JP2020086044A - 倒立型顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料の移し替えが不要な構造の培養容器を用いることによって作業効率の向上しつつ、その培養容器の底部の形状に起因する光学性能の劣化を抑制して、試料を高精細に観察する。【解決手段】ウエル5の底部6の下面6bに先端を対向させた状態で配置される対物レンズ7と、対物レンズ7とウエル5との相対位置を対物レンズ7の光軸方向に変化させる照準部9と、ウエル5を対物レンズ7の光軸Kと直交する方向に移動可能に支持する電動ステージ11と、対物レンズ7とウエル5との間に対物レンズ7との相対位置が一定に維持された状態で配され、試料Sからの光が透過可能に形成され、上面13aとウエル5の底部6の下面6bとの間に水W2をウエル5の底部6の下面6bに接触させた状態で保持可能な光学部材13とを備える倒立型顕微鏡1である。【選択図】図1

Description

本発明は、倒立型顕微鏡に関するものである。
近年、スフェロイドおよびオルガノイド等の3次元培養細胞の顕微鏡画像データを取得した後、取得した顕微鏡画像データに対して画像解析技術を用いてスクリーニングを行うことによって薬効を評価する方法が注目されている。また、近年、医療および創薬に向けて大きな投資が行われているとともに、医療および創薬の大規模な研究開発が進められている。これら投資および研究開発に呼応し、スフェロイドおよびオルガノイドを取り巻く実験環境にも大きな進展が見られている。その1つに培養容器の改良がある。
従来、球面形状の内部構造、すなわち球面形状の底構造を有するマイクロプレート等の培養容器は存在していたが、それらの培養容器は、ウエルの底部の厚さが均一でなく、スフェロイドおよびオルガノイドの作製は可能であっても、顕微鏡による高精細な観察に耐え得るものではなかった。実際、研究者は顕微鏡観察を行うに際し、作製したスフェロイドまたはオルガノイド等の試料を、平底底面を有するシャーレ等に移し替えてから観察せざるを得なかった。
試料の移し替えには多くの場合においてピペットが用いられるが、ピペットを用いた移し替えには、試料の損傷または汚染の可能性があり、また、慎重な作業が要求されるために時間がかかり、コストもかかるという問題があった。これに対し、近年、この問題を改善可能なマイクロプレートが発売されている(例えば、非特許文献1参照。)。
非特許文献1に記載のマイクロプレートは、ウエルの底部が薄いフィルムによって成型され、中央に外球面構造の凸面を有する底部を備え、細胞が重力によって中央部へ落下する力を得ることにより、細胞凝集を惹き起こす。特許文献1に記載のマイクロプレートは、底部がフィルムによって成型されていることにより底部の厚さが均一であり、底部の厚さが非均一な従来のマイクロプレートと比較して、光学性能の劣化に与える影響が小さく、顕微鏡での観察に耐え得るものとなった。研究者は、このマイクロプレートを用いてスフェロイドおよびオルガノイド等の試料を作製し、これら試料を観察のための他の容器に移し替えることなく、顕微鏡による観察をそのまま行うことができ、作業効率が向上した。
CORNING、"マイクロプレート"、[online]、[平成30年9月検索]、インターネット<URL:https://www.corning.com/jp/jp/products/life-sciences/products/surfaces/ultra-low-attachment-surface.html>
しかしながら、非特許文献1に記載のマイクロプレートは、光学性能の劣化を低減することができるものの、顕微鏡の光学性能を最大限に引き出すまでには到っておらず、これを更に改善するには、凸面構造を有する底部の光学的な影響を低減させる必要があった。特に、非特許文献1に記載のマイクロプレートに乾燥系対物レンズをそのまま使用すると、ウエル内部の媒質とウエルの底部とが凸レンズとして働いてしまうため、光学的な性能劣化が顕著であった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、試料の移し替えが不要な構造の培養容器を用いることによって作業効率の向上しつつ、その培養容器の底部の形状に起因する光学性能の劣化を抑制して、試料を高精細に観察することができる倒立型顕微鏡を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の第1態様は、少なくとも一部が光学的に透明でかつ下面が凸状に形成された底部を有する試料容器内に媒質とともに収容されている試料を観察する倒立型顕微鏡であって、前記試料容器の前記底部の下面に先端を対向させた状態で配置される対物レンズと、該対物レンズと前記試料容器との相対位置を前記対物レンズの光軸方向に変化させる照準部と、前記試料容器を前記光軸と直交する方向に移動可能に支持する可動ステージと、前記対物レンズと前記試料容器との間に前記対物レンズとの相対位置が一定に維持された状態で配され、前記試料からの光が透過可能な透明部を有し、該透明部の上面と前記試料容器の前記底部の下面との間に第1の液体を前記底部の下面に接触させた状態で保持可能な光学部材とを備える倒立型顕微鏡である。
本態様に係る倒立型顕微鏡によれば、試料から試料容器の底部を経由して下方に向かって放射された光は、第1の液体と光学部材の透明部を通過した後に対物レンズよって集光される。したがって、照準部および可動ステージにより対物レンズと試料容器との位置を調整した状態で、対物レンズによって集光された試料からの光を検出することにより、試料を観察することができる。
この場合において、光学部材が、その透明部の上面と試料容器の底部の下面との間に第1の液体を試料容器の底部の下面に接触させた状態で保持可能に形成されていることによって、試料容器の底部の下面と光学部材の透明部の上面との間に第1の液体を充填することにより、試料容器の底部の下面が空気に接している場合よりも媒質および試料容器の底部との屈折率差を小さくし、試料容器の底部の形状に起因する光学性能の劣化を抑制することができる。また、照準部の動作に関わらず光学部材と対物レンズとの相対位置が一定に維持されることによって、試料における深さ方向の観察位置を変更したとしても、球面収差が変化するのを防ぐことができる。これにより、試料の移し替えが不要な構造の培養容器を用いることによって作業効率を向上しつつ、試料の高精細な観察を実現することができる。
上記態様においては、前記光学部材が、前記試料容器の前記底部の下面の形状に起因して生じる光学性能の劣化を補正する光学特性を有することとしてもよい。
この構成によって、媒質と試料容器の底部と第1の液体との屈折率が異なる場合であっても、光学部材により、試料容器の底部の下面の形状に起因して生じる光学収差を補正し、試料をより高精細に観察することができる。
