JP2020086244A - 電子写真感光体および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した印写品質を長期にわたり維持することのできる電子写真感光体と、これを備えた画像形成装置を提供する。【解決手段】本開示の電子写真感光体10は、導電性の基体1と、基体1の外表面を被覆する表面被覆層2とを備える。表面被覆層2は、光導電層23と、光導電層23よりも外側に位置する外側保護層22とを含む。外側保護層22は、積層方向の層厚さが、下記式(1)で表される厚さ以上、下記式(2)で表される厚さ以下、の範囲内である。〔(λ/2)/n1〕×(s)・・・(1)、〔(λ/2)/n1〕×(s+0.5)・・・(2)、ただし、上記式(1),(2)において、λは、予め定められた露光予定の光の波長(nm)であり、n1は、前記外側保護層の前記露光予定の波長における光の屈折率であり、sは、正の整数である。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置に関する。
画像形成装置に用いられる電子写真感光体は、例えばアルミニウム製の中空円筒体等、円筒状の導電性基体などの外表面である外周面に、光導電層を含む、アモルファスシリコン(以下「a−Si」とも記す)と各種のドーパントとで構成された多層構造の表面被覆層が、積層形成された構成をとる(特許文献1を参照)。
上述の構成を有する電子写真感光体において、画像形成の主体を担う光導電層への光照射(「露光」ともいう)には、例えば波長が670nmの赤色のレーザ光等、位相と光強度等の揃った均質な光が使用される。
また、光導電層の表面(積層)方向外側には、外側保護層、外面保護層あるいは表面保護層と呼ばれる、光導電層を保護するための層(以下、外側保護層)が形成される。
外側保護層は、例えばアモルファス炭化シリコン(a−SiC)あるいはアモルファス窒化シリコン(a−SiN)などのa−Si系材料、または、アモルファスカーボン(a−C)が用いられるか、あるいはそれらの多層構造をとる。
国際公開第2017/002951号
ところで、前述の構成の電子写真感光体を画像形成装置に組み込んで使用する場合、クリーニングローラまたはクリーニングブレード等、この電子写真感光体の外周表面に直接接触または当接して、摺接する装置が配置される。そのため、使用中の電子写真感光体の表面には、経時で摩耗が生じる。
この経時摩耗によって、画像形成装置の印写品質に問題が発生する場合がある。具体的には、印写画像に、画像すじが生じる等の画像異常が発生する場合がある。なお、この画像すじ等は、電子写真感光体の周方向の摩耗のばらつきに起因して生じる「露光感度のむら」によって発生しているものと考えられる。露光感度は、中間感度ともいう。
本開示の目的は、安定した印写品質を長期にわたり維持することのできる電子写真感光体と、これを備えた画像形成装置を提供することである。
本開示の電子写真感光体は、導電性の基体と、該基体の外表面を被覆する表面被覆層とを備え、
該表面被覆層は、光導電層と、該光導電層よりも外側に位置する外側保護層とを含み、
該外側保護層は、積層方向の層厚さが、下記式(1)で表される厚さ以上、下記式(2)で表される厚さ以下、の範囲内である、電子写真感光体である。
〔(λ/2)/n1〕×(s) ・・・(1)
〔(λ/2)/n1〕×(s+0.5) ・・・(2)
ただし、上記式(1),(2)において、λは、予め定められた露光予定の光の波長(nm)であり、n1は、前記外側保護層の前記露光予定の波長における光の屈折率である。また、sは正の整数であるものとする。
また、本開示の画像形成装置は、前述の電子写真感光体を備えることを特徴とする。
本開示の電子写真感光体は、例えば使用によって、電子写真感光体の外周表面に、トナークリーニング部材の摺接に起因する摩耗等が発生した場合でも、印写画像に画像すじ等の画像異常が発生し難く、安定した印写品質を、長期にわたり維持することができる。したがって、使用耐用回数(年数)等、電子写真感光体の寿命を向上させることができる。また、この電子写真感光体を備える画像形成装置は、画像の印写時における画像すじ等の画像異常の発生を抑制することができるとともに、この電子写真感光体の交換回数が低減される等、ランニングコストを軽減することができる。
(a)は実施形態の電子写真感光体の半断面図、(b)は表面被覆層の構成を説明する模式的断面図、(c)は表面被覆層における最外側の表面部分の構造を示す(b)のP部拡大図である。 実施形態に係る画像形成装置の構成を一部断面で示す構造図である。 実施形態の電子写真感光体における外側保護層の厚さと露光感度との関係を表すグラフである。 実施形態の電子写真感光体における最表面保護層の厚さと露光感度との関係を表すグラフである。
