JP2020073330A - 防湿化粧板および建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質基材と防湿シートとの接着性を高めた防湿化粧板及び建具を提供する。【解決手段】木質基材2と、木質基材2の一方の面2a側に設けられた化粧シート4と、木質基材2の他方の面2b側に設けられた防湿シート6と、を備える。防湿シート6の一方の面(木質基材側の面)6aには、表面濡れ性が改質された表面濡れ性改質部が設けられている。表面濡れ性改質部は、例えば、プラズマを利用したリアクティブエッチング処理を施すことにより形成される。木質基材2と防湿シート6とを接着する第2の接着層5は、ウレタン結合を有するエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、防湿化粧板および建具に関し、例えば、室内ドア、キッチンドア、収納ドア又は襖などの建具に用いられる防湿化粧板及び、この防湿化粧板を備える建具に関するものである。
室内のドアパネルなどの化粧板では、室内雰囲気での温度や湿度の変化による吸湿・放湿などが原因で発生する基材の反りを防止するために、化粧板を構成する木質基材の表面に防湿シートが貼り合わされる場合がある。すなわち、化粧板は、合板、中密度繊維板(MDF)、ベニア板、ボード材、その他の多層構造の木質基材の表面に、隠蔽性を与えるためのベタ印刷層や意匠性を向上させるための絵柄摸様層を印刷した化粧シートを貼り合わせて構成される。そして、これらの化粧板には、温度や湿度による変形(反り、寸法変化)を防止するために、木質基材の裏面に塗料を塗ったり、防湿シートを貼り合せたりする方法が知られている。なお、防湿シートとして、特許文献1に開示されたものがある。
特許第4946350号公報
木質基材と防湿シートとの間に単に接着剤を塗布するだけでは、十分な接着性が見込めない場合がある。特に、温度や湿度の変化が大きい環境下に化粧板が長期間置かれる場合、木質基材と防湿シートとの接着性を十分に維持することは困難である。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、木質基材と防湿シートとの接着性を高めた防湿化粧板及び建具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る防湿化粧板は、木質基材と、前記木質基材の一方の面側に設けられた化粧シートと、前記木質基材の他方の面側に設けられた防湿シートと、を備え、前記防湿シートの前記木質基材側の面には、表面濡れ性が改質された表面濡れ性改質部が設けられており、前記木質基材と前記防湿シートとを接着する接着層は、ウレタン結合を有するエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含むことを特徴とする。
ここで、表面濡れ性改質部は、例えば、リアクティブエッチング処理(すなわち、リアクティブイオンエッチング(RIE)処理)などの物理的な表面改質処理で形成される。リアクティブエッチング処理は、プラズマを利用したエッチング処理である。
また、本発明の別の態様に係る建具は、上記の防湿化粧板と、芯材とを備え、前記芯材の少なくとも一方の面側に前記防湿化粧板が貼り付けられていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、木質基材と防湿シートとの接着性を高めた防湿化粧板及び建具を提供することができる。
本発明の実施形態に係る防湿化粧板1の構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る防湿シート6の構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る建具10の構成例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下に説明する各図において相互に対応する部分には同一符号を付し、同一符号を付した部分について繰り返しの説明を適宜省略する。また、本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、各部の材質、形状、構造、配置、寸法等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
<防湿化粧板>
図1は、本発明の実施形態に係る防湿化粧板1の構成例を示す断面図である。図1に示すように、防湿化粧板1は、木質基材2と、木質基材2の一方の面2a側に設けられた化粧シート4と、木質基材2の他方の面2b側に設けられた防湿シート6と、を備える。木質基材2の一方の面2aを表面としたとき、木質基材2の他方の面2bは裏面となる。
木質基材2と化粧シート4の間には第1の接着層3が設けられており、この第1の接着層3により木質基材2と化粧シート4とが接着されている。また、木質基材2と防湿シート6との間には第2の接着層5が設けられており、この第2の接着層5により木質基材2と防湿シート6とが接着されている。防湿シート6の木質基材側の面(一方の面)6aには、表面濡れ性が改質されている表面濡れ性改質部が設けられている。また、第2の接着層5は、ウレタン結合を有するエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含む。
(1)木質基材
