JP2020084030A - マスターバッチの製造方法およびタイヤの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここからは、本開示の実施形態1について説明する。なお、本開示において、「第一」、「第二」および「第三」などの概念はすべて、あるものをそれ以外のものと区別する目的のみにおいて記載されるものであり、相対的な順序や技術を示したり示唆したりするものではない。
実施形態1におけるマスターバッチの製造方法は、少なくとも充てん剤スラリーおよびゴムラテックスを合して、混合液を作製する工程を含む。充てん剤スラリーおよびゴムラテックスを合する方法として、たとえば、充てん剤スラリーおよびゴムラテックスの一方に他方を加える方法、充てん剤スラリー流とゴムラテックス流とを合流させる方法などを挙げることができる。充てん剤スラリーおよびゴムラテックスの一方に他方を加える方法の場合、一方を撹拌しながら、その一方に他方を加えることができる。たとえば、充てん剤スラリーを撹拌しながら、充てん剤スラリーにゴムラテックスを加えることができる。その逆に、ゴムラテックスを撹拌しながら、ゴムラテックスに充てん剤スラリーを加えてもよい。なお、この工程では、充てん剤スラリーとゴムラテックスとを合した後に、撹拌してもよい。この撹拌によって、充てん剤とゴム粒子との結合が進んでもよい。
実施形態1におけるマスターバッチの製造方法は、混合液に超音波を照射しながら撹拌する工程を含む。混合液に超音波を照射しながら撹拌することによって、少なくとも充てん剤とゴム粒子とからなる複合物を生成させることができる。この工程では、複合物の生成だけでなく、複合物の成長も進み得る。
実施形態1におけるマスターバッチの製造方法は、第二工程を経た混合液に凝固剤を添加して凝固させ、マスターバッチを得る工程を含む。第二工程を経た混合液に凝固剤を添加することで、混合液を凝固させることができる。より具体的には、第二工程を経た混合液に凝固剤を添加することで、前述の複合物(少なくとも充てん剤とゴム粒子とからなる複合物)を凝集させることができる。
実施形態1におけるタイヤの製造方法は、マスターバッチを用いてゴム組成物を作製する工程を含む。この工程は、少なくともマスターバッチおよび配合剤を混練りしてゴム混合物を作製することと、少なくともゴム混合物および加硫系配合剤を混練りしてゴム組成物を得ることとを含む。
実施形態1におけるタイヤの製造方法は、ゴム組成物を用いて未加硫タイヤを作製する工程を含む。この工程は、ゴム組成物を含むタイヤ部材を作製すること、およびタイヤ部材を備える未加硫タイヤを作製することを含む。タイヤ部材として、たとえば、トレッドゴム、サイドウォールゴム、チェーハーゴム、ビードフィラーゴムを挙げることができる。なかでも、トレッドゴムが好ましい。
実施形態1におけるマスターバッチの製造方法およびタイヤの製造方法には、種々の変更を加えることができる。たとえば、以下の変形例から、一つまたは複数を選択して、実施形態1に変更を加えることができる。
フィールドラテックス 「NRフィールドラテックス」(乾燥ゴム分31.2質量%)Golden Hope社製
濃縮天然ゴムラテックス 「NRラテックス」(乾燥ゴム分60質量%)レヂテックス社製
天然ゴム RSS#3
カーボンブラックA 「シースト6」東海カーボン社製
カーボンブラックB 「シースト9」東海カーボン社製
酸化亜鉛 「酸化亜鉛2種」三井金属鉱業社製
老化防止剤A 「ノクラック6C」大内新興化学工業社製
老化防止剤B 「ノクラック224」大内新興化学工業社製
ステアリン酸 「ルナックS20」花王社製
ワックス 「OZOACE0355」日本精蝋社製
硫黄 「5%油入微粉末硫黄」鶴見化学工業社製
加硫促進剤A 「サンセラーCM−G」(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)三新化学工業社製
加硫促進剤B 「ノクセラーD」(1,3-ジフェニルグアニジン)大内新興化学社製
表1に示すカーボンブラックを水に添加し撹拌し、カーボンブラック6質量%のカーボンブラックスラリーを作製した。カーボンブラックスラリーを、図1に示す構造を有する撹拌機5の撹拌槽51に入れた。乾燥ゴム分100質量部に対してカーボンブラック50質量部となるように、カーボンブラックスラリーに、表1に示すラテックスを添加した。カーボンブラックスラリーとラテックスとの混合液の撹拌を開始した。撹拌開始から30分後、凝固剤としてのギ酸をpH4になるまで混合液に添加した。撹拌槽51からクラムを取り出し、クラムをスエヒロEPM社製スクリュープレスV−02型(スクイザー式1軸押出脱水機)で脱水し、マスターバッチを得た。
