JP2020070153A - 物品移載設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】1位置にある対象物品の姿勢が適正姿勢でない場合でも対象物品を所望の姿勢で第2位置に移動させることができる物品移載設備の実現。【解決手段】第3位置P3に、物品Wの姿勢を矯正する姿勢矯正装置34が設けられ、姿勢矯正装置34は、対象物品WTが載置される載置部37と、載置部37に載置された対象物品WTを移動方向M1に沿って移動させる移動部38と、移動部38によって移動する対象物品WTを受け止めて対象物品WTの姿勢を矯正する受止部39と、を備え、制御部は、第1位置P1にある対象物品WTが適正姿勢ではない場合は、対象物品WTを第1位置P1から載置部37に移動させて載置部37において対象物品WTの保持部10による保持を解除し、移動部38によって移動されて受止部39によって受け止められた対象物品WTを保持部10によって保持して第2位置P2に移動させる第2制御を実行する。【選択図】図11

Description

本発明は、物品を保持する保持部と、前記保持部を移動させる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、第1位置にある移載対象の物品である対象物品を前記保持部によって保持し、前記対象物品を前記第1位置から第2位置に移動させ、前記第2位置において前記対象物品の前記保持部による保持を解除するように、前記保持部及び前記駆動部を制御する物品移載設備に関する。
以下、背景技術について説明する。以下の説明において、かっこ書きの符号又は名称は、先行技術文献における符号又は名称とする。かかる物品移載設備の従来例が、特開2018−039613号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の物品移載設備では、制御部は、搬送コンベヤ(第1位置)に載置されている移載対象の物品である対象物品を保持部によって保持し、対象物品を搬送コンベヤからカゴ車(第2位置)に移動させ、第2位置において対象物品の保持部による保持を解除するように、保持部及び駆動部を制御している。
特開2018−039613号公報
上記従来の物品積載設備では、第1位置には適正姿勢で対象物品があることが前提とされており、その適正姿勢の対象物品を保持部によって保持し、対象物品を適正姿勢のまま第1位置から第2位置に移動させ、第2位置において、対象物品の保持部による保持を解除するようにしている。しかし、対象物品を第1位置に搬送する場合にその対象物品の姿勢が崩れる等により、第1位置にある対象物品の姿勢が適正姿勢とは異なっている場合がある。このような場合では、第1位置にある対象物品を保持部によって保持することができたとしても、その保持した対象物品の姿勢を所望の姿勢(第2位置での適正姿勢)に修正することができず、対象物品を所望の姿勢で第2位置に移動させることができない場合がある。
そこで、第1位置にある対象物品の姿勢が適正姿勢でない場合でも対象物品を所望の姿勢で第2位置に移動させることができる物品移載設備の実現が望まれる。
上記に鑑みた、物品移載設備の特徴構成は、物品を保持する保持部と、前記保持部を移動させる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、第1位置にある移載対象の物品である対象物品を前記保持部によって保持し、前記対象物品を前記第1位置から第2位置に移動させ、前記第2位置において前記対象物品の前記保持部による保持を解除するように、前記保持部及び前記駆動部を制御し、
