JP2020070415A - 水性エマルションの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高エネルギー線や電磁波又は加熱による反応性を有し、耐水性に優れる水性エマルションを提供する。【解決手段】エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体から得られる水性エマルション(C)の製造方法であって、前記重合体に対して、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を0.1〜50質量%含有するように、前記重合体を含む溶液又は前記重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合する水性エマルション(C)の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂と、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体を含有する水性エマルションの製造方法に関する。
従来、ポリマーを分散質とする水性エマルジョンは、分散剤としてアニオン、ノニオン、カチオンもしくは両性界面活性剤、又は、ポリビニルアルコール、セルロースエーテル、ポリビニルピロリドンなどの保護コロイドを使用して、乳化重合法あるいは後乳化法によって製造されていた。しかしながら、従来の分散剤を使用した場合には、水性エマルジョンを造膜して得られた皮膜の耐水性が低いという欠点があった。それに対して、有機溶剤にポリマーを溶解した溶液の場合には、ポリマー溶液を造膜して得られた皮膜の耐水性は良好であるが、有機溶剤の環境への悪影響、人体への悪影響および火災に対する危険性などのほかに、溶液粘度がポリマーの重合度に依存するために、水性エマルジョンに比べて高濃度化が困難であるなどの問題点があり、徐々に水性エマルジョンへの転換がなされている。水性エマルジョンを造膜して得られた皮膜の耐水性を向上させる方法としては、分散剤を使用しないソープフリー乳化重合法;ポリマー中にイオン性基やポリエチレングリコール鎖などの親水性基を導入したものを、そのまま、あるいは有機溶媒に溶解せしめた後に水中で自己乳化させる方法(自己乳化法):乳化重合の際にイオン性基やポリエチレングリコール鎖などの親水性基を有するコモノマーを使用して共重合する方法などが種々検討されているが、いずれも、初期接着性、水性エマルジョンの分散安定性(機械的安定性)、コストおよび耐水性能などのバランスのとれたものは、未だ見出されていないのが現状である。
エマルジョン皮膜の耐水性が良好で、機械的に安定なエマルジョンを提供するために、例えば特許文献1では、平均重合度3500以上の高重合度ビニルアルコール系重合体を乳化重合の分散剤、もしくは後乳化に用いている。これによれば、添加量がポリマー系分散質に対して0.1〜50質量%であれば、エマルジョンを造膜して得られた皮膜の20℃における耐水性が0.1%以下になるとされている。また、特許文献2には、不飽和二重結合を有するカルボン酸またはその塩によりポリビニルアルコール系重合体をエステル化して得られる、側鎖に二重結合を有するポリビニルアルコール系重合体からなる分散安定剤が記載されている。これによれば、塩化ビニルなどの懸濁重合に用いた場合には、塩化ビニルを安定して重合することができるため、重合が不安定なことに起因するブロック化やスケール付着が低減されるという優れた効果を達成することができるとされている。また、不飽和単量体の乳化重合に用いた場合にも、不飽和単量体を安定して重合することができ、得られる重合体はろ過残量が少ないという優れた効果を達成することができるとされている。
特開平5−295276号公報 WO2007/119735号
しかしながら、特許文献1で用いられるビニルアルコール系重合体は非常に高重合度であり、該重合体の水溶液は粘度が著しく高く作業性が悪化するおそれがある。また、ビニルアルコール系重合体はエマルション粒子に物理吸着しているのみであり、造膜後経時変化により遊離する可能性がある。また、特許文献2には、塩化ビニルの懸濁重合を行う際に、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂を用いたとの記載はあるが、高エネルギー線や電磁波の照射又は加熱により耐水性が向上する水性エマルションについての記載はなく、耐水性に優れる水性エマルションが求められていた。本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、高エネルギー線や電磁波又は加熱による反応性を有し、耐水性に優れる水性エマルションを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決すべく、鋭意検討した結果、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を一定量含有するように、特定の重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合することにより得られる水性エマルション(C)によって、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
[1]エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体から得られる水性エマルション(C)の製造方法であって、
前記重合体に対して、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を0.1〜50質量%含有するように、前記重合体を含む溶液又は前記重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合することを特徴とする、水性エマルション(C)の製造方法。
[2]前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が、側鎖のエチレン性不飽和基として、側鎖に下記式[I]で示される部分構造を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)である、前記[1]の水性エマルション(C)の製造方法。
Figure 2020070415
(式[I]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位のいずれかの部分と化学結合を有していることを表す。)
[3]前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が、側鎖のエチレン性不飽和基として、下記式[II]または[III]で示される構造単位を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)である、前記[1]または[2]の水性エマルション(C)の製造方法。
Figure 2020070415
