JP2020083663A - エアモルタル用調合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアモルタルにおいて気泡を安定させる。【解決手段】エアモルタル用調合物は、ポルトランドセメントおよび混合セメントの何れかあるいはこれらの組み合わせからなるセメント成分を含む水硬性材料と、粉状のアニオン界面活性剤からなる起泡剤とを含んでいる。また、エアモルタル用調合物は、膨潤力が18ml/2g以上のベントナイトを含んでいる。エアモルタル用調合物に水を加えて混練することで、エアモルタルを得ることができる。【選択図】図1

Description

この発明は、水を配合して混練することでエアモルタルが得られるエアモルタル用調合物に関するものである。
エアモルタルは、道路の拡幅盛土、橋台背面盛土、急傾斜盛土、軟弱地盤上の盛土、人工地山、トンネル坑などの盛土材や、管の埋め戻し、ボックスカルバートの埋め戻しなどにおける埋め戻し材や、基礎下・床下充填、管内充填、地下空洞充填などにおける充填材や、擁壁裏込、護岸裏込などの裏込材などの様々な用途に、軽量であることや流動性が良いことなどから用いられている。エアモルタルは、施工現場において、セメント、起泡剤および水などの材料を混合し、混合した材料をミキサーで撹拌して起泡剤を発泡させることで、多数の気泡を含むように練り上げられる。
施工現場において複数の材料を作業者が配合することは、材料の割合を調節する手間がかかり、また、得られるエアモルタルの品質が安定しないなどの問題がある。そこで、セメントや起泡剤などの材料を混合するのではなく、セメントや起泡剤などの材料を予め混合した調合物(エアモルタル製造用セメント組成物)として、施工現場に提供することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−159541号公報
特許文献1に開示のエアモルタル製造用セメント組成物は、超速硬セメントと、アルファオレフィンスルホン酸系の粉末気泡剤とを含んでいる。特許文献1では、ポルトランドセメントや高炉セメントを用いると気泡が安定しないことから、凝結・硬化が速い特殊なセメントである超速硬セメントを用いて気泡の安定化が図られている。エアモルタルにおいて、発泡により生じた気泡が抜けないように安定させることは非常に重要であり、特許文献1のエアモルタル製造用セメント組成物よりも、更なる気泡の安定化が求められている。
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、エアモルタルにおいて気泡を安定して形成できるエアモルタル用調合物を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明のエアモルタル用調合物は、
ポルトランドセメントおよび混合セメントの何れかあるいはこれらの組み合わせからなるセメント成分を含む水硬性材料と、
粉状のアニオン界面活性剤からなる起泡剤と、
膨潤力が18ml/2g以上のベントナイトと、を含むことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、膨潤力が高いベントナイトを用いることで、得られるエアモルタルの気泡を安定させることができる。しかも、膨潤力が高いベントナイトを用いているので、粘土鉱物の嵩を減らすことができ、得られるエアモルタルの流動性や強度などへの悪影響を防止できる。
請求項2に係る発明では、前記ベントナイトは、層間陽イオンとしてナトリウムイオンを含むナトリウム型であることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、ナトリウム型ベントナイトを用いることで、得られるエアモルタルの気泡を安定させることができる。
請求項3に係る発明では、前記起泡剤は、α−オレフィンスルホン酸塩であることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、α−オレフィンスルホン酸塩を起泡剤として用いることで、気泡を効率よく形成でき、優れた生分解性により環境負荷を軽減できる。
請求項4に係る発明では、前記水硬性材料、前記起泡剤および前記ベントナイトを含む構成材料が、何れも粉末であることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、保存安定性を向上することができる。
本発明に係るエアモルタル用調合物によれば、エアモルタルにおいて気泡を安定して形成することができる。
