JP2020084518A - すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法 - Google Patents

すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020084518A
JP2020084518A JP2018218869A JP2018218869A JP2020084518A JP 2020084518 A JP2020084518 A JP 2020084518A JP 2018218869 A JP2018218869 A JP 2018218869A JP 2018218869 A JP2018218869 A JP 2018218869A JP 2020084518 A JP2020084518 A JP 2020084518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
sliding
sliding plate
base plate
support structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018218869A
Other languages
English (en)
Inventor
石川 正人
Masato Ishikawa
正人 石川
昌彦 落合
Masahiko Ochiai
昌彦 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2018218869A priority Critical patent/JP2020084518A/ja
Publication of JP2020084518A publication Critical patent/JP2020084518A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】すべり板上面から取付ボルト等を突出させずに、すべり板を建物躯体に固定可能な、すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法を提供する。【解決手段】すべり支承の支持構造は、すべり支承体11の下方にすべり板24が設けられたすべり支承の支持構造であって、すべり板24は、土台板22により支持され、上面24tから挿入されたねじ部材30により土台板22に固定されており、ねじ部材30の天端30tは、すべり板24の上面24tと面一または上面24tより下方に位置している。【選択図】図1

Description

本発明は、免震装置の下面側、または上面側にすべり板が設置されたすべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法に関する。
近年にあっては、地震発生に伴う被害を低減する目的で、木造住宅から超高層建物に至る数多くの建物に免震装置が設置されている。その免震装置のなかで、地震等による振動が上部構造に伝達されるのを抑えるため、すべり支承が用いられている。
特許文献1には、建物の基礎上に打設されたコンクリート上に、免震装置が固定されるベースプレートを備える構成が開示されている。その構成では、ベースプレートには、免震装置を固定するためにボルトがねじ込まれる袋ナットが設けられている。
特許文献1に開示されたような構成では、免震装置を固定するためのボルトが、ベースプレート上に突出している。そのために、免震装置をすべり支承に適用しようとすると、ベースプレート上に突出したボルトが、免震装置の滑り移動の妨げとなる。
例えば、特許文献2には、プレキャスト版の上面にステンレス製の滑り版が敷設され、滑り版の上面にすべり支承を載置する構成が開示されている。
特許文献2に開示されたような構成では、滑り版上に取付ボルト等の突起物がある場合、滑り支承のすべり移動の妨げとなる。このため、滑り版上に突起物を設けなければいけない場合には、突起物は、すべり支承の移動範囲外に配置する必要がある。このため、滑り版が大型化し、すべり支承を設けるために必要な設置スペースも大きくなる。
また、特許文献3には、建物の下部基礎に設けたコンクリート製の架台上に、鋼板からなるベースプレートと、支承免震装置のベースプレートであるすべり支承板とが設けられ、すべり支承板上に、免震部材の剛すべり支承体が滑り移動可能に設けられた構成が開示されている。
