JP2000158126A - 溶融金属排出用スライドゲートプレート - Google Patents

溶融金属排出用スライドゲートプレート

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JP2000158126A
JP2000158126A JP10353897A JP35389798A JP2000158126A JP 2000158126 A JP2000158126 A JP 2000158126A JP 10353897 A JP10353897 A JP 10353897A JP 35389798 A JP35389798 A JP 35389798A JP 2000158126 A JP2000158126 A JP 2000158126A
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molten metal
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gate plate
hole
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JP10353897A
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Isao Watanabe
勲 渡辺
Tetsuo Fushimi
哲郎 伏見
Kazuo Ito
和男 伊藤
Osamu Morita
修 森田
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Coorstek KK
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Toshiba Ceramics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のガス吹き込み用小孔を設けた固定盤を
備えるSGプレートにおいて、溶融金属通過孔の閉塞を
防止することができる溶融金属排出用スライドゲートプ
レートを提供する。 【解決手段】 前記固定盤1の水平面内において通過孔
2a中心と通過孔外周を結ぶ線分を仮定して、前記通過
孔平面を2以上の領域に仮想的に等分割したとき、固定
盤1に設けられた前記ガス吹き込み用小孔2bが、前記
2以上に等分割された各領域内に配列形成されていると
共に前記各領域内に配列された小孔2bが、各領域を画
定する線分のいずれか一方に対し平行に形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋、タンディシ
ュ等の溶融金属収容容器から溶融金属を排出する際に用
いられる溶融金属排出用スライドゲートプレートに関
し、より詳細には、溶融金属排出時における溶融金属の
凝固又は同伴される金属酸化物等による通過孔の閉塞を
防止する溶融金属排出用スライドゲートプレートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】スライドゲートプレート(以下SGプレ
ートと称する)は、取鍋、タンディシュ等の溶融金属収
容容器から溶融金属を排出する際の溶融金属流量の制御
手段として広く採用されている。SGプレートは、一般
に、例えば図6に示したように円形の溶融金属通過孔1
2a、12bを有した固定盤11a、11bと摺動盤1
3を備え、前記摺動盤13を固定盤11a、11bに対
して摺動変位させて溶融金属の流量制御を行っている。
しかしながら、このSGプレートの溶融金属通過孔12
a、12bは溶融金属の凝固あるいは溶融金属中に存在
する金属酸化物等により使用中に、閉塞あるいは部分的
に閉塞し、溶融金属の流れを阻害することがあった。
【0003】このSGプレートにおける溶融金属通過孔
の閉塞を防止するために従来から様々な対応策や手法が
試みられており、例えば、特公昭49−21016号公
報には、固定盤の溶融金属通過孔の周壁にリング状の多
孔質耐火物を嵌着し、前記環状の多孔質耐火物中の多数
の細孔を介してアルゴンガスなどの不活性ガスを前記通
過孔内に吹き込むようにしたSGプレートが開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記S
Gプレートでは、リング状体が高アルミナ質の多孔質耐
火物で形成されるため、溶融金属中に介在する前記金属
酸化物等が周壁等に付着しやすく、また多孔質耐火物の
