JP2017165691A - 木材用抗菌組成物 - Google Patents

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Abstract

【目的】 糸状菌のみならず変色菌や腐朽菌を含む幅広い菌類から、少ない使用量で木材および木材製品を保護する木材用抗菌組成物の提供を目的とする。【解決手段】 4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、トリアゾール系化合物およびチアベンダゾールからなる群より選ばれる1種類以上の化合物を必須成分として含有することを特徴とする木材用抗菌組成物により、それぞれ単独で用いた場合と比較して飛躍的に糸状菌のみならず変色菌や腐朽菌に対して防カビ効力が増大し、優れた木材用抗菌組成物が得られることを見出した。【選択図】 なし

Description

本発明は木材、木竹製品および木質材料にカビが発生することを防ぐために用いられる木材用抗菌組成物に関するものである。
これまで木材用抗菌組成物としてはハロゲン化フェノール化合物や有機スズ化合物が使用されてきたが、これらの化合物は急性および慢性毒性の点や、比較的難分解性であるがゆえの環境汚染の懸念から使用されなくなって久しい。このため、より安全性の高い化合物を使用した木材用抗菌組成物の開発が進み、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、N−n−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、プロピコナゾール、メチレンビスチオシアネート等が幅広く使用されている。
これら化合物の単独使用では抗菌スペクトルの問題から効力が十分ではなく、使用量増加に伴うコスト増から化合物を複合させた組成物も幅広く使用されている。例えば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート等を含む殺微生物性組成物(特許文献1)が、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、グリコール系溶剤および界面活性剤を含む木材防カビ組成物(特許文献2)が、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートと4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルを含む工業用防カビ組成物(特許文献3)が、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルとメチレンビスチオシアネートと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートを含む木材防カビ防変色菌組成物(特許文献4)が提案されている。
さらには、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルと一種以上のN−置換トリアゾール化合物を含む木材用防カビ防腐組成物(特許文献5)が、トリアゾール系化合物およびチアゾリン系化合物を含有する工業用抗菌組成物(特許文献6)が、トリアゾール系化合物および有機ヨード系化合物とを含有する木材保存組成物(特許文献7)が提案されている。
しかしながら、従来の組成物では木材の表面汚染菌である糸状菌のみに有効である場合がほとんどであり、木材上に生育する微生物は糸状菌だけでなく、変色菌や腐朽菌も認められるため、より幅広い抗菌スペクトルをもつ組成物が望まれている。
特開平3−184904号公報 特開平7−133205号公報 特開2003−155205号公報 特開2003−277207号公報 特開2006−56041号公報 特開2003−95828号公報 特開2012−121834号公報
本発明が解決しようとする課題は、木材および木材製品に対して、糸状菌だけでなく変色菌や腐朽菌を含む幅広い菌類から、少ない使用量で保護することが可能な木材用抗菌組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意種々の研究を行った結果、a)4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、b)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、c)トリアゾール化合物およびチアベンダゾールからなる群より選ばれる1種類以上の化合物、を必須成分として含有する木材用抗菌組成物が、糸状菌だけでなく変色菌や腐朽菌にも効力が高く、広い抗菌スペクトルを有していること、ラジアータパインだけでなくカラマツやトドマツ、スギ等、木材の樹種を選ばず高い効力を示すことを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、(1)a)4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、b)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、c)トリアゾール化合物およびチアベンダゾールからなる群より選ばれる1種類以上の化合物、を必須成分として含有することを特徴とする木材用抗菌組成物であり、また本発明は(2)トリアゾール化合物が、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン-2-オール、 2-(4-クロロフェニル)−3−シクロプロピル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オールおよび1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種である木材用抗菌組成物である。また本発明は(3)前述(1)または(2)に記載の木材用抗菌組成物を処理する木材の抗菌方法である。
本発明の木材用抗菌組成物を用いることにより、糸状菌だけでなく変色菌や腐朽菌等、幅広い菌類から木材および木材製品を保護することが可能となる。
本発明で使用する4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下DCOITと省略する)は、公知の技術によって製造することができる。また「KATHON(登録商標) 287T」や、DCOITを25%含有する「KATHON 287PXE」としてダウ・ケミカル社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用する3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(以下IPBCと省略する)は公知の技術によって製造することができるが、例えば、「OMACIDE(登録商標) IPBC」としてロンザ社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用するチアベンダゾール(以下TBZと省略する)は公知の技術によって製造することができるが、例えば、「METASOL(登録商標) TK100SG」としてランクセス社から市販されているものが利用可能である。
本発明で使用するトリアゾール化合物は、分子中にトリアゾール基を含む化合物であり、具体的には、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、2−(4−クロロフェニル)−3−シクロプロピル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール、1−[(S)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)プロピル]−1−1H−1,2,4−トリアゾール、1−[[2−[2−クロロ−4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−4−メチル‐1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール、2−(4−クロロベンジル)−5−イソプロピル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1−シクロペンタノール、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール等が挙げられ、好ましくはα−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール(以下TCZと省略する)、2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール-1-イル)ヘキサン−2−オール(以下HCZと省略する)、 2-(4-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール(以下CCZと省略する)および1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾール(以下PCZと省略する)である。