上記態様においては、前記光学部材が平行平面板であってもよい。
この構成によって、光学部材がシンプルな形状である分だけ製造コストを低減することができる。
上記態様においては、前記光学部材が、前記透明部の上面の少なくとも一部に撥水処理が施されていることとしてもよい。
この構成によって、光学部材の透明部の上面に保持される第1の液体が液滴状に纏まり易くなる。これにより、光学部材の透明部の上面において第1の液体の高さを確保し易くすることができる。
上記態様においては、前記第1の液体が、前記媒質と同等の屈折率を有することとしてもよい。
この構成によって、媒質と第1の液体の屈折率差を無視することができ、媒質、試料容器の底部および第1の液体の屈折率差から生じる光学収差を低減し易くなる。
上記態様においては、前記光学部材と前記対物レンズとの相対位置を一定に維持した状態で前記光学部材を支持可能な支持部材を備え、該支持部材が、前記光学部材と一体的に、かつ、前記対物レンズに装着可能に形成されていることとしてもよい。
この構成によって、試料容器の形状に合わせて光学部材および支持部材の組を複数用意しておけば、使用する試料容器の形状に応じて適切な光学部材に容易に変更することができる。
上記態様においては、前記支持部材が、前記光軸方向に位置調整可能に構成されていることとしてもよい。
この構成によって、試料容器の底部の形状、試料の大きさまたは高さ、第1の液体の粘性、光学部材の透明部の上面の濡れ性等に応じて、対物レンズと光学部材との距離を自由に設定することができる。
上記態様においては、前記対物レンズが液浸対物レンズであり、該液浸対物レンズの先端と前記光学部材の前記透明部の下面との間に、第2の液体、ゲルまたは吸水ポリマーが充填されることとしてもよい。
この構成によって、乾燥系の対物レンズを使用する場合と比較して、試料のより高解像の画像を得ることができる。
上記態様においては、前記第2の液体が非揮発性であってもよい。
この構成によって、第2の液体を使用した場合は、第2の液体の補充が不要であり、メインテナンスが容易になる。
上記態様においては、前記第1の液体の屈折率と前記第2の液体の屈折率が同等であってもよい。
この構成によって、第1の液体と第2の液体の屈折率差を無視することができ、媒質、試料容器の底部、第1の液体および第2の液体の屈折率差から生じる光学収差を低減し易くなる。
上記態様においては、前記対物レンズが液浸対物レンズであり、前記光学部材が、前記液浸対物レンズの有効光束から外れた位置に少なくとも1つの貫通孔を有し、前記光学部材、前記支持部材および前記液浸対物レンズにより、前記貫通孔を開口部とする1つの空間が形成されることとしてもよい。
この構成によって、光学部材、支持部材および液浸対物レンズにより形成される空間内に第1の液体を充填し、貫通孔から第1の液体を滲出させるだけで、光学部材の上面に第1の液体を供給することができる。
上記態様においては、複数の前記試料容器がアレイ状に配列され、前記光軸と前記貫通孔との前記光軸に直交する方向の距離が前記試料容器の配列ピッチにほぼ等しいこととしてもよい。
この構成によって、対物レンズの光軸上に配置された試料容器に隣接する他の試料容器の底部の下面と光学部材の上面との間に、第1の液体を容易に供給することができる。
上記態様においては、倒立型顕微鏡が、前記光学部材の上面と前記試料容器の前記底部の下面との間に直接的または間接的に前記第1の液体を供給する注液装置を備えることとしてもよい。
この構成によって、手動で注液する場合と比較して、注液装置により、光学部材の透明部の上面と試料容器の底部の下面との間に第1の液体を簡易に充填することができる。
上記態様においては、複数の前記試料容器がアレイ状に配列され、前記光学部材が、互いに隣接する少なくとも2つの前記試料容器の各前記底部の下面と前記光学部材の上面との間に前記第1の液体を保持可能な大きさを有することとしてもよい。
この構成によって、対物レンズの光軸上に配置されている試料容器に隣接する他の試料容器の底部の下面と光学部材の上面との間にも第1の液体を前もって充填させておくことができる。
上記態様においては、倒立型顕微鏡が、前記注液装置を制御することにより、前記光軸上に配置された前記試料容器に隣接する他の前記試料容器の前記底部の下面と前記光学部材の上面との間に前記第1の液体を充填した後に、前記可動ステージを駆動することにより、他の前記試料容器を前記光軸上に移動させる制御装置を備えることとしてもよい。
この構成によって、制御装置により、対物レンズの光軸上に配置されている試料容器に隣接する他の試料容器を対物レンズの光軸上に移動させると、この他の試料容器の底部の下面と光学部材の上面との間に充填した第1の液体がその表面張力によって引きずられることにより、対物レンズの光軸上に移動された他の試料容器の底部の下面と光学部材の透明部の上面との間においても第1の液体の充填状態が維持される。これにより、試料容器の移動による液切れを防ぐとともに、対物レンズの光軸上に移動させた時点で試料容器の底部の下面と光学部材の透明部の上面との間に第1の液体が既に充填されていることによって、目的の試料を直ぐに観察することができ、スループットを向上することができる。
上記態様においては、前記制御装置が、前記可動ステージを制御することにより、他の前記試料容器を前記光軸上を一旦通過させてから再び前記光軸上に戻すことによって、他の前記試料容器を前記光軸上に移動させることとしてもよい。
この構成によって、対物レンズの光軸周りに第1の液体を均等に充填することができ、第1の液体の充填の信頼性を向上することができる。
上記態様においては、前記制御装置が、前記注液装置を制御することにより、前記光軸上に配置された前記試料容器内の前記試料を観察中に、隣接する他の前記試料容器の前記底部の下面と前記光学部材の前記透明部の上面との間に前記第1の液体を供給することとしてもよい。
この構成によって、ユーザの手間を省くとともに、試料を観察するタイミングと第1の液体を注入するタイミングの時間的なロスを低減し、スループットをより向上することができる。
上記態様においては、複数の前記試料容器の配列方向に沿って前記可動ステージを移動させる方向が予め設定されており、前記注液装置が、前記可動ステージの移動方向の後方に配置された注液口を有することとしてもよい。
この構成によって、試料容器を移動させながら、注液装置の注液口から第1の液体を効率的に供給していくことができる。
上記態様においては、複数の前記試料容器が2次元的に配列されており、前記注液装置が、前記試料容器の配列方向に対応して前記光軸回りに等間隔に配置された少なくとも3個以上の前記注液口を有することとしてもよい。
この構成によって、試料容器をどの方向から対物レンズの光軸上に移動させる場合においても、いずれかの注液口から第1の液体を効率的に供給していくことができる。
