JP2020085227A - 吸着装置及び吸盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁場の形成ないし磁場の消滅により吸着力の発生ないし消滅が制御可能な吸着力を得ることができる、吸着装置及び吸盤を提供する。【解決手段】吸着装置1Aは、磁力によって変形可能なエラストマからなる、吸盤10と、吸盤10を変形可能に支持する、支持部20と、磁力によって前記エラストマを変形させる、吸盤変形要素30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、吸着装置及び吸盤に関する。
従来の吸盤としては、負圧(気密作用)によって吸着力を生じさせる吸盤において、当該吸盤の内部又は外側に永久磁石を取り付けて成るものがある(例えば、「特許文献1」参照。)この吸盤によれば、被吸着面が吸磁体である限りにおいて、経時的に減退する傾向がある吸盤の吸着力を磁力(吸磁力)によって改善することができる。
実開昭62−30016号公報
しかしながら、上述した従来の吸盤は、被吸着面が吸磁体である限りにおいて、当該吸盤を被吸着物に対して圧縮変形させることによって吸盤と被吸着物との間に生じる負圧に基づく吸着力を磁力によって補うものである。このため、従来の吸着装置は、被吸着面が吸磁体ではない場合においては、永久磁石を伴わない通常の吸盤と何ら変わりない。
本発明の目的は、被吸着物が吸磁体であるか否かにかかわらず、高い吸着力を得ることができる、吸着装置及び吸盤を提供することである。また、本発明の目的は、磁力(又は磁場)による作用の発生、消滅、増強、減退により吸盤の吸脱着を制御できる吸着装置及び吸盤を提供することである。
この明細書中では、用語の意味を次のとおりに定義する。
「軟磁性」とは、「磁力(又は磁場)を受けると応答するが、自らは磁力(又は磁場)を発生しない性質」をいう。また、「軟磁性体」とは、「軟磁性を有する、物体又は物質」をいう。更に、「軟磁性エラストマ」とは、「軟磁性体のうち、軟磁性を有する、エラストマ」をいう。
「硬磁性」とは、「保磁力が大きく、自発磁化性を有し、自ら磁力(又は磁場)を発生する性質」をいう。また、「硬磁性体」とは、いわゆる磁石であり、「硬磁性を有する、物体又は物質」をいう。「硬磁性エラストマ」とは、「硬磁性体のうち、硬磁性を有する、エラストマ」をいう。
本発明に係る、吸着装置は、磁力によって変形可能なエラストマからなる部分を有する、吸盤と、前記吸盤を変形可能に支持する、支持部と、磁力によって前記エラストマを変形させる、吸盤変形要素と、を備える。
本発明に係る吸着装置によれば、磁力によってエラストマが変形することで、被吸着物との間に空間を形成される内圧と大気圧の差による負圧によって吸着力を生じさせる。即ち、本発明に係る吸着装置によれば、磁場の作用が十分に強い間は高い吸着力を発揮し、磁場の作用が弱くエラストマの弾性復元力が上回ると吸着力が減少しないし消滅し、もしくは、磁場が消滅すると吸着力が消滅するという、磁場の有無ないし強弱により制御可能な吸着力を得ることができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記エラストマは、軟磁性エラストマであり、前記吸盤変形要素は、硬磁性体であるものとすることができる。この場合、軟磁性エラストマと、硬磁性体との組み合わせにより、硬磁性体による磁場が軟磁性エラストマに作用し硬磁性体と軟磁性エラストマとが引き合っている間は負圧によって生じる吸着力が発生し、硬磁性体の磁場による軟磁性エラストマへの作用が十分ではなく軟磁性エラストマの弾性復元力が上回っている、もしくは、磁場が消滅している間は負圧が生じず吸着力が消滅するという、磁場により制御可能な吸着力を得ることができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記エラストマは、硬磁性エラストマであり、前記吸盤変形要素は、硬磁性体であるものとすることができる。この場合、硬磁性エラストマと、硬磁性体との組み合わせにより、磁場の作用により高磁性エラストマと硬磁性体とが引き合っている間は負圧によって生じる吸着力が発生し、磁場の作用により硬磁性エラストマと硬磁性体とが反発している間は負圧が生じず吸着力が消滅するという、磁場により制御可能な吸着力を得ることができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記硬磁性体は、電磁石であるものとすることができる。この場合、吸盤の吸着力を電磁石に印加する電流により簡易に制御でき、吸盤の被吸着物への吸脱着を簡易に応答性良く制御することができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記エラストマは、硬磁性エラストマであり、前記吸盤変形要素は、軟磁性体であるものとすることができる。この場合、硬磁性エラストマと、軟磁性体との組み合わせにより、磁場の作用により硬磁性エラストマと軟磁性体とが引き合っている間は負圧によって生じる吸着力が発生し、磁場の作用が十分ではない間は負圧が生じず吸着力が消滅するという、磁場により制御可能な吸着力を得ることができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記吸盤変形要素は、前記吸盤に対して相対移動可能であるものとすることができる。この場合、前記吸盤変形要素そのものを調整することなく、吸盤の吸着力を制御することができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記吸盤は、板状であり、かつ、前記吸盤の吸着面に凹凸部を有するものとすることができる。この場合、エラストマが少ない磁力で変形を起こしやすくなり、被吸着物との間の空間に形成される内圧と大気圧との差による負圧をより発生しやすくなることで、磁場の有無ないし強弱により制御可能な吸着力をより効果的に得ることができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記支持部は、平面視において、前記吸盤を環状に支持していることが好ましい。この場合、吸着面が閉じられた領域内に形成されるため、被吸着物との間の空間に形成される内圧と大気圧との差による負圧をより発生しやすくなることで、吸着力の経時的な減退をより効果的に抑制することができる。
