JP2020084827A - オイルジェット装置 - Google Patents

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大輔 外山
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Abstract

【課題】オイルを噴射するノズル部に供給するオイルの油温が低温のときに、オイルジェットを確実に停止することができるオイルジェット装置を提供する。【解決手段】車両用エンジンに備えられるピストンに向けてオイルを噴射するノズル部にオイルを供給する供給油路と、供給油路の途中に設けられ、ノズル部へのオイルの供給状態を制御する電磁弁と、電磁弁の開閉を制御する制御部と、を備え、電磁弁は、非通電時に供給油路を開放する開状態になり、通電時に供給油路を閉鎖する閉状態になるよう構成され、制御部は、エンジンの始動前に、電磁弁に電流Aを印加して電磁弁を閉状態にする先行作動モードPMを有する。【選択図】図5

Description

本発明は、オイルジェット装置に関する。
特許文献1及び特許文献2に開示されているように、車両用エンジンには、被潤滑部分や被冷却部分にエンジンオイル(潤滑油)を供給するためのオイル供給系が設けられている。また、このオイル供給系にはオイルジェット装置が接続されており、オイルポンプから吐出されたエンジンオイル(以下、オイルと称する。)の一部がオイルジェット装置に供給されてピストン裏面側に噴射されるようになっている(以下、このオイル噴射をオイルジェットと称する。)。このオイルジェットによりピストンを冷却し、例えばノッキングの発生を防止することができる。
特許文献1には、OSV(オイルスイッチングバルブ)と、オイルジェット切り換えバルブとを備えたオイルジェット装置が開示されている。OSVは、電磁弁であって電磁ソレノイドへの通電とともにスリーブ(弁体収容部)内でプランジャ(油路開閉用弁体)を駆動して油圧ポート(油路)の開閉を行う。オイルジェット切り換えバルブは、OSVの駆動に伴ってオイルジェット用のノズル部へのオイルの供給及び供給停止を切換可能に構成されている。特許文献1のオイルジェット装置では、OSVが非通電状態になると、オイルジェット切り換えバルブが開かれてオイルジェット用のノズル部からオイルジェットが行われる。一方、OSVが通電状態になると、オイルジェット切り換えバルブが閉じられてオイルジェット用のノズル部からのオイルジェットが停止される。
特許文献2には、1つのOSVでオイルジェット用のノズル部へのオイルの供給及び供給停止を切換可能にするオイルジェット装置の構成が開示されている。特許文献2のオイルジェット装置では、OSVが非通電状態になると、油圧供給油路と油圧制御油路とが連通し、オイルジェット機構へのオイルの供給が行われてノズル部からオイルジェットが行われる。一方、OSVが通電状態なると、OSVによって油圧供給油路と油圧制御油路との連通が遮断されてオイルジェット機構にオイルが供給されなくなるため、オイルジェット機構のノズル部からのオイルジェットが停止される。
特開2014−126039号公報 特開2017−141767号公報
オイルジェット装置は、エンジンが暖気運転のときには、エンジン回転数やエンジン負荷が低いため、オイルをピストンに向けて噴射してピストンを冷却する必要はない。その場合は、OSV(電磁弁)に通電してOSVを閉状態に切換える。これにより、オイル供給油路が閉鎖されるため、ピストンへのオイルジェットが停止される。ここで、オイルは油温が低温になると粘度が高まる傾向にあり、油温が下がるにつれて粘度は上昇する。そのため、オイルの油温が例えば0℃以下のときには、OSVに電流を印加してOSVを閉状態にする際に、OSVの内部に存在する高粘度のオイルがOSVの動作の妨げになることがある。その場合、OSVに通電してもOSVを閉状態に適正に切換えることができず、ピストンに対して不要なオイルジェットが実行されることがあった。しかし、特許文献1及び2のオイルジェット装置には、オイルの油温が低温のときのオイルジェット制御については開示されていない。このため、オイルジェット装置においては、オイルの油温が低温の場合のオイルジェット制御について改善の余地があった。
上記実情に鑑み、オイルを噴射するノズル部に供給するオイルの油温が低温のときに、オイルジェットを確実に停止することができるオイルジェット装置が求められている。
本発明に係るオイルジェット装置の特徴構成は、車両用エンジンに備えられるピストンに向けてオイルを噴射するノズル部にオイルを供給する供給油路と、前記供給油路の途中に設けられ、前記ノズル部へのオイルの供給状態を制御する電磁弁と、前記電磁弁の開閉を制御する制御部と、を備え、前記電磁弁は、非通電時に前記供給油路を開放する開状態になり、通電時に前記供給油路を閉鎖する閉状態になるよう構成され、前記制御部は、前記エンジンの始動前に、前記電磁弁に電流を印加して前記電磁弁を閉状態にする先行作動モードを有する点にある。
