JP2020088190A - 積層セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】過酷な環境下において基板から受ける応力に起因するクラックに対するフェールセール機能の安定性の向上により、信頼性の高い積層セラミック電子部品を提供する。【解決手段】積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12を含む。積層体の両端面には外部電極24を備える。外部電極24は、下地電極層26と、下地電極層26上に配置される導電性樹脂層28と、導電性樹脂層上に配置されるめっき層30と、を有する。導電性樹脂層28は、下地電極層26上に位置する第1の層と、第1の層上に位置する第2の層と、第2の層上に位置する第3の層とを有する。第1の層および第3の層の所定の式により算出される空隙量は10vol%以下であり、第2の層の空隙量は16vol%以上である。さらに、第1の層、第2の層および第3の層の厚みは所定の条件を満たす。【選択図】図3

Description

本発明は、積層セラミック電子部品に関する。
近年、積層セラミックコンデンサに代表されるセラミック電子部品は、従来に比べてより過酷な環境下で使用されるようになってきている。
たとえば、携帯電話、携帯音楽プレーヤーなどのモバイル機器に用いられる電子部品については、落下時の衝撃に耐えることが求められている。具体的には、落下衝撃を受けても、実装基板から電子部品が脱落しない、または電子部品にクラックが生じないようにする必要がある。
また、ECU(Electronic Control Unit)などの車載機器に用いられる電子部品については、熱サイクルの衝撃に耐えることが求められている。具体的には、熱サイクルを受けて実装基板の線膨張・収縮により発生するたわみ応力や外部電極にかかる引張応力を受けても、セラミック電子部品にクラックが生じないようにする必要がある。すなわち、応力が積層体(セラミック素体)の強度を上回ると積層体(セラミック素体)にクラックが生じてしまう。
その対策として、たとえば、特許文献1のように積層セラミック電子部品の外部電極に金属粉末を含有する導電性の熱硬化性樹脂を用いることで、厳しい環境下でも基板から受ける応力を緩和させ、積層体へのクラックを抑制する技術が提案されている。
たとえば、特許文献1のような積層セラミック電子部品では、一般的に焼付け電極層が完全に覆い被さるように熱硬化性樹脂層が形成されている。これは、大きな基板たわみ応力が加わった際に熱硬化性樹脂層の先端を起点として、熱硬化性樹脂層内、熱硬化性樹脂層とニッケルメッキ層の界面、もしくは熱硬化性樹脂層とコンデンサ本体(積層体)との界面に破壊亀裂を生じさせることで、積層セラミックコンデンサに加わる応力を逃がすフェールセーフ機能を付与し、コンデンサ本体にクラックが進展することを抑制する設計となっている。
特開平11−162771号公報
しかしながら、熱硬化性樹脂層内、熱硬化性樹脂層とニッケルメッキ層との界面、もしくは熱硬化性樹脂層とコンデンサ本体との界面のいずれかのみに限定されずに、破壊亀裂の進展が熱硬化性樹脂層側からコンデンサ本体側に向かって折れ曲がる場合がある。これは、フェールセーフ機能を担うための脆弱箇所の脆弱度が不安定なことと、焼付け電極層の先端から始まるような破壊経路では、上述する脆弱度のばらつきに影響されて容易にコンデンサ本体側に経路を変えてしまうことに起因する。
したがって、たとえば、積層セラミック電子部品を実装基板に実装した場合に、実装基板曲げ応力に対するフェールセーフ機能の安定性が得られないことが課題であった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、過酷な環境下において基板から受ける応力に起因するクラックに対するフェールセール機能の安定性の向上により、信頼性の高い積層セラミック電子部品を提供することである。
この発明にかかる積層セラミック電子部品は、積層された複数のセラミック層と積層された複数の内部電極層とを含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面を有する積層体と、複数の内部電極層は、第1の端面に露出する一方の内部電極層と、第2の端面に露出する他方の内部電極層と、を有し、一方の内部電極層に接続される第1の端面上および第1および第2の主面上の一部、ならびに第1および第2の側面上の一部に配置された一方の外部電極と、他方の内部電極層に接続される第2の端面上および第1および第2の主面上の一部、ならびに第1および第2の側面上の一部に配置された他方の外部電極と、を有する、積層セラミック電子部品において、一方の外部電極および他方の外部電極は、金属を含む下地電極層と、下地電極層上に配置される熱硬化性樹脂および金属成分とを含む導電性樹脂層と、導電性樹脂層上に配置されるめっき層と、を有し、導電性樹脂層は、下地電極層上に位置する第1の層と、第1の層上に位置する第2の層と、第2の層上に位置する第3の層とを有し、第1の層および第3の層は、以下の式(1)で求められる空隙量が10vol%以下であり、第2の層は、以下の式(1)で求められる空隙量が16vol%以上であり、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上に接触する第1の層の長さを寸法A、第1および第2の主面上ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第2の層の長さを寸法B、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第3の層の長さを寸法Cとしたとき、寸法Aと、寸法Bと、寸法Cの比率が、寸法A:寸法B:寸法C=15以上70以下:10以上65以下:10以上65以下(ただし、寸法A比率+寸法B比率+寸法C比率=100を満たす)である、積層セラミック電子部品である。
空隙量(vol%)=(a−b−c)/a×100・・・(1)
a:実測膜厚(物理厚)、
b:金属膜厚(蛍光X線膜厚)
c:bからPVC計算される理論樹脂膜厚
この発明によれば、過酷な環境下において基板から受ける応力に起因するクラックに対するフェールセール機能の安定性の向上により、信頼性の高い積層セラミック電子部品を提供することができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図である。 図2における外部電極およびその近傍の拡大図である。 この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。 (a)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が2つに分割された構造を示す図1のII−II線における断面図であり、(b)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が3つに分割された構造を示す図1のII−II線における断面図であり、(c)は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が4つに分割された構造を示す図1のII−II線における断面図である。 導電性樹脂層の実測膜厚(物理厚)を測定する範囲を示す説明図であり、第3の層の場合を示す。 導電性樹脂層の金属膜厚(蛍光X栓膜厚)を測定する方法を示す説明図であり、第3の層の場合を示す。 導電性樹脂層における寸法A、寸法Bおよび寸法Cを規定する範囲を示す説明図である。
1.積層セラミック電子部品
この発明の積層セラミック電子部品の例として、積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。図2は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のII−II線における断面図であり、図3は、図2における外部電極およびその近傍の拡大図である。図4は、この発明にかかる積層セラミックコンデンサを示す図1のIII−III線における断面図である。
図1ないし図3に示すように、積層セラミックコンデンサ10は、直方体状の積層体12を含む。
積層体12は、積層された複数のセラミック層14と複数の内部電極層16とを有する。さらに、積層体12は、積層方向xに相対する第1の主面12aおよび第2の主面12bと、積層方向xに直交する幅方向yに相対する第1の側面12cおよび第2の側面12dと、積層方向xおよび幅方向yに直交する長さ方向zに相対する第1の端面12eおよび第2の端面12fとを有する。この積層体12には、角部および稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。なお、角部とは、積層体の隣接する3面が交わる部分のことであり、稜線部とは、積層体の隣接する2面が交わる部分のことである。また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12d、ならびに第1の端面12eおよび第2の端面12fの一部または全部に凹凸などが形成されていてもよい。さらに、積層体12の長さ方向zの寸法は、幅方向yの寸法よりも必ずしも長いとは限らない。
積層されるセラミック層14の枚数は、特に限定されないが、15枚以上200枚以下であることが好ましい(後述する外層部15aも含む。)。
