JP2020088770A - 印刷制御装置、方法、及びプログラム - Google Patents

印刷制御装置、方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2020088770A
JP2020088770A JP2018224478A JP2018224478A JP2020088770A JP 2020088770 A JP2020088770 A JP 2020088770A JP 2018224478 A JP2018224478 A JP 2018224478A JP 2018224478 A JP2018224478 A JP 2018224478A JP 2020088770 A JP2020088770 A JP 2020088770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount data
characteristic region
ink amount
image
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018224478A
Other languages
English (en)
Inventor
河野 雅主
Masakazu Kono
雅主 河野
岩本 拓也
Takuya Iwamoto
拓也 岩本
光昭 石戸谷
Mitsuaki Ishidoya
光昭 石戸谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riso Kagaku Corp filed Critical Riso Kagaku Corp
Priority to JP2018224478A priority Critical patent/JP2020088770A/ja
Publication of JP2020088770A publication Critical patent/JP2020088770A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】個人特定プライバシー保護機能を備えた印刷制御装置、方法、及びプログラムに関し、印刷物における肖像権やプライバシーの問題に対して、印刷時に対応可能な印刷制御技術を提供する。【解決手段】秘匿特徴領域管理部103は、特徴領域抽出部101が入力画像から抽出した個人の識別部分を含む特徴領域をパネル部106でユーザに表示し、また秘匿特徴領域データベース104に記憶されている特徴量に対応する特徴領域を秘匿候補特徴領域としてパネル部106上で強調表示させ、上記特徴領域のうちユーザが秘匿したい特徴領域を秘匿特徴領域としてパネル部106からユーザに入力指示させる。インク量データ変換部105は、入力画像に対応するインク量データを生成し、そのインク量データのうち上記ユーザが指示した秘匿特徴領域に対応するインク量データを変換して、印刷画像中の特徴領域に含まれる個人の識別部分を秘匿する。【選択図】図1

Description

本発明は、個人特定プライバシー保護機能を備えた印刷制御装置、方法、及びプログラムに関する。
印刷物の中の写真等に顔や文字が写っていることによる肖像権やプライバシーの問題がある。例えば、小中学校やそのPTAからの印刷物に生徒の顔や名札などの文字が写っている写真が掲載される場合、顔と名前が一致してしまうため、第三者によって悪用される恐れがある。被写体となる人に対しては,掲載する媒体や趣旨を説明して同意を取る必要があるが、その同意を取れない場合も多い。特に子供を被写体とする場合は可能な限り個人を特定されないようにするなどの配慮も必要になる可能性もある。例えば、小中学校からの印刷物に生徒の顔が写っている写真が掲載される場合。年度初めに親の了解を得て顔のまま配布しているが、数人の親からは載せないでほしい等の要求がある、学校側としてはその子が写っていないかを確認する事に時間を要する場合がある。
従来、撮像画像中の人の顔部分を秘匿化する技術(例えば特許文献1に記載の技術)や、撮像された第1画像データに撮像許可を得ていない人物が写っている場合に、該人物が特定できないように画像処理が行われた第2画像データをユーザがアクセスできる第1記憶領域に保存し、第1画像データはユーザがアクセスできない第2記憶領域に保持する技術(例えば、特許文献2に記載の技術)が知られている。
特開2016−143152号公報 特開2016−85594号公報
しかし、上述の従来技術では、印刷前に予め画像処理されたファイルデータを作成する必要があり、学校現場などでの使用を想定した場合に、ファイル管理が煩雑になってしまうという問題がある。
また、上述の従来技術のように、人の顔を安易にモザイク処理や他の画像に入れ替える方法では、いかにも顔を隠されたような処理が強調されてしまい、例えば学校通信や広報誌等の印刷物として不自然であり印刷物全体の印象を悪くしたり、画像処理された個人を逆にクローズアップすることにもなり、新たな問題が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は、印刷物における肖像権やプライバシーの問題に対して、印刷時に対応可能な印刷制御技術を提供することを目的とする。