木質基材2は、例えば合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)、又はハードボード等である。木質基材2の厚さは、例えば1mm以上50mm以下である。
(2)化粧シート
化粧シート4は、樹脂層を含む樹脂系の化粧シートである。化粧シート4に含まれる樹脂層として、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。なお、化粧シート4に含まれる樹脂層として、後述の具体例で示すように、樹脂基材又は樹脂系の表面保護層等が挙げられる。
意匠性の観点から、化粧シート4の厚さは0.05mm以上0.30mm以下であることが好ましい。また、発熱性低減の観点から、化粧シート4は、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等、又は、これらと他の樹脂との複合化粧シートであることが好ましい。
(2.1)具体例
具体例を挙げると、化粧シート4は、樹脂基材と、樹脂基材上に形成された絵柄層(すなわち、印刷層)と、樹脂基材上に形成されて絵柄層を覆う表面保護層(すなわち、オーバーレイフィルム層)と、を含んでいる。樹脂基材の厚さは、化粧シート4の用途や樹脂の種類にもよるが、20μm〜300μm程度が好ましく、50μm〜200μm程度がより好ましい。基材の成形方法としては、例えば押出成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、キャスト成形法等が挙げられる。
なお、本実施形態では、樹脂基材の代わりに紙基材を用いてもよい。紙基材としては、20〜50g/m の薄葉紙、紙間強化紙、片艶クラフト、純白ロールを用いることができる。
絵柄層を形成するインキの樹脂バインダーとしては、ニトロセルロース等のセルロース誘導体(セルロースの0H基の一部をのこしたものも含む)、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール及びそれらにイソシアネート化合物を混合したものや、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を用いることができる。
絵柄層の形成方法に特に制限はなく、例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インキジェット印刷法等、各種の印刷方法を使用することができる。また、例えば全面ベタ状の場合には前記した各種の印刷方法の他、例えばロールコート法やナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種のコーティング方法によることもできる。その他、例えば手描き法、墨流し法、写真法、レーザービーム又は電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法やエッチング法等、又はこれらの方法を複数組み合わせて行ってもよい。
絵柄層が示す絵柄の種類には特に制限はなく、例えば木目柄や、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様等でもよく、或いは単なる着色や色彩調整を目的とする場合には単色無地であってもよい。化粧シート4の用途に応じて、任意の所望の絵柄を採用することができる。
表面保護層としては、水酸基(−OH)を有するポリエステル系、アクリル系、ポリエーテル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物等のポリオールプレポリマーとイソシアネート化合物を混合して、架橋硬化してなる樹脂を用いることができる。表面保護層の厚さは、10μm〜200μm程度が好ましく、10μm〜100μm程度の範囲内がより好ましい。表面保護層の成形方法としては、例えば押出成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法、キャスト成形法等が挙げられる。
なお、表面保護層は、その下方にある絵柄層を透視可能とする程度に透明性を有している必要がある。このため、表面保護層は、無色透明であることが特に望ましいが、着色透明や半透明であってもよい。透明とは、表から裏が視認できる程度の透明度を指す。透明性を有する限りにおいて、表面保護層は着色剤や充填剤を含有していてもよい。
(2.2)耐候性の処方
本実施形態では、耐候性の処方として、樹脂基材に耐候性処方添加剤(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等)を適宜添加してよい。これら各種の添加剤は、それぞれ単独で又は複数種混合して使用してもよい。
トリアジン系としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体が使用できる。さらに、ベンゾフェノン系としては、オクタベンゾンやこの変性物、重合物、誘導体が使用できる。
ヒンダードアミン系光安定剤を添加することで、樹脂自体の光・熱・水等による劣化を防止することができる。ヒンダードアミン系光安定剤の添加部数は所望の耐候性に応じて添加すればよいが、樹脂固形分に対して0.1%〜10%、好ましくは1%〜5%である。ヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ポペリジニル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル等やこれらの混合物、変性物、重合物、誘導体等が使用できる。
(2.3)遮熱性の処方