通常、エンジン潤滑用のオイルは、油温が低温になるにつれて粘度が高くなる傾向にある。このため、オイルジェット用のノズル部に供給されるオイルの油温が低温のときに、オイルジェットを停止するべく電磁弁に電流を印加したとしても、電磁弁は、高粘度のオイルに妨げられて即座に閉状態に切換えることはできず、応答性が悪くなることがある。そこで、本構成では、オイルジェット装置は、エンジンが始動前に、電磁弁に電流を印加して電磁弁を閉状態にする先行作動モードを有する。エンジンの始動前は電磁弁の内部にはオイルがまだ供給されていない。そのため、エンジンの始動前に、電磁弁に電流を印加する先行作動モードを行うことで、仮に、エンジン周囲の温度が低いためにオイルの油温が低温であってオイルが粘度の高い状態であったとしても、こうしたオイルに妨げられることなく、電磁弁が作動して閉状態になる。その結果、オイルの油温が低温であっても、オイルジェットを確実に停止させた状態でエンジンを始動させることができる。
他の特徴構成は、前記制御部は、前記供給油路に供給されるオイルの油温が所定温度以下のときに、前記先行作動モードを実行する点にある。
エンジンの始動時において、例えばオイルの油温が0℃を越えており、オイルの粘度が低いときには、エンジンの始動後に電磁弁に電流を印加した場合でも閉状態に切換えることができる。そのため、オイルの粘度が低い状況下においては、先行作動モードの実行は不要であり、先行作動モードを実行した場合には電磁弁に印加される電流を浪費することにもなる。そこで、本構成では、制御部は、供給油路に供給されるオイルの油温が所定温度以下のときに、先行作動モードを実行する。これにより、必要時のみに先行作動モードを実行することができ、エンジン始動前に電磁弁に印加される電流を最小限にしてバッテリーの劣化を抑制することができる。そして、オイルジェット装置を適切に動作させることができる。
他の特徴構成は、前記制御部は、前記車両のドアが開放されたときに、前記先行作動モードを実行する点にある。
通常、車両の運転者は、車両のドアを開放して乗車した後にエンジンを始動する操作を行う。そこで、本構成では、制御部は、車両のドアが開放されたときに、先行作動モードを実行する。これにより、エンジン始動前に先行作動モードを実行することができる。その結果、オイルジェットを確実に停止させた状態でエンジンを始動させることができる。
他の特徴構成は、前記車両が前記エンジンを始動させるエンジン始動用スイッチを有する場合に、当該エンジン始動スイッチに静電容量センサを配置し、前記制御部は、前記静電容量センサで検出される静電容量値が所定の閾値を越えたときに、前記先行作動モードを実行する点にある。
例えば、車両において、イグニッションキーの操作によってエンジンを始動する場合には、イグニッションキーをキーシリンダに挿入して回転させる。その際に、イグニッションキーは、アクセサリー電源のみがON状態となるACC電源モードの位置を経てエンジンを始動させる位置に移動する。したがって、例えば、ACC電源モードを検出することで、エンジンの始動前に先行作動モードを実行することができる。一方、車両がイグニッションキーを有しておらずエンジン始動用スイッチを有しており、エンジン始動用スイッチのプッシュ操作によってエンジンを始動する場合には、通常はエンジン始動用スイッチが操作されるとACC電源モードを介さずにエンジンが始動する。そのため、エンジン始動用スイッチの操作時に、エンジンが始動前である状態を検出することは容易ではない。
そこで、本構成では、当該エンジン始動スイッチに静電容量センサを配置し、制御部は、静電容量センサで検出される静電容量値が所定の閾値を越えたときに、先行作動モードを実行する。これにより、車両がエンジン始動用スイッチを有する場合であっても、エンジン始動用スイッチに指等を近づける動作に基づいて先行作動モードを実行することができる。その結果、オイルジェットを確実に停止させた状態でエンジンを始動させることができる。
他の特徴構成は、前記制御部は、前記先行作動モードの実行を開始した後、所定時間内に前記エンジンが始動しないときは、前記先行作動モードの実行を停止する点にある。
オイルジェット装置において、制御部によって先行作動モードの実行を開始しても、その後にエンジンを始動しない場合がある。その場合には、電磁弁に電流を印加し続けるため、電流を浪費することになる。そこで、本構成では、制御部は、先行作動モードの実行を開始した後、所定時間内にエンジンが始動しないときは、先行作動モードの実行を停止する。ここで、先行作動モードの実行の停止は、先行作動モードの制御の逆であり、電磁弁を非電通状態にして電磁弁を開状態にすることである。したがって、本構成により、電磁弁に印加される電流を最小限にしてバッテリーの劣化を抑制することができる。そして、オイルジェット装置を適切に動作させることができる。
エンジンの概略的な構成を示す図である。 OSVが非通電状態のオイルジェット装置を示す図である。 OSVが通電状態のオイルジェット装置を示す図である。 OSVの制御系のブロック図である。 第1実施形態に係るオイルジェット制御の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の先行作動モードに係る手順を示すフローチャートである。 第3実施形態の先行作動モードに係る手順を示すフローチャートである。 エンジン始動用スイッチを示す図である。 第4実施形態の先行作動モードに係る手順を示すフローチャートである。 第5実施形態の先行作動モードに係る手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態によるエンジン100に搭載されるオイルジェット装置50の構成について説明する。