態様の一例では、画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、入力された画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出部と、画像に対応するインク量データを生成し、インク量データのうち特徴領域抽出部が抽出した特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される画像中の特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換部と、を備える。
本発明によれば、印刷物における肖像権やプライバシーの問題に対して、印刷時に対応可能な印刷制御技術を提供することが可能となる。
印刷制御装置の一実施形態を含む印刷システムのブロック図である。 印刷制御装置の一実施形態の制御処理例を示すメインフローチャートである。 特徴領域抽出、画像編集の詳細処理例を示すフローチャートである。 秘匿特徴領域管理の詳細処理例を示すフローチャートである。 インク量データ変換の詳細処理例を示すフローチャートである。 インクジェット印刷におけるドロップ量データ変換の動作説明図(その1)である。 インクジェット印刷におけるドロップ量データ変換の動作説明図(その2)である。 孔版印刷におけるインク転写量変換の動作説明図である。 人物上の文字の秘匿動作の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の一実施形態は、画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより画像の印刷を制御する印刷制御装置として実施される。図1は、一実施形態における印刷制御装置100を含む印刷システムのブロック図である。
画像入力装置110は、印刷制御装置100の外部に接続され、例えば複合型印刷機の原稿台に内蔵されている画像スキャナ装置であり、原稿台の上に置かれた紙原稿をスキャンしてデジタル画像データとして印刷制御装置100内の特には図示しない例えばメモリに取り込む。又は、画像入力装置110は、印刷制御装置100を含む印刷機の外部に接続される外付け型の画像スキャナ装置であってもよい。或いは、画像入力装置110は、印刷制御装置100を含む印刷機の外部に、例えば特には図示しないUSB(ユニバーサルシリアルバス)又はローカルエリアネットワーク等を介して接続されるパーソナルコンピュータであり、パーソナルコンピュータからデジタル画像データを印刷制御装置100内の特には図示しない例えばメモリに取り込む。
印刷制御装置100は、例えば特には図示しない印刷機の内部に配置され(外部の別装置であってもよい)、特徴領域抽出部101、画像編集部102、秘匿特徴領域管理部103、秘匿特徴領域データベース104、インク量データ変換部104、及びパネル部106を備える。印刷制御装置100は例えばコンピュータであり、上記各機能部101〜106は、特には図示しないが、CPU(中央演算処理装置)が、バスを介して接続されるメモリ(ROM:リードオンリーメモリ、RAM:ランダムアクセスメモリ、SSD:ソリッドステートディスク又はHDD:ハードディスクなど)に記憶された、後述する図3から図5のフローチャートで例示される制御処理を実行するプログラムデータ及びそれに関連する制御データ又はデータベースを実行する機能として実現される。また、特には図示しないが、上記バスには、SSD(ソリッドステートディスク)等の半導体ディスク装置やハードディスク装置等の外部記憶装置や、画像入力装置110や後述する外部入力部120との間でデータの入出力を実行するインタフェース装置等が接続される。パネル部106は、例えば液晶ディスプレイとタッチパネル入力装置を備えたハードウェアであり、ユーザに上記バスを介して上記CPUから後述する各種情報を液晶ディスプレイに転送して表示しながら、ユーザによる入力指示をタッチパネル入力装置を介して入力し上記バスを介して上記CPUに転送する。
特徴領域抽出部101は、画像入力装置110を介して入力された画像から個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出部として動作する。より具体的には、特徴領域抽出部101は、入力したデジタル画像から、各種画像特徴量を抽出することにより、被写体としての一人以上の人物の各顔領域及び各顔領域の近辺(例えば下方)に存在する文字を含むゼッケンやワッペンなどの文字領域などの個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する。
画像編集部102は、上記特徴領域抽出部の一部として動作し、入力したデジタル画像に対して、例えばエッジ強調、平滑化、ハーフトーン処理等の画像処理を実行することにより、被写体としての人物がはっきりと浮かび上がるような処理を実行する。
秘匿特徴領域管理部103は、特徴領域抽出部101が抽出した特徴領域を画像編集部102が処理した背景画像と共にパネル部106の例えば液晶ディスプレイを介してユーザに表示し、パネル部106に表示された特徴領域のうちユーザが秘匿したい任意の特徴領域を秘匿特徴領域としてパネル部106の例えばタッチパネルを介してユーザに入力指示させる。