本実施形態では、遮熱性の処方として、樹脂基材における赤外光の反射率を高めるための顔料を、樹脂基材に含有させてもよい。樹脂基材に含有させる顔料としては、イソインドリノン、ジスアゾ、ポリアゾ、ジケトピロロピロール、キイナクリドン、フタロシアニン、酸化チタンの少なくとも一つ以上が用いられる。
例えば、樹脂基材に酸化チタンを23質量部以上含有させることにより、遮熱性を向上させることができる。或いは、樹脂基材のうち絵柄層が形成される面に酸化チタンを塗布して、酸化チタン層を設けてもよい。酸化チタン層を設ける場合は、酸化チタン層及び樹脂基材の全体に対して、酸化チタン層における酸化チタンの含有量と、樹脂基材における酸化チタンの含有量との合計が、23質量部以上であればよい。
なお、樹脂基材に添加される酸化チタンが多くなると、樹脂基材の膜質に酸化チタンが影響を及ぼす。このため、樹脂基材における酸化チタンの好適な含有量は、23質量部以上50質量部以下である。
(2.4)意匠性の処方
本実施形態では、意匠性の処方として、化粧シート4の表面(例えば、表面保護層の表面)に凹凸からなる模様が設けられていてもよい。凹凸からなる模様として、エンボス加工により形成される模様(すなわち、エンボス模様)が挙げられる。エンボス模様の種類にも特に制限はなく、例えば木目調(特に導管模様状)、石目調、布目調、和紙調、幾何学模様状等の各種模様状であってもよいし、或いは例えば単なる艶消状や砂目状、ヘアライン状、スウェード調等であってもよい。
また、これらのエンボス模様を絵柄層と同調させることによって更なる意匠性の向上を図ることもできるが、その必要がなければ非同調であってもよく、また絵柄層と同調した模様と同調しない模様との両者を含むエンボス用を設けることもできる。
エンボス模様の形成方法にも特に制限はないが、金属製のエンボス版を使用した機械エンボス法が一般的である。またエンボス模様の形成時期にも特に制限はなく、表面保護層を基材に積層する前、積層と同時又は積層後の中から任意の時期を選択してよい。また各時期から選ばれる複数の時期に、同一又は異なる形のエンボス模様を複数回に亘って形成してもよい。
(3)防湿シート
図2は、防湿シート6の構成例を示す断面図である。図2に示すように、防湿シート6は、ポリエチレンテレフタレート製の基材層11と、基材層11の一方の面側に設けられた無機酸化物からなる蒸着層12と、蒸着層12上に設けられ主成分がポリビニルアルコールである樹脂層13と、樹脂層13上に設けられた接着用プライマー層14と、有する。基材層11の他方の面は、防湿シート6の木質基材側の面(一方の面)6aである。この基材層11の他方の面に、表面濡れ性改質部15が設けられている。上述したように、表面濡れ性改質部15は、例えば、リアクティブエッチング処理などの物理的な表面改質処理で形成される。
防湿シート6は、その一方の面6a側から他方の面6b側を透視可能な透明度を有する。防湿シート6は、無色透明でもよいし、有色透明でもよい。透明とは、表から裏が視認できる程度の透明度を指す。
また、防湿シート6全体の水蒸気透過度が1.0g/m・day以下である。また、防湿シート6は、防湿シート6全体の酸素透過度が1.0g/m・day以下であることが好ましい。
防湿シート6は熱可塑性であってもよい。すなわち、防湿シート6は、熱可塑性樹脂系の防湿シートであってもよい。次に、図2に示す各層について、より具体的に説明する。
(3.1)基材層
基材層11の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、あるいは、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート等のエステル系熱可塑性樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂などを挙げることができる。
基材層11には上記の各材料を使用することできるが、その中でもより好適な材料として、ポリエチレンテレフタレート(PET)を挙げることができる。これは、基材層11と木質基材2とを接着する第2の接着層5が、ウレタン結合を有するエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を含むからである。PETは、ウレタン結合を有するEVA系の接着剤と接着の相性がよい。
基材層11は、後述する蒸着層12が一方の面に設けられる基材となるものであり、機械的強度が強く、寸法安定性に優れるなどの理由から、二軸延伸の樹脂シートであることが好ましい(ただし、本実施形態において、基材層11は二軸延伸に限定されるものではなく、未延伸であってもよい。)。また、基材層11は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。例えば、基材層11は、二軸延伸のポリエチレンテレフタレート、又は、未延伸のポリエチレンテレフタレートからなる。基材層11の厚さは、例えば9〜100μmの範囲である。また、基材層11は、無色透明又は有色透明である。
基材層11の他方の面(例えば、裏面)には、表面濡れ性が改質された表面濡れ性改質部15が設けられている。表面濡れ性改質部15の形成は、リアクティブエッチング処理やコロナ処理などの物理的処理によって表面をナノレベルで粗面として、表面濡れ性を改質して形成される。改質処理としては、コロナ処理よりもリアクティブエッチング処理の方が好ましい。その理由は、リアクティブエッチング処理の方が、コロナ処理に比べて、経時的な接着強度の維持性が高いことを確認したためである。
