JP6810633B2 - 既存建物の免震化工法 - Google Patents

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本発明は、既存建物の複数の柱の各々に免震装置を介装する既存建物の免震化工法に関する。
上記既存建物の免震化工法では、既存建物の各柱の免震設置対象部位を切断除去し、当該切断除去部位に免震装置を設した後、免震装置と柱との接続部をコンクリートやモルタル等で固定することで、既存建物の複数の柱の各々に免震装置を介装している。
このような既存建物の免震化工法では、免震装置と柱との接続部を固定するに際し、免震装置に柱の軸力に相当するプレロード(事前圧縮力)を導入するプレロード工法(例えば、特許文献1参照)や、免震装置と柱との接続部を固定するに際し、免震装置にプレロードを導入しない非プレロード工法(例えば、特許文献2参照)が用いられている。
特開平09−235889号公報 特開2013−227778号公報
上述した非プレロード工法では、免震装置と柱の接続部を固定する際にプレロードを導入しないので、免震装置と柱との接続部の固定後に導入される柱の軸力による免震装置の圧縮変形量が大きくなり、免震化工事の前後で生じる前記柱の縮み量(鉛直変位量)が大きくなる不都合がある。
他方、上述したプレロード工法では、免震装置と柱の接続部を固定する際にプレロードを導入するので、そのプレロードの導入により免震装置を圧縮変形させた状態で免震装置と柱との接続部を固定することができ、その分、免震装置と柱との接続部の固定後の免震装置の圧縮変形量を小さくすることができる。よって、免震化工事の前後で生じる柱の縮み量が大きくなるのを回避することができる。
しかしながら、このプレロード工法では、プレロードを導入するためのプレロード機材が必要となる。しかも、プレロード機材は高価なために搬入量が少量に制限されるのが通常である。そのため、プレロード機材を転用しながら既存建物の柱の各々に順次に免震装置を介装しなければならず、工期が長期化し易い不都合がある。
更に、このような工期の長期化を抑制するためにプレロード機材の搬入量を増やせばコストが嵩むことになる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、既存建物の各柱の免震化工事後の縮み量(各部の鉛直変位量)を所定範囲内に抑えながら、全体工期の短縮を図ることが可能な既存建物の免震化工法を提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、既存建物の複数の柱の各々に免震装置を介装する既存建物の免震化工法であって、
前記既存建物の内部の前記柱においては、
前記柱の免震設置対象部位を切断除去する柱切除工程と、
前記柱の切断除去部位に前記免震装置を設置する免震装置設置工程と、
前記免震装置に前記柱の軸力に相当するプレロードを導入するプレロード導入工程と、
前記免震装置にプレロードを導入した状態で当該免震装置と前記柱との接続部を固定するプレロード用接続部固定工程と、
を備えたプレロード工法による内部柱免震化工程を実施し、
前記既存建物の外周部の前記柱においては、
前記柱の免震設置対象部位を切断除去する柱切除工程と、
前記柱の切断除去部位に免震装置を設置する免震装置設置工程と、
前記免震装置にプレロードを導入しない状態で当該免震装置と前記柱との接続部を固定する非プレロード用接続部固定工程と、
を備えた非プレロード工法による外周柱免震化工程を実施する点にある。
本構成によれば、既存建物において負担面積が大きくて軸力の大きい内部の柱については、プレロード工法による内部柱免震化工程にて免震装置を介装することにより、免震化工事の前後で生じる柱の縮み量を適切に抑制し、当該縮み量を所定範囲に抑えることができる。
他方、既存建物において負担面積が小さくて軸力の小さい外周部の柱については、免震化工事の前後で生じる柱の縮み量が小さくて済むので、非プレロード工法による外周柱免震化工程にて免震装置を介装することにより、当該縮み量を所定範囲としながら短工期で施工することができる。
