JP2020083977A - 修飾ポリアスパラギン酸系ポリマーを含む組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定構造を有する修飾ポリアスパラギン酸系ポリマーを含み、かつ、べたつきが軽減された組成物を提供する。【解決手段】下記一般式(I)又は(II)で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種を含むポリマーと、分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコールとを含む組成物。式中、R1は炭素原子数3〜18の炭化水素基を示し、R2はヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を示す。【選択図】なし

Description

ポリアスパラギン酸はアスパラギン酸のポリマーであって、単量体同士の結合位置によってα型構造のポリアスパラギン酸及びβ型構造のポリアスパラギン酸が存在する。ポリアスパラギン酸及び修飾ポリアスパラギン酸は、種々の工業用途に用いられている。
特許文献1には、リン脂質、ポリアスパラギン酸塩、液状油及び水溶性保湿剤を含有する化粧料が記載されており、ポリアスパラギン酸塩及び水溶性保湿剤に起因するべたつきが前記化粧料では軽減されることが記載されている。特許文献2は、ジペプチド及び/又はその塩、並びにポリアミノ酸及び/又はその塩を含有する化粧料を記載している。特許文献2では、前記化粧料は塗布時にべたつきが少ないものと記載されている。
特開2000−103727号公報 国際公開第2018/079210号
本開示は、特定構造を有する修飾ポリアスパラギン酸系ポリマーを含み、かつ、べたつきが軽減された組成物を提供することを課題とする。
本開示の態様は、以下のものを含む。
<1> 下記一般式(I)又は(II)

(式中、Rは炭素原子数3〜18の炭化水素基を示し、Rはヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を示す)
で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種を含むポリマーと、
分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコールと
を含む組成物。
<2> 化粧料用の組成物である、<1>に記載の組成物。
<3> 前記多価アルコールが、

(式中、nは1以上の整数を表し、Aはそれぞれ独立にH又はOHを表すが、Aのうち少なくとも1つはOHである)
で表される、<1>又は<2>に記載の組成物。
<4> 前記多価アルコールがグリセリン、キシリトール及びソルビトールから選択される少なくとも1種である、<1>〜<3>のうちいずれか1つに記載の組成物。
<5> 前記ポリマーが、前記一般式(I)で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種と、前記一般式(II)で表され、かつRが末端水酸基を有する炭素原子数1〜20の炭化水素基を表すα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種とを含む、<1>〜<4>のうちいずれか1つに記載の組成物。
本開示によれば、特定構造を有する修飾ポリアスパラギン酸系ポリマーを含み、かつ、べたつきが軽減された組成物が提供される。
本開示に係る組成物は、下記一般式(I)又は(II)

(式中、Rは炭素原子数3〜18の炭化水素基を示し、Rはヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を示す)
で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種を含むポリマー(以下、「特定ポリマー」とも称する)と、
分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコール(以下、「特定多価アルコール」とも称する)と
を含む組成物である。
本開示に係る組成物は、特定ポリマーに加えて特定多価アルコールを含むことにより、べたつきが軽減されている。特許文献1に記載されているように、グリセリン、プロピレングリコール等の水溶性多価アルコールは保湿成分として用いられているが、水溶性多価アルコールをポリアスパラギン酸塩と併用すると、ポリアスパラギン酸塩がもたらすべたつき(タック性とも称する)がさらに悪化する。特定ポリマーもポリアスパラギン酸塩と同様に組成物にべたつきを与えるポリマーであり、多価アルコールの使用はこのべたつきをさらに悪化させると予想された。しかし、本発明者は、驚くべきことに、特定多価アルコールを特定ポリマーと併用すると、特定ポリマーがもたらすべたつきが軽減されることを見出し、本発明を完成させた。
<特定ポリマー>
特定ポリマーは、

又は
(式中、Rは炭素原子数3〜18の炭化水素基を示し、Rはヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を示す。)
で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸単量体単位の少なくとも1種類の単量体単位を含む。