(3.2)蒸着層
蒸着層12は、酸化珪素、酸化マグネシウム又は酸化アルミニウムなどの無機酸化物の薄膜からなる。ここで、アルミニウムに代表される金属薄膜は金属光沢があるが、無機酸化物の薄膜は透明な蒸着膜となる。
蒸着層12の厚さは、用いられる無機酸化物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし、無機酸化物の膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、防湿シートとしての機能を十分に果たすことができない場合がある。また、無機酸化物の膜厚が300nmを越える場合は薄膜の残留応力によりフレキシビリティを保持させることができず、成膜後の外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがある。このため、蒸着層12の厚さは、より好ましくは、10〜150nmの範囲内である。
蒸着層12を基材層11に積層する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることができる。ただし、生産性を考慮すれば、真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式または抵抗加熱方式を用いることがより好ましい。また、蒸着層12と基材層11との密着性及び蒸着層12の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて、蒸着層12を蒸着することも可能である。また、蒸着層12の透明性を高めるために、蒸着の際、酸素等の各種ガスを吹き込む反応蒸着を用いてもよい。
(3.3)樹脂層
樹脂層13は、主成分としてポリビニルアルコールを含む。主成分とは、物質全体の中で占める割合が高い成分のことであり、例えば、全体を100質量部とした場合に70質量部以上の場合を指す。樹脂層13は、ポリビニルアルコールに無機酸化物を含有した組成物であってもよい。樹脂層13は、蒸着層12を保護すると共に、蒸着層12のガスバリア性を向上させるために設けられる。
樹脂層13は、例えば、ポリビニルアルコール、或いはポリビニルアルコールに酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等の無機酸化物を添加した組成物をロールコート法又はグラビアコート法等により、蒸着層12上に塗布することで形成される。樹脂層13は、無色透明又は有色透明である。
(3.4)接着プライマー層
接着用プライマー層14は、後述する芯材との接着を良くするために設けられるものである。接着用プライマー層14として、具体的にはエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂等を挙げることができる。接着用プライマー層14は、これらの樹脂を単独ないし混合して接着組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
接着用プライマー層14を構成するプライマーは、アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体とイソシアネートとからなる樹脂で形成するのが特に好ましい。すなわち、アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体は、末端に水酸基を有するアクリル重合体成分(成分A)、両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール成分(成分B)、ジイソシアネート成分(成分C)を配合して反応させてプレポリマーとなし、該プレポリマーにさらにジアミンなどの鎖延長剤(成分D)を添加して鎖延長することで得られる。この反応によりポリエステルウレタンが形成されると共にアクリル重合体成分が分子中に導入され、末端に水酸基を有するアクリル−ポリエステルウレタン共重合体が形成される。接着用プライマー層14を構成するプライマーは、このアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の末端の水酸基をイソシアネートと反応させて硬化させて形成される。
成分Aは、末端に水酸基を有する直鎖状のアクリル酸エステル重合体が用いられる。具体的には、末端に水酸基を有する直鎖状のポリメチルメタクリレート(PMMA)が耐候性(特に光劣化に対する特性)に優れ、ウレタンと共重合させて相溶化するのが容易である点から好ましい。成分Aは、共重合体においてアクリル樹脂成分となるものであり、分子量5000〜7000(重量平均分子量)のものが耐候性、接着性が特に良好であるために好ましく用いられる。また、成分Aは、両末端に水酸基を有するもののみを用いてもよいが、片末端に共役二重結合が残っているものを上記の両末端に水酸基を有するものと混合して用いてもよい。