しかも、既存建物の内部の柱に対してのみプレロード工法を採るため、プレロード機材の転用施工を削減することができ、全体工期の短縮を図ることができる。
したがって、既存建物の各柱の免震化工事後の縮み量を所定範囲内に抑えながら、全体工期の短縮を図ることができる。更に、プレロード機材の搬入量を削減して仮設費の抑制を図ることも可能となる。
本発明の第2特徴構成は、前記内部柱免震化工程における柱切除工程では、前記柱の軸力を前記柱の周囲に設置した仮受支承装置に負担させた状態で、前記柱の免震設置対象部位を切断除去し、
前記外周柱免震化工程における柱切除工程では、前記柱の軸力を前記既存建物の外壁に負担させた状態で、前記柱の免震設置対象部位を切断除去する点にある。
本構成によれば、内部柱免震化工程では、軸力の大きい内部の柱の切除後において当該柱の軸力を仮受支承装置にて適切に負担することができる。そして、外周柱免震化工程では、軸力の小さい外周部の柱の切除後において当該柱の軸力を既存建物の外壁にて負担することができる。
よって、既存建物の外周部の柱の分、柱の周囲に仮受支承装置を設置する作業量を低減し、全体工程の能率化を図ることができる。また、仮受支承装置の個数を削減して仮設費の更なる抑制を図ることもできる。
本発明の第3特徴構成は、前記プレロード工法による前記内部柱免震化工程と、前記非プレロード工法による前記外周柱免震化工程とを並行して実施する点にある。
本構成によれば、既存建物の内部の柱の免震化工事と外周部の柱の免震化工事とを並行して作業することができ、更なる工期の短縮を図ることができる。
本発明の第4特徴構成は、前記内部柱免震化工程及び前記外周柱免震化工程は、免震装置設置箇所の周囲の躯体を補強する躯体補強工程を備え、
前記内部柱免震化工程においては、前記柱切除工程及び前記免震装置設置工程に先行して、前記躯体補強工程としての前記柱や梁を補強する工程を実施し、
前記外周柱免震化工程においては、前記躯体補強工程中における前記柱や梁を補強する工程に先行して、前記柱切除工程及び前記免震装置設置工程を実施し、
前記内部柱免震化工程における前記躯体補強工程としての前記柱や梁を補強する工程と、
前記外周柱免震化工程おける前記柱切除工程から前記免震装置設置工程までの工程、又は、前記柱切除工程及び前記免震装置設置工程の少なくとも一方の工程と、を並行して実施する点にある。
内部柱免震化工程おける躯体補強工程としての柱や梁を補強する工程は躯体職が担当して好適に実施することができ、外周柱免震化工程における柱切除工程から免震装置設置工程までの工程は免震多能工が担当して好適に実施することができる。
それ故に、本構成によれば、プレロード工法による内部柱免震化工程と非プレロード工法による外周柱免震化工程との効果的な並行実施によって、躯体職同士及び免震多能工同士が重複する施工期間を少なくして、労務の平準化を促進することができる。
よって、躯体職と免震多能工を少数化することが可能となり、免震化工事の省人化を達成することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記外周柱免震化工程は、前記免震装置設置工程と前記非プレロード用接続部固定工程との間に、免震装置設置箇所の周囲の躯体を補強する躯体補強工程を備え、
前記内部柱免震化工程における前記柱切除工程、前記免震装置設置工程、前記プレロード導入工程、前記プレロード用接続部固定工程中の型枠設置作業前までの工程と、
前記外周柱免震化工程おける前記躯体補強工程、前記非プレロード用接続部固定工程中の型枠設置作業までの工程と、を並行して実施する点にある。
内部柱免震化工程における免震装置設置工程、プレロード導入工程、プレロード用接続部固定工程中の型枠設置作業前までの工程は免震多能工が担当して好適に実施することができる。また、外周柱免震化工程における躯体補強工程、非プレロード用接続部固定工程中の型枠設置作業までの工程は躯体職が担当して好適に実施することができる。