前記第1位置及び前記第2位置とは異なる第3位置に、物品の姿勢を矯正する姿勢矯正装置が設けられ、前記姿勢矯正装置は、前記対象物品が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記対象物品を移動方向に沿って移動させる移動部と、前記移動部によって移動する前記対象物品を受け止めて前記対象物品の姿勢を矯正する受止部と、を備え、前記制御部は、前記第1位置にある前記対象物品が適正姿勢の場合は、前記対象物品を前記第1位置から前記第2位置に直接移動させる第1制御を実行し、前記第1位置にある前記対象物品が適正姿勢ではない場合は、前記対象物品を前記第1位置から前記載置部に移動させて前記載置部において前記対象物品の前記保持部による保持を解除し、前記移動部によって移動されて前記受止部によって受け止められた前記対象物品を前記保持部によって保持して前記第2位置に移動させる第2制御を実行する点にある。
この特徴構成によれば、第1位置にある対象物品が適正姿勢の場合は、制御部が第1制御を実行することで、第1位置にある適正姿勢の対象物品を保持部によって保持し、その対象物品を所望の姿勢(第2位置での適正姿勢)で第2位置に移動させることができる。しかし、第1位置にある対象物品が適正姿勢でない場合は、その対象物品を保持部によって適正姿勢で保持することは難しい。このような場合に、制御部が第2制御を実行することで、第1位置にある適正姿勢でない対象物品を保持部によって保持し、その対象物品の姿勢を姿勢矯正装置により矯正することができる。そして、姿勢矯正後の対象物品を保持部によって保持することにより、対象物品の姿勢を所望の姿勢で第2位置に移動させることが容易となる。このように、本特徴構成によれば、第1位置にある対象物品の姿勢が適正姿勢でない場合でも対象物品を所望の姿勢で第2位置に移動させることができる。
物品移載設備の斜視図 物品移載設備の平面図 物品移載設備の側面図 物品移載設備の正面図 姿勢矯正装置の斜視図 第1姿勢の第2保持体を示す側面図 第2姿勢の第2保持体を示す側面図 第3姿勢の第2保持体を示す側面図 制御ブロック図 移載制御のフローチャート 第1制御における第1保持体の保持を示す動作図 第1制御における第1保持体の保持解除を示す動作図 第2制御における第1保持体の保持を示す動作図 第2制御における第1保持体の保持解除を示す動作図 第2制御における第2保持体の保持を示す動作図 第2制御における第2保持体の保持解除を示す動作図 第3制御における第1保持体の保持を示す動作図 第3制御における第1保持体の保持解除を示す動作図 第3制御における第2保持体の保持を示す動作図 第3制御における第2保持体の保持解除を示す動作図 別実施形態(7)における物品移載設備の斜視図 別実施形態(9)における物品移載設備の斜視図
1.実施形態
物品移載設備の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品移載設備は、第1容器C1を搬送する第1搬送装置1と、第2容器C2を搬送する第2搬送装置2と、第1容器C1から第2容器C2に物品Wを移載する移載装置3と、を備えている。以下、物品移載設備の構成について説明を加えるが、予め定められた基準方向をZ方向Zとし、当該Z方向視で互いに直交する2つの方向の一方をX方向X、他方をY方向Yとして説明する。また、X方向Xの一方側をX方向第1側X1、その反対側をX方向第2側X2として説明する。また、Y方向Yの一方側をY方向第1側Y1、その反対側をY方向第2側Y2として説明する。本実施形態では、上下方向をZ方向Z(基準方向)としており、X方向X及びY方向Yは、いずれもZ方向Zに対して直交している。
図1及び図2に示すように、第1搬送装置1は、第1容器C1を規定の搬送方向に沿って一方向に搬送する。本実施形態では、第1搬送装置1は、ローラコンベヤにより構成されたコンベヤ装置であり、第1容器C1をX方向Xに沿ってX方向第1側X1に搬送する。第1搬送装置1の搬送経路の途中に、第1位置P1が設定されている。第1搬送装置1は、第1位置P1にある第1容器C1を第1位置P1から搬送し、別の第1容器C1を第1位置P1に搬送する。第1搬送装置1により第1位置P1に搬送される第1容器C1には物品Wが一つ以上収容されている。尚、本実施形態では、Z方向Zは、第1位置P1にある第1容器C1における底部5の上面(収容した物品Wを載置する面)に対して直交する方向に一致している。