上記態様においては、前記制御装置が、前記可動ステージの移動に合わせて、前記注液口からの前記第1の液体の供給を制御することとしてもよい。
この構成によって、ユーザの手間を省き、作業効率をより向上することができる。
本発明によれば、試料の移し替えが不要な構造の培養容器を用いることによって作業効率の向上しつつ、その培養容器の底部の形状に起因する光学性能の劣化を抑制して、試料を高精細に観察することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る倒立型顕微鏡の概略構成図である。 平行平面板からなる光学部材を採用した倒立型顕微鏡の概略構成図である。 液浸対物レンズを採用した倒立型顕微鏡の概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る倒立型顕微鏡の概略構成図である。 次の観察対象のウエルの底部と光学部材との間に水を注液する様子を説明する倒立型顕微鏡の縦断面図である。 次の観察対象のウエルの底部と光学部材との間に水を充填した様子を説明する倒立型顕微鏡の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る倒立型顕微鏡の概略構成図である。 図7の倒立型顕微鏡に用いるマイクロプレートの一例を示す平面図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る倒立型顕微鏡の光学部材を示す平面図である。 図9の光学部材の縦断面図である。 図9,10の光学部材の変形例を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る倒立型顕微鏡の概略構成図である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る倒立型顕微鏡について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1は、例えば、図1に示すように、マイクロプレート3のウエル(試料容器)5内に培養液(媒質)W1と共に収容されている試料Sからの光を集光する乾燥系の対物レンズ7と、対物レンズ7とウエル5との相対位置を対物レンズ7の光軸方向に変化させる照準部9と、ウエル5を対物レンズ7の光軸Kに直交する方向に移動可能に支持する電動ステージ(可動ステージ)11と、対物レンズ7とウエル5との間に配される光学部材13と、光学部材13を支持する支持部材15とを備えている。
マイクロプレート3は、例えば、ポリスチレン製である。このマイクロプレート3は、例えば、縦横に等間隔で配列された複数のウエル5を有している。マイクロプレート3の各ウエル5は、光学的に透明であり、厚さが均一で透明な底部6を有している。
ウエル5の底部6は、ウエル5の内側に配された上面6aが内球面状に形成されており、ウエル5の外側に配された下面6bが凸球面状に形成されている。また、ウエル5の底部6は、屈折率が例えば1.59である。培養液W1は、屈折率が例えば1.33である。このマイクロプレート3は、各ウエル5の底部6が均一な厚さを有することによって、ウエル5内で作製した試料Sを観察のための他の容器に移し替えることなく倒立型顕微鏡1によって観察することができる。
対物レンズ7は、鉛直上方を向いた姿勢で、ウエル5の底部6の下面6bに先端を対向させる状態で配置されている。以下、対物レンズ7の光軸方向をZ方向とし、対物レンズ7の光軸Kに直交し、かつ、互いに直交する方向をX方向およびY方向とする。
対物レンズ7には、余剰の液を収集する液収集部材17が取り付けられている。
液収集部材17は、例えば、対物レンズ7の外周面からに径方向外方に拡がる鍔状に形成されている。この液収集部材17には、収集した余剰の液を排出するための排水路17aが設けられている。排水路17aにポンプを接続することによって排水することとしてもよいし、または、重力により排水路17aから液を自然落下させることによって、図示しないドレインタンクにより液を回収することとしてもよい。
電動ステージ11は、マイクロプレート3を水平に載置した状態で対物レンズ7の上方に固定することができる。また、電動ステージ11は、図示しないモータを備えており、電動によってマイクロプレート3をX方向およびY方向に移動させることができる。
光学部材13は、例えば、厚さが均一の板状部材であり、支持部材15に接着されることによって支持部材15と一体的に構成されている。また、光学部材13は、試料Sからの光が透過可能な材質により形成されており、全体が透明部として機能する。この光学部材13は、光学部材13の上面13aとウエル5の底部6の下面6bとの間に水(第1の液体)W2をウエル5の底部6の下面6bに接触させた状態で保持可能に形成されている。
また、光学部材13は、培養液W1と、水W2と、ウエル5の底部6との間で生じる光学性能の劣化を補正する形状および屈折率を有している。具体的には、光学部材13は、厚さが均一で、かつ、上面13aが凸球面状となる方向に僅かに反った形状を有している。光学部材13の上面13aには撥水処理が施されており、凸球面状であっても水W2が流れ落ちずに保持される。
光学部材13の上面13aとウエル5の底部6の下面6bとの間には、例えば、注液ノズル(給液口)19から水(第1の液体)W2を注液することができる。注液ノズル19は、液収集部材17に固定されている。この注液ノズル19は、図示しないポンプに接続されており、ポンプの作動によって水W2が供給される。水W2は、屈折率が例えば1.33である。
支持部材15は、対物レンズ7の先端部に着脱可能に設けられている。この支持部材15は、対物レンズ7の先端とウエル5の底部6との間に光学部材13を配置し、かつ、照準部9の動作に関わらず光学部材13と対物レンズ7との相対位置を一定に維持した状態で光学部材13を支持する。
上記構成の倒立型顕微鏡1の作用について説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によりマイクロプレート3のウエル5に収容されている試料Sを観察するには、電動ステージ11により、観察対象の試料Sが収容されているウエル5の中心位置を対物レンズ7の光軸K上に配置する。
次いで、図示しないポンプにより、光学部材13の上面13aとウエル5の底部6の下面6bとの間に注液ノズル19から水W2を注液し、これら光学部材13の上面13aとウエル5の底部6の下面6bとの間に水W2を充填する。そして、照準部9により、対物レンズ7とウエル5とのZ方向の相対位置を調節する。
この状態で、図示しない光源から試料Sに照明光を照射すると、試料Sからウエル5の底部6を経由して下方に向かって放射される光が、水W2と光学部材13を通過した後に対物レンズ7によって集光される。したがって、対物レンズ7によって集光された試料Sからの光を光電子増倍管等の検出器またはCCD等の撮像素子によって検出することにより、試料Sを観察することができる。
