JP2020075268A - 連続鋳造用注湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】浸漬ノズルやスライディングゲートの寿命を短縮することなく、浸漬ノズル内を流下する溶湯流に旋回流を付与することのできる、連続鋳造用注湯装置を提供する。【解決手段】連続鋳造用注湯装置のスライディングゲート1は、それぞれのプレート2における流路孔6の流路軸線方向と摺動面垂直下流方向との間の流路軸線傾斜角度αが5°以上75°以下であり、摺動面流路軸線方向が、プレート相互間で相違し、下流に行くに従って時計回り方向あるいは反時計回り方向に変化することで、溶鋼の旋回流を形成する。浸漬ノズル11は、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔13を有し、これらの吐出孔13の一方の側壁を浸漬ノズル内壁に沿う旋回流の旋回接線方向に倣って開孔してなる。鋳型内に不均等な流動が生じ難く、注湯装置の寿命を短縮することがない。【選択図】図1

Description

本発明は、連続鋳造用注湯装置に関するものである。
溶融金属、例えば溶鋼の連続鋳造においては、取鍋内に収容された溶鋼がタンディッシュに移注され、さらにタンディッシュから鋳型内に注入される。タンディッシュ底部にはスライディングゲートなどの流量調整機構が設けられ、スライディングゲートの下流側に有底の浸漬ノズルが設けられ、浸漬ノズルの下端付近側部に、溶鋼を鋳型内に吐出する吐出孔が2孔設けられている。吐出孔は通常、鋳型の幅方向(鋳片の幅方向)両側に向けて設けられる。吐出孔の中心軸は、浸漬ノズルの中心軸と交差している。
浸漬ノズルにおいて、吐出孔は鋳型の幅方向中央に設けられ、2孔の吐出孔は同じ形状であり、2孔の吐出孔それぞれから吐出する吐出流量は同一としている。ところが、連続鋳造中において、浸漬ノズル内の下降流が不安定に揺らぐ影響を受けて、2つの吐出孔からの吐出流が不均一になりやすく、吐出角度の変動によって生じる鋳型内流動の自励振動的な変動が助長されることが知られている(非特許文献1)。このような、鋳型内流動の自励振動的な吐出流量の変動を、以下「片流れ」と呼ぶ。なお、吐出孔の壁に非金属介在物が付着し、付着状況が2孔の吐出孔でアンバランスとなったときにも、2孔の吐出流量がアンバランスとなるが、本発明では、このように非金属介在物が付着堆積した場合に生じる偏流は対象から除外している。
鋳型内の片流れ(浸漬ノズル左右での不均等流れ)が生じる結果、浸漬ノズルの吐出流が強い側では湯面上の潤滑保温材であるモールドパウダーを鋳型内へ巻き込み、モールドパウダー欠陥の原因となる。これは、吐出流が強い側では、吐出孔からの高速上向き反転流による湯面の波立ちが助長されるためであり、一方、吐出流の弱い側では鋳型内流動の停滞によるよどみ現象が生じやすい。
これら鋳型内流動の不均等(片流れ)に起因する鋳片表面疵の低減には、旋回流ノズルの適用が有効であると期待されている(例えば非特許文献1、非特許文献2)。浸漬ノズル内を流下する溶鋼に旋回流を付与すると、対向する2つの吐出孔を有する2孔ノズルの場合には、遠心力により2つの吐出孔に溶鋼が強制的に分配されて吐出するので、2つの吐出孔からの吐出流量や吐出速度の変動が小さくなって吐出孔からの吐出流の状態が安定し、鋳型内に不均等な流動(片流れ)が生じ難くなり、鋳型内流動の自励振動的片流れが抑制され、湯面の波立ちや流動の停滞が防止できると考えられる。
特許文献1には、タンディッシュから鋳型への注入過程にある中間ノズルの形状を工夫し浸漬ノズル内に旋回流を付与する方法が開示されているが、この方法は旋回を付与する機構の形状が複雑で製造が困難である。あるいは、特許文献2には、タンディッシュから鋳型への注入に用いられる浸漬ノズル内部に旋回付与機構(羽根)を設ける方法が開示されているが、この方法は浸漬ノズル内の旋回付与機構およびその周囲が非金属介在物によって閉塞しやすいことが問題であった。さらに、特許文献3には、スライディングゲートの流路に切り欠きを設けて溶鋼を旋回させる方法が開示されているが、この方法は壁面近傍の流れに限定的に旋回を付与するもので得られる旋回が弱いことや溝や切り欠きが溶損して旋回付与効果が維持できない。
特許文献4においては、ノズル内部に捩り板型旋回羽根を設置した旋回流ノズルにおいて、旋回羽根捩りピッチPc、旋回羽根捩り角θ、旋回羽根の外径、旋回羽根の厚みを所定の範囲に規定した上で、旋回羽根下端と吐出孔との間において内径を絞り、タンディッシュと鋳型間の必要ヘッド予測値Hを所定の範囲内におさめた旋回流ノズルを使用して連続鋳造する方法が開示されている。
通常の浸漬ノズルにおいては、前述のように、浸漬ノズルの下端付近側部に、溶鋼を鋳型内に吐出する吐出孔が2孔設けられており、吐出孔の中心軸は、浸漬ノズルの中心軸と交差している。特許文献4では、このような通常の吐出孔を有する浸漬ノズルを用いて旋回流を形成した場合、本来、鋳型幅方向に平行に吐出するべき吐出流が、幅方向に対して傾いて吐出するため(特許文献4の図6参照)、吐出流が鋳型長辺へ衝突するときに著しい流速減衰が生じ、湯面における溶鋼流速が大きく低下することを知見した。そして特許文献4では、2つの手段によって吐出流の方向を調整することとしている。第1に、2つの吐出孔を鋳型長辺と平行な線から反旋回方向に2〜10°振った状態となるように開設する(同文献の図7)。第2に、吐出孔の幅を浸漬ノズルの内径よりも小さい矩形状となした吐出孔の一方の側壁を、浸漬ノズルの内壁に沿う旋回流の旋回接線方向に倣って開孔し、対向する2つの吐出孔がノズル中心軸に対し点対称となるように開孔する(同文献の図8)。
特開平07−303949号公報 特開2000−237852号公報 特開2001−129646号公報 特開2002−239690号公報
塚口友一ら著「スラブ連続鋳造用旋回浸漬ノズルの開発」鉄と鋼Vol.95(2009)No.1,pp33−42 CAMP−ISIJ(1997),809
特許文献4に記載のように、浸漬ノズル内に捩り板型旋回羽根を設置することによって浸漬ノズル内を流下する溶湯流に旋回流を形成した上で、浸漬ノズルの吐出孔の配置位置と方向を最適化することにより、2つの吐出孔からの吐出流量や吐出速度の変動が小さく安定しており、鋳型内に不均等な流動(片流れ)が生じ難い。一方で、浸漬ノズル内に設けた捩り板型旋回羽根は溶損しやすく、効果が持続しないという課題があった。旋回羽根が溶損したときに浸漬ノズルを交換することとすると、浸漬ノズルの寿命が短くなるという問題が生じる。