細孔は小さく、しかも複雑に屈曲、交叉しているため、
ガスの吹き込みによって得られる気泡も小さく細かい。
そのため、溶融金属通過孔を流れる溶融金属の攪拌力が
小さく、攪拌力の不足により通過孔の閉塞を完全に抑制
することは困難であった。また、前記リング状体は、多
孔質であるため母材であるSGプレートと比較して耐食
性に劣り、摩耗損失が大きく耐久性にも問題を有してい
た。
【0005】このリング状体の課題を解決するものとし
て、図7に示すようなリング状体14の材質として多孔
質体を使用せず、例えばアルミナカーボン質等の母材と
同様な緻密質材を用い、これにレーザ加工等によって、
通過孔14aの中心に向けた多数の小孔14bを穿ち、
その小孔14bを介して溶融金属通過孔14a内にガス
を吹き込むことを特徴とするSGプレート(上固定盤1
1a)が提案されている。なお、図7中、符号15は通
過孔14a内に吹き込まれるガスを供給するガス供給管
であり、図8は図7に示したSGプレ−トの縦断面図で
ある。
【0006】しかしながら、このSGプレートにあって
も、例えば図7の符号aに示すように、ガス流の充分な
流通がない、いわゆるデッドゾーンと呼ばれるガス滞留
部分が、ガス吹き込み用の小孔14bと小孔14bの間
に生ずる。また、図8に示すように、リング状体14に
形成されるガス吹き込み用の小孔14bの最下部よりも
下の領域にもガスが攪拌されない部分bが生じる。この
ように提案された前記SGプレートもまた、溶融金属通
過孔の閉塞を完全に抑止できるとは言い難いものであっ
た。
【0007】また、前記SGプレートの課題を解決する
ものとして、特公平3−75260号公報に記載されて
いるようなSGプレートの発明が提案されている。即
ち、図9に基づいて説明すると、リング状体16のガス
供給用小孔16bを溶融金属通過孔16aの中心に対し
て螺旋状に、かつ下向きに傾斜させて形成することによ
り、デッドゾーンを減少させ、溶融金属通過孔16aの
閉塞を防止することを特徴とするSGプレートの発明が
提案されている。しかし、このSGプレートにおいて
も、図9中のc部に近くなるほどその攪拌力は減少する
と考えられ、やはり溶融金属通過孔16aの閉塞を完全
に防止するとは言い難いものであった。
【0008】また、図10に示すように、溶融金属通過
孔14aの閉塞は、特に通過孔14aの少なくとも一部
がスライド盤(摺動盤)13によって閉じられ絞り鋳込
みされている場合に、上固定盤11aの溶融金属通過孔
12aとスライド盤13の摺動面によって形成される部
分dに発生することが多い。
【0009】この問題の解決するSGプレートとして、
特開平3−80575号公報に提案されている。このS
Gプレートは、図11に示すように、リング状体17に
形成されるガス吹き込み用の小孔17bの形成密度が、
摺動方向側とその反対側において異なるように配列され
ている点に特徴がある。しかしながら、このSGプレー
トにあっても、摺動方向側小孔間17bに、図11のe
に示すようなデッドゾーンが形成される。また図8に示
したリング状1体17の最下部の小孔17bよりも下の
領域(図8の符号bの部分)での攪拌効果を期待するこ
とができない。一方、攪拌力を向上させるため、小孔1
8bの間隔を接近させると、小孔18bの間に亀裂が発
生する虞が大きくなる。
【0010】本発明は、上記技術的課題を解決するため
になされたものであり、複数のガス吹き込み用小孔を設
けた固定盤を備えるSGプレートにおいて、溶融金属通
過孔の閉塞を防止することができる溶融金属排出用スラ
イドゲートプレートを提供することを目的とひするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる溶融金属
排出用スライドゲートプレートよれば、溶融金属収容容
器の底部から溶融金属を排出する通過孔を有し、かつ前
記通過孔内へ気体を導入する複数のガス吹き込み用小孔
が設けられた固定盤と、前記固定盤に対してスライド可
能に形成され、この摺動変位により前記固定盤の通過孔
を開閉する摺動盤とを備えた溶融金属排出用スライドゲ
ートプレートにおいて、前記固定盤の水平面内において
通過孔中心と通過孔外周を結ぶ線分を仮定して、前記通
過孔平面を2以上の領域に仮想的に等分割したとき、固
定盤に設けられた前記ガス吹き込み用小孔が、前記2以
上に等分割された各領域内に配列形成されていると共に
前記各領域内に配列された小孔が、各領域を画定する線
分のいずれか一方に対し平行に形成されていることを特
徴としている。
【0012】このように形成された小孔から噴出された