特許文献3に開示されたような構成では、特許文献2と同様に、すべり支承板に取付ボルト等の突起物があると、免震部材の剛すべり支承体の滑り移動の妨げとなる。このため、すべり支承板上に突起物を設けなければいけない場合、突起物は、免震部材の剛すべり支承体の移動範囲外に配置する必要がある。このため、すべり支承板が大型化し、免震部材を設けるために必要なスペースも大きくなる。
特開2007−77617号公報 特許第3705865号公報 特開2005−48523号公報
本発明の目的は、すべり板上面から取付ボルト等を突出させずに、すべり板を建物躯体に固定可能な、すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法を提供することである。
本発明者らは、免震装置の下面にすべり板が設置されたすべり支承の支持構造として、すべり板の下面側に土台板を設け、すべり板の上面から挿入させたねじ部材を土台板に固定するとともに、ねじ部材の天端をすべり板の上面より下方側の位置までねじ込むことで、すべり板上に取付ボルト等を突出されることなくすべり板を固定できる点に着眼して、本発明に至った。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明のすべり支承の支持構造は、すべり支承体の下方にすべり板が設けられたすべり支承の支持構造であって、前記すべり板は、土台板により支持され、上面から挿入されたねじ部材により前記土台板に固定されており、前記ねじ部材の天端は、前記すべり板の上面と面一または前記上面より下方に位置していることを特徴とする。
このような構成によれば、すべり板の上面にねじ部材の天端を突出させることなく、すべり板の下方の土台板にすべり板を固定することができる。すべり板の上面に突出物がないことで、すべり板上を滑動するすべり支承体の移動範囲が狭められるのを抑えることができる。したがって、すべり板の上面に突出物が現れるように取付ボルト等ですべり板を固定する場合に比べて、すべり板を大型化することなく、当該すべり板上に設置する免震装置の移動可能範囲を大きく確保できる。その結果、すべり支承体の設計自由度を高めることができる。
本発明の一態様においては、本発明のすべり支承の支持構造は、前記土台板の上にすべり板補強板が設けられ、前記すべり板は前記すべり板補強板の上に設けられ、前記すべり板、前記すべり板補強板、及び前記土台板には、前記ねじ部材が挿入される貫通孔が設けられており、前記土台板の下面に前記ねじ部材が締め込まれるナットが設けられている。
このような構成によれば、すべり板の下方に、すべり板補強板が設けられることで、すべり板の面外剛性が高められる。さらに、ねじ部材は、すべり板の上方からすべり板、すべり板補強板、及び土台板に設けられた貫通孔を介して挿入されるねじ部材により、土台板の下面に設けられたナットに締め込まれる。これにより、すべり板と、すべり板補強板と、土台板とが強固に一体化され、すべり板の面外剛性を有効に高めることができる。
本発明の一態様においては、本発明のすべり支承支持構造の構築方法は、すべり支承体の下方にすべり板が設けられたすべり支承支持構造の構築方法であって、前記すべり板の下方側、下部躯体のコンクリート面上に前記すべり板の高さ調整治具を設置し、当該高さ調整治具上に前記すべり板を支持する土台板を設け、前記コンクリート面と前記土台板との間にコンクリートを打設する工程と、前記土台板の上方に前記すべり板を設け、ねじ部材の天端が前記すべり板の上面と面一または前記上面より下方に位置するように、前記すべり板の上面から前記ねじ部材を挿入させて前記すべり板を前記土台板に固定する工程と、前記すべり支承体の上部に、上部躯体に埋設結合させるシアコネクタが取り付けられた上部プレートを固設する工程と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、すべり板の上面にねじ部材が突出していないすべり支承の支持構造を実現することができる。
本発明によれば、すべり板上面から取付ボルト等を突出させずに、すべり板を建物躯体に固定可能な、すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法を提供することが可能となる。