(エンジンの概略的な構成)
車両(自動車)用のエンジン100は、図1に示すように、気筒内でピストン1が往復動されることにより吸入・圧縮・膨張(燃焼)・排気の1サイクルを連続的に繰り返してクランク軸2を回転させる機能を有する。また、直列4気筒型のエンジン100は、クランク軸2の回転から駆動力を取り出すことにより車両(図示せず)を走行させる駆動源の役割を有する。
図1において、エンジン100は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の上側に締結されるシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に締結されるクランクケース13とを含むアルミニウム合金製のエンジン本体10を備える。また、シリンダヘッド12にはヘッドカバー14が被せられている。エンジン本体10内には、駆動力を発生させるピストン1及びコンロッド1aやクランク軸2に加えて、各気筒における混合気の爆発タイミングを制御する吸気用/排気用のカムシャフト3a、吸気バルブ4及び排気バルブ5などからなるバルブ機構6がシリンダヘッド12内に組み込まれている。そして、エンジン本体10の内部におけるこれらの駆動部を連続的に駆動させるために、エンジン100には、オイル(エンジンオイル)を循環させる潤滑装置20が設けられている。
(潤滑装置の構成)
潤滑装置20は、オイルポンプ21と、オイルポンプ21によりオイルをエンジン本体10の内部で循環させるための油圧回路部30とを備える。オイルポンプ21は、クランク軸2の駆動力を利用して回転される。また、オイルポンプ21はオイルをオイルパン13aから吸入ポート21aを介して容積室21cに吸入した後、容積室21cの縮小とともに所定の油圧を発生させた状態で吐出ポート21bから吐出する機能を有する。
図1及び図2に示すように、油圧回路部30は、油路31、油路32、油路33、及び、油路34を含む。油路31は、オイルパン13aとオイルポンプ21の吸入ポート21aとを接続する。油路32は、オイルポンプ21の吐出ポート21bとオイルフィルタ22とを接続する。油路33は、オイルフィルタ22とクランク軸2の内部とを接続する。油路34は、油路33の端部から上方に延びてカムシャフト3a及びバルブ機構6が配置されたヘッドカバー14の内部に達する。なお、油路34の末端部には、一対の給油パイプ39が取り付けられている。油路33及び油路34は、エンジン本体10内部に形成されたオイルギャラリと呼ばれている。これにより、オイルポンプ21によりオイルパン13aから汲み上げられたオイルは、油路31〜油路34を流通してピストン1まわり(シリンダ12aの内側面やコンロッド1a及びクランク軸2)やバルブ機構6などの可動部(摺動部)に供給される。その後、オイルは、シリンダヘッド12及びシリンダブロック11内を自重により落下してクランクケース13に達するとともにオイルパン13aに戻される。
図2に示すように、油路33から分岐した油路35(供給油路の一例)の末端には、オイルジェット機構80が取り付けられている。オイルジェット機構80は、所定の油圧で弁部81が開弁することにより、ピストン1の裏側に冷却用のオイルを噴射する機能を有する。すなわち、オイルジェット機構80は、油圧が作動圧以上となった際に油路35を開状態(流通可能状態)に切り換えられる弁部81と、弁部81の出口側からピストン1の裏側に向けて延びるノズル部82とを備える。油路35は、ピストン1に向けてオイルを噴射するノズル部82にオイルを供給する油路である。弁部81は、油圧が低い通常時は圧縮スプリング83の伸長力により油路35を閉じている。そして、油圧の上昇とともに圧縮スプリング83の伸長力に抗して弁部81が押し下げられて油路35が開かれる。これにより、ノズル部82の先端から作動圧以上のオイルが、ピストン1の裏側に向けて上向きに連続的に噴射される。また、オイルジェット機構80は、エンジン100の4つのシリンダ12aの各々に設けられている。なお、図2は、オイルジェット機構80が作動され、オイルが噴射している状態を示している。
エンジン本体10には、オイルジェット機構80の動作制御を行うためのオイルジェット装置50が搭載されている。
(オイルジェット装置の構成)
オイルジェット装置50は、図2に示すように、油路33から分岐してオイルジェット機構80に接続される油路35の途中に設けられている。具体的には、オイルジェット装置50は、油路35と、油路35の途中に設けられたOSV60(電磁弁の一例)と、OSV60の駆動制御を担う制御部90とを備える。後ほど説明するが、OSV60は、制御部90の指令に基づき任意のタイミングで油路35の開閉動作を行う役割を有する。
油路35は、オイルポンプ21側(油路33側)に配置されて油圧を有するオイルが供給(流通)される油圧供給油路41と、油圧供給油路41から供給されたオイルのオイルジェット機構80への供給状態を制御する油圧制御油路42とによって構成されている。OSV60は油圧供給油路41と油圧制御油路42との間に配置されている。OSV60は制御部90によって検知されたエンジン100の運転状態に基づいて開閉動作され、OSV60の開閉動作によってオイルジェット装置50の動作が制御される。