それ故に、本構成によれば、プレロード工法による内部柱免震化工程と非プレロード工法による外周柱免震化工程との更に効果的な並行実施によって、躯体職同士及び免震多能工同士が重複する工事期間を更に少なくして、労務の平準化を一層促進することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記外周柱免震化工程において、前記躯体補強工程と前記非プレロード用接続部固定工程とを一体的に実施する点にある。
本構成によれば、非プレロード工法による外周柱免震化工程において、コンクリートやモルタル等の硬化性充填材を使用する躯体補強工程と非プレロード用接続部固定工程とをまとめて効率的に行うことが可能となり、更なる工期の短縮を図ることができる。
既存建物における免震装置設置階の平面配置図 既存建物の内部の柱に免震装置を介装する工程を示す図 既存建物の外周部の柱に免震装置を介装する工程を示す図 各工程(各作業)の実施タイミングを示す図
本発明に係る既存建物の免震化工法の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、既存建物Tの免震装置設置対象階の平面配置図を示している。この免震化工法は、耐震建物として構成された既存建物Tの免震装置設置対象階の柱1の各々に免震装置2(図2、図3参照)を介装するとともに、既存建物Tの外壁3に免震スリット(図示省略)を形成して既存建物Tを上下方向で分断することで、既存建物Tを免震建物に改修する。
そして、この免震化工法では、既存建物Tの免震装置設置対象階の内部の柱1Aにおいては後述するプレロード工法による「内部柱免震化工程」にて免震装置2を介装し、既存建物Tの免震装置設置対象階の外周部の柱1Bにおいては後述する非プレロード工法による「外周柱免震化工程」にて免震装置2を介装することで、建物全体における各柱1の免震化工事後の縮み量(建物各部の鉛直変位量)を所定範囲内に抑えながら、全体工期の短縮を図ることを可能としている。
また、プレロード工法による「内部柱免震化工程」と非プレロード工法による「外周柱免震化工程」とを効果的に並行実施することで、労務の平準化を促進して省人化を図ることを可能としている。
以下、プレロード工法による「内部柱免震化工程」、非プレロード工法による「外周柱免震化工程」、及び、各工程(各作業)の実施タイミングについて説明を加える。
(プレロード工法による内部柱免震化工程)
このプレロード工法による「内部柱免震化工程」は、免震装置2と内部の柱1Aとの接続部を固定するにあたり、図2及び図4の上側に示すように、免震装置2に柱1Aの軸力に相当するプレロードを導入するプレロード工法にて実施する。
まず、図2(a)に示すように、免震装置設置箇所の周囲の躯体を補強する「躯体補強工程」として、免震装置設置階の下階の梁4等の基礎となる部位を補強する「基礎補強工程」と、免震装置設置階の柱1Aを補強する「柱補強工程」と、免震装置設置階の柱1Aの上部に接続された梁5における柱1Aとの仕口側を補強する「梁補強工程」とを実施する。この「躯体補強工程」は、適宜、既存躯体の周囲に鉄筋を配筋して型枠を設置した上で、コンクリート(図2(a)中のハッチングを施した部分)を打設することにより、躯体を増し打ちする状態(増厚する状態)で実施する。
次に、図2(b)に示すように、柱1Aの周囲に当該柱1Aの軸力を負担する油圧ジャッキ等の仮受支承装置6を設置するとともに、仮受支承装置6に柱1Aの軸力を負担させた状態で柱1Aの免震設置対象部位1Aaを切断除去する「柱切除工程」を実施する。
柱切除工程の後、図2(c)に示すように、柱1Aの切断除去部位Sに免震装置2を設置する「免震装置設置工程」を実施する。この「免震装置設置工程」では、適宜、柱1Aにおける免震装置2の直上部位の周囲に鉄筋を配筋して型枠を設置した上で、当該直上部位にコンクリートや高流動モルタル等の硬化性材料(図2(c)中のハッチングを施した部分)を打設することにより、柱1Aにおける免震装置2の直上部位を補強しながら当該直上部位と免震装置2とを固定する。