本発明は、特許文献4に記載の、浸漬ノズルの吐出孔の配置位置と方向を最適化することによる効果を享受しつつ、浸漬ノズルやスライディングゲートの寿命を短縮することなく、浸漬ノズル内を流下する溶湯流に旋回流を付与することのできる、連続鋳造用注湯装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
[1]溶融金属を鋳型内に注湯するための連続鋳造用注湯装置であって、
溶融金属の流量を調整するスライディングゲートと、前記スライディングゲートの下方に設けられる浸漬ノズルとを有し、
前記スライディングゲートは溶融金属が通過する流路孔が形成された複数のプレートを有し、前記プレートのうちの少なくとも1枚のプレートは摺動が可能なスライド板であり、
それぞれのプレートにおける流路孔は、プレートの表面のうち、通過する溶融金属の上流側に位置する上流側表面に上流側表面開孔を形成し、下流側に位置する下流側表面に下流側表面開孔を形成し、上流側表面開孔図形の重心から下流側表面開孔図形の重心に向く方向を流路軸線方向とし、
プレートの摺動面に垂直な下流方向(以下「摺動面垂直下流方向」という。)と前記流路軸線方向とがなす流路軸線傾斜角度αが5°以上75°以下であり、
前記流路軸線方向を摺動面に投影した方向を摺動面流路軸線方向と呼び、スライディングゲートを閉とするときに前記スライド板を摺動する方向を摺動閉方向と呼び、摺動閉方向に対し、前記摺動面流路軸線方向が、前記摺動面垂直下流方向に見て時計回りになす角度を流路軸線回転角度θ(±180度の範囲)と呼び、当該流路軸線回転角度θは、隣接するプレート間で異なっており、最も上流側のプレートのθをθ1、その一つ下流側のプレートのθをθ2、さらに一つ下流側のプレートのθをθ3と順に番号を付け、ΔθN=θN−θN+1(Nは1以上の整数でプレートの枚数−1まで)としたとき、
角度ΔθNがいずれも10°以上かつ170°未満であって浸漬ノズル内に反時計回り旋回流を形成し、又は角度ΔθNがいずれも−170°超かつ−10°以下であって浸漬ノズル内に時計回り旋回流を形成する。
前記浸漬ノズルは、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔を有し、吐出孔の幅を浸漬ノズル内径よりも小さい矩形状となるように形成すると共に、これらの吐出孔の一方の側壁を浸漬ノズル内壁に沿う旋回流の旋回接線方向に倣って開孔してなることを特徴とする連続鋳造用注湯装置。
[2][1]に記載の注湯装置であって、前記浸漬ノズルは、[1]に記載の吐出孔に替え、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔を有し、2つの吐出孔が鋳型長辺と平行な線から反旋回方向に2〜10°振った状態となるように開孔してなることを特徴とする連続鋳造用注湯装置。
[3]前記吐出孔の垂直断面において、浸漬ノズル内孔と接する側の上壁断面形状が半径40〜180mmの円弧形状であり、浸漬ノズル内孔の内壁から吐出孔上壁に向って拡管状断面を有するように成形してなることを特徴とする[1]又は[2]に記載の連続鋳造用注湯装置。
[4]スライディングゲートを形成するプレートの数が2枚もしくは3枚でありスライド板が1枚であることを特徴とする、[1]から[3]までのいずれか1つに記載の連続鋳造用注湯装置。
溶融金属を鋳型内に注湯するための連続鋳造用注湯装置として本発明を用いることにより、浸漬ノズル内を流下する溶湯流に旋回流を形成した上で、2つの吐出孔からの吐出流量や吐出速度の変動が小さく安定しており、鋳型内に不均等な流動(片流れ)が生じ難く、浸漬ノズルやスライディングゲートの寿命を短縮することがない。
本発明の連続鋳造用注湯装置を示す概念断面図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置のスライディングゲートを示す図であり、(A)は上固定板、(B)はスライド板、(C)は下固定板のそれぞれ平面図、(D)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(E)はE−E矢視図、(F)はF−F矢視断面図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置のスライディングゲートを示す図であり、(A)はA−A矢視図、(B)はB−B矢視図、(C)はC−C矢視図、(D)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(E)はE−E矢視図である。 本発明のスライディングゲート内の流れを示す図であり、(A)はA−A矢視図、(B)はB−B矢視図、(C)はC−C矢視図、(D)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(E)はE−E矢視図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置のスライディングゲートを示す図であり、(A)は上固定板、(B)はスライド板、(C)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(D)はD−D矢視図、(E)はE−E矢視断面図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置のスライディングゲートを示す図であり、(A)はA−A矢視図、(B)はB−B矢視図、(C)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(D)はD−D矢視図である。 本発明の上固定板の一例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図、(D)はD−D矢視断面図である。 比較例のスライディングゲートを示す図であり、(A)は上固定板、(B)はスライド板、(C)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(D)はD−D矢視図、(E)はE−E矢視断面図である。 比較例のスライディングゲートを示す図であり、(A)はA−A矢視図、(B)はB−B矢視図、(C)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(D)はD−D矢視図である。 