PCZは公知の技術によって製造することができるが、例えば、「WOCOSEN(登録商標) TECHNICAL」としてJANSSEN PMP社から市販されているものが利用可能である。TCZも公知の技術によって製造することができるが、例えば、「PREVENTOL(登録商標) A8」としてランクセス社から市販されているものが利用可能である。HCZも公知の技術によって製造することができるが、例えば、「HEXACONAZOL TECHNICAL」としてアリスタライフサイエンスアグリマート社から市販されているものが利用可能である。CCZも公知の技術によって製造することができるが、例えば、「EVIPOL(登録商標)」としてランクセス社から市販されているものが利用可能である。
4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートおよび、トリアゾール化合物およびチアベンダゾールから選ばれる1種類以上の化合物の含有する組成物におけるそれぞれの化合物の比率は、特に限定されず任意の割合で併用することが可能であるが、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートの含有する比率は1:99〜99:1であり、より好ましくは1:9〜9:1である。さらに、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートの合計量と、トリアゾール化合物およびチアベンダゾールからなる群より選ばれる1種類以上の化合物の合計量の比率は5:95〜99:1であり、より好ましくは2:8〜9:1である。
これらの化合物を含有する製剤を調製するために、溶媒や界面活性剤の他、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、粘度調整剤、金属封鎖剤、他の抗菌成分や防虫成分等を配合することが可能である。また本発明に係る必須成分を1つの製剤にするだけでなく、木材処理現場に個別に持ち込み処理前に現地で混合して所定の木材用抗菌組成物を調製することも可能である。
本発明の木材用抗菌組成物の製剤を行う上で配合可能な溶媒としては、水の他、エタノールやイソプロパノール、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール等の一価アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール系溶剤およびその誘導体、グリセリン、ジグリセリン等のグリセリン系溶剤およびその誘導体、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等の環状有機溶媒、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステル等のエステル系溶媒、メチルナフタレン、フェニルキシリルエタン、アルキルベンゼン等の芳香族系溶媒、ノルマルパラフィン、イソパラフィン等の脂肪族炭化水素溶媒、菜種油、綿実油、大豆油、ヒマシ油等が使用することができる。これら溶媒は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用することも可能である。
界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロックコポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤や、アルキルサルフェート塩、アルキルエーテルサルフェート塩、アルキルスルホサクシネート塩、アルキルスルホネート塩、アルキルアリルスルホネート塩、脂肪酸アミドスルホネート塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルホスフェート塩、アルキルエーテルホスフェート塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩等のアニオン界面活性剤や、アルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤や、グリシン型、ベタイン型、イミダゾリン型等の両性界面活性剤を使用することができる。これら界面活性剤は単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。
pH調整剤としては、コハク酸やクエン酸、酒石酸、酢酸等の有機酸やそれらの塩、リン酸やポリリン酸、ホウ酸等の無機酸やそれらの塩等が使用可能であり、消泡剤としては、鉱油系、シリコーン系、ポリエーテル系等の消泡剤が使用可能であり、防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウム亜硝酸塩、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム等が使用可能であり、粘度調整剤としてはキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアガム、ジェランガム、プルラン等が使用可能であり、金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸またはその塩、ニトリロ三酢酸またはその塩、ジエチレントリアミン五酢酸またはその塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸またはその塩、トリエチレンテトラミン六酢酸またはその塩、1,3−プロパンジアミン四酢酸またはその塩、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸またはその塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸またはその塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸またはその塩、ジヒドロキシエチルグリシンまたはその塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸またはその塩、ジカルボキシメチルグルタミン酸またはその塩、ニトリロトリスメチレンリン酸またはその塩等が使用可能であり、これらは2種類以上を併用しても差し支えない。
他の抗菌成分としては、メチレンビスチオシアネート、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、±1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(2−プロペニルオキシ)エチル]−1H−イミダゾール、2−ブロモーニトロプロパン−1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、ジヨードメチル−p−トリルスルホン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、ジンクビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)、o−フェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、p−オキシ安息香酸アルキルエステル、塩化ベンザルコニウム、塩化ジメチルジデシルアンモニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウム炭酸/重炭酸塩、ジメチルジデシルアンモニウムプロピオネート、1,4−ビス(3,3’−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシブタン)ブロミド等が使用可能であり、防虫成分としては、アレスリン、イミプロトリン、エトフェンプロックス、エミネンス、エンペントリン、シラフルオフェン、デルタメスリン、トラロメトリン、トランスフルスリン、ピレトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ペルメトリン、レスメトリン等のピレスロイド系化合物、ダイアジノン、フェニトロチオン、DDVP等の有機リン系化合物、カルバリル、フェノブカルブ、プロポクスル、メトキサジアゾン、NAC等のカーバメート系化合物、アセタミプリド、イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、チアクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム等が使用可能である。
