材用抗菌組成物を得た(PHMB 10%)
〔比較例2〕
アモルデン DS25L 40部とイオン交換水60部を混合溶解し木材用抗菌組成物を得た(PHMG 10%)
アモルデン DS25L 40部とイオン交換水60部を混合溶解し木材用抗菌組成物を得た(PHMG 10%)
〔比較例3〕
IPBC 5部、KATHON 287T 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 75部とエマルゲンLS114 15部を混合溶解し木材用抗菌組成物を得た(IPBC 5%、DCOIT 5%)。
IPBC 5部、KATHON 287T 5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 75部とエマルゲンLS114 15部を混合溶解し木材用抗菌組成物を得た(IPBC 5%、DCOIT 5%)。
〔比較例4〕
IPBC 5部、日石ハイゾールSAS296 30部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合溶解したものにイオン交換水 49.6部を滴下混合して乳化させ、BCM 3部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合し木材用抗菌組成物を得た(IPBC 5%、BCM 5%)。
IPBC 5部、日石ハイゾールSAS296 30部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合溶解したものにイオン交換水 49.6部を滴下混合して乳化させ、BCM 3部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合し木材用抗菌組成物を得た(IPBC 5%、BCM 5%)。
〔比較例5〕
BCM 5部、TCZ 5部、ニューカルゲンCP−120 3部、イオン交換水15部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものにさらにイオン交換水 72部を混合し木材用抗菌組成物を得た(BCM 5%、TCZ 5%)。
BCM 5部、TCZ 5部、ニューカルゲンCP−120 3部、イオン交換水15部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものにさらにイオン交換水 72部を混合し木材用抗菌組成物を得た(BCM 5%、TCZ 5%)。
〔比較例6〕
KATHON 287PXE 20部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、BCM 5部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 42.2部を混合し木材用抗菌組成物を得た(DCOIT 5%、BCM 5%)。
KATHON 287PXE 20部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、BCM 5部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 42.2部を混合し木材用抗菌組成物を得た(DCOIT 5%、BCM 5%)。
(木材試験片を用いた糸状菌に対する試験)
実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾した。この試験片をポテトデキストロース寒天培地上に載せ、供試菌の混合胞子懸濁液1mlを噴霧し、26℃、相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Aspergillus niger、Penicillium pinophilum、Aureobasidium pullulans、Cladosporium cladosporioidesの4株を用いた。
実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾した。この試験片をポテトデキストロース寒天培地上に載せ、供試菌の混合胞子懸濁液1mlを噴霧し、26℃、相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Aspergillus niger、Penicillium pinophilum、Aureobasidium pullulans、Cladosporium cladosporioidesの4株を用いた。
(木材試験片を用いた変色菌に対する試験)
ポテトデキストロース寒天培地上にエチレンオキサイド滅菌処理したベイマツ辺材試験体を置き、これに供試菌の混合胞子懸濁液1mlを滴下し、26℃、相対湿度95%環境下14日間前培養した。実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾させた試験体を、前培養を終えた試験体の上に載せ、26℃・相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Pesotum fragransおよび、Mariannaea elegansの2株を用いた。
ポテトデキストロース寒天培地上にエチレンオキサイド滅菌処理したベイマツ辺材試験体を置き、これに供試菌の混合胞子懸濁液1mlを滴下し、26℃、相対湿度95%環境下14日間前培養した。実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾させた試験体を、前培養を終えた試験体の上に載せ、26℃・相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Pesotum fragransおよび、Mariannaea elegansの2株を用いた。
(木材試験片を用いた担子菌に対する試験)
ポテトデキストロース寒天培地上にエチレンオキサイド滅菌処理したベイマツ辺材試験体を置き、これに供試菌の混合胞子懸濁液1mlを滴下し、26℃、相対湿度95%環境下14日間前培養した。実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾させた試験体を、前培養を終えた試験体の上に載せ、26℃・相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Fomitopsis palustrisを用いた。
ポテトデキストロース寒天培地上にエチレンオキサイド滅菌処理したベイマツ辺材試験体を置き、これに供試菌の混合胞子懸濁液1mlを滴下し、26℃、相対湿度95%環境下14日間前培養した。実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾させた試験体を、前培養を終えた試験体の上に載せ、26℃・相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Fomitopsis palustrisを用いた。
これらの試験結果を表1に示した。これらの結果から本発明の木材用抗菌組成物は糸状菌、変色菌、担子菌いずれにおいても良好な抗菌性を示すことが分かる。
Claims (4)
- 一般式(I)
(式中、mは1または2を示し、nは1以上の整数)
で示される1種以上のグアニジン化合物および/またはその塩と、
a)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、
b)2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルおよび/または2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
c)1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールおよび/または(±)−α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノールおよび/または(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、
d)一般式(II)
(式中、Rは炭素数1以上8以下のアルキル基を示し、X、Yは同一または異なり、水素もしくはハロゲンを示し、または互いに結合して芳香族環を形成しても良い)
で示されるイソチアゾリン化合物
から選ばれる1種以上の化合物を必須成分として含有することを特徴とする木材用抗変色菌または抗担子菌組成物。
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