従来のスライディングゲートを示す図であり、(A)は上固定板、(B)はスライド板、(C)は下固定板のそれぞれ平面図、(D)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(E)はE−E矢視図、(F)はF−F矢視断面図である。 従来のスライディングゲートを示す図であり、(A)はA−A矢視図、(B)はB−B矢視図、(C)はC−C矢視図、(D)はスライディングゲートと浸漬ノズルを組み合わせた正面図、(E)はE−E矢視図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置の浸漬ノズルの1例を示す図であり、(A)は側面図、(B)はB−B矢視正面断面図、(C)はC−C矢視平面断面図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置の浸漬ノズルの1例を示す図であり、(A)は側面図、(B)はB−B矢視正面断面図、(C)はC−C矢視平面断面図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置の浸漬ノズルの1例を示す図であり、(A)は側面図、(B)はB−B矢視正面断面図、(C)はC−C矢視平面断面図である。 本発明の連続鋳造用注湯装置の浸漬ノズルの1例を示す正面断面図である。
本発明は、図1に示すように、溶融金属を鋳型22内に注湯するための連続鋳造用注湯装置20であって、溶融金属の流量を調整するスライディングゲート1と、スライディングゲート1の下方に設けられる浸漬ノズル11とを有する。スライディングゲート1において旋回流を形成し、溶融金属が浸漬ノズル内孔12を旋回しつつ流下する。浸漬ノズル11は、その底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔13を有し、浸漬ノズル内孔12を流下する溶融金属が旋回流を形成しているにもかかわらず、2つの吐出孔13からの吐出流が鋳型長辺に平行に吐出することを可能にしている。
以下、本発明の連続鋳造用注湯装置20について、スライディングゲート1と浸漬ノズル11をこの順に説明する。
《スライディングゲート》
まず、本発明のスライディングゲートについて、図1〜図11に基づいて説明する。
鋼等の溶融金属の連続鋳造におけるタンディッシュ21から鋳型22への溶融金属23の注入過程において、溶融金属23の流量を調整する目的でスライディングゲート1が用いられる。2枚もしくは3枚のプレート2を重ねて構成されたスライディングゲート1において、各プレート2には流路孔6が設けられている。スライディングゲート1を構成するプレートのうちのスライド板4を摺動させ、各プレートの流路孔6の重なりによってスライディングゲート1が「開」となっているとき、流路孔6の上流側から下流側に向けて溶融金属が流通する。プレート2の摺動面30に垂直で下流方向に向かう方向(摺動面垂直下流方向32)は、上から下に向かって鉛直下方に向いている。
従来用いられているスライディングゲートにおいて、プレート2の流路孔6は、図10、図11に示すように、通常はその内周形状が円筒形であり、円筒の軸方向は摺動面垂直下流方向32に平行に構成されている。これに対し本発明は、図2〜図9に示すように、流路孔6の向く方向を、摺動面垂直下流方向32からある角度を持った斜孔とし、摺動面30に投影した斜孔の方向を2枚ないしは3枚のプレートで異なった方向にしたものを適宜組み合わせることによって、スライディングゲート1及びその下流側の浸漬ノズル11内部の溶融金属流について、下流側に向かう流れのみでなく、周方向流速を付加し旋回流を形成するのである。
流路孔6の断面形状として、通常は軸方向に垂直な断面が真円の円筒形状が用いられる。本発明のスライディングゲート1において、プレート2に形成される流路孔6は、円筒形状に限られるものではなく、また流路孔の軸方向についても、プレート内において変化するものであってもかまわない。そこでまず、プレート2に形成された流路孔6の軸線を定義することとする。
図10によって、従来のスライディングゲート1の流路孔6について説明する。図10のスライディングゲート1は、3枚のプレート2を有し、上流側から上固定板3、スライド板4、下固定板5からなる。各プレート2には、断面が真円の円筒形状であって、円筒の軸方向が摺動面30に垂直下流方向(摺動面垂直下流方向32)に向いた流路孔6が形成されている。各プレートの上流側表面を上流面7u、下流側表面を下流面7dと呼ぶ。上流面7uにおいて流路孔6の内周面が形成する図形(上流側表面開孔)を上流開孔8uと呼ぶ。また、下流面7dにおいて流路孔6の内周面が形成する図形(下流側表面開孔)を下流開孔8dと呼ぶ。図10に示す例では流路孔6の円筒形状の軸線が摺動面に垂直であるため、図10(A)〜(C)においては、上流開孔8uと下流開孔8dが重なっている。上流開孔8u、下流開孔8dの形状をそれぞれ図形と見なすと、当該図形の重心を定義することができる。それぞれ、上流側表面開孔図形重心を上流開孔重心9u、下流側表面開孔図形重心を下流開孔重心9dと呼ぶこととする。図10に示す例では、上流開孔8u、下流開孔8dともに図形形状が真円であるため、上流開孔重心9u、下流開孔重心9dは真円図形の中心と一致している。次に、上流開孔重心9uと下流開孔重心9dを通過し、下流側に向く方向を、流路軸線方向10と定義する。図10に示す例では、流路軸線方向10は摺動面垂直下流方向32と同じ方向となる。図10(F)おいて、一点鎖線で描写した線が流路軸線方向10である。
次に図2によって、本発明のスライディングゲート1の流路孔6について説明する。図2のスライディングゲート1は、3枚のプレートを有し、上流側から上固定板3、スライド板4、下固定板5からなる。各プレートには、軸方向断面が真円の円筒形状であって、円筒の軸方向が摺動面垂直下流方向32から傾いた方向となる流路孔6が形成されている。図2(A)(F)により、上固定板3を例にとって説明する。図2(F)は図2(A)のF−F矢視断面図である。円筒の軸方向と摺動面垂直下流方向32とが傾いているため、図2(A)において上流開孔8uと、下流開孔8dが異なった位置に描かれている。軸方向断面が真円で、軸方向が摺動面垂直下流方向32から傾いた円筒形状であるため、上流開孔8uと下流開孔8dとはそれぞれ僅かに真円から外れた長円を形成している。ただし、図面上は便宜上真円として描画している。上流開孔8uと下流開孔8dそれぞれの図形の重心を上流開孔重心9u、下流開孔重心9dとして定めることができる。さらに、上流開孔重心9uと下流開孔重心9dとを通過して下流側に向くように、流路軸線方向10を定めることができる。図2(F)おいて、一点鎖線で描写した線が流路軸線方向10である。図2に示す例では、流路軸線方向10は、流路孔6を形成する、軸方向断面が真円の円筒形状の軸線方向と一致している。ここにおいて、プレートの摺動面に垂直な下流方向(摺動面垂直下流方向32)と流路軸線方向10とがなす角度を流路軸線傾斜角度αとおく。ここで、流路軸線方向を定めるのに円の中心ではなく開孔重心を用いているのは、開孔形状が真円でない場合にも普遍的に流路軸線方向を定義するためである。