本実施形態におけるすべり支承の支持構造の構成を示す断面図である。 図1のすべり支承の支持構造を構成する土台板の下方に設けられた高さ調整部材の配置を示す平面図である。 図1のすべり支承の支持構造における、すべり板、すべり板補強板、および土台板の締結構造を示す部分拡大断面図である。 図3のすべり支承の支持構造における、すべり板、すべり板補強板、および土台板の締結構造の部品構成を示す展開図である。 本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、下部躯体を構成するコンクリート部を設けた状態を示す断面図である。 本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、土台板を高さ調整部材で支持した状態を示す断面図である。 本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、コンクリート面と土台板との間にコンクリートを打設した状態を示す断面図である。 本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、土台板の上方にすべり板を設け、ねじ部材の天端がすべり板の上面より下方に位置するように、すべり板を土台板に固定した状態を示す断面図である。
本発明は、免震装置の下面にすべり板が設置されたすべり支承の支持構造と、すべり支承支持構造の構築方法である。すべり支承の支持構造は、すべり板を固定する土台板と、その土台板上に設置するすべり板補強板と、そのすべり板補強板上に設置するすべり板とを3層構造として積層化した後、そのすべり板の上面からねじ部材(例えば、皿ボルト)を土台板に溶接されたナットに挿入して固定することを特徴とする。
以下、添付図面を参照して、本発明によるすべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態におけるすべり支承の支持構造の構成を示す断面図を図1に示す。図1のすべり支承の支持構造を構成するA−A断面位置から下方側に見下ろした土台板の下方側に設けられた高さ調整部材の配置を示す平面図を図2に示す。図1のすべり支承の支持構造における、すべり板、すべり板補強板、および土台板の締結構造を示すB部分の部分拡大断面図を図3に示す。図3のすべり支承の支持構造における、すべり板、すべり板補強板、および土台板の締結構造の部品構成を示す展開図を図4に示す。なお、図2においては、後に説明する土台板22と高さ調整治具25以外の構成要素は省略して示されている。
図1に示されるように、建物1は、下部躯体2と上部躯体3との間に、すべり支承部10を備えている。
下部躯体2は、地盤G上に所定の厚さで設けられた砕石層4上に、コンクリート部6を備えている。
上部躯体3は、下部躯体2の上方に間隔をあけて設けられている。上部躯体3は、すべり支承部10が設けられる部分に、下方に向かって突出するフーチング7を備えている。
すべり支承部10は、下部躯体2上に設けられたベース部20と、ベース部20上に設けられたすべり支承体11と、を備えている。
ベース部20は、土台部21と、土台板22と、すべり板補強板23と、すべり板24と、を主に備えている。土台部21は、下部躯体2のコンクリート部6上に形成されている。土台部21は、コンクリート部6と土台板22との間に、コンクリート21cが打設されることで形成されている。
土台板22は、例えば溶融黒鉛メッキ鋼板等からなり、土台部21上に設けられている。土台板22は、コンクリート部6のコンクリート面6f上に設置された複数の高さ調整治具25によって、所定の水平度で支持されている。図2に示されるように、高さ調整治具25は、土台板22において、水平方向に間隔をあけた複数個所に設けられている。図1に示されるように、高さ調整治具25は、コンクリート部6にアンカー部材25aによって固定されたベース板25bと、ベース板25b上に設けられたねじ軸25cと、ねじ軸25cがねじ込まれ、土台板22を支持する支持部材25dと、を備える。高さ調整治具25は、支持部材25dをねじ軸25cに対して回転させることで、支持部材25dで支持する土台板22の高さが調整可能となっている。
また、土台板22の下面には、土台部21のコンクリート21cに埋設されるスタッド26が設けられている。
すべり板補強板23は、土台板22上に設けられている。すべり板補強板23は、例えば16mmの厚手の亜鉛メッキ鋼板等からなり、土台板22の全体を上方から覆うように設けられている。
すべり板24は、すべり板補強板23上に設けられている。すべり板24は、例えば、6mmのステンレス鋼板等からなり、すべり板補強板23の全体を上方から覆うように設けられている。
上記の土台板22と、すべり板補強板23と、すべり板24とは、ねじ部材30、および外周ねじ部材31によって、一体に締結されている。
土台板22の外周部の複数個所には、外周ナット部材27が設けられている。外周ナット部材27は、土台板22の下面側に溶接され、上下方向に延びる雌ねじ孔を有している。土台板22、すべり板補強板23、すべり板24には、外周ナット部材27に連通する位置に、それぞれ貫通孔を有している。外周ねじ部材31は、すべり板24の上側から、貫通孔を通して外周ナット部材27の雌ねじ孔に締結されている。この外周ねじ部材31は、その頭部がすべり板24の上面24tから上方に突出している。
