JP2020080403A - 組成物、それを有する有機発光素子、表示装置、撮像装置、電子機器及び移動体 - Google Patents

組成物、それを有する有機発光素子、表示装置、撮像装置、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】 9位及び10位の少なくともいずれかが水素原子であるアントラセン化合物を低減し、安定な組成物を提供する。【解決手段】 本開示は、有機化合物と、前記有機化合物とは異なり、9位及び10位の少なくともいずれかが水素原子であるアントラセン化合物と、を有する組成物であって、前記アントラセン化合物の濃度が100ppm以下であることを特徴とする組成物を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、有機化合物層の特定の化合物濃度を低減させた組成物、それを有することで駆動寿命が長い有機発光素子、それを有する表示装置、光電変換装置、照明装置、電子機器及び移動体に関する。
有機発光素子は、一対の電極と当該一対の電極間に配置されている有機化合物層を有する素子である。そして、電極から供給されたホールと、電子とが再結合するエネルギーにより有機化合物が励起される。その励起エネルギーが基底状態に戻る際に発光する。
有機発光素子は、様々なデバイスに応用されており、その特性の向上が望まれている。特に素子の駆動寿命は、有機発光素子、及びそれを用いたデバイスの様々な課題を解決することができる。有機発光素子は有機化合物で構成される有機化合物層を有する。有機化合物層に用いられる有機化合物は、工業的には、タール、原油、石炭等を原料として、種々の精製により抽出されている。特に多環芳香族炭化水素化合物は石炭を原料として精製されていることが多い。多環芳香族炭化水素として、アントラセンが知られている。
特許文献1には、発光材料として、アントラセン骨格とチオフェン骨格を有する下記化合物1−Aが例示化合物として記載されている。また、特許文献2には、アントラセン骨格を有する下記化合物1−Bが色純度の良い青色発光材料の例示化合物として記載されている。
Figure 2020080403
特開2003−282268号公報 特開2009−173872号公報
石炭由来の有機化合物には、活性の高い物質が含まれている場合がある。活性の高い化合物は、有機発光素子の駆動寿命に影響を与え、駆動寿命を短くしてしまう。しかし、従来は、その活性の高い化合物が含まれていることが認識されておらず、当該化合物を低減することで素子の駆動寿命を向上させることは行われていなかった。
特許文献1及び2には、アントラセン化合物等活性の高い化合物の記載はあるが、これら活性の高い化合物を低減することで素子の寿命を向上させることは記載されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、活性の高い化合物の濃度が低減された組成物を提供することである。
本発明は、有機化合物と、前記有機化合物とは異なり、9位及び10位の少なくとも一つが水素原子であるアントラセン化合物と、を有する組成物であって、前記アントラセン化合物の濃度が100ppm以下であることを特徴とする組成物を提供する。
本発明によれば、活性の高い化合物が低減された組成物を有機発光素子に用いることで、長寿命で安定な有機発光素子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子と、この有機発光素子に電気接続されたトランジスタと、を有する表示装置の例を示す断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。 (a)本発明の一実施形態に係る撮像装置の一例を表す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る携帯機器の一例を表す模式図である。 (a)本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。(b)折り曲げ可能な表示装置の一例を表す模式図である。 (a)本発明の一実施形態に係る照明装置の一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る移動体の一例である自動車を示す模式図である。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
[1]本発明の一実施形態に係る組成物に含有されるアントラセン化合物
本発明の一実施形態は、有機化合物と、前記有機化合物とは異なり、9位及び10位の少なくとも一つが水素原子であるアントラセン化合物とを有する組成物である。本明細書において単にアントラセン化合物と記載するときは、9位及び10位の少なくとも一方が水素原子であるアントラセン化合物を指す。
本発明の一実施形態に係る組成物において、アントラセン化合物の濃度が100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがより好ましく、10ppm以下であることがさらに好ましい。
アントラセン化合物は、アントラセン化合物が有する置換基により区別されてよい。具体的には、カルコゲン原子が結合しているアントラセン化合物、炭化水素のみからなるアントラセン化合物、水酸基を有するアントラセン化合物等があげられる。カルコゲン原子または水酸基がアントラセン骨格に結合する場合、直接結合してもよいし、他の置換基を介して結合してもよい。直接結合しているアントラセン化合物の濃度が低減されることが好ましい。
アントラセン化合物が複数種含まれる場合は、複数種のそれぞれが、100ppm以下であってよく、それぞれが50ppm以下であってよい。好ましくは、それぞれが20ppm以下であり、それぞれが10ppm以下であることがさらに好ましい。アントラセン化合物が複数含まれ、それぞれの合計の濃度が、100ppm以下であってよく、それぞれの合計の濃度が75ppm以下であってよい。好ましくはアントラセン化合物それぞれの合計の濃度が30ppm以下であり、さらに好ましくは25ppm以下である。
アントラセン化合物が3種以上含まれる場合は、いずれか2種類が、20ppm以下であり、当該2種類にアントラセン骨格にカルコゲン原子が結合しているアントラセン化合物が含まれていることが好ましい。
アントラセン化合物は、濃度が小さい方が好ましく、検出限界以下であることが好ましいが、検出限界以下であれば、少量含まれていてよい。すなわち、1ppm以上であってよく、0.5ppm以上であってよく、0.1ppm以上であってよい。
アントラセン化合物は、その9位及び10位の少なくとも一つが水素原子である。アントラセン化合物は、9位及び10位の活性が高い。この位置が水素原子、すなわち無置換であることは、このアントラセン化合物が他の化合物と反応しやすいことを意味する。他の化合物と反応した場合、その他の化合物はその機能を失う。その結果、例えば、有機発光素子の駆動寿命が短くなる場合がある。
活性の高いアントラセン化合物を組成物から低減し、組成物中の有機化合物を安定に存在させることで、組成物の安定性が向上する。安定な組成物は、その機能を失わずに長時間存在できる。そして、それを用いた有機発光素子の駆動寿命を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る組成物は、有機化合物と、下記一般式[1]で表されるアントラセン化合物を有する組成物である。一般式[1]で表されるアントラセン化合物は、石炭等から抽出された有機化合物とともに組成物中に含まれていると考えられる化合物である。しかし、本発明は、石炭等から抽出されたものに限られず、組成物中のアントラセン化合物の濃度が低減されていればよい。
Figure 2020080403
一般式[1]において、R乃至Rは水素原子、カルコゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる。R乃至Rは、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよく、R乃至Rの少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基である。また、隣り合う置換基は環を形成してもよい。また、R乃至Rの少なくともいずれかがカルコゲン原子の場合、隣り合う置換基が同一のカルコゲン原子に結合することで環を形成してよい。R乃至Rの隣り合ういずれかが、カルコゲン原子を介して環を形成しているといってもよい。
上記一般式[1]において、カルコゲン原子としては、酸素、硫黄、セレンが挙げられる。
上記一般式[1]において、アルキル基としては、炭素原子数1乃至10のアルキル基であってよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−オクチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等があげられる。また、アルキル基は置換基を有してもよく、ハロゲン原子を有してよい。ハロゲン原子を有する場合は当該ハロゲン原子がフッ素原子であることが好ましい。具体的には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、パーフルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基等があげられる。