この場合において、光学部材13によって、光学部材13の上面13aとウエル5の底部6の下面6bとの間に水W2を充填しておくことにより、ウエル5の底部6の下面6bが空気に接している場合よりも培養液W1およびウエル5の底部6との屈折率差を小さくし、ウエル5の底部6の形状に起因する光学性能の劣化を抑制することができる。
また、支持部材15により、照準部9の動作に関わらず光学部材13と対物レンズ7との相対位置が一定に維持されることによって、試料Sにおける深さ方向の観察位置を変更したとしても、球面収差が変化するのを防ぐことができる。
したがって、本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によれば、観察時に試料Sを他の容器に移し替える必要がない構造のウエル5を用いることによって作業効率を向上しつつ、光学部材13とウエル5の底部6との間に水W2を充填するだけで試料Sの高精細な観察を実現することができる。
また、光学部材13が支持部材15と一体的に、かつ、対物レンズ7に着脱可能に形成されているので、マイクロプレート3のウエル5の形状に合わせて光学部材13を複数用意しておけば、使用するマイクロプレート3に合わせて、適切な光学部材13に容易に変更することができる。
また、光学部材13が、その上面13aに撥水処理が施されていることによって、上面13aに保持される水W2が液滴状に纏まり易く、光学部材13の上面13aにおいて水W2の高さを確保し易くすることができる。また、第1の液体として、培養液と同等の屈折率を有する水W2を採用することによって、培養液W1と水W2の屈折率差を無視することができ、培養液W1、ウエル5の底部6および水W2の屈折率差から生じる光学収差を低減することができる。
本実施形態においては、マイクロプレート3のウエル5の底部6の下面6bが凸球面状に形成されていることとしたが、底部6の下面6bが放物面状を有することとしてもよい。この場合、ウエル5の底部6の下面6bの形状および底部6の屈折率に起因して生じる光学性能の劣化を補正する形状および屈折率を光学部材13に持たせればよい。
ウエル5の底部6の形状に応じて発生する光学性能の劣化を補正できればよいのであって、光学部材13は、形状に捉われることなく、屈折率分布型の光学素子やLCOS(位相変調素子)等を採用することとしてもよい。すなわち、光学部材13は、ウエル5の底部6の形状が原因で発生する収差(光学特性)を補正する光学特性の保有と、ウエル5の底部6と光学部材13との間に充填する液体を保持可能な形状と表面特性を有するものであればよい。
また、本実施形態においては、収差を厳密に補正するために、光学部材13の上面13aが球面(曲面)形状を有することとしたが、これに代えて、製造コストの観点から、平行平面ガラス等の平行平面板を採用することとしてもよい。
この場合、例えば、図2に示すように、対物レンズ7の先端とウエル5の底部6との間に平行平面板からなる透明な光学部材21を挿入し、ウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2を充填することとすればよい。この構成によって、ウエル5の底部6とウエル5内の培養液W1によって生じるレンズ効果をほぼキャンセルすることができ、光学性能の劣化を大きく回避することができる。
また、本実施形態においては、乾燥系の対物レンズ7を採用することとしたが、これに代えて、例えば、図3に示すように、液浸対物レンズ23を採用することとしてもよい。この場合、液浸対物レンズ23の先端レンズ23aと光学部材21との間に、例えば、シリコーン液(第2の液体)W3を充填することとしてもよい。
この構成によって、乾燥系の対物レンズ7を使用する場合と比較して、試料Sのより高解像の画像を得ることができる。本変形例においては、シリコーン液W3に代えて、ゲルまたは吸水ポリマーを採用することとしてもよい。また、図3においては、光学部材21を採用した構成を示したが、上述した通り、ウエル5の底部6が有する光学特性に応じて形状と部材の屈折率とが設定された光学部材13を採用することとしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る倒立型顕微鏡について説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1は、図4に示すように、光学部材13に代えて平行平面ガラスからなる光学部材21を採用し、さらに、水W2を供給する注液装置25と、注液装置25を制御する制御装置27とを備える点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る倒立型顕微鏡1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、光学部材21は、長円形状を有し、対物レンズ7の先端に接着されている。この光学部材21は、互いに隣接する少なくとも2つのウエル5の各底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2を保持可能な大きさを有している。また、光学部材21の上面21aには撥水処理が施されている。
注液装置25は、光学部材21の上面21aとウエル5の底部6の下面6bとの間に注液する注液ノズル19と、図示しないタンク内の水W2を注液ノズル19に送るポンプ20とを備えている。注液ノズル19は、液収集部材17に固定されており、対物レンズ7の光軸K上に配置されたウエル5に隣接する他のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2を注液可能に配置されている。
制御装置27は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の主記憶部と、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶部と、データを出力する出力部と、外部機器との間で種々のデータのやりとりを行う外部インタフェース等(いずれも図示略)を備えている。補助記憶部には各種プログラムが格納されており、CPUが補助記憶部からプログラムをRAM等の主記憶部に読み出して、そのプログラムを実行することにより、電動ステージ11および注液装置25を制御する。
例えば、制御装置27は、注液プログラムの実行により、注液装置25のポンプ20を制御することによって、対物レンズ7の光軸Kからマイクロプレート3の1ウエルピッチ分だけ離れた位置に水W2を注液する。また、制御装置27は、駆動プログラムの実行により、対物レンズ7の光軸Kからマイクロプレート3の1ウエルピッチ分だけ離れた位置に配置されたウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2が充填された状態で、電動ステージ11を駆動することによって、そのウエル5を対物レンズ7の光軸K上に移動する。