その後、免震装置2に柱1Aの軸力に相当するプレロードを導入する「プレロード導入工程」を実施する。この「プレロード導入工程」では、プレロード機材の一例である油圧ジャッキ7等で免震装置2を上方側に押し上げ、仮受支承装置6から免震装置2に荷重を変換する。
そして、図2(d)に示すように、免震装置2にプレロードを導入した状態で当該免震装置2と柱1Aとの接続部を固定する「プレロード用接続部固定工程」を実施する。この「プレロード用接続部固定工程」では、柱1Aの免震装置2の直下部位と免震装置2との間にコンクリートや高流動モルタル等の硬化性材料(図2(d)中のハッチングを施した部分)を打設して硬化させる。その後、仮受支承装置6を撤去する。
このようにして、既存建物Tの免震装置設置階における内部の柱1Aに免震装置2を介装する。
(非プレロード工法による外周柱免震化工程)
この非プレロード工法による「外周柱免震化工程」は、免震装置2と外周部の柱1Bの接続部を固定するにあたり、図3及び図4の下側に示すように、免震装置2にプレロードを導入しない非プレロード工法にて実施する。
まず、図3(a)に示すように、免震装置設置箇所の周囲の躯体を補強する「躯体補強工程」として、免震装置設置階の下階の梁4等の基礎となる部位を補強する「基礎補強工程」を実施する。
次に、図3(b)に示すように、「躯体補強工程」の残りの「柱補強工程」と「梁補強工程」に先行して、外壁3に柱1Bの軸力を負担させた状態で柱1Bの免震設置対象部位1Baを切断除去する「柱切除工程」を実施する。なお、この「柱切除工程」において前述した仮受支承装置6等を補助的に設置することも可能である。
「柱切除工程」の後、図3(c)に示すように、柱1Bの切断除去部位Sに免震装置2を設置する「免震装置設置工程」を実施する。この「免震装置設置工程」では、柱1Bにおける免震装置2の直下部位の上に架台8等を介して免震装置2を載置する。
そして、図3(d)に示すように、免震装置2にプレロードを導入しない状態で当該免震装置2と柱1Bとの接続部を固定する「非プレロード用接続部固定工程」を実施する。この「非プレロード用接続部固定工程」では、柱1Bにおける免震装置2の直上部位と免震装置2との間、及び、柱1Bの免震装置2の直下部位と免震装置2との間の夫々にコンクリートや高流動モルタル等の硬化性充填材(図3(d)中のハッチングを施した部分)を打設して硬化させる。
また、図3(d)に示すように、「躯体補強工程」の残りの工程である「柱補強工程」と「梁補強工程」を実施する。このように「躯体補強工程」中の「柱補強工程」と「梁補強工程」とを後回しにすることで、「柱補強工程」と「梁補強工程」におけるコンクリートの打設作業や養生に要する期間、及び、型枠や支保工の設置作業や撤去作業に要する期間を待たずに、「柱切除工程」、「免震装置設置工程」、「非プレロード用接続部固定工程」を実施することができ、作業能率の向上を図れる。
しかも、「非プレロード用接続部固定工程」と、「躯体補強工程」中の「柱補強工程」と「梁補強工程」とを一体的に実施することができるので、これらの工程の型枠設置作業や、コンクリートや高流動モルタル等の硬化性材料の打設作業、型枠や支保工の設置作業や撤去作業等の同種の作業をまとめて効率的に実施することができ、作業能率の更なる向上を図れる。
このようにして、既存建物Tの免震装置設置階における外周部の柱1Bに免震装置2を介装する。
(各工程(各作業)の実施タイミング)
両免震化工程中の各工程の実施タイミングについて図4を参照して説明する。
この免震化工法では、プレロード工法による「内部柱免震化工程」と、非プレロード工法による「外周柱免震化工程」とを並行して実施する。
そして、このように両免震化工程を並行して実施するにあたり、躯体構築作業を専門とする職人(躯体職)が担当する作業が両免震化工程間で期間的に重複することや、免震装置設置に関する作業を専門とする職人(免震多能工)が担当する作業が両免震化工程間で期間的に重複することを極力回避することで、同時に必要となる躯体職数や免震多能工数を減らすことを可能としている。