上記一般式[1]おいて、アリール基としては、炭素原子数6乃至24のアリール基であってよい。具体的には、フェニル基、ナフチル基、インデニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニル基、ペリレニル基等があげられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記一般式[1]において、複素環基としては、炭素原子数3乃至21の複素環基であってよい。複素原子としては、酸素、窒素、硫黄等があげられる。具体的には、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、フェナントロリル基、フェナジニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、シクロアジル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル等があげられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記一般式[1]において、上記置換基、すなわちアルキル基、アリール基、複素環基がさらに有する置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1乃至6のアルキル基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基等の炭素原子数6乃至12のアリール基、ピリジル基、ピロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基等の炭素原子数3乃至9の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基などのアミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、フェノキシル基などのアルコキシル基、シアノ基、フッ素原子等のハロゲン原子等があげられる。上記複素環基の複素原子は、酸素、窒素、硫黄があげられる。
アントラセン骨格の9位及び10位は、化学的に反応活性が強いので容易にハロゲン化や酸化を受ける。そのため、ハロゲン化した後に金属触媒下において種々のボロン酸とカップリング反応させることで、9位及び10位に種々の置換基を容易に設けることができる。そして、設けられた置換基は安定に存在することができる。
しかし、9位及び10位の双方が水素原子であるアントラセン化合物は、これらの位置の水素原子が脱離して、ラジカルを発生しやすい。そして水素原子が脱離した位置は、他の化合物との反応や酸化しやすい。つまり、9位及び10位の双方が水素原子であるアントラセン化合物は不安定な状態である。
また、アントラセン骨格の9位及び10位のいずれかが水素原子の場合、すなわちいずれかに置換基が設けられている場合、当該置換基の電子供与的な影響により、9位及び10位のうち、水素原子である方の反応活性が更に上がり、上記と同様に不安定である。
したがって、アントラセン骨格の9位及び10位の少なくともいずれか一方が水素原子である場合、その化合物は不安定である。
一般式[1]で表されるアントラセン化合物は、組成物が不安定にさせるのみではない。一般式[1]で表されるアントラセン化合物が有機発光素子の有機層、特に発光層内に混入した場合、励起子のクエンチャーとして作用することで連続的な電流駆動時において輝度劣化の要因となる。また、電子或いはホールに対する電荷トラップとして作用することで、連続的な電流駆動時において発光層内のキャリアバランスが崩れることで生じる余剰な電子あるいはホールが最終的に励起子のクレンチャーとなり輝度劣化の要因となる。
一般式[1]で表されるアントラセン化合物は、石炭、原油、タールから精製される有機化合物に含まれている。このような有機化合物として、例えば、下記一般式[2]で表されるアントラセン化合物のような多環芳香族炭化水素が知られている。これら多環芳香族炭化水素を合成する過程で含有される不純物が、一般式[1]で表されるアントラセン化合物である。有機発光素子の有機化合物層における、その相対純度が高速液体クロマトグラフィー法で測定した場合に0.01%以下、すなわち100ppm以下である場合に、有機発光素子の駆動寿命を大幅に向上できる。
これら多環芳香族炭化水素は、例えば、以下の一般式[2]乃至[6]があげられる。一般式[2]乃至[6]は多環芳香族炭化水素の一例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
下記一般式[2]乃至[6]は、多環芳香族炭化水素の例であり、多環芳香族炭化水素は、精製、抽出の過程で、9位及び10位の少なくともいずれか一方が水素原子であるアントラセン化合物を含む可能性がある。それは、多環芳香族炭化水素は、原料がタール、原油、石炭等であるため、その不純物として、9位及び10位の少なくともいずれか一方が水素原子であるアントラセン化合物を有する場合があるためである。
一般式[2]は、多環芳香族炭化水素の一例であり、9位及び10位の双方に水素原子以外の置換基を有するアントラセン化合物である。
Figure 2020080403
一般式[2]において、R乃至R10は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基であり、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。ただし、R乃至Rの少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基であり、R及びR10のいずれも水素原子ではない。
また、一般式[1]で表されるアントラセン化合物は、一般式[3]乃至[6]で表される多環芳香族炭化水素化合物にも含有される。これは一般式[3]乃至[6]の基本骨格である、ピレン、クリセン、フェナンスレン、トリフェニレンはアントラセンと同様、タール、原油、石炭等を原料として、種々の精製を施すことにより抽出される多環芳香族炭化水素だからである。
Figure 2020080403
一般式[3]において、R11乃至R19は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基であり、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。R11乃至R19の少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基であってよい。
Figure 2020080403
一般式[4]において、R20乃至R31は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基であり、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。R20乃至R31の少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基であってよい。
Figure 2020080403
一般式[5]において、R32乃至R41は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基であり、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。R32乃至R41の少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基であってよい。
Figure 2020080403
一般式[6]において、R42乃至R53は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基であり、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。R42乃至R53の少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基であってよい。
本発明の一実施形態に係る組成物は、一般式[2]乃至[6]で表される環芳香族炭化水素と、一般式[1]で表されるアントラセン化合物とを有し、一般式[1]で表されるアントラセン化合物の含有量が、100ppm以下であることが好ましい。アントラセン化合物が100ppm以下であることで、これらの組成物の安定性が向上し、これらを有する有機発光素子の駆動寿命を大幅に向上できる。
さらに、一般式[1]で表されるアントラセン化合物には、カルコゲン原子が結合していることが多い。これは工業的に多環芳香族炭化水素を精製する場合の原料であるタール、原油、石炭等がカルコゲン原子を含有しているためである。これら原料中のカルコゲン原子が、抽出工程や精製工程において、除去されずに、最終生成物に結合している場合がある。カルコゲン原子は硫黄であってよい。