本発明の木材用抗菌組成物の剤型は、とくに限定されず、乳剤や可溶化剤、フロアブル製剤、サスポエマルション製剤、水和剤等により提供することが可能であり、またフロアブル製剤とエマルション製剤の組合せ、可溶化剤とフロアブル製剤の組合せのように、2種類以上の剤型を組み合わせることも可能である。製材業者等での実使用場面を考慮すると、水に希釈可能な剤型とするのが好ましい。また必要に応じ、二液添加として木材に対して所定の有効成分を処理することも可能である。
本発明の木材用抗菌組成物の対象微生物は、糸状菌、変色菌、腐朽菌、担子菌等、広範囲にわたり、本発明の木材用抗菌組成物はかかる広範囲の微生物に対して優れた効果を発揮する。本発明の木材用抗菌組成物は、糸状菌だけでなく変色菌や腐朽菌にも高い抗菌効力を示す。木材に繁殖するカビ等の真菌類には種々のものが知られている。糸状菌は一般に接合菌類・子嚢菌類・不完全菌類に分類され、木材の表面に繁殖する。このような糸状菌にはペニシリウム属、トリコデルマ属、アスペルギウス属、リソプス属、クラドスポリウム属、フザリウム属、オーレオバシディウム属、ムコール属等が挙げられる。特にラジアータパインやオウシュウアカマツ等で発生が問題となるトリコデルマ属、リゾプス属およびムコール属の糸状菌に対して有効に作用する。
変色菌は、木材表面だけでなく木材の内部にも繁殖して色素を出して木材の変色を起こす原因となる菌であり、一般には子嚢菌類に分類される。このような子嚢菌類にはケトミウム属等に属する菌が挙げられる。腐朽菌は、木材内部に繁殖して木材の強度を低下させる作用を及ぼす、担子菌類に分類される菌類であり、主にセルロースを分解する褐色腐朽菌と、セルロースおよびリグニンを分解する白色腐朽菌に分けられる。このような腐朽菌としては、オオウズラタケ属、カワラタケ属、ナミダタケ属等の菌を具体的に挙げることができる。
また本発明の木材用抗菌組成物が対象とする木材の種類に関しては、針葉樹、広葉樹を問わないが、針葉樹であればラジアータパイン、ベイマツ、アカマツ、カラマツ、トドマツ、エゾマツ、ツガ、スギ、ヒノキ、ヒバ等、広葉樹であればブナ、ケヤキ、ナラ、クスノキ等を具体的に挙げることができる。
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお特に断りがない限り、「%」は「重量%」を表す。
(木材用抗菌組成物実施例)
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾール(登録商標)SAS296(フェニルキシリルエタン、JX日鉱日石エネルギー社) 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120(ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル、竹本油脂社) 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 50部を混合して乳化させ、TBZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7.6部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合して実施例1とした(IPBC3%、DCOIT2%、TBZ2%)。
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 50部を混合して乳化させ、TCZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7.6部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合して実施例2とした(IPBC3%、DCOIT2%、TCZ2%)。
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 50部を混合して乳化させたものと、PCZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7.6部を混合して乳化させたものを混合して実施例3とした(IPBC3%、DCOIT2%、PCZ2%)。
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 50部を混合して乳化させ、CCZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7.6部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合して実施例4とした(IPBC3%、DCOIT2%、CCZ2%)。
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 50部を混合して乳化させ、HCZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7.6部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合して実施例5とした(IPBC3%、DCOIT2%、HCZ2%)。
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 50部を混合して乳化させ、TCZ 1部、TBZ 1部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7.6部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合して実施例6とした(IPBC3%、DCOIT2%、TCZ1%、TBZ1%)。
〔比較例1〕
IPBC 4部、DCOIT 3部、日石ハイゾールSAS296 30部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 50部、エマルゲン(登録商標)LS114(花王社、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル) 13部を混合・溶解したものを比較例1とした(IPBC4%、DCOIT 3%)。
〔比較例2〕
DCOIT 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、TCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例2とした(DCOIT 3%、TCZ 4%)。
〔比較例3〕
DCOIT 3部、PCZ 4部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3.5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、さらにイオン交換水 61.2部を混合して比較例3とした(DCOIT 3%、PCZ 4%)。
〔比較例4〕
DCOIT 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、CCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例4とした(DCOIT 3%、CCZ 4%)。
〔比較例5〕