第2搬送装置2は、第2容器C2を規定の搬送方向に沿って一方向に搬送する。本実施形態では、第2搬送装置2は、ローラコンベヤにより構成されたコンベヤ装置であり、第2容器C2をX方向Xに沿ってX方向第2側X2に搬送する。第2搬送装置2の搬送経路の途中に、第2位置P2が設定されている。第2搬送装置2は、第2位置P2にある第2容器C2を第2位置P2から搬送し、別の第2容器C2を第2位置P2に搬送する。第2搬送装置2により第2位置P2に搬送される第2容器C2には物品Wは収容されていないが、第2位置P2から搬送される第2容器C2には、移載装置3により収容された物品Wが収容されている。第2位置P2は、X方向Xにおいて第1位置P1と同じ位置に設定されており、第1位置P1に対してY方向第1側Y1に設定されている。
物品移載設備では、物品Wを収容した第1容器C1が第1搬送装置1により第1位置P1に搬送され、空の第2容器C2が第2搬送装置2により第2位置P2に搬送される。そして、移載装置3は、第1位置P1にある第1容器C1に収容されている移載対象の物品Wである対象物品WTを保持して取り出し、その取り出した対象物品WTを第2位置P2にある第2容器C2に収容した後に当該対象物品WTに対する保持を解除するようにして、対象物品WTを第1容器C1から第2容器C2に移載する。取り出すべき物品Wが全て取り出された第1容器C1は、第1搬送装置1により第1位置P1から搬送される。また、収容すべき物品Wが全て収容された第2容器C2は、第2搬送装置2により第2位置P2から搬送される。
図1に示すように、第1容器C1及び第2容器C2の夫々は、物品Wを載置する底部5と、底部5の周囲に立設された側壁部6と、を有しており、側壁部6の上端部によって開口部7が形成されている。このように、第1容器C1及び第2容器C2の夫々は、Z方向Zの一方側であるZ方向第1側Z1(上方側)に開口する開口部7を有している。本実施形態では、第1容器C1及び第2容器C2のZ方向視の形状(底部5の形状)は矩形状に形成されている。第1容器C1は、第1容器C1の短手方向がX方向Xに沿う姿勢で、第1搬送装置1により搬送される。また、第2容器C2は、第2容器C2の短手方向がX方向Xに沿う姿勢で第2搬送装置2により搬送される。
第1容器C1には、基本的に物品Wが適正姿勢で収容されている。説明を加えると、物品Wにおける予め定められた互いに平行な2つの面を基準面として、第1容器C1には、基準面が底部5の上面と平行となる適正姿勢で収容されている。つまり、適正姿勢の物品Wを上下反転させたとしてもその物品Wは適正姿勢であり、適正姿勢の物品Wを被支持面に対して直交する軸心周りに回転させたとしてもその物品Wは適正姿勢である。そして、第2容器C2には、物品Wが適正姿勢となるように移載装置3が物品Wを収容する。尚、本実施形態では、適正姿勢の物品WにおけるZ方向Zを向く面を基準面となる。また、適正姿勢の物品WにおけるX方向XやY方向Yを向く面を側面と称する。尚、図11に示す第1容器C1に収容されている物品Wは、基準面が正方形状に形成され、側面が矩形状に形成されている。そのため、図11に示す例において、正方形状に示されている物品Wは適正姿勢であり、矩形状に示されている物品Wは適正姿勢ではない。
図1に示すように、第1位置P1及び第2位置P2とは異なる第3位置P3に、物品Wの姿勢を矯正する姿勢矯正装置34が設けられている。この姿勢矯正装置34は、第1容器C1に収容されている対象物品WTが適正姿勢でない場合に用いられる。第3位置P3は、第1位置P1と第2位置P2との間に設定されている。本実施形態では、第3位置P3は、Y方向Yにおける第1搬送装置1と第2搬送装置2との間に設定されている。また、図2に示すように、第3位置P3は、X方向Xにおける第1位置P1及び第2位置P2と同等の位置に設定されており、図3に示すように、第3位置P3にある姿勢矯正装置34は、Y方向視Yで、第1位置P1にある第1容器C1及び第2位置P2にある第2容器C2と重複する部分を有している。