(式[II]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
Figure 2020070415
(式[III]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
[4]前記重合体が、エチレン性不飽和単量体の重合体であり、エチレン性不飽和単量体の重合体がアクリル系単量体からなる構造単位を有する、前記[1]〜[3]のいずれかの水性エマルションの製造方法。
[5]前記重合体を含む水性エマルション(B)が、乳化剤を用いてエチレン性不飽和単量体またはジエン系単量体を水中に分散させ、乳化重合を行うことにより得られる、前記[1]〜[4]のいずれかの水性エマルション(C)の製造方法。
[6]側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)と重合体とを含む水性エマルション(C)であって、前記重合体に対して、前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を0.1〜50質量%含有し、前記重合体が、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体である水性エマルション(C)。
[7]前記[6]に記載の水性エマルション(C)が塗工されてなる塗工硬化物。
本発明によれば、高エネルギー線や電磁波又は加熱による反応性を有し、耐水性に優れる水性エマルションを提供できる。
本発明は、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体から得られる水性エマルション(C)の製造方法であって、前記重合体に対して、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を0.1〜50質量%含有するように、前記重合体を含む溶液又は前記重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合することを特徴とする。前記重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合する方法に特に制限は無いが、前記重合体を含む水性エマルション(B)に変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を添加する方法が好ましい。さらに、前記添加後に撹拌することが好ましい。これにより、高エネルギー線や電磁波又は加熱による反応性を有し、耐水性に優れる水性エマルション(C)を提供できる。
前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を添加する方法としては、乳化重合以外の方法で得られた前記重合体あるいは前記重合体を含む溶液を水に後乳化(強制乳化あるいは自己乳化)させる時に分散剤として前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を添加する方法;乳化重合あるいは後乳化法によって得られた前記重合体を含む水性エマルション(B)に前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を後添加する方法が挙げられる。前記重合体を含む水性エマルション(B)としては、乳化剤を用いてエチレン性不飽和単量体またはジエン系単量体を水中に分散させ、乳化重合を行うことにより得られるものであることが好適である。
〔変性ポリビニルアルコール樹脂(A)〕
本発明で用いられる変性ポリビニルアルコール樹脂(A)は、側鎖にエチレン性不飽和基を有する。本発明では、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)と重合体とを含む水性エマルション(C)であって、前記重合体が、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体であることで、高エネルギー線や電磁波又は加熱による反応性に優れた水性エマルション(C)を提供することができる。
本発明のように、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体を含む水性エマルション(B)に前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を後添加すること等によって得られる水性エマルション(C)においては、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が有する側鎖のエチレン性不飽和基が、反応により架橋することができる。架橋する態様としては、高エネルギー線によって反応して架橋する場合、高エネルギー線や電磁波により発生したラジカルに反応して架橋する場合、加熱により発生したラジカルに反応して架橋する場合などが挙げられる。側鎖に導入するエチレン性不飽和基の構造は特に限定されず、ラジカル重合性を有する構造であればよいが、特に下記式[I]の部分構造を側鎖に有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)であることが好ましい。
Figure 2020070415
(式[I]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位のいずれかの部分と化学結合を有していることを表す。)
式[I]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表す。重合安定性の観点から、R及びRは水素原子であることが好ましく、Rはメチル基であることが好ましい。また、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表す。Rに用いられる炭素数1〜3の炭化水素基としては、炭素数1〜3の飽和炭化水素基であることが好ましく、具体的には、炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。中でも、反応性の観点から、Xは酸素原子であることが好ましい。
本発明で用いられる変性ポリビニルアルコール樹脂(A)としては、下記式[II]または[III]で示される構造単位を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)であることが好ましい。
Figure 2020070415
(式[II]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
Figure 2020070415
(式[III]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
式[II]及び[III]において、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表す。重合安定性の観点から、R及びRは水素原子であることが好ましく、Rはメチル基であることが好ましい。