がヘテロ原子を含む場合、Rで表される基は親水性基となる傾向がある。この場合、一般式(II)の割合が多くなればRで示される親水性基の影響が大きくなるため、ポリマーの水溶性が大きくなり、また一般式(I)の割合が多くなればRで示される疎水性基の影響が大きくなるため、水には溶け難く脂溶性が大きくなる。
一般式(I)の単量体単位において、Rは炭素原子数3〜18の炭化水素基を示す。
一般式(I)のRの炭素原子数3〜18の炭化水素基としては、疎水性で飽和又は不飽和の炭化水素基が挙げられる。Rの具体例としては、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、オクタデシル基等の炭素原子数3〜18の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基等の炭素原子数3〜18の分岐状アルキル基;シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数3〜18のシクロアルキル基;シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロブチルプロピル基、シクロペンチルプロピル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロブチルブチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシルブチル基等の炭素原子数4〜18のシクロアルキルアルキル基;プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素原子数3〜18のアルケニル基が挙げられる。
一般式(II)の単量体単位において、Rはヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を示す。
一般式(II)のRのヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基としては、親水性でN、O、S等を含んでいてもよい飽和又は不飽和の炭化水素基が挙げられる。Rで表される炭化水素基は、N、O、S等のヘテロ原子を1つのみ含んでいてもよいし、2つ以上含んでいてもよい。また、N、O、S等のヘテロ原子は、一級アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、チオール基のように末端に官能基として存在していてもよく、二級アミノ基、三級アミノ基、四級アンモニウム基、エーテル基、チオエーテル基のように炭素鎖を中断する形で存在していてもよく、2つ以上のヘテロ原子がこれらの組み合わせの形で存在していてもよい。Rの具体例としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基等の炭素原子数1〜20のヒドロキシアルキル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等の炭素原子数2〜20のジアルキルアミノ基;アザプロピル基、アザブチル基、アザペンチル基、アザヘキシル基、N,N−ジメチルアミノブチル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジエチルアミノブチル基、N,N−ジエチルアミノプロピル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノメチル基等の炭素原子数2〜20のアザアルキル基;アザプロペニル基、アザブテニル基、アザペンテニル基、アザヘキセニル基、N,N−ジメチルアミノプロペニル基、N,N−ジメチルアミノブテニル基、N,N−ジメチルアミノヘキセニル基、N,N−ジエチルアミノプロペニル基等の炭素原子数2〜20のアザアルケニル基;オキサエチル基、オキサプロピル基、オキサブチル基、オキサペンチル基、オキサヘキシル基、オキサヘプチル基、オキサオクチル基等の炭素原子数2〜20のオキサアルキル基;オキサプロペニル基、オキサブテニル基、オキサペンテニル基、オキサヘキセニル基、オキサヘプテニル基、オキサオクテニル基等の炭素原子数2〜20のオキサアルキケニル基;チオブチル基、チオペンチル基、チオヘキシル基、チオヘプチル基、チオオクチル基等の炭素原子数1〜20のチオアルキル基;チオペンテニル基、チオヘキセニル基、チオヘプテニル基、チオオクテニル基等の炭素原子数2〜20のチオアルケニル基;ヒドロキシエトキシエチル基、ヒドロキシエトキシプロピル基、ヒドロキシエトキシブチル基、ヒドロキシプロポキシエチル基、ヒドロキシプロポキシプロピル基、ヒドロキシプロポキシブチル基等の炭素原子数2〜20のヒドロキシアルコキシアルキル基;メトキシエトキシエチル基、メトキシエトキシプロピル基、メトキシエトキシブチル基、メトキシプロポキシエチル基、メトキシプロポキシプロピル基、メトキシプロポキシブチル基等の炭素原子数3〜20のアルコキシアルコキシアルキル基などが挙げられる。