ここで、秘匿されるべき特徴領域の特徴量を予め記憶する秘匿特徴領域データベース104を更に備え、秘匿特徴領域管理部103は、パネル部106の液晶ディスプレイに表示される特徴領域のうち、その特徴領域の特徴量が秘匿特徴領域データベース104に記憶されている特徴量に対応する特徴領域を、秘匿候補特徴領域としてパネル部106の液晶ディスプレイ上で強調表示(例えば、該当する特徴領域にオーバーラップさせて赤色の×印を表示する)するようにすることができる。
秘匿特徴領域管理部103は、ユーザがパネル部106上で指示した秘匿特徴領域の特徴量を新たに秘匿特徴領域データベース104に登録してもよいし、また、外部入力部120を介して、USBメモリやローカルエリアネットワークなどから新たな秘匿特徴領域の特徴量を転送するようにしてもよい。
インク量データ変換部105は、画像入力装置110から入力され画像編集部102によって編集された画像に対応するインク量データを生成し、そのインク量データのうち特徴領域抽出部101が抽出した特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される画像中の特徴領域に含まれる個人の識別部分を秘匿する。より具体的には、インク量データ変換部105は、特徴領域抽出部101が抽出した特徴領域のうち、秘匿特徴領域管理部103で決定された秘匿特徴領域に対応するインク量データを変換する。更に具体的には、インク量データ変換部105は、上記秘匿特徴領域に対応するインク量データを、その特徴領域を印刷機の印刷実行部107で紙に印刷したときに、インクが濃くにじむように、或いは逆に、インクが薄くかすれるように、インク量データを変換する。このとき、インク量データ変換部105は例えば、特徴領域内において、個人が識別できる目、鼻、口、頬の形状などの部分をぼかして秘匿されるようにし、特徴領域内の或る部位のインク量データを変換する、又は特徴領域内の全体のインク量データを或る割合で変換する。
ここで、印刷実行部107が実行する印刷は例えばインクジェット印刷であってよく、この場合、インク量データは、印刷実行部の印字ヘッドにおけるインクのドロップ量を示すドロップ量データである。
或いは、印刷実行部107が実行する印刷は孔版印刷であってよく、この場合、インク量データは、版下であるマスターにサーマルヘッドにより画素毎にインク転写用の穴を空けるときの大きさを指示してインク転写量を決定するためのインク転写量データである。
図2は、図1の構成を有する印刷制御装置100の一実施形態の制御処理例を示すメインフローチャートである。この制御処理は、印刷制御装置100内の特には図示しないCPUが、特には図示しないメモリ等に記憶された制御処理プログラムを実行する動作として実現される。
まず、図1の画像入力装置110が例えば小中学校の生徒の集合写真等の画像に対応するデジタル画像データを入力し、そのデジタル画像データは印刷制御装置100内の特には図示しないメモリ等に記憶される(図2のステップS201)。
次に、特には図示しないCPUが実行する図1の特徴領域抽出部101及び画像編集部102が、特徴領域抽出と画像編集の処理を実行する(図2のステップS202)。図3は、図2のステップS202の特徴領域抽出、画像編集の詳細処理例を示すフローチャートである。
まず、図1の特徴領域抽出部101が、画像入力装置110から入力されたデジタル画像データから、画像の特徴を定量化した特徴量を抽出する(図3のステップS301)。特徴量としては、画像中の、エッジを示すエッジ情報、輪郭を表す輪郭情報、微分(差分)情報、方向ベクトル情報などがある。
次に、特徴領域抽出部101が、上記特徴量に基づいて一人以上の人物の各顔領域などの個人の識別部分を含む特徴領域として抽出する(図3のステップS302)。顔領域の抽出アルゴリズムとしては、様々な既存のものを利用できるが、顔の輪郭、目、鼻、唇、耳、おでこ、あご、ほお骨などの顔パーツの相対位置や大きさなどを検出することにより、顔領域を検出することができる。また、特徴領域抽出部101は、検出した顔領域の特徴を表す特徴量として、顔パーツの相対位置や大きさなどをベクトル化しそのベクトルを機械学習させたり主成分分析したりした結果を、検出した顔領域に対応する特徴量として算出する。
次に、特徴領域抽出部101は、ステップS302で抽出した各顔領域の近傍の領域で文字認識処理を試みることにより、上記各顔領域に対応する文字領域などの個人の識別部分を含む特徴領域も抽出する(図3のステップS303)。文字認識処理のアルゴリズムとしては、画像データに対する種々の文字認識アルゴリズムを採用することができる。また、特徴領域抽出部101は、例えば抽出した文字領域に対する文字認識結果を、その文字領域に対応する特徴量として算出する。
次に、図1の画像編集部102が、入力したデジタル画像に対して、例えばエッジ強調、平滑化、ハーフトーン処理等の画像処理を実行することにより、被写体としての人物がはっきりと浮かび上がるような処理を実行する(図3のステップS304)。