上記構成の倒立型顕微鏡1の作用について説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によりマイクロプレート3のウエル5に収容されている試料Sを観察するには、まず、制御装置27により電動ステージ11が駆動されることによって、図4に示すように、観察対象のウエル5が、対物レンズ7の光軸Kからマイクロプレート3の1ウエルピッチ分だけ離れた位置において停止される。
次いで、制御装置27により注液装置25のポンプ20が駆動されることによって、注液ノズル19から注液され、対物レンズ7の光軸Kからマイクロプレート3の1ウエルピッチ分だけ離れた位置において、観察対象のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2が充填される。
次いで、制御装置27により電動ステージ11が駆動されることによって、図5に示すように、マイクロプレート3が1ウエルピッチ分だけ移動され、観察対象のウエル5の中心が対物レンズ7の光軸K上に配置される。このとき、観察対象のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に充填されていた水W2は、マイクロプレート3の移動に伴い表面張力により対物レンズ7の光軸K上まで引きずられることによって、水W2の充填状態が保持される。
この状態で、照準部9により、対物レンズ7とウエル5とのZ方向の相対位置を調節した後に、対物レンズ7の光軸K上に配置されたウエル5に収容されている試料Sの観察を開始するとほぼ同時に、制御装置27により注液装置25のポンプ20が駆動されることによって、図5に示すように、対物レンズ7の光軸K上のウエル5に隣接する次の観察対象のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液される。過剰に供給された水W2は、例えば、図6に示すように、液収集部材17により収集され、排水路17aから排出される。上記のステップが各ウエル5に対して順次行われる。
ここで、マイクロプレート3の底部6の下面6bが全域に亘って平坦な形状であれば、1回の注液により複数のウエル5内の試料Sを観察することができるが、底部6の下面6bが平坦な形状でない場合は、マイクロプレート3を移動させると、ウエル5の底部6の下面6bに充填されている水W2がウエル5の底部6の段差によって途切れてしまい、液切れが発生する。したがって、観察対象のウエル5毎に注液を行う必要が生じるが、観察対象のウエル5が対物レンズ7の光軸K上に配置されてから、その光軸K上でウエル5の底部6と光学部材21との間に注液するのでは、時間がかかり、スループットを上げることができない。
これに対し、本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によれば、観察対象のウエル5が対物レンズ7の光軸K上に移動されたときには、そのウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2が既に充填されているので、対物レンズ7の光軸K上に配置したウエル5内の試料Sをすぐに観察および撮影することができる。したがって、制御装置27による電動ステージ11および注液装置25の制御によってユーザの手間を省くとともに、試料Sを観察するタイミングと水W2を注入するタイミングとの時間的なロスを低減し、スループットを向上することができる。
本実施形態においては、次のウエル5へのマイクロプレート3の移動中に注液を続けてもよい。
この構成によって、マイクロプレート3の移動に伴って水W2が引きずられることによる液量の減少を防止し、安定して水W2の充填を行うことができる。
また、次の観察対象のウエル5を対物レンズ7の光軸K上に配置する際に、次の観察対象のウエル5を対物レンズ7の光軸K上を一旦通過させてから再び光軸K上に戻すこととしてもよい。
この構成によって、液浸対物レンズ23の光軸K周りに水W2をより均等に充填することができ、水W2の充填の信頼性を向上することができる。
本実施形態においては、ウエル5の底部6を形成する部材としてポリスチレンが用いられるが、水の屈折率が1.33であるのに対し、ポリスチレンの屈折率は水の屈折率よりもかなり大きく、1.59程度である。そのため、ポリスチレン製のウエル5の底部6と水との屈折率差から光学収差が生じる。したがって、理想的には、ウエル5の底部6を形成する部材として、屈折率が1.34であるフッ素樹脂等、水の屈折率に近い屈折率を有する素材を用いることが望ましい。また、ウエル5の底部6は、厚さが薄ければ薄いほどよい。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る倒立型顕微鏡について説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1は、例えば、図7に示すように、対物レンズ7に代えて液浸対物レンズ23を採用し、電動ステージ11の移動距離を最短にするために、制御装置27が電動ステージ11を駆動することによって、マイクロプレート3をX方向およびY方向にジグザグに移動させる点で第1,2実施形態と異なる。
以下、第1,2実施形態に係る倒立型顕微鏡1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
マイクロプレート3は、例えば、図8に示すように、4行6列に配列された24個のウエル5を有している。図8において、1行目に配列されたウエル5をA1〜A6とし、2行目に配列されたウエル5をB1〜B6とし、3行目に配列されたウエル5をC1〜C6とし、4行目に配列されたウエル5をD1〜D6とする。
本実施形態においては、図8に示すように、光学部材21は、円板形状を有している。この光学部材21は、液収集部材17に固定され、液浸対物レンズ23の先端レンズ23aから僅かな距離をあけて配置されている。
注液装置25は、図7および図8に示すように、ウエル5の配列方向に対応して液浸対物レンズ23の光軸K回りに等間隔に配置された3つの注液ノズル19A,19B,19Cを有している。マイクロプレート3内の全てのウエル5の試料Sを観察するには、電動ステージ11を3方向に順に移動させる必要がある。戻りに1方向必要だが、戻りでは観察および撮像しない。3つの注液ノズル19A、19B,19Cは、例えば、図8に▲で示す3箇所に配置されている。