一般式(I)において、Rは好ましくは、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オクタデシル基及びイソプロピル基からなる群から選択される基である。一般式(II)において、Rは好ましくは、N,N−ジメチルアミノプロピル基、N,N−ジエチルアミノプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシエトキシエチル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、メトキシペンチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、エトキシブチル基及びエトキシペンチル基からなる群から選択される基である。
なお、一般式(I)及び(II)中のRとRは、それぞれ複数の異なる基から構成されていてもよい。つまり、特定ポリマーが一般式(I)で表される単量体単位を含む場合、特定ポリマー中に含まれる一般式(I)で表される単量体単位は一種類のみであっても、複数種存在してもよい。同様に、特定ポリマーが一般式(II)で表される単量体単位を含む場合、特定ポリマー中に含まれる一般式(II)で表される単量体単位は一種類のみであっても、複数種存在していてもよい。また、特定ポリマーは一般式(I)で表される単量体単位と一般式(II)で表される単量体単位のどちらか一方のみを含んでいてもよいが、一般式(I)で表される単量体単位と一般式(II)で表される単量体単位の両方を含むことが好ましい。前記ポリマーが、一般式(I)で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種と、一般式(II)で表され、かつRが末端水酸基を有する炭素原子数1〜20の炭化水素基を表すα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種とを含むこともまた好ましい形態である。
特定ポリマーにおいて、α−アミド型単量体単位及びβ−アミド型単量体単位は、何れか一方のみが存在していてもよく、両者が併存していてもよい。併存している場合、α−アミド型単量体単位とβ−アミド型単量体単位の比率は特に限定されない。なお、単量体単位のアスパラギン酸のアミノ基が、隣の単量体単位のアスパラギン酸のα位のカルボキシル基と結合した場合がα−アミド型(単にα型とも称する)であり、隣の単量体単位のアスパラギン酸のβ位のカルボキシル基と結合した場合がβ−アミド型(単にβ型とも称する)である。
特定ポリマーは、例えば、ポリこはく酸イミドを原料として製造できる。
ポリこはく酸イミドは、従来より知られる各種の方法で製造でき、例えば、J.Am.Chem.Soc.,80,3361(1985) には、アスパラギン酸を200℃で2〜3時間加熱縮合させることにより、ポリこはく酸イミドを製造する方法が開示されている。特公昭48−20638号公報には、85%のリン酸を触媒としてロータリーエバポレーターを使用して薄膜状でアスパラギン酸の反応を行うことにより、高分子量のポリこはく酸イミドを得る方法が開示されている。米国特許第5057597号には、工業的にポリこはく酸イミドを得る方法として、流動床によりポリアスパラギン酸を加熱縮合させる方法が開示されている。また、さらに高分子量のポリこはく酸イミドを必要とする場合には、上記の方法で得られたポリこはく酸イミドを、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤で処理することにより連結することもできる。
特定ポリマーを製造する為に使用するポリこはく酸イミドの分子量は、所望の特性を有する生成物が実質的に得られれば特に制限されない。一般的には、ポリこはく酸イミドの分子量は、2000〜500000程度が好ましく、10000〜400000程度がより好ましく、15000〜200000程度が特に好ましい。この分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中、45℃で測定し、ポリスチレン標準で求めた重量平均分子量の値である。具体的にはカラムとしてShodex KD−806M(商品名、昭和電工株式会社製、8.0mm×300mm)を、ポリスチレン標準試料としてShodex SM−105(商品名、昭和電工株式会社製、S−2380、S−1390、S−730、S−270、S−139、S−45、S−20、S−6.3、S−3.0、及びS−1.2の標品のセット)を用いて重量平均分子量を求める。なお、クロマトグラフとしては公知のクロマトグラフ、例えば、Prominence GPC型(商品名、株式会社島津製作所製)、を使用することができる。使用するポリこはく酸イミドの分子量が低ければ、得られるポリマーの分子量も低くなり、ポリこはく酸イミドの分子量が高ければ、得られるポリマーの分子量も高くなる。
ポリこはく酸イミドから特定ポリマーを製造する際の方法は、特に制限されず、例えば、以下の製造方法が挙げられる。先ず、ポリこはく酸イミドを適当な溶媒に溶解する。この溶媒としては、ポリこはく酸イミドが溶解し、アミン類との反応で副反応を起こさなければ特に限定されない。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン等が用いられる。