また、土台板22において外周ナット部材27が設けられた外周部よりも内側の複数個所には、ナット28が設けられている。図3、図4に示されるように、ナット28は、その上部が、土台板22に形成された貫通孔22hに挿通され、土台板22の下面22bから下方に突出している。ナット28は、土台板22の下面22bに溶接等により接合されている。ナット28は、上下方向に延びる雌ねじ孔28hを有している。すべり板補強板23には、ナット28の雌ねじ孔28hに連通する位置に、貫通孔23hが形成されている。この貫通孔23hには、ねじ溝が形成されている。また、すべり板24には、ナット28の雌ねじ孔に連通する位置に、貫通孔24hが形成されている。貫通孔24hは、上方から下方に向かってその内径が漸次縮小するテーパ状に形成されている。
ねじ部材30は、すべり板24の上面24tから、すべり板24の貫通孔24h、すべり板補強板23の貫通孔23hを通して、ナット28の雌ねじ孔28hに締め込まれている。ここで、ねじ部材30は、いわゆる皿ねじであり、その天端30tが平面状に形成されている。ねじ部材30は、天端30tの下側に、下方に向かって外径が漸次小さくなるテーパ面30bを備えている。ねじ部材30は、図3、図4に示すようにテーパ面30bをすべり板24の貫通孔24hの内周面に突き当てた状態で、天端30tが、すべり板24の上面24tと面一、または上面24tより下方に位置している。
このようにして、すべり板24は、土台板22に支持されるとともに、土台板22に固定されている。
図1に示されるように、すべり支承体11は、下部プレート12と、上部プレート13と、積層ゴム部14と、を備えている。
下部プレート12は、上記のベース部20のすべり板24上に設けられている。下部プレート12は、すべり板24の上面24tに沿って水平面内で滑動自在となっている。下部プレート12が滑動する範囲内では、上記ねじ部材30によってすべり板24がすべり板補強板23および土台板22に固定されている。ねじ部材30の天端30tは、すべり板24の上面24tから上方に突出していないので、ねじ部材30によってすべり板24の滑動が妨げられることがない。
また、外周ねじ部材31は、すべり板24上における下部プレート12の滑動範囲外に配置されているので、外周ねじ部材31によってすべり板24の滑動が妨げられることはない。
上部プレート13は、上部躯体3のフーチング7の下面に設けられている。上部プレート13は、シアコネクタ15を一体に備えている。シアコネクタ15は、フーチング7に埋設結合されている。
積層ゴム部14は、下部プレート12と上部プレート13との間に設けられている。積層ゴム部14は、鋼板とゴム層とが交互に積層されてなる。
このような構成において、すべり支承体11は、上部プレート13がシアコネクタ15を介して上部躯体3のフーチング7に固定されている。これにより、すべり支承体11の上部プレート13には、地震発生時等に、上部躯体3側からの変位が入力され、上部躯体3と一体的に変位する。これに対し、上部躯体3と一体的に変位するすべり支承体11は、下部プレート12がすべり板24の上面24tに沿って滑動する。
(すべり支承支持構造の構築方法)
次に、本実施形態に係るすべり支承支持構造の構築方法について説明する。
本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、下部躯体を構成するコンクリート部を設けた状態を示す断面図を図5に示す。本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、土台板を高さ調整部材で支持した状態を示す断面図を図6に示す。本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、コンクリート面と土台板との間にコンクリートを打設した状態を示す断面図を図7に示す。本実施形態におけるすべり支承支持構造の構築方法において、土台板の上方にすべり板を設け、ねじ部材の天端がすべり板の上面より下方に位置するように、すべり板を土台板に固定した状態を示す断面図を図8に示す。
本実施形態のすべり支承支持構造の構築方法は、コンクリート面6fと土台板22との間にコンクリート21cを打設する工程と、すべり板24を土台板22に固定する工程と、すべり支承体11の上部に上部プレート13を固設する工程と、を有する。
(コンクリート面6fと土台板22との間にコンクリート21cを打設する工程)