以下、実施形態の電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置について、図面を参照しつつ説明する。
実施形態の電子写真感光体10は、図2に示す画像形成装置100に、電子写真感光体単体で、または、電子写真感光体ユニットとして、組み込んで使用される。電子写真感光体10は、図1(a)に示すような、導電性基体である円筒状の基体1の外周面1aに、図1(b)に示す、多層からなる表面被覆層2が、積層形成(成膜)された構成をとる。
表面被覆層2を構成する各層21〜24および導電性を有する基体1について簡単に説明する。
導電性の基体1は、表面被覆層2の支持体となるものである。少なくとも基体1の表面は導電性を有し、図1(a)に示すように、外表面である円周状の外周面1aと、内周面1bと、筒長方向(軸線方向)両端に形成された基体端面1cとを有する。
基体1は、例えばアルミニウム(Al),ステンレススチール(SUS),亜鉛(Zn),銅(Cu),鉄(Fe)などの金属材料、あるいはこれら例示した金属材料を含む合金によって、全体が導電性を有するものとして形成される。実施形態の基体1はアルミニウム系材料で形成される。
アルミニウム系材料は、その上(外表面)に、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を主体とする層を形成する場合、それらの層との密着性が高く、好適である。基体1は、非導電性材料の表面に、導電性材料による導電性膜を被着したものであってもよい。
実施形態の電子写真感光体10は、前述の基体1上の表面被覆層2として、図1(b)に示すように、感光体外側である最表面側(図示上側)から順に、最表面保護層21、外側保護層22、光導電層23および電荷注入阻止層24が形成される。
なお、最も内側(基体1側)に位置する電荷注入阻止層24は、下部電荷注入阻止層という場合もある。また、光導電層23の外側で、外側保護層22との間に、上部電荷注入阻止層が配設される場合もある。
光導電層23は、レーザ光などを用いた光照射(露光)によってキャリア(電荷)を発生させる役割を有するものである。光導電層23は、例えばアモルファスシリコン(a−Si)系材料ならびにSe−TeあるいはAsSeなどのアモルファスセレン(a−Se)系材料で形成される。
本実施形態の光導電層23は、a−Siまたはa−Siに、炭素(C),窒素(N)および酸素(O)などを加えたa−Si系材料で形成される。また、ドーパントとしてホウ素(B)あるいはリン(P)を含有する。a−Si系材料を用いて光導電層23を形成する場合、その好適な厚さは5〜100μm程度、より具体的には10〜80μmである。
電荷注入阻止層24は、キャリアである電子または正孔の、導電性の基体1からの注入を阻止する役割を有するものであり、例えばアモルファスシリコン(a−Si)系材料で形成される。
電荷注入阻止層24は、正帯電の電子写真感光体であれば、a−Siに、ドーパントとしてホウ素(B)と、場合により窒素(N)もしくは酸素(O)またはその両方を含有させたもので構成する。また、負帯電の電子写真感光体であれば、a−Siに、ドーパントとしてリン(P)と、場合により窒素(N)もしくは酸素(O)またはその両方を含有させたものを用いる。いずれの場合も、電荷注入阻止層24の好適な厚さは、2〜10μmである。
なお、下部の電荷注入阻止層24と前述の光導電層23とを合わせて「感光層」と呼ぶ場合もある。また、図に記載の表面被覆層2は、各層または各膜の厚みを強調して描いているため、層厚さおよび層厚比等は、実際のものとは異なる。
次に、光導電層23の層厚さ方向外側(円筒状基体1の径方向外側)に配置され、この光導電層23を摩耗から保護する役割を担う外側保護層22は、例えばアモルファス炭化シリコン(a−SiC)あるいはアモルファス窒化シリコン(a−SiN)などのa−Si系材料を用いて構成される。
なお、外側保護層22は、後記する最表面保護層21(a−C層)の外側への積層によって、一体の、多層構造の「表面保護層」を構成する。この表面保護層の好適な厚さは、外側保護層22と最表面保護層21とを合わせた2層合計で、0.1〜2μm程度である。
上述のような、外側保護層22のさらに外側で、表面被覆層2における最も表面側(径方向最も外側)に位置する最表面保護層21は、アモルファスカーボン(a−C)で構成される。この最表面保護層21は、比較的硬質のa−Cから構成されているため、耐摩耗性に優れる。なお、最表面保護層21は必須ではなく、備えていなくてもよい。