この溶媒中で、ポリこはく酸イミドのイミド環に対して、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノール等のアミン類を反応させる。ポリこはく酸イミドのイミド環のモル数に対して、アミン類を1倍モル添加し反応を行うと、アミン類はイミド環を開環させて付加し、側鎖のグラフト構造を形成する。
次いで、得られた反応混合物を、貧溶媒中に排出する。この貧溶媒としては、特定ポリマーが沈殿し、その後濾過乾燥した際に、特定ポリマーの結晶中に残存しないような溶媒であれば特に限定されない。例えば、アセトニトリル、アセトン、メタノール、エタノール等が用いられる。上述のようにして得た沈殿を濾取し、貧溶媒で洗浄し、乾燥することにより、目的とする特定ポリマーが得られる。
特定ポリマーとしては、非イオン性のポリマーであれば良く、特に制限はないが、本開示においては、上記に説明したポリマーが好適に用いられる。より具体的には、アスパラギン酸ラウリルアミド−ヒドロキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−ヒドロキシプロピルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−ヒドロキシブチルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−メトキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−メトキシプロピルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−ヒドロキシエトキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−ジメチルアミノエチルアミド共重合体、アスパラギン酸ラウリルアミド−ジメチルアミノプロピルアミド共重合体、アスパラギン酸デシルアミド−ヒドロキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸デシルアミド−ヒドロキシプロピルアミド共重合体、アスパラギン酸デシルアミド−メトキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸デシルアミド−ヒドロキシエトキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸デシルアミド−ジメチルアミノプロピルアミド共重合体、アスパラギン酸オクチルアミド−ヒドロキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸オクチルアミド−ヒドロキシプロピルアミド共重合体、アスパラギン酸オクチルアミド−メトキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸オクチルアミド−ヒドロキシエトキシエチルアミド共重合体、アスパラギン酸オクチルアミド−ジメチルアミノプロピルアミド共重合体等が挙げられる。
<特定多価アルコール>
特定多価アルコールは、分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコールであれば特に限定されない。特定多価アルコールは分子中に3つの水酸基を有する化合物であっても、4つの水酸基を有する化合物であっても、5つの水酸基を有する化合物であっても、6つの水酸基を有する化合物であっても、7つ以上の数の水酸基を有する化合物であってもよい。水酸基の数が多い方がべたつきを軽減させる効果が大きい傾向があるため好ましい。水酸基の数の上限は特に限定されないものの、化合物の入手の容易性の観点からは例えば10とすることができる。
特定多価アルコールは、例えば以下の一般式で表されるアルコールであってもよい。

(式中、nは1以上の整数を表し、Aはそれぞれ独立にH又はOHを表すが、Aのうち少なくとも1つはOHである)。nは1〜10の整数であることが好ましく、1〜6の整数であることがより好ましく、1〜4の整数であることがさらに好ましい。また、nが2以上の場合には、複数のAが存在するが、Aのうち水酸基であるものは1個〜n個であることが好ましく、2個〜n個であることがより好ましい。
特定多価アルコールの例としては、グリセリン、ジグリセリン、ブタントリオール(例えば1,2,4−ブタントリオール)、ペンタントリオール(例えば1,2,5−ペンタントリオール)、糖アルコール、単糖、オリゴ糖(二糖も含む)、3つ以上の水酸基を有し、かつ分子鎖中にエーテル結合を有する化合物などが挙げられる。糖アルコールの例としては、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、エリトリトール、トレイトール、アラビニトール、リビトール、ガラクチトールなどが挙げられる。
単糖としてはアルドース及びケトースが挙げられ、鎖状構造のものでも、環状構造(ヘミアセタール構造又はヘミケタール構造)のものでもよい。アルドース及びケトースとしては、いずれも、代表的な例としてC2n(n≧3)のものが挙げられるが、デオキシリボースのように上記式の単糖における一部の水酸基が水素に置換された単糖であってもよく、窒素原子及び/又は硫黄原子などのヘテロ原子を含む単糖であってもよい。アルドース及びケトースは、いずれも、例えばテトロースであっても、ペントースであっても、ヘキソースであっても、ヘプトースであっても、オクトースであっても、ノノースであってもよい。