その後、上記図3のフローチャートで例示される図2のステップS202の特徴領域抽出、画像編集の処理が終了する。
図2のフローチャートの説明に戻り、特には図示しないCPUが実行する図1の秘匿特徴領域管理部103が、秘匿特徴領域管理の処理を実行する(図2のステップS203)。図4は、図2のステップS203の秘匿特徴領域管理の詳細処理例を示すフローチャートである。
まず、秘匿特徴領域管理部103は、図2のステップS202における図3のステップS302及びS303で抽出された顔領域と文字領域の特徴領域を、同じく図3のステップS304で処理された背景画像と共に、パネル部106の例えば液晶ディスプレイを介してユーザに表示する(図4のステップS401)。
次に、秘匿特徴領域管理部103は、パネル部106の液晶ディスプレイに表示される特徴領域のうち、その特徴領域の特徴量が秘匿特徴領域データベース104に記憶されている特徴量に対応する特徴領域を、秘匿候補特徴領域としてパネル部106上で強調表示、例えば該当する特徴領域にオーバーラップさせて赤色の×印を表示する(図4のステップS402)。
続いて、秘匿特徴領域管理部103は、パネル部106に表示された特徴領域のうちユーザが秘匿したい任意の特徴領域を、秘匿特徴領域候補の強調表示も参考にしながら、秘匿特徴領域としてパネル部106の例えばタッチパネルを介してユーザに入力指示(例えば、指やタッチペンによる顔領域や文字領域のタッチ等)させる。秘匿特徴領域管理部103は、ユーザがパネル部106上で指示した秘匿特徴領域の特徴量を新たに秘匿特徴領域データベース104に登録する(以上、図4のステップS403)。
その後、上記図4のフローチャートで例示される図2のステップS203の秘匿特徴領域管理の処理が終了する。
以上のようにして、例えば小中学校の現場のユーザは、学校通信や広報誌の印刷時に、印刷機のパネル部106で、顔やぜっけん等の名前を秘匿したい生徒をパネル部106から簡単に指定して、秘匿処理を実行することが可能となる。
また、例えば小中学校の現場のユーザは、過去に秘匿された生徒の顔領域や文字領域を、自動的にパネル部106に強調表示させることが可能となり、秘匿作業を非常に楽に行うことが可能となる。
図2のフローチャートの説明に戻り、特には図示しないCPUは、ユーザが、例えば図1のパネル部106から、登録モードを指定しているか印刷モードを指定しているかを判定する。
登録モードでは、ユーザは、図2のステップS201で入力された例えば小中学校の生徒の集合写真から、上述した図2のステップS203の秘匿特徴領域管理の処理において、パネル部106上で顔領域と文字領域を選択してそれらを秘匿すべき特徴領域の候補として秘匿特徴領域データベース104に登録する作業のみを行うことができる。この登録モードが指定されている場合には、特には図示しないCPUは、上記ステップS203の処理の後にステップS204からそのまま、図2のフローチャートで例示される制御処理を終了する。
印刷モードでは、図2のステップS201で入力された例えば小中学校の生徒の集合写真から、上述した図2のステップS203の秘匿特徴領域管理の処理において、パネル部106上で顔領域と文字領域を選択してそれらを秘匿すべき特徴領域の候補として秘匿特徴領域データベース104に登録する作業を行った後に、特には図示しないCPUは、上記ステップS203の処理の後に図2のステップS205のインク量データ変換の処理に進む。図5は、図2のステップS205のインク量データ変換の詳細処理例を示すフローチャートである。
まず、特には図示しないCPUが実行する図1のインク量データ変換部105は、図2のステップS201で画像入力装置110から入力され、図2のステップS202における図3のステップS304で編集された画像の各画素に対応するインク量データを生成する(図5のステップS501)。前述したように、印刷実行部107が実行する印刷が例えばインクジェット印刷であれば、インク量データは印刷実行部107の印字ヘッドにおけるインクのドロップ量を示すドロップ量データである。或いは、印刷実行部107が実行する印刷が例えば孔版印刷であれば、インク量データは版下であるマスターにサーマルヘッドにより画素毎にインク転写用の穴を空けるときの大きさを指示してインク転写量を決定するためのインク転写量データである。
次に、インク量データ変換部105は、ステップS501で生成したインク量データのうち、図2のステップS203における図4のステップS403でユーザにより指示された顔の秘匿特徴領域に対応するインク量データを変換する(図5のステップS502)。
図6及び図7は、印刷実行部107が印刷する印刷が例えばインクジェット印刷である場合の、ドロップ量データ変換の動作説明図である。まず、図6(a)は、1つの顔領域の原画像のイメージである。図6(b)は、顔領域上に生成されるインク量データであるドロップ量データの例である。図6(b)に示されるように、画素毎のドロップ量データの数字は、印字ヘッドから画素毎にインクを何滴吐出させるかを指定しており、例えば0〜7(滴)の範囲で指定される。ドロップ量データの数値が大きいほど、インク滴数が多くなるため、1画素の濃度は濃くなり、またにじみやすくなる。逆に、ドロップ量データの数値が小さいほど、ドットゲインが小さくなるため紙白が露出し濃度は薄くなる。図6(a)の顔領域の画像の例の場合、図6(b−1)の例では、目や口の部分に大きい数値のドロップ量データが生成されており、この結果、図6(b−2)に示されるように、印刷結果は目や口がはっきりとしてどのような(誰の)顔か認識しやすくなっている。