ガス流は、前記金属通過孔内の周壁部に沿って、その中
心軸を中心として回転する渦流を形成しながら溶融金属
と共に下方に移動する。そのためスライドゲートプレー
トの溶融金属通過孔内において、ガス流が滞留する部
分、即ちデッドゾ−ン部分がないため、溶融金属の凝固
や金属酸化物の通過孔周壁部の付着が抑制され、通過孔
の閉塞が防止される。
【0013】ここで、前記固定盤は、前記通過孔内へ気
体を導入できるようにレーザ加工により形成された複数
のガス吹き込み用小孔が設けられた環状体が嵌合装着さ
れた固定盤であることが望ましい。このような環状体を
用いることによって、その材質を例えばアルミナカーボ
ン質等の緻密質材を用いることができ、また、溶損した
場合に等前記環状体を容易に交換することができ、スラ
イドゲートプレートを長期間にわたって使用することが
できる。
【0014】また、前記ガス吹き込み用の小孔が、通過
孔の縦方向に複数段形成され、かつ各段における小孔の
配列が同一であることが望ましい。また、前記ガス吹き
込み用の小孔が、通過孔の縦方向に複数段形成され、か
つ一の段に形成された小孔の配列が、前記一の段に隣接
する段に形成された小孔の配列と一定の角度をもって変
位した位置に形成されていることが望ましい。
【0015】このように、本発明の溶融金属排出用スラ
イドゲートプレートの内でも、前記環状体に設けられた
ガス吹き込み用の小孔配列が、段状に複数段形成され、
かつ各段の小孔の配列が同一である態様のもの、あるい
はガス吹き込み用の小孔が、通過孔の縦方向に複数段形
成され、かつ一の段に形成された小孔の配列が、前記一
の段に隣接する段に形成された小孔の配列と一定の角度
をもって変位した位置に形成配列されている態様のもの
は、吹き込みガスの渦流の生成状態が良好で、上記デッ
ドゾ−ン部分がほとんどなく、特に溶融金属の凝固や金
属酸化物の通過孔周壁部の付着が抑制され、通過孔の閉
塞が防止される。
【0016】更に、前記ガス吹き込み用の小孔の口径が
0.05乃至1.5mmの範囲にあることが望ましい。
小孔が0.05mm以上の直径を有しているため、溶融
金属通過孔の閉塞を防止するのに充分な量のガスが供給
することができ、かつ1.5mm以下の直径を有してい
るため、溶融金属が小孔内に浸入し、前記小孔を詰まら
せることがない。
【0017】また、前記ガス吹き込み用の小孔の配列に
おける隣り合う小孔との距離が3乃至5mmの範囲にあ
ることが望ましい。また、前記複数段に形成されたガス
吹き込み用の小孔における、一の段に形成された小孔と
これに隣接する段に形成された小孔との距離が、少なく
とも3mm以上であることが望ましい。このような間隔
にガス吹き込み用の小孔を形成することにより、固定盤
あるいは環状体の機械的強度を損なうことはない。
【0018】以上のように、本発明は、取鍋、タンディ
ッシュ等の溶融金属を排出するための溶融金属排出用ス
ライドプレートにおいて、固定盤にガス吹き込み用の小
孔を特徴ある特定方向、配列、形状に形成したことによ
り、従来の溶融金属排出用スライドプレートの問題点で
ある攪拌力不足及び小孔間あるいは小孔下部領域のデッ
ドゾーンを減少させることができ、溶融金属通過孔の閉
塞の防止に優れた効果を発揮するものである。特に、絞
り鋳込みされている場合に、従来スライドプレートにお
いてしばしば発生した特定領域での閉塞防止に特に効果
をもたらすものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明にかかるSGプレート
の実施形態について、図1乃至図5に基づいて詳細に説
明する。本発明にかかるSGプレートは、溶融金属通過
孔へ気体を導入するための環状体(リング体)に形成さ
れたガス吹き込み用の小孔の形成方向が、環状体のリン
グ環状面から見た平面において、環状体の中心と外周部
を結ぶ線分によって少なくとも2領域以上に等分割した
とき、前記分割された各領域内における全ての小孔が、
領域を画定する前記2直線分のいずれか一方に対して平
行に形成されていることを特徴としている。本発明は、
環状体の水平面内を均等に2分割、3分割あるいはそれ
以上に等分割した場合等、種々の等分割態様のSGプレ
ートを包含するものであるが、以下の説明においては、
説明の便宜上、4等分割したSGプレートの場合につい
て、主として説明する。
【0020】図1は、固定盤1に嵌合する環状体2にお
いて、溶融金属通過孔2aの中心(O)を通る線により
環状体を、仮想上、均等に4分割した場合のガス吹き込
み用小孔2bの配列した例を示す平面図である。