式[II]において、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表す。Rに用いられる炭素数1〜3の炭化水素基としては、上記式[I]の説明のところで例示されたものが好適に採用される。中でも、反応性の観点から、Xは酸素原子であることが好ましい。式[II]において、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基としては、アルキレン基及びシクロアルキレン基からなる群から選択される少なくとも1種が好適である。アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等が挙げられる。シクロアルキレン基としては、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。これらアルキレン基とシクロアルキレン基は、メチル基、エチル基等のアルキル基を分岐構造として有していてもよい。また、Yに用いられる炭素数1〜10の2価の炭化水素基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、水酸基;アミノ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;アセチル基、プロピオニル基等のアシル基等が挙げられ、また、構造中に、カルボニル結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合等を含んでいても構わない。Yは変性ポリビニルアルコール樹脂(A)との間でアセタール構造を形成しても構わない。
これらの中でも特に式[III]で表される構造単位を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)であることが好ましい。
上記式[II]及び[III]で表される構造単位の具体例としては、以下に示される構造単位のものが挙げられる。
Figure 2020070415
(式中、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
本発明では、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の全構造単位に対するエチレン性不飽和基を有する構造単位の含有量は特に限定されないが、好ましくは0.1モル%を超え10モル%以下である。前記含有量は、より好ましくは0.2モル%以上、さらに好ましくは0.5モル%以上であり、より好ましくは8モル%以下、さらに好ましくは7モル%以下、特に好ましくは6モル%以下である。前記含有量が上記下限値以上であると、水性エマルションまたは皮膜に高エネルギー線や電磁波を照射又は加熱することにより、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が有する側鎖のエチレン性不飽和基同士が反応し硬化する。前記含有量が上記上限値以下であると、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を製造する際に、適度な反応時間で製造することができる。変性ポリビニルアルコール樹脂(A)は、エチレン性不飽和基を有する構造単位を2種以上有していてもよい。2種以上の当該構造単位を有する場合、これら2種以上の当該構造単位の含有量の合計が上記範囲にあることが好ましい。なお、本発明において「構造単位」とは、重合体を構成する繰り返し単位のことをいう。例えば、下記のビニルアルコール単位や、後述のビニルエステル単位も構造単位である。
本発明で用いられる変性ポリビニルアルコール(A)の製造方法は特に限定されないが、ポリビニルアルコールと、カルボン酸を有する化合物を反応させることで、上記式[I]の部分構造を側鎖に有する変性ポリビニルアルコール(A)を製造する方法が挙げられる。例えばポリビニルアルコールとアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとをエステル交換反応させる方法;ポリビニルアルコールと無水アクリル酸または無水メタクリル酸とを反応させる方法;ポリビニルアルコールと塩化アクリロイルまたは塩化メタクリロイルとを反応させる方法;などが挙げられる。
本発明で用いられる変性ポリビニルアルコール樹脂(A)における全構成単位に対するビニルアルコール単位の含有量は特に限定されないが、好ましくは60〜99.9モル%である。上記ビニルアルコール単位の含有量が60モル%未満であると変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の水溶性が悪化する。一方、99.9モル%以上であると、製造することが難しい。上記ビニルアルコール単位の含有量はより好ましくは65モル%以上、さらに好ましくは68モル%以上、特に好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは99.8モル%以下、さらに好ましくは99.6モル%以下、特に好ましくは99.4モル%以下である。上記ビニルアルコール単位の含有量がこれらの好ましい範囲にある場合、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の水溶性が適度に優れ、かつ分散対象への保護コロイド性に優れる。
ビニルアルコール単位は、加水分解や加アルコール分解などによってビニルエステル単位から誘導できる。そのため、ビニルエステル単位からビニルアルコール単位に変換する際の条件等によっては、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)中にビニルエステル単位が残存することがある。よって、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)は、エチレン性不飽和基を有する構造単位以外のビニルエステル単位を含んでいてもよい。
上記ビニルエステル単位のビニルエステルの例としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられ、中でも酢酸ビニルが工業的観点から好ましい。