図5に示すように、姿勢矯正装置34は、対象物品WTが載置される第1載置部37と、第1載置部37に載置された対象物品WTを第1移動方向M1に沿って移動させる第1移動部38と、第1移動部38によって移動する対象物品WTを受け止めて対象物品WTの姿勢を矯正する第1受止部39と、を備えている。これら第1載置部37、第1移動部38、及び第1受止部39によって第1姿勢矯正体35を形成している。尚、第1載置部37は載置部に相当し、第1移動部38は移動部に相当し、第1受止部39は受止部に相当する。本実施形態では、第1移動方向M1をX方向Xに沿う方向としており、第1移動部38は、対象物品WTをX方向Xに沿ってX方向第1側X1に移動させる。
また、姿勢矯正装置34は、対象物品WTが載置される第2載置部40と、第2載置部40に載置された対象物品WTを第1移動方向M1とは異なる第2移動方向M2に沿って移動させる第2移動部41と、第2移動部41によって移動する対象物品WTを受け止めて対象物品WTの姿勢を矯正する第2受止部42と、を更に備えている。これら第2載置部40、第2移動部41、及び第2受止部42によって第2姿勢矯正体36を形成している。本実施形態では、第2移動方向M2をY方向Yに沿う方向としており、第2移動部41は、対象物品WTをY方向Yに沿ってY方向第1側Y1に移動させる。
本実施形態では、第1載置部37と第1移動部38と第1受止部39とは1枚の板状体を90度屈曲させて形成されている。第1移動部38は、第1載置部37から連続して形成され、第1移動方向M1の一方側となるX方向第1側X1に向かうに従って下方に向かうように傾斜する傾斜面F1を有している。第1載置部37は、第1移動部38の傾斜面F1と同じ角度の載置面F2を有している。第1受止部39は、Y方向Y(第1移動方向M1に交差する方向)に沿って配置されて対象物品WTに当接する当接面F3を備えている。第1受止部39は、対象物品WTを当接面F3に沿わせることで対象物品WTの姿勢を矯正する。第1載置部37に載置された対象物品WTは、対象物品WTの自重によって載置面F2に沿ってX方向第1側X1に移動して第1載置部37から第1移動部38に移動し、更に対象物品WTの自重によって傾斜面F1をX方向第1側X1に移動して、第1受止部39の当接面F3に受け止められる。第1受止部39に受け止められた対象物品WTは、第1受止部39に接触した面がY方向Yに沿う姿勢となるように姿勢が矯正される。
第2載置部40、第2移動部41、及び第2受止部42は、第1載置部37、第1移動部38、及び第1受止部39と設置方向が異なるだけで同様の構成であるため、説明は省略する。
図1から図4に示すように、物品移載設備は、物品Wを保持する保持部10と、保持部10を移動させる駆動部15と、を備えている。本実施形態では、保持部10は、第1保持体11と第2保持体12とを有している。これら、保持部10(第1保持体11及び第2保持体12)及び駆動部15は、移載装置3に備えられている。
図1に示すように、第1保持体11は、第1支持体16の下端部に連結されている。第1保持体11は、1つ又は複数の吸着パッド20を備えている。本実施形態では、第1保持体11は、物品Wに対してZ方向第1側Z1から吸着する吸着パッド20を3つ備えており、3つの吸着パッド20のうちの一部又は全部を物品Wに吸着させることで、物品WにおけるZ方向第1側Z1を向く面に吸着して物品Wを保持する。