本発明に係る、吸着装置では、前記支持部は、前記吸盤との間に形成された空間を外部に通じさせる開口部を有していることが好ましい。この場合、吸盤の変形及び復元が容易になることにより、被吸着面に対する吸着及び離脱が容易になるから、吸着及び離脱に対する応答性が向上する。
本発明に係る、吸盤は、磁力によって変形可能なエラストマからなる部分を有すると共に、板状であり、かつ、吸着面に凹凸部を有する。本発明に係る、吸着によれば、エラストマが少ない磁力で変形を起こしやすくなり、被吸着物との間の空間に形成される内圧と大気圧との差による負圧をより発生しやすくなることで、吸着力の経時的な減退を抑制し、持続性の高い吸着力を得ることができる。
本発明によれば、被吸着物との間の空間に形成される内圧と大気圧との差による負圧をより発生しやすくなることで、磁場の有無ないし強弱により制御可能な吸着力を得ることができるとともに、被吸着物への吸脱着を簡易に制御可能な吸着装置及び吸盤を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る、吸着装置を、当該吸着装置の支持部側から概略的に示す斜視図である。 図1の吸着装置を、当該吸着装置の吸着面側から概略的に示す分解斜視図である。 図1の吸着装置を概略的に示す側面図である。 図1の吸着装置を被吸着物に吸着させる前の状態を、当該吸着装置の側面から概略的に示す一部断面図である。 図1の吸着装置を被吸着物に吸着させた後の状態を、当該吸着装置の側面から概略的に示す一部断面図である。 図1の吸着装置の吸盤変形要素を相対的に位置移動させる変形例を概略的に示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る、吸着装置を被吸着物に吸着させる前の状態を、当該吸着装置の側面から概略的に示す一部断面図である。 図6Aの吸着装置を被吸着物に吸着させた後の状態を、当該吸着装置の側面から概略的に示す一部断面図である。 本発明の一実施形態に係る、吸盤を概略的に示す側面図である。 図7Aの吸盤を概略的に示す底面図である。 図7Aの吸盤を被吸着物に吸着させる前の状態であって、当該被吸着物に吸盤の凸部を接触させた直後の状態を、当該吸盤の側面から概略的に示す一部断面図である。 図7Aの吸盤を被吸着物に吸着させる前の状態であって、当該被吸着物に吸盤全体を接触させた状態を、当該吸盤の側面から概略的に示す一部断面図である。 図7Aの吸盤を被吸着物に吸着させた状態を、当該吸盤の側面から概略的に示す一部断面図である。 本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部の一例を、上面側から概略的に示す斜視図である。 本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部の他の例を、上面側から概略的に示す斜視図である。 本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部の外観形状の一例を、概略的に示す平面図である。 本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部の外観形状の他の例を、概略的に示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明のいくつかの実施形態に係る、吸着装置と、本発明の一実施形態に係る、吸盤について説明をする。
[吸着装置]
<第1実施形態に係る吸着装置>
図1は、本発明の第1実施形態に係る、吸着装置1Aを、当該吸着装置1Aの支持部側から概略的に示す斜視図である。また、図2は、吸着装置1Aを、当該吸着装置1Aの吸着面側から概略的に示す分解斜視図である。更に、図3は、吸着装置1Aを概略的に示す側面図である。図4A及び図4Bには、吸着装置1Aを被吸着物100に吸着させるときの状態を、それぞれ、時系列的に示す。
図1中、符号1Aは、本発明の第1実施形態に係る、吸着装置である。吸着装置1Aは、磁力によって変形可能なエラストマからなる部分を有する、吸盤10と、吸盤10を変形可能に支持する、支持部20と、磁力によって前記エラストマを変形させる、吸盤変形要素30と、を備える。
<吸盤>
図2に示すように、本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、吸盤10は、円板部材11である。円板部材11は、外面11aと、内面11bとを有している。本実施形態では、図3に示すように、円板部材11の外面11aは、平坦な面である。また、本実施形態では、図4Aに示すように、円板部材11の内面11bも、平坦な面である。本実施形態では、円板部材11の外面11aは、吸盤10の吸着面f1を形成している。また、本実施形態では、円板部材11の内面11bは、吸盤10の吸引面f2を形成している。
円板部材11は、支持部20と接していない部分の少なくとも一部が、磁力によって変形可能な軟磁性エラストマからなる。本実施形態に係る吸着装置1Aでは、円板部材11は、磁力によって変形可能な軟磁性エラストマからなる。前記軟磁性エラストマは、磁力(又は磁場)を受けると応答するが、外部から磁場を受けない限り、自らは磁力(又は磁場)を発生しない性質を有している。前記軟磁性エラストマの具体例としては、鉄粉を含有するシリコンエラストマが挙げられる。また、前記軟磁性エラストマとしては、例えば、軟磁性粒子P1と分散媒M1とを含むものが挙げられる。
(軟磁性粒子)
軟磁性粒子P1は、軟磁性を有する粒子である。軟磁性粒子P1を形成する軟磁性体としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の金属、その金属酸化物、前述の金属を含む合金、前述の合金の金属酸化物等が挙げられる。前記軟磁性エラストマには、複数の軟磁性粒子P1が含まれる。前記軟磁性エラストマに含まれる軟磁性粒子P1は、同種の軟磁性体であっても、2種以上の異なる軟磁性体であってもよい。また、軟磁性粒子P1の大きさは、吸盤10の形状・大きさ、分散媒M1の性質、吸盤10に要求される弾性力、吸盤10に要求される吸着力(要求される負圧)等に応じて、適宜、選択することができる。前記軟磁性エラストマに含まれる軟磁性粒子P1の平均粒子径は、同一であっても、異なっていてもよい。軟磁性粒子P1の平均粒子径としては、例えば、0.03〜50μmの範囲、好ましくは、0.1〜10μmの範囲の平均粒子径である。軟磁性粒子P1の平均粒子径が、50μmを超える場合、均一なエラストマが得にくくなる。また、軟磁性粒子P1の平均粒子径が、0.03μmを下回る場合、磁場によるエラストマの十分な変形が得られにくくなる。本発明において、平均粒子径とは、粒子径分布の中央値(メジアン径)を意味する。平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置または走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いて測定する。