図10に示す例では、上固定板3の下流開孔8dとスライド板4の上流開孔8u、スライド板4の下流開孔8dと下固定板5の上流開孔8uが、それぞれ一致するように、スライド板4の摺動位置が定まっており、即ちスライディングゲート1は全開の状態である(図10(D)参照)。図10に示すスライディングゲート1は、スライド板4を図の左方向に移動することにより、スライディングゲート1の開度を小さくすることができる。図11は、図10と同じスライディングゲート1について、開度を1/2とした状態を示している。スライド板4の位置をさらに図の左側に移動することにより、スライディングゲート1を全閉とすることができる。図2、図3に示す例でも同様である。図2はスライディングゲート1が全開であり、上固定板3の下流開孔8dとスライド板4の上流開孔8u、スライド板4の下流開孔8dと下固定板5の上流開孔8uが、それぞれ一致するように、スライド板4の摺動位置が定まっている。図3は図2と同じスライディングゲート1について、スライディングゲート1の開度が1/2の状態を示している。そこで、スライディングゲート1を閉とするときにスライド板4を摺動する方向を、以下「摺動閉方向33」と呼ぶ。
図2に示す本発明の例では、流路軸線方向10が摺動面垂直下流方向32に対して流路軸線傾斜角度αで傾いているため、流路軸線方向10を摺動面に投影した方向を摺動面流路軸線方向31としたとき、摺動面流路軸線方向31を定めることができる。図2(A)〜(C)、(F)それぞれ、摺動面流路軸線方向31を細線矢印で示している。なお、図2(A)〜(C)では、摺動面流路軸線方向31は流路軸線方向10と重なっている。また、図10に示す例では、流路軸線方向10が摺動面垂直下流方向32を向いているため、図10(A)〜(C)には摺動面流路軸線方向31が現れない。
次に、摺動面流路軸線方向31と摺動閉方向33との間の角度関係について定義する。摺動閉方向33に対し、摺動面流路軸線方向31が、摺動面垂直下流方向32に見て時計回りになす角度を流路軸線回転角度θと呼ぶ。流路軸線回転角度θは、±180°の範囲の角度として定義する。即ち、摺動面流路軸線方向31が、摺動面垂直下流方向32に見て時計回りに+180°を超える角度(θ’)となったときには、「θ=θ’−360°」として、角度θをマイナスの値として定める。角度θの下添え字として、最も上流側のプレートのθをθ1、その一つ下流側のプレートのθをθ2、さらに一つ下流側のプレートのθをθ3と順に番号を付ける。代表してθNと表現するとき、Nは1以上の整数でスライディングゲート1のプレート枚数までの数値を意味する。図2に示す例では、上固定板3は角度θ1=−45°、スライド板4は角度θ2=+90°、下固定板5は角度θ3=−135°となる。
さらに、スライディングゲート1において、相互に接する2枚のプレート間の流路軸線回転角度の関係について以下のように定義する。即ち、ΔθN=θN−θN+1としてΔθNを定める。ΔθNは、上記θNと同様、±180度の範囲の角度として定義する。即ち、ΔθNが+180°を超える角度(ΔθN’)となったときには、「ΔθN=ΔθN’−360°」として、ΔθNをマイナスの値として定める。また、ΔθNが−180°未満の角度(ΔθN’)となったときには、「ΔθN=ΔθN’+360°」として、ΔθNをプラスの値として定める。これにより、ΔθNは±180°の範囲内の数字となる。ここで、ΔθNが0°超+180°未満の場合には、上流から下流に向けて、流路軸線回転角度θNが反時計回りに変化していることを示す。逆に、ΔθNが−180°超0°未満の場合には、上流から下流に向けて、流路軸線回転角度θNが時計回りに変化していることを示す。図2に示す例では、Δθ1=θ1−θ2=−135°、Δθ2’=θ2−θ3=225°であるからΔθ2=Δθ2’−360°=−135°となる。Δθ1、Δθ2いずれも−180〜0°の範囲内にあるので、流路軸線回転角度が時計回りに変化していることを示す。
以上のような準備のもと、本発明のスライディングゲート1が具備すべき条件とその理由について説明する。
従来のスライディングゲート1においては、図10、図11に示すように、流路軸線方向10が摺動面に垂直であり、即ち流路軸線傾斜角度αが0°であり、傾きを有していなかった。それに対して本発明は、流路軸線方向10が摺動面垂直下流方向32に対して傾いており、流路軸線傾斜角度αが0°ではないことを第1の特徴とする。流路軸線が摺動面垂直下流方向32に対して傾いていることから、プレート内を流れる溶融金属は、摺動面垂直下流方向32の速度成分のみならず、摺動面垂直下流方向32に対して直角の速度成分(水平方向の速度成分)を有することとなる。本発明においては、流路軸線傾斜角度αが5°以上75°以下である。角度αを5°以上とすることにより、溶融金属は十分な水平方向の速度成分を持つこととなり、下記に示すように浸漬ノズル内における旋回流の形成を可能とする。角度αは、好ましくは15°以上、より好ましくは25°以上である。一方、角度αが大きすぎると耐火物の強度確保や損耗抑制の観点から好ましくないので、角度αを75°以下とする。角度αは、好ましくは65°以下、より好ましくは55°以下である。
連続鋳造中のスライディングゲート1の開口状況について、タンディッシュ内の湯面レベルが一定で、一定鋳造速度で鋳造を行っている定常状態においては、スライディングゲートの開口を全開(図10参照)とするのではなく、開度を絞った状態(図11参照)で鋳造が行えるよう、スライディングゲート流路孔断面積の選択が行われている。図11はスライディングゲート1の開度が1/2である。この場合、スライディングゲート1の開口面積は、真円である流路孔の断面積の0.31倍と計算される。定常の連続鋳造中において、このように絞られた小断面が開口面積となる結果、スライディングゲート1のスライド板4よりも下流側については、流路内を小断面の高速な流れが流れていく状況となる。