変性ポリビニルアルコール樹脂(A)は、本発明の効果が得られる限り、エチレン性不飽和基を有する構造単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステル単位以外の他の構成単位をさらに含んでいてもよい。当該他の構成単位は、例えば、ビニルエステルと共重合可能な他の単量体に由来する構造単位である。他の単量体としては、エチレン性不飽和単量体が挙げられる。他の単量体に由来する構造単位は、エチレン性不飽和基を有する構造単位に変換可能な構造単位であってもよい。エチレン性不飽和単量体は、例えばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;アクリル酸及びその塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸及びその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシルなどのメタクリル酸エステル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩(例えば4級塩);メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩(例えば4級塩);メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−ビニルオキシプロパンなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;塩化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリルなどのアリル化合物;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和ジカルボン酸及びその塩又はそのエステル;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニル等である。
変性ポリビニルアルコール樹脂(A)におけるエチレン性不飽和基を有する構造単位、ビニルアルコール単位、及びその他の任意の構成単位の配列順序に特に制限はなく、変性ポリビニルアルコールは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体などのいずれであってもよい。
変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の分子量は特に限定されないが、数平均分子量(Mn)が5000〜200000であることが好ましい。Mnが5000未満であると、保護コロイド能が低下し、後乳化及び後添加により粒子を安定化できない場合がある。Mnは、より好ましくは7000以上、さらに好ましくは8000以上、特に好ましくは9000以上である。一方、Mnが200000を超えると、変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を含む水溶液の濃度が著しく高くなり、攪拌不良になる場合がある。Mnは、より好ましくは180000以下、さらに好ましくは150000以下、特に好ましくは100000以下である。本発明における数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、標準物質にポリメチルメタクリレートを用い、HFIP系カラムで測定した値である。測定方法は実施例に記載した通りである。
上記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の使用量は、上記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の分子量、あるいは要求されるエマルションの樹脂濃度等によって異なり、特に限定されないが、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体100質量部に対して好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.5〜40質量%、さらに好ましくは1〜30質量%である。上記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)の使用量が0.1質量%未満の場合、高エネルギー線や電磁波への反応性や加熱による反応性が悪化する。また、使用量が50質量%を超える場合、得られる水性エマルション(C)の粘度が増加し取り扱い性が悪化する。
〔高エネルギー線及び電磁波〕
照射する高エネルギー線及び電磁波は特に限定されない。高エネルギー線としては、例えば電子線などが挙げられる。電磁波としては、マイクロ波、紫外線(UV)、可視光、赤外線などが挙げられる。中でもUVが好ましい。電磁波を照射する場合は、通常、電磁波によりラジカルを発生させるラジカル発生剤を添加する必要がある。
〔重合体を含む溶液又は重合体を含む水性エマルション(B)〕
本発明で用いられる重合体を含む溶液又は重合体を含む水性エマルション(B)は、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体を含むものである。当該重合体については、〔水性エマルション(C)〕において後述する。本発明で用いられる前記重合体を含む溶液又は前記重合体を含む水性エマルション(B)は、溶液(B)であってもよく、水性エマルション(B)であってもよいが、好ましくは水性エマルション(B)である。水性エマルション(B)である場合、好ましくは、前記重合体以外に、水及び分散剤を含む。水性エマルション(B)としては、例えば市販のSBRエマルション(日本エイアンドエル株式会社製SR−103)などを用いることができる。
〔水性エマルション(C)〕
本発明で得られる水性エマルション(C)は、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体を分散質とする。本明細書では分散系中に均一に分散している固体粒子を分散質とし、分散質の凝集、沈降を防ぎ、安定に存在させるための助剤を分散剤とする。本発明では、前記重合体に対して、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を一定量含有するように、前記重合体を含む溶液又は前記重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合する。これにより、高エネルギー線や電磁波又は加熱による反応性を有し、耐水性に優れた水性エマルション(C)を提供できる。後述する実施例と比較例との対比から明らかなように、エチレン性不飽和単量体またはジエン系単量体を水中に分散させ、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を分散剤として乳化重合を行った場合、得られる水性エマルションは、UV照射又は加熱による反応性を示さず、また溶出率と吸水率が高く耐水性に劣ることになる。これに対し、前記重合体を含む溶液に、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を添加して後乳化(強制乳化又は自己乳化)する方法や、前記重合体を含む水性エマルション(B)に、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を添加して混合する方法(後添加)を採用することにより、得られる水性エマルション(C)はUV照射又は加熱による反応性を有し、側鎖のエチレン性不飽和基が架橋されて耐水性に優れることになる。