(分散媒)
分散媒M1は、軟磁性粒子P1が分散している媒質である。分散媒M1としては、例えば、軟磁性粒子P1を分散させた状態でゲル化するものが挙げられる。こうした分散媒としては、例えば、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂等を含むものが挙げられる。また、これらの樹脂を複合化して使用してもよい。分散媒M1は、吸盤10の形状・大きさ、軟磁性粒子P1の性質、吸盤10に要求される弾性力、吸盤10に要求される吸着力(要求される負圧)等に応じて、適宜、選択することができる。更に、分散媒M1に対して軟磁性粒子P1が占める割合(軟磁性粒子P1の濃度)も、吸盤10の形状・大きさ、軟磁性粒子P1の性質、吸盤10に要求される弾性力、吸盤10に要求される吸着力(要求される負圧)等に応じて、適宜、選択することができる。軟磁性粒子P1の濃度としては、軟磁性体の総重量に対し、例えば、35〜95重量%の範囲、好ましくは、40〜80重量%の範囲の濃度である。軟磁性粒子P1の濃度が、95重量%を上回る場合、分散媒Mに均一に分散させにくくなったり、吸盤の復元力が得られにくくなる。また、軟磁性粒子P1の濃度が、35重量%を下回る場合、磁場存在下でのエラストマの変形が十分に得られにくくなる。
(支持部)
本実施形態に係る吸着装置1Aでは、支持部20は、平面視において、吸盤10を環状に支持している。なお、図1及び図2によれば、支持部20が、平面視において、吸盤10を環状に支持していることは明らかである。本実施形態では、支持部20は、図1及び図2に示すように、一端が閉じられた筒状部材21である。詳細には、筒状部材21は、筒状の側壁21aを有している。本実施形態では、筒状部材21の側壁21aは、支持部20の側壁を形成している。図2に示すように、本実施形態では、筒状部材21の側壁21aは、円筒状である。即ち、筒状部材21の側壁21aの開口端21eは、円環状に形成されている。本実施形態では、筒状部材21の側壁21aの開口端21eは、支持部20の側壁の開口端(以下、「支持部20の側壁開口端21e」ともいう。)を形成している。これにより、支持部20の側壁開口端21eの内側には、円環状に閉じた領域Rが形成されている。本実施形態では、吸盤10の吸引面f2は、支持部20の側壁開口端21eに沿って全周にわたって、当該側壁開口端21eに固定されている。これにより、吸盤10と支持部20との間には、領域Rを断面積とする空間S0が形成されている。なお、吸盤10の吸引面f2は、例えば、接着、溶着によって固定することができる。
また、図4Aに示すように、本実施形態に係る吸着装置1Aでは、支持部20は、吸盤10との間に形成された空間S0を外部に通じさせる開口部A1を有している。本実施形態では、筒状部材21は、側壁21aの一方の開口端を閉じる仕切壁21bを有している。本実施形態では、仕切壁21bに、複数の開口部A1が形成されていることにより、空間S0を外部に通じさせている。図1に示すように、本実施形態において、複数の開口部A1は、吸着装置1Aの中心軸Oの周りに間隔を置いて形成されている。但し、開口部A1は、少なくとも1つとすることができる。更に、開口部A1は、支持部20から省略することで、空間S0を密閉空間とすることもできる。
更に、支持部20は、非磁性体であることが好ましい。ここで、「非磁性」とは、「磁力(又は磁場)を受けても応答することなく、自ら磁力(又は磁場)を発生しない性質という。前記非磁性体としては、例えば、銅、金、銀、亜鉛、鉛等の金属、樹脂、ガラス、セラミック、木材等の非金属が挙げられる。本実施形態では、筒状部材21は、非磁性体である。
本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、吸盤変形要素30は、硬磁性体である。前記硬磁性体は、いわゆる磁石であり、保磁力が大きく、自発磁化性を有し、自ら磁力(又は磁場)を発生する性質を有している。前記硬磁性体としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の金属、その金属酸化物、前述の金属を含む合金、金属酸化物等の磁石、電磁石が挙げられる。本実施形態では、前記硬磁性体は、電磁石31である。電磁石31は、磁性素子(芯材)31aに通電コイル31bを巻き付けたものである。本実施形態では、電磁石31は、通電コイル31bに通電させる電源40(図4A参照。)を有している。電磁石31は、電源40のON/OFFによって、当該電磁石31が発生する磁力F3を制御することができる。
(吸着装置1Aの基本動作)
次に、図4A及び図4Bを参照して、本実施形態に係る、吸着装置1Aを被吸着物100に固定するための基本的な動作について説明をする。本実施形態において、被吸着物100は、金属、樹脂、木材、石材等、その素材を限定しない。被吸着物100は、例えば、ガラス板とすることができる。
本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、電磁石31は、電源40のONで、通電コイル31bへの電流の供給が行われ、吸盤10に対して磁力F3を発生する。具体的には、電磁石31は、電源40のONで、吸盤10の吸引面f2の側に、N極からS極又はS極からN極への磁力F3を発生する。また、電磁石31は、電源40のOFFで、通電コイル31bへの電流の供給が停止され、磁力F3を消滅させる。本実施形態では、吸盤10は、電源40のONで、電磁石31が発生する磁力F3によって、電磁石31の磁性素子31aの側(支持部20の空間S0の側)に向かって変形する。また、本実施形態では、吸盤10は、電源40のOFFで、電磁石31が発生する磁力F3の消滅によって、平板状に復元する。
吸着動作