インクジェット印刷の例では、図5のステップS502においてインク量データ変換部105は、顔と認識した部分については、例えば図7(c−1)に示されるように全体的にドロップ量データの数値を減少させて吐出量を減らして、印刷画像を図7(c−2)に示されるようにかすれさせる。或いは、例えば図7(d−1)に示されるように更に全体的にドロップ量データの数値を減少させることにより、印刷画像を図7(d−2)に示されるように更にかすれさせることが可能となる。このようにして、個人の識別部分が秘匿される。
或いは、顔の輪郭がはっきりしている写真の場合は、輪郭と顔内部で濃度が急峻に変化することでトーンジャンプが発生し違和感があるため、顔の輪郭がはっきりしている写真の場合は、より仕上がりを自然に見せるために、例えば、顔の中心に向けてドロップ量データの数値(吐出量)が段階的に減らされてもよい。更に例えば、輪郭部分のドロップ量データの数値(吐出量)自体が下げられてもよい。このような操作によっても個人の識別部分が適切に秘匿される。
ドロップ量データの数値(吐出量)を減らすことでかすれを利用した個人の識別部分の秘匿効果の例について説明したが、逆にドロップ量データの数値(吐出量)を増やすことで、インクのにじみを利用した秘匿も可能である。
また、カラー画像においても同様に、CMYKの各ドロップ量データの数値(吐出量)を減らす、又は増やすことで、同様の効果を得ることができる。
図8は、印刷実行部107が実行する印刷が例えば孔版印刷である場合の、インク転写量データ変換の動作説明図である。まず、図8(a)は、版下のマスターに指定される1つの顔領域上に生成されるインク量データであるインク転写量データの例である。インク転写量データとしては、例えば図8(c)の凡例に示されるように、複数種類の大きさの穴をあけるためのデータが指定される。なお、図8では、説明の簡単のために、インク転写量データが、穴の大きさで示されているが、実際には各穴の大きさに対応した数値データである。孔版印刷では、マスターと呼ばれる版下に空けられる穴(穿孔)のオン/オフで画像が表現される。孔は、マスターにサーマルヘッドからくわえられる熱量に応じて大きさが変わる。孔が大きいほど、用紙へのインクの転移量が多くなる。また、孔が小さいほど、用紙へのインクの転移量は小さい。
このような孔版印刷の例では、図5のステップS502においてインク量データ変換部105は、例えば図8(b)に示されるように、顔と認識した個人の識別部分は穿孔を小さくしてかすれさせる。例えば、顔の輪郭部分の穿孔はそのままに、顔内部の穿孔が小さく変換される。より自然に見せるために、顔の中心に向けて段階的に穿孔が小さく変換されてもよい。逆に、顔の中心に向けて穿孔が大きく変換されることで、インクのにじみを利用した個人の識別部分の秘匿化も可能である。
次に、インク量データ変換部105は、ステップS501で生成したインク量データのうち、図2のステップS203における図4のステップS403でユーザにより指示された文字の秘匿特徴領域に対応するインク量データを変換する(図5のステップS503)。図9は、人物上の文字などの個人の識別部分の秘匿動作の説明図である。図9において、破線の楕円で示される領域は、文字の秘匿特徴領域として指示されているものと仮定する。文字の秘匿特徴領域の場合、図5のステップS503においてインク量データ変換部105は、インクを完全に吐出させない又はインク転写量を少なくする、又はインクの吐出量が多くなるように又はインク転写量が多くなるように、インク量データであるドロップ量データやインク転写量データを制御して、文字をにじませて個人を識別する部分の視認性を悪くする等の制御を行う。また例えば、文字サイズによって切り分ける(文字フォントが6ポイント以下はドロップ数が多くされてつぶされる、それ以外は吐出しないようにされる等)ことも可能である。このようにして、人物上の文字などの個人の識別部分が秘匿される。
その後、上記図5のフローチャートで例示される図2のステップS205のインク量データ変換の処理が終了する。
図2の説明に戻り、特には図示しないCPUは、ステップS205のインク量データ変換の処理により変換された入力画像に対するインク量データを、図1の印刷実行部107に出力して印刷を実行させる(図2のステップS206)。
その後、CPUは、上記図2のフローチャートで例示される制御処理を終了して、秘匿対応の印刷が完了する。
以上説明した実施形態によれば、画像上でユーザが秘匿特徴領域を指定して(又は自動指定により)インク量データ(ドロップ量データやインク転写量データ)が制御されることにより、画像中の顔領域や文字領域などの個人の識別部分をかすれさせたりぼかされたりして見た目に判定できないようにする、或いは、にじませてつぶして判定できないようにすることが可能となる。従来のモザイクや画像の置き換えを使った技術だと、かえって目立ってしまう可能性があるが、本実施形態は、元の画像に対して印刷時に処理ができるので、目と鼻の相対位置を保ったままインク量を制御できたり、顔領域や文字領域内でインク量を自在に変化させることが可能となる等、個人を識別する部分の自然な秘匿が可能となる。