エチレン性不飽和単量体またはジエン系単量体の種類は特に限定されないが、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン、塩化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸、メタクリル酸およびそのエステルであるアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルエチルおよびこれらの四級化物、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびそのナトリウム塩のアクリルアミド系モノマー、スチレン、α−メチルスチレン、p−スチレンスルホン酸およびそのナトリウム、カリウム塩等のスチレン系単量体、その他N−ビニルピロリドン等が挙げられる。またジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体としては、上記した単量体の単独重合体または共重合体が利用でき、エチレン性不飽和単量体及びジエン系単量体の共重合体であってもよい。これらの中でも、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸およびそのエステルであるアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルエチル並びにこれらの四級化物などのエチレン性不飽和単量体を構造単位に含む重合体が好ましい。これらは単独の重合体でもよく、二種以上の共重合体でもよい。
本発明で得られる水性エマルション(C)の平均粒径は、用途により適宜選択されるが、50nm〜5000nmであることが好ましい。平均粒径は、60nm以上であることがより好ましく、70nm以上であることがさらに好ましい。また、平均粒径は、4500nm以下であることがより好ましく、4000nm以下であることがさらに好ましく、3000nm以下であることが特に好ましい。平均粒径は、大塚電子株式会社製のダイナミック光散乱光度計「DLS−8000」を用いて測定すればよい。
本発明で得られる水性エマルション(C)は、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体を水性エマルション(C)100質量部に対して、1〜60質量部含むことが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。
また、本発明で得られる水性エマルション(C)は、水を水性エマルション(C)100質量部に対して、30〜90質量部含むことが好ましく、40〜80質量部含むことが好ましい。
本発明で得られる水性エマルション(C)は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の水溶性高分子や界面活性剤が含まれていてもよい。水溶性高分子としては、無変性のポリビニルアルコール樹脂や、上記の変性ポリビニルアルコール樹脂(A)以外の各種変性ポリビニルアルコール樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アミノメチルヒドロキシプロピルセルロース、アミノエチルヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体類;デンプン、トラガント、ペクチン、グルー、アルギン酸又はその塩、ゼラチン等の天然物;ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又はその塩、ポリメタクリル酸又はその塩、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミドなどが挙げられる。また、界面活性剤としては、ポリオキシエチレン−アルキルエーテル型、ポリオキシエチレン−アルキルフェノール型、ポリオキシエチレン−多価アルコールエステル型、多価アルコールと脂肪酸とのエステル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックポリマー等の非イオン性界面活性剤;高級アルコール硫酸塩、高級脂肪酸アルカリ塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、反応性界面活性剤が挙げられる。
本発明で得られる水性エマルション(C)は、従来の分散剤を用いて得られた水性エマルションに比べて耐水性が著しく向上する。本発明で得られる水性エマルション(C)は、上記の特徴を生かして、接着剤、塗料、繊維加工、紙加工などの用途において、従来の水性エマルションでは耐水性が不充分であった分野に有用であり、工業上の利用価値が極めて大きい。中でも、水性エマルション(C)から得られた皮膜をUV架橋することも可能であるため、水性エマルション(C)が塗工されてなる塗工硬化物として好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されない。なお、実施例、比較例中の「%」及び「部」は特に断りのない限り、それぞれ「質量%」及び「質量部」を表す。
[変性ポリビニルアルコール樹脂(A)におけるビニルアルコール単位及び側鎖に導入されたエチレン性不飽和基を有する構造単位の含有量の算出]
日本電子株式会社製核磁気共鳴装置「LAMBDA 500」を用い、合成例1〜6で得られた変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のH−NMRを、重水素化ジメチルスルホキシド中、室温で測定した。ビニルアルコール構造の主鎖メチンプロトン由来のピーク(3.1〜4.0ppm)からビニルアルコール単位の含有量を算出した。合成例1〜5ではさらに、オレフィンプロトン由来のピーク(5.0〜7.5ppm)の積分値から側鎖に導入された変性部位の構造単位の含有量を算出した。
[数平均分子量(Mn)の測定]
東ソー株式会社製サイズ排除高速液体クロマトグラフィー装置「HLC−8320GPC」を用い、変性ポリビニルアルコール樹脂の数平均分子量(Mn)を測定した。測定条件は以下の通りである。
カラム:東ソー株式会社製HFIP系カラム「GMHHR−H(S)」2本直列接続
標準試料:ポリメチルメタクリレート
溶媒及び移動相:トリフルオロ酢酸ナトリウム−HFIP溶液(濃度20mM)
流量:0.2mL/min
温度:40℃
試料溶液濃度:0.1wt%(開口径0.45μmフィルターでろ過)
注入量:10μL
検出器:RI
[UV照射による反応性と耐水性の評価]
光ラジカル発生剤である2−ヒドロキシ−4’−(2−ヒドロキシメトキシ)−2−メチルプロピオフェノン(HEMP)をエマルション(C)中のビニルアルコール系重合体に対して1質量%添加したエマルション(C)を40℃で16時間乾燥して、厚さが約0.5mmの皮膜(UV照射前)を作製した。作製した皮膜(UV照射前)に、UV照射量がそれぞれ5000mJ/cmと10000mJ/cmになるように、UV(トスキュア、365nm、照射強度25mW/cm)を照射した。