【0021】このSGプレートの環状体2は、図1に示
すように直線OA及び直線OBによって画定された領域
AB内に、直線OAに対して平行に小孔2b(g1、g
2、g3、…gn)が、環状体側壁を貫通して配列形成
される。また、直線OB及びOCで画定された領域BC
内に、直線OBに対して平行に小孔2b(h1、h2、
h3、…hn)が、環状体側壁を貫通して配列形成され
る。同様に、直線OC及びOD、直線OD及びOAで画
定された領域CD及びADにおいて、直線OCに対して
平行に小孔2b(i1、i2、i3、…in)(領域C
D)等、直線ODに対して平行に小孔2b(j1、j
2、j3、…jn)(領域AD)等が配列形成されてい
る。
【0022】そして、このように構成された環状体を有
するSGプレ−トでは、上記領域AB内を流下する溶融
金属は小孔2b(g1〜gn)から噴出する例えば、H
e、Ar、Ne等の不活性ガスにより攪拌され、領域B
C内に移動する。また、領域BC内の溶融金属は小孔2
b(h1〜hn)から噴出する不活性ガスにより攪拌さ
れ、領域CD内に移動する。同様に領域CD内の溶融金
属は領域ADへと移動する。これを順次繰り返すことに
より、例えば図2に示すように溶融金属が旋回流となっ
て溶融金属通過孔内を移動流下する。
【0023】即ち、図1中の線OAに近い小孔(図1に
おいて、例えばg1、g2等)から噴出するガスは、比
較的に溶融金属通過孔の中心部O方向に向かって噴出す
るため、従来のSGプレートの場合のような孔中心付近
の攪拌力の低下を防ぐことができる。逆に線OAから遠
い小孔(図1において、例えばg3、g4等)からのガ
スは環状体内周壁に沿って噴出するため、図7に示した
a部のようなガスの噴出のない部分においても充分に攪
拌効果が得られる。また、溶融金属が旋回流となること
により、図10のd部のような、固定盤の溶融金属通過
孔とスライド盤(摺動盤)摺動面によって形成される部
分においても溶融金属が滞留することはない。その結果
として不純物の付着・堆積を防止し、溶融金属凝固等に
よる通過孔2aの閉塞を抑制することができる。
【0024】なお、このガス吹き込み用の小孔2bは、
溶融金属通過孔2aの閉塞を防止するのに充分な量のガ
スが供給されるように好ましくは0.05mm以上の直
径を有し、かつ溶融金属が小孔2b内に浸入し、前記小
孔2bを詰まらせることがないよう好ましくは1.5m
m以下の直径を有するよう形成する。上記ガス吹き込み
用小孔2bの直径は、0.1mm以上、1.0mm以下
の範囲に形成することが特に好ましい。
【0025】また一領域内における水平面内に形成され
る小孔の数は、本発明の目的とする作用効果が奏される
限り特に限定されるものでなく、環状体(リング体)の
形状(大きさ、厚み)、使用条件(必要ガス量)等を考
慮して、適宜設定する。また、隣り合う、小孔の間隔
(距離)は小孔形成時あるいは使用時に亀裂が生じるの
を防止する等の機械的強度の観点から3mm以上が好ま
しく、より好ましくは、5mm以上の間隔に形成する。
上記ガス吹き込み用小孔2bは、比較的細い口径の小孔
群を形成すると共に、小孔形成時及び使用時に小孔間の
ひび割れ等を防止するために、通常レーザ加工により形
成される。
【0026】また、図4に示すように、水平面内に配列
された小孔群を上下方向に間隔をおいて複数段形成する
ことが好ましく、これにより上述のガス吹き込みによる
攪拌効果を一層良好に達成することができる。
【0027】具体的に、図3(a)、(b)、(c)及
び図4(a)に基づいて説明する。なお、図3は環状体
の小孔配列を示す横断面図であって、(a)、(b)、
(c)は、各段における横断面図である。図4は、環状
体の側面図である。これら図に示した環状体2は、水平
面内において環状体2のを通過孔2a中心と外周部を結
ぶ線分により均等に4分割し、本発明の規定条件を満た
す配列の小孔2b群を配設し、1段目の小孔2b群とす
る(図3(a))。そして、線分OAに対して角度とし
てθ度回転させた小孔2b群配列を2段目とする(図3
(b))。更に、線分OA’に対して角度θ回転させた
配列を3段目とする(図3(c))。このように小孔2
bを形成することにより、図4(a)に示すように各段
の小孔2bは環状体2の一定方向に変位した位置に配列
される。
【0028】このように小孔群を上下方向に間隔をおい
て複数段形成する場合において、隣合う段の、一の段の
水平面内に配列される小孔の形成方向が、他の段の水平
面内に配列される小孔の形成方向に対して、少なくとも