制御装置27のプログラムには、複数のウエル5の配列方向に沿って電動ステージ11を移動させる方向が予め設定されている。制御装置27は、電動ステージ11の移動方向に対応して、3つの注液ノズル19の内から注液する注液ノズル19を選択的に制御する。
光学部材21の下面23bと液浸対物レンズ23の先端レンズ23aとの間に、好ましくは不揮発性の液体、例えばシリコーン液W3が充填される。この構成によって、例えば第2実施形態のように、液浸対物レンズ23の先端に光学部材13を接着する等、市販の対物レンズを改造することなくそのまま利用することができるという利点がある。また、シリコーン液W3は不揮発性なので、シリコーン液W3の補充が必要なくメインテナンスが容易である。
本実施形態において、試料Sは、例えば、スフェロイドのような3次元培養細胞であり、試料Sの屈折率は水に近い。また、試料Sは培養液W1に浸漬されており、光学部材21の上面21aとウエル5の底部6の下面6bとの間には水W2が充填されているので、これら培養液W1、ウエル5の底部6および水W2との間には屈折率差がない。したがって、試料Sの観察位置をZ方向に変更してもトータルの液厚には変化はなく、試料Sの観察位置に関わらず球面収差量が変化しない。これにより、液浸対物レンズ23の補正環(不図示)を1度調整するだけで、光学系が本来有する光学性能の劣化を大幅に低減することができる。シリコーン液W3の液厚は、試料SのZ方向の観察位置に関わらず変わらない。よって、球面収差に変化は生じない。
上記構成の倒立型顕微鏡1の作用について説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によりマイクロプレート3のウエル5に収容されている試料Sを観察するには、制御装置27により電動ステージ11が駆動されることによって、マイクロプレート3がジグザグに移動されるとともに、制御装置27により注液装置25のポンプ20が駆動されることによって、対物レンズ7の光軸Kからマイクロプレート3の1ウエルピッチ分だけ離れた位置に配置された次の観察対象のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間にいずれかの注液ノズル19から水W2が注液される。
具体的には、まず、最初の観察対象のA1のウエル5が、液浸対物レンズ23の光軸Kからマイクロプレート3の1ウエルピッチ分だけ離れた位置に移動され、注液ノズル19AからA1のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に水W2が充填される。
次いで、マイクロプレート3が1ウエルピッチ分だけ移動されることによって、A1のウエル5が水W2とともに液浸対物レンズ23の光軸K上に配置される。そして、A1のウエル5の試料Sが観察されるとともに、A1のウエル5に隣接する次の観察対象のA2のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Aから水W2が充填される。
次いで、A2からA5までのウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに順に移動され、A2からA5までのウエル5の各試料Sが順に観察されるとともに、光軸K上のウエル5に隣接するA3からA6までのウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Aから水W2が順に充填される。
次いで、A6のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、A6のウエル5の試料Sが観察されるとともに、B6のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Bから水W2が充填される。
次いで、B6のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、B6のウエル5の試料Sが観察されるとともに、B5のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Cから水W2が充填される。
次いで、B5からB2までのウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに順に移動され、B5からB2までのウエル5の各試料Sが順に観察されるとともに、光軸K上のウエル5に隣接するB4からB1までのウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Cから水W2が順に充填される。
次いで、B1のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、B1のウエル5の試料Sが観察されるとともに、C1のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Bから水W2が充填される。
次いで、C1のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、C1のウエル5の試料Sが観察されるとともに、C2のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Aから水W2が充填される。
次いで、C2からC5までのウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに順に移動され、C2からC5までのウエル5の各試料Sが順に観察されるとともに、光軸K上のウエル5に隣接するC3からC6までのウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Aから水W2が順に充填される。
次いで、C6のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、C6のウエル5の試料Sが観察されるとともに、D6のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Bから水W2が充填される。
次いで、D6のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、D6のウエル5の試料Sが観察されるとともに、D5のウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Cから水W2が充填される。
次いで、D5からD2までのウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに順に移動され、D5からD2までのウエル5の各試料Sが順に観察されるとともに、光軸K上のウエル5に隣接するD4からD1までのウエル5の底部6の下面6bと光学部材21の上面21aとの間に注液ノズル19Cから水W2が順に充填される。