図3は、図2に示す形状の本発明のスライディングゲート1(開度全開)の開度を変更し、開度を1/2としたときのスライディングゲートを示している。図3(A)はA−A矢視図であり、上固定板3の下流開孔8dが一部実線、一部破線で描かれており、スライド板4については上流開孔8u(4)のみが同じく一部実線、一部破線で描かれている。図3(B)はB−B矢視図であり、スライド板4の上流開孔8uが全部実線、下流開孔8dが一部実線、一部破線で描かれており、下固定板5の上流開孔8uが同じく一部実線、一部破線で、下流開孔8dが全部破線で描かれている。図3(C)はC−C矢視図であり、下固定板5の上流開孔8uが全部実線、下流開孔8dが一部実線、一部破線で描かれている。
図3に示すように開度を1/2としたときの、スライディングゲートの流路孔内及び浸漬ノズル内の溶融金属の流れについて、図4に基づいて説明を行う。図4において、図4(A)はA−A矢視図であり、上固定板3の下流開孔8dが一部実線、一部破線で描かれており、スライド板4については上流開孔8uのみが同じく一部実線、一部破線で描かれている。図4(B)はB−B矢視図であり、上固定板3の下流開孔8d(3)の位置が2点鎖線で示され、スライド板4の上流開孔8uが全部実線、下流開孔8dが一部実線、一部破線で描かれており、下固定板5の上流開孔8uが同じく一部実線、一部破線で、下流開孔8dが全部破線で描かれている。図4(C)はC−C矢視図であり、スライド板4の下流開孔8d(4)の位置が2点鎖線で示され、下固定板5の上流開孔8uが全部実線、下流開孔8dが一部実線、一部破線で描かれている。また、溶融金属の流線18が、図4(A)〜(C)には太線矢印で、(D)(E)には太破線矢印で示されている。
図2、図3のスライディングゲート1については、前述のように、隣接する流路軸線回転角度θNの差ΔθNは、Δθ1=Δθ2=−135°であって、いずれもΔθNが−180°超0°未満であるから、上流から下流に向けて、流路軸線回転角度θNが時計回りに変化していることを示す。上固定板3の流路孔6内を流れる溶融金属流は、図4(A)に示すように、上固定板3の流路軸線方向10に沿って流れる。上固定板3とスライド板4の接触面では、上固定板3の下流開孔8d(図4(B)の2点鎖線)とスライド板4の上流開孔8u(図4(B)の実線)との重なり部(開口部)の小断面内を下流側に流下する。スライド板4の流路孔6内においては、上固定板3の下流開孔8d(図4(B)の2点鎖線)とスライド板4の上流開孔8u(図4(B)の実線)との重なり部(開口部)の小断面から流出した溶融金属流は、図4(B)に流線18を示すように、スライド板4の流路孔6の内側壁面(円筒面)に沿った旋回流を形成し、下流側の、スライド板4の下流開孔8d(図4(C)の2点鎖線)と下固定板5の上流開孔8u(図4(C)の実線)との重なり部(開口部)の小断面から、さらに下固定板5の流路孔6内に流出する。下固定板5の流路孔6内では、図4(C)に流線18を示すように、下固定板5の流路孔6の内側壁面(円筒面)に沿った旋回流を形成し、そのまま、下流側の浸漬ノズル11内に流出し、図4(D)(E)に示すように、流路内で流線18は旋回流を維持したまま、浸漬ノズル11内を下流側に移動していく。
図11に示すような従来のスライディングゲート1を用いた場合、スライディングゲート1の開口部から流出する際に溶融金属流が有している運動エネルギーのすべてが下流方向に向かう流速に費やされている。それに対して、図3に示すような本発明のスライディングゲート1を用いた場合、スライディングゲート1から流出する際に、溶融金属流の運動エネルギーは下流方向に向かう流速と旋回して浸漬ノズルの内周面を旋回する旋回速度とに分散されるので、図11に示す従来のスライディングゲート1と比較し、下流方向に向かう流速を抑制することが可能となる。
スライディングゲート1の流路孔6内に旋回流を形成し、スライディングゲート下流側の浸漬ノズル内においても旋回流を形成するための、隣接するプレートの流路軸線回転角度θN相互間の差である角度ΔθNの条件について説明する。前述のように、ΔθNは±180°の範囲内の角度として定義されている。ここにおいて、ΔθN=−10°超かつ+10°未満の場合には、流路軸線回転角度θNとθN+1の差異が小さすぎ、旋回流を形成できない。一方、ΔθNが+170°以上又は−170°以下の場合、ΔθNの絶対値が大きすぎ、かえって旋回流の形成を阻害することとなる。スライディングゲート1が2枚のプレートを有する場合、Δθ1のみが定義され、当該Δθ1が上記条件を満たしていればいい。スライディングゲート1が3枚以上のプレートを有する場合、Δθ1に加え、Δθ2、さらにはそれ以上のΔθNが定義される。そして、ΔθNがいずれも10°以上かつ170°未満、又は角度ΔθNがいずれも−170°超かつ−10°以下であることが必要である。これにより、プレートの1枚目と2枚目の流路軸線方向10が時計回りに変化するときには3枚目以降についても同じように時計回りに変化し、プレートの1枚目と2枚目の流路軸線方向10が反時計回りに変化するときには3枚目以降についても同じように反時計回りに変化するので、スライディングゲート内で旋回流を有効に形成することが可能となる。ΔθNのより好ましい範囲は、30°以上、165°未満、又は−165°超、−30°以下である。
スライディングゲート1を形成するプレートの数は、2枚もしくは3枚であると好ましい。図2〜図4に示す例は、上述のとおり、プレートの数が3枚の場合である。図5、図6は、プレートの数が2枚であり、上流側から1枚目が上固定板3、2枚目がスライド板4を構成している。図5は開度が全開、図6は開度が1/2の場合である。α=51.95°、θ1=−26.57°、θ2=+26.57°であり、Δθ1=−53.14°であって、時計回りの旋回流を形成することができる。スライディングゲート1を形成するプレートの数が2枚もしくは3枚であると好ましい理由は、スライディングゲートの絞り機構発現には最低2枚のプレートが必要であり、4枚以上のプレートは流量調整に不要で、プレート数の増加に伴いコストが上昇するからである。