一般式[1]においてカルコゲン原子が結合したアントラセン化合物は、カルコゲン原子の電子供与性により、9位及び10位の反応活性がさらに向上する。9位及び10位の少なくとも一方が水素原子である場合、前述の通り、アントラセン化合物の反応性が高く、不安定である。特にカルコゲン原子として硫黄原子が結合している場合に、その性質が強い。すなわち、一般式[1]で表されるアントラセン化合物が、硫黄原子を有する場合、当該アントラセン濃度を100ppm以下の濃度にする効果が高い。
[2]一般式[1]のアントラセン化合物を低減させる製造方法
一般式[1]のアントラセン化合物は、不純物と呼ばれることがある。精製過程において、意図せず、形成され、目的物の性能を低下させるからである。従来でも、ハロゲン原子等が不純物として認識されており、当該不純物の低減は、昇華精製法などを用いて行われてきた。
昇華精製は、化合物の昇華温度の差を利用して、化合物を分離する手法である。昇華温度は、化合物の分子量の影響を受けるので、分子量が近い化合物は、昇華温度が近くなりやすい。そのため、9位及び10位の少なくとも一方が水素原子であるアントラセン化合物は、昇華温度が近い有機化合物と分離することが困難な場合があった。特に当該有機化合物が、多環芳香族炭化水素である場合は、昇華温度が近くなるので、昇華精製による当該アントラセン化合物の分離が困難である。特にカルコゲン原子が結合することのみが、不純物と、目的の有機化合物との差異である場合、分子量の差が小さいので、分離が困難である。
一般式[1]のアントラセン化合物の濃度を低減させるためには、分子量が小さい段階で、分離することが好ましい。分子量が小さい場合、分子量の差が小さくても、割合が大きいため、不純物が分離される割合が高くなるからである。例えば無置換のピレンやハロゲン化ピレンのように分子量が小さい原材料の段階で工業的に精製することが好ましい。
また、一般式[1]のアントラセン化合物に化学的な反応を施すことにより選択的に低減、除去する方法を用いることが好ましい。。
その方法の一つとして、一般式[1]のアントラセン化合物を共役ジエンとした、ディールス・アルダー反応をあげることができる。この場合、一般式[1]のアントラセン化合物は、9位及び10位のいずれも水素原子であることが好ましい。ジエノフィルには、無水マレイン酸等を用いることができる。そして、アントラセンの9位及び10位が水素原子である場合、ジエノフィルとして無水マレイン酸を用いると、アントラセンの9位及び10位に選択的に付加する。この反応により生成された付加体は、一般式[1]のアントラセンとは極性が異なる。そのため、カラム精製等の吸着処理を施すことで、多環芳香族炭化水素を基本骨格に有する目的の有機化合物から分離することができる。
また、その他の方法として、過酸化物との反応があげられる。過酸化物との反応により、一般式[1]のアントラセン化合物の極性が変わるので、上記のカラム精製等で分離可能である。具体的には、アントラセン骨格にカルコゲン原子として硫黄が結合している場合をあげる。アントラセン骨格に結合した硫黄は、過酸化物との反応により、選択的に酸化されスルホキシドに変換される。一方、硫黄原子を含有していない多環芳香族炭化水素は過酸化物と反応しないため、極性は変化しない。そして、一般式[1]のアントラセン化合物と、目的の有機化合物との間の極性差によりカラム精製等の吸着処理を施すことで、上記と同様に分離可能である。
以上、これらの反応により一般式[1]のアントラセン化合物は多環芳香族炭化水素を基本骨格に有する組成物から選択的に反応、分離可能となり、一般式[1]の濃度を低減させることが可能となる。
[3]本発明の一実施形態に係る有機発光素子
本実施形態に係る有機発光素子は、一対の電極である陽極と陰極と、これら電極間に配置される有機化合物層と、を少なくとも有する。本実施形態の有機発光素子において、有機化合物層は発光層を有していれば単層であってもよいし複数層からなる積層体であってもよい。
ここで有機化合物層が複数層からなる積層体である場合、有機化合物層は、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、正孔・励起子阻止層、電子輸送層、電子注入層等を有してもよい。また発光層は、単層であってもよいし、複数層からなる積層体であってもよい。有機化合物層が複数層である場合、陽極側から、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層であってよい。
電子阻止層は、発光層よりもLUMOが高いことが好ましい。発光層から陽極側へ電子が移動するのを抑制するためである。また正孔阻止層は、発光層よりもHOMOが低いことが好ましい。発光層から陰極側へホールが移動するのを抑制するためである。
ここで、HOMO、LUMOは、それぞれ最高被占有分子軌道、最低非占有分子軌道である。HOMO、LUMOが高いとは、より真空準位に近い状態を示す。HOMOが高いは、HOMOが浅いとも呼ばれる。LUMOについても同様である。
本実施形態に係る有機発光素子の有機化合物層は、9位及び10位の少なくとも一つが水素原子であるアントラセン化合物が10ppm以下であることが好ましい。5ppm以下であること好ましく、1ppm以下であることがさらに好ましい。本明細書の実施例では、5ppm未満を測定限界値としているが、他の方法で測定することができる。
正孔輸送層におけるアントラセン化合物の濃度は、発光層におけるアントラセン化合物の濃度よりも小さいことが好ましい。
また、電子輸送層におけるアントラセン化合物の濃度は、発光層におけるアントラセン化合物の濃度よりも小さいことが好ましい。
本実施形態に係る有機発光素子において、上記有機化合物層の少なくとも一層に本実施形態に係る組成物が含まれている。具体的には、本実施形態に係る組成物は、上述した発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、正孔・励起子阻止層、電子輸送層、電子注入層等のいずれかに含まれている。本発明の一実施形態に係る組成物は、好ましくは、発光層に含まれる。
本実施形態の有機発光素子において、本実施形態に係る組成物が発光層に含まれる場合、発光層は、本実施形態に係る組成物のみからなる層であってもよいし、本実施形態に係る組成物と他の化合物とからなる層であってもよい。
発光層は、第一の化合物としてホストを有してよく、第二の化合物としてゲストを有してよい。発光層は、陽極側から第一発光層、第二発光層を有してよい。第二発光層は第一発光層の陰極側に接してよい。第一発光層は、第一ホスト、第一ゲスト、第二ゲストを含んでよい。第二発光層は、第二ホスト、第三ゲストを含んでよい。第一ホストと、第二ホストとは同じ化合物であってよい。
ここでホストとは、発光層を構成する化合物の中で重量比が最も大きい化合物である。またゲストとは、発光層を構成する化合物の中で重量比がホストよりも小さい化合物であって、主たる発光を担う化合物である。ゲストは、ドーパントと呼ばれることもある。またアシスト材料とは、発光層を構成する化合物の中で重量比がホストよりも小さく、ゲストの発光を補助する化合物である。尚、アシスト材料は、第2のホストとも呼ばれている。
本発明者らは種々の検討を行い、本発明の一実施形態に係る組成物を、有機発光素子の有機化合物層に用いた場合、高効率で高輝度な光出力を呈し、かつ極めて耐久性が高い素子が得られることを見出した。有機化合物層は、発光層を有しており、この発光層は単層でも複層でもよい。また、一の発光層に複数の発光色を有する発光材料を含んでよい。また、複数の発光色を組み合わせることで、発光素子として、白色発光させることも可能である。ここで複層とは発光層と別の発光層とが積層している状態を意味する。積層は、電極から電極の方向へ有機化合物層が重なっていることを示す。
本発明の一実施形態に係る組成物は、本実施形態の有機発光素子を構成する発光層以外の有機化合物層の構成材料として使用することができる。具体的には、電子輸送層、電子注入層、正孔阻止層等の構成材料として用いてもよい。より好ましくは発光層に隣接する正孔阻止層の構成材料として用いた場合である。
本実施形態に係る有機発光素子の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、電極と有機化合物層界面に絶縁性層を設ける、接着層あるいは干渉層を設ける、電子輸送層もしくは正孔輸送層がイオン化ポテンシャルの異なる二層から構成される多様な層構成をとることができる。
有機発光素子の光取り出し構成は、基板と逆側の電極から光を取り出すトップエミッション方式でも、基板側から光を取り出すボトムエミッション方式でもよく、両面取り出しの構成でも使用することができる。基板側から光を取り出す場合には、基板、基板側の電極は、光透過性であることが好ましい。基板と逆側から光を取り出す場合には、基板と逆側の電極は光透過性であることが好ましい。
本実施形態に係る有機発光素子は、本発明の一実施形態に係る組成物以外にも、必要に応じて従来公知の化合物とともに用いることができる。従来の化合物とは具体的には、低分子系及び高分子系の正孔注入性化合物あるいは正孔輸送性化合物、ホストとなる化合物、発光性化合物、電子注入性化合物あるいは電子輸送性化合物等である。以下にこれらの化合物例を挙げる。