アルドースの例としては、エリトロース、トレオース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドースなどが挙げられる。
ケトースの例としては、エリトルロース、キシルロース、リブロース、プシコース、
フルクトース、ソルボース、タガトースなどが挙げられる。
オリゴ糖の例としては、上記の単糖から任意の組み合わせで選択した2つ以上の糖単位からなるオリゴ糖が挙げられ、糖単位の数は例えば20以下、あるいは15以下、あるいは10以下、あるいは5以下であってもよい。オリゴ糖の具体的な例としては、スクロース、マルトトリオースなどが挙げられる。
3つ以上の水酸基を有し、かつ分子鎖中にエーテル結合を有する化合物の例としては、上記例示された特定多価アルコールのうち任意のものが、2分子以上、エーテル結合を介して結合した構造を有する化合物が挙げられる。該化合物は、エーテル結合を介して結合した構造単位として、特定多価アルコールに由来する構造単位を複数種含むものであってもよい。3つ以上の水酸基を有し、かつ分子鎖中にエーテル結合を有する化合物の具体的な例としては、ポリグリセリン、例えばポリグリセリン−3(グリセリンの3量体)、ポリグリセリン−4(グリセリンの4量体)、ポリグリセリン−6(グリセリンの6量体)、ポリグリセリン−10(グリセリンの10量体)などが挙げられる。3つ以上の水酸基を有し、かつ分子鎖中にエーテル結合を有する化合物の例として、以下の構造式(B)で表される化合物が挙げられる。
構造式(B)において、S及びSは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、Dは水酸基を1つ以上有する炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表し、kは1〜20の整数を表す。kは、例えば、1〜15の整数であっても、1〜10の整数であっても、1〜5の整数であってもよい。ただし、構造式(B)における水酸基の総数は3以上である。Dの例としては、直鎖でも、分岐でも環状でもよい、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のアルケニレン基、又は炭素数2〜20のアルキニレン基における1つ以上(例えば1〜3個)の任意の位置の水素原子を水酸基で置き換えた構造を有する二価の連結基が挙げられる。
D体、L体などの立体異性体が存在する場合、特定多価アルコールはどの立体異性体であっても、それらの混合物(例えばラセミ体)であってもよい。特定多価アルコールは25℃の水に対する溶解度が10質量%以上であってもよい。
これらの中でも、組成物のべたつきを軽減させる観点から、糖アルコールが好ましく、ソルビトール及びキシリトールがより好ましく、ソルビトールがさらに好ましい。また、特定多価アルコールは、グリセリン、キシリトール及びソルビトールから選択される少なくとも1種であってもよい。
<組成物の構成>
本開示に係る組成物中における特定ポリマーの含有量は、組成物の用途に応じて適切に設定すればよい。特定ポリマーの含有量は、組成物の全質量に対して2.5質量%〜25質量%であってもよく、5質量%〜15質量%であることが好ましい。
本開示に係る組成物中における特定多価アルコールの含有量は、組成物の用途に応じて適切に設定すればよい。特定多価アルコールの含有量は、組成物の全質量に対して0.1質量%〜50質量%であってもよく、1質量%〜30質量%であることが好ましい。
本開示に係る組成物中における特定ポリマーの含有量と特定多価アルコールの含有量との比(特定ポリマーの含有量:特定多価アルコールの含有量)は、質量比で、20:1〜1:20の範囲内であってもよく、10:1〜1:10の範囲内であってもよく、5:1〜1:5であってもよい。
本開示に係る組成物は、特定ポリマー及び特定多価アルコールに加えて、その用途に応じて適切な追加的成分を含んでいてもよい。例えば、本開示に係る組成物が化粧料として用いられる場合、本開示に係る組成物は油剤、水、特定多価アルコール以外のアルコール、粉体、特定ポリマー以外の水溶性高分子、皮膜系製剤、界面活性剤、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤等から選ばれる1種又は複数種の成分を含んでいてもよい。
また、本開示に係る組成物は、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては水及び水溶性溶媒を挙げることができ、これらから選ばれる2種以上溶媒の混合物であってもよい。水溶性溶媒としては、25℃の水に対する溶解度が30質量%以上の溶媒であることが好ましく、25℃の水に対する溶解度が50質量%以上の溶媒であることがより好ましく、25℃の水に対する溶解度が80質量%以上の溶媒であることがさらに好ましい。溶媒としては、水が特に好ましい。本開示に係る組成物における水等の溶媒の含有量は、組成物の全質量に対して25質量%〜97.4質量%であってもよく、50質量%〜90質量%であることが好ましい。なお、特定多価アルコールの種類によっては常温で液体状態のものがあるが、そのような液体状態の特定多価アルコールはここでいう溶媒には含めない。