OSV60は、非通電状態(図2参照)において開状態になり、油路35が開放されてオイルポンプ21が吐出したオイルの一部が油路35を流通してオイルジェット機構80に供給される。すなわち、ノズル部82からピストン1の裏側にオイルが噴射されてピストン1が冷却される。OSV60が通電状態(図3参照)になると閉状態になり、油路35が閉鎖されてオイルジェット機構80へのオイルの供給が停止され、ノズル部82からのオイル噴射が停止される。エンジン100は、暖機運転中においてオイルジェット機構80へのオイルの供給を停止することによって、エンジン本体10の暖機を早期に完了させる制御が行われる。暖機完了後は、エンジン100の負荷に応じてオイルジェット機構80へのオイルの供給/非供給(ピストン1の冷却及び冷却停止)が適切に制御されるように構成されている。
(電磁弁の詳細な構造)
OSV60は、図2に示すように、電磁コイルがボビンに巻回されたソレノイド部61と、可動鉄心63に接続されるとともにスプール64が移動可能に収容された中空円筒形状を有するスリーブ62とを備える。なお、スリーブ62は、ソレノイド部61の側が接続部材61bに嵌め込まれて固定されている。また、OSV60には、スリーブ62のソレノイド部61の側とは反対の側の端部62aとスプール64の端部64aとの間に配置され、スプール64をソレノイド部61に向けて付勢するスプリング65が設けられている。OSV60は、全開時(油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通される状態)に通電されないノーマルオープン型である。
スリーブ62は、円筒状(管状)に形成された周壁部62bを有する。また、スリーブ62には、周壁部62bの所定位置を貫通する第1ポート62c(油圧供給ポートの一例)と、端部62aを貫通する第2ポート62d(油圧制御ポートの一例)とが設けられている。なお、図2では、第1ポート62cがスリーブ62の両側面に形成されているように見えるが、実際には、第1ポート62cは、1つの貫通孔(円弧状に延びた長孔)であり、第1ポート62cが形成されていない部分は周壁部62bによって繋がっている。
スリーブ62の外周側には、円筒状のスリーブカバー66が密接されている。スリーブカバー66の外周部には、スリーブ62の第1ポート62cに対応する部分に貫通孔66aが形成されている。また、OSV60は、スリーブ62がシリンダブロック11の下部の所定位置に形成された穴部に挿入されて配置される。また、スリーブ62がシリンダブロック11に配置された状態で、第1ポート62cが油路35における油圧供給油路41に接続されるとともに、第2ポート62dが油路35における油圧制御油路42に接続されている。
スプール64は、中空構造を有して柱状に形成されており、スリーブ62内部においてスリーブ62の軸芯Xに沿う方向に往復移動可能に構成されている。また、スプール64の外周部には、スプリング65の側から可動鉄心63の側に向けて、凸状かつ環状の第1摺動部71、外径が縮径された状態で環状に形成された凹部72、凸状かつ環状の第2摺動部73、及び、外柱状の第3摺動部74が設けられている。ここで、第1摺動部71とスリーブ62の端部62aとの間であってスプリング65が収容された空間75は、スプール64がソレノイド部61に向けて移動されて油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通された際(図2参照)にオイルが通過(流通)する部分である。また、第1摺動部71は、図3に示すように、第1ポート62cを閉塞し、油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通を遮断する役割を有する。
スプール64には、スプール64の軸芯Xに沿って直線状に延びて内部を貫通する呼吸用油路76が形成されている。なお、呼吸用油路76は、スプール64のみならず可動鉄心63にも形成されている。したがって、呼吸用油路76は、スプール64に保持されたオイルを流動させて油圧による抵抗を作用させることなく、可動鉄心63とともにスプール64を往復移動可能にするために設けられている。
OSV60の具体的な動作について以下に説明する。ソレノイド部61が非通電の状態では、図2に示すように、スプリング65の付勢力によりスプール64が可動鉄心63に向けて付勢される。これにより、スプール64の第1摺動部71が可動鉄心63の側に移動し、スリーブ62の第1ポート62cと第2ポート62dとを連通させる。すなわち、油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通される。制御部90の指令に基づきソレノイド部61が通電状態になった場合、図3に示すように、スプリング65の付勢力に抗して電磁力によりスプール64がソレノイド部61から離れる方向(図3の左方向)に移動される。これにより、第1摺動部71が第1ポート62cを完全に塞ぐようになり、第1ポート62cと第2ポート62dとが連通されなくなる。すなわち、油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通が遮断されてオイルジェット機構80へのオイルの供給が停止される。
