JP6546755B2 - 免震改修方法 - Google Patents
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Description
免震装置に事前に導入する軸力相当量は、複数のジャッキにより導入した後、グラウト材または無収縮コンクリートで形成された支持部材に受け替えることで、長期間に亘って、精度よく導入軸力を保持することができる。
第1実施形態は、下部リングフレームと上部リングフレームとで構成し、双方のリングフレームとの隙間にグラウト材を充填するものである(図6、図11参照)。第2実施形態は、下部リングフレームと上部リングフレームを2重管構造とするものである(図13参照)。第1の参考例は、支持部材の内側壁面を鋼材とし、他方壁面にメッシュ型枠を設けたものである(図14参照)。第2の参考例は、支持部材をコンクリートブロックで構成したものである(図15参照)。
〔第1実施形態〕
本実施形態は、支持部材を下部リングフレームと上部リングフレームとで構成し、下部リングフレームと上部リングフレームとの隙間にグラウト材または無収縮コンクリートを充填することで、支持部材の高さを固定する方法である。
具体的には、既存建物2の躯体としての既存柱10に免震装置20を設置することで、免震構造1を構築し、既存建物2の1階床レベルから上の部分を免震化する。
免震装置20は、既存柱10の中間高さに設置され、1階梁12の下面には、補強躯体14が構築されている。
下部免震基礎30の上面には、下部ベースプレート31が打ち込まれる。下部ベースプレート31には、複数の雌ねじ部32が円環状に配置されている。
上部免震基礎40の下面には、上部ベースプレート41が打ち込まれる。上部ベースプレート41には、複数の雌ねじ部42が円環状に配置されている。また、この上部免震基礎40には、後述の支持部材60が打ち込まれている。
下部フランジ21は、下部免震基礎30の下部ベースプレート31の雌ねじ部32にボルト24で固定される。
上部フランジ23は、上部免震基礎40の上部ベースプレート41の雌ねじ部42にボルト24で固定される。
ステップS4では、図5に示すように、下部ベースプレート31の上に免震装置20を取り付ける。この状態では、免震装置20と上部柱躯体10Bとの間に、切断撤去空間3が形成されている。
これにより、支持部材60は、上部柱躯体10Bと免震装置20の上面との間に設けられることになる。
上部リングフレーム62は、下部リングフレーム61に嵌合して上下に移動可能な一対の円弧状の下部フランジ621と、これら下部フランジ621の中心に沿って立設されたウエブ622と、ウエブ622の上端に設けられた円板状のフランジプレート623と、ウエブ622に沿って所定間隔おきに設けられたスチフナ624と、を備える。
この支持部材60には、下部リングフレーム61と、上部リングフレーム62が設けられ、この支持部材60の側面にジャッキの挿入取出し部63が設けられている。
これにより、仮受支柱50で支持していた既存建物2の荷重を油圧ジャッキ51に受け替える。
ステップS10では、図12に示すように、油圧ジャッキ51を撤去し、配筋して型枠を建て込んで、型枠内にコンクリートを打設することで、上部免震基礎40を構築する。
(1)上部柱躯体10Bと免震装置20の上面との間に、上下に伸縮可能な支持部材60を設ける。そして、免震装置20に軸力を導入し(プレロード)、支持部材60を上部柱躯体10Bと免震装置20との間で突っ張らせて、この状態で支持部材60にグラウト材52を充填して、支持部材60の伸縮を固定する。その後、軸力を除荷して、導入した軸力を支持部材60に受け替える。
このように、導入した軸力を支持部材60に受け替えるので、従来のように油圧ジャッキで軸力を維持する必要がないから、長期間に亘ってプレロードを維持できる。
また、従来のように上下のフランジプレート同士をロッドで連結する構成ではないので、ロッドを取り外す必要がなく、低コストでプレロードを保持できる。
本実施形態は、支持部材の下部リングフレームおよび上部リングフレームを二重リングとしたものであり、二重リングの間の空間部分にグラウト材または無収縮コンクリートを充填することで、支持部材の高さを固定する方法である。
上部リングフレーム72は、二重リングであり、円弧状の内側壁部721と、この内側壁部721の外側に設けられた円弧状の外側壁部722と、壁部721、722の上端に設けられた円板状のフランジプレート723と、を備える。
本実施形態では、ステップS8において、グラウト材52を壁部711、712、721、722の間に充填する。
(2)支持部材を構成する下部リングフレーム71と上部リングフレーム72とを二重管構造とすることで、管体が型枠兼構造材として機能するとともに、双方のリングフレームの隙間に、確実にグラウト材または無収縮コンクリートを充填することができる。
本参考例は、支持部材の内側の壁面を鋼板とし、外側の壁面にメッシュ型枠を配置し、鋼板とメッシュ型枠との間に、グラウト材または無収縮コンクリートを充填することで、支持部材の高さを固定する方法である。
上部リングフレーム82は、円弧状の壁部821と、壁部821の上端に設けられた円板状のフランジプレート822と、を備える。壁部821は、壁部811に対して上下に摺動可能である。
支持部材70は、下部リングフレーム81と上部リングフレーム82とを一重管構造として内側壁面を型枠兼構造材とするとともに、外側壁面にメッシュ型枠83を設けて、その型枠内部にグラウト材等を充填してグラウト層または無収縮コンクリート層を備えた。