本開示に係る組成物中における分子内に水酸基が1つ又は2つ有するアルコールの含有量は、組成物を塗布した後のべたつきを軽減する観点から、5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることがさらに好ましく、0質量%(つまり分子内に水酸基が1つ又は2つ有するアルコールを含まない)ことが一層好ましい。
本開示に係る組成物は、特定ポリマー及び特定多価アルコールを含む成分を混合することで調製することができる。成分の溶解を促進するため、混合は必要に応じて加熱下で行ってもよい。混合は撹拌羽根又は磁気撹拌子などを備えた混合容器を用いて行うことができる。全ての成分を一括して水等の溶媒に添加して混合してもよく、あるいは成分を逐次添加して混合してもよい。成分同士が十分に混合される限り、組成物の調製方法は特に限定されるものではない。
<組成物の用途>
本開示に係る組成物の用途は特に限定されない。本開示に係る組成物は、特定ポリマーの、界面活性作用、増粘又は減粘作用、膨潤作用、吸水作用、ゲル化作用、結合作用(例えばキレート作用)、成膜作用(成膜による表面保護作用を含む)、凝集又は接着作用、表面改質作用、徐放作用等を利用した用途に用いることができる。例えば、本開示に係るポリマーは、界面張力調整用組成物、増粘用組成物、減粘用組成物、膨潤性組成物、吸水性組成物、ゲル化組成物、成膜用組成物、接着用組成物、表面改質用組成物等として使用することが可能である。
また、上記の作用の1つ以上又はさらなる作用を利用して、化粧料、香粧品、医薬品、医薬部外品、医薬関連材料、医療関連用品、保健関連用品、衛生材料、生活用品、農業資材、食品関連材料、土木関連材料、建築関連材料、電気機器関連材料、電子機器関連材料、筆記関連材料、塗装関連材料、印刷関連材料、電子印刷関連材料、製造プロセス関連材料、分析関連材料、坑井関連材料、染色関連材料、布処理関連材料、製紙関連材料、環境対策処理用材料、バインダー、又はその他の処理剤若しくは機能材料若しくは機能部材等において、本開示に係る組成物を使用することもできる。化粧料及び香粧品としては、例えば、化粧水、保湿液、乳液、エマルジョン、クリーム、ローション、洗顔オイル、クレンジングオイル、クレンジングクリーム、クレンジングミルク、クレンジングローション、マッサージオイル、モイスチャークリーム、シェービングクリーム、シェービングオイル、シェービングローション、おしろい、口紅、マニキュア、ペディキュア、パック、固形化粧料、固形粉末化粧料、粉体化粧料、油性化粧料、水中油型固型化粧料、油中水型乳化化粧料、水性二層型化粧料、凹凸補正化粧料、油中水型コンシーラー、化粧料用フィラー(ファンデーション)、フォームエアゾール化粧料、日焼け止めローション、日焼け用オイル、ボディーローション、ボディーシャンプー、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアートリートメント、ヘアコンディショナー、養毛オイル、ヘアオイル、ヘアムース、香油、ヘアリキッド、セットローション、ヘアスプレー、セット用ジェル剤、ヘアブリーチ、カラーリンス、カラースプレー、毛髪再形成用(パーマネント用)液、ハンドローション、ヘアトニック、デオドラント、消臭剤、消香剤、香水、オーデコロン、オードトワレ、フレグランス等が挙げられる。また、例えば、食品添加物、手術用縫合糸、人工皮膚、スキャホールド、目薬、コンタクトレンズ洗浄剤、芳香剤、脱酸素剤、入浴剤、トナー、感光性組成物、シリカガラス添加剤、イオン交換膜である高分子機能性膜、逆浸透膜である高分子機能性膜、正浸透膜である高分子機能性膜、ガス分離膜である高分子機能性膜、プロトン伝導膜である高分子機能性膜、イオン交換ポリマー、射出成形機洗浄用組成物、紙用サイズ剤、紙力増強剤、つや出しコーティング剤、導電剤、ダイオキシン類の処理薬剤、排ガスの処理薬剤、冷却水処理薬剤、延焼抑制剤水溶液等において本開示に係る組成物を用いることもできる。さらに、本開示に係る組成物は、皮膚塗膜形成にも用いることができ、例えば、塗膜形成のために、日焼け止めローション、ボディーローションなどの化粧料及び香粧品、並びに軟膏、クリーム、ローションなどの形態の外用薬等に用いることもできる。また、本開示に係る組成物を、化粧料におけるゲル化用組成物、湿潤性付与組成物、エモリエント組成物、皮膚コンディショニング組成物として用いることもまた好ましい。本開示に係る組成物を、ゲル化用組成物として用いる場合には、特定ポリマーを組成物の全質量に対して5質量%以上含むことが好ましい。
<参考実験1>
反応容器内に、重量平均分子量が95000のポリこはく酸イミド9.40gとDMF34.00gを入れ、70℃加熱下で完全に溶解させた。次いで、n−ドデシルアミン8.65g(こはく酸イミド単位に対して55モル%)と、ヒドロキシプロピルアミン3.38g(こはく酸イミド単位に対して45モル%)を添加し、反応容器内の温度を70℃に保ちながら6時間反応させ、次いで反応容器を冷却し、室温になったところで一晩静置させた。その後、反応液をアセトニトリル300mL中に攪拌しながら排出することにより反応物を沈澱させ、濾過により回収し、一般式(I)に該当する単量体単位と一般式(II)に該当する単量体単位を含むポリアスパラギン酸誘導体を得た。