すなわち、電子写真感光体10は、画像形成装置に組み込まれた後(図2参照)、クリーニングローラ(図2の116B)およびクリーニングブレード(図2の116A)の摺接を受けたとしても、これら2層からなる表面保護層によって、摩耗が発生し難いようになっている。
ところで、先にも述べたように、電子写真感光体10に摺接する、クリーニングローラ116B等の表面硬さや表面粗さ、ローラ等の当接具合や角度、あるいは使用頻度が高い、もしくは経年による使用回数の増加等により、電子写真感光体10の表面(外周)の表面保護層に、摩耗が生じる場合がある。
そこで、本実施形態の電子写真感光体10においては、前記経時摩耗によって最表面保護層21が消滅・消失した場合に備え、前述の外側保護層22は、基体1の径方向である積層方向の層厚さd1が、式(1)で表される厚さ以上、式(2)で表される厚さ以下、の範囲内に設定されている。
〔(λ/2)/n1〕×(s) ・・・(1)
〔(λ/2)/n1〕×(s+0.5) ・・・(2)
ただし、上記式(1),(2)において、λは、先に述べた画像形成装置100が備える露光器(後記図2では112)が発する光の波長(nm)であり、n1は、前記外側保護層の露光予定の波長における光の屈折率、sは、正の整数(実施形態においては、3,4,5,6,7,8のいずれか)である。
すなわち、外側保護層22の層厚さd1が、式(1)で表される厚さ以上、式(2)で表される厚さ以下、であると、外側保護層22に前述の経時摩耗が生じた場合でも、印写される画像に画像すじが生じる等の画像異常の発生を、抑制することができる。
この構成を具体的な例で説明する。図3は、Y軸を「露光感度」(中間感度)〔単位V〕とし、X軸を「SiCの層厚さ」〔単位nm〕として、実施形態の電子写真感光体10における、外側保護層22の層厚さによる露光感度の変化を表した、実施例1のグラフである。
図3のグラフからも分かるように、上層である外側保護層22を透して、下層である光導電層23に、露光用の光(この例では波長670nmのレーザ光)が入射する場合、各層の光屈折率の違い(差)から、光の一部が界面で反射または屈折・散乱するため、露光用の光は、その全て(100%)が光導電層23に入射せず、グラフに示すような、周期性の干渉が生じる。
この干渉の周期は、先にも述べた、式〔(λ/2)/n1〕を用いて算出することが可能であり、例えば、実施例1のように、λを露光の光の波長(670nm)、670nmにおける外側保護層22の屈折率n1を2.03とした場合、その周期(層厚さd1)は165nmとなる。この計算結果は、前述の図3のグラフの結果と、よく一致している。
そこで、本開示の電子写真感光体10は、外側保護層22の層厚さd1を、前記式(1)で表される厚さ以上、前記式(2)で表される厚さ以下、すなわち、図3のグラフでいえば、層厚さd1を、変動する「周期」(定常波様)の極大値(波のピーク)付近に設定することによって、その時点から摩耗が生じて厚さが減じても、露光感度の低下が緩やかで少ない領域、言い換えれば、露光感度の変動が緩やかで、露光後の表面電位むらが生じ難く、画像すじ等を発生し難い領域に、外側保護層22の厚さを設定したものである。
具体的な例で説明すると、実施形態の電子写真感光体10において、前記式(1),(2)の定数sに5を代入した場合、λ=670nm、n1=2.03であれば、外側保護層22の層厚さd1の好適範囲は、825nm以上、907.5nm以下、となる。また、定数sに6を代入した場合、外側保護層22の層厚さd1の好適範囲は、990nm以上、1072.5nm以下、となる。これらの領域(範囲)を、図3のグラフに当てはめてみると、これら「層厚さの好適範囲」は、露光感度(中間感度)の変動周期の極大値(ピーク)付近に位置していることが分かる。
したがって、外側保護層22の積層方向の層厚さd1を、前記式(1)で表される厚さ以上、前記式(2)で表される厚さ以下、の範囲内に設定した、本実施形態の電子写真感光体10は、この構成により、画像形成装置100に組み込まれ、使用によって、電子写真感光体10の外周表面に、トナークリーニング部材の摺接に起因する摩耗等が発生した場合でも、印写画像に画像すじ等の画像異常が発生することが抑制される。また、その結果、安定した印写品質を、長期にわたり維持することができる。
なお、以上の構成は、外側保護層22の外側に、最表面保護層21(a−C層)を備えておらず、最初から外側保護層22に摩耗が発生する電子写真感光体においても、適用される。
次に、本実施形態の電子写真感光体10は、外側保護層22の外側に、感光体の耐摩耗を担う最表面保護層21(a−C層)を備えているため、主に、この最表面保護層21に摩耗が発生する。この摩耗が生じる最表面保護層21にも、前述の外側保護層22と同様の態様が適用される。