UV照射後の皮膜の質量[W4]を測定後、沸騰水中に1時間浸漬し、沸騰水から取り出して、40℃で12時間真空乾燥した後に質量[W3]を測定した。以下の式に従って煮沸条件下における溶出率を算出した。そして、この溶出率を耐水性の指標とした。本数値が低いほど反応性が高く、耐水性も高いことを意味する。
溶出率(質量%)=100×([W4]−[W3])/[W4]
[吸水性の評価]
上記に従い皮膜(UV照射前)を作製し、UV(トスキュア、365nm、照射強度25mW/cm、照射量10000mJ/cm)を照射した。UV照射後の皮膜を25℃、60%RHで一週間調湿し、調湿後の皮膜0.3gを用いてハロゲン水分計(メトラートレド製)で測定しつつ、150℃で加熱して水分の減少が平衡状態になるまで維持し、加熱中に気化した水分を定量した。以下の式から吸水率(質量%)を求めた。
吸水率(質量%)=100×[加熱中に気化した水分]/[加熱前の皮膜の質量]
[合成例1]
攪拌機、還流管、添加口を備えた反応器に、ジメチルスルホキシド(DMSO)450質量部/メタクリル酸メチル(MMA)450質量部を仕込み、室温で撹拌しながら市販のポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製 PVA28−98)100質量部、酢酸ナトリウム1.8質量部、フェノチアジン2質量部を加え80℃で攪拌しスラリー溶液を得た。1時間後に100℃に昇温して反応を開始し、3時間反応させた後室温まで冷却し、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(目開き56μm)でろ別した。ろ別した未乾燥の樹脂10部とメタノール50部をスクリュー管に入れ、攪拌機で10分間攪拌し洗浄した。メタノールを入れ替えて同様の作業を繰り返した後、ろ過し、40℃、1.3Paの真空乾燥機で終夜乾燥させて、側鎖にメタクリロイル基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)[PVOH−A]を得た。結果を表1に示す。
[合成例2]
攪拌機、還流管、添加口を備えた反応器に、ジメチルスルホキシド(DMSO)450質量部/メタクリル酸メチル(MMA)450質量部を仕込み、室温で撹拌しながら市販のポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製 PVA28−98)100質量部、酢酸ナトリウム1.8質量部、フェノチアジン2質量部を加え80℃で攪拌しスラリー溶液を得た。1時間後に100℃に昇温して反応を開始し、6時間反応させた後室温まで冷却し、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(目開き56μm)でろ別した。ろ別した未乾燥の樹脂10部とメタノール50部をスクリュー管に入れ、攪拌機で10分間攪拌し洗浄した。メタノールを入れ替えて同様の作業を繰り返した後、ろ過し、40℃、1.3Paの真空乾燥機で終夜乾燥させて、側鎖にメタクリロイル基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)[PVOH−B]を得た。結果を表1に示す。
[合成例3]
攪拌機、還流管、添加口を備えた反応器に、DMSO315質量部/メタクリル酸メチル585質量部を仕込み、室温で撹拌しながら市販のポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製 PVA5−88)160質量部、酢酸ナトリウム2.3質量部、フェノチアジン2質量部を加え80℃で攪拌しスラリー溶液を得た。1時間後に100℃に昇温して反応を開始し、8時間反応させた後室温まで冷却し、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(目開き56μm)でろ別した。ろ別した未乾燥の樹脂10部とメタノール50部をスクリュー管に入れ、攪拌機で10分間攪拌し洗浄した。メタノールを入れ替えて同様の作業を繰り返した後、ろ過し、40℃、1.3Paの真空乾燥機で終夜乾燥させて、側鎖にメタクリロイル基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)[PVOH−C]を得た。結果を表1に示す。
[合成例4]
攪拌機、還流管、添加口を備えた反応器に、DMSO450質量部/3,3−ジメチル−4−ペンテン酸メチル450質量部を仕込み、室温で撹拌しながら市販のポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製 PVA28−98)160質量部、ナトリウムメトキシド1.8質量部、フェノチアジン2質量部を加え80℃で攪拌しスラリー溶液を得た。1時間後に100℃に昇温して反応を開始し、6時間反応させた後室温まで冷却し、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(目開き56μm)でろ別した。ろ別した未乾燥の樹脂10部とメタノール50部をスクリュー管に入れ、攪拌機で10分間攪拌し洗浄した。メタノールを入れ替えて同様の作業を繰り返した後、ろ過し、40℃、1.3Paの真空乾燥機で終夜乾燥させて、側鎖に3,3−ジメチル−4−ペンテン酸由来のアシル基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)[PVOH−D]を得た。結果を表1に示す。
[合成例5]
攪拌機、還流管、添加口を備えた反応器に、DMSO315質量部/メタクリル酸メチル585質量部を仕込み、室温で撹拌しながら市販のポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製 PVA5−88)160質量部、酢酸ナトリウム2.3質量部、フェノチアジン2質量部を加え80℃で攪拌しスラリー溶液を得た。1時間後に100℃に昇温して反応を開始し、1時間反応させた後室温まで冷却し、ポリエチレンテレフタレートメッシュ(目開き56μm)でろ別した。ろ別した未乾燥の樹脂10部とメタノール50部をスクリュー管に入れ、攪拌機で10分間攪拌し洗浄した。メタノールを入れ替えて同様の作業を繰り返した後、ろ過し、40℃、1.3Paの真空乾燥機で終夜乾燥させて、側鎖にメタクリロイル基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)[PVOH−F]を得た。結果を表1に示す。
[合成例6]
攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル640質量部、メタノール50質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.03質量部を添加し重合を開始した。60℃で150分重合した後、冷却して重合を停止した。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度16.6%)を得た。次に、このメタノール溶液60.2質量部にメタノール6.0質量部を加え、さらに、0.42質量部の水酸化ナトリウムメタノール溶液(濃度10%)を添加して、40℃でけん化を行った。反応中に生成したゲル状物を粉砕機にて粉砕し、粉砕物を反応器に戻して40℃のまま計60分間放置してけん化を進行させた後、酢酸メチル100質量部と水10質量部を加えて残存するアルカリを中和した。内容物を濾別して白色固体を得、これにメタノール1000gを加えて1時間加熱還流した。メタノールを入れ替えて同様の操作を3回繰り返した後、得られた白色固体を40℃、1.3Paの真空乾燥機内で終夜乾燥して、高重合度のポリビニルアルコール樹脂[PVOH−G]を得た。結果を表1に示す。