プレートに形成する流路孔6については、図7に示すような形状の流路孔6とすることもできる。図7は上固定板3の一例を示す。プレートの上流面7uから厚みの途中までは、流路孔6の形状は、断面真円の円筒形状であって、円筒の軸線が摺動面垂直下流方向32に向いている。プレートの下流面7dから厚みの途中までは、流路孔6の形状は、断面真円の円筒形状であって、円筒の軸線が摺動面垂直下流方向32から傾斜して形成されている。プレートの厚み途中において、上流面7uからの流路孔6と下流面7dからの流路孔6が段差なく接続されている。このような形状の流路孔6を有するプレートにおいても、図7(D)に示すように、上流側表面開孔図形の重心(上流開孔重心9u)から下流側表面開孔図形の重心(下流開孔重心9d)に向く方向を流路軸線方向10として定義することができる。
なお、スライディングゲート1を構成するプレートの厚みは同一でもよいが、スライド板4が最も薄いなどプレート毎に厚みが異なっていても構わない。また、スライディングゲート各プレートの入口および出口の流路孔形状は同じ大きさの円でもよいが、これが楕円もしくは長円であっても、本発明の規定を満たす限りにおいては、旋回流を得ることが可能である。あるいはその開孔面積が各プレートの入口および出口で異なっていても構わない。
角度αについては、上固定板3の上部では0°、下部では30°といった具合に、途中から角度を付与しても構わない。また、徐々に角度を変更することも可能である。αは、全てのプレートで同一であっても異なっていても構わない。
《浸漬ノズル》
次に、連続鋳造用注湯装置20のうち、スライディングゲート1の下方に設けられる浸漬ノズル11について、図1、図12〜図14に基づいて説明する。
上記説明した本発明のスライディングゲート1を用い、その下方に浸漬ノズル11を設置したとき、浸漬ノズル内孔12には旋回流が形成される。この場合前述のように、通常の吐出孔を有する浸漬ノズルを使用すると、特許文献4に記載のように、ノズル内で遠心方向に押しまわされる旋回流は吐出孔全面で不均一な流速分布を形成し、本来、鋳型短辺に向かって鋳型長辺に平行に吐出するべき流れが、鋳型長辺に向いて吐出する(特許文献4の図6参照)。その結果、鋳型長辺の衝突時に著しい流速減衰が生じ、湯面における溶鋼流速が大きく低下する。この旋回流に起因する吐出方向の振れによる悪影響は、以下のようにすることで、払拭される。
すなわち、底部近傍に対向する2つの吐出孔13を有した連続鋳造用浸漬ノズル11を、上記本発明のスライディングゲート1の下流側に設置した際、2つの吐出孔13からの吐出流が矩形断面鋳型の長辺と平行(幅方向25)に吐出するように、吐出孔13の配置について、下記第1の形態、又は第2の形態を採用する。
まず、第1の形態について図12に基づいて説明する。
第1の形態において、本発明に係る浸漬ノズル11は、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔13を有し、吐出孔13の幅Wを浸漬ノズル内径Rよりも小さい矩形状となるように形成すると共に、これらの吐出孔13の一方の側壁14を浸漬ノズル内壁15に沿う旋回流17の旋回接線方向に倣って開孔する。以下、詳細に説明する。
吐出孔13は、浸漬ノズル11の側面に開孔している。吐出孔13の中心軸に垂直な面における断面形状を矩形状とする。矩形状とは、図12(A)に示すように、正方形又は長方形の形状であって、断面形状のコーナー部にR形状を有していても良い。
吐出孔断面形状を矩形状とする理由は、旋回により浸漬ノズル内円筒壁面を沿って流れる溶鋼がその周方向速度を保ったまま矩形型の吐出孔の縦辺に沿って吐出されることで、吐出流が鋳型短辺に向かって鋳型長辺に平行に吐出されるからである。例えば、円形の吐出孔とした場合、上記の浸漬ノズル内円筒壁面を沿う周方向の流れの大部分が円形吐出孔で減衰され、吐出流が鋳型短辺に向かって鋳型長辺に平行に吐出されにくい。
吐出孔13は浸漬ノズル11の底部近傍の側面に開孔する。底部近傍とは、鋳型内の溶湯に浸漬した浸漬ノズルにおいて、吐出孔13の全体が溶湯中に浸漬することができる位置を意味する(図1参照)。
図12(C)は、第1の形態を示す浸漬ノズルの平面断面図である。図12に示す例では、浸漬ノズル内孔12を流下する溶湯流は時計回りの旋回流17を形成している。図12(C)の右側に開孔する右側吐出孔13Rは、吐出方向左側に位置する左側面(一方の側壁14)が、接点16において浸漬ノズル内壁15に接するように配置されている。同じく図12(C)の左側に開孔する左側吐出孔13Lについても、吐出方向左側に位置する左側面(一方の側壁14)が、接点16において浸漬ノズル内壁15に接するように配置されている。このような配置について、「吐出孔の一方の側壁を浸漬ノズル内壁に沿う旋回流の旋回接線方向に倣って開孔」と表現している。2つの吐出孔13をこのように配置することにより、浸漬ノズル内壁15に沿って回転する時計回りの旋回流17は、2つの吐出孔13それぞれにおいて、旋回流17が何ら旋回エネルギーを損失することなく、吐出孔13から吐出することができる。また、2つの吐出孔13は、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように配置する。これにより、2つの吐出孔(13R、13L)それぞれの一方の側壁14(図に示す例では吐出方向左側の側壁)は互いに平行になるので、平行な方向を鋳型長辺の幅方向25と平行に配置することにより、鋳型内において、吐出孔13からの吐出流を長辺に平行な流れとすることができる。
吐出孔13の幅Wを浸漬ノズル内径Rよりも小さい矩形状としているので、図12(C)に示す2つの吐出孔(13R、13L)それぞれの吐出方向右側に位置する右側面(他方の側壁)が、浸漬ノズル内壁と交差するように配置されることとなる。
本発明の第1の形態においては、吐出孔周辺への非金属介在物付着が少なくなることが知られている(特許文献4)。
次に、第2の形態について、図13に基づいて説明する。
第2の形態において、図13(C)に示すように、本発明に係る浸漬ノズル11を、2つの吐出孔13それぞれの中心軸と鋳型長辺(幅方向25)と平行な線との間の振り角(ノズルの振り角φ)を、反旋回方向に2〜10°振った状態となるように設置する。これにより、2つの吐出孔13からの吐出流が矩形断面鋳型の長辺(幅方向25)と平行に吐出するようにすることができる。吐出孔からの吐出流と長辺との振り角の関係は、旋回速度や吐出孔形状、ノズル肉厚(吐出孔壁の厚み)等の影響を受けて変動する。従って、ノズルの振り角φの調整に際しては、吐出溶鋼の振り角を見ながら、ノズルの振り角φを反旋回方向に2〜10°の範囲内で調整することが望ましい。なお、吐出孔側壁角度が一定でない場合(例えば、末広がりの吐出孔)の吐出孔振れ角は、側壁角度平均値に対して定義するものとする。
