JP2020076977A - 球状ポリメチルシルセスオキサンからなる液晶用スペーサー - Google Patents
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Abstract
Description
(a)レーザー回折散乱法による体積基準での累積50%径(D50)が0.11〜3.0μm
(b)窒素吸着BET一点法による比表面積(S1)が60〜350m2/g
(c)D50から下記式で求められる比表面積S2が、S1/S2≧6.0
S2=6/(ρ×D50)
〔上式中、ρは粒子密度を表す。〕
〔上式中、ρは粒子密度を表す。〕
。
(ただし、Iは画像上における粒子の周囲長さ(nm)を示し、S3は粒子の投影面積(nm2)を表わす。)
そして当該ポリメチルシルセスキオキサンにおけるアルコキシ基と水酸基の合計(100%)に対するアルコキシ基の割合が、以下の方法により把握できる。
この方法では、第1の工程として、原料のメチルトリアルコキシシランを酸触媒存在下で加水分解させて(i)メチルトリアルコキシシランの加水分解物、(ii)加水分解物の部分縮合物、および(iii)加水分解物と部分縮合物との混合物からなる群より選択される微粒子前駆体、ならびに、有機溶媒を含む原料溶液を得る。
(一般式(4)中、R2は、アルキル基、環状アルキル基のいずれかである)
上記メチルトリアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シランなどを例示することができる。これらは1種類を用いても2種類以上を併用しても差し支えない。
(1)レーザー回折散乱法による体積基準での累積50%径(D50)が0.11〜3.0μm
(2)窒素一点法によるBET比表面積(S1)が60〜350m2/g
(3)D50から下記式で求められる比表面積S2が、S1/S2≧6.0の関係にある
S2=6/ρd
(ただし、dはD50の値であり、ρは粒子密度である。)
体積基準での累積10%径(D10)、累積50%径(D50)、累積90%径(D90)はレーザー回折散乱法による測定で求めた。
粒子の円形度は、FE−SEMにより10万倍の視野で観察して得られた画像データを画像解析ソフトにより、粒子の周囲長、及び投影面積を求め、下記式より100個の粒子について円形度を算出した。次に得られた円形度の値を昇順に並べて50番目の値を累積50%円形度とした。
[上式において、Iは、粒子を電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)により撮像して得られたSEM画像上における粒子の周囲長さ(nm)を示し、S3は、SEM画像上における粒子の投影面積(nm2)を表わす。]
BET比表面積は、窒素吸着BET1点法により測定した。具体的には、まず、秤量した測定セルに、0.12g前後の球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を計り入れた。次に、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末が充填された測定セルをマントルヒーター内に設置した後、マントルヒーター内を窒素置換しつつ200℃で80分間加熱する前処理を実施した。その後、室温まで冷却した測定セルをBET比表面積測定装置(柴田化学社製SA−1000)内に設置し、液体窒素を用いて球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末の表面に窒素ガスを吸着させた。そして、その吸着量からBET1点法により比表面積SXを得た。測定後の球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末が充填された測定セルの質量を計測し、この値から先に測定しておいた測定セル自体の質量を引いて、前処理により脱離する水分等の質量分が除かれた球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末の質量mを算出する。
粒子密度(ρ)は、島津製作所製 乾式自動密度計AccuPyc1330型により測定した。測定は以下の手順で実施した。まず、120℃で24時間減圧乾燥処理した球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を10mlサンプル容器に、0.0001gの単位まで秤量した。次に、サンプル容器を乾式自動密度計の測定室内にセットした後、測定室内にHeガスを流しながら、測定温度25℃にて粒子密度を測定した。上記乾式自動密度計では測定に供した粉末の質量を入力すると、粒子密度は小数点以下5桁までg/cm3を単位として表示される。このため、比表面積S2の計算に用いる粒子密度ρの値としては、g/cm3で表記される粒子密度の小数点第3位を四捨五入して得られた数値を用いた。
〔上式中、ρは粒子密度を表す。〕
下記に示す3種類のピークおよびその面積を、13C DDMAS NMRにより測定した。測定装置はBruker Biospin製AVANCE IIを用いた。
<ii>メチル基に含まれる炭素原子に由来するピークbおよびその面積B
<iii>トリアルキルシリルオキシ基を構成するケイ素原子に結合した炭素原子に由来するピークcおよびその面積C
疎水化度(M値)は、メタノール滴定法によって測定する。測定は以下の手順で行う。まず、容積200mlの容器(ビーカー)中に純水50mlと球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末0.2gを入れたものを準備する。次に、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末の全量が湿潤し液中に分散された状態となるまで、容器の内容物を撹拌しながら、容器中にビュレットからメタノールを滴下する。滴下終了時点での純水(50ml)と滴下したメタノールの総量に対する滴下したメタノールの量の体積百分率の値が疎水化度(M値)である。疎水化度(M値)が高いほど疎水性が高く、値が低いほど親水性が高いことを示す。