撹拌の開始とともに、表1に示す条件で混合液への超音波の照射を開始したこと以外は、比較例1と同じ方法でマスターバッチを作製した。なお、各例で、超音波の振幅は20μm、出力は600Wであった。
カーボンブラックスラリーに、表1に示す条件で超音波を照射したこと以外は、比較例1と同じ方法でマスターバッチを作製した。なお、超音波の振幅は20μm、出力は600Wであった。
凝固剤添加後の混合液に、表1に示す条件で超音波の照射をおこなったこと以外は、比較例1と同じ方法でマスターバッチを作製した。なお、超音波の振幅は20μm、出力は600Wであった。
撹拌槽51から取り出したクラムを、表1に示すサイズ別に仕分けした。仕分け後のクラムを、できるだけ密に、かつ重ならないように平面上に配置した。この際、この平面に対する垂線方向でクラムの集団を見たときに、クラムの集団が四角形をなすように、仕分け後のクラムを配置した。このような配置を、サイズ別のクラムの集団それぞれに対しておこなった。クラムの集団がなす四角形の面積をサイズ別に求めた。次いで、各サイズの面積の割合を、下記式にしたがって算出した。
特定サイズの集団の面積/各サイズの集団の面積の合計×100
比較例1〜3および実施例1〜4では、硫黄と加硫促進剤とを除く配合剤を、表2にしたがってマスターバッチに添加し、B型バンバリーミキサーで混練りし、ゴム混合物を得た。ゴム混合物と硫黄と加硫促進剤とをB型バンバリーミキサーで混練りし、比較例1〜3および実施例1〜4の未加硫ゴムを得た。いっぽう、比較例4および5では、硫黄と加硫促進剤とを除く配合剤を、表2にしたがって天然ゴムに添加し、B型バンバリーミキサーで混練りし、ゴム混合物を得た。ゴム混合物と硫黄と加硫促進剤とをB型バンバリーミキサーで混練りし、比較例4および5の未加硫ゴムを得た。
未加硫ゴムを150℃、30分間で加硫し、加硫ゴムを得た。
未加硫ゴムのムーニー粘度を、東洋精機製作所製のロータレスムーニー測定機を用いて、JIS K−6300に準じて測定した。ムーニー粘度を測定するために、未加硫ゴムを100℃で1分間予熱した後にローターを回転させ、ローターの回転開始から4分後のトルク値をムーニー単位で記録した。比較例4のムーニー粘度を100とした指数で、各例のムーニー粘度を表示した。指数が小さいほどムーニー粘度が低く、加工性に優れる。
加硫ゴムから、3号形のダンベル状試験片を切り出し、JIS K−6251に準じて引張試験をおこない、300%伸び引張応力を求めた。比較例4の300%伸び引張応力を100とした指数で、各例の300%伸び引張応力を表2に示す。指数が大きいほど300%伸び引張応力が大きいことを示す。
加硫ゴムのtanδを、JIS K−6394に準じて測定した。tanδは、東洋精機製の粘弾性試験機を用いて、温度60℃、周波数10Hz、静歪み(初期歪み)10%、動歪み1%の条件で測定した。比較例4のtanδを100とした指数で、各例のtanδを表2に示す。指数が小さいほど発熱性が低く、タイヤ低燃費性能に優れることを示す。
加硫ゴムの耐摩耗性を、JIS K−6264に準拠したランボーン摩耗試験で測定した。ランボーン摩耗試験は、スリップ率30%、負荷荷重40N、落砂量20g/分の条件でおこなった。比較例4の耐摩耗性を100とした指数で、各例の耐摩耗性を表2に示す。指数が大きいほど、摩耗しにくく、耐摩耗性に優れる。
Claims (3)
- 少なくとも充てん剤スラリーおよびゴムラテックスを合して、混合液を作製する工程と、
前記混合液に超音波を照射しながら撹拌する工程と、
前記混合液を凝固させる工程とを含む、
マスターバッチの製造方法。 - 前記混合液を撹拌する前記工程では、撹拌槽内の前記混合液に前記超音波を照射しながら、前記撹拌槽内の前記混合液を撹拌する、請求項1に記載のマスターバッチの製造方法。
- 請求項1または2に記載のマスターバッチの製造方法でマスターバッチを作製する工程と、
前記マスターバッチを用いてゴム組成物を作製する工程と、
前記ゴム組成物を用いて未加硫タイヤを作製する工程とを含む、
タイヤの製造方法。
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