本発明に係るエアモルタル用調合物とエアモルタルとの関係を示す説明図である。
(概要)
図1に示すように、本開示に係るエアモルタル用調合物は、セメント成分を含む水硬性材料と粘土鉱物と起泡剤とを含み、これらが予め混合された所謂プレミックス品である。エアモルタル用調合物を構成する水硬性材料、粘土鉱物および起泡剤などの構成材料は、何れも粉状の固形物であり、エアモルタル用調合物は、前記構成材料が混ぜ合わせられた粉末である。エアモルタル用調合物は、粘土鉱物としてベントナイトを少なくとも含んでいる。また、エアモルタル用調合物は、水硬性材料、粘土鉱物および起泡剤と共に砂利や砂などの骨材を含んでいてもよい。ここで、粘土鉱物は、骨材の一種であるといわれることがあるので、砂利や砂などの一般的な骨材を「一般骨材」と称して区別することがある。なお、エアモルタル用調合物は、ベントナイト以外の粘土鉱物や、その他の添加剤を含んでいてもよい。
本開示に係るエアモルタル用調合物は、現場においてセメント成分や起泡剤などの材料を混合する従来のものとは異なり、図1に示すように、エアモルタル用調合物に水を加えて混練するだけで、エアモルタルを簡単に得ることができる。そして、エアモルタル用調合物は、該エアモルタル用調合物に水だけ加えて一般骨材を配合しない使用態様(エアミルクといわれることがある。)や、エアモルタル用調合物に現場で水と共に一般骨材を配合する使用態様の何れであってもよい。
(水硬性材料−セメント成分)
水硬性材料は、セメント成分を含んでいる。セメント成分は、ポルトランドセメントおよび混合セメントの何れか、あるいはポルトランドセメントおよび混合セメントを組み合わせた混合物を用いることができる。ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメントおよび耐硫酸塩ポルトランドセメントなどの1つまたは複数を組み合わせて用いることができる。混合セメントは、高炉セメント、フライアッシュセメントおよびシリカセメントなどの1つまたは複数を組み合わせて用いることができる。ここで、普通ポルトランドセメントまたは高炉セメントを用いることが、製品コストの観点から好ましい。換言すると、本開示のエアモルタル用調合物は、超速硬セメントのような特殊なセメントを用いなくても、得られるエアモルタルにおいて気泡を安定させることができる。
(水硬性材料−セメント成分以外)
水硬性材料としては、セメント成分とは別に、水と接するとセメント同様に硬化する水硬性成分を含んでいてもよく、当該水硬性成分としては、溶鉱炉で鉄を作る際に副産される高炉スラグを水で急冷したのちに粉砕して得られる高炉スラグ微粉末や、炭酸カルシウムなどを挙げることができる。なお、水硬性材料に占める水硬性成分は、セメント成分よりも多くてもよいが、水硬性成分がセメント成分と同じかセメント成分よりも少ない量であることが好ましく、セメント成分よりも水硬性成分が少ないほうがより好ましい。本開示においては、セメント成分と、水に接すると硬化する水硬性成分とを総称して、水硬性材料という。
(水硬性材料−配合量)
セメント成分を含む水硬性材料の配合量は、得るべきエアモルタルの強度などに応じて、適宜変更される。エアモルタル用調合物は、水硬性材料および粘土鉱物を合わせた固形成分が、所定量の水を加えて気泡を形成して1mのエアモルタルを得る比率に換算して設計される。例えば、1mのエアモルタルを得る場合、固形成分を250kgに設定し、これよりも強度を高くする際に、固形成分を375kgまたは450kgに設定するように設計する。なお、1mのエアモルタルを必ず製造することではなく、エアモルタル用調合物が1mのエアモルタルを製造する場合に要する比率で固形成分などの構成材料を含んでいるという意味である。水硬性材料は、所定量の水を加えて気泡を形成して1mのエアモルタルを得るように設定されたエアモルタル用調合物において(エアモルタル1m当たり)、例えば、150kg/m〜400kg/mの範囲で配合することが好ましい。
(水硬性材料と骨材との関係)
水硬性材料に対する骨材の重量比(S/C)を、0.25以下にすることが好ましい。
S/C=(粘土鉱物+一般骨材)/(セメント成分+水硬性成分)≦0.25
なお、S/Cは、0.1〜0.25の範囲にすることがより好ましい。
0.1≦S/C≦0.25
特に、水硬性材料に対する粘土鉱物の重量比(N/C)を、0.25以下にすることが好ましい。
N/C=(粘土鉱物)/(セメント成分+水硬性成分)≦0.25
なお、水硬性材料に対する粘土鉱物の重量比を、0.1〜0.25の範囲にすることが更に好ましい。
0.1≦N/C≦0.25
(起泡剤)