積層体12は、複数枚のセラミック層14から構成される外層部15aと単数もしくは複数枚のセラミック層14とそれらの上に配置される複数枚の内部電極層16から構成される内層部15bとを含む。外層部15aは、積層体12の第1の主面12a側および第2の主面12b側に位置し、第1の主面12aと最も第1の主面12aに近い内部電極層16との間に位置する複数枚のセラミック層14、および第2の主面12bと最も第2の主面12bに近い内部電極層16との間に位置する複数枚のセラミック層14の集合体である。そして、両外層部15aに挟まれた領域が内層部15bである。なお、外層部15aの厚みは、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
積層体12の寸法は、特に限定されないが、長さ方向zの寸法は、0.90mm以上5.40mm以下、幅方向yの寸法は、0.40mm以上4.92mm以下、積層方向xの寸法は、0.40mm以上2.96mm以下であることが好ましい。
セラミック層14は、たとえば、誘電体材料により形成することができる。このような誘電体材料としては、たとえば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、またはCaZrO3などの成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。上記の誘電体材料を主成分として含む場合、所望する積層体12の特性に応じて、たとえば、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの主成分よりも含有量の少ない副成分を添加したものを用いてもよい。
なお、積層体12に、圧電体セラミックを用いた場合、積層セラミック電子部品は、セラミック圧電素子として機能する。圧電セラミック材料の具体例としては、たとえば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミック材料などが挙げられる。
また、積層体12に、半導体セラミックを用いた場合、積層セラミック電子部品は、サーミスタ素子として機能する。半導体セラミック材料の具体例としては、たとえば、スピネル系セラミック材料などが挙げられる。
また、積層体12に、磁性体セラミックを用いた場合、積層セラミック電子部品は、インダクタ素子として機能する。また、インダクタ素子として機能する場合は、内部電極層16は、コイル状の導体となる。磁性体セラミック材料の具体例としては、たとえば、フェライトセラミック材料などが挙げられる。
焼成後のセラミック層14の厚みは、0.5μm以上20.0μm以下であることが好ましい。
積層体12は、複数の内部電極層16として、たとえば略矩形状の複数の一方の内部電極層16aおよび複数の他方の内部電極層16bを有する。複数の一方の内部電極層16aおよび複数の他方の内部電極層16bは、積層体12の積層方向xに沿って等間隔に交互に配置されるように埋設されている。
一方の内部電極層16aは他方の内部電極層16bと対向する一方の対向電極部18aと、一方の内部電極層16aの一端側に位置し一方の対向電極部18aから積層体12の第1の端面12eまでの一方の引出電極部20aを有する。一方の引出電極部20aは、その端部が第1の端面12eに引き出され、露出している。
他方の内部電極層16bは、一方の内部電極層16aと対向する他方の対向電極部18bと、他方の内部電極層16bの一端側に位置し、他方の対向電極部18bから積層体12の第2の端面12fまでの他方の引出電極部20bを有する。他方の引出電極部20bは、その端部が第2の端面12fに引き出され、露出している。
一方の内部電極層16aの一方の対向電極部18aと他方の内部電極層16bの他方の対向電極部18bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、コーナー部が丸められていたり、コーナー部が斜めに(テーパー状)形成されていたりしてもよい。
一方の内部電極層16aの一方の引出電極部20aと他方の内部電極層16bの他方の引出電極部20bの形状は、特に限定されないが、矩形状であることが好ましい。もっとも、コーナー部が丸められていたり、コーナー部が斜めに(テーパー状)形成されていたりしてもよい。
一方の内部電極層16aの一方の対向電極部18aの幅と一方の内部電極層16aの第1の引出電極部20aの幅とは、同じ幅に形成されていてもよく、どちらか一方が狭く形成されてもよい。同様に、他方の内部電極層16bの他方の対向電極部18bの幅と他方の内部電極層16bの他方の引出電極部20bの幅とは、同じ幅に形成されていてもよく、どちらか一方が狭く形成されてもよい。
積層体12は、一方の対向電極部18aおよび他方の対向電極部18bの幅方向yの一端と第1の側面12cとの間および一方の対向電極部18aおよび他方の対向電極部18bの幅方向yの他端と第2の側面12dとの間に形成される積層体12の側部(Wギャップ)22aを含む。さらに、積層体12は、一方の内部電極層16aの一方の引出電極部20aとは反対側の端部と第2の端面12fとの間および他方の内部電極層16bの他方の引出電極部20bとは反対側の端部と第1の端面12eとの間に形成される積層体12の端部(Lギャップ)22bを含む。
内部電極層16は、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含む、たとえば、Ag−Pd合金などの、それらの金属の少なくとも一種を含む合金などの適宜の導電材料を含有している。内部電極層16を形成するための内部電極用導電性ペーストに使用する樹脂成分は、エチルセルロースやアクリル樹脂が用いられることが好ましい。
内部電極層16の厚みは、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。また、内部電極層16の枚数は、15枚以上200以下であることが好ましい。
積層体12の第1の端面12e側および第2の端面12f側には、外部電極24が配置される。外部電極24は、一方の外部電極24aおよび他方の外部電極24bを有する。
一方の外部電極24aは、積層体12の第1の端面12eの表面に配置され、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成される。この場合、一方の外部電極24aは、一方の内部電極層16aの一方の引出電極部20aと電気的に接続される。なお、一方の外部電極24aは、積層体12の第1の端面12eのみに形成されていてもよい。
他方の外部電極24bは、積層体12の第2の端面12fの表面に配置され、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように形成される。この場合、他方の外部電極24bは、他方の内部電極層16bの他方の引出電極部20bと電気的に接続される。なお、他方の外部電極24bは、積層体12の第2の端面12fのみに形成されていてもよい。
積層体12内においては、一方の内部電極層16aの一方の対向電極部18aと他方の内部電極層16bの他方の対向電極部18bとがセラミック層14を介して対向することにより、静電容量が形成されている。そのため、一方の内部電極層16aが接続された一方の外部電極24aと他方の内部電極層16bが接続された他方の外部電極24bとの間に、静電容量を得ることができ、コンデンサの特性が発現する。
なお、図5に示すように、内部電極層16として、一方の内部電極層16aおよび他方の内部電極層16bに加えて、第1の端面12eおよび第2の端面12fのどちらにも引き出されない浮き内部電極層16cが設けられ、浮き内部電極層16cによって、対向電極部18cが複数に分割された構造としてもよい。たとえば、図5(a)に示すような2連、図5(b)に示すような3連、図5(c)に示すような4連構造であり、4連以上の構造でもよいことは言うまでもない。このように、対向電極部18cを複数個に分割した構造とすることによって、対向する内部電極層16a、16b、16c間において複数のコンデンサ成分が形成され、これらのコンデンサ成分が直列に接続された構成となる。そのため、それぞれのコンデンサ成分に印加される電圧が低くなり、積層セラミックコンデンサの高耐圧化を図ることができる。
一方の外部電極24aおよび他方の外部電極24bは、導電性金属およびガラス成分を含む下地電極層26と、下地電極層26を覆うように配置された熱硬化性樹脂および金属成分を含む導電性樹脂層28と、導電性樹脂層28を覆うように配置されためっき層30とを含む。
下地電極層26は、一方の下地電極層26aおよび他方の下地電極層26bを有する。
一方の下地電極層26aは、積層体12の第1の端面12eの表面に配置され、第1の端面12eから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように配置されている。
他方の下地電極層26bは、積層体12の第2の端面12fの表面に配置され、第2の端面12fから延伸して第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように配置されている。
なお、一方の下地電極層26aは、積層体12の第1の端面12eの表面のみに配置されてもよいし、他方の下地電極層26bは、積層体12の第2の端面12fの表面にのみ配置されてもよい。