本実施形態に係る、吸着装置1Aはまず、図4Aに示すように、電源40をOFFの状態で、被吸着物100の被吸着面101に対して吸盤10の吸着面f1を接触させる。次いで、電源40をONにすると、図4Bに示すように、当該電磁石31が発生させた磁力F3によって、吸盤10のうち、支持部20の側壁開口端21eによって区画された領域Rの部分が支持部20の内側に向かって変形する。このとき、吸盤10と被吸着物100との間には、支持部20の側壁開口端21eによって区画された負圧状態の密閉空間S1が形成される。これにより、吸盤10は、吸着面f1の側と、吸盤機構全体に作用する大気圧との圧力差(吸着力)によって、被吸着物100に対して吸着される。
離脱動作
離脱動作は、吸着動作と反対に、図4Bに示す状態において、電源40をOFFの状態にする。すると、電磁石31が発生させた磁力F3が消滅することによって、吸盤10は、図4Aに示すように、平板の状態に復元される。これにより、吸盤10は、吸着面f1の側と、吸引面f2の側との圧力差(吸着力)が解消されることによって、被吸着物100から離脱させることができる。
従来の吸盤は、当該吸盤を被吸着物100に対して押し付けて圧縮変形させることによって、従来の吸盤と被吸着物100との間に負圧を生じさせ、当該負圧によって吸着力を生じさせている。しかしながら、この場合、当該負圧によって生じる吸着力は、吸盤素材の弾性復元力に抗しきれず、経時的に減退していく。また、従来の吸盤において、強い吸着力を発現させている場合は、その吸盤を脱離させる際には、吸着力に勝る強い力を作用させる必要がある。
これに対し、本実施形態に係る、吸着装置1Aによれば、吸盤10の吸着面f1を被吸着物100の被吸着面101に接触させた後、電磁石31が発生させた磁力F3によって、吸盤10を被吸着物100から離間するように引っ張り変形させることができる。本実施形態では、吸盤10は、支持部20の側壁開口端21eに固定された環状部分10eを起点に、吸盤10の中央から変形する。これによって、本実施形態によれば、吸盤10と被吸着物100との間に負圧を生じさせ、当該負圧によって吸着力を生じさせることができる。この場合、吸盤変形要素30が磁力F3を発生させている間、負圧によって生じる吸着力の、経時的な減退は抑制されることとなる。また、本実施形態に係る、吸着装置1Aによれば、強い吸着力を発現させている場合であっても、その吸盤を脱離させる際には、磁力F3を減衰ないし消滅させることにより、容易に脱離させることが可能である。
従って、本実施形態に係る吸着装置1Aによれば、磁力によってエラストマが変形することで、被吸着物との間に空間を形成される内圧と大気圧の差による負圧によって吸着力を生じさせる。即ち、本発明に係る吸着装置によれば、磁場の作用が十分に強い間は高い吸着力を発揮し、磁場の作用が十分でなくなりエラストマの弾性復元力が上回ると吸着力が減少しないし消滅し、もしくは、磁場が消滅すると吸着力が消滅するという、磁場の作用の変化(強弱)により制御可能な高い吸着力を得ることができる。
また、本実施形態に係る、吸着装置1Aのように、吸盤10が軟磁性エラストマである場合、吸盤10を変形させる吸盤変形要素30は、硬磁性体とすることができる。この場合、軟磁性エラストマと、硬磁性体との組み合わせにより、硬磁性体による磁場が軟磁性エラストマに作用し硬磁性体と軟磁性エラストマとが引き合っている間は負圧によって生じる吸着力が発生し、硬磁性体の磁場による軟磁性エラストマへの作用が十分でなく軟磁性エラストマの弾性復元力が上回っている、もしくは、磁場が消滅している間は負圧が生じず吸着力が消滅するという、磁場により制御可能な吸着力を得ることができる。
本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、吸盤変形要素30は、電磁石31である。この場合、上述のとおり、吸盤10の吸着力を、電磁石31の電源40をON・OFF制御することで、簡易に制御することができる。また、電源40のON・OFF制御という、吸盤10に直接作用しない、吸盤10から遠隔であっても可能な操作により吸盤10の吸脱着が制御可能となる。
ところで、本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、吸盤変形要素30は、いわゆる、磁石とすることができる。前記磁石としては、電磁石31の他、例えば、永久磁石が挙げられる。この場合、吸盤変形要素30は、吸盤10に対して相対移動可能とすることが好ましい。
図5は、吸着装置1Aの変形例を概略的に示す側面図である。以下の説明において、図1〜図4Bと実質的に同一の部分は、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
図5に示す吸着装置1Aの変形例では、吸盤変形要素30は、電磁石31に代えて、永久磁石32としている。この例では、永久磁石32は、吸盤10に対して相対移動可能である。具体的には、図5の白抜き矢印で示すように、永久磁石32は、吸盤10の延在方向D1及び変形方向D2の少なくともいずれか一方向に沿って、支持部20に対して移動させることができる。なお、本実施形態では、吸盤10の延在方向D1は、吸着装置1Aの中心軸Oの垂線とする面において、当該中心軸Oから放射状に広がる方向である。また、本実施形態では、変形方向D2は、吸着装置1Aの中心軸Oの延在方向である。
図5に示すように、永久磁石32を、吸盤10の延在方向D1及び変形方向D2の少なくともいずれか一方向に沿って、支持部20に対して移動させることで、当該永久磁石32を、吸盤10、好ましくは、吸盤10の中央に接近させると、吸盤10は、永久磁石32の磁力F3によって、支持部20の内側に向かって変形する。これに対し、永久磁石32を、吸盤10の延在方向D1及び変形方向D2の少なくともいずれか一方向に沿って、支持部20に対して移動させることで、永久磁石32を吸盤10から離間させると、吸盤10は、永久磁石32の磁力F3の消滅によって、吸盤10を構成するエラストマの弾性復元力が作用し、平板状に復元する。即ち、図5の例では、永久磁石32を吸盤10に対して相対移動させることによって、磁力F3の発生を制御することができる。
吸着動作