上記したようなすべり支承部10を構築するには、まず、図5に示されるように、地盤Gを改良した後、地盤G上に砕石層4を所定の厚さで設ける。さらに、砕石層4上に、コンクリート部6を所定の厚さで形成する。
続いて、図6に示されるように、コンクリート部6のコンクリート面6f上に、土台部21のコンクリート21c中に埋設する鉄筋(図示無し)を配筋するとともに、複数の高さ調整治具25を設置する。この後、複数の高さ調整治具25上に、土台板22を載置する。複数の高さ調整治具25では、土台板22が所定の水平度となるよう、高さ調整を行う。また、土台板22の周囲には、型枠9を組み立てる。
土台板22の設置後、土台板22に形成されたコンクリート打設孔22pを通して、型枠9の内側で、コンクリート部6のコンクリート面6fと土台板22との間に、コンクリート21cを打設する。ここで、土台板22に設けられたナット28、外周ナット部材27は、コンクリート21cが雌ねじ孔に侵入しないよう、下端にボルト等をねじ込んでおくのが好ましい。
打設したコンクリート21cが硬化し、所定の強度を発現したら、型枠9を解体撤去する。これにより、図7に示されるように、土台部21が形成される。このとき、土台板22の下面22bに設けられたスタッド26により、土台板22は土台部21のコンクリート21cに定着固定される。
(すべり板24を土台板22に固定する工程)
次に、土台板22上に、すべり板補強板23と、すべり板24とを順次載せる。図8に示されるように、すべり板24、すべり板補強板23は、ねじ部材30および外周ねじ部材31により、土台板22に締結固定する。具体的には、前述したように、ねじ部材30を、すべり板24の上面24tから、すべり板24の貫通孔24h、すべり板補強板23の貫通孔23hを通して、ナット28の雌ねじ孔28hに締め込む。これにより、ねじ部材30は、天端30tが、すべり板24の上面24tと面一、または上面24tより下方に位置する。
また、すべり板24の外周部では、外周ねじ部材31を、すべり板24の上側から、貫通孔を通して外周ナット部材27の雌ねじ孔に締結させる。これにより、すべり板24が土台板22に固定される。
(すべり支承体11の上部に、上部プレート13を固設する工程)
この後、図1に示されるように、すべり板24上に、すべり支承体11を載せる。すべり支承体11の上部には、上部躯体3に埋設結合させるシアコネクタ15が取り付けられた上部プレート13が固設される。
しかる後、上部プレート13上に、上部躯体3のフーチング7を形成する。これにより、上記したようなすべり支承部10が構築される。
上述したようなすべり支承の支持構造によれば、すべり支承体11の下方にすべり板24が設けられたすべり支承の支持構造であって、すべり板24は、土台板22により支持され、上面24tから挿入されたねじ部材30により土台板22に固定されており、ねじ部材30の天端30tは、すべり板24の上面24tと面一または上面24tより下方に位置している。
このような構成によれば、すべり板24の上面24tにねじ部材30の天端30tを突出させることなく、すべり板24の下方の土台板22にすべり板24を固定することができる。その結果、すべり板24の上面24tからねじ部材30を突出させずに、すべり板24を建物1の下部躯体2に固定可能となる。このように、すべり板24の上面24tに突出物がないことで、すべり板24上を滑動するすべり支承体11の移動範囲が狭められるのを抑えることができる。したがって、すべり板の上面に突出物が現れるように取付ボルト等ですべり板を固定する場合に比べて、すべり板24を大型化することなく、当該すべり板24上に設置する免震装置の移動可能範囲を大きく確保できる。これにより、すべり支承体11の設計自由度を高めることができる。
また、土台板22の上にはすべり板補強板23が設けられ、すべり板24はすべり板補強板23の上に設けられ、すべり板24、すべり板補強板23、及び土台板22には、ねじ部材30が挿入される貫通孔24h、23h、22hが設けられており、土台板22の下面22bには、ねじ部材30が締め込まれるナット28が設けられている。
このような構成によれば、すべり板24の下方に、すべり板補強板23が設けられることで、すべり板24の面外剛性が高められる。さらに、ねじ部材30は、すべり板24の上方からすべり板24、すべり板補強板23、及び土台板22に設けられた貫通孔24h、23h、22hを介して挿入されるねじ部材30により、土台板22の貫通孔22hに上端が挿通されて下面22bから下方へ突出するように設けられたナット28に締め込まれる。これにより、すべり板24と、すべり板補強板23と、土台板22とが強固に一体化され、すべり板24の面外剛性を有効に高めることができる。