正孔注入輸送性材料としては、陽極からの正孔の注入を容易にして、かつ注入された正孔を発光層へ輸送できるように正孔移動度が高い材料が好ましい。また有機発光素子中において結晶化等の膜質の劣化を抑制するために、ガラス転移点温度が高い材料が好ましい。
正孔注入輸送性能を有する低分子及び高分子系材料としては、トリアリールアミン誘導体、アリールカルバゾール誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリ(チオフェン)、その他導電性高分子が挙げられる。さらに上記の正孔注入輸送性材料は、電子阻止層にも好適に使用される。
以下に、正孔注入輸送性材料として用いられる化合物の具体例を示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2020080403
正孔輸送材料としてあげた中でも、HT16乃至HT18は、陽極に接する層に用いることで駆動電圧を低減することができる。HT16は広く有機発光素子に用いられている。HT16に隣接する有機化合物層に、HT2、HT3、HT10、HT12を用いてよい。また、一つの有機化合物層に複数の材料を用いてもよい。例えば、HT2とHT4、HT3とHT10、HT8とHT9、の組み合わせを用いてよい。
主に発光機能に関わる発光材料としては、縮環化合物(例えばフルオレン誘導体、ナフタレン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、テトラセン誘導体、アントラセン化合物、ルブレン等)、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、スチルベン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、イリジウム錯体、白金錯体、レニウム錯体、銅錯体、ユーロピウム錯体、ルテニウム錯体、及びポリ(フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(フルオレン)誘導体、ポリ(フェニレン)誘導体等の高分子誘導体があげられる。ここで、誘導体とは構造中にその骨格を見出すことができる化合物である。例えば、下記のBD3はフルオレン誘導体ということができる。また、BD6、BD7、GD4、RD1はフルオランテン誘導体ということができる。GD1、GD2、GD3はアントラセン誘導体ということができる。GD5は、アントラセン誘導体であるとともにピレン誘導体である。中でも、フルオランテン誘導体、アントラセン誘導体、ピレン誘導体が好ましい。発光材料を複数種類用いる場合は、発光材料が、いずれもフルオレンテン誘導体、アントラセン誘導体またはピレン誘導体であることが好ましい。
以下に、発光材料として用いられる化合物の具体例を示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2020080403
発光層に含まれる発光層ホストあるいは発光層アシストとしては、カルバゾール誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、有機ベリリウム錯体等があげられる。
さらに上記の発光層に含まれる発光層ホストあるいは発光層アシストとして用いられる化合物は、正孔阻止層にも好適に使用される。
以下、発光層ホストとして用いられる化合物の具体例を示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2020080403
中でも、EM1乃至4のピレン誘導体が好ましく、特にEM1またはEM2が好ましい。
電子輸送性材料としては、陰極から注入された電子を発光層へ輸送することができるものから任意に選ぶことができ、正孔輸送性材料の正孔移動度とのバランス等を考慮して選択される。電子輸送性能を有する材料としては、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ピラジン誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体、有機アルミニウム錯体、縮環化合物(例えばフルオレン誘導体、ナフタレン誘導体、クリセン誘導体、アントラセン誘導体等)があげられる。さらに上記の電子輸送性材料は、正孔阻止層にも好適に使用される。以下に、電子輸送性材料として用いられる化合物の具体例を示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2020080403
電子注入性材料としては、陰極からの電子注入が容易に可能なものから任意に選ぶことができ、正孔注入性とのバランス等を考慮して選択される。有機化合物としてn型ドーパント及び還元性ドーパントも含まれる。例えば、フッ化リチウム等のアルカリ金属を含む化合物、リチウムキノリノール等のリチウム錯体、ベンゾイミダゾリデン誘導体、イミダゾリデン誘導体、フルバレン誘導体、アクリジン誘導体があげられる。
有機発光素子は、基板の上に、陽極、有機化合物層、陰極を形成して設けられる。陰極の上には、保護層、カラーフィルタ等を設けてよい。カラーフィルタを設ける場合は、保護層との間に平坦化層を設けてよい。平坦化層はアクリル樹脂等で構成することができる。
基板は、石英、ガラス、シリコンウエハ、樹脂、金属等が挙げられる。また、基板上には、トランジスタなどのスイッチング素子や配線を備え、その上に絶縁層を備えてもよい。絶縁層としては、陽極2と配線の導通を確保するために、コンタクトホールを形成可能で、かつ接続しない配線との絶縁を確保できれば、材料は問わない。例えば、ポリイミド等の樹脂、酸化シリコン、窒化シリコンなどを用いることができる。
陽極の構成材料としては仕事関数がなるべく大きいものが良い。例えば、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウム、タングステン、等の金属単体やこれらを含む混合物、あるいはこれらを組み合わせた合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用できる。またポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマーも使用できる。
これらの電極物質は一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用して使用してもよい。また、陽極は一層で構成されていてもよく、複数の層で構成されていてもよい。
反射電極として用いる場合には、例えば、クロム、アルミニウム、銀、チタン、タングステン、モリブデン、又はこれらの合金、積層したものなどを用いることができる。また、透明電極として用いる場合には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛などの酸化物透明導電層などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。電極の形成には、フォトリソグラフィ技術を用いることができる。
一方、陰極の構成材料としては仕事関数の小さなものがよい。例えばリチウム等のアルカリ金属、カルシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、チタニウム、マンガン、銀、鉛、クロム等の金属単体またはこれらを含む混合物が挙げられる。あるいはこれら金属単体を組み合わせた合金も使用することができる。例えば、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム、アルミニウム−マグネシウム、銀−銅、亜鉛−銀等が使用できる。酸化錫インジウム(ITO)等の金属酸化物の利用も可能である。これらの電極物質は一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用して使用してもよい。また陰極は一層構成でもよく、多層構成でもよい。中でも銀を用いることが好ましく、銀の凝集を抑制するため、銀合金とすることがさらに好ましい。銀の凝集が低減できれば、合金の比率は問わない。例えば、1:1であってよい。
陰極は、ITOなどの酸化物導電層を使用してトップエミッション素子としてもよいし、アルミニウム(Al)などの反射電極を使用してボトムエミッション素子としてもよいし、特に限定されない。陰極の形成方法としては、特に限定されないが、直流及び交流スパッタリング法などを用いると、膜のカバレッジがよく、抵抗を下げやすいためより好ましい。
陰極の形成後に、保護層を設けてもよい。例えば、陰極上に吸湿剤を設けたガラスを接着することで、有機化合物層に対する水等の浸入を抑え、表示不良の発生を抑えることができる。また、別の実施形態としては、陰極上に窒化ケイ素等のパッシベーション膜を設け、有機EL層に対する水等の浸入を抑えてもよい。例えば、陰極形成後に真空を破らずに別のチャンバーに搬送し、CVD法で厚さ2μmの窒化ケイ素膜を形成することで、保護層としてもよい。CVD法の成膜の後で原子堆積法(ALD法)を用いた保護層を設けてもよい。