この例ではまず、図4Aでの説明と同様、被吸着物100の被吸着面101に対して吸盤10の吸着面f1を接触させる。次いで、図5に示すように、吸盤10の延在方向D1及び変形方向D2の少なくともいずれか一方向に沿って、永久磁石32を支持部20の仕切壁21bに対して移動させ、図4Aと同様、支持部20の仕切壁21bの中央に接近させる。永久磁石32を仕切壁21bの中央に接近させると、図4Bでの説明と同様、当該永久磁石32が発生させる磁力F3の作用が強くなることによって、吸盤10のうち、支持部20の側壁開口端21eによって区画された領域Rの部分が支持部20の内側に向かって変形する。このとき、図4Bでの説明と同様、吸盤10と被吸着物100との間には、支持部20の側壁開口端21eによって区画された負圧状態の密閉空間S1が形成される。これにより、吸盤10は、吸着面f1側の圧力と、吸盤機構全体に作用する大気圧との圧力差(吸着力)によって、被吸着物100に対して固定される。
離脱動作
離脱動作は、吸着動作と反対に、図5に示す状態において、図5に示すように、吸盤10の延在方向D1及び変形方向D2の少なくともいずれか一方向に沿って、永久磁石32を支持部20の仕切壁21bの中央から、好ましくは、支持部20から離間させる。すると、永久磁石32が発生させた磁力F3の作用が弱くなり吸盤10を形成するエラストマの弾性復元力が上回ることによって、吸盤10は、図4Aでの説明と同様、平板の状態に復元される。これにより、吸盤10は、吸着面f1側の圧力と、吸盤機構全体に作用する大気圧との圧力差(吸着力)が解消されることによって、被吸着物100から離脱させることができる。
なお、図5の例では、永久磁石32の移動は、様々な機構を用いて制御することができる。具体的な制御方法も、油圧制御、電気制御等の様々な制御方法を用いることができる。
また、本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、上述のとおり、支持部20は、筒状部材21の側壁21aによって、吸盤10を環状に支持している。この場合、吸着面f1が閉じられた領域R内に形成されるため、被吸着物との間の空間に形成される内圧と大気圧との差による負圧をより発生しやすくなることで、吸着力の経時的な減退をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態に係る、吸着装置1Aでは、支持部20は、吸盤10との間に形成された密閉空間S1を外部に通じさせる開口部A1を有している。この場合、密閉空間S1内の空気と外気との流通が可能となる。即ち、この場合、吸盤10の変形及び復元が容易になることにより、被吸着物100の被吸着面101に対する吸着及び離脱が容易になるから、吸着及び離脱に対する応答性が向上する。
<第2実施形態に係る吸着装置>
図6A及び図6Bには、本発明の第2実施形態に係る、吸着装置1Bを被吸着物100に吸着させるときの状態を、それぞれ、時系列的に示す。以下の説明において、図1〜図5と実質的に同一の部分は、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
本実施形態に係る吸着装置1Bでは、吸盤10は、円板部材12である。円板部材12は、吸着装置1Aと同様、外面12aと、内面12bとを有している。本実施形態では、図4Aに示すように、円板部材12の外面12aは、平坦な面である。また、本実施形態では、図4Aに示すように、円板部材12の内面12bも、平坦な面である。本実施形態では、円板部材12の外面12aは、吸盤10の吸着面f1を形成している。また、本実施形態では、円板部材12の内面12bは、吸盤10の吸引面f2を形成している。
本実施形態に係る吸着装置1Bでは、円板部材12は、磁力によって変形可能な硬磁性エラストマからなる。前記硬磁性エラストマは、保磁力が大きく、自発磁化性を有し、自ら磁力(又は磁場)を発生する性質を有している。本実施形態では、円板部材12は、外面12aの側と、内面12bの側とで、異なる極性(逆の極性)を有している。具体的には、円板部材12の外面12aの側がN極である場合、円板部材12の内面12bの側は、S極である。或いは、円板部材12の外面12aの側がS極である場合、円板部材12の内面12bの側は、N極である。即ち、本実施形態では、吸盤10の吸着面f1の側がS極である場合、吸盤10の吸引面f2の側はN極である。或いは、本実施形態では、吸盤10の吸着面f1の側がN極である場合、吸盤10の吸引面f2の側はS極である。前記硬磁性エラストマの具体例としては、着磁されたネオジウム合金粉末を含有するシリコンエラストマが挙げられる。また、前記硬磁性エラストマとしては、例えば、硬磁性粒子P2と分散媒M2とを含み、あらかじめ着磁操作されたものが挙げられる。
(硬磁性粒子)
硬磁性粒子P2は、硬磁性を有する粒子である。硬磁性粒子P2を形成する硬磁性体としては、例えば、コバルト、フェライト、ネオジウム合金等の磁石等が挙げられる。前記硬磁性エラストマには、複数の硬磁性粒子P2が含まれる。前記硬磁性エラストマに含まれる硬磁性粒子P2は、同種の硬磁性体であっても、2種以上の異なる硬磁性体であってもよい。また、硬磁性粒子P2の大きさは、吸盤10の形状・大きさ、分散媒M2の性質、吸盤10に要求される弾性力、吸盤10に要求される吸着力(要求される負圧)等に応じて、適宜、選択することができる。前記軟磁性エラストマに含まれる硬磁性粒子P2の平均粒子径は、同一であっても、異なっていてもよい。硬磁性粒子P2の平均粒子径としては、例えば、0.03〜50μmの範囲、好ましくは、0.1〜10μmの範囲の平均粒子径である。硬磁性粒子P2の平均粒子径が、50μmを上回る場合、均一なエラストマが得られにくくなる。また、硬磁性粒子P2の平均粒子径が、0.03μmを下回る場合、磁場によるエラストマの十分な変形が得られにくくなる。
(分散媒)
分散媒M2は、硬磁性粒子P2が分散している媒質である。分散媒M2としては、例えば、硬磁性粒子P2を分散させた状態でゲル化するものが挙げられる。こうした分散媒M2としては、例えば、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂等を含むものが挙げられる。また、これらの樹脂を複合化して使用してもよい。分散媒M2は、吸盤10の形状・大きさ、硬磁性粒子P2の性質、吸盤10に要求される弾性力、吸盤10に要求される吸着力(要求される負圧)等に応じて、適宜、選択することができる。更に、分散媒M2に対して硬磁性粒子P2が占める割合(硬磁性粒子P2の濃度)も、吸盤10の形状・大きさ、硬磁性粒子P2の性質、吸盤10に要求される弾性力、吸盤10に要求される吸着力(要求される負圧)等に応じて、適宜、選択することができる。硬磁性粒子P2の濃度としては、例えば、25〜95重量%の範囲、好ましくは、35〜80重量%の範囲の濃度である。硬磁性粒子P2の濃度が、25重量%を下回る場合、磁場存在下でのエラストマの十分な変形が得られにくくなる。また、硬磁性粒子P2の濃度が、95重量%を上回る場合、分散媒Mに均一に分散させることが困難となったり、吸盤10の弾性復元力が得られにくくなる。