また、すべり板24は、すべり板補強板23を介して土台板22に固定する3層構造とすることで、すべり支承体を支持するステンレス製のすべり板24単体を薄くできるために、すべり支承の支持構造を構築する際に、すべり板24を所定位置に設置するための持ち運びや設置精度の調整を比較的容易にできる。ステンレス製のすべり板24単体が薄くなることで、低コスト化が可能で、かつ加工が容易となる。また、土台板22とすべり板24を直接積層化するのではなく、土台板22とすべり板24との間にすべり板補強板23を設置することで、土台板22のコンクリート打設孔部分のコンクリート表面の凹凸形状をすべり板補強板23が吸収し、すべり板24に影響しないようにコンクリート表面の不陸を取り除くことができる。
なお、すべり板24は、実施例では6mm厚さのステンレス製とし、すべり板24に皿ビスの皿が切れる寸法とした。
また、すべり支承の支持構造は、最下段に高さ調整治具25を設置し、当該高さ調整治具25上に、土台板22とすべり板補強板23、すべり板24を設置して構成されるために、すべり支承を容易に所定の高さ位置に構築することができる。
また、上述したようなすべり支承支持構造の構築方法は、すべり板24の下方側、下部躯体2のコンクリート面6f上にすべり板24の高さ調整治具25を設置し、高さ調整治具25上にすべり板24を支持する土台板22を設け、コンクリート面6fと土台板22との間にコンクリート21cを打設する工程と、土台板22の上方にすべり板24を設け、ねじ部材30の天端30tがすべり板24の上面24tより下方に位置するように、すべり板24の上面24tからねじ部材30を挿入させてすべり板24を土台板22に固定する工程と、すべり支承体11の上部に、上部躯体3に埋設結合させるシアコネクタ15が取り付けられた上部プレート13を固設する工程と、を有する。
このような構成によれば、すべり板24の上面24tにねじ部材30が突出していないすべり支承の支持構造を実現することができる。
なお、本発明のすべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、建物1が下部躯体2と上部躯体3とを備えるようにしたが、その構造はいかなるものであってもよい。また、上記実施形態では、土台板22の外周部の複数個所には、外周ナット部材27が設けられ、すべり板補強板23とすべり板24が外周ねじ部材31により土台板22に固定されているが、外周ナット部材27、及び外周ねじ部材31を設けない構成でもよい。
また、上記実施形態においては、ナット28は上端が土台板22の貫通孔22hに挿通されて下面22bから下方へ突出するように設けられ、すべり板24の上方からねじ部材30が、すべり板24、すべり板補強板23、及び土台板22に設けられた貫通孔24h、23h、22hの内部を通るように挿入されてナット28に締め込まれていたが、これに限られない。例えば、ナット28の上端が土台板22の下面22bの、土台板22の貫通孔22hに連通する位置に固定され、すべり板24の上方からねじ部材30が、すべり板24、すべり板補強板23、及び土台板22に設けられた貫通孔24h、23h、22hの内部を通るように挿入されて、土台板22の下方のナット28に締め込まれていてもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
本発明の関連技術として説明すると、上記実施形態では、すべり支承体11の下方にすべり板24が設置されているが、すべり板と接してすべり板上を滑動する下部プレートが上方を向くように、ベース部20にすべり支承体11を接合したうえで、すべり支承体11の上方にすべり板を設置し、上部躯体内にすべり板補強板、及び土台板が設けられてもよい。
2 下部躯体 22h、23h、24h 貫通孔
3 上部躯体 23 すべり板補強板
6f コンクリート面 24 すべり板
11 すべり支承体 24t 上面
13 上部プレート 25 高さ調整治具
15 シアコネクタ 28 ナット
21c コンクリート 30 ねじ部材
22 土台板 30t 天端
22b 下面

Claims (3)

  1. すべり支承体の下方にすべり板が設けられたすべり支承の支持構造であって、
    前記すべり板は、土台板により支持され、上面から挿入されたねじ部材により前記土台板に固定されており、
    前記ねじ部材の天端は、前記すべり板の上面と面一または前記上面より下方に位置していることを特徴とするすべり支承の支持構造。
  2. 前記土台板の上にはすべり板補強板が設けられ、前記すべり板は前記すべり板補強板の上に設けられ、