また、ソフトウェアで秘匿を行う場合、その秘匿を行ったバージョンのファイルができてしまい例えば学校やPTAの現場ではファイル管理が大変になるが、本実施形態では、印刷時にインク量データの制御でぼかしを行うため、元のファイルのバージョンは一つで済み、ファイル管理が楽になる等、使い勝手もよい。
図2の印刷制御装置100の構成において、特には図示しない媒体駆動装置が可搬型記録媒体を駆動しその記録内容にアクセスすることができる。可搬型記録媒体は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。可搬型記録媒体は、Compact Disk Read Only Memory(CD−ROM)、Digital Versatile Disk(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等であってもよい。オペレータ又はユーザは、この可搬型記録媒体に図2から図5のフローチャートで例示した制御処理プログラム及びその関連データを格納しておき、特には図示しないメモリにロードして使用することができる。このように、上述のプログラム及びデータを格納するコンピュータ読取り可能な記録媒体は、メモリ、補助情報記憶装置、又は可搬型記録媒体のような、物理的な(非一時的な)記録媒体である。
また、上述の制御処理プログラム及びその関連データを外部の装置から特には図示しないネットワーク接続装置を介して受信し、それらを特には図示しないメモリにロードして使用することもできる。
以上、開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができる。
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以上の実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより前記画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、
入力された前記画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出部と、
前記画像に対応する前記インク量データを生成し、前記インク量データのうち前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される前記画像中の前記特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換部と、
を備える印刷制御装置。
(付記2)
前記印刷部が実行する印刷はインクジェット印刷であり、前記インク量データは、前記印刷実行部の印字ヘッドにおけるインクのドロップ量を示すドロップ量データである、付記1に記載の印刷制御装置。
(付記3)
前記印刷部が実行する印刷は孔版印刷であり、前記インク量データは、版下であるマスターにサーマルヘッドにより前記画素毎にインク転写用の穴を空けるときの大きさを指示してインク転写量を決定するためのインク転写量データである、付記1に記載の印刷制御装置。
(付記4)
前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域をパネル部を介してユーザに表示し、前記パネル部に表示された特徴領域のうちユーザが秘匿したい任意の特徴領域を秘匿特徴領域として前記パネル部を介してユーザに入力指示させ、又は前記秘匿特徴領域の情報を外部から入力させる秘匿特徴領域管理部を更に備え、
前記インク量データ変換部は、前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域のうち、前記秘匿特徴領域管理部で決定された前記秘匿特徴領域に対応する前記インク量データを変換する、付記1乃至3の何れかに記載の印刷制御装置。
(付記5)
秘匿されるべき前記特徴領域の特徴量を予め記憶する秘匿特徴領域データベースを更に備え、
前記秘匿特徴領域管理部は、前記パネル部に表示される特徴領域のうち該特徴領域の特徴量が前記秘匿特徴領域データベースに記憶されている特徴量に対応する特徴領域を秘匿候補特徴領域として前記パネル部上で強調表示し、前記パネル部を介して前記ユーザが新たに入力指示した前記秘匿特徴領域又は前記外部から新たに入力された前記秘匿特徴領域の特徴量を前記秘匿特徴領域データベースに追加登録する、付記4に記載の印刷制御装置。
(付記6)
画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより前記画像の印刷を制御する印刷制御装置に、
入力された前記画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出処理と、