[実施例1]
市販のSBRエマルション(日本エイアンドエル株式会社製SR−103)100部に対して、合成例1で得られたPVOH−Aの10%水溶液24部を添加して撹拌した。実施例1で得られた水性エマルション(C)は、分散質であるスチレン−ブタジエン共重合体に対してPVOH−Aを5%含有していた。
[実施例2]
攪拌機、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にイオン交換水158質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(花王製、商品名:ネオペレックスG−15)37.5部、0.1%過硫酸カリウム水溶液10部を仕込み、窒素置換後、撹拌下に70℃でメタクリル酸メチル100質量部、アクリル酸ブチル(n−BA)100質量部の混合モノマーをフィードポンプにより2mL/minで滴下し、70℃のまま3時間重合し、さらに90℃で1時間重合を行った。室温まで冷却後、水性エマルション(B)を得た。得られた水性エマルション(B)50部に、合成例1で得られたPVOH−Aの10%水溶液12.5部を添加して撹拌した。実施例2で得られた水性エマルション(C)は、分散質であるMMA−BA共重合体に対してPVOH−Aを5%含有していた。
[実施例3]
攪拌機、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にイオン交換水158質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(花王製、商品名:ネオペレックスG−15)37.5部、0.1%過硫酸カリウム水溶液10部を仕込み、窒素置換後、撹拌下に70℃でメタクリル酸メチル100質量部、アクリル酸ブチル(n−BA)100質量部の混合モノマーをフィードポンプにより2mL/minで滴下し、70℃のまま3時間重合し、さらに90℃で1時間重合を行った。室温まで冷却後、水性エマルション(B)を得た。得られた水性エマルション(B)50部に、合成例2で得られたPVOH−Bの10%水溶液12.5部を添加して撹拌した。実施例3で得られた水性エマルション(C)は、分散質であるMMA−BA共重合体に対してPVOH−Bを5%含有していた。
[実施例4]
攪拌機、滴下ロート、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にメチルエチルケトン500部、メタクリル酸メチル131.6部、アクリル酸ブチル236.8部を仕込み、窒素置換した。一方滴下ロートに、それぞれ窒素置換したメチルエチルケトン157.9部、メタクリル酸メチル157.9部およびアゾビスイソブチロニトリル0.4部を仕込んだ。重合容器を83±3℃に加熱後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をメチルエチルケトン10部に溶解したものを加え、メチルメタクリレートの消費速度に合わせて、滴下ロートよりモノマーを滴下した。モノマー滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリル1.4部をメチルエチルケトン10部に溶解したものを加え、更に2時間熟成後、アゾビスイソブチロニトリル0.7部をメチルエチルケトン10部に溶解したものを加え、4時間反応を続けて、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体のメチルエチルケトン溶液(B)(固形分43.3%)を得た。該共重合体のメチルエチルケトン溶液(B)100部に、合成例3で得られたPVOH−Cの10%水溶液を100部加え、強制乳化法(機械的せん断力による乳化法)によりMMA−BA共重合体の水性エマルション(C)を得た。実施例4で得られた水性エマルション(C)は、分散質であるMMA−BA共重合体に対してPVOH−Cを23%含有していた。
[実施例5]
市販のSBRエマルション(日本エイアンドエル株式会社製SR−103)100部に対して、合成例4で得られたPVOH−Dの10%水溶液96部を添加して攪拌した。実施例5で得られた水性エマルション(C)は、分散質であるスチレン−ブタジエン共重合体に対してPVOH−Dを20%含有していた。
[比較例1]
攪拌機、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にイオン交換水158質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(花王製、商品名:ネオペレックスG−15)37.5部、0.1%過硫酸カリウム水溶液10部を仕込み、窒素置換後、撹拌下に70℃でメタクリル酸メチル100質量部、アクリル酸ブチル(n−BA)100質量部の混合モノマーをフィードポンプにより2mL/minで滴下し、70℃のまま3時間重合し、さらに90℃で1時間重合を行った。室温まで冷却後、水性エマルション(B)を得た。
[比較例2]
攪拌機、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にイオン交換水158質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(花王製、商品名:ネオペレックスG−15)37.5部、0.1%過硫酸カリウム水溶液10部を仕込み、窒素置換後、撹拌下に70℃でメタクリル酸メチル100質量部、アクリル酸ブチル(n−BA)100質量部の混合モノマーをフィードポンプにより2mL/minで滴下し、70℃のまま3時間重合し、さらに90℃で1時間重合を行った。室温まで冷却後、水性エマルション(B)を得た。得られた水性エマルション(B)50部に、市販のポリビニルアルコール樹脂(株式会社クラレ製 PVA28−98)であるPVOH−Eの10%水溶液12.5部を添加して撹拌した。比較例2で得られた水性エマルションは、分散質であるMMA−BA共重合体に対してPVOH−Eを5%含有していた。
[比較例3]
攪拌機、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にイオン交換水190質量部、合成例5で得られたPVOH−Fを15質量部、0.1%過硫酸カリウム水溶液質量10部を仕込み、窒素置換後、撹拌下に70℃でメタクリル酸メチル50質量部、アクリル酸ブチル(n−BA)50質量部の混合モノマーをフィードポンプにより2mL/minで滴下し、70℃のまま3時間重合し、さらに90℃で1時間重合を行った。室温まで冷却後、目的の水性エマルションを得た。比較例3で得られた水性エマルションにおいて、分散質であるMMA−BA共重合体に由来する成分を100質量部とした際、PVOH−Fに由来する成分は15質量部である。