また、各画素にカラーフィルタを設けてもよい。例えば、画素のサイズに合わせたカラーフィルタを別の基板上に設け、それと有機発光素子を設けた基板と貼り合わせてもよいし、酸化ケイ素等の保護層上にフォトリソグラフィ技術を用いて、カラーフィルタをパターニングしてもよい。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子を構成する有機化合物層(正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層等)は、以下に示す方法により形成される。
有機化合物層の製造には、真空蒸着法、イオン化蒸着法、スパッタリング、プラズマ等のドライプロセスを用いることができる。またドライプロセスに代えて、適当な溶媒に溶解させて公知の塗布法(例えば、スピンコーティング、ディッピング、キャスト法、LB法、インクジェット法等)により層を形成するウェットプロセスを用いることもできる。
ここで真空蒸着法や溶液塗布法等によって層を形成すると、結晶化等が起こりにくく経時安定性に優れる。また塗布法で成膜する場合は、適当なバインダー樹脂と組み合わせて膜を形成することもできる。
上記バインダー樹脂としては、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、これらバインダー樹脂は、ホモポリマー又は共重合体として一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を混合して使用してもよい。さらに必要に応じて、公知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を併用してもよい。
[本実施形態に係る有機発光素子の用途]
本実施形態に係る有機発光素子は、表示装置や照明装置の構成部材として用いることができる。他にも、電子写真方式の画像形成装置の露光光源や液晶表示装置のバックライト、白色光源にカラーフィルタを有する発光装置等の用途がある。
表示装置は、エリアCCD、リニアCCD、メモリーカード等からの画像情報を入力する画像入力部を有し、入力された情報を処理する情報処理部を有し、入力された画像を表示部に表示する画像情報処理装置でもよい。
また、撮像装置やインクジェットプリンタが有する表示部は、タッチパネル機能を有していてもよい。このタッチパネル機能の駆動方式は、赤外線方式でも、静電容量方式でも、抵抗膜方式であっても、電磁誘導方式であってもよく、特に限定されない。また表示装置はマルチファンクションプリンタの表示部に用いられてもよい。
次に、図面を参照しながら本実施形態に係る表示装置につい説明する。図1は、有機発光素子26とこの有機発光素子に接続されるTFT素子18とを有する表示装置の例を示す断面模式図である。TFT素子は、能動素子の一例である。
図1の表示装置10は、ガラス等の基板11とその上部にTFT素子又は有機化合物層を保護するための防湿層12が設けられている。また符号13は金属のゲート電極13である。符号14はゲート絶縁膜14であり、15は半導体層である。
TFT素子18は、半導体層15とドレイン電極16とソース電極17とを有している。TFT素子18の上部には絶縁膜19が設けられている。コンタクトホール20を介して有機発光素子26を構成する陽極21とソース電極17とが接続されている。
尚、有機発光素子に含まれる電極(陽極、陰極)とTFTに含まれる電極(ソース電極、ドレイン電極)との電気接続の方式は、図1に示される態様に限られるものではない。つまり陽極又は陰極のうちいずれか一方とTFT素子ソース電極またはドレイン電極のいずれか一方とが電気接続されていればよい。
図1の表示装置10では有機化合物層を1つの層の如く図示をしているが、有機化合物層22は、複数層であってもよい。陰極23の上には有機発光素子の劣化を抑制するための第一の保護層24や第二の保護層25が設けられている。
図1の表示装置10ではスイッチング素子としてトランジスタを使用しているが、これに代えてMIM素子をスイッチング素子として用いてもよい。
また図1の表示装置10に使用されるトランジスタは、単結晶シリコンウエハを用いたトランジスタに限らず、基板の絶縁性表面上に活性層を有する薄膜トランジスタでもよい。活性層として、単結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコンなどの非単結晶シリコン、インジウム亜鉛酸化物、インジウムガリウム亜鉛酸化物等の非単結晶酸化物半導体が挙げられる。尚、薄膜トランジスタはTFT素子とも呼ばれる。
図1の表示装置10に含まれるトランジスタは、Si基板等の基板内に形成されていてもよい。ここで基板内に形成されるとは、Si基板等の基板自体を加工してトランジスタを作製することを意味する。つまり、基板内にトランジスタを有することは、基板とトランジスタとが一体に形成されていると見ることもできる。
本実施形態に係る有機発光素子はスイッチング素子の一例であるTFTにより発光輝度が制御され、有機発光素子を複数面内に設けることでそれぞれの発光輝度により画像を表示することができる。尚、本実施形態に係るスイッチング素子は、TFTに限られず、低温ポリシリコンで形成されているトランジスタ、Si基板等の基板上に形成されたアクティブマトリクスドライバーであってもよい。基板上とは、その基板内ということもできる。基板内にトランジスタを設けるか、TFTを用いるかは、表示部の大きさによって選択され、例えば0.5インチ程度の大きさであれば、Si基板上に有機発光素子を設けることが好ましい。
図2は、本実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。表示装置1000は、上部カバー1001と、下部カバー1009と、の間に、タッチパネル1003、表示パネル1005、フレーム1006、回路基板1007、バッテリー1008、を有してよい。タッチパネル1003および表示パネル1005は、フレキシブルプリント回路FPC1002、1004が接続されている。回路基板1007には、トランジスタがプリントされている。バッテリー1008は、表示装置が携帯機器でなければ、設けなくてもよいし、携帯機器であっても、別の位置に設けてもよい。
本実施形態に係る表示装置は、複数のレンズを有する光学部と、当該光学部を通過した光を受光する撮像素子とを有する撮像装置の表示部に用いられてよい。撮像装置は、撮像素子が取得した情報を表示する表示部を有してよい。また、表示部は、撮像装置の外部に露出した表示部であっても、ファインダ内に配置された表示部であってもよい。撮像装置は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラであってよい。撮像装置は、光電変換装置と言い換えてもよい。光電変換装置は逐次撮像するのではなく、前画像からの差分を検出する方法、常に記録されている画像から切り出す方法等を撮像の方法として含むことができる。
図3(a)は、本実施形態に係る撮像装置の一例を表す模式図である。撮像装置1100は、ビューファインダ1101、背面ディスプレイ1102、操作部1103、筐体1104を有してよい。ビューファインダ1101は、本実施形態に係る表示装置を有してよい。その場合、表示装置は、撮像する画像のみならず、環境情報、撮像指示等を表示してよい。環境情報には、外光の強度、外光の向き、被写体の動く速度、被写体が遮蔽物に遮蔽される可能性等であってよい。
撮像に好適なタイミングはわずかな時間なので、少しでも早く情報を表示した方がよい。したがって、本発明の有機発光素子を用いた表示装置を用いるのが好ましい。有機発光素子は応答速度が速いからである。有機発光素子を用いた表示装置は、表示速度が求められる、これらの装置、液晶表示装置よりも好適に用いることができる。
撮像装置1100は、不図示の光学部を有する。光学部は複数のレンズを有し、筐体1104内に収容されている撮像素子に結像する。複数のレンズは、その相対位置を調整することで、焦点を調整することができる。この操作を自動で行うこともできる。
本実施形態に係る表示装置は、赤色、緑色、青色を有するカラーフィルタを有してよい。カラーフィルタは、当該赤色、緑色、青色がデルタ配列で配置されてよい。
本実施形態に係る表示装置は、携帯端末の表示部に用いられてもよい。その際には、表示機能と操作機能との双方を有してもよい。携帯端末としては、スマートフォン等の携帯電話、タブレット、ヘッドマウントディスプレイ等が挙げられる。
図3(b)は、本実施形態に係る電子機器の一例を表す模式図である。電子機器1200は、表示部1201と、操作部1202と、筐体1203を有する。筐体1203には、回路、当該回路を有するプリント基板、バッテリー、通信部、を有してよい。操作部1202は、ボタンであってもよいし、タッチパネル方式の反応部であってもよい。操作部は、指紋を認識してロックの解除等を行う、生体認識部であってもよい。通信部を有する電子機器は通信機器ということもできる。
図4は、本実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。図4(a)は、テレビモニタやPCモニタ等の表示装置である。表示装置1300は、額縁1301を有し表示部1302を有する。表示部1302には、本実施形態に係る発光装置が用いられてよい。