酸素原子に結合した炭素原子におけるC−H伸縮に基づく吸収のピーク面積Xと、ケイ素原子に結合した炭素原子におけるC−H伸縮に基づく吸収のピーク面積Yの割合(X/Y)はFT−IRによる測定で求めた。測定は以下の手順で実施した。球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末をKBr粉末で10倍に希釈し、メノウ乳鉢で粉砕混合後、フーリエ変換赤外分光光度計(バリアンテクノロジーズ製フーリエ変換赤外分光光度計FTS−3000)を使用して拡散反射法で測定した。得られたIRスペクトルをバリアンテクノロジーズ製FT−IRソフトウエアVarianResolutions4.0を用いて解析した。
構造式(1)中の符号Dで示すケイ素原子(n)に由来するピークdの面積D、および、構造式(2)中の符号Eで示すケイ素原子(n)に由来するピークeの面積Eを、29Si DDMAS NMRにより測定した。測定装置はBruker Biospin製AVANCE IIを用いた。測定条件は、固体測定用プローブ(直径4mm)を用い、測定核種29Si、MAS回転速度8kHz、パルスプログラムhpdec、繰返し時間20sec、積算回数4000回以上、外部標準はポリジメチルシランのピーク(34ppm)として測定を行った。また、各ピークの面積は、ピーク波形分離プログラムを用いて算出した。なお、後述するNMR測定の結果を示す表には、ピーク面積Eを100%(基準値)とした際の、ピーク面積Dの相対的割合(%)示した。−56ppm付近に観測されるピークがピークdに該当し、−65ppm付近に観測されるピークがピークeに該当する。
球状ポリメチルシルセスキオキサンに含まれる炭素原子の総量(炭素量)は、株式会社住化分析センター製のスミグラフNC−22Fにより測定した。具体的には、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末30mgを秤量し、反応炉温度900℃で燃焼させ、還元炉温度600℃で炭素量を測定した。
固体表面に対する粒子の付着量(接着量)の測定は以下の手順にて実施した。まず、ガラス製容器(内径4cm、高さ11cm)内に乾燥した球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末1gを投入した後、さらに2−プロパノール50gを添加することで混合液を得た。次に、超音波分散機のプローブ(先端の内径7mm)を、その先端から4.5cmまでの部分を混合液に浸した状態で、出力20Wで15分間超音波分散処理することで分散液を得た。この分散液4ccを質量W1(g)のスライドガラス(松波硝子工業株式会社 品番:S1111、品名:白縁磨No.1、幅26mm、長さ76mm)の片面に均一に滴下した後、スライドガラスを120℃で3時間真空乾燥した。真空乾燥処理した後のスライドガラスをホソカワミクロン製 パウダテスタPT−Xを用いて、ストローク長18mm、タッピング速度60回/minで10回タッピングした。そして、タッピング後のスライドガラスの重量W2(g)を測定した。ここで、ガラスへの接着量は、下式に基づいて算出した。
第1の工程
1000mlナスフラスコに、水56g、及び触媒として酢酸0.01gを仕込み、30℃で攪拌した。ここにメチルトリメトキシシラン70gを加えて1時間撹拌して、原料溶液126gを得た。このとき、メチルトリメトキシシランの加水分解反応により生成するメタノール量は49.5gである。なお、当該アルコール量は、100%加水分解した場合における理論計算値であり、以下の各実施例および比較例についても同様である。
1000mlナスフラスコに、25%アンモニア水2.9g、水91.2g、メタノール313.8gを投入して30℃で撹拌し、アルカリ性水系媒体を調製した。このアルカリ性水系媒体に、第1の工程で得た原料溶液126.0gを1分間かけて滴下した。この原料溶液を滴下後の混合液をそのまま25分撹拌して、微粒子前駆体の重縮合反応を進行させ重縮合反応液533.9gを得た。
第3の工程は、図1に示す反応装置10を用いて実施した。なお、使用したY字状の3分岐管反応器20は、第一の流路110の中心軸と第二の流路120の中心軸との成す角度(以下、「分岐角度」と称す場合がある)が90度であり、絞り部112(及び絞り部114)の流出口側から中心点Cまでの距離Rと絞り部径d1(及びd2)の比R/d1(及びR/d2)が12.5である。
第3の工程で使用する水性溶媒を10質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は39質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を20質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は44質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を25質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は47質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を30質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は49質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒として35質量%メタノール水溶液を使用した以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は52質