(吸着装置1Bの基本動作)
次に、図6A及び図6Bを参照して、本実施形態に係る、吸着装置1Bを被吸着物100に吸着させるための基本的な動作について説明をする。なお、図1〜図4Bで説明した部分については、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
本実施形態に係る、吸着装置1Bでは、電磁石31は、電源40のONで、通電コイル31bへの電流の供給が行われ、吸盤10に対して磁力F3を発生する。具体的には、吸盤10の吸引面f2の側がN極である場合、電磁石31は、電源40のONで、吸盤10の吸引面f2の側に、N極の磁力F3を発生する。或いは、吸盤10の吸引面f2の側がS極である場合、電磁石31は、電源40のONで、吸盤10の吸引面f2の側に、S極の磁力F3を発生する。また、電磁石31は、電源40のOFFで、通電コイル31bへの電流の供給が停止され、磁力F3を消滅させる。本実施形態では、電源40のOFFで、電磁石31が発生する磁力F3は消滅するが、吸盤10は、自己の磁力F1によって、電磁石31の磁性素子31a(支持部20の空間S0側)に向かって変形する。また、本実施形態では、吸盤10は、電源40のONで、電磁石31が発生する磁力F3が、吸盤10が発生する磁力F1の反磁力となることによって、平板状に復元する。
吸着動作
本実施形態に係る、吸着装置1Aはまず、図6Aに示すように、電源40をONの状態では、電磁石31が発生させた磁力F3が、吸盤10が発生する磁力F1の反磁力となることによって、被吸着物100の被吸着面101に対して吸盤10の吸着面f1を接触させることができる。次いで、電源40をOFFにすると、電磁石31が発生させた磁力F3が消滅し、図6Bに示すように、吸盤10が発生する磁力F1によって、吸盤10のうち、支持部20の側壁開口端21eによって区画された領域Rの部分が支持部20の内側に向かって変形する。このとき、吸盤10と被吸着物100との間には、支持部20の側壁開口端21eによって区画された負圧状態の密閉空間S1が形成される。これにより、吸盤10は、吸着面f1側の圧力と、大気圧との圧力差(吸着力)によって、被吸着物100に対して固定される。さらに、電源40をONにして、磁力F1をより強めるための磁力F3を発生させることもできる。
離脱動作
離脱動作は、吸着動作と反対に、図6Bに示す状態において、電源40をONの状態にする。すると、電磁石31が発生させた磁力F3が、吸盤10が発生する磁力F1の反磁力となることによって、吸盤10は、図6Aに示すように、平板の状態に復元される。これにより、吸盤10は、吸着面f1の側と、吸引面f2の側との圧力差(吸着力)が解消されることによって、被吸着物100から離脱させることができる。
本実施形態に係る、吸着装置1Bによれば、吸盤10の吸着面f1を被吸着物100の被吸着面101に接触させた後、吸盤10が発生する磁力F1によって、当該吸盤10を被吸着物100から離間するように引っ張り変形させることができる。これによって、本実施形態によれば、吸盤10と被吸着物100との間に負圧を生じさせ、当該負圧によって吸着力を生じさせることができる。この場合、吸盤10が磁力F1を発生させている限り、負圧によって生じる吸着力の、経時的な減退は抑制されることとなる。
従って、本実施形態に係る吸着装置1Bによれば、磁力によってエラストマが変形することで、被吸着物との間に空間を形成される内圧と大気圧の差による負圧によって吸着力を生じさせる。即ち、本発明に係る吸着装置によれば、磁場の作用が十分に強い間は高い吸着力を発揮し、磁場の作用が弱くエラストマの弾性復元力が上回ると吸着力が減少しないし消滅し、もしくは、磁場が消滅すると吸着力が消滅するという、磁場の作用の強弱により制御可能な吸着力を得ることができる。
また、本実施形態に係る、吸着装置1Bのように、吸盤10が硬磁性エラストマである場合も、吸盤変形要素30は、硬磁性体とすることができる。この場合、硬磁性エラストマと、硬磁性体との組み合わせにより、磁場の作用により硬磁性エラストマと硬磁性体とが引き合っている間は負圧によって生じる吸着力が発生し、磁場の作用により硬磁性エラストマと硬磁性体とが反発している間は負圧が生じず吸着力が消滅するという、磁場により制御可能な吸着力を得ることができる。
また、本実施形態に係る、吸着装置1Bも、吸盤変形要素30は、電磁石31である。この場合、上述のとおり、吸盤10の吸着力を、電磁石31の電源40を正逆方向にON・OFF制御することで、当該電磁石31に印加する電流により簡易に制御でき、吸盤10の被吸着物への吸脱着を簡易に応答性良く制御することができる。なお、本実施形態では、電源40から電磁石31に供給される電流の向きを逆向きに制御することができる。この場合、例えば、吸着動作時において、被吸着物100に対して吸盤10を接触させた後、電源40をOFFすることなく、電磁石31の通電コイル31bに供給する電流の向きを変更すれば、吸盤10は、吸盤10が発生する磁力F1と、電磁石31が発生する磁力F3とによって、支持部20の内側に向かってより大きく変形することができる。このように、電源40のON・OFF制御、電源40から電磁石31に共有される電流の向きの制御により、応答性良く、吸盤10の吸脱着を制御することができる。
また、本実施形態に係る、吸着装置1Bでは、吸盤変形要素30を永久磁石32とすることができる。具体的には、吸盤10の吸引面f2の側がN極である場合、永久磁石32には、吸盤10の吸引面f2の側に、S極の磁力F3を発生するものを用いる。或いは、吸盤10の吸引面f2の側がS極である場合、永久磁石32には、吸盤10の吸引面f2の側に、N極の磁力F3を発生するものを用いる。これらの場合、図5で説明したように、永久磁石32は、吸盤10に対して相対移動可能とする。これによって、永久磁石32を、硬磁性エラストマからなる吸盤10から離間させると、吸着動作を実行することができる。また、永久磁石32を、硬磁性エラストマからなる吸盤10に接近させると、離脱動作を実行することができる。また、永久磁石のN極/S極の方向を反転させることによる吸盤の吸脱着操作も可能である。