下地電極層26は、それぞれ、焼付け層、めっき層、薄膜層などから選ばれる少なくとも1つを含む。
まず、下地電極層26が、焼付け層で形成された一方の下地電極層26aおよび他方の下地電極層26bについて説明する。
焼付け層は、ガラスと金属とを含む。焼付け層の金属としては、たとえば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。また、焼付け層のガラスとしては、B、Si、Ba、Mg、Al、Li等から選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、複数層であってもよい。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体12に塗布して焼き付けたものであり、セラミック層14および内部電極層16と同時に焼成したものでもよく、セラミック層14および内部電極層16を焼成した後に焼き付けたものでもよい。なお、セラミック層14および内部電極層16とを同時に焼成する場合には、ガラスの代わりにセラミック層14と同種のセラミック材料を用いることが好ましい。
第1の端面12eおよび第2の端面12fに位置する下地電極層26の高さ方向中央部におけるそれぞれの焼付け層の厚みは、10μm以上260μm以下であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dの表面に下地電極層を設ける場合には、第1の主面12aおよび第2の主面12b、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12dの表面に位置する一方の下地電極層および他方の下地電極層である長さ方向の中央部におけるそれぞれの焼付け層の厚みは、3μm以上60μm以下程度であることが好ましい。
次に、下地電極層26が、めっき層で形成された一方の下地電極層および他方の下地電極層について説明する。
めっき層は、積層体12の表面に形成される下層めっき電極と、下層めっき電極の表面に形成される上層めっき電極とを含むことが好ましい。下層めっき電極および上層めっき電極はそれぞれ、たとえば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiまたはZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属または当該金属を含む合金を含むことが好ましい。
下層めっき電極は、はんだバリア性能を有するNiを用いて形成されることが好ましく、上層めっき電極は、はんだの濡れ性が良好なSnやAuを用いて形成されることが好ましい。
また、たとえば、一方の内部電極層16aおよび他方の内部電極層16bがNiを用いて形成される場合、下層めっき電極は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、上層めっき電極は、必要に応じて形成されればよく、一方の外部電極24aおよび他方の外部電極24bはそれぞれ、下層のめっき電極のみで構成されてもよい。下地電極層26をめっき層により形成する場合、そのめっき層は、上層めっき電極を最外層としてもよいし、上層めっき電極の表面にさらに他のめっき電極を形成してもよい。下地電極層26を設けずに配置するめっき層の1層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。めっき層は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき層の単位体積あたりの金属割合は、99vol%以上であることが好ましい。
また、下地電極層が薄膜層の場合、薄膜層は、スパッタ法または蒸着法等の薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積された1μm以下の層である。
導電性樹脂層28は、一方の導電性樹脂層28aおよび他方の導電性樹脂層28bを有する。
一方の導電性樹脂層28aは、一方の下地電極層26aの表面ならびに第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように配置されている。
他方の導電性樹脂層28bは、他方の下地電極層26bの表面ならびに第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dのそれぞれの一部分を覆うように配置されている。
一方の導電性樹脂層28aは、一方の下地電極層26aの表面に位置する一方の第1の層32aと、一方の第1の層32aの表面に位置する一方の第2の層34aと、一方の第2の層34aの表面に位置する一方の第3の層36aとを有する。より具体的には、一方の第1の層32aは、一方の下地電極層26aを覆うように形成されていることが好ましく、一方の第2の層34aは一方の第1の層32aを覆うように形成されていることが好ましく、一方の第3の層36aは、一方の第2の層34aを覆うように形成されていることが好ましい。だだし、一方の第1の層32a、一方の第2の層34aおよび一方の第3の層36aは、積層体12の角部においては、電極膜が途切れていてもよい。
他方の導電性樹脂層28bは、他方の下地電極層26bの表面に位置する他方の第1の層32bと、他方の第1の層32bの表面に位置する他方の第2の層34bと、他方の第2の層34bの表面に位置する他方の第3の層36bとを有する。より具体的には、他方の第1の層32bは、他方の下地電極層26bを覆うように形成されていることが好ましく、他方の第2の層34bは他方の第1の層32bを覆うように形成されていることが好ましく、他方の第3の層36bは、他方の第2の層34bを覆うように形成されていることが好ましい。だだし、他方の第1の層32b、他方の第2の層34bおよび他方の第3の層36bは、積層体12の角部においては、電極膜が途切れていてもよい。
一方の第1の層32aおよび他方の第1の層32b、ならびに一方の第3の層36aおよび他方の第3の層36bは、以下に示す式(1)で求められる空隙量が10vol%以下であり、一方の第2の層34aおよび他方の第2の層34bは、以下に示す式(1)で求められる空隙量が16vol%以上である。
[数1]
空隙量(vol%)=(a−b−c)/a×100・・・(1)
a:実測膜厚(物理厚)、
b:金属膜厚(蛍光X線膜厚)
c:bから計算される理論樹脂膜厚(PVCから算出)
これにより、仮に、基板にたわみ応力が加わった際であっても、第2の層34a,34bの導電性樹脂層における空隙量が多く、凝集力が低いため、たわみ応力による破壊亀裂の発生が積層体12に発生する前に第2の層34a,34bの導電性樹脂層に発生および進展させ、積層セラミックコンデンサ10にかかるたわみ応力を逃がすことができる。その結果、積層体12へのクラックの発生を抑制することができる。
なお、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量が16vol%より小さい場合、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の凝集力が高くなることで、十分に応力を逃がすことができず、フェールセーフ機能を安定的に発揮できなくなり、基板たわみ応力が加わった際に、積層体12にクラックが発生してしまう場合がある。
また、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量が30vol%以下であることが好ましい。第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量が30vol%より大きい場合、空隙が多い膜となってしまうため、導電経路が不連続となり、導電性樹脂層28の導電性が低下して、ESRが高くなる。
さらに、第1の層32a,32bの導電性樹脂層が存在することで、第2の層34a,34bの導電性樹脂層において生じた破壊亀裂の進展が、積層体12側に折れ曲がること(すなわち、積層体側に進展すること)を防ぐことができる。そのため、たわみ応力がかかった際に、導電性樹脂層28の破壊亀裂(クラック)の進展先を安定的に第2の層の34a,34bの導電性樹脂層の方へ選択させることができ、積層体12に破壊亀裂(クラック)が入ることを安定的に抑制することができる。
なお、第1の層32a,32bの導電性樹脂層の空隙量が10vol%より大きい場合、第1の層32a,32bの導電性樹脂層の凝集力が低くなることで、第2の層34a,34bの導電性樹脂層に生じた基板たわみの応力による亀裂進展(クラック)が、第1の層32a,32bの導電性樹脂層にも進展するようになる。その結果、破壊亀裂(クラック)の進展が、積層体12側へ折れ曲がってしまい(積層体側に進展してしまい)、フェールセーフ機能の安定性が損なわれて、積層体12にクラックが発生してしまう場合がある。
また、さらに、第3の層36a,36bの導電性樹脂層が存在することで、第2の層34a,34bの導電性樹脂層を保護することができ、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の凝集力の低い状態を安定的に維持することが可能となる。