なお、コンクリートや高流動モルタル等の打設作業、型枠や支保工の解体撤去作業については、専門外の職人でも対応可能であり、且つ、職人数も比較的少数で済むので、重複作業にはカウントせず、それらの説明は割愛する。
具体的な作業手順として、まず、『両免震化工程における「基礎補強工程」中の基礎の配筋作業及び型枠設置作業に係る工程A1、A2』を並行して実施する。
この施工期間だけは、『「内部柱免震化工程」及び「外周柱免震化工程」中の工程A1、A2』を躯体職が担当し、躯体職の作業が重複することになる。
次に、『「内部柱免震化工程」における「柱補強工程」及び「梁補強工程」中の柱・梁の配筋作業及び型枠設置作業に係る工程B』と、
『「外周柱免震化工程」における「柱切断工程」及び「免震装置設置工程」に係る工程C』と、を並行して実施する。
この施工期間では、『「内部柱免震化工程」中の工程B』を躯体職が担当し、『「外周柱免震化工程」中の工程C』を免震多能工が担当する。
続いて、『「内部柱免震化工程」における「柱切除工程」及び「免震装置設置工程」に係る工程D、「プレロード導入工程」に係る工程E、及び、「プレロード用接続部固定工程」中の接続部の配筋作業(「プレロード用接続部固定工程」中の接続部の型枠設置作業前までの作業に相当する)に係る工程F』と、
『「外周柱免震化工程」における「柱補強工程」及び「梁補強工程」中の柱・梁の配筋作業及び型枠設置作業に係る工程G、「非プレロード用接続部固定工程」中の接続部の配筋作業及び型枠設置作業に係る工程H,I』と、を並行して実施する。
この施工期間では、『「内部柱免震化工程」中の工程D〜F』を免震多能工が担当し、『「外周柱免震化工程」中の工程G〜I』を躯体職が担当する。なお、「外周柱免震化工程」における「非プレロード用接続部固定工程」中の接続部の配筋作業に係る工程Hについては、本来担当すべき免震多能工から躯体職に担当を変更している。
その後、『「内部柱免震化工程」における「プレロード用接続部固定工程」中の接続部の型枠設置作業に係る工程J』を単独で実施する。この施工期間の工程Jは躯体職が担当する。
つまり、躯体職は、(1)両免震化工程中の工程A1、A2、(2)「内部柱免震化工程」中の工程B、(3)「外周柱免震化工程」中の工程G、(4)「外周柱免震化工程」中の工程H、(5)「外周柱免震化工程」中の工程I、(6)「内部柱免震化工程」中の工程Jを順に実施する。
すなわち、躯体職は、上記(1)の工程A1、A2を除く、上記(2)〜(6)の各工程B,G,H,I,Jについては、「内部柱免震化工程」と「外周柱免震化工程」との間で期間的に重複しない状態で実施する。
また、免震多能工は、(1)「外周柱免震化工程」中の工程C、(2)「内部柱免震化工程」中の工程D、(3)「内部柱免震化工程」中の工程E、(4)「内部柱免震化工程」中の工程Fを順に実施する。
すなわち、免震多能工は、上記(1)〜(4)の各工程については、「内部柱免震化工程」と「外周柱免震化工程」との間で期間的に重複しない状態で実施する。
このようにして、本免震化工法では、プレロード工法による「内部柱免震化工程」と非プレロード工法による「外周柱免震化工程」との間において、躯体職が担当する作業が期間的に重複することを極力回避するとともに、免震多能工が担当する作業が期間的に重複することを確実に回避する。
〔別実施形態〕
(1)前述の実施形態では、「内部柱免震化工程」中の工程Bと、「外周柱免震化工程」中の工程Cと、を並行して実施する場合を例に示したが、少なくとも、上記工程B中の「柱補強工程」と「梁補強工程」の一方又は両方と、上記工程C中の「柱切断工程」と「免震装置設置工程」の一方又は両方とを並行して実施すればよい。
また、前述の実施形態では、「内部柱免震化工程」中の工程D〜Fと、「外周柱免震化工程」中の工程G〜Iと、を並行して実施する場合を例に示したが、例えば、上記工程D〜Fから選択した一又は二以上の工程と、上記工程G〜I、工程G中の「柱補強工程」、工程G中の「梁補強工程」から選択した一又は二以上の工程とを並行して実施するようにしてもよい。