(電磁弁の制御系)
図4は、OSV60に係る制御系を示すブロック図である。制御部90は、エンジン100の運転制御などを実行する電子制御ユニット(ECU)によって構成されている。
制御部90には複数のセンサが接続されている。具体的には、制御部90に、クランクポジションセンサ101、エアフローメータ102、アクセル開度センサ103、水温センサ104、油温センサ105、油圧センサ106等が接続されている。クランクポジションセンサ101は、エンジン100の出力軸であるクランク軸2が所定角度だけ回転する度にパルス信号を発信する。エアフローメータ102は吸入空気量を検出する。アクセル開度センサ103はアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度を検出する。水温センサ104はエンジン冷却水の温度を検出する。油温センサ105はオイルの油温Tを検出する。油圧センサ106はオイルの油圧を検出する。これらセンサ101〜106からの信号が制御部90に入力されるようになっている。具体的に、水温センサ104は、シリンダブロック11の側部に配設されてウォータジャケット内を流れる冷却水の温度を検出する。油温センサ105は、オイルパン13aに配設され、オイルパン13aの底部に貯留されているオイルの油温Tを検出する。油圧センサ106は、例えば油路35に配置されて油路35を流れるオイルの油圧を検出する。
なお、制御部90は、前記各センサ以外に、周知のセンサとして、スロットル開度センサ、シフトポジションセンサ、車輪速センサ、ブレーキペダルセンサ、吸気温センサ、A/Fセンサ、O2センサ、カムポジションセンサ等(何れも図示省略)が接続されており、これらセンサからの信号も入力されるようになっている。
制御部90は、各種センサの出力信号に基づいて、エンジン100の各種アクチュエータ(スロットルモータ、インジェクタ、イグナイタ等)の制御のほか、OSV60の開閉制御(オイルジェット制御)を行うようになっている。OSV60の開閉制御については後述する。
(オイルジェット制御)
次に、オイルジェット制御について説明する。ここでは、一例としてエンジン100の暖機運転時におけるオイルジェット制御について説明する。
オイルジェットはエンジン100を冷却するために実行される。したがって、エンジン100の始動前はエンジン100の温度が低く、オイルジェットを実行する必要がない。そのため、本実施形態では、制御部90は、エンジン100の作動中にOSV60の開閉を制御する通常モードNMに加え、エンジン100の始動前にOSV60に電流Aを印加してOSV60を閉状態にする先行作動モードPMと、を有する。
以下、制御部90によるオイルジェット制御の手順について、図5のフローチャートを用いて具体的に説明する。図5に示すフローチャートは、エンジン100の始動前及び始動後に実行される。図5に示すフローチャートは、例えば、エンジン100の運転中では、数msec毎またはクランク軸2の所定回転角度毎に実行される。
制御部90は、まず、ステップ#1において、イグニッションキーのオンを確認する。次に、ステップ#2において、エンジン100が始動したか否かを確認する。イグニッションキーの位置が、アクセサリー電源のみがON状態となるACC電源モードのときは、エンジン100は非始動と判定することができる。したがって、イグニッションキーがACC電源モードの位置のときに先行作動モードPMを実行することができる。ステップ#2において、エンジン100が非始動であれば(Yes)、制御部90は、先行作動モードPMの制御としてステップ#3〜ステップ#4を実行する。一方、ステップ#2において、エンジン100が始動していれば(No)、制御部90は、通常モードNMの制御としてステップ#5〜ステップ#10を実行する。
先行作動モードPMでは、制御部90は、ステップ#3においてOSV60に電流Aを印加する。このとき、エンジン100は始動前であるため、OSV60にはオイルがまだ供給されていない。そのため、オイルに妨げられることなく、スプリング65の付勢力に抗してスプール64が移動し、OSV60が作動する。この結果、ステップ#4に示すように、OSV60が閉状態になりオイルを供給する油路35が閉鎖されるため、オイルジェット機構80によるオイルジェットが停止する。
エンジン100の始動後(ステップ#2:No)の制御である、通常モードNMでは、制御部90は、まず、ステップ#5において、各種センサの検出値に基づく情報を取得する。当該情報とは、たとえば、エンジン回転数、エンジン負荷、水温、油温等である。エンジン回転数は、クランクポジションセンサ101からの出力に基づいて算出される。エンジン負荷は、エンジン回転数及びアクセル開度に基づいて算出される。なお、アクセル開度は、アクセル開度センサ103によって検出される。また、エアフローメータ102によって検出される吸入空気量に基づいてエンジン負荷を算出するようにしてもよい。水温は水温センサ104によって検出され、油温Tは油温センサ105によって検出される。
次に、制御部90は、ステップ#6において、オイルジェット停止条件を充足したか否かを判定する。オイルジェット停止条件は、例えばエンジン回転数やエンジン負荷が所定のオイルジェット停止領域内にあることである。