上記第1の形態、第2の形態のいずれにおいても、吐出孔13の上壁24については、図14に示すように、直線状の上壁24であって、吐出孔13の吐出方向に平行な上壁24とすることができる。一方、本発明においてより好ましくは、図12、図13に示すように、吐出孔13の上壁24を半径が40mm以上、180mm以下の円弧状となし、浸漬ノズル内孔12の内壁15から吐出孔13上壁24に向って拡管状断面を有するように成形する。これにより、吐出孔上部への非金属介在物の付着が少なくなる。即ち、本発明の連続鋳造用注湯装置のより好ましい態様においては、吐出孔13の垂直断面において、浸漬ノズル内孔12と接する側の上壁24断面形状が半径40〜180mmの円弧形状であり、ノズル内孔12の内壁15から吐出孔13の上壁24に向って拡管状断面を有するように成形してなることを特徴とする。
上記第1の形態、第2の形態のいずれにおいても、浸漬ノズル内に溶融金属の旋回流が形成され、旋回流に作用する遠心力により2つの吐出孔に強制的に吐出流を分配するので、対称位置にある各吐出孔からの吐出流量が均等になる利点を有する。しかしながら、鋳込の進行とともに非金属介在物が付着して旋回流が不均等になると、各吐出孔からの吐出流量に差異が生じる場合がある。このような場合にも、図14〜図15に示すように、ノズル底部に深さが5〜30mmの滝壷状凹部19を有していると、比較的均等な吐出流量分配を維持できる。これは、滝壷状凹部19が偏った流れを再分配する作用を有するためである。この際、吐出孔13からの吐出角度ψは、図14に示すように水平(ψ=0°)としてもよいが、図15に示すように、吐出角度ψを下向き15°以上、40°以下に調整することが望ましい。吐出孔13からの吐出角度ψが下向き15°より浅いと鋳型短辺からの反転流と干渉し大きな湯面変動を生じることがある。湯面変動の増大は凝固シェルヘの非金属介在物付着やモールドパウダー巻き込み等の鋳片表面欠陥を発生させる。一方、旋回流ノズルの吐出孔からの吐出角度ψが下向き40°より深すぎる場合には、各吐出孔からの吐出流量が均等になる利点を有する旋回流ノズルを適用しているにもかかわらず、鋳型内流動に自励振動的片流れが発生し、流れが偏った側の湯面が大きく変動することがある。旋回流ノズルの吐出孔からの吐出角度ψが上記好適範囲内であれば、吐出流と鋳型短辺からの反転流との干渉が少なく、湯面変動に大きな影響を与えない。最も望ましい吐出孔からの吐出角度ψは下向き20°以上、30°以下である。
取鍋溶鋼量が350トンのスラブ連続鋳造装置(2ストランド)において、本発明を適用した。タンディッシュ容量は50トンであり、タンディッシュの底部に連続鋳造用注湯装置を設ける。連続鋳造用注湯装置は、溶融金属の流量を調整するスライディングゲートと、スライディングゲートの下方に設けられる浸漬ノズルとを有する。スライディングゲートは溶融金属が通過する流路孔が形成された3枚のプレートを有し、中央のプレートは摺動が可能なスライド板である。浸漬ノズルは、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔を有する。
スライディングゲートとして、浸漬ノズル内で旋回流を形成する本発明のスライディングゲート(以下「本発明ゲート」という。)と、従来から用いられている通常のスライディングゲート(以下「通常ゲート」という。)とを準備した。プレート厚みは、本発明ゲート、通常ゲートのいずれも35mmであり、プレートの流路孔径は、本発明ゲートがφ80mm、通常ゲートがφ75mmである。
プレート2の摺動面30に垂直な下流方向(摺動面垂直下流方向32)と流路軸線方向10とがなす流路軸線傾斜角度αについては、上固定板3のαをα1、スライド板4のαをα2、下固定板5のαをα3と順に番号を付ける。摺動面流路軸線方向31が摺動面垂直下流方向32に見て時計回りになす角度である流路軸線回転角度θについても同様に、上固定板3、スライド板4、下固定板5それぞれのθをθ1、θ2、θ3と順に番号を付ける。
本発明ゲートは、図2〜図4に示す形状を有し、α1=α3=35.531°、α2=32°であり、θ1=36.101°、θ2=90°、θ3=−143.899°(36.101−180)であり、浸漬ノズル内孔に流下する溶鋼流に時計回りの旋回流を形成する。通常ゲートは、図10、11に示す形状を有し、α1=α2=α3=0°であり、θ1、θ2、θ3は値がない。
浸漬ノズルとして、3種類のノズル(本発明旋回用ノズル、羽根付き旋回用ノズル、通常ノズル)を準備した。浸漬ノズル内孔の内径はいずれも、浸漬ノズル上方でφ100mm、中間位置より下方でφ80mmであり、浸漬ノズル外径はφ155mmである。吐出孔はいずれも、幅Wが55mm、上下長さが吐出孔出口で90mmの矩形形状であり、吐出角度ψが下向き10°である。また、浸漬ノズルの内孔と接する側の上壁断面形状が半径60mmの円弧形状であり、ノズル孔内壁から吐出孔上壁に向って拡管状断面を有するように成形してなる。滝壷状凹部19を有し、高さは10mmである。
本発明旋回ノズルと羽根付き旋回ノズルは、同じ吐出孔を有している。本発明旋回ノズルと羽根付き旋回ノズルの吐出孔は、図12に示す形状であり、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔を有し、吐出孔の幅は浸漬ノズル内径よりも小さい矩形状であり、これらの吐出孔の一方の側壁を浸漬ノズル内壁に沿う旋回流の旋回接線方向に倣って開孔している。即ち、旋回流が時計回りであることから、図12(C)の右側に開孔する右側吐出孔13Rは、吐出方向左側に位置する左側面(一方の側壁14)が、接点16において浸漬ノズル内壁15に接するように配置されている。
羽根付き旋回ノズルについては、吐出孔の形状が上記本発明旋回ノズルと同一であることに加え、浸漬ノズル内孔の上部に、特許文献4の図3に記載されているような旋回羽根を有している。
通常ノズルについては、平面視において吐出孔の中心軸が浸漬ノズルの中心軸と交差する形状であり、その他の形状については本発明旋回ノズルと同様である。