更に、本実施形態に係る、吸着装置1Bでは、吸盤変形要素30を軟磁性体33とすることができる。この場合も、図5での説明と同様、軟磁性体33は、吸盤10に対して相対移動可能とする。これによって、軟磁性体33を吸盤10に接近させると、硬磁性エラストマからなる吸盤10の吸着動作を実行することができる。また、軟磁性体33を、硬磁性エラストマからなる吸盤10から離間させると、離脱動作を実行することができる。
吸盤10が硬磁性エラストマからなる場合、吸盤変形要素30を、軟磁性体33とすれば、硬磁性エラストマと、軟磁性体との組み合わせにより、磁場の作用により硬磁性エラストマと軟磁性体とが引き合っている間は負圧によって生じる吸着力が発生し、磁場の作用が十分ではない間は負圧が生じず吸着力が消滅するという、磁場により制御可能な吸着力を得ることができる。
ところで、上述した各実施形態では、吸盤10の吸着面f1を平坦な面として説明したが、吸盤10の吸着面f1は、凸部又は凹部を有していることが好ましい。吸盤10の吸着面f1に凸部又は凹部を形成すれば、吸盤10と被吸着物100との間に密閉空間S1を容易に形成できるため、より大きい吸着力を得ることができる。吸盤10の吸着面f1が有する凸部又は凹部は、一つであってもよいし、複数であってもよく、凸部と凹部の両方を有していてもよい。
例えば、吸盤10の吸着面f1が平坦な形状の場合、被吸着物100との吸着面積が大きくなり、吸盤−被吸着物間の相互作用力が増大し、吸着面f1の引きはがしに、より大きな磁力が必要になるためである。これに対し、吸盤10の吸着面f1に、凸部又は凹部を設けた場合、吸着面積が減じていることで、吸盤−被吸着物間の相互作用力は相対的に減少し、吸盤10の引っ張り変形によって密閉空間S1を負圧状態にするためには、吸盤10を大きく引っ張る必要がない。従って、吸盤10の吸着面f1に凸部又は凹部を形成すれば、吸盤10と被吸着物100との間に、負圧状態の密閉空間S1を容易に形成することができる。
ここで、図7Aは、本発明の一実施形態に係る、吸盤13を概略的に示す側面図である。また、図7Bは、吸盤13を概略的に示す底面図である。以下の説明において、図1〜図6と実質的に同一の部分は、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
本実施形態に係る、吸盤13は、板状であり、かつ、吸盤13の吸着面f1に凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を有している。
図7A及び図7Bに示すように、本実施形態に係る、吸盤13は、円板部131と、凸部132とを有している。図7Aに示すように、本実施形態では、円板部131は、外面131aと、内面131bとを有している。本実施形態では、図7Aに示すように、円板部131の外面131aは、凸部以外は平坦な面である。また、本実施形態では、図7Aに示すように、円板部131の内面131bも、平坦な面である。本実施形態では、凸部132は、円板部131の外面131aに設けられている。本実施形態では、図7Bに示すように、平面視において、円板部131の中央に配置されている。本実施形態では、円板部131の外面131aは、凸部132と共に、吸盤13の吸着面f1を形成している。また、本実施形態では、円板部131の内面131bは、吸盤13の吸引面f2を形成している。
(吸盤13の基本動作)
図8A〜図8Cは、吸盤13を被吸着物100に吸着させるときの状態を、それぞれ、時系列的に示す。なお、図1〜図6で説明した部分については、同一の符号を用いて、その説明を省略する。
図8Aに示すように、本実施形態に係る、吸盤13では、凸部132は当初、平坦な円板部131から突出している。このため、吸盤13を被吸着物100に対して押し付けると、図8Aに示すように、吸盤13の凸部132がまず、被吸着物100の被吸着面101に対して接触する。次いで、吸盤13を更に押し付けると、図8Bに示すように、吸盤13の円板部131が凸部132を中心にして、支持部20の内側に向かって変形する。これにより、吸盤13と被吸着物100との間には、凸部132の周りに、当該凸部132と共に円板部131によって密閉状態に区画された隙間空間S2が形成される。これにより全面が平坦な構造である場合と比較し、被吸着物に対する設置面積は減少する。このとき、吸盤13が磁力によって支持部20の内側に向かって引っ張り変形すると、隙間空間S2が拡大する。この拡大した隙間空間S2により、図8Cに示すように、吸盤13と被吸着物100との間には、支持部20の側壁開口端21eによって区画された負圧状態の密閉空間S1が形成される。この場合、密閉空間S1の内部は、より高い負圧状態となる。これにより、吸盤13は、例えば、吸盤10の吸着面f1が平坦な面であるより、より高い吸着力を発生させることができる。
上述のように、本実施形態に係る、吸盤13によれば、板状の円板部131の吸着面f1に凸部132を有することにより、エラストマが少ない磁力で変形を起こしやすくなり、被吸着物との間の空間に形成される内圧と大気圧との差による負圧をより発生しやすくなることで、磁場の有無ないし強弱により制御可能な吸着力の経時的な減退を抑制し、持続性の高い吸着力をより効果的に得ることができる。また、本実施形態に係る、吸盤13は、射出成形等の、金型成形によって、円板部131及び凸部132を一体に成形することができる。このため、本実施形態に係る、吸盤13によれば、簡易な構成で、製造の容易な吸盤となる。特に、本実施形態のように、1つの凸部132が円板部131の外面131aの中央に配置される構成の場合、射出成形時に形成されるゲート痕をそのまま、凸部132として使用することができる。このため、この場合、吸盤13を更に容易に形成することができる。なお、本実施形態によれば、上述のとおり、吸盤13は、板状の円板部131の吸着面f1に凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を有するものとすることができる。また、吸盤13も、吸盤10と同様、少なくとも、磁力によって変形可能なエラストマからなる部分を有していればよい。