第3の層36a,36bの導電性樹脂層の空隙量が、10vol%より大きい場合、第3の層36a,36bの導電性樹脂層の空隙が多くなり、めっき液などの水分の浸入経路ができやすくなる。その結果、第3の層36a,36bの導電性樹脂層からめっき液などの水分が浸入しやすくなり、凝集力を低く確保しなければならない第2の層34a,34bの導電性樹脂層にまでめっき液などの水分の浸入を許してしまうことに繋がる。これにより、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の凝集力を低く保つことができなくなり、本発明の積層セラミック電子部品が実装された実装基板にたわみ応力がかかった場合、その応力を第2の層34a,34bの導電性樹脂層内で破壊進展させることで十分に緩和させることができず(すなわち、フェールセーフ機能が発揮されず)、積層体12にクラックが発生してしまう。
次に、式(1)中の、実測膜厚(物理厚)a、金属膜厚(蛍光X線膜厚)b、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bから計算される理論樹脂膜厚c、について説明する。
実測膜厚(物理厚)aは、図6に示すように、積層体12の主面12a,12bまたは側面12c,12d上に位置する導電性樹脂層28の第1の層32a,32b、第2の層34a,34bおよび第3の層36a,36bの各層の厚みを示す。なお、図6では、例として、第3の層36a,36bにおける実測膜厚(物理厚)aを示している。実測膜厚(物理厚)aの測定方法は、積層セラミックコンデンサ10の第1の側面12cまたは第2の側面12dのいずれかの面に対して、第1の側面12cまたは第2の側面12dの面に沿って積層セラミックコンデンサ10を研磨し、第1の側面12cと第2の側面12dとを垂直に結ぶ方向の長さの1/2の長さ(すなわち、1/2W)まで研磨を行う。その後、研磨断面において、第1の側面12c上、第2の側面12d上もしくは第1の主面12a上、第2の主面12b上に形成されている導電性樹脂層28の最も厚い箇所の第1の層32a,32b、第2の層34a,34bおよび第3の層36a,36bの寸法を断面画像から取得する。
金属膜厚(蛍光X線膜厚)bは、図7に示すように、蛍光X線を用いて測定される、導電性樹脂層28内の金属成分のみの総蛍光X線強度を厚み換算した値を示す。金属膜厚(蛍光X線膜厚)bの測定方法は、実測膜厚(物理厚)aを測定した箇所において、「実測膜厚a×実測膜厚aと同じ長さの幅」で規定される導電性樹脂片Pを削り出し、実測膜厚(物理厚)aを測定した方向と垂直な面となる方向Iから、蛍光X線測定装置(日立ハイテクサイエンス社製:SFT9400)を用いて、蛍光X線を照射する。その後、実測膜厚方向に対して一直線上に位置する金属成分の蛍光X線強度を取得し、その結果を厚みに換算した値を、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bとする。なお、図7では、例として、第3の層36a,36bにおける金属膜厚(蛍光X線膜厚)bの厚みの測定方法を示している。
PVCは、導電性樹脂層の各層に含まれている金属粉と樹脂のうち、金属粉/(金属粉+樹脂)の体積比率を示す。つまり、乾燥膜中の体積でどれほど無機成分が占めているかを示す指標である。理論樹脂膜厚cの算出方法は、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bの測定のために取得した導電性樹脂片PをAir雰囲気のTG−DTAを行い、室温以上900℃以下での重量減少を測定することで行う。重量減少分が導電性樹脂層における樹脂成分であるため、金属成分の比重と樹脂成分の比重(便宜的に1とする)から体積比率を算出し、PVCを求める。
ここで、理論樹脂膜厚cは、PVCから計算される。その導電性樹脂層の各層の膜厚中に含まれる樹脂の量を示す。たとえば、PVC=50%、金属膜厚b=10μmの場合、理論樹脂膜厚cは、10/0.5−10=10μmとなる。この算出方法に基づいて、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bから計算される理論樹脂膜厚cが規定される。
空隙膜厚とは、実測膜厚(物理厚)aを測定した箇所における導電性樹脂層の各層における空隙の総膜厚を示し、空隙膜厚=a−b−cにより算出される。
さらに、本発明にかかる積層セラミックコンデンサ10は、図8に示すように、第1の主面12aおよび第2の主面12b上の一部、並びに第1の側面12cおよび第2の側面12d上の一部に接触する第1の層32a,32bの長さを寸法A、第1の主面12aおよび第2の主面12b上の一部、並びに第1の側面12cおよび第2の側面12d上の一部に接触する第2の層34a,34bの長さを寸法B、第1の主面12aおよび第2の主面12b上の一部、並びに第1の側面12cおよび第2の側面12d上の一部に接触する第3の層36a,36bの長さを寸法Cとしたとき、寸法A:寸法B:寸法C=15〜70:10〜65:10〜65(ただし、寸法Aの比率+寸法Bの比率+寸法Cの比率=100)であるという特徴を有する。
これにより、仮に、基板にたわみ応力が加わっても、たわみ応力による破壊亀裂の発生が積層体12に発生する前に第2の層34a,34bの導電性樹脂層に発生および進展させ、積層体12にかかるたわみ応力に逃がすことができ、積層体12へのクラック発生を抑制することができる。
また、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の寸法Bの比率が10より小さい場合、第1の主面12aおよび第2の主面12b上ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第2の層34a,34bの導電性樹脂層の寸法が短くなることで、第2の層34a,34bの導電性樹脂層において、応力を逃がすための破壊亀裂を十分に発生させることができなくなり、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の破壊進展によるフェールセーフ機能を安定的に発揮できなくなる。その結果、基板にたわみ応力が加わった際に、積層体12の方にクラックが発生することに繋がる。
一方で、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の寸法Bの比率が65より大きい場合、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第2の層34a,34bの寸法Bが長くなってしまい、第1の層32a,32bもしくは第3の層36a,36bの導電性樹脂層が必要とする寸法比率下限を下回るため、第1の層32a,32bおよび第3の層36a,36bの導電性樹脂層の本来の機能を発揮することが困難となる。
なお、第1の層32a,32bの寸法Aの比率が15より小さい場合、第1の層32a,32bの導電性樹脂層の機能が発揮することが困難となり、第2の層34a,34bの導電性樹脂層において生じた基板たわみの応力による亀裂進展が第1の層32a,32bの導電性樹脂層にも進展するようになる。その結果、亀裂進展が積層体12側へ折れ曲がってしまい(積層体12側に進展し)、フェールセーフ機能の安定性が損なわれて、積層体12にクラックが発生することがある。
一方で、第1の層32a,32bの導電性樹脂層の寸法Aの比率が70より大きい場合、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第1の層32a,32bの導電性樹脂層の寸法Aが長くなってしまい、第2の層34a,34bもしくは第3の層36a,36bの導電性樹脂層が必要とする寸法比率の下限を下回るため、第2の層34a,34bおよび第3の層36a,36bの導電性樹脂層の本来の機能を発揮することが困難となる。
また、第3の層36a,36bの導電性樹脂層の寸法Cの比率が10より小さい場合、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第3の層36a,36bの導電性樹脂層の寸法Cが短くなることで第3の層36a,36bの導電性樹脂層を通り越して第2の層34a,34bの導電性樹脂層にめっき液などの水分が浸入してしまうことがあるため、第3の層36a,36bの導電性樹脂層の機能である第2の層34a,34bの導電性樹脂層のシール性を十分に確保することが困難となる。そのため、第3の層36a,36bの導電性樹脂層からめっき液などの水分が浸入しやすくなり、凝集力を低く確保しなければならない第2の層34a,34bの導電性樹脂層にまで、めっき液などの水分の浸入を許してしまうことに繋がる。これにより、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の凝集力を低く保つことが困難となり、本発明の積層セラミックコンデンサが実装された実装基板にたわみ応力がかかった場合、その応力を第2の層34a,34bの導電性樹脂層内で破壊進展させることで十分に緩和させることができず(すなわち、フェールセーフ機能が発揮されず)、積層体12にクラックが発生する場合が生ずる。
さらに、第3の層36a,36bの導電性樹脂層の寸法Cの比率が65より大きい場合、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第3の層36a,36bの導電性樹脂層の寸法Cが長くなることから、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する第1の層32a,32bの導電性樹脂層および第2の層34a,34bの導電性樹脂層の寸法を十分に確保することが困難となる。したがって、第1の層32a,32bまたは第2の層34a,34bの導電性樹脂層が必要とする寸法比率の下限を下回るため、第1の層32a,32bおよび第2の層34a,34bの導電性樹脂層の本来の機能を発揮することが困難となる。