ステップ#6において、オイルジェット停止条件を充足すれば(ステップ#6:Yes)、制御部90は、ステップ#7において、OSV60に電流Aを印加する。これにより、ステップ#8に示すように、OSV60が閉状態になりオイルを供給する油路35が閉鎖されるため、オイルジェット機構80によるオイルジェットが停止する。
ステップ#6において、オイルジェット停止条件を充足しなければ(ステップ#6:No)、OSV60は非通電状態が維持される(ステップ#9)。これにより、ステップ#10に示すように、OSV60が開状態のままでオイルを供給する油路35が開放されるため、オイルジェット機構80によるオイルジェットが実行される。
本実施形態では、上述の通り、オイルジェット装置50は、エンジン100の始動前に先行作動モードPMにより、制御部90が、OSV60に電流Aを印加して電磁弁を閉状態にする。これにより、オイルジェット機構80によるオイルジェットの実行を停止させた状態でエンジン100を始動させることができる。その結果、本構成であれば、エンジン100の暖気を短時間で完了させ、暖気完了後にオイルジェットを実行させることができる。
〔第2実施形態〕
通常、エンジン100の潤滑用のオイルは、油温Tが低温になるにつれて粘度が高くなる傾向にある。このため、オイルジェット用のノズル部82に供給されるオイルの油温Tが低温(例えば0℃以下)のときに、エンジン100の始動後にオイルジェットを停止するべくOSV60に電流を印加したとしても、OSV60は、高粘度のオイルに妨げられてすぐには閉状態に移行できずに応答性が悪くなるか、最悪の場合、OSV60が閉状態に移行できず開状態のままになるおそれがある。
一方、エンジン100の始動時において、例えばオイルの油温が0℃を越えており、オイルの粘度が低いときには、エンジン100の始動後にOSV60に電流Aを印加した場合でも閉状態に切換えることができる。そのため、オイルの粘度が低い状況下においては、先行作動モードPMの実行は不要であり、先行作動モードPMを実行した場合にはOSV60に印加される電流Aを浪費することにもなる。
そこで、第2実施形態では、制御部90は、図6に示すように、オイルの油温Tが温度T1以下のときに、先行作動モードPMを実行する。図6では、先行作動モードPMの制御手順のみを示し、通常モードNMの制御手順については図5に示す手順と同じなので省略する。なお、先行作動モードPMに係る制御以外については第1実施形態と同様である。
具体的な制御手順を以下に示す。図6に示すように、制御部90は、まず、ステップ#20において、イグニッションキーのオンを確認する。次に、制御部90は、ステップ#21において、エンジン100が始動したか否かを確認する。
ステップ#21においてエンジン100が非始動(Yes)であれば、制御部90は、ステップ#22において、油温Tが所定温度T1以下であるか否かを判定する。所定温度T1は例えば0℃に設定される。油温Tが所定温度T1以下の場合(ステップ#22:Yes)には、先行作動モードPMの制御としてステップ#23〜ステップ#24が行われる。
先行作動モードPMでは、制御部90は、ステップ#23においてOSV60に電流Aを印加する。これにより、ステップ#24に示すように、OSV60が閉状態になりオイルを供給する油路35が閉鎖されるため、オイルジェット機構80によるオイルジェットが停止する。
エンジン100の始動前は、OSV60の内部にはオイルがまだ供給されていない。そのため、エンジン100の始動前に、エンジン100の周囲の温度が低いためにオイルの油温が低温でオイルが粘度の高い状態であったとしても、こうしたオイルにOSV60の動作が妨げられることないので、OSV60が正常に作動して閉状態になる。その結果、オイルの油温が低温であっても、オイルジェットを確実に停止させた状態でエンジン100を始動させることができる。
また、制御部90において、油温Tが所定温度T1以下のときに先行作動モードPMによる制御を行うことで、必要時のみに先行作動モードPMを実行することができ、エンジン100の始動前にOSV60に印加される電流Aを最小限にしてバッテリーの劣化を抑制することができる。そして、オイルジェット装置50を適切に動作させることができる。
〔第3実施形態〕
通常、車両の運転者は、車両のドアを開放して乗車した後にエンジン100を始動するための操作を行う。そこで、第3実施形態では、制御部90は、図7に示すように、車両のドアが開放されたときに、先行作動モードPMを実行する。図7では、先行作動モードPMの制御手順のみを示し、通常モードNMの制御手順については図5に示す手順と同じなので省略する。なお、先行作動モードPMに係る制御以外については第1実施形態と同様である。
具体的な制御手順を以下に示す。図7に示すように、制御部90は、まず、ステップ#30において、エンジン100が始動したか否かが確認される。ステップ#30において、エンジン100が非始動(始動前)であれば(Yes)、制御部90は、ステップ#31において、車両のドアが開放されたか否かを判定する。車両には、ドアの開閉を検知するセンサ(不図示)が別途設けられている。制御部90は、車両のドアが開放されたことを検知した場合(ステップ#31:Yes)には、先行作動モードPMの制御としてステップ#32〜ステップ#33を実行する。