すなわち、トナークリーニング部材に当接する、電子写真感光体10の最外側の最表面保護層21においては、基体1の径方向である積層方向の層厚さd2が、式(3)で表される厚さ以上、式(4)で表される厚さ以下、の範囲内に設定されている。
〔(λ/2)/n2〕×(t) ・・・(3)
〔(λ/2)/n2〕×(t+0.5) ・・・(4)
ただし、上記式(3),(4)において、λは、先に述べた画像形成装置100が備える露光器(後記図2では112)が発する光の波長(nm)であり、n2は、最表面保護層21の露光予定の波長における光の屈折率、tは、正の整数(実施形態においては、1,2,3,4,5のいずれか)である。
以上のように、最表面保護層21の層厚さd2が、式(3)で表される厚さ以上、式(4)で表される厚さ以下、であると、最表面保護層21に前述の経時摩耗が生じた場合でも、印写される画像に画像すじが生じる等の画像異常の発生を、抑制することができる。
上記の構成を、具体的な例を用いて説明する。
なお、最表面保護層21の干渉の周期は、式〔(λ/2)/n2〕において、例えば以降の実施例2のように、λを露光の光の波長(670nm)、670nmにおける最表面保護層21の屈折率n2を1.94とした場合、その周期(層厚さd2)は172.7nmである。
また、前記式(3),(4)において、定数tに1を代入した場合、λ=670nm、n2=1.94であれば、最表面保護層21の層厚さd2の好適範囲は、172.7nm以上、259.1nm以下、定数tに2を代入した場合、最表面保護層21の層厚さd2の好適範囲は、345.4nm以上、431.8nm以下、である。
そして、図4のグラフは、図3と同様、Y軸を露光感度〔単位V〕の変化量(イニシャルとの差、すなわち感度差)とし、X軸を層厚さとして、最表面保護層21の層厚さの変化(この例では「研磨量」〔単位nm〕)に応じた露光感度の変化を表したものである。
なお、図4(実施例2)は、所定の初期厚さ(300nm)を有する層に、人工的に摩耗を発生させて層を削りとり、層厚さが減じていく中での「露光感度」(中間感度)の変化を、イニシャルとの差である感度差で記録したものである。したがって、このグラフにおいて、最表面保護層21は、初期に300nmの厚さを有しており、X「研磨量」=0の原点において、最表面保護層21の層厚さd2=300nm、X「研磨量」=100nmの時の残り層厚さd2は200nm、X「研磨量」=200nmの時の残り層厚さd2は100nmであり、X「研磨量」=300nmの時に、最表面保護層21の残り層厚さd2が0(ゼロ)、すなわち初期厚さ300nmの最表面保護層21が全量摩耗して、消滅または消失したことを表す。
図4のグラフにおいて、X「研磨量」が100nm以下(厚さd2が300〜200nm)の範囲では、露光感度の変化量(Y値の変化)は少なく、X「研磨量」が100〜200nm(厚さd2では200〜100nm)の範囲では、露光感度の変化量が大きくなっている。
すなわち、最表面保護層21の層厚さd2(図4のグラフの場合、摩耗後の「残り量」)が、定数tに1を代入した場合の、172.7nm以上、259.1nm以下の範囲内であれば、多少の摩耗が発生しても、露光感度の変化は緩やかで、印写される画像に画像すじが生じる等の画像異常の発生が、抑えられる。また、その結果、安定した印写品質を、長期にわたり維持することが可能となる。
なお、前述の実施例で用いた露光感度(中間感度)とは、電子写真感光体を帯電器で帯電させた後、感光体の幅方向(軸線方向)中央部付近の表面電位が、露光の光を照射後に約1/2の値となる光エネルギーの光を照射したときの、当該中央部付近の表面電位のことである。図3,図4に示したグラフの値は、外径が40mmφの電子写真感光体(感光体ドラム)を、230Vの表面電位になるように帯電させてから、波長が670nm、光量が0.25μJ/cmの光を照射した後の、表面電位(単位:Vボルト)を測定したものである。
次に、以上のようにして製造された電子写真感光体10が組み込まれる画像形成装置100の構成の一例を簡単に説明する。
実施形態に係る画像形成装置100は、画像形成方式としてカールソン法を採用したものであり、図2に概略を示すように、先述の電子写真感光体10と、帯電器111、露光器112、現像ローラ113Aを含む現像器113、転写器114、定着器115である定着ローラ115Aおよび115B、電子写真感光体10に接触するクリーニングローラ116Bとクリーニングブレード116Aとを含むクリーニング器116、および、除電器117等を備える。なお、図中の記録媒体Pに沿った矢印は、記録媒体Pである用紙の移動方向を示す。
帯電器(帯電ローラ)111は、例えば負帯電の電子写真感光体10の表面を負極性に帯電させる役割を有する。本実施形態において帯電器111は、接触型帯電器である。