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を40質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は54質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を45質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は57質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を20質量%エタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は44質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を30質量%エタノール水溶液とし、かつ、第3の工程で得た分散液を静置する時間(熟成時間)を144時間とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は49質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を20質量%イソプロピルアルコール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は44質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を25質量%イソプロピルアルコール水溶液とし、かつ、第3の工程で得た分散液を静置する時間(熟成時間)を144時間とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は47質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を15質量%アセトン水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は42質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を25質量%アセトン水溶液とし、かつ、第3の工程で得た分散液を静置する時間(熟成時間)を144時間とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は47質量%であった。
第3の工程で使用する水性溶媒を15質量%テトラヒドロフラン水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は42質量%であった。
第1の工程
1000mlナスフラスコに、水62g、及び触媒として酢酸0.55gを仕込み、40℃で攪拌した。ここにメチルトリエトキシシラン98.3gを加えて90分間撹拌して、原料溶液160.9gを得た。このとき、メチルトリエトキシシランの加水分解反応により生成するエタノール量は76gである。
1000mlナスフラスコに、25%アンモニア水4.3g、水91.2g、エタノール313.8gを投入して30℃で撹拌し、アルカリ性水系媒体を調製した。このアルカリ性水系媒体に、第1の工程で得た原料溶液160.9gを1分間かけて滴下した。この原料溶液を滴下後の混合液をそのまま25分撹拌して、微粒子前駆体の重縮合反応を進行させ重縮合反応液570.2gを得た。
第3の工程は、図1に示す反応装置10を用いて実施した。なお、使用したY字状の3分岐管反応器20は、第一の流路110の中心軸と第二の流路120の中心軸との成す角度(以下、「分岐角度」と称す場合がある)が90度であり、絞り部112(及び絞り部114)の流出口側から中心点Cまでの距離Rと絞り部径d1(及びd2)の比R/d1(及びR/d2)が12.5である。
第3の工程において、分岐管反応器20の接続部140における衝突混合条件を下記に示す条件に変更した以外は、実施例A2と同様にして球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。
(1)第一の流路100の入口側から供給される重縮合反応液の供給量および流速:
実施例A2と同一とした。
(2)第二の流路120の入口側から供給される10質量%メタノール水溶液の供給量および流速:供給量を1016gに変更し、流速を3.6m/秒に変更した。
(3)流速比:流速比を1.9に変更した。
第3の工程により得られた分散液(混合溶液)の熟成時間を0.5時間に変更した以外は、実施例A2と同様にして球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を製造した。
第3の工程で使用する水性溶液を50質量%メタノール水溶液とした以外は、実施例A1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子を製造した。第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は59質量%であった。この分散液を20℃で24時間静置して熟成させた後に、吸引濾過で球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子の粉末の回収を試みた。しかし、回収された固形分はゲル状の塊であった。また、このゲル状の塊について、FE−SEMで確認しても粒子成分は認められなかった。
200mlナスフラスコに、水54、0g、及び触媒として酢酸0.01gを仕込み、30℃で撹拌した。ここにメチルトリメトキシシラン68.0gを加えて4時間撹拌して、反応溶液122.0gを得た。このとき、メチルトリメトキシシランの加水分解により生成するメタノールの量は48.1gである。
比較例A2において、25%アンモニア水の量を2.8g、水の量を511gとした以外は同様に実施し、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。この混合溶液中の有機溶媒の含有量は7.6質量%であった。