制御部90は、先行作動モードPMでは、ステップ#32においてOSV60に電流Aを印加する。これにより、ステップ#33に示すように、OSV60が閉状態になりオイルを供給する油路35が閉鎖されるため、オイルジェット機構80によるオイルジェットが停止する。
制御部90において、上述のように先行作動モードPMによる制御を行うことで、エンジン100の始動前に先行作動モードPMを実行することができる。その結果、オイルジェットを確実に停止させた状態でエンジン100を始動させることができる。
〔第4実施形態〕
例えば、車両において、イグニッションキーの操作によってエンジン100を始動する場合には、イグニッションキーはキーシリンダに挿入して回転させる。その際に、イグニッションキーは、アクセサリー電源のみがON状態となるACC電源モードの位置を経てエンジン100を始動させる位置に移動する。したがって、例えば、ACC電源モードを検出することで、エンジン100の始動前に先行作動モードPMを実行することができる。一方、車両がイグニッションキーを有しておらずエンジン始動用スイッチ91を有しており、エンジン始動用スイッチ91をプッシュ操作してエンジン100を始動する場合には、通常はエンジン始動用スイッチ91が操作されるとACC電源モードを介さずにエンジン100が始動する。そのため、エンジン始動用スイッチ91の操作時に、エンジン100が始動前である状態を検出することは容易ではない。
そこで、第4実施形態では、図8に示すように、車両がエンジン始動用スイッチ91を有する場合に、エンジン始動用スイッチ91に静電容量センサ107を配置し、制御部90は、図9に示すように、静電容量センサ107が検出した静電容量Cが閾値C1より大きくなったことを検出した場合に、先行作動モードPMを実行する。図9では、先行作動モードPMの制御手順のみを示し、通常モードNMの制御手順については図5に示す手順と同じなので省略する。なお、先行作動モードPMに係る制御以外については第1実施形態と同様である。
具体的な制御手順を以下に示す。図9に示すように、制御部90は、まず、ステップ#40において、エンジン100が始動したか否かを確認する。ステップ#40において、エンジン100が非始動(始動前)であれば(Yes)、本実施形態では、ステップ#41において、制御部90は、エンジン始動用スイッチ91に配置された静電容量センサ107で検出される静電容量Cが閾値C1より大きいか否かを判定する。これは、エンジン始動用スイッチ91を操作する際に、エンジン始動用スイッチ91の表面に指等が近づくにつれて、静電容量センサ107によって検出される静電容量Cが大きくなるからである。このことを利用し、制御部90は、静電容量Cが閾値C1より大きいことを検出した場合(ステップ#41:Yes)に、先行作動モードPMの制御としてステップ#42〜ステップ#43を実行する。すなわち、エンジン100の始動前に先行作動モードPMが実行される。
先行作動モードPMでは、制御部90は、ステップ#42においてOSV60に電流Aを印加する。これにより、ステップ#43に示すように、OSV60が閉状態になりオイルを供給する油路35が閉鎖されるため、オイルジェット機構80によるオイルジェットが停止する。
このように、制御部90において、エンジン始動用スイッチ91に配置された静電容量センサ107で検出された静電容量Cに基づき、先行作動モードPMによる制御を行うと、ステップ#41においてエンジン100が始動される直前であることを検出することができる。これにより、車両がエンジン始動用スイッチ91を有する場合であっても、エンジン始動用スイッチ91に対して指等を近づける動作に基づいて先行作動モードPMを実行することができる。その結果、オイルジェットを確実に停止させた状態でエンジン100を始動させることができる。
上述したように、上記各実施形態は、エンジン100の運転中では、数msec毎またはクランク軸2の所定回転角度毎に実行される。この場合には、エンジン100が始動した直後にオイルジェット機構80によるオイルジェットが実行される。しかし、エンジン100の始動直後はエンジン100の温度が低く、このときにオイルジェットが実行されると、エンジン100の暖気に時間を要する場合がある。よって、上記の各実施形態においては、制御部90は、OCV60が閉状態でエンジン100が始動されて所定時間が経過するまでは、または、油温センサ105による油温Tが所定温度T1を超えるまでは、OCV60の閉状態を維持し、その後に初めてOCV60への通電を停止してOSV60を開状態にしてオイルジェット機構80によるオイルジェットを実行するようにしてもよい。これにより、エンジン100の暖気を短時間で完了させ、暖気完了後にオイルジェットを実行させることができる。
〔第5実施形態〕
上述の通り、先行作動モードPMはエンジン100の始動前に実行される。しかしながら、先行作動モードPMの実行後、エンジン100がすぐに始動されない場合がある。その場合には、エンジン100の停止時においてOSV60に電流Aが印加され続けるため、OSV60に印加される電流Aを浪費することになる。そこで、本実施形態では、先行作動モードPMの実行後において所定時間t1以内にエンジン100が始動しないときに、先行作動モードPMの実行を停止する。