額縁1301と、表示部1302を支える土台1303を有している。土台1303は、図4(a)の形態に限られない。額縁1301の下辺が土台を兼ねてもよい。
また、額縁1301および表示部1302は、曲がっていてもよい。その曲率半径は、5000mm以上6000mm以下であってよい。
図4(b)は本実施形態に係る表示装置の他の例を表す模式図である。図4(b)の表示装置1310は、折り曲げ可能に構成されており、いわゆるフォルダブルな表示装置である。表示装置1310は、第一表示部1311、第二表示部1312、筐体1313、屈曲点1314を有する。第一表示部1311と第二表示部1312とは、本実施形態に係る発光装置を有してよい。第一表示部1311と第二表示部1312とは、つなぎ目のない1枚の表示装置であってよい。第一表示部1311と第二表示部1312とは、屈曲点で分けることができる。第一表示部1311、第二表示部1312は、それぞれ異なる画像を表示してもよいし、第一および第二表示部とで一つの画像を表示してもよい。
図5(a)は、本実施形態に係る照明装置の一例を表す模式図である。照明装置1400は、筐体1401と、光源1402と、回路基板1403と、光学フィルム1404と、光拡散部1405と、を有してよい。光源は、本実施形態に係る有機発光素子を有してよい。光学フィルタは光源の演色性を向上させるフィルタであってよい。光拡散部は、ライトアップ等、光源の光を効果的に拡散し、広い範囲に光を届けることができる。光学フィルタ、光拡散部は、照明の光出射側に設けられてよい。必要に応じて、最外部にカバーを設けてもよい。
照明装置は例えば室内を照明する装置である。照明装置は白色、昼白色、その他青から赤のいずれの色を発光するものであってよい。それらを調光する調光回路を有してよい。照明装置は本発明の有機発光素子とそれに接続される電源回路を有してよい。電源回路は、交流電圧を直流電圧に変換する回路である。また、白とは色温度が4200Kで昼白色とは色温度が5000Kである。照明装置はカラーフィルタを有してもよい。
また、本実施形態に係る照明装置は、放熱部を有していてもよい。放熱部は装置内の熱を装置外へ放出するものであり、比熱の高い金属、液体シリコン等が挙げられる。
図5(b)は、本実施形態に係る移動体の一例である自動車の模式図である。当該自動車は灯具の一例であるテールランプを有する。自動車1500は、テールランプ1501を有し、ブレーキ操作等を行った際に、テールランプを点灯する形態であってよい。
テールランプ1501は、本実施形態に係る有機発光素子を有してよい。テールランプは、有機EL素子を保護する保護部材を有してよい。保護部材はある程度高い強度を有し、透明であれば材料は問わないが、ポリカーボネート等で構成されることが好ましい。ポリカーボネートにフランジカルボン酸誘導体、アクリロニトリル誘導体等を混ぜてよい。
自動車1500は、車体1503、それに取り付けられている窓1502を有してよい。窓は、自動車の前後を確認するための窓でなければ、透明なディスプレイであってもよい。当該透明なディスプレイは、本実施形態に係る有機発光素子を有してよい。この場合、有機発光素子が有する電極等の構成材料は透明な部材で構成される。
本実施形態に係る移動体は、船舶、航空機、ドローン等であってよい。移動体は、機体と当該機体に設けられた灯具を有してよい。灯具は、機体の位置を知らせるための発光をしてよい。灯具は本実施形態に係る有機発光素子を有する。
以上説明した通り、本実施形態に係る有機発光素子を用いた装置を用いることにより、良好な画質で、長時間表示にも安定な表示が可能になる。
以下、実施例により本発明を説明する。ただし本発明はこれらに限定されるものではない。表1は本発明の一実施形態に係る組成物に含まれる化合物である。本実施例において、アントラセン化合物A乃至Cは、アントラセン化合物と記載するが、一般式[1]のアントラセン化合物であることを意味し、9位及び10位の少なくともいずれかが水素原子である。
Figure 2020080403
本実施例の各組成物におけるアントラセン化合物A乃至Cはいずれも100ppm以下である。より好ましくはアントラセン化合物A乃至Cの合計が100ppm以下、好ましくはアントラセン化合物A乃至Cの合計が75ppm以下、さらに好ましくは30ppmである。なお、アントラセン化合物A乃至Cは、9位及び10の少なくとも一方が水素原子である。すなわち、いずれも一般式[1]のアントラセン化合物の一例である。アントラセン化合物Aは、炭化水素のみからなるアントラセン化合物であり、アントラセン化合物Bは、カルコゲン原子を有するアントラセン化合物であり、アントラセン化合物Cは、水酸基を有するアントラセン化合物である。アントラセン化合物A乃至Cは、それぞれ不純物A乃至Cとも呼ばれる。
表1中の組成物1、3、5、7のナフチル基は、2位で結合する形態であってもよい。組成物2のアントラセン骨格は、9位及び10位以外の位置にさらに置換基を有してもよい。組成物4のビフェニル基は、9,9−ジメチルフルオレンであってもよい。組成物6のフェナンスレニル基はさらに置換基を有してもよい。
[各組成物に含有されるアントラセン化合物A乃至Cの特定]
表1に記載した各組成物には、それぞれ構造式で表された有機化合物とアントラセン化合物A乃至Cが含有される。アントラセン化合物A乃至Cは高速液体クロマトグラフ/タンデム質量分析計(LC/MS/MS)(英語表記:Liquid Chromatography with Tandem Mass Spectrometry)により分析し、その特定に至った。
高速液体クロマトグラフ/タンデム質量分析計とは、高速液体クロマトグラフと、MS/MS測定が可能なタンデム質量分析計を直結した装置である。またMS/MS(マスマス)法とは、第一の分析系で取り出したフラグメントを第二の分析系で測定することで、分子量が更に小さなフラグメントを検出でき、試料の構造解析を容易に行うことができる質量分析法である。本実施例においては、高速液体クロマトグラフと、タンデム質量分析装置とを連結して分析装置して用いた。高速液体クロマトグラフ装置は、Agilent社製のAgilent1100を用いた。質量分析装置は、Thermofisher scientific社製のLTQ Orbitrap XLを用いた。
アントラセン化合物A乃至Cの含有量は、高速液体クロマトグラフィー法で測定し、相対純度を算出した。
測定試料は、試料1mg/5mlクロロホルムの溶液を調製して行い、吸光光度検出器:254nm、発光検出器:励起波長354nm、発光波長416nmの条件で測定を行った。
この方法により、本実施例の組成物に含まれるアントラセンA乃至Cはいずれも相対純度で0.01%=100ppm以下であった。
[有機発光素子に含有されるアントラセン化合物A乃至Cの検出]
有機発光素子の有機層から直接、アントラセン化合物A乃至Cを検出するには、組成物からの検出とは異なり、高速液体クロマトグラフィー法での分析法では検出できないほど微量である場合がある。その場合には、上記に示した測定方法よりも、感度が高い分析方法を用いることが好ましい。これに適した測定法として飛行時間型質量分析計(Time−of−Flight mass spectrometer; TOF−MS)を用いた分析方法がある。この方法により測定したところ、本実施例の組成物に含まれるアントラセン化合物A乃至Cの含有量は、有機発光素子に含有される有機化合物に対していずれも10ppm以下であった。
[実施例1]
本実施例では、表2に示す構成として、基板上に、陽極、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、陰極が順次形成されたボトムエミッション型構造の有機EL素子を作製した。
まずガラス基板上にITOを成膜し、所望のパターニング加工を施すことによりITO電極(陽極)を形成した。この時、ITO電極の膜厚を100nmとした。このようにITO電極が形成された基板をITO基板として、以下の工程で使用した。次に、1.33×10−4Paの真空チャンバー内における抵抗加熱による真空蒸着を行って、上記ITO基板上に、下記表に示す有機化合物層及び電極層を連続成膜した。尚、この時、対向する電極(金属電極層、陰極)の電極面積が3mmとなるようにした。ホストには、組成物1−1を用いたと表記されているが、組成物1中の有機化合物がホストとして機能することを意図している。すなわち、組成物中のアントラセン化合物A乃至Cは、ホストの機能を有さなくてもよい。
Figure 2020080403
得られた素子について、素子の特性を測定・評価した。発光素子の最大発光波長は450nmであり、色度は(X,Y)=(0.14、0.18)の青色発光を呈した。
発光層中の組成物1−1は、表1に記載の組成物1を表3に記載の組成比で有する組成物である。表中のA、B、Cは、アントラセン化合物A、アントラセン化合物B、アントラセン化合物Cを意味する。表中の組成比の単位はそれぞれppmである。組成物の組成比と、各組成物を有する有機発光素子の素子耐久時間を表3に示す。表中の組成物1−2は、組成物1−1とは組成比のみが異なる組成物1である。組成物1−3も同様である。表中の濃度がN.D.の記載は、当該化合物の濃度が測定限界以下であることを示している。本実施例における測定限界値は、5ppm未満である。他の実施例についてもN.D.は同義である。