次に、導電性樹脂層28を構成する第1の層32a,32b、第2の層34a,34bおよび第3の層36a,36bの寸法比率の測定方法について説明する。
積層セラミックコンデンサ10の第1の側面12cまたは第2の側面12dのいずれかの面に対して、第1の側面12cまたは第2の側面12dの面に沿って積層セラミックコンデンサ10を研磨していき、第1の側面12cと第2の側面12dとを垂直に結ぶ方向の長さの1/2の長さ(1/2W)まで研磨を行う。その後、研磨断面において、第1の主面12aおよび第2の主面12bに接触している導電性樹脂層28の第1の層32a,32bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法を測定して寸法Aとし、第1の主面12aおよび第2の主面12bに接触している導電性樹脂層28の第2の層34a,34bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法を測定して寸法Bとし、第1の主面12aおよび第2の主面12bに接触している導電性樹脂層28の第3の層36a,36bの第1の端面12eおよび第2の端面12fを結ぶ長さ方向zの寸法を測定して寸法Cとする。そして、寸法Aと寸法Bと寸法Cとを全て足し合わせたものを100と規定し、各層の寸法比率を算出する。
第1の端面12eに位置する一方の導電性樹脂層28aおよび第2の端面12fに位置する他方の導電性樹脂層28bの高さ方向中央部における一方の導電性樹脂層28aおよび他方の導電性樹脂層28bの厚みは、10μm以上200μm以下であることが好ましく、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する一方の導電性樹脂層28aおよび他方の導電性樹脂層28bの長さ方向zの中央部における一方の導電性樹脂層28aおよび他方の導電性樹脂層28bの厚みは、3μm以上60μm以下程度であることが好ましい。
導電性樹脂層28は、熱硬化性樹脂および金属を含む。導電性樹脂層28は、熱硬化性樹脂を含むため、たとえば、めっき膜や導電性ペーストの焼成物からなる導電層よりも柔軟性に富んでいる。このため、積層セラミックコンデンサに物理的な衝撃や熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合であっても、導電性樹脂層28が緩衝層として機能し、積層セラミックコンデンサへのクラックを防止することができる。
導電性樹脂層28に含まれる金属としては、Ag、Cu、またはそれらの合金を使用することができる。また、金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用することができる。金属粉の表面にAgコーティングされたものを使用する際には金属粉としてCuやNiを用いることが好ましい。また、Cuに酸化防止処理を施したものを使用することもできる。特に、導電性樹脂層28に含まれる金属としてAgの導電性金属粉を用いることは、Agは金属の中でもっとも比抵抗が低いため電極材料に適しており、Agは貴金属であるため酸化せず耐候性が高いため、好ましい。なお、導電性樹脂層28に含まれる金属としてAgコーティングされた金属を用いることは、上記のAgの特性を保ちつつ、母材の金属を安価なものにすることが可能になるため、好ましい。
なお、導電性樹脂層に含まれる金属は、1種類からなる金属粉を用いてもよく、複数種類、たとえば、第1の金属成分と第2の金属成分からなる金属粉を用いてもよい。
第1の金属成分は、たとえば、Sn、In、Biや、これらの金属の少なくとも一種を含む合金からなることが好ましい。なかでも、第1の金属成分は、SnまたはSnを含む合金からなることがより好ましい。Snを含む合金の具体例としては、たとえば、Sn−Ag、Sn−Bi、Sn−Ag−Cu等が挙げられる。
第2の金属成分は、たとえば、Cu、Ag、Pd、Pt、Auなどの金属やこれらの金属のうちの少なくとも一種を含む合金からなることが好ましい。なかでも、第2の金属成分は、CuやAgであることが好ましい。
導電性樹脂層28に含まれる金属は、主に導電性樹脂層28における通電性を担う。具体的には、導電性フィラー同士が接触することにより、導電性樹脂層28の内部に通電経路が形成される。
導電性樹脂層28の樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの公知の種々の熱硬化性樹脂を使用することができる。その中でも、耐熱性、耐湿性、密着性などに優れたエポキシ樹脂は、最も適切な樹脂の一つである。
また、導電性樹脂層28には、熱硬化性樹脂とともに、硬化剤を含むことが好ましい。ベース樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂の硬化剤としては、フェノール系、アミン系、酸無水物系、イミダゾール系など公知の種々の化合物を使用することができる。
めっき層30は、一方のめっき層30aと他方のめっき層30bとを有する。めっき層30は、導電性樹脂層28を覆うように形成される。
具体的には、一方のめっき層30aは、一方の導電性樹脂層28a上の第1の端面12eに配置され、一方の導電性樹脂層28aの第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dに至るように設けられることが好ましい。もっとも、一方のめっき層30aは、一方の導電性樹脂28a上の第1の端面12e上のみに配置されていてもよい。
また、他方のめっき層30bは、他方の導電性樹脂層28b上の第2の端面12fに配置され、他方の導電性樹脂層28bの第1の主面12a、第2の主面12b、第1の側面12cおよび第2の側面12dに至るように設けられることが好ましい。もっとも、他方のめっき層30bは、他方の導電性樹脂28b上の第2の端面12f上のみに配置されていてもよい。
また、めっき層30としては、たとえば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等から選ばれる少なくとも1つを含む。
めっき層30は、複数層によって形成されてもよい。この場合、めっき層は、Niめっき層とSnめっき層の2層構造であることが好ましい。
すなわち、一方のめっき層30aは、一方のNiめっき層38aと、一方のNiめっき層38aの表面に位置する一方のSnめっき層40aとを有する。
他方のめっき層30bは、他方のNiめっき層38bと、他方のNiめっき層38bの表面に位置する他方のSnめっき層40bとを有する。
Niめっき層38a,38bが、導電性樹脂層28a,28bの表面を覆うように設けられることで、半田バリア性能を有する。また、Niめっき層38a,38bの表面に、Snめっき層40a、40bを設けることにより、半田の濡れ性を向上させ、実装を容易にすることができる。
第1の端面12eに位置する一方のめっき層30aの高さ方向の中央部における一方のめっき層30aの1層あたりの厚み、および第2の端面12fに位置する他方のめっき層30bの高さ方向の中央部における他方のめっき層30bの1層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
また、第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する一方のめっき層30aの長さ方向zの中央部における一方のめっき層30aの厚み、および第1の主面12aおよび第2の主面12b上、ならびに第1の側面12cおよび第2の側面12d上に位置する他方のめっき層30bの長さ方向zの中央部における他方のめっき層30bの厚みは、1μm以上15μm以下程度であることが好ましい。
積層体12、一方の外部電極24aおよび他方の外部電極24bを含む積層セラミックコンデンサ10の長さ方向zの寸法を寸法Lとし、積層体12、一方の外部電極24aおよび他方の外部電極24bを含む積層セラミックコンデンサ10の積層方向xの寸法を寸法Tとし、積層体12、一方の外部電極24aおよび他方の外部電極24bを含む積層セラミックコンデンサ10の幅方向yの寸法を寸法Wとする。
積層セラミックコンデンサ10の寸法は、長さ方向zの寸法Lが1.0mm以上5.6mm以下、幅方向yの寸法Wが0.5mm以上5.1mm以下、積層方向xの寸法Tが0.5mm以上3.2mm以下であることが好ましい。