連続鋳造中における、鋳型内溶鋼の不均一な流れ(片流れ)の状況を定量的に評価するため、「湯面位置標準偏差」指標を導入した。鋳型内の短辺から約400mm位置の湯面レベルを、渦流センサで連続的に計測した。鋳造速度1.6m/minの一定速度で連続鋳造を行い、湯面レベルを5分間計測し、湯面レベルの標準偏差を算出し、「湯面位置標準偏差」とした。単位はmmである。
連続鋳造用注湯装置の耐久性について、連続鋳造用注湯装置耐火物を交換なしで使用できる最長の鋳込み時間(以下「交換なし鋳込み時間」)に基づいて評価した。連続鋳造用注湯装置のスライディングゲートとして通常ゲートを用い、浸漬ノズルとして通常ノズルを用いた条件(試験条件D)における交換なし鋳込み時間を基準(1.0)とし、各条件の交換なし鋳込み時間を指数化し、「耐久性指数」とした。
連続鋳造用注湯装置として使用したスライディングゲート、浸漬ノズルの条件、鋳造結果について表1に示す。
Figure 2020075268
従来例である試験条件Dでは、湯面位置標準偏差が2.8、耐久性指標は1.0(基準)であった。試験条件Bは、浸漬ノズルとして羽根付き旋回ノズルを用いた結果として、湯面位置標準偏差は1.0と良好であったが、旋回羽根の溶損が早期に進行したことから、耐久性指標が0.5と不良であった。試験条件C(参考例)は、本発明ゲートを用いた結果として浸漬ノズル内孔に旋回流は形成できたものの、吐出孔形状が通常の吐出孔であったため、ノズル内で遠心方向に押しまわされる旋回流は吐出孔全面で不均一な流速分布を形成したと考えられ、その結果、時折吐出流が長辺にぶつかる挙動を見せたためか、旋回の無い試験条件Dに比べると標準偏差は低位なものの、湯面位置標準偏差は1.5にとどまった。
本発明例である試験条件Aは、浸漬ノズル内での旋回流の効果を十分に享受し、両吐出流の変動が小さいため片流れが少なく、吐出孔全面で均一な流速分布を形成したため吐出流は長辺にぶつかることなく短辺に向かって流れ、湯面位置標準偏差が1.1と良好であった。
また、スライディングゲートとして本発明の旋回ゲートを用いた結果として、スライディングゲートでの溶鋼流れのよどみ部が少ないため、地金付き、閉塞が発生しづらく、操業上の問題が生じることなく、長時間にわたって鋳込みを継続することができた。さらに、吐出孔形状を本発明の吐出孔形状としたことから、吐出後部でのよどみ部が少なく、耐久性指標が1.3であって最良の結果を得ることができた。
1 スライディングゲート
2 プレート
3 上固定板
4 スライド板
5 下固定板
6 流路孔
7u 上流面(上流側表面)
7d 下流面(下流側表面)
8u 上流開孔(上流側表面開孔)
8d 下流開孔(下流側表面開孔)
9u 上流開孔重心(上流側表面開孔図形重心)
9d 下流開孔重心(下流側表面海溝図面重心)
10 流路軸線方向
11 浸漬ノズル
12 浸漬ノズル内孔
13 吐出孔
14 一方の側壁
15 内壁
16 接点
17 旋回流
18 流線
19 滝壷状凹部
20 連続鋳造用注湯装置
21 タンディッシュ
22 鋳型
23 溶融金属
24 上壁
25 幅方向
30 摺動面
31 摺動面流路軸線方向
32 摺動面垂直下流方向
33 摺動閉方向
α 流路軸線傾斜角度
θ 流路軸線回転角度
φ 振り角
ψ 吐出角度

Claims (4)

  1. 溶融金属を鋳型内に注湯するための連続鋳造用注湯装置であって、
    溶融金属の流量を調整するスライディングゲートと、前記スライディングゲートの下方に設けられる浸漬ノズルとを有し、
    前記スライディングゲートは溶融金属が通過する流路孔が形成された複数のプレートを有し、前記プレートのうちの少なくとも1枚のプレートは摺動が可能なスライド板であり、
    それぞれのプレートにおける流路孔は、プレートの表面のうち、通過する溶融金属の上流側に位置する上流側表面に上流側表面開孔を形成し、下流側に位置する下流側表面に下流側表面開孔を形成し、上流側表面開孔図形の重心から下流側表面開孔図形の重心に向く方向を流路軸線方向とし、
    プレートの摺動面に垂直な下流方向(以下「摺動面垂直下流方向」という。)と前記流路軸線方向とがなす流路軸線傾斜角度αが5°以上75°以下であり、
    前記流路軸線方向を摺動面に投影した方向を摺動面流路軸線方向と呼び、スライディングゲートを閉とするときに前記スライド板を摺動する方向を摺動閉方向と呼び、摺動閉方向に対し、前記摺動面流路軸線方向が、前記摺動面垂直下流方向に見て時計回りになす角度を流路軸線回転角度θ(±180度の範囲)と呼び、当該流路軸線回転角度θは、隣接するプレート間で異なっており、最も上流側のプレートのθをθ1、その一つ下流側のプレートのθをθ2、さらに一つ下流側のプレートのθをθ3と順に番号を付け、ΔθN=θN−θN+1(Nは1以上の整数でプレートの枚数−1まで)としたとき、
    角度ΔθNがいずれも10°以上かつ170°未満であって浸漬ノズル内に反時計回り旋回流を形成し、又は角度ΔθNがいずれも−170°超かつ−10°以下であって浸漬ノズル内に時計回り旋回流を形成し、
    前記浸漬ノズルは、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔を有し、吐出孔の幅を浸漬ノズル内径よりも小さい矩形状となるように形成すると共に、これらの吐出孔の一方の側壁を浸漬ノズル内壁に沿う旋回流の旋回接線方向に倣って開孔してなることを特徴とする連続鋳造用注湯装置。
  2. 請求項1に記載の注湯装置であって、前記浸漬ノズルは、請求項1に記載の吐出孔に替え、浸漬ノズル中心軸に対し点対称となるように底部近傍に開孔させた対向する2つの吐出孔を有し、2つの吐出孔が鋳型長辺と平行な線から反旋回方向に2〜10°振った状態となるように開孔してなることを特徴とする連続鋳造用注湯装置。
  3. 前記吐出孔の垂直断面において、浸漬ノズル内孔と接する側の上壁断面形状が半径40〜180mmの円弧形状であり、浸漬ノズル内孔の内壁から吐出孔上壁に向って拡管状断面を有するように成形してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の連続鋳造用注湯装置。
  4. スライディングゲートを形成するプレートの数が2枚もしくは3枚でありスライド板が1枚であることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の連続鋳造用注湯装置。
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