図15に、支持部材90の断面図を示す。
本参考例では、支持部材90として複数のコンクリートブロックを配置し、免震装置とコンクリートブロックとの間、またはコンクリートブロックと上部躯体との間の隙間には、グラウト材または無収縮コンクリート材を充填して密着させて、支持部材の高さを固定する方法である。
支持部材90は、高強度コンクリートで構築されたコンクリートブロックである。コンクリートブロックは、上部柱躯体10Bのコンクリート強度より高強度とすることで、躯体断面積より小さい矩形状の支持部材90であっても、撤去切断された既存躯体が負担していた軸力相当量を保持できる。
本参考例によれば、上述の第1実施形態、第2実施形態、第1の参考例による効果に加えて、以下のような効果がある。
(5)コンクリートブロック体は、鋼材に比べて、軽量でかつ安価である。
例えば、本実施形態では、既存建物の既存柱に免震装置を設けたが、これに限らず、既存基礎の直下に新設基礎を構築し、この新設基礎と既存基礎との間に免震装置を設けてもよい。
10…既存柱(躯体)
10A…下部柱躯体(下部躯体) 10B…上部柱躯体(上部躯体) 11…地下1階床
12…1階梁 13…1階床 14…補強躯体
20…免震装置 21…下部フランジ 22…積層ゴム 23…上部フランジ
24…ボルト 30…下部免震基礎 31…下部ベースプレート
32…雌ねじ部 40…上部免震基礎 41…上部ベースプレート
42…雌ねじ部 50…仮受支柱(仮支持部材)
51…油圧ジャッキ(軸力導入手段) 52…グラウト材、連結部
60…支持部材 61…下部リングフレーム 62…上部リングフレーム
63…ジャッキの挿入取出し部
70…支持部材 71…下部リングフレーム 72…上部リングフレーム
80…支持部材 81…下部リングフレーム 82…上部リングフレーム 83…メッシュ型枠
90…支持部材
611…底部 612…壁部 621…下部フランジ 622…ウエブ
623…フランジプレート 624…スチフナ
711、721…内側壁部 712、722…外側壁部 723…フランジプレート
811、821…壁部 822…フランジプレート
Claims (2)
- 躯体に免震装置を設置する免震改修方法であって、
前記躯体の周囲に仮支持部材を配置して、当該仮支持部材により前記躯体を仮支持させる工程と、
前記躯体の少なくとも一部を切断して撤去し、当該躯体に切断撤去空間を設ける工程と、
当該切断撤去空間に免震装置を配置する工程と、
前記躯体と前記免震装置の上部ベースプレートとの間に、上下に伸縮可能な支持部材を設置する工程と、
前記免震装置の上部ベースプレート上で前記支持部材の内側にジャッキを複数設置し、当該ジャッキを稼働させて前記免震装置に軸力を導入する工程と、
前記支持部材にグラウト材または無収縮コンクリートを充填して、当該支持部材の高さを固定する工程と、
前記ジャッキにより導入された軸力を除荷して、前記導入された軸力を前記支持部材に受け替える工程と、を備え、
前記支持部材は、前記ジャッキの周囲に設けられて一部が分断された一対の円弧形状の下部フレームと、
前記躯体の下面に設けられて当該一対の円弧形状の下部フレームに対向して配置された上部フレームと、を備え、
前記下部フレームは、円弧状の底部と、当該底部の両端側に立設された一対の壁部と、を備え、
前記上部フレームは、一対の円弧状の下部フランジと、当該下部フランジに立設されたウエブと、当該ウエブの上端に設けられた円板状のフランジプレートと、を備え、
前記下部フレームの底部と前記上部フレームの下部フランジとの間には、グラウト材または無収縮コンクリートが充填され、
円弧状の前記下部フレームおよび前記上部フレームの一部分断された部分は、前記ジャッキの挿入および取り出しが可能であることを特徴とする免震改修方法。 - 躯体に免震装置を設置する免震改修方法であって、
前記躯体の周囲に仮支持部材を配置して、当該仮支持部材により前記躯体を仮支持させる工程と、
前記躯体の少なくとも一部を切断して撤去し、当該躯体に切断撤去空間を設ける工程と、
当該切断撤去空間に免震装置を配置する工程と、
前記躯体と前記免震装置の上部ベースプレートとの間に、上下に伸縮可能な支持部材を設置する工程と、
前記免震装置の上部ベースプレート上で前記支持部材の内側にジャッキを複数設置し、当該ジャッキを稼働させて前記免震装置に軸力を導入する工程と、
前記支持部材にグラウト材または無収縮コンクリートを充填して、当該支持部材の高さを固定する工程と、
前記ジャッキにより導入された軸力を除荷して、前記導入された軸力を前記支持部材に受け替える工程と、を備え、
前記支持部材は、前記ジャッキの周囲に設けられて一部が分断された一対の円弧形状の下部フレームと、
前記躯体の下面に設けられて当該一対の円弧形状の下部フレームに対向して配置された上部フレームと、を備え、
前記下部フレームおよび前記上部フレームは、それぞれ、二重リング構造であり、円弧状の内側壁部と、当該内側壁部の外側に設けられた円弧状の外側壁部と、を備え、
前記下部フレームの壁部と前記上部フレームの壁部とで囲まれた空間には、グラウト材または無収縮コンクリートが充填され、
円弧状の前記下部フレームおよび前記上部フレームの一部分断された部分は、前記ジャッキの挿入および取り出しが可能であることを特徴とする免震改修方法。
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2015
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