PAD−Kの粉末を水に溶解して10質量%PAD−K水溶液を調製した。このPAD−K水溶液を冷蔵庫内で5℃で1時間以上保管し、冷蔵庫から取り出してすぐに50μL分を、マイクロピペッターを用いて手の甲に滴下し、手の甲上の約5cm四方の領域(左手の人差し指の第3関節と中指の第3関節とを結ぶ線を両側に1cmほど延伸した線を一辺とし、当該一辺から手首へと向かって広がる領域;第1指間腔の人差し指側側面(人指し指の第3関節の側面)に一頂点を置き、前記各々の延伸の長さは手のサイズに応じて調整する)に指で広げた。前記領域上にPAD−K水溶液を塗布開始した時点を測定開始時点とし、塗布されたPAD−K水溶液のその後の状態を観察した。
塗布直後においては、透明なPAD−K水溶液が手の甲の皮膚表面に塗り広げられた状態であったが、20秒ほどたつと塗布物は白いクリーム状へと変化した。塗布物の白さは徐々に薄くなりつつも白い状態は30秒ほど続き、再び透明になった。透明になってしばらくすると塗布物はべたつき(タック性とも称する)を生じた。このべたつきも徐々に低下し、最終的には塗布物は乾燥してべたつきが感じられなくなった。
べたつきは指で前記領域を触ることで判断することができる。PAD−K水溶液塗布領域がべたつきを生じた際に、指で前記領域を触ったときには前記領域の皮膚が指に付着して指を持ち上げると手の甲の皮膚もわずかに引っ張られるものの、比較的容易に手の甲の皮膚は指から離れた。また、手の甲の上で指をひねり、指を持ち上げても、手の甲の皮膚には特に強い痕は残らなかった。
この参考実験1の結果から、特定ポリマーを含む組成物は塗布された後の一定期間の間べたつきを生じることが分かる。
以降の説明においては、前記測定開始時点から塗布物がべたつきを生じるまでの時間を「タック発現までの時間」又はT1とも称し、前記測定開始時点からべたつきが感じられなくなるまでの時間を「タック性を感じなくなるまでの時間」又はT2とも称し、T2−T1を「タック性を感じる時間」とも称する。なお、評価は29歳男性の手の甲で行った。
<参考実験2>
10質量%のポリアスパラギン酸ナトリウム塩のみを含む水溶液、及び10質量%のポリアスパラギン酸ナトリウム塩に加えて10質量%の各種試験対象アルコール化合物(表1に記載)も含む水溶液を調製した。これらのポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液のそれぞれを冷蔵庫内で5℃で1時間以上保管し、冷蔵庫から取り出してすぐに50μL分、マイクロピペッターを用いて手の甲に滴下し、手の甲上の約5cm四方の領域に指で広げた。前記領域上にポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液を塗布開始した時点を測定開始時点とし、塗布されたポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液のその後の状態を観察した。
いずれのポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液を用いた場合でも、参考実験1と同様に、測定開始時点からある程度の時間が経過したのちにべたつきが生じ、塗布物が乾燥するとべたつきは消えた。ただし、参考実験1とは異なり、塗布物は白いクリーム状にはならず、水を塗り広げるような感触であり、乾燥までに時間がかかった。
べたつきを生じた直後のべたつき度合いを以下の評価基準で指で官能評価した。
ランク1 参考実験1におけるべたつき度合いよりも著しく低いべたつき度合い
ランク2 参考実験1におけるべたつき度合いよりも多少低いべたつき度合い
ランク3 参考実験1におけるべたつき度合い
ランク4 参考実験1におけるべたつき度合いよりも多少高いべたつき度合い
ランク5 参考実験1におけるべたつき度合いよりも著しく高いべたつき度合い
それぞれのポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液について、「タック発現までの時間」、「タック性を感じなくなるまでの時間」、「タック性を感じる時間」、「べたつき度合い」を評価した結果を、以下の表1にまとめて示す。なお、評価は前記の29歳男性の手の甲で行い、それぞれのポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液の評価の間に間隔を空けて先に塗布したポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液塗布物の影響を無くしてから次のポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液の評価を行った。
表1から分かるように、ポリアスパラギン酸ナトリウム塩の水溶液に多価アルコールを添加すると、総じて、べたつき度合いが増加することが分かる。
試験対象アルコール化合物として用いた化合物の構造を以下に示す。
<試験例1>