前記画像に対応する前記インク量データを生成し、前記インク量データのうち前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される前記画像中の前記特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換処理と、
を実行させることを備える印刷制御方法。
(付記7)
画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより前記画像の印刷を制御するコンピュータに、
入力された前記画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出処理ステップと、
前記画像に対応する前記インク量データを生成し、前記インク量データのうち前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される前記画像中の前記特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換処理ステップと、
を実行させるためのプログラム。
100 印刷制御装置
101 特徴領域抽出部
102 画像編集部
103 秘匿特徴領域管理部
104 秘匿特徴領域データベース
105 インク量データ変換部
106 パネル部
107 印刷実行部
110 画像入力装置
120 外部入力部

Claims (7)

  1. 画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより前記画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、
    入力された前記画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出部と、
    前記画像に対応する前記インク量データを生成し、前記インク量データのうち前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される前記画像中の前記特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換部と、
    を備える印刷制御装置。
  2. 前記印刷実行部が実行する印刷はインクジェット印刷であり、前記インク量データは、前記印刷実行部の印字ヘッドにおけるインクのドロップ量を示すドロップ量データである、請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記印刷実行部が実行する印刷は孔版印刷であり、前記インク量データは、版下であるマスターにサーマルヘッドにより前記画素毎にインク転写用の穴を空けるときの大きさを指示してインク転写量を決定するためのインク転写量データである、請求項1に記載の印刷制御装置。
  4. 前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域をパネル部を介してユーザに表示し、前記パネル部に表示された特徴領域のうちユーザが秘匿したい任意の特徴領域を秘匿特徴領域として前記パネル部を介してユーザに入力指示させ、又は前記秘匿特徴領域の情報を外部から入力させる秘匿特徴領域管理部を更に備え、
    前記インク量データ変換部は、前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域のうち、前記秘匿特徴領域管理部で決定された前記秘匿特徴領域に対応する前記インク量データを変換する、請求項1乃至3の何れかに記載の印刷制御装置。
  5. 秘匿されるべき前記特徴領域の特徴量を予め記憶する秘匿特徴領域データベースを更に備え、
    前記秘匿特徴領域管理部は、前記パネル部に表示される特徴領域のうち該特徴領域の特徴量が前記秘匿特徴領域データベースに記憶されている特徴量に対応する特徴領域を秘匿候補特徴領域として前記パネル部上で強調表示し、前記パネル部を介して前記ユーザが新たに入力指示した前記秘匿特徴領域又は前記外部から新たに入力された前記秘匿特徴領域の特徴量を前記秘匿特徴領域データベースに追加登録する、請求項4に記載の印刷制御装置。
  6. 画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより前記画像の印刷を制御する印刷制御装置に、
    入力された前記画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出処理と、
    前記画像に対応する前記インク量データを生成し、前記インク量データのうち前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される前記画像中の前記特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換処理と、
    を実行させることを備える印刷制御方法。
  7. 画像の画素毎のインク量を制御するインク量データを印刷実行部に出力することにより前記画像の印刷を制御するコンピュータに、
    入力された前記画像から、個人の識別部分を含む特徴領域を抽出する特徴領域抽出処理ステップと、