具体的な制御手順を以下に示す。図10に示すように、ステップ#50〜ステップ#53において、第1実施形態と同様の先行作動モードPMが実行される。その後、制御部90は、ステップ#54において、エンジン100が始動されたか否かを判定する。エンジン100が始動されていない(ステップ#54:Yes)ときは、ステップ#55において、所定時間t1が経過したか否かが判定される。こうして、制御部90は、ステップ#54、及び、ステップ#55において、所定時間t1内にエンジン100が始動されないと判定すると、ステップ#56において先行作動モードPMの実行を停止する。具体的には、ステップ#56において、OSV60への通電を停止し非通電状態する。これにより、OSV60はスプリング65の作用により開状態になる。
このように、制御部90は、先行作動モードPMの実行を開始した後、所定時間内にエンジン100が始動しない場合に、先行作動モードPMの実行を停止すると、OSV60に印加される電流Aを最小限にしてバッテリーの劣化を抑制することができる。そして、オイルジェット装置50を適切に動作させることができる。
〔別実施形態〕
(1)上記の実施形態では、エンジン100の始動前の動作として、イグニッションスイッチの操作や、車両のドアの開放動作に基づいて、先行作動モードPMを実行する例を示したが、これに代えて、必要なセンサを別途設けて、エンジン100の始動前に、ドアロックの解除を検出した場合や、運転座席に着座者を検出した場合に、先行作動モードPMが実行されるよう構成してもよい。
(2)上記の実施形態において、車両が、車両の外部の気温を検出する温度センサ(不図示)をさらに備え、エンジン100の始動前において、当該温度センサによって得られた外気温が所定温度以下であることを、先行作動モードPMを実行する際の条件に追加してもよい。この場合、外気温と比較する所定温度を例えば0℃以下に設定することで、外気温がオイルの粘度を高める温度(低温)である場合に先行作動モードPMを実行することができる。
(3)上記の第3実施形態及び第4実施形態において、エンジン100の始動前であって、オイルの油温Tが所定温度T1以下のときに、先行作動モードPMを実行する構成でもよい。これにより、第3実施形態及び第4実施形態においても、エンジン100の始動前にOSV60に印加される電流Aを最小限にしてバッテリーの劣化を抑制することができる。そして、オイルジェット装置50を適切に動作させることができる。
(4)上記の実施形態では、ピストン1の裏側にオイルを噴射するオイルジェット機構80へのオイルの供給を制御するオイルジェット装置50の例を示したが、オイルジェット装置50は、例えば、吸気用/排気用のカムシャフト3aを含むバルブ機構6などの可動部にオイルを噴射するオイルジェット機構へのオイルの供給の制御に用いてもよい。
上記の各実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
本発明は、車両用エンジン及び車両用以外の各種エンジンのオイルジェット装置として広く用いることができる。
1 :ピストン
30 :油圧回路部
35 :油路(供給油路)
41 :油圧供給油路(供給油路)
42 :油圧制御油路(供給油路)
50 :オイルジェット装置
60 :OSV(電磁弁)
61 :ソレノイド部
62 :スリーブ
62c :第1ポート
62d :第2ポート
64 :スプール
65 :スプリング
80 :オイルジェット機構
82 :ノズル部
90 :制御部
91 :エンジン始動用スイッチ
100 :エンジン
105 :油温センサ
107 :静電容量センサ
NM :通常モード
PM :先行作動モード
T :油温
T1 :所定温度
t1 :所定時間

Claims (5)

  1. 車両用エンジンに備えられるピストンに向けてオイルを噴射するノズル部にオイルを供給する供給油路と、
    前記供給油路の途中に設けられ、前記ノズル部へのオイルの供給状態を制御する電磁弁と、
    前記電磁弁の開閉を制御する制御部と、を備え、
    前記電磁弁は、非通電時に前記供給油路を開放する開状態になり、通電時に前記供給油路を閉鎖する閉状態になるよう構成され、
    前記制御部は、前記エンジンの始動前に、前記電磁弁に電流を印加して前記電磁弁を閉状態にする先行作動モードを有する、オイルジェット装置。
  2. 前記制御部は、前記供給油路に供給されるオイルの油温が所定温度以下のときに、前記先行作動モードを実行する、請求項1に記載のオイルジェット装置。
  3. 前記制御部は、前記車両のドアが開放されたときに、前記先行作動モードを実行する、請求項1又は2に記載のオイルジェット装置。
  4. 前記車両が前記エンジンを始動させるエンジン始動用スイッチを有する場合に、当該エンジン始動用スイッチに静電容量センサを配置し、
    前記制御部は、前記静電容量センサで検出される静電容量値が所定の閾値を越えたときに、前記先行作動モードを実行する、請求項1から3のいずれか一項に記載のオイルジェット装置。
  5. 前記制御部は、前記先行作動モードの実行を開始した後、所定時間内に前記エンジンが始動しないときは、前記先行作動モードの実行を停止する、請求項1から4のいずれか一項に記載のオイルジェット装置。
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