成分Bは、ジイソシアネートと反応してポリエステルウレタンを形成し、共重合体においてウレタン樹脂成分を構成するものである。成分Bは、両末端に水酸基を有するポリエステルジオールが用いられる。このポリエステルジオールとしては、芳香族ないしスピロ環骨格を有するジオール化合物とラクトン化合物ないしその誘導体、またはエポキシ化合物との付加反応生成物、二塩基酸とジオールとの縮合生成物、および、環状エステル化合物から誘導されるポリエステル化合物等を挙げることができる。ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、メチルペンテンジオール等の短鎖ジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール等の脂環族短鎖ジオール等を挙げることができる。また、塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。ポリエステルポリオールとして好ましいのは、酸成分としてアジピン酸ないしアジピン酸とテレフタル酸の混合物、特にアジピン酸が好ましく、ジオール成分として3−メチルペンテンジオールおよび1,4−シクロへキサンジメタノールを用いたアジペート系ポリエステルである。
成分Bと成分Cとが反応して形成されるウレタン樹脂成分は、接着用プライマー層14に柔軟性を与え、接着性の向上に寄与する。また、アクリル重合体からなるアクリル樹脂成分は、接着用プライマー層14の耐候性および耐ブロッキング性に寄与する。ウレタン樹脂において、成分Bの分子量は接着用プライマー層14に柔軟性を十分に発揮可能なウレタン樹脂が得られる範囲であればよいのであって、アジピン酸ないしアジピン酸とテレフタル酸の混合物と、3−メチルペンタンジオールおよび1,4−シクロへキサンジメタノールからなるポリエステルジオールの場合、500〜5000(重量平均分子量)が好ましい。
成分Cは、1分子中に2個のイソシアネート基を有する脂肪族ないし脂環族のジイソシアネート化合物が用いられる。このジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,4)−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4’−シクロヘキシルジイソシアネート等を挙げることができる。ジイソシアネート成分としては、イソホロンジイソシアネートが物性およびコストが優れる点で好ましい。成分A〜Cを反応させる場合のアクリル重合体、ポリエステルポリオールおよび後述する鎖延長剤の合計の水酸基(アミノ基の場合もある)と、イソシアネート基の当量比はイソシアネート基が過剰となるようにする。
三成分A、B、Cを60〜120℃で2〜10時間程度反応させると、ジイソシアネートのイソシアネート基がポリエステルポリオール末端の水酸基と反応してポリエステルウレタン樹脂成分が形成されると共にアクリル重合体末端の水酸基にジイソシアネートが付加した化合物も混在し、過剰のイソシアネート基および水酸基が残存した状態のプレポリマーが形成される。このプレポリマーに鎖延長剤として、例えば、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンを加えてイソシアネート基を鎖延長剤と反応させ、鎖延長することでアクリル重合体成分がポリエステルウレタンの分子中に導入され、末端に水酸基を有する(I)のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体を得ることができる。
アクリル−ポリエステルウレタン共重合体に、イソシアネートを加えると共に、塗布法、乾燥後の塗布量を考慮して必要な粘度に調節した塗布液となし、グラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗布法で塗布することにより接着用プライマー層14を形成すればよい。また、イソシアネートとしては、アクリル−ポリエステルウレタン共重合体の水酸基と反応して架橋硬化させることが可能なものであればよく、例えば、2価以上の脂肪族ないし芳香族イソシアネートが使用でき、特に熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。具体的には、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの単量体、または、これらの2量体、3量体などの多量体、あるいは、これらのイソシアネートをポリオールに付加した誘導体(アダクト体)のようなポリイソシアネートなどを挙げることができる。
接着用プライマー層14の乾燥後の塗布量としては、1〜20g/mであり、好ましくは1〜5g/mである。また、接着用プライマー層14は、必要に応じてシリカ粉末などの充填剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加した層としてもよいものである。
(4)第1の接着層
第1の接着層3は、例えば熱可塑性樹脂系、熱硬化型樹脂系、ゴム(エラストマー)系等のいずれのタイプの接着剤を含む。これらは、公知のもの、ないし、市販品を適宜選択して使用することができる。熱可塑性樹脂系接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等を挙げることができる。また、熱硬化型樹脂系接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等を挙げることができる。ゴム系接着剤としては、天然ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、ブロックコポリマーゴム(SBS、SIS、SEBS等)等を挙げることができる。
(5)第2の接着層