起泡剤は、粉状のアニオン界面活性剤が用いられる。アニオン系界面活性剤としては、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、カルボン酸塩などの粉末を挙げることができ、この中でもスルホン酸塩が、エアモルタルにおける気泡安定性がよいことから好ましい。スルホン酸塩としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩(MES)、α−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、ナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物などが挙げられ、この中でも気泡安定性や生分解性がよいことから、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムなどのα−オレフィンスルホン酸塩が好ましい。硫酸エステル塩としては、アルキル硫酸エステル塩(AS)やポリオキシエチレンアルキル硫酸塩(AES)などが挙げられ、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩が好ましい。
(起泡剤−配合量)
起泡剤の配合量は、水硬性材料および粘土鉱物を合わせた固形成分の配合量などに応じて、適宜変更される。例えば、起泡剤は、所定量の水を加えて気泡を形成して1mのエアモルタルを得るように設定されたエアモルタル用調合物において(エアモルタル1m当たり)、0.5kg/m〜7.0kg/mの範囲で配合することが好ましく、より好ましくは0.5kg/m〜3.0kg/mの範囲である。
(粘土鉱物−ベントナイト)
粘土鉱物としては、モンモリロナイトを主成分とする粘土鉱物であるベントナイトが、少なくとも配合されている。ベントナイトは、エアモルタルとしたときに粘性を付与する増粘剤として作用する。ここで、ベントナイトは、日本ベントナイト工業会が規定する膨潤力試験方法(JBAS104:77)に基づく膨潤力が、18ml/2g以上にある高膨潤力のものが用いられる。このような高膨潤力ベントナイトは、エアモルタル用調合物に水を加えて混練した際に高い増粘作用を発揮し、エアモルタルの粘性を増すことで、エアモルタルに形成された気泡を安定させることができる。また、高膨潤力ベントナイトを用いることで、比較的少ない配合量で必要とされる増粘作用を発揮されることになるから、粘土鉱物の配合量を減らすことができる。従って、固形成分に占める粘土鉱物の嵩が減ることに応じて、固形成分に占める水硬性材料の配合量が相対的に増えることになるから、得られるエアモルタルの強度を向上させることができる。
ベントナイトは、モンモリロナイトの層間陽イオンにナトリウムイオン(Na)を多く含むナトリウム型(Na型)ベントナイトと、モンモリロナイトの層間陽イオンにカルシウムイオン(Ca2+)を多く含むカルシウム型(Ca型)ベントナイトがあるが、ナトリウム型ベントナイトを用いることが好ましい。ナトリウム型ベントナイトは、カルシウム型ベントナイトよりも増粘性や膨潤性に優れていることから、本開示のエアモルタル用調合物に適している。なお、カルシウム型ベントナイトを人工的にナトリウム型化させた活性化ベントナイトであっても、ナトリウム型ベントナイトに近い特性を示すので、本開示のエアモルタル用調合物に適している。
(粘土鉱物−配合量)
粘土鉱物は、水硬性材料の配合量などに応じて、適宜変更される。粘土鉱物は、所定量の水を加えて気泡を形成して1mのエアモルタルを得るように設定されたエアモルタル用調合物において(エアモルタル1m当たり)、例えば、35kg/m〜75kg/mの範囲で配合することが好ましい。ここで、粘土鉱物において、高膨潤力ベントナイトが占める割合が大きい程、所要の増粘作用を得るために必要な粘土鉱物の嵩が減るので、用いる粘土鉱物を高膨潤力ベントナイトのみにすることが好ましい。また、高膨潤力ベントナイト以外の粘土鉱物を併用する場合、高膨潤力ベントナイトの割合を大きくするとよい。
(添加剤)
エアモルタル用調合物は、水硬性材料、粘土鉱物および起泡剤のほかに、水セメント比(W/C)を改善して得られるエアモルタルの流動性を向上させる減水剤や、エアモルタルの硬化を制御する硬化遅延剤や硬化促進剤などの添加剤を含んでいてもよい。減水剤は、例えば、ナフタレンスルホン酸・ホルムアルデヒド縮合物ナトリウム塩などの界面活性剤が挙げられる。減水剤は、諸条件に応じて適宜変更されるが、例えば、0.5kg/m〜3kg/mの範囲で配合すればよい。また、遅延剤は、例えば、グルコン酸ナトリウムなどのグルコン酸塩などが挙げられる。遅延剤は、諸条件に応じて適宜変更されるが、例えば、0.5kg/m〜3kg/mの範囲で配合すればよい。