最後に、D1のウエル5が液浸対物レンズ23の光軸K上に水W2とともに移動され、D1のウエル5の試料Sが観察される。
以上説明したように、本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によれば、マイクロプレート3をX方向およびY方向にジグザグに移動させて、電動ステージ11の移動距離を最短にすることによって、各ウエル5の試料Sを高効率に観察することができる。また、電動ステージ11の移動方向の後方に配置された注液ノズル19から注液することによって、観察対象のウエル5を変更しながら水W2を効率的に供給していくことができる。
一般的に、ウエル5の底部6を形成する材質はポリプロピレンやポリスチレン、フッ素系の樹脂であり、それらの屈折率は1.34〜1.59である。したがって、この実施形態では、ウエル5を形成する材料は、屈折率が水に近いフッ素系の樹脂(屈折率1.34)であることが望ましい。さらに、ウエル5の底部6の厚さは薄いことが望ましい。
本実施形態においては、液浸対物レンズ23を採用することとしたが、乾燥系の対物レンズ7を採用することとしてもよい。乾燥系の対物レンズ7を採用すれば、光学性能の改善効果は更に大きい。乾燥系の対物レンズ7を用いて、下面6bが凸状に形成されたウエル5の底部6を経由して試料Sを観察すると、ウエル5の底部6とウエル5内の培養液W1がそのまま光学的なパワーをもち、対物レンズ7が本来有する光学性能を大きく劣化させてしまうが、光学部材21とウエル5の底部6との間に水W2を充填することによって屈折率差を低減し、ウエル5の底部6とウエル5内の培養液W1が発生させる光学性能の劣化を大幅に低減することができる。
ウエル5内の培養液W1の屈折率と、ウエル5の底部6の屈折率と、水W2の屈折率を等しくすることができれば、対物レンズ7は球面収差を補正する補正環の調整を1度行うのみでその光学性能を全く劣化させることなく発揮できる。
例えば、ウエル5内の培養液W1を透明化溶液:Scale(屈折率1.49)とし、ウエル5の底部6の材質をポリプロピレン(屈折率1.49)とし、光学部材13とウエル5の底部6との間の第1の液体を培養液W1と同じ透明化溶液:Scale(屈折率1.49)とすれば、ウエル5の底部6が光学系に与える影響は発生しない。また、光学部材13に代えて平行平面ガラスからなる光学部材21を採用すれば、図示しない補正環を1度調整するだけで、対物レンズ7が本来有する光学性能を劣化させることなく最大限に発揮することができる。
本実施形態においては、光学部材21の下面21bと液浸対物レンズ23の先端レンズ23aとの間に充填する物質はゲル状の物質であってもよいし、吸水性のポリマーであってもよい。これらゲル状の物質やポリマーに対して使用する液体は非揮発性の液体であってもよい。
また、本実施形態においては、例えば、図9および図10に示すように、光学部材21が、円板形状を有し、周方向の全域に亘って上面21aから厚さ方向に立ち上がる縁21cを有することとしてもよい。図9および図10に示す例では、光学部材21が、マイクロプレート3の互いに隣接する5個のウエル5との間に液体を充填可能な大きさを有している。光学部材21が縁21cを有することにより、光学部材21とウエル5の底部6との間に水W2を安定して充填することができる。
また、ウエル5の底部6において生じる光学性能の劣化を補正する形状と屈折率を有する光学部材13が、周方向の全域に亘って上面13aから厚さ方向に立ち上がる縁13cを有することとしてもよい。例えば、図11に示す例では、光学部材13が、厚さが均一で、かつ、上面13aが凸球面状となる方向に僅かに反った形状を有し、さらに、周方向の全域に亘って縁13cを有している。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る倒立型顕微鏡について説明する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1は、図12に示すように、光学部材21が、液浸対物レンズ23の有効光束から外れた位置に少なくとも1つの貫通孔21dを有する点で第1〜3実施形態と異なる。
以下、第1〜3実施形態に係る倒立型顕微鏡1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、光学部材21は、平行平面ガラスであり、支持部材として機能する液収集部材17に固定され、液浸対物レンズ23の先端レンズ23aから距離をあけて配置されている。この光学部材21は、マイクロプレート3のウエル5の1ピッチ分だけ液浸対物レンズ23の光軸Kから離間した位置に小さな1つの貫通孔21dを有している。光学部材21、液収集部材17および液浸対物レンズ23により、水W2を充填可能で、かつ、貫通孔21dを開口部とする1つの空間29が形成される。
また、本実施形態においては、液収集部材17に注入口17bが設けられており、図示しないポンプにより、注入口17bから空間29内に注液することができる。
液収集部材17と液浸対物レンズ23との間にはOリング31が設けられている。Oリング31により、液収集部材17が液浸対物レンズ23の光軸方向に移動可能となり、液浸対物レンズ23と光学部材21との距離を変更することができる。Oリング31は、液のシールドとしても機能する。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1によれば、光学部材13、液収集部材17および液浸対物レンズ23により形成される空間29内に水W2を充填し、貫通孔21dから水W2を滲出させることにより、光学部材21の上面21aに水W2を供給することができる。
また、液浸対物レンズ23の先端レンズ23aに光学部材21を接着した場合と異なり、光学部材21を液浸対物レンズ23の光軸方向に移動可能としたことにより、ウエル5の底部6の形状、試料Sの大きさ(高さ)、用いる第1の液体の粘性、光学部材21の上面の濡れ性等によって、液浸対物レンズ23と光学部材21との距離を自由に設定することができる。
本実施形態においては、光学部材21が1つの貫通孔21dを有することとしたが、光学部材21がマイクロプレート3の観察順路に合わせて複数の貫通孔21dを有することとしてもよい。この場合、空間29を複数の区画に分割し、分割されたそれぞれの空間に注液することによって、各空間に対応する貫通孔21dから光学部材21の上面21aに水W2を供給することとしてもよい。注液を制御することにより、水W2を無駄にしなくて済む。
本実施形態に係る倒立型顕微鏡1は、大きなWDを有する対物レンズ7によって実現することができる。