[比較例4]
攪拌機、窒素導入管、温度計、および還流冷却器を付けた反応器にイオン交換水158質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(花王製、商品名:ネオペレックスG−15)37.5部、0.1%過硫酸カリウム水溶液質量10部を仕込み、窒素置換後、撹拌下に70℃でメタクリル酸メチル100質量部、アクリル酸ブチル(n−BA)100質量部の混合モノマーをフィードポンプにより2mL/minで滴下し、70℃のまま3時間重合し、さらに90℃で1時間重合を行った。室温まで冷却後、水性エマルション(B)を得た。得られた水性エマルション(B)50部に、合成例6で得られたPVOH−Gの10%水溶液12.5部を添加して攪拌した。比較例4で得られた水性エマルションは、分散質であるMMA−BA共重合体に対してPVOH−Gを5%含有していた。
[比較例5]
市販のSBRエマルション(日本エイアンドエル株式会社製SR−103)100部に対して、合成例6で得られたPVOH−Gの10%水溶液48部を添加して攪拌した。比較例5で得られた水性エマルションは、分散質であるスチレン−ブタジエン共重合体に対してPVOH−Gを10%含有していた。
Figure 2020070415

Figure 2020070415

本発明により得られる水性エマルション(C)は、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が後乳化又は後添加されることにより、ラジカル発生剤存在下でUVへの反応性を持つ。したがって、水性エマルション(C)から得られた皮膜をUV架橋することが可能である。それにより、水性エマルション(C)から得られる皮膜は煮沸水にも優れた耐水性を示す。
比較例1のように、PVOHを添加していない水性エマルション(B)は、UV照射による反応性を示さず、また溶出率と吸水率が高く耐水性に劣る。比較例2のように側鎖にエチレン性不飽和基を有さないPVOHを後添加した場合、PVOHはエマルション粒子表面に物理的に吸着する成分がほとんどであり、またUVに対する反応性も持たないため、UVを照射しても反応性を示さず、また溶出率と吸水率が高く耐水性に劣る。比較例3のようにエチレン性不飽和単量体またはジエン系単量体を水中に分散させ、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を分散剤として乳化重合を行った場合、前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を後乳化又は後添加した場合と異なり、UV照射による反応性を示さず、また溶出率と吸水率が高く耐水性に劣る。比較例4、5のような高重合度のPVOHは、比較例1よりは耐水性は向上するものの、煮沸水に対する耐水性は高いとはいえず、添加したPVOHの大部分が溶出する。

Claims (7)

  1. エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体から得られる水性エマルション(C)の製造方法であって、
    前記重合体に対して、側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を0.1〜50質量%含有するように、前記重合体を含む溶液又は前記重合体を含む水性エマルション(B)と前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を混合することを特徴とする、水性エマルション(C)の製造方法。
  2. 前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が、側鎖のエチレン性不飽和基として、側鎖に下記式[I]で示される部分構造を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)である、請求項1に記載の水性エマルション(C)の製造方法。
    Figure 2020070415
    (式[I]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位のいずれかの部分と化学結合を有していることを表す。)
  3. 前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)が、側鎖のエチレン性不飽和基として、下記式[II]または[III]で示される構造単位を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)である、請求項1または2に記載の水性エマルション(C)の製造方法。
    Figure 2020070415
    (式[II]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、Xは酸素原子またはNRを表し、Rは水素原子または炭素数1〜3の炭化水素基を表し、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
    Figure 2020070415
    (式[III]中、R、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、メチル基、カルボキシル基、またはカルボキシメチル基を表し、*は変性ポリビニルアルコール樹脂(A)のいずれかの構造単位と化学結合を有していることを表す。)
  4. 前記重合体が、エチレン性不飽和単量体の重合体であり、エチレン性不飽和単量体の重合体がアクリル系単量体からなる構造単位を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性エマルション(C)の製造方法。
  5. 前記重合体を含む水性エマルション(B)が、乳化剤を用いてエチレン性不飽和単量体またはジエン系単量体を水中に分散させ、乳化重合を行うことにより得られる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性エマルション(C)の製造方法。
  6. 側鎖にエチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアルコール樹脂(A)と重合体とを含む水性エマルション(C)であって、前記重合体に対して、前記変性ポリビニルアルコール樹脂(A)を0.1〜50質量%含有し、前記重合体が、エチレン性不飽和単量体の重合体またはジエン系単量体の重合体である水性エマルション(C)。
  7. 請求項6に記載の水性エマルション(C)が塗工されてなる塗工硬化物。

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