それぞれのポリアスパラギン酸ナトリウム塩水溶液中における10質量%のポリアスパラギン酸ナトリウム塩に代えて10質量%のPAD−Kを用いた以外は参考実験2と同様の評価を行った。評価結果を以下の表2に示す。
表2から分かるように、PAD−Kの水溶液に2価アルコールを添加すると、べたつき度合いが増加することが分かる。一方、PAD−Kの水溶液に分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコールを添加すると、べたつき度合いが低下することが分かる。
なお、試験対象アルコール化合物なしの場合には、測定開始時点から20秒後〜50秒後の期間において一時的に塗布物が白くクリーム状になった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は滑らかで乾いた感触であった。
試験対象アルコール化合物がブチレングリコールの場合には、測定開始時点から10秒後〜65秒後の期間において一時的に塗布物が少しオイル状に(高粘性に)なった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は多少の粘着感を感じる感触であった。
試験対象アルコール化合物がジプロピレングリコールの場合には、測定開始時点から15秒後〜75秒後の期間において一時的に塗布物が少しオイル状に(高粘性に)なった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は多少の粘着感を感じる感触であった。
試験対象アルコール化合物が1,3−プロパンジオールの場合には、測定開始時点から15秒後〜60秒後の期間において一時的に塗布物が少しオイル状に(高粘性に)なった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は滑らかな感触の領域と多少の粘着性を感じる領域が入り交じっていた。
試験対象アルコール化合物がグリセリンの場合には、測定開始時点から20秒後〜80秒後の期間において一時的に塗布物が水っぽく(低粘性に)なった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は潤いを有する滑らかで潤いのある感触であった。
試験対象アルコール化合物がキシリトールの場合には、測定開始時点から10秒後〜50秒後の期間において一時的に塗布物が水っぽく(低粘性に)なった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は滑らかで潤いのある感触であった。
試験対象アルコール化合物がソルビトールの場合には、測定開始時点から15秒後〜50秒後の期間において一時的に塗布物が水っぽく(低粘性に)なった。また、塗布物の乾固後の手の甲の皮膚触感は滑らかで潤いのある感触であった。
上記で調製したブチレングリコールを含むPAD−K水溶液を塗布した領域がべたつきを生じた際に、指で前記領域を触ったときには、前記領域の皮膚が指に付着して指を持ち上げると手の甲の皮膚も引っ張られて持ち上がり、手の甲の皮膚は容易には指から離れなかった。また、手の甲の上で指をひねり、指を持ち上げると、手の甲の皮膚にひねられた痕が強く残った。
以上のとおり、特定ポリマーと、分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコールとを含む本開示に係る組成物においては、塗布後のべたつきが顕著に抑制されることが示された。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)又は(II)

    (式中、Rは炭素原子数3〜18の炭化水素基を示し、Rはヘテロ原子を含んでもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を示す)
    で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種を含むポリマーと、
    分子中に水酸基を3つ以上有する多価アルコールと
    を含む組成物。
  2. 化粧料用の組成物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記多価アルコールが、

    (式中、nは1以上の整数を表し、Aはそれぞれ独立にH又はOHを表すが、Aのうち少なくとも1つはOHである)
    で表される、請求項1又は請求項2に記載の組成物。
  4. 前記多価アルコールがグリセリン、キシリトール及びソルビトールから選択される少なくとも1種である、請求項1〜請求項3のうちいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記ポリマーが、前記一般式(I)で表されるα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種と、前記一般式(II)で表され、かつRが末端水酸基を有する炭素原子数1〜20の炭化水素基を表すα型又はβ型ポリアスパラギン酸構成単位の少なくとも1種とを含む、請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の組成物。
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