DCOIT 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、HCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例5とした(DCOIT 3%、HCZ 4%)。
〔比較例6〕
DCOIT 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、TBZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例6とした(DCOIT 3%、TBZ 4%)。
〔比較例7〕
IPBC 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、TCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例7とした(IPBC 3%、TCZ 4%)。
〔比較例8〕
IPBC 3部、PCZ 4部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3.5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、さらにイオン交換水 61.2部を混合して比較例8とした(IPBC 3%、PCZ 4%)。
〔比較例9〕
IPBC 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、CCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例9とした(IPBC 3%、CCZ 4%)。
〔比較例10〕
IPBC 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、HCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例10とした(IPBC 3%、HCZ 4%)。
〔比較例11〕
IPBC 3部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、TBZ 4部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例11とした(IPBC 3%、TBZ 4%)。
〔比較例12〕
DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.3部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、BCM 5部、ニューカルゲンCP−120 1.5部、イオン交換水 10部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合し、さらにイオン交換水 50.2部を混合して比較例12とした(DCOIT 2%、BCM 5%)。
〔比較例13〕
IPBC 3部、DCOIT 2部、日石ハイゾールSAS296 10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル 20部、ニューカルゲンCP−120 4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.4部を混合したものにイオン交換水 52部を混合して乳化させ、BCM 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 5.6部を混合してビーズミルで30分間粉砕・分散したものを混合して比較例13とした(IPBC3%、DCOIT2%、BCM2%)。
〔比較例14〕
IPBC 3部、PCZ 2部、カチオーゲン(登録商標)DDM−PG(塩化ジデシルジメチルアンモニウム(以下DDACと省略する)70%含有、第一工業製薬社) 20部、日石ハイゾール SAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 3.5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、さらにイオン交換水 43.3部を混合したものを比較例14とした(DDAC 14%、IPBC 3%、PCZ 2%)。
〔比較例15〕
IPBC 3部、日石ハイゾール SAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、TCZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7部を混合してビーズミルで30分間粉砕したものを混合し、カチオーゲンDDM−PG 20部とイオン交換水 36.8部を混合したものを比較例15とした(DDAC 14%、IPBC 3%、TCZ 2%)。
〔比較例16〕
IPBC 3部、日石ハイゾール SAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部、PCZ 2部、を混合溶解したものにイオン交換水 18部を滴下混合して乳化させ、CCZ 2部、ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7部を混合してビーズミルで30分間粉砕したものを混合し、イオン交換水 54.8部を混合したものを比較例16とした(IPBC 3%、PCZ 2%、CCZ 2%)。
〔比較例17〕
IPBC 3部、PCZ 2部、日石ハイゾール SAS296 10部、ニューカルゲンCP−120 2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2部を混合溶解したものにイオン交換水 18部を混合して乳化させ、TCZ 2部ニューカルゲンCP−120 1部、イオン交換水 7部を混合してビーズミルで30分間粉砕したものを混合し、イオン交換水 54.8部を混合したものを比較例17とした(IPBC 3%、TCZ 2%、PCZ 2%)。
〔比較例18〕
PCZ 4部、ニューカルゲンCP−120 3.5部、イオン交換水 7部を混合し、カチオーゲンDDM−PG 20部とイオン交換水 65.5部を混合したものを比較例18とした(DDAC 14%、PCZ 4%)。
(木材試験片を用いた糸状菌に対する試験)
実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にスギ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾した。この試験片をポテトデキストロース寒天培地上に載せ、供試菌の混合胞子懸濁液1mlを噴霧し、26℃、相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Aspergillus niger、Penicillium pinophilum、Aureobasidium pullulans、Cladosporium cladosporioidesの4株を用いた。
(木材試験片を用いた変色菌に対する試験)
ポテトデキストロース寒天培地上にエチレンオキサイド滅菌処理したスギ辺材試験体を置き、これに供試菌の混合胞子懸濁液1mlを滴下し、26℃、相対湿度95%環境下14日間前培養した。実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾させた試験体を、前培養を終えた試験体の上に載せ、26℃・相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Pesotum fragransおよび、Mariannaea elegansの2株を用いた。
(木材試験片を用いた担子菌に対する試験)
ポテトデキストロース寒天培地上にエチレンオキサイド滅菌処理したスギ辺材試験体を置き、これに供試菌の混合胞子懸濁液1mlを滴下し、26℃、相対湿度95%環境下14日間前培養した。実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にベイマツ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾させた試験体を、前培養を終えた試験体の上に載せ、26℃・相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Fomitopsis palustrisを用いた。
これらの試験結果を表1に示す。
Figure 2017165691