第3の工程までは実施例A1と同一の操作を行い、球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子を含む分散液(混合溶液)を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を10質量%メタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は39質量%であった。この分散液を実施例B1と同様に熟成処理した後、さらに65℃に昇温してから疎水化剤としてヘキサメチルジシラザン17.2gを添加して3時間撹拌した。その後、実施例B1と同様に吸引濾過および減圧乾燥して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を20質量%メタノール水溶液とし、かつ、第3の工程で得た分散液を静置する時間(熟成時間)を15時間とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は44質量%であった。この分散液を実施例B1と同様に熟成処理した後、続いて、熟成後の分散液を、65℃に昇温してから疎水化剤としてヘキサメチルジシラザン8.6gを添加して3時間撹拌した。その後、実施例B1と同様に吸引濾過および減圧乾燥して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を25質量%メタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は47質量%であった。この分散液を実施例B1と同様に熟成処理した後、さらに65℃に昇温してから疎水化剤としてヘキサメチルジシラザン17.2gを添加して3時間撹拌した。その後、実施例B1と同様に吸引濾過および減圧乾燥して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を30質量%メタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は49質量%であった。この分散液を実施例B1と同様に熟成処理した後、さらに65℃に昇温してから疎水化剤としてヘキサメチルジシラザン8.6gを添加して3時間撹拌した。その後、実施例B1と同様に吸引濾過および減圧乾燥して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
疎水化処理時のヘキサメチルジシラザンの添加量を3.4gに変更した以外は実施例B5と同様にして球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
実施例B5と同様に製造した球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を20℃で168時間静置して熟成処理した。続いて、熟成処理後の分散液を用いて実施例B3と同様に疎水化処理を実施して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
疎水化処理時のヘキサメチルジシラザンの添加量を3.4gに変更した以外は実施例B7と同様にして球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を35質量%メタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は52質量%であった。この分散液を20℃で24時間静置して熟成した後、実施例B2と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を40質量%メタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は54質量%であった。この分散液を20℃で24時間静置して熟成した後、実施例B3と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥して球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
実施例B10と同様にして製造した球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を20℃で168時間静置して熟成処理した。続いて、熟成処理後の分散液を用いて、実施例B3と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥を実施して、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を45質量%メタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は57質量%であった。この分散液を20℃で24時間静置して熟成処理した後、実施例B2と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥を実施して、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を30質量%エタノール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は49質量%であった。この分散液を20℃で144時間静置して熟成処理した後、実施例B2と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥を実施して、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を20質量%イソプロピルアルコール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は44質量%であった。