要するに、並行して実施する工程の一方を躯体職が実施する工程とし、並行して実施する工程の他方を躯体職が実施する工程とする範囲で、並行して実施する具体的な工程は適宜に変更することが可能である。
(2)プレロード工法は、免震装置2と柱1との接続部を固定するにあたり、免震装置2に柱1の軸力に相当するプレロードを導入するものであれば、具体的な工程は種々の構成変更が可能である。また、非プレロード工法も、免震装置2と柱1との接続部を固定するにあたり、上記プレロードを導入しないものであれば、具体的な工程は種々の構成変更が可能である。
1 柱
1A 内部の柱
1Aa 免震設置対象部位
1B 外周部の柱
1Ba 免震設置対象部位
2 免震装置
3 外壁
4 梁
5 梁
S 切断除去部位
T 既存建物

Claims (6)

  1. 既存建物の複数の柱の各々に免震装置を介装する既存建物の免震化工法であって、
    前記既存建物の内部の前記柱においては、
    前記柱の免震設置対象部位を切断除去する柱切除工程と、
    前記柱の切断除去部位に前記免震装置を設置する免震装置設置工程と、
    前記免震装置に前記柱の軸力に相当するプレロードを導入するプレロード導入工程と、
    前記免震装置にプレロードを導入した状態で当該免震装置と前記柱との接続部を固定するプレロード用接続部固定工程と、
    を備えたプレロード工法による内部柱免震化工程を実施し、
    前記既存建物の外周部の前記柱においては、
    前記柱の免震設置対象部位を切断除去する柱切除工程と、
    前記柱の切断除去部位に免震装置を設置する免震装置設置工程と、
    前記免震装置にプレロードを導入しない状態で当該免震装置と前記柱との接続部を固定する非プレロード用接続部固定工程と、
    を備えた非プレロード工法による外周柱免震化工程を実施する既存建物の免震化工法。
  2. 前記内部柱免震化工程における柱切除工程では、前記柱の軸力を前記柱の周囲に設置した仮受支承装置に負担させた状態で、前記柱の免震設置対象部位を切断除去し、
    前記外周柱免震化工程における柱切除工程では、前記柱の軸力を前記既存建物の外壁に負担させた状態で、前記柱の免震設置対象部位を切断除去する請求項1記載の既存建物の免震化工法。
  3. 前記プレロード工法による前記内部柱免震化工程と、前記非プレロード工法による前記外周柱免震化工程とを並行して実施する請求項1又は2記載の既存建物の免震化工法。
  4. 前記内部柱免震化工程及び前記外周柱免震化工程は、免震装置設置箇所の周囲の躯体を補強する躯体補強工程を備え、
    前記内部柱免震化工程においては、前記柱切除工程及び前記免震装置設置工程に先行して、前記躯体補強工程としての前記柱や梁を補強する工程を実施し、
    前記外周柱免震化工程においては、前記躯体補強工程中における前記柱や梁を補強する工程に先行して、前記柱切除工程及び前記免震装置設置工程を実施し、
    前記内部柱免震化工程における前記躯体補強工程としての前記柱や梁を補強する工程と、
    前記外周柱免震化工程おける前記柱切除工程から前記免震装置設置工程までの工程、又は、前記柱切除工程及び前記免震装置設置工程の少なくとも一方の工程と、を並行して実施する請求項3記載の既存建物の免震化工法。
  5. 前記外周柱免震化工程は、前記免震装置設置工程と前記非プレロード用接続部固定工程との間に、免震装置設置箇所の周囲の躯体を補強する躯体補強工程を備え、
    前記内部柱免震化工程における前記柱切除工程、前記免震装置設置工程、前記プレロード導入工程、前記プレロード用接続部固定工程中の型枠設置作業前までの工程と、
    前記外周柱免震化工程おける前記躯体補強工程、前記非プレロード用接続部固定工程中の型枠設置作業までの工程と、を並行して実施する請求項3又は4記載の既存建物の免震化工法。
  6. 前記外周柱免震化工程において、前記躯体補強工程と前記非プレロード用接続部固定工程とを一体的に実施する請求項5記載の既存建物の免震化工法。
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