0度以上の角度θを有していることが特に好ましい。即
ち、一の段に形成された小孔の配列が、前記一の段に隣
接する段に形成された小孔の配列と一定の角度θをもっ
て変位した位置に形成されていることが好ましい。
【0029】この角度θ及び段数はリング形状(大き
さ、厚み)、使用条件(必要ガス量)等を考慮して適宜
設定する。もちろん、本発明においては、図3、図4
(a)に例示したように必ずしも一定角度θずつ回転さ
せる必要はなく、例えば、図4(b)に示すように全て
の段において角度0度、即ち全て同じ位置(同一)に配
列されていても差し支えない。また、図4(c)に示す
ように、1段目と3段目あるいは1段目と4段目など一
部の段において同じ位置に配列されていても良く、これ
らはいずれも本発明の範囲に包含される。
【0030】しかし、一般に、上記角度θを0≦θ<3
60度/n(nは領域分割数を表す)の範囲、例えば4
分割領域の場合、0≦θ<90度、に設定することが本
発明の目的とする効果を有効に達成する観点からより好
ましい。ちなみに、上記角度θが360度/n、4分割
では90度の場合、隣り合う段の小孔配列方向は同じと
なり、角度0度の場合と等しくなる。
【0031】また、段数を1乃至5段程度の範囲に設定
することが、環状体2の機械的強度を必要とする強度以
上に維持することができる。更に、段の間の距離(垂直
方向の小孔間距離は、各段小孔の間に亀裂等が発生する
のを回避する観点等から3mm以上であることが好まし
い。なお、図5(a)に、線OA(線OB)により環状
体2(リング体)を均等に2分割(0≦θ<180度)
すると共に、小孔2bが3段に形成された態様の小孔配
列の例を示す。また、図5(b)に、線OA、OB及び
線OCにより環状体2を均等に3分割(0≦θ<120
度)すると共に、小孔2bが2段に形成された態様の小
孔配列の例を示す。
【0032】上記実施形態では、固定盤に環状体を嵌
合、装着した場合について説明したが、固定盤自体にガ
ス吹き込み用小孔を形成してもよい。また、ガス吹き込
み用小孔が形成される環状体、あるいは固定盤の材質
は、特に限定されるものではなく、例えば、アルミナ・
(ジルコニア)・カーボン系耐火物、高アルミナ質、ジ
ルコニア質耐火物を用いることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる溶融金属
排出用スライドゲートプレートは、固定盤にガス吹き込
み用の小孔を特徴ある特定方向、配列、形状に形成した
ことにより、従来の溶融金属排出用スライドプレートの
課題である攪拌力不足及び小孔間あるいは小孔下部領域
のデッドゾーンを減少させることができ、溶融金属通過
孔の閉塞を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかるスライドゲートプレー
トの一実施形態を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明にかかるスライドゲートプレー
トの溶融金属の流動状態を模式的に示した図である。
【図3】図3は、本発明のにかかるスライドゲートプレ
ートの他の実施形態を示す断面図であって、(a)は図
4のI−I断面(1段目)、(b)はII−II断面
(2段目)、(c)はIII−III断面(3段目)を
示す図である。
【図4】図4は、本発明にかかるガス吹き込み用小孔の
配列態様例を示す側面図である。
【図5】図5は、本発明にかかるガス吹き込み用小孔の
他の態様の配列例を示す断面図であって、(a)は等分
割2領域の場合の配列例を示す図、(b)は3領域等分
割の場合の配列例を示す図である。
【図6】図6は、従来の溶融金属排出用スライドゲート
プレートの一例を示す図である。
【図7】図7は、従来のスライドゲートプレートにおけ
るガス吹き込み用小孔配列態様と吹き込みガスの滞留部
を示す平面図である。
【図8】図8は、図7のスライドゲートプレートの上固
定盤の側面断面図である。
【図9】図9は、従来の他のスライドゲートプレート固
定盤リングのガス吹き込み用小孔配設態様と吹き込みガ
スの滞留部を示す平面図である。
【図10】図10は、従来のスライドゲートプレートに
おける絞り鋳込み操作の際の吹き込みガス滞留部を示す
側面断面図である。
【図11】図11は、従来のスライドゲートプレートに