本開示に係るエアモルタル用調合物は、ベントナイトを含んでいることで、水を加えて混練して気泡を形成したとき、ベントナイトの増粘作用により、抜けなどによって気泡が壊れることを防止でき、気泡を安定させることができる。エアモルタル用調合物は、ベントナイトの中でも高膨潤力ベントナイトを含んでいるので、高膨潤力ベントナイト特有の優れた増粘作用によって、エアモルタルの粘性を効果的に向上させることができる。従って、本開示に係るエアモルタル用調合物によれば、エアモルタルに形成された気泡を安定させることができる。また、高膨潤力ベントナイトを用いることで、比較的少ない配合量で必要とされる増粘作用を発揮することになるから、粘土鉱物の配合量を減らすことができる。従って、固形成分に占める粘土鉱物の嵩が減ることに応じて、固形成分に占める水硬性材料の配合量が相対的に増えることになるから、得られるエアモルタルの強度を向上させることができる。
本開示に係るエアモルタル用調合物は、高膨潤力ベントナイトを含むことで、水硬性材料の種類を選ばず、ポルトランドセメントや高炉セメントなど、幅広い水硬性材料を用いることができる。例えば、凝結・硬化が速い超速硬セメントを用いると、凝結を遅延させる制御剤を添加して硬化までの作業時間を適切に管理する必要があり、施工管理が難しくなり、また、特殊なセメントを用いることでコストが嵩む。これに対して、本開示のエアモルタル用調合物は、超速硬セメントのような特殊なセメントを用いる必要はなく、ポルトランドセメントや高炉セメントなどの汎用のセメントを用いることができる。従って、エアモルタル用調合物は、安価である。
本開示に係るエアモルタル用調合物は、適切な比率で構成材料があらかじめ配合されているので、施工現場において複数の材料を計って混ぜる必要はなく、所要量の水を加えて混練するだけで、エアモルタルを誰でも簡単に作ることができる。また、エアモルタル用調合物単体を保管すればよいので、施工現場などにおいてエアモルタルを形成するための複数の材料を保管する場合と比べて、ストックヤードを小さくできる。更に、エアモルタル用調合物は、水硬性材料、起泡剤およびベントナイトを含む構成材料が、何れも粉末であるので、保存時の安定性に優れている。
エアモルタル用調合物は、層間陽イオンとしてナトリウムイオンを含むナトリウム型ベントナイトであることで、ナトリウム型ベントナイト特有の優れた増粘作用により、得られるエアモルタルの気泡をより安定させることができる。また、α−オレフィンスルホン酸塩を起泡剤として用いることで、気泡を効率よく形成でき、優れた生分解性により環境負荷を軽減できる。そして、エアモルタル用調合物は、減水剤を含んでいることで、エアモルタルの流動性を向上することができる。
次に、本発明に係るエアモルタル用調合物につき、好適な実施例を挙げて、以下に説明する。実施例および比較例のエアモルタル用調合物を、表1〜表9に示す構成材料および構成材料の量で作製し、表1〜表9に示す量で水を加えて、混練・撹拌することで気泡を形成し、体積が1Lのエアモルタルを得た。
(水硬性材料)
表1〜表9に示す水硬性材料は、以下の通りである。
・高炉セメント:太平洋セメント(株)製
・ポルセメ:普通ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製
・高炉スラグ微粉末:商品名エスメント、中部エスメント(株)製
・炭カル:炭酸カルシウム
(粘土鉱物−ベントナイト)
表1〜表9に示すベントナイトの種類は、以下の通りである。
・B1:ベントナイト(商品名:クニゲルV0、クニミネ工業(株)製)
膨潤力:18ml/2g
B1は、Na型ベントナイトである。
・B2:ベントナイト(商品名:スーパークレイ、(株)ホージュン製)
膨潤力:20ml/2g
・B3:ベントナイト(商品名:クニゲルV1、クニミネ工業(株)製)
膨潤力:16ml/2g
・B4:ベントナイト(商品名:300−SS−B、三立砿業(株)製)
膨潤力:10.4±0.5ml/2g
・B5:ベントナイト(商品名:250−SA−B、三立砿業(株)製)
膨潤力:10±0.5ml/2g
膨潤力は、日本ベントナイト工業会が規定する膨潤力試験方法(JBAS104:77)に基づいて測定されたメーカーのカタログ値である。なお、ベントナイトB4およびB5は、メーカーが示す膨潤度の値を、膨潤力に換算した推定値である。
(粘土鉱物−ベントナイト以外)
表1〜表9に示すベントナイト以外の粘土鉱物は、以下の通りである。