この分散液を20℃で24時間静置して熟成処理した後、実施例B2と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥を実施して、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を25質量%イソプロピルアルコール水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は47質量%であった。この分散液を20℃で144時間静置して熟成処理した後、実施例B2と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥を実施して、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程で使用する水性溶媒を25質量%アセトン水溶液とした以外は実施例B1と同様に球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子分散液を得た。第3の工程で得た分散液尾有機溶媒の含有量は47質量%であった。この分散液を20℃で144時間静置して熟成処理した後、実施例B2と同様に疎水化処理、吸引濾過および減圧乾燥を実施して、球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末を得た。
第3の工程までは実施例A16と同一の操作を行って、球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子を含む分散液1140.4gを得た。なお、第3の工程で得た分散液の有機溶媒の含有量は、実施例A16と同じく44質量%であった。この分散液を20℃で72時間静置(熟成処理)した後に、65℃に昇温してから疎水化剤としてヘキサメチルジシラザン17.2gを添加して3時間撹拌した。液の上層部に浮かびあがった疎水化球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子の粉体を吸引濾過で回収し、120℃で24時間減圧乾燥して白色の疎水化球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末38gを得た。
200mlナスフラスコに、水54.0g、及び触媒として酢酸0.01gを仕込み、30℃で撹拌した。ここにメチルトリメトキシシラン68.0gを加えて4時間撹拌して、反応溶液122.0gを得た。このとき、メチルトリメトキシシランの加水分解反応により生成するメタノールは48.1gである。
表1〜10に、各実施例および比較例における粒子の主要な製造条件および各種の評価結果について示す。なお、表中において、*1〜*8を付した語句の意味は下記のとおりである。
*1:第3の工程において、重縮合液と混合される水性溶液。
*2:第3の工程において、重縮合液と水性溶液とを混合した混合溶液(分散液)。
*3:ヘキサメチルジシラザンによる表面処理(疎水化処理)の有無
*4:13C DDMS NMR測定により得られたピーク面積の相対割合(但し、面積A、B、Cの合計を100%(基準値)とした値)。
*5:29Si DDMS NMR測定により得られたピーク面積の相対割合(但し、面積Dを100%(基準値)とした値)。
*6:[{(c)アルコキシル基+(d)水酸基/(b)メチル基]を意味する比率。
*7:[(c)アルコキシル基/{(c)アルコキシル基+(d)水酸基}]を意味する比率。
*8:FT−IR測定により得られたピーク面積の相対割合。
20 3分岐管型反応器
30 第一ポンプ
32 第二ポンプ
40 第一原料タンク
42 第二原料タンク
50 回収タンク
110 第一の流路
112、114 絞り部
120 第二の流路
130 第三の流路
140 接続部
Claims (6)
- 下記物性(a)〜(c)を全て満足する球状ポリメチルシルセスキオキサンからなる液晶用スペーサー。
(a)レーザー回折散乱法による体積基準での累積50%径(D50)が0.11〜3.0μm
(b)窒素吸着BET一点法による比表面積(S1)が60〜350m2/g
(c)D50から下記式で求められる比表面積S2が、S1/S2≧6.0の関係にある
S2=6/(ρ×D50)
〔上式中、ρは粒子密度を表す。〕 - 前記球状ポリメチルシルセスキオキサンが、当該ポリメチルシルセスキオキサンを構成する3つの酸素原子が結合したケイ素原子(n)の一部において、当該酸素原子の少なくとも1つにアルキル基が結合してアルコキシル基が形成されている球状ポリメチルシルセスキオキサンである請求項1記載の液晶用スペーサー。
- 前記球状ポリメチルシルセスキオキサンが、13C DDMAS NMRにより測定されるピーク面積A及びBが下式を満たす球状ポリメチルシルセスキオキサンである請求項1または2いずれか記載の液晶用スペーサー。
0.012≦A/B≦0.030
〔上式中、Aは前記アルコキシル基における1位の炭素原子に由来するピークの面積であり、Bは、前記ケイ素原子(n)に結合したメチル基の炭素原子に由来するピークの面積である。〕 - 前記球状ポリメチルシルセスキオキサンが、トリアルキルシリルオキシ基を有する球状ポリメチルシルセスキオキサンである請求項1乃至3いずれか1項記載の液晶用スペーサー。
- 前記球状ポリメチルシルセスキオキサンのD50が0.3μmを超え、かつアルコキシル基と水酸基の合計(100%)に対するアルコキシル基の割合が10%以上の球状ポリメチルシルセスキオキサンである、請求項2乃至4記載いずれか1項記載の液晶用スペーサー。
- 請求項1乃至5いずれか1項の液晶用スペーサーによりセルギャップが保持されている液晶パネル。
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