おける小孔間に存在するガス滞留部を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 固定盤(上部) 2 環状体(リング体) 2a 溶融金属通過孔 2b 小孔 a、b、c、d、e ガス滞留部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 和男 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 森田 修 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 Fターム(参考) 4E014 MA06 MA11 MA20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属収容容器の底部から溶融金属を
    排出する通過孔を有し、かつ前記通過孔内へ気体を導入
    する複数のガス吹き込み用小孔が設けられた固定盤と、
    前記固定盤に対してスライド可能に形成され、この摺動
    変位により前記固定盤の通過孔を開閉する摺動盤とを備
    えた溶融金属排出用スライドゲートプレートにおいて、 前記固定盤の水平面内において通過孔中心と通過孔外周
    を結ぶ線分を仮定して、前記通過孔平面を2以上の領域
    に仮想的に等分割したとき、固定盤に設けられた前記ガ
    ス吹き込み用小孔が、前記2以上に等分割された各領域
    内に配列形成されていると共に前記各領域内に配列され
    た小孔が、各領域を画定する線分のいずれか一方に対し
    平行に形成されていることを特徴とする溶融金属排出用
    スライドゲートプレート。
  2. 【請求項2】 前記固定盤は、前記通過孔内へ気体を導
    入できるようにレーザ加工により形成された複数のガス
    吹き込み用小孔が設けられた環状体が嵌合装着された固
    定盤であることを特徴とする請求項1に記載された溶融
    金属排出用スライドゲートプレート。
  3. 【請求項3】 前記ガス吹き込み用の小孔が、通過孔の
    縦方向に複数段形成され、かつ各段における小孔の配列
    が同一であることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載された溶融金属排出用スライドゲートプレート。
  4. 【請求項4】 前記ガス吹き込み用の小孔が、通過孔の
    縦方向に複数段形成され、かつ一の段に形成された小孔
    の配列が、前記一の段に隣接する段に形成された小孔の
    配列と一定の角度をもって変位した位置に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載され
    た溶融金属排出用スライドゲートプレート。
  5. 【請求項5】 前記ガス吹き込み用の小孔の口径が0.
    05乃至1.5mmの範囲にあることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれかに記載された溶融金属排出
    用スライドゲートプレート。
  6. 【請求項6】 前記ガス吹き込み用の小孔の配列におけ
    る隣り合う小孔との距離が3乃至5mmの範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    された溶融金属排出用スライドゲートプレート。
  7. 【請求項7】 前記複数段に形成されたガス吹き込み用
    の小孔における、一の段に形成された小孔とこれに隣接
    する段に形成された小孔との距離が、少なくとも3mm
    以上であることを特徴とする請求項3または請求項5の
    いずれかに記載された溶融金属排出用スライドゲートプ
    レート。
JP10353897A 1998-11-27 1998-11-27 溶融金属排出用スライドゲートプレート Pending JP2000158126A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101443784B1 (ko) 2012-04-19 2014-09-23 주식회사 포스코 슬라이딩 게이트
EP3825034A1 (en) * 2019-11-25 2021-05-26 Tokyo Yogyo Kabushiki Kaisha Slide plate and fixed plate of molten metal discharging apparatus and methods of recycling associated

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