表中の数字は以下の判定基準による木材試験片の平均生育スコア
0:試験片上に対象微生物の発育を認めない。
1:試験片上の対象微生物の発育面積は全面積の1/3未満である。
2:試験片上の対象微生物の発育面積は全面積の1/3以上である。
(木材試験片を用いた糸状菌に対する試験)
実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にスギ辺材(2cm×5cm×0.3cm)を30秒間浸漬した後風乾した。この試験片をポテトデキストロース寒天培地上に載せ、供試菌の混合胞子懸濁液1mlを噴霧し、26℃、相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Rhizopus oryzaeまたはTrichoderma sp.2株を用いた。
この試験結果を表2に示す。
Figure 2017165691

表中の数字は以下の判定基準による木材試験片の平均生育スコア
0:試験片上に糸状菌の発育を認めない。
1:試験片上の糸状菌の発育面積は全面積の1/3未満である。
2:試験片上の糸状菌の発育面積は全面積の1/3以上である。
(木材試験片を用いた糸状菌に対する試験)
実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にカラマツ辺材、トドマツ辺材をそれぞれ2cm×5cm×0.3cmに切り出し、30秒間浸漬した後風乾した。この試験片をポテトデキストロース寒天培地上に載せ、供試菌の混合胞子懸濁液1mlを噴霧し、26℃、相対湿度95%環境下で28日間培養した。供試菌は、Aspergillus niger、Penicillium pinophilum、Aureobasidium pullulans、Cladosporium cladosporioidesの4株を用いた。
この試験結果を表3に示す。
Figure 2017165691

表中の数字は以下の判定基準による木材試験片の平均生育スコア
0:試験片上に糸状菌の発育を認めない。
1:試験片上の糸状菌の発育面積は全面積の1/3未満である。
2:試験片上の糸状菌の発育面積は全面積の1/3以上である。
(木材試験片を用いた糸状菌・変色菌・担子菌に対する野外試験)
実施例および比較例の木材用抗菌組成物を水で所定濃度になるように希釈し、この溶液中にラジアータパイン辺材(7cm×25cm×2cm)を4列5段に積み重ね、2分間浸漬した後風乾した。この試験片をブルーシートで被覆し、屋外環境下で28日間培養した。
この試験結果を表4に示す。
Figure 2017165691

表中の数字は以下の判定基準による木材試験片の平均生育スコア
0:試験片上に対象微生物の発育を認めない。
1:試験片上の対象微生物の発育面積は全面積の1/3未満である。
2:試験片上の対象微生物の発育面積は全面積の1/3以上である。
本発明に係る木材用抗菌組成物は、糸状菌、変色菌、担子菌を含む木材に生育する幅広い菌類に対し少ない使用量で効果を示すため、木材および木材製品を効率的に保護することができる。



Claims (3)

  1. a)4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、
    b)3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、
    c)トリアゾール化合物およびチアベンダゾールからなる群より選ばれる1種類以上の化合物、
    を必須成分として含有することを特徴とする木材用抗菌組成物。
  2. トリアゾール化合物が、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール-1-イル)ヘキサン−2−オール、2−(4−クロロフェニル)−3−シクロプロピル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オールおよび1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]−1H−1,2,4−トリアゾールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の木材用抗菌組成物。
  3. 請求項1または2に記載の木材用抗菌組成物を処理する木材の抗菌方法。
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