第2の接着層5は、ウレタン結合を有するエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を含む。すなわち、第2の接着層5は、ウレタン結合を有するEVA系接着層である。第2の接着層5は、主成分として、ウレタン結合を有するEVAを有する。ここで、主成分とは、物質全体の中で占める割合が高い成分のことであり、例えば、全体を100質量部とした場合に70質量部以上の場合を指す。
<建具>
図3は、本発明の実施形態に係る建具10の構成例を示す断面図である。図3に示すように、建具10は、上述した防湿化粧板1と、芯材9とを備える。そして、芯材9の少なくとも一方の面側に、防湿化粧板1の防湿シート6側が貼り付けられている。例えば、芯材9の一方の面20a及び他方の面20bに、防湿化粧板1がそれぞれ貼り付けられている。この建具10は、例えば、室内ドア、キッチンドア、収納ドア又は襖などに用いることができる。
<実施形態の効果>
本発明の実施形態によれば、防湿化粧板1の一方の面は化粧シート4で覆われている。これにより、外界と木質基材2との間での水分の移動を抑制することができる。また、防湿化粧板1の他方の面は防湿シート6で覆われている。これにより、芯材9と木質基材2との間での水分の移動を抑制することができる。このため、木質基材2は、その表裏の側からの吸放湿を抑制することができ、吸放湿に伴う膨張又は収縮を抑制することができる。
また、防湿シート6の木質基材側の面(一方の面)6aには、表面濡れ性改質部15が設けられている。そして、この一方の面6aと木質基材2との間には、第2の接着層5として、ウレタン結合を有するEVA系接着層が設けられている。これにより、木質基材2と防湿シート6との接着性を高めることができ、例えば、温度や湿度の変化が大きい環境下に防湿化粧板1が置かれた場合でも、木質基材2と防湿シート6との接着性を高く維持することができる。
以上から、本実施形態によれば、従来の技術と比べて、防湿化粧板に温度や湿度による変形(反り、寸法変化)が生じることをさらに防ぐことができる。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
<実施例>
まず、防湿シート6を作製した。ここでは、基材層11として、厚さ12μmの透明な二軸延伸のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いた。この基材層11の一方の面(例えば、表面)に蒸着層12を設けた。蒸着層12は、酸化アルミニウムを150nmの厚さとなるように形成した。蒸着層12の形成方法として真空蒸着法を用い、また真空蒸着法の加熱手段として電子線加熱方式を用いた。また、その際、蒸着層12と基材層11との密着性を向上させるためにプラズマアシスト法を用いるとともに、蒸着層12の透明性を高めるために酸素ガスを吹き込み、反応蒸着を行った。これにより、防湿シートの水蒸気度透過度が1.0g/m・day以下であり、且つ、防湿シートの表面側からその裏面側を透視可能な透明度を有する建材用の防湿シート6を作成することが可能となる。
次に、蒸着層12の上に、ポリビニルアルコール溶液を乾燥後に0.5g/mとなるようにグラビア印刷法で塗布して、樹脂層13を設けた。また、基材層11の他方の面(例えば、裏面)にリアクティブエッチング処理を施して、表面濡れ性改質部15を形成した。この際、電極に周波数13.56MHzの高周波電源を用い、自己バイアス値は450V,Ed値を210W・m・秒に設定した。次に、主剤としてウレタン樹脂/塩化酢酸ビニル系樹脂、硬化剤としてイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂を用意した。この2液硬化型樹脂を樹脂層13の表面に対し、グラビア印刷法にて固形分で1g/mの厚みに塗布して、接着用プライマー層14を設けた。以上により、防湿シート6を得た。
また、化粧シート4を作製した。ここでは、坪量30g/mの紙間強化紙(天間特殊製紙(株)製)の表面に、ニトロセルロース系インキ(東洋インキ製造(株)製)により絵柄層を印刷し、その絵柄層上にアクリルウレタン樹脂(2液硬化タイプ、東洋インキ製造(株)製)を固形分で6g/mの厚みに塗布して、樹脂系の表面保護層を形成した。以上により、化粧シート4を得た。
次に、上記の方法で作製した防湿シート6と化粧シート4とを木質基材2の両面に貼り付けて、防湿化粧板1を作製した。ここでは、上記の方法で作製した防湿シート6及び化粧シート4と、木質基材2として厚さ6mmの中密度繊維板(MDF)と、第1の接着層3の材料となる酢酸ビニル系エマルジョン接着剤と、第2の接着層5の材料となるウレタン結合を有するEVA系エマルジョン接着剤とを用意した。MDFの一方の面に酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布し、その上に化粧シート4の紙間強化紙の裏面を貼り合わせた。また、MFDの他方の面に、ウレタン結合を有するEVA系エマルジョン接着剤を塗布し、その上に防湿シート6の基材層の裏面を貼り合わせた。以上により、防湿化粧板1を得た。
その後、上記の方法で作製した防湿化粧板1を芯材9の両面に貼り付けて、建具10を作製した。ここでは、上記の方法で作製した2枚の防湿化粧板1と、木質の芯材9と、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤とを用意した。芯材9の一方の面(例えば、表面)に酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布し、その上から1枚目の防湿化粧板1を貼り合わせた。また、芯材9の他方の面(例えば、裏面)に酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布し、その上から2枚目の防湿化粧板1を貼り合わせた。以上により、建具10を得た。この建具10は、例えば室内ドア、キッチンドア、収納ドア又は襖などに好適に用いることができる。