本実施形態に係る、吸盤13は、軟磁性エラストマ又は硬磁性エラストマのいずれからなるものとすることができる。本実施形態に係る、吸盤13は、上述した各実施形態に係る、吸着装置1A、吸着装置1B、これらの変形例等の吸盤10として採用することができる。この場合、負圧によって生じる吸着力の経時的な減退を抑制し、持続性の高い吸着力をより効果的に得ることができるとともに、応答性良く吸盤10の吸脱着を制御することができる。
また、本発明に係る、吸着装置の支持部20として、様々な形態のものを使用することができる。
図9Aは、本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部20の一例を、平面側から概略的に示す斜視図である。図9Bは、本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部20の他の例を、平面側から概略的に示す斜視図である。
図9Aの支持部20は、かご型部材22で形成されている。かご型部材22は、環状のフレーム部22aと、複数のゲージ部22bとを有している。ゲージ部22bの一端22e1は、支持部20の開口端を形成している。本実施形態では、吸盤10は、ゲージ部22bの一端22e1に固定される。ゲージ部22bの他端22e2は、フレーム部22aに連結されている。ゲージ部22bは、それぞれ、フレーム部22aの周方向に間隔を置いて配列されている。本実施形態では、かご型部材22は、ゲージ部22bによって、ドーム状の外観を呈している。本実施形態では、吸盤変形要素30は、フレーム部22aの連結部22cに配置される。
図9Bの支持部20は、放射型部材23で形成されている。放射型部材23は、かご型部材22の変形例である。本実施形態では、放射型部材23は、放射型部材23のフレーム部22aを周方向に分割している。本実施形態では、放射型部材23は、フレーム部22aを周方向に分割した固定部23aと、ゲージ部22bに相当する、複数のゲージ部23bを有している。本実施形態では、吸盤10は、固定部23aの末端23eに固定される。また、本実施形態では、放射型部材23は、かご型部材22と同様、ゲージ部23bによって、ドーム状の外観を呈している。本実施形態では、吸盤変形要素30は、ゲージ部23bの連結部23cに配置される。
更に、支持部20の外観形状も、様々な形状のものを採用することができる。
図10Aは、本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部20の外観形状の一例を、概略的に示す平面図である。図10Bは、本発明に係る吸着装置に適用可能な支持部20の外観形状の他の例を、概略的に示す平面図である。
図10Aには、支持部20の一例である、支持部24の外観形状を示す。図10Aに示すように、平面視において、支持部24の外観形状は、筒状部材21の側壁21aの円環形状の一部が分断されている。図10Bには、支持部20の他の例である、支持部25の外観形状を示す。図10Bに示すように、平面視において、支持部25の外観形状は、筒状部材21の側壁が馬蹄形の形状である。
上述したところは、本発明のいくつかの実施形態について説明を行ったにすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。上述した各実施形態に採用された様々な構成は、互いに組み合わせて使用することができる。また、上述した各実施形態に採用された様々な構成は、相互に適宜、置き換えることができる。
本発明は、例えば、室内アイテム用の留め具、産業用ロボット、自立歩行式ロボット、作業機械等の、物を着脱可能に固定するための装置等に用いることができる。
1A:吸着装置(第1実施形態), 1B:吸着装置(第2実施形態), 10:吸盤, 11:円板部材(軟磁性エラストマ), 11a:円板部材の外面, 11b:円板部材の内面, 12:円板部材(硬磁性エラストマ), 13:吸盤, 131:円板部, 132:凸部, 20:支持部, 21:筒状部材, 21a:側壁, 21b:仕切壁, 22:かご型部材, 22a:フレーム部, 22b:ゲージ部, 22c:連結部, 23:放射型部材, 23a:固定部, 23b:ゲージ部, 23c:連結部, 24:支持部, 25:支持部, 30:吸盤変形要素, 31:電磁石, 31a:磁性素子, 31b:通電コイル, 32:磁性体, A1:開口部, f1:吸盤の吸着面, f2:吸盤の吸引面, F1:吸盤が発生する磁力, F3:吸盤変形要素が発生する磁力, S0:支持部の空間, S1:(負圧状態の)密閉空間, S2:隙間空間

Claims (10)

  1. 磁力によって変形可能なエラストマからなる部分を有する、吸盤と、
    前記吸盤を変形可能に支持する、支持部と、
    磁力によって前記エラストマを変形させる、吸盤変形要素と、
    を備える、吸着装置。
  2. 前記エラストマは、軟磁性エラストマであり、
    前記吸盤変形要素は、硬磁性体である、請求項1に記載の吸着装置。
  3. 前記エラストマは、硬磁性エラストマであり、
    前記吸盤変形要素は、硬磁性体である、請求項1に記載の吸着装置。
  4. 前記硬磁性体は、電磁石である、請求項2又は3に記載の吸着装置。
  5. 前記エラストマは、硬磁性エラストマであり、
    前記吸盤変形要素は、軟磁性体である、請求項1に記載の吸着装置。
  6. 前記吸盤変形要素は、前記吸盤に対して相対移動可能である、請求項1から5のいずれか1項に記載の吸着装置。
  7. 前記吸盤は、板状であり、かつ、前記吸盤の吸着面に凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の吸着装置。
  8. 前記支持部は、平面視において、前記吸盤を環状に支持している、請求項1から7のいずれか1項に記載の吸着装置。
  9. 前記支持部は、前記吸盤との間に形成された空間を外部に通じさせる開口部を有している、請求項8に記載の吸着装置。
  10. 磁力によって変形可能なエラストマからなる部分を有すると共に、板状であり、かつ、吸着面に凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を有する、吸盤。
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