図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、導電性樹脂層28が、下地電極層26a,26b上に位置する第1の層32a,32bと、第1の層32a,32b上に位置する第2の層34a,34bと、第2の層34a,34b上に位置する第3の層36a,36bとを有し、第1の層32a,32bおよび第3の層36a,36bについて、式(1)で求められる空隙量が10vol%以下であり、第2の層34a,34bについて、式(1)で求められる空隙量が16vol%以上であり、かつ、第1および第2の主面12a,12b上の一部ならびに第1および第2の側面12c,12d上に接触する第1の層32a,32bの長さを寸法A、第1および第2の主面12a,12b上ならびに第1および第2の側面12c,12d上の一部に接触する第2の層34a,34bの長さを寸法B、第1および第2の主面12a,12b上の一部ならびに第1および第2の側面12c,12d上の一部に接触する第3の層36a,36bの長さを寸法Cとしたとき、寸法Aと、寸法Bと、寸法Cの比率が、寸法A:寸法B:寸法C=15以上70以下:10以上65以下:10以上65以下(ただし、寸法A比率+寸法B比率+寸法C比率=100を満たす)であるので、仮に、積層セラミック電子部品が実装された実装基板に基板応力が加わった際であっても、たわみ試験時の破壊亀裂の進展先を安定的に導電性樹脂層の方へ選択させることができ、積層体に破壊亀裂(クラック)が入ることを抑制することができる。
なお、上述したメカニズムとしては、以下のように考えられる。
すなわち、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量を多くして凝集力を低くしているため、基板応力が加わった際に、積層体12が破壊する前に第2の層34a,34bの導電性樹脂層内で破壊進展させることで、積層体12に破壊亀裂(クラック)が発生することを抑制することができる。なお、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量が少ないうえに、凝集力が高い状態の第1の層32a,32bの導電性樹脂層が存在することで、第2の層34a,34bの導電性樹脂層で生じた破壊亀裂の進展が、積層体12側に折れ曲がること(積層体側に進展すること)を防ぐことができる。また、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量が少ないうえに、めっき液などの水分浸入を抑制することのできる第3の層36a,36bの導電性樹脂層が存在することで、第2の層34a,34bの導電性樹脂層を保護し、破壊進展において基板応力を逃がす状態を安定的に維持することができる。
また、第1の層32a,32b、第2の層34a,34bおよび第3の層36a,36bの導電性樹脂層は、少なくとも、第1および第2の主面12a,12b上ならびに第1および第2の側面12c,12d上に位置する膜厚が薄すぎる場合は、それぞれの層が持つ上記機能を発揮することが困難となるため、寸法A、寸法Bおよび寸法Cにより規定される条件を確保しうる膜厚を有していることで、各層の機能を安定的に発揮することが可能となる。
その結果、基板曲げ応力に対するフェールセーフ機能を安定化させることが可能となり、積層セラミックコンデンサ10の外部電極24に求められる実装性および導電性を両立することが可能となる。
また、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、第2の層34a,34bの導電性樹脂層の空隙量が、30vol%以下であると、導電性樹脂層28における導電経路を確保することができるため、比較的低いESRを維持することができる。
さらに、図1に示す積層セラミックコンデンサ10では、下地電極層26にガラス成分を含んでいると、そのガラス成分が積層体12と下地電極層26との接着剤の役割をし、さらに、金属が満たされていない空間をガラスが満たすことで、完全に密封させる役割を有することから、耐湿性が向上する。
2.積層セラミックコンデンサの製造方法
次に、積層セラミック電子部品である積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
まず、一方の内部電極層および他方の内部電極層を有する積層体を準備する。
具体的には、まず、セラミック粉末を含むセラミックペーストを、たとえば、スクリーン印刷法などによりシート状に塗布し、乾燥させることにより、セラミックグリーンシートが作製される。
次に、セラミックグリーンシートの上に、内部電極形成用の導電性ペーストを、たとえば、スクリーン印刷法やグラビア印刷法などにより所定のパターンに塗布し、内部電極形成用導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートと、内部電極形成用導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートとが用意される。なお、セラミックペーストや、内部電極形成用の導電性ペーストには、たとえば、バインダや溶媒が含まれるが、公知の有機バインダや有機溶剤を用いてもよい。
続いて、内部電極形成用導電パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートが所定枚数積層され、その上に、内部電極形成用導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートが順次積層され、さらに、内部電極形成用導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを所定枚数積層することにより、マザー積層体が作製される。
なお、必要に応じて、マザー積層体は、静水圧プレスなどの手段により積層方向に圧着してもよい。
その後、マザー積層体は、所定の形状寸法に切断され、生の積層体チップが切り出される。このとき、生の積層体チップに対してバレル研磨などを施し、積層体の角部や稜線部に丸みをつけてもよい。
続いて、切り出された生の積層体チップが焼成され、積層体の内部に一方の内部電極層および他方の内部電極層が配され、一方の内部電極層が第1の端面に引き出され、他方の内部電極層が第2の端面に引き出された積層体が生成される。なお、生の積層体チップの焼成温度は、セラミックの材料や内部電極形成用導電ペーストの材料に依存するが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
次に、下地電極層が形成される。まず、焼成後の積層体チップの両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布し、焼き付け、一方の外部電極の一方の下地電極層および他方の外部電極の他方の下地電極層が形成される。焼き付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
その後、焼付け層からなる下地電極層の表面を覆うように熱硬化性樹脂および金属成分を含む導電性樹脂ペーストを塗布し、180℃以上550℃以下の温度で熱処理を行い、樹脂を熱硬化させ、導電性樹脂層を形成する。このときの熱処理時の雰囲気は、N2雰囲気であることが好ましい。また、樹脂の飛散を防ぎ、かつ、各種金属成分の酸化を防ぐため、酸素濃度は100ppm以下に抑えることが好ましい。
より、具体的には、まず、下地電極層上に、導電性樹脂層の第1の層用の導電性樹脂ペーストを塗布し、180℃以上550℃以下の温度で熱処理を行い、樹脂を熱硬化させて第1の層の導電性樹脂層を形成する。その後、第1の層の導電性樹脂層の上に、第2の層用の導電性樹脂ペーストを塗布し、180℃以上550℃以下の温度で熱処理を行い、樹脂を熱硬化させて第2の層の導電性樹脂層を形成する。さらにその後、第2の層の導電性樹脂層の上に、第3の層用の導電性樹脂ペーストを塗布し、180℃以上550℃以下の温度で熱処理を行い、樹脂を熱硬化させて第3の層の導電性樹脂層を形成する。
第1の層、第2の層および第3の層の各導電性樹脂層の塗布方法は、たとえば、ディップ工法、スクリーン工法、ローラー塗布工法を用いることができる。
また、導電性樹脂層を構成する第1の層、第2の層および第3の層の各層の空隙量は、それぞれの層の導電性樹脂ペーストに含有される金属粉の量(PVC)、添加物の量、それぞれの層の導電性樹脂層を硬化する際の温度などによって、導電性樹脂層を構成する第1の層、第2の層および第3の層の各層の空隙量を調整することができる。
さらに、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第1の層の長さ(寸法A)、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第2の層の長さ(寸法B)、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第3の層の長さ(寸法C)、としたとき、寸法A:寸法B:寸法Cにより表される各寸法の比率は、導電性樹脂ペーストをディップ工法により塗布する際、ディップ工法時におけるブレードクリアランス、積層体のペーストへの突入量、ペーストの粘度などを調整することで、コントロールすることができる。その結果、積層体の第1の主面、第2の主面ならびに第1の側面、第2の側面への導電性樹脂ペーストの濡れ上がり量をコントロールすることで、狙いの比率を実現することができる。
その後、導電性樹脂層上にめっき層を形成する。めっき層は電解めっきや無電解めっきなどで形成する。
上述のようにして、図1に示す積層セラミックコンデンサ10が製造される。
3.実験例
次に、上述した本発明にかかる積層セラミック電子部品の効果を確認するために、積層セラミック電子部品として積層セラミックコンデンサを製造し、導電性樹脂層を構成する各層の空隙量および寸法比率を変化させた試料を準備し、基板曲げ試験を行い、凝集破壊が生じる第2の層の凝集破壊の数、および積層体へのたわみクラックの発生数を確認した。また、一部の試料について、基板曲げ試験後の試料のESRを測定し、積層セラミックコンデンサの信頼性を確認した。