露光器112は、電子写真感光体10に静電潜像を形成する。本実施形態において露光器112は、レーザ光(発光波長:670nm)を採用する。
現像器113は、電子写真感光体10の静電潜像を現像してトナー像を形成する。現像器113は、現像剤(以下トナー)Tを磁気的に保持する磁気ローラ113Aを備える。
磁気ローラ113Aは、現像器113において摩擦帯電したトナーTを一定の穂長に調整された磁気ブラシの形で電子写真感光体10の表面に搬送する。
転写器114は、電子写真感光体10と転写器114との間の転写領域に供給された記録媒体Pに電子写真感光体10のトナー像を転写する、転写用チャージャ114Aおよび分離用チャージャ114Bを備える。
定着器115は、記録媒体Pに転写されたトナー像を記録媒体Pに定着させる、一対の定着ローラ115A,115Bを備える。
クリーニング器116は、電子写真感光体10の表面に残存するトナーTを除去する、クリーニングローラ116Bおよびクリーニングブレード116Aを備える。
除電器117には、電子写真感光体10の表面電荷を除去するために、特定波長(例えば630nm以上)の光を出射可能なデバイスが用いられる。
以上の構成を有する本実施形態の画像形成装置100では、先に述べた、外側保護層22の層厚さd1が825nm以上907.5nm以下で、かつ、最表面保護層21の層厚さd2が172.7nm以上259.1nm以下に形成された電子写真感光体10が、図2中の電子写真感光体10として組み込まれている。
したがって、本実施形態の画像形成装置100は、画像の印写時における画像すじ等の画像異常の発生が、抑制される。また、それに伴い、この電子写真感光体の交換回数が低減される等、ランニングコストを軽減することが可能になる。
本発明は上述の実施形態および実施例に示したものだけに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で改良または変更ができる。
1 基体
2 表面被覆層
21 最表面保護層
22 外側保護層
23 光導電層
10 電子写真感光体
100 画像形成装置

Claims (5)

  1. 導電性の基体と、該基体の外表面を被覆する表面被覆層と、を備え、
    該表面被覆層は、
    光導電層と、
    該光導電層よりも外側に位置する外側保護層と、を含み、
    該外側保護層は、積層方向の層厚さが、下記式(1)で表される厚さ以上、下記式(2)で表される厚さ以下、の範囲内である電子写真感光体。
    〔(λ/2)/n1〕×(s) ・・・(1)
    〔(λ/2)/n1〕×(s+0.5) ・・・(2)
    上記式(1),(2)において、λは、予め定められた露光予定の光の波長(nm)であり、n1は、前記外側保護層の前記露光予定の波長における光の屈折率である。また、sは正の整数である。
  2. 前記外側保護層のさらに外側に位置する最表面保護層を備え、
    該最表面保護層の積層方向の層厚さが、下記式(3)で表される厚さ以上、下記式(4)で表される厚さ以下、の範囲内である、請求項1に記載の電子写真感光体。
    〔(λ/2)/n2〕×(t) ・・・(3)
    〔(λ/2)/n2〕×(t+0.5) ・・・(4)
    上記式(3),(4)において、λは、予め定められた露光予定の光の波長(nm)であり、n2は、前記最表面保護層の前記露光予定の波長における光の屈折率である。また、tは正の整数である。
  3. 前記外側保護層は、アモルファス炭化シリコン(a−SiC)を含む層である、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記最表面保護層は、アモルファスカーボン(a−C)を含む層である、請求項2または3に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の電子写真感光体を備える画像形成装置。
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JP2013007978A (ja) * 2011-06-27 2013-01-10 Canon Inc 電子写真装置
WO2017002951A1 (ja) * 2015-06-30 2017-01-05 京セラ株式会社 電子写真感光体およびこれを備えた画像形成装置ならびに電子写真感光体の製造装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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