表3には、本実施例において作製された有機発光素子の素子耐久結果を示す。素子耐久は、電流密度を100mA/cmに保ち連続駆動し、輝度半減時間により評価した。輝度半減時間が1000hr以上を示すものを「AAA」、1000hr未満500時間以上を「AA」、500hr未満200時間以上を「A」200hr未満50時間以上を「B」、50時間未満を「C」として表記した。
Figure 2020080403
[実施例2乃至5]
実施例1において、ホストを、表4に示される組成物に適宜変更する以外は、実施例1と同様の方法により有機発光素子を作製した。得られた素子について実施例1と同様に素子の特性を測定・評価した。測定の結果を表4に示す。なお、実施例1と同様に、組成物3−2は、組成物3−1と組成比のみが異なる組成物である。
Figure 2020080403
[実施例6及び7]
本実施例では、表5に示す構成として、基板上に陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、第一発光層、第二発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、陰極が順次形成されたトップエミッション型構造の有機EL素子を作製した。
ガラス基板上に、スパッタリング法でAlとTiとの積層膜を40nm成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、陽極を形成した。尚、この時、対向する電極(金属電極層、陰極)の電極面積が3mmとなるようにした。続いて、真空蒸着装置に洗浄済みの電極までを形成した基板と材料を取り付け、1.33×10−4Pa(1×10−6Torr)まで排気した後、UV/オゾン洗浄を施した。その後、下記表5に示される層構成で各層の製膜を行い、最後に、窒素雰囲気下において封止を行った。
Figure 2020080403
得られた素子について素子の特性を測定・評価した。色度は(X,Y)=(0.31、0.33)の白色発光を呈した。表6には、本実施例において作製された有機発光素子の素子耐久の結果を示す。素子耐久は、電流密度を100mA/cmに保ち連続駆動し、輝度半減時間により評価した。輝度半減時間が2000時間以上を示すものを「AAA」、2000時間未満1500時間以上を「AA」、1500時間未満1000時間以上を「A」、1000時間未満500時間以上を「B」、500時間未満を「C」として表記した。
Figure 2020080403
[実施例8及び9]
実施例6において、正孔阻止層を、表7に示される組成物に適宜変更する以外は、実施例6と同様の方法により有機発光素子を作製した。
Figure 2020080403
得られた素子について実施例6と同様に素子の特性を測定・評価した。測定の結果を表8に示す。表8の素子耐久の表記法は、表3、表6と同様である。
Figure 2020080403
以上の評価から、発光層及び発光層に隣接する正孔阻止層に一般式[1]で表される活性の高いアントラセン化合物の濃度を低減した組成物を用いることで、有機発光素子の駆動寿命を向上できることがわかる。特にアントラセン化合物Bを低減させることが有機発光素子の駆動寿命向上に対して効果が大きいことがわかる。
次にアントラセン化合物A乃至Cを低減させる方法を具体的に示す。
[実施例10]
300mlのナスフラスコに、以下に示す化合物、試薬及び溶媒を入れた。
組成物1−3(A:150ppm、B:120ppm、C:N.D.)2g(4.0mmol)
無水マレイン酸0.78g(8.0mmol)
脱水キシレン:200ml
なお、組成物1−3中のABCは、それぞれアントラセン化合物ABCである。
次に、反応溶液を、窒素気流下で145℃に加熱し加熱還流下で3時間攪拌を行った。反応終了後、室温まで冷却し濾過することで粗体の濾物を得た。続いて得られ濾物に対して300mlのナスフラスコに以下の試薬及び溶媒を入れたのちに、後処理及び精製を行った。
アルミナ:20g
クロロベンゼン:150mL
80℃で1時間加熱撹拌した後、この温度で熱時濾過を行い得られたろ液を60mL程度まで濃縮し、そのまま再度110℃まで加熱し粗体結晶が溶解したことを確認した。その後、緩やかに室温まで10℃以下まで冷却し再結晶を行った。得られた結晶を濾過し、トルエン20mLで室温にてスラリー洗浄を2回行った後得られた結晶を乾燥した後、昇華精製を行うことで、組成物1−1を1.4g(収率70%)得た。組成物1−1を高速液体クロマトグラフィー法で測定し、9,10−di(naphthalen−1−yl)−2−phenylanthraceneに対するアントラセン化合物A及びBの相対純度を算出したところ、A:20ppm、B:70ppmに低減していた。
さらに、得られた組成物1−1に対して、上記の反応に昇華精製を追加して行い、組成物1−2を1.1g(収率75%)得た。上記と同様に高速液体クロマトグラフィー法にてA及びBの相対純度を算出したところ、組成物1−2ではさらにA:10ppm、B:10ppmに低減していた。
また、実施例10に示した方法を組成物5−2、組成物6−2、組成物7−2、組成物2−3、組成物4−1に対して同様に行うことで、組成物5−1、組成物6−1、組成物7−1、組成物2−1、組成物4−2を得ることができた。
[比較例10]
組成物1−3(A:150ppm、B:120ppm、C:N.D.)1g(2.0mmol)に昇華精製のみ実施したこところ、0.8g(収率80%)の組成物が得られた。得られた組成物を高速液体クロマトグラフィー法で測定し、9,10−di(naphthalen−1−yl)−2−phenylanthraceneに対するアントラセン化合物A及びBの相対純度を算出したところ、いずれも昇華精製前の相対純度と変化が見られなかった。
[実施例11]
500mlのナスフラスコに、以下に示す化合物、試薬及び溶媒を入れた。
組成物3−2(A:N.D.、B:250ppm、C:N.D.)2g(4.4mmol)
mCPBA 0.23g(1.3mmol)
クロロベンゼン:200ml
次に、反応溶液を、窒素気流下で50℃に加熱し3時間攪拌を行った。反応終了後、室温まで冷却し濾過することで粗体の濾物を得た。
続いて得られ濾物に対して300mlのナスフラスコに以下の試薬及び溶媒を入れた後に、後処理及び精製を行った。
アルミナ:20g
クロロベンゼン:300mL
60℃で1時間加熱撹拌した後、この温度で熱時濾過を行い得られたろ液を60mL程度まで濃縮し、そのまま再度110℃まで加熱し粗体結晶が溶解したことを確認した。その後、緩やかに室温まで10℃以下まで冷却し再結晶を行った。そして、得られた結晶を濾過した。濾過した結晶を室温にてトルエン20mLを用いたスラリー洗浄を2回行った。その後得られた結晶を乾燥した。そして、昇華精製を行うことで、組成物3−1を1.2g(収率60%)得た。組成物3−1を高速液体クロマトグラフィー法で測定し、1,6−di(naphthalen−1−yl)pyreneに対するアントラセン化合物Bの相対純度を算出したところ、80ppmに低減していた。
また、実施例11に示した方法を組成物2−1、組成物4−3に対して同様に行うことで、組成物2−2、組成物4−1を得ることができた。
以上のように、選択的付加反応のディールス・アルダー反応や過酸化物mCPBAを用いた酸化反応により一般式[1]で表される活性の高いアントラセン化合物(A乃至C)の濃度を低減した組成物が得られることがわかる。
[比較例11]
組成物3−2(A:N.D.、B:250ppm、C:N.D.)0.50g(1.1mmol)に昇華精製のみ実施したこところ、0.35g(収率70%)の組成物が得られた。得られた組成物を高速液体クロマトグラフィー法で測定し、9,10−di(naphthalen−1−yl)−2−phenylanthraceneに対するアントラセン化合物Bの相対純度を算出したところ、昇華精製前の相対純度と変化が見られなかった。
10 表示装置
11 基板
12 防湿層
13 ゲート電極
14 ゲート絶縁膜
15 半導体層
16 ドレイン電極
17 ソース電極
18 TFT素子
19 絶縁膜
20 コンタクトホール
21 陽極
22 有機化合物層
23 陰極
24 第一保護層
25 第二保護層
26 有機発光素子
1000 表示装置
1001 上部カバー
1002 フレキシブルプリント回路
1003 タッチパネル
1004 フレキシブルプリント回路
1005 表示パネル
1006 フレーム
1007 回路基板
1008 バッテリー
1009 下部カバー
1100 撮像装置
1101 ビューファインダ
1102 背面ディスプレイ
1103 操作部
1104 筐体
1200 電子機器
1201 表示部
1202 操作部
1203 筐体
1300 表示装置
1301 額縁
1302 表示部
1303 土台
1310 表示装置
1311 第一表示部
1312 第二表示部
1313 筐体