    前記画像に対応する前記インク量データを生成し、前記インク量データのうち前記特徴領域抽出部が抽出した前記特徴領域に対応するインク量データを変換することにより、印刷される前記画像中の前記特徴領域に含まれる前記個人の識別部分を秘匿するインク量データ変換処理ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2018224478A 2018-11-30 2018-11-30 印刷制御装置、方法、及びプログラム Pending JP2020088770A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018224478A JP2020088770A (ja) 2018-11-30 2018-11-30 印刷制御装置、方法、及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018224478A JP2020088770A (ja) 2018-11-30 2018-11-30 印刷制御装置、方法、及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020088770A true JP2020088770A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70909131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018224478A Pending JP2020088770A (ja) 2018-11-30 2018-11-30 印刷制御装置、方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020088770A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5274495B2 (ja) 文書画像サイズ変更方法
US8509564B2 (en) Graphic arrangement deciding method, recording medium and information processing apparatus
JP4375289B2 (ja) コメントレイアウト装置
KR20170101125A (ko) 정보 처리장치, 정보 처리방법, 및 기억매체
JP5526874B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
US20150131925A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and non-transitory computer readable recording medium
JP2009237977A (ja) 画像出力制御装置、画像出力制御方法、画像出力制御プログラムおよび印刷装置
JP6694587B2 (ja) 画像読込み装置及びプログラム
JP4926589B2 (ja) 画像合成装置、画像合成方法、およびプログラム
WO2021129289A1 (zh) 图像处理方法、装置、电子设备以及存储介质
EP3352441A1 (en) Scanner, scanning control program, and image file generating method
JP2010074342A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、及びプログラム
JP2020088770A (ja) 印刷制御装置、方法、及びプログラム
JP2007034721A (ja) 被写体の顔を含む画像の抽出
JP4457405B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2006270589A (ja) 情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび記録媒体
JP2013106173A (ja) 画像処理装置
JP5177222B2 (ja) 文書ファイル取扱方法、文書ファイル取扱装置、および、文書ファイル取扱プログラム
JP2011188367A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記録媒体
JP2006154982A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP6409764B2 (ja) 画像形成装置及び漢字問題作成システム
JP6790384B2 (ja) 画像処理装置及びプログラム
JP2020053891A (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
US20090316210A1 (en) Image forming apparatus, image forming method and computer readable medium
JP4305343B2 (ja) 画像処理装置