(1)実験例における試料の仕様
まず、試料番号1ないし試料番号23に対する試料を作製するために、上述した積層セラミック電子部品の製造方法にしたがって、以下のような仕様の積層セラミックコンデンサを作製した。
・積層セラミックコンデンサのサイズL×W×T(設計値を含む):3.2mm×1.6mm×1.6mm
・セラミック層の材料:BaTiO3
・容量:1μF
・定格電圧:50V
・外部電極の構造
下地電極層:導電性金属(Cu)とガラス成分を含む電極
端面膜厚:約80μm
第1の層、第2の層、第3の層の導電性樹脂層:金属フィラー:AgコートCu
樹脂:エポキシ系
熱硬化温度:200℃
第1の端面および第2の端面に位置する一方および他方の下地電極層の高さ方向中央部における一方および他方の導電性樹脂層の厚み:80μm
第1の主面および第2の主面、ならびに第1の側面および第2の側面上に位置する一方および他方の下地電極層の長さ方向の中央部における一方および他方の導電性樹脂層の厚み:30μm
各試料番号の試料における第1の層、第2の層、第3の層の各層の式(1)に基づいて算出される空隙量は表1ないし表6を参照。
各試料番号の試料における第1の層、第2の層、第3の層の各層の寸法比率は表1ないし表6を参照。
めっき層:Niめっき層(厚さ:3μm)とSnめっき層(4μm)の2層構造
なお、試料番号1ないし試料番号23を準備する際に、導電性樹脂層を形成する工程では、第1の層、第2の層、第3の層の各導電性樹脂層はディップ工法を用いた。
また、第1の層、第2の層、第3の層の各導電性樹脂層の空隙量は、金属粉の量(PVC)を調整することによりコントロールした。
さらに、第1の層、第2の層、第3の層の各導電性樹脂層の寸法A:寸法B:寸法Cの各寸法比率は、ブレードクリアランスを調整することによりコントロールした。
(2)各測定方法
(a)空隙量の算出方法
空隙量は、以下の式を用いて算出した。
空隙量(vol%)=(a−b−c)/a×100
a:実測膜厚(物理厚)、
b:金属膜厚(蛍光X線膜厚)
c:bから計算される理論樹脂膜厚(PVCから算出)
ここで、実測膜厚(物理厚)aは、図6に示すように、積層セラミックコンデンサの第1の側面または第2の側面のいずれかの面に対して、第1の側面または第2の側面の面に沿って積層セラミックコンデンサを研磨し、第1の側面と第2の側面とを垂直に結ぶ方向の長さの1/2の長さ(すなわち、1/2W)まで研磨を行い、その後、研磨断面において、第1の側面上、第2の側面上もしくは第1の主面上、第2の主面上に形成されている導電性樹脂層の最も厚い箇所の第1の層、第2の層および第3の層の寸法を断面画像から取得することにより測定した。
また、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bは、図7に示すように、実測膜厚(物理厚)aを測定した箇所において、「実測膜厚a×実測膜厚aと同じ長さの幅」で規定される導電性樹脂片Pを削り出し、実測膜厚(物理厚)aを測定した方向と垂直な面となる方向Iから、蛍光X線測定装置(日立ハイテクサイエンス社製:SFT9400)を用いて、蛍光X線を照射し、その後、実測膜厚方向に対して一直線上に位置する金属成分の蛍光X線強度を取得し、その結果を厚みに換算した値を、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bとすることにより測定した。
また、理論樹脂膜厚cは、以下のようにして求めた。すなわち、まず、金属膜厚(蛍光X線膜厚)bの測定のために取得した導電性樹脂片PをAir雰囲気のTG−DTAを行い、室温以上900℃以下での重量減少を測定することで行い、重量減少分が導電性樹脂層における樹脂成分であるため、金属成分の比重と樹脂成分の比重(便宜的に1とする)から体積比率を算出し、PVCを求めた。そして、理論樹脂膜厚cをPVCに基づいて算出した。なお、PVCとは、導電性樹脂層に含まれている金属粉と樹脂のうち、金属粉/(金属粉+樹脂)の体積比率を示す。
(b)導電性樹脂層の各層の寸法比率の測定方法
試料である積層セラミックコンデンサの第1の側面または第2の側面のいずれかの面に対して、第1の側面または第2の側面の面に沿って積層セラミックコンデンサを研磨していき、第1の側面と第2の側面とを垂直に結ぶ方向の長さの1/2の長さ(1/2W)まで研磨を行った。その後、研磨断面において、第1の主面および第2の主面に接触している導電性樹脂層の第1の層の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法を測定して寸法Aとし、第1の主面および第2の主面に接触している導電性樹脂層の第2の層の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法を測定して寸法Bとし、第1の主面および第2の主面に接触している導電性樹脂層の第3の層の第1の端面および第2の端面を結ぶ長さ方向zの寸法を測定して寸法Cとした。そして、寸法Aと寸法Bと寸法Cとを全て足し合わせたものを100と規定し、各層の寸法比率を算出した。
(3)試験および評価方法
(a)基板曲げ試験
まず、試料である積層セラミックコンデンサを、半田ペーストを用いて厚み1.6mmの基板に実装した。そして、積層セラミックコンデンサが実装されていない側の基板面に対して、直径1mmの押し棒にて基板を曲げ、機械的ストレスをかけ基板曲げ試験を実施した。このとき、保持時間は5秒とし、曲げ量は5mm、試料数は、各試料につき30個とした。なお、基板曲げ試験後は、基板から積層セラミックコンデンサを取り外し、以下に説明する方法により、凝集破壊の有無を確認した。
(b)基板曲げ後の積層体へのクラックおよび第2の層の凝集破壊の確認方法
基板曲げ試験後にホットプレートを用いて半田を溶解させ、基板から積層セラミックコンデンサを取り外し、実装状態から90度倒した状態で樹脂埋めをした。その後、積層セラミックコンデンサの第1の主面および第2の主面もしくは第1の側面および第2の側面のいずれかの面に対して、第1の側面または第2の側面に沿って積層セラミックコンデンサを研磨し、第1の側面と第2の側面とを垂直に結ぶ方向の長さ1/2の長さ(1/2W)まで研磨を行った。その後、研磨断面において、最低10倍以上の倍率の顕微鏡で積層セラミックコンデンサの観察を行い、積層体にクラックが発生している試料数と第2の層の導電性樹脂層にて破壊進展が発生している試料数とをカウントした。
なお、破壊進展のカウントについては、1つの積層セラミックコンデンサの一方の外部電極および他方の外部電極の両方の外部電極において確認を行った。
(c)ESRの測定方法
試料である積層セラミックコンデンサを半田ペーストにて基板に実装し、ネットワークアナライザ(keysight社製:E5061B)を用いて、測定周波数10MHzの条件でESR(等価直列抵抗)を測定した。
評価結果が表1ないし表6に示される。表1は、第1の層の空隙量を変化させた結果、表2は、第2の層の空隙量を変化させた結果、表3は、第3の層の空隙量を変化させた結果を示す。また、表4は、第1の層の寸法Aの比率を変化させた結果、表5は、第2の層の寸法Bを変化させた結果、表6は、第3の層の寸法Cを変化させた結果を示す。なお、各表中の*印を付した試料番号の試料は、本発明の範囲外である。
Figure 2020088190
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(3)実験結果
表1ないし表3は、第1の層、第2の層および第3の層のそれぞれの層の空隙量を変化させた場合の実験結果を示す。なお、表1ないし表3に示す試料番号1ないし試料番号11は、いずれの試料番号の試料も、寸法A:寸法B:寸法C=15〜70:10〜65:10〜65(寸法A比率+寸法B比率+寸法C比率=100)の条件を満たしている。
まず、表1に示すように、試料番号1、試料番号2および試料番号3の試料は、いずれも第1の層の導電性樹脂層の空隙量が10vol%以下であり、かつ、第2の層の導電性樹脂層の空隙量が16vol%以上であり、第3の層の導電性樹脂層の空隙量が10vol%以下であるので、いずれの試料番号の試料についても、第2の層の導電性樹脂層への破壊が進展した試料が存在し、フェールセーフ機能が生じたうえで、30個中において、積層体に対するクラックは見られなかった。
一方、試料番号4の試料は、第1の層の導電性樹脂層の空隙量は23vol%であり、10vol%を超えるので、30個中2個において積層体へのクラックが発生した。
次に、表2に示すように、試料番号6、試料番号2、試料番号7および試料番号8は、いずれも第2の層の導電性樹脂層の空隙量が16vol%以上であり、かつ、第1の層の導電性樹脂層の空隙量が10vol%以下であり、第3の層の導電性樹脂層の空隙量が10vol%以下であるので、いずれの試料番号の試料についても、第2の層の導電性樹脂層への破壊が進展した試料が存在し、フェールセーフ機能が生じたうえで、30個中において、積層体に対するクラックは見られなかった。
一方、試料番号5の試料は、第2の層の導電性樹脂層の空隙量は8vol%であり、16vol%より小さいので、30個中1個において積層体へのクラックが発生した。