1314 屈曲点
1400 照明装置
1401 筐体
1402 光源
1403 回路基板
1404 光学フィルム
1405 光拡散部
1500 自動車
1501 テールランプ
1502 窓
1503 車体

Claims (33)

  1. 有機化合物と、9位及び10位の少なくとも一つが水素原子であるアントラセン化合物と、を有する組成物であって、前記アントラセン化合物の濃度が100ppm以下であることを特徴とする組成物。
  2. 前記アントラセン化合物の濃度が50ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記アントラセン化合物の濃度が10ppm以下であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
  4. 複数種類の前記アントラセン化合物を有し、前記複数種類の前記アントラセン化合物のそれぞれの濃度が、100ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  5. 前記複数種類の前記アントラセン化合物のそれぞれの濃度が、50ppm以下であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  6. 前記複数種類の前記アントラセン化合物のそれぞれの濃度が、10ppm以下であることを特徴とする請求項5に記載の組成物。
  7. 複数種類の前記アントラセン化合物を有し、前記複数種類の前記アントラセン化合物の濃度の合計が、100ppm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記複数種類の前記アントラセン化合物の濃度の合計が、75ppm以下であることを特徴とする請求項7に記載の組成物。
  9. 前記複数種類の前記アントラセン化合物の濃度の合計が、25ppm以下であることを特徴とする請求項8に記載の組成物。
  10. 複数種類の前記アントラセン化合物を有し、前記複数種類の前記アントラセン化合物のうち、いずれか2種類の前記アントラセン化合物の濃度が、それぞれ20ppm以下であり、当該2種類のアントラセン化合物には、アントラセン骨格にカルコゲン原子が結合しているアントラセン化合物が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  11. 前記アントラセン化合物は、下記一般式[1]で表されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の組成物。
    Figure 2020080403

    一般式[1]において、R乃至Rは水素原子、カルコゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる。R乃至Rの少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基である。R乃至Rにおいて、隣り合う置換基は互いに結合して環を形成してもよい。
  12. 前記有機化合物が多環芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記有機化合物が下記一般式[2]乃至[6]のいずれかで表されることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
    Figure 2020080403

    一般式[2]において、R乃至R10は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基である。ただし、R乃至Rの少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基であり、R及びR10のいずれも水素原子ではない。
    Figure 2020080403

    一般式[3]において、R11乃至R19は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基である。
    Figure 2020080403

    一般式[4]において、R20乃至R31は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基である。
    Figure 2020080403

    一般式[5]において、R32乃至R41は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基である。ただし、R32乃至R41の少なくとも一つは置換あるいは無置換のアリール基である。
    Figure 2020080403

    一般式[6]において、R42乃至R53は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる置換基である。
  14. 前記有機化合物が9位及び10位に水素原子以外の置換基を有するアントラセン誘導体またはピレン誘導体であることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
  15. 一般式[1]において、R乃至Rの少なくともいずれかが、カルコゲン原子であることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記カルコゲン原子が硫黄であることを特徴とする請求項15に記載の組成物。
  17. 陽極と陰極と、前記陽極と前記陰極との間に配置されている有機化合物層と、を有する有機発光素子であって、前記有機化合物層は、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の前記組成物を有することを特徴とする有機発光素子。
  18. 前記有機化合物層が発光層であることを特徴とする請求項17に記載の有機発光素子。
  19. 前記有機化合物層は複数層からなる積層体であることを特徴とする請求項17に記載の有機発光素子。
  20. 前記複数層は、前記陽極側から、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層であることを特徴とする請求項19に記載の有機発光素子。
  21. 前記正孔輸送層における前記アントラセン化合物の濃度が、前記発光層における前記アントラセン化合物の濃度よりも小さいことを特徴とする請求項20に記載の有機発光素子。
  22. 前記電子輸送層における前記アントラセン化合物の濃度が、前記発光層における前記アントラセン化合物の濃度よりも小さいことを特徴とする請求項20または21に記載の有機発光素子。
  23. 前記発光層は、前記陽極側から第一発光層及び前記第一発光層に接した第二発光層を有し、前記第一発光層は、第一ホストと、第一ゲスト及び第二ゲストを有し、前記第二発光層は、第二ホストと、第三ゲストを有することを特徴とする請求項20乃至22のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  24. 前記第一ホストと、前記第二ホストとは、同じ化合物であることを特徴とする請求項23に記載の有機発光素子。
  25. 複数の画素を有し、前記複数の画素の少なくとも一つが、請求項17乃至24のいずれか一項に記載の有機発光素子と、前記有機発光素子に接続されたトランジスタと、を有することを特徴とする表示装置。
  26. 複数のレンズを有する光学部と、前記光学部を通過した光を受光する撮像素子と、前記撮像素子が撮像した画像を表示する表示部と、を有し、
    前記表示部は請求項17乃至24のいずれか一項に記載の有機発光素子を有することを特徴とする光電変換装置。
  27. 請求項17乃至24のいずれか一項に記載の有機発光素子を有する表示部と、前記表示部が設けられた筐体と、前記筐体に設けられ、外部と通信する通信部と、を有することを特徴とする電子機器。
  28. 請求項17乃至24のいずれか一項に記載の有機発光素子を有する光源と、前記光源が発する光を透過する光拡散部または光学フィルムと、を有することを特徴とする照明装置。
  29. 請求項17乃至24のいずれか一項に記載の有機発光素子を有する灯具と、前記灯具が設けられた機体と、を有することを特徴とする移動体。
  30. 有機化合物と、前記有機化合物と異なり、9位及び10位の少なくとも一方が水素原子であるアントラセン化合物とを有する組成物の製造方法であって、前記アントラセン化合物を付加反応または酸化反応により、前記アントラセン化合物を選択的に反応させる工程を有することを特徴とする組成物の製造方法。
  31. 前記アントラセン化合物の濃度が100ppm以下になるまで、前記付加反応または前記酸化反応を繰り返すことを特徴とする請求項30に記載の製造方法。
  32. 前記付加反応がディールス・アルダー反応であることを特徴とする請求項30または31に記載の製造方法。
  33. 前記酸化反応が過酸化物を用いた酸化反応であることを特徴とする請求項30または31に記載の製造方法。
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