・N1:笠岡特殊粘土(モンモリロナイトおよびカオリナイト)、清水礦業(株)製
(起泡剤)
表1〜表9に示す起泡剤は、以下の通りである。
・F1:α−オレフィンスルホン酸ナトリウム(商品名:AOS92)
・F2:ラウリル硫酸ナトリウム(商品名:エマール0、花王(株)製)
(添加剤)
表1〜表9に示す添加剤は、以下の通りである。
・減水剤:ナフタレンスルホン酸・ホルムアルデヒド縮合物ナトリウム塩
(商品名:マイティー100、花王(株)製)
・増粘剤:カルボキシメチルセルロース(商品名:CMC SK−2)
・遅延剤:グルコン酸ナトリウム
実施例および比較例のエアモルタル用調合物から得られたエアモルタルについて、気泡安定性、粘性、流動性、圧縮強度を確認した。その試験結果を表1〜表9に示す。
(気泡安定性)
気泡安定性は、得られたエアモルタルを所定の型(開口面積50mm×100mm)に充填し、エアモルタル充填から3時間後を「面下当日」として、エアモルタルの表面が面下がりしているか否かを目視により確認した。エアモルタル充填から24時間後を「面下翌日」として、エアモルタルの表面が面下がりしているか否かを目視により確認した。何れも、充填直後に付した目印よりエアモルタル表面が下がっていなかったら「〇」と評価し、下がっていたら「×」と評価する。
ブリージングは、3時間後の水と骨材との分離状況を確認している。
(粘性)
粘性は、C型回転粘度計(東機産業(株)製、Viscometer TVC-7)を用いて回転粘度を測定した。回転粘度が800mpa以上である場合を「〇」と評価し、回転粘度が800mpa未満である場合を「×」と評価した。
(流動性)
フロー値は、NEXCO試験方法「エアモルタル及びエアミルクの試験方法(試験法313−1999)」のコンシステンシー試験方法のシリンダー法に準拠して、内径8cm、高さ8cmのシリンダーに、試料を入れて、引き抜き後の試料底面の直径を測定した。Pロートは、注入モルタルの流動性試験方法(P漏斗による方法:JSCE-F521)に基づいて試験を行った。フロー値が250±50cmの範囲にあるときを、流動性「〇」と評価し、この範囲外を流動性「×」と評価する。
(圧縮強度)
圧縮強度の試験は、JIS A1108:2006に基づいて行った。JIS A1108:2006に基づいて試験体を作製し、1週強度と4週強度を測定した。4週強度が0.3N/mm以上である場合を「〇」と評価し、0.1N/mm以上で0.3N/mm未満である場合を「△」と評価し、0.1N/mm未満または試験体ができない場合を「×」と評価した。
(総合評価)
総合評価は、気泡安定性が「〇」で、かつ他の試験結果がすべて「〇」の場合を、「◎」と評価する。気泡安定性が「〇」であるとき、他の試験結果に「×」または「△」があると、「〇」と評価する。気泡安定性が「×」であるとき、他の試験結果が「〇」であっても、「×」と評価する。
表1に示すように、膨潤力が18ml/2gのベントナイトを含んでいることで、粘性が向上し、気泡安定性がよくなることが判る。表1の実施例2と表2の比較例1とを対比すると、ベントナイトの膨潤力の違いが、粘性に大きな影響を与えており、気泡安定性に関係していることが確認できる。
表3に示すように、高膨潤力ベントナイト以外の粘土鉱物を含んでいてもよいが、実施例7に示すように、高膨潤力ベントナイトだけであると圧縮強度が大きく向上することが判る。表5および表6に示すように、高炉セメントを用いても、普通ポルトランドセメントと同様に気泡安定性が得られることが判る。表7に示すように、セメント成分に加えて、高炉スラグ微粉末や炭酸カルシウムを水硬性成分として含んでいても、気泡安定性がよいことが判る。

Claims (4)

  1. ポルトランドセメントおよび混合セメントの何れかあるいはこれらの組み合わせからなるセメント成分を含む水硬性材料と、
    粉状のアニオン界面活性剤からなる起泡剤と、
    膨潤力が18ml/2g以上のベントナイトと、を含む
    ことを特徴とするエアモルタル用調合物。
  2. 前記ベントナイトは、層間陽イオンとしてナトリウムイオンを含むナトリウム型である請求項1記載のエアモルタル用調合物。
  3. 前記起泡剤は、α−オレフィンスルホン酸塩である請求項1または2記載のエアモルタル用調合物。
  4. 前記水硬性材料、前記起泡剤および前記ベントナイトを含む構成材料が、何れも粉末である請求項1〜3の何れか一項に記載のエアモルタル用調合物。
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