<実施例2>
実施例2では、防湿シートの作製に際し、リアクティブエッチング処理の代わりに、コロナ処理を施した以外は、実施例1と同様の方法で、防湿シートを得た。
また実施例2では、実施例1と同様の方法で化粧シートを得た。
その後、MDFの一方の面に酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布し、その上に化粧シートの紙間強化紙の裏面を貼り合わせた。また、MDFの他方の面に、ウレタン結合を有するEVA系エマルジョン接着剤を塗布し、その上に防湿シートの基材層の裏面を貼り合わせた。以上により、防湿化粧板を得た。
<比較例1>
比較例1では、実施例1と同様の方法で、防湿シートと化粧シートとを得た。
その後、MDFの一方の面に酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布し、その上に化粧シートの紙間強化紙の裏面を貼り合わせた。また、MDFの他方の面に、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布し、その上に防湿シートの基材層の裏面を貼り合わせた。つまり、比較例2では、ウレタン結合を有するEVA系エマルジョン接着剤を使用しなかった。以上により、防湿化粧板を得た。
<評価>
上記で作製した実施例1、2に係る防湿化粧板1と、比較例1に係る防湿化粧板とについて、木質基材と防湿シートとの接着性を評価した。接着性の評価方法とその結果は、以下の通りである。
(1)評価方法
平面引張強度:JAS合板 平面引張試験、に準拠して平面引張強度を測定した。平面引張強度の単位はN/cmである。
なお、評価に供した防湿化粧板は、防湿シートとMDFとを24時間コールドプレスしたもの用い、防湿化粧板を5cm角にカットし、底辺が2cm角の金属治具を防湿シート一面にシアノアクリレート系接着剤にて貼り、24時間常温(約23℃)養生した後、カッターナイフにて金属治具に沿ってMDFにまで達する切り込みを入れ、測定試験機器により試験片に対して垂直面方向に引張り、その際の剥離界面を目視観察して評価すると共に平面引張強度を測定した。
(2)評価結果
Figure 2020073330
表1に示すように、実施例1、2は、比較例1と比べて、平面引張強度が大きいことを確認した。このことから、実施例1、2は、比較例1と比べて、木質基材と防湿シートとの接着性が高いといえる。
1 防湿化粧板
2 木質基材
3 第1の接着層
4 化粧シート
5 第2の接着層
6 防湿シート
9 芯材
10 建具
11 基材層
12 蒸着層
13 樹脂層
14 接着用プライマー層
15 表面濡れ性改質部

Claims (7)

  1. 木質基材と、
    前記木質基材の一方の面側に設けられた化粧シートと、
    前記木質基材の他方の面側に設けられた防湿シートと、を備え、
    前記防湿シートの前記木質基材側の面には、表面濡れ性が改質された表面濡れ性改質部が設けられており、
    前記木質基材と前記防湿シートとを接着する接着層は、ウレタン結合を有するエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂を含むことを特徴とする防湿化粧板。
  2. 前記化粧シートは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤のうち少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の防湿化粧板。
  3. 前記化粧シートの表面に凹凸からなる模様が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の防湿化粧板。
  4. 前記防湿シートは、
    ポリエチレンテレフタレートを含む基材層と、
    前記基材層の一方の面側に設けられた無機酸化物を含む蒸着層と、
    前記蒸着層上に設けられたポリビニルアルコールを含む樹脂層と、
    前記樹脂層上に設けられた接着用プライマー層と、有し、
    前記基材層の他方の面が前記木質基材側の面であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の防湿化粧板。
  5. 前記防湿シートは熱可塑性であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の防湿化粧板。
  6. 前記防湿シートの水蒸気透過度が1.0g/m・day以下であり、且つ、
    前記防湿シートは、該防湿シートの一方の面側から他方の面側を透視可能な透明度を有することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の防湿化粧板。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載の防湿化粧板と、
    芯材とを備え、
    前記芯材の少なくとも一方の面側に前記防湿化粧板が貼り付けられていることを特徴とする建具。
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