    前記すべり板、前記すべり板補強板、及び前記土台板には、前記ねじ部材が挿入される貫通孔が設けられており、
    前記土台板の下面には、前記ねじ部材が締め込まれるナットが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のすべり支承の支持構造。
  3. すべり支承体の下方にすべり板が設けられたすべり支承支持構造の構築方法であって、
    前記すべり板の下方側、下部躯体のコンクリート面上に前記すべり板の高さ調整治具を設置し、当該高さ調整治具上に前記すべり板を支持する土台板を設け、前記コンクリート面と前記土台板との間にコンクリートを打設する工程と、
    前記土台板の上方に前記すべり板を設け、ねじ部材の天端が前記すべり板の上面と面一または前記上面より下方に位置するように、前記すべり板の上面から前記ねじ部材を挿入させて前記すべり板を前記土台板に固定する工程と、
    前記すべり支承体の上部に、上部躯体に埋設結合させるシアコネクタが取り付けられた上部プレートを固設する工程と、
    を有することを特徴とするすべり支承支持構造の構築方法。
JP2018218869A 2018-11-22 2018-11-22 すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法 Pending JP2020084518A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018218869A JP2020084518A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018218869A JP2020084518A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020084518A true JP2020084518A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70909745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018218869A Pending JP2020084518A (ja) 2018-11-22 2018-11-22 すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020084518A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6611302B2 (ja) 免震装置設置構造
JP4499006B2 (ja) 免震装置の取付構造、その施工方法、および免震装置取付用ベースプレート
JP2017150248A (ja) 太陽光パネルの基礎構造
JP2011021332A (ja) 免震構造の構築方法
JP3803434B2 (ja) 建築構造物の施工における免震装置の取付工法
JP6632290B2 (ja) 鋼製柱の脚部構造及び鋼製柱脚部の施工方法
JP2020084518A (ja) すべり支承の支持構造、およびすべり支承支持構造の構築方法
JP2011012464A (ja) 免震構造の構築方法および免震装置の仮受け構造
JP2006322154A (ja) 建築物の基礎構築工法
JP2007262691A (ja) すべり支承およびその取り付け方法ならびに免震構造物
JP2018100488A (ja) 免震構造、ベースプレートおよび下部基礎部材の構築方法
JP2022107473A (ja) 免震アイソレータ基礎構造及びその構築方法
JP5181279B2 (ja) 免震部材の下部基礎構造
JP2010236289A (ja) 基礎構造
JP6546755B2 (ja) 免震改修方法
JP2002097791A (ja) 型枠支持金物
JP2019056282A (ja) 脚状部支持構造およびその作製方法
JP3109877U (ja) 免震基礎構造
JP2018119269A (ja) 免震構造および免震構造の施工方法
JP2001254532A (ja) 免震装置の取付構造および取付方法
JP7143208B2 (ja) プレキャストコンクリート用型枠及び基礎ブロックの製造方法
JP2019100119A (ja) 免震建物
JP2005113465A (ja) 変形抑制装置
JP7290940B2 (ja) 免震装置据付用部材、免震装置架台構造及び免震装置架台の構築方法
JP2007284969A (ja) 建造物の免震構造およびその施工方法