なお、ESRを測定した結果をみると、試料番号8は、第2の層の導電性樹脂層の空隙量が50vol%であり、30vol%を超えるので、空隙量が多いことから導電経路が不連続となり、導電性樹脂層の導電性が低下したため、ESRが230mΩと他の試料と比較して高い結果となった。
また、表3に示すように、試料番号9、試料番号2および試料番号10は、いずれも第3の層の導電性樹脂層の空隙量が10vol%以下であり、かつ、第1の層の導電性樹脂層の空隙量が10vol%以下であり、第2の層の導電性樹脂層の空隙量が16vol%以上であるので、いずれの試料番号の試料についても、第2の層の導電性樹脂層への破壊が進展した試料が存在し、フェールセーフ機能が生じたうえで、30個中において、積層体に対するクラックは見られなかった。
一方、試料番号11の試料は、第3の層の導電性樹脂層の空隙量は22vol%であり、10vol%を超えるので、30個中3個において積層体へのクラックが発生した。
続いて、表4ないし表6は、A寸法、B寸法およびC寸法を変化させた場合の実験結果を示す。なお、表4ないし表6に示す試料番号2、ならびに試料番号12ないし試料番号23は、いずれの試料番号の試料も、第1の層および第3の層の空隙量は10vol%以下であり、第2の層の空隙量は16vol%以上である。
まず、表4に示すように、試料番号13、試料番号2および試料番号14は、いずれも寸法Aの比率が15以上70以下であり、かつ、寸法Bの比率が10以上65以下であり、寸法Cの比率が10以上65以下であるので、いずれの試料番号の試料についても、第2の層の導電性樹脂層への破壊の進展した試料が存在し、フェールセーフ機能が生じたうえで、30個中において、積層体に対するクラックは見られなかった。
一方、試料番号12の試料は、寸法Aの比率が4であり15より小さいので、30個中1個において、積層体へのクラックが発生し、試料番号15の試料は、寸法Aの比率が90であり70を超えるので、30個中2個において、積層体へのクラックが発生した。
次に、表5に示すように、試料番号17、試料番号2および試料番号18は、いずれも寸法Bの比率が10以上65以下であり、かつ、寸法Aの比率が15以上70以下であり、寸法Cの比率が10以上65以下であるので、いずれの試料番号の試料についても、第2の層の導電性樹脂層への破壊の進展した試料が存在し、フェールセーフ機能が生じたうえで、30個中において、積層体に対するクラックは見られなかった。
一方、試料番号16の試料は、寸法Bの比率が5であり10より小さいので、30個中5個において、積層体へのクラックが発生し、試料番号19の試料は、少なくとも寸法Bの比率が82であり65を超えるので、30個中2個において、積層体へのクラックが発生した。
また、表6に示すように、試料番号21、試料番号2および試料番号22は、いずれも寸法Cの比率が10以上65以下であり、かつ、寸法Aの比率が15以上70以下であり、寸法Bの比率が10以上65以下であるので、いずれの試料番号の試料についても、第2の層の導電性樹脂層への破壊の進展した試料が存在し、フェールセーフ機能が生じたうえで、30個中において、積層体に対するクラックは見られなかった。
一方、試料番号20の試料は、寸法Cの比率が3であり10より小さいので、30個中2個において、積層体へのクラックが発生し、試料番号23の試料は、少なくとも寸法Cの比率が80であり65を超えるので、30個中3個において、積層体へのクラックが発生した。
以上の結果から、積層セラミック電子部品について、その導電性樹脂層が、下地電極層上に位置する第1の層と、第1の層上に位置する第2の層と、第2の層上に位置する第3の層とを有し、第1の層および第3の層について、式(1)で求められる空隙量が10vol%以下であり、第2の層について、式(1)で求められる空隙量が16vol%以上であり、かつ、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上に接触する第1の層の長さを寸法A、第1および第2の主面上ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第2の層の長さを寸法B、第1および第2の主面上の一部ならびに第1および第2の側面上の一部に接触する第3の層の長さを寸法Cとしたとき、寸法Aと、寸法Bと、寸法Cの比率が、寸法A:寸法B:寸法C=15以上70以下:10以上65以下:10以上65以下(ただし、寸法A比率+寸法B比率+寸法C比率=100を満たす)であるので、仮に、積層セラミック電子部品が実装された実装基板に基板応力が加わった際であっても、たわみ試験時の破壊亀裂の進展先を安定的に導電性樹脂層の方へ選択させることができ、積層体に破壊亀裂(クラック)が入ることを抑制することができることが確認された。その結果、基板曲げ応力に対するフェールセーフ機能を安定化させることが可能となり、本来、積層セラミック電子部品の外部電極に求められる実装性および導電性を両立することが可能となることが明らかとなった。
なお、以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
10 積層セラミックコンデンサ
12 積層体
12a 第1の主面
12b 第2の主面
12c 第1の側面
12d 第2の側面
12e 第1の端面
12f 第2の端面
14 セラミック層
15a 外層部
15b 内層部
16 内部電極層
16a 一方の内部電極層
16b 他方の内部電極層
16c 浮き内部電極層
18a 一方の対向電極部
18b 他方の対向電極部
18c 対向電極部
20a 一方の引出電極部
20b 他方の引出電極部
22a 側部(Wギャップ)
22b 端部(Lギャップ)
24 外部電極
24a 一方の外部電極
24b 他方の外部電極
26 下地電極層
26a 一方の下地電極層
26b 他方の下地電極層
28 導電性樹脂層
28a 一方の導電性樹脂層
28b 他方の導電性樹脂層
30 めっき層
30a 一方のめっき層
30b 他方のめっき層
32a 一方の第1の層
32b 他方の第1の層
34a 一方の第2の層
34b 他方の第2の層
36a 一方の第3の層
36b 他方の第3の層
38a 一方のNiめっき層
38b 他方のNiめっき層
40a 一方のSnめっき層
40b 他方のSnめっき層
x 積層方向
y 幅方向
z 長さ方向

Claims (3)

  1. 積層された複数のセラミック層と積層された複数の内部電極層とを含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、前記積層方向に直交する幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、前記積層方向および前記幅方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面を有する積層体と、
    前記複数の内部電極層は、前記第1の端面に露出する一方の内部電極層と、前記第2の端面に露出する他方の内部電極層と、を有し、
    前記一方の内部電極層に接続される前記第1の端面上および前記第1および前記第2の主面上の一部、ならびに前記第1および前記第2の側面上の一部に配置された一方の外部電極と、
    前記他方の内部電極層に接続される前記第2の端面上および前記第1および前記第2の主面上の一部、ならびに前記第1および前記第2の側面上の一部に配置された他方の外部電極と、
    を有する、積層セラミック電子部品において、
    前記一方の外部電極および前記他方の外部電極は、金属を含む下地電極層と、前記下地電極層上に配置される熱硬化性樹脂および金属成分とを含む導電性樹脂層と、前記導電性樹脂層上に配置されるめっき層と、を有し、
    前記導電性樹脂層は、前記下地電極層上に位置する第1の層と、前記第1の層上に位置する第2の層と、前記第2の層上に位置する第3の層とを有し、
    前記第1の層および前記第3の層は、以下の式(1)で求められる空隙量が10vol%以下であり、前記第2の層は、以下の式(1)で求められる空隙量が16vol%以上であり、
    前記第1および前記第2の主面上の一部ならびに前記第1および前記第2の側面上に接触する前記第1の層の長さを寸法A、前記第1および前記第2の主面上ならびに前記第1および前記第2の側面上の一部に接触する前記第2の層の長さを寸法B、前記第1および前記第2の主面上の一部ならびに前記第1および前記第2の側面上の一部に接触する前記第3の層の長さを寸法Cとしたとき、寸法Aと、寸法Bと、寸法Cの比率が、寸法A:寸法B:寸法C=15以上70以下:10以上65以下:10以上65以下(ただし、寸法A比率+寸法B比率+寸法C比率=100を満たす)である、積層セラミック電子部品。
    空隙量(vol%)=(a−b−c)/a×100・・・(1)
    a:実測膜厚(物理厚)、
    b:金属膜厚(蛍光X線膜厚)
    c:bからPVC計算される理論樹脂膜厚
  2. 前記第2の層は、空隙量が30vol%以下である、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記下地電極層は、ガラス成分を含んでいる、請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
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