例えば、液浸対物レンズ23が、大きなNAを有しながら、WD=8mmという長作動距離を有するとする。この大きなWDを持つ液浸対物レンズ23とウエル5の底部6の下面6bとの間に第1の液体を充填することは困難であるが、液浸対物レンズ23とウエル5の底部6の下面6bとの間に光学部材21を配置すると、光学部材21によって第1の液体を安定して充填することができる。また、光学部材21の位置をZ方向に調整可能とすることによって、異なるウエル5の底部6の形状を有するマイクロプレート3に幅広く対応することができる。
本実施形態においては、注入口17bに注液装置25のポンプ20を接続し、ポンプ20によって水W2を供給することとしてもよい。また、第2,3実施形態と同様に、電動ステージ11およびポンプ20を制御装置27によって駆動することにより、マイクロプレート3の移動および光学部材13,21の上面13a,21aとウエル5の底部6の下面6bとの間への水W2の供給を制御することしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
また、例えば、上記各実施形態においては、光学部材13,21が透明な材質によって形成されていることとしたが、光学部材13,21が、全体の大部分が不透明な材質によって形成され、試料Sからの光が透過可能な透明部を部分的に有することとしてもよい。
1 倒立型顕微鏡
5 ウエル(試料容器)
6 底部
6b 下面
7 対物レンズ
9 照準部
11 電動ステージ(可動ステージ)
13,21 光学部材
15 支持部材
19,19A,19B,19C 注液ノズル(注液口)
21d 貫通孔
23 液浸対物レンズ
25 注液装置
27 制御装置
29 空間
S 試料
W1 培養液(媒質)
W2 水(第1の液体)
W3 シリコーン液(第2の液体)

Claims (20)

  1. 少なくとも一部が光学的に透明でかつ下面が凸状に形成された底部を有する試料容器内に媒質とともに収容されている試料を観察する倒立型顕微鏡であって、
    前記試料容器の前記底部の下面に先端を対向させた状態で配置される対物レンズと、
    該対物レンズと前記試料容器との相対位置を前記対物レンズの光軸方向に変化させる照準部と、
    前記試料容器を前記光軸と直交する方向に移動可能に支持する可動ステージと、
    前記対物レンズと前記試料容器との間に前記対物レンズとの相対位置が一定に維持された状態で配され、前記試料からの光が透過可能な透明部を有し、該透明部の上面と前記試料容器の前記底部の下面との間に第1の液体を前記底部の下面に接触させた状態で保持可能な光学部材とを備える倒立型顕微鏡。
  2. 前記光学部材が、前記試料容器の前記底部の下面の形状に起因して生じる光学性能の劣化を補正する光学特性を有する請求項1に記載の倒立型顕微鏡。
  3. 前記光学部材が平行平面板である請求項1に記載の倒立型顕微鏡。
  4. 前記光学部材が、前記透明部の上面の少なくとも一部に撥水処理が施されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の倒立型顕微鏡。
  5. 前記第1の液体が、前記媒質と同等の屈折率を有する請求項1から請求項4のいずれかに記載の倒立型顕微鏡。
  6. 前記光学部材と前記対物レンズとの相対位置を一定に維持した状態で前記光学部材を支持可能な支持部材を備え、
    該支持部材が、前記光学部材と一体的に、かつ、前記対物レンズに装着可能に形成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の倒立型顕微鏡。
  7. 前記支持部材が、前記光軸方向に位置調整可能に構成されている請求項6に記載の倒立型顕微鏡。
  8. 前記対物レンズが液浸対物レンズであり、
    該液浸対物レンズの先端と前記光学部材の前記透明部の下面との間に、第2の液体、ゲルまたは吸水ポリマーが充填される請求項1から請求項7のいずれかに記載の倒立型顕微鏡。
  9. 前記第2の液体が非揮発性である請求項8に記載の倒立型顕微鏡。
  10. 前記第1の液体の屈折率と前記第2の液体の屈折率が同等である請求項8または請求項9に記載の倒立型顕微鏡。
  11. 前記対物レンズが液浸対物レンズであり、
    前記光学部材が、前記液浸対物レンズの有効光束から外れた位置に少なくとも1つの貫通孔を有し、
    前記光学部材、前記支持部材および前記液浸対物レンズにより、前記貫通孔を開口部とする1つの空間が形成される請求項6または請求項7に記載の倒立型顕微鏡。
  12. 複数の前記試料容器がアレイ状に配列され、
    前記光軸と前記貫通孔との前記光軸に直交する方向の距離が前記試料容器の配列ピッチにほぼ等しい請求項11に記載の倒立型顕微鏡。
  13. 前記光学部材の上面と前記試料容器の前記底部の下面との間に直接的または間接的に前記第1の液体を供給する注液装置を備える請求項1から請求項12のいずれかに記載の倒立型顕微鏡。
  14. 複数の前記試料容器がアレイ状に配列され、
    前記光学部材が、互いに隣接する少なくとも2つの前記試料容器の各前記底部の下面と前記光学部材の上面との間に前記第1の液体を保持可能な大きさを有する請求項13に記載の倒立型顕微鏡。
  15. 前記注液装置を制御することにより、前記光軸上に配置された前記試料容器に隣接する他の前記試料容器の前記底部の下面と前記光学部材の上面との間に前記第1の液体を充填した後に、前記可動ステージを駆動することにより、他の前記試料容器を前記光軸上に移動させる制御装置を備える請求項14に記載の倒立型顕微鏡。
  16. 前記制御装置が、前記可動ステージを制御することにより、他の前記試料容器を前記光軸上を一旦通過させてから再び前記光軸上に戻すことによって、他の前記試料容器を前記光軸上に移動させる請求項15に記載の倒立型顕微鏡。
  17. 前記制御装置が、前記注液装置を制御することにより、前記光軸上に配置された前記試料容器内の前記試料を観察中に、隣接する他の前記試料容器の前記底部の下面と前記光学部材の前記透明部の上面との間に前記第1の液体を供給させる請求項15または請求項16に記載の倒立型顕微鏡。
  18. 複数の前記試料容器の配列方向に沿って前記可動ステージを移動させる方向が予め設定されており、
    前記注液装置が、前記可動ステージの移動方向の後方に配置された注液口を有する請求項15から請求項17のいずれかに記載の倒立型顕微鏡。
  19. 複数の前記試料容器が2次元的に配列されており、
    前記注液装置が、前記試料容器の配列方向に対応して前記光軸回りに等間隔に配置された少なくとも3個以上の前記注液口を有する請求項18に記載の倒立型顕微鏡。
  20. 前記制御装置が、前記可動ステージの移動に合わせて、前記注液口からの前記第1の液体の供給を制御する請求項18または請求項19に記載の倒立型顕微鏡。
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