第2保持体12は、第2支持体17の下端部に連結されている。第2保持体12は、第1保持体11と同様に、1つ又は複数の吸着パッド20を備えており、第2保持体12は、Z方向第1側Z1から物品Wに接近して当該物品Wを保持するように構成されている。
図1から図4に示すように、駆動部15は、第1保持体11をZ方向Zに案内しつつ移動させる第1Z軸駆動部21と、第2保持体12をZ方向Zに案内しつつ移動させる第2Z軸駆動部22と、を備えている。
第1Z軸駆動部21は、第1支持体16の上部に連結されている第1Z軸移動体26をZ方向Zに案内する第1Z軸案内体27と、第1Z軸移動体26をZ方向Zに移動させる第1Z軸駆動機構28と、を備えている。本実施形態では、第1Z軸案内体27は、Z方向Zに沿って設置されたレール部材によって構成されており、第1Z軸移動体26は第1Z軸案内体27に係合している。また、本実施形態では、第1Z軸駆動機構28は、第1Z軸移動体26が螺合するボールネジと、当該ボールネジを回転させる電動モータと、で構成されている。第1Z軸駆動機構28は、電動モータの駆動によりボールネジを回転させることで、第1Z軸移動体26をZ方向Zに移動させる。第1Z軸駆動部21は、第1Z軸案内体27による案内と第1Z軸駆動機構28の駆動とにより、第1Z軸移動体26をZ方向Zに案内しつつ移動させる。これにより、第1保持体11がZ方向Zに案内されつつ移動する。
第2Z軸駆動部22は、第1Z軸駆動部21と同様に、第2支持体17の上部に連結されている第2Z軸移動体31をZ方向Zに案内する第2Z軸案内体32と、第2Z軸移動体31をZ方向Zに移動させる第2Z軸駆動機構33と、を備えている。
駆動部15は、更に、第1保持体11をY方向Yに案内しつつ移動させる第1Y軸駆動部46と、第2保持体12をY方向Yに案内しつつ移動させる第2Y軸駆動部47と、を備えている。尚、第1Y軸駆動部46及び第2Y軸駆動部47は、保持部10をY方向Yに案内しつつ移動させるY軸駆動部に相当する。
第1Y軸駆動部46は、第1Z軸案内体27の下部に連結されている第1Y軸移動体51をY方向Yに案内する第1Y軸案内体52と、第1Y軸移動体51をY方向Yに移動させる第1Y軸駆動機構53と、を備えている。本実施形態では、第1Y軸案内体52は、Y方向Yに沿って設置されたレール部材によって構成されており、第1Y軸移動体51は第1Y軸案内体52に係合している。また、本実施形態では、第1Z軸駆動機構28は、第1Y軸移動体51が螺合するボールネジと、当該ボールネジを回転させる電動モータと、で構成されている。第1Y軸駆動部46は、第1Y軸案内体52による案内と第1Y軸駆動機構53の駆動とにより、第1Y軸移動体51をY方向Yに沿って案内しつつ移動させる。これにより、第1保持体11がY方向Yに案内されつつ移動する。
第2Y軸駆動部47は、第1Y軸駆動部46と同様に、第2Z軸案内体32の下部に連結されている第2Y軸移動体56をY方向Yに案内する第2Y軸案内体57と、第2Y軸移動体56をY方向Yに移動させる第2Y軸駆動機構58と、を備えている。
駆動部15は、更に、第1保持体11をX方向Xに案内しつつ移動させる第1X軸駆動部71と、第2保持体12をX方向Xに案内しつつ移動させる第2X軸駆動部72と、を備えている。尚、第1X軸駆動部71及び第2X軸駆動部72は、保持部10をX方向Xに案内しつつ移動させるX軸駆動部に相当する。
第1X軸駆動部71は、第1Y軸案内体52のY方向第2側Y2の部分に連結されている第1X軸移動体76をX方向Xに案内する第1X軸案内体77と、第1Y軸案内体52のY方向第1側Y1の部分に連結されている第2X軸移動体78をX方向Xに案内する第2X軸案内体79と、第1X軸移動体76をX方向Xに移動させる第1X軸駆動機構80と、第2X軸移動体78をX方向Xに移動させる第2X軸駆動機構81と、を備えている。
本実施形態では、第1X軸案内体77及び第2X軸案内体79の夫々は、X方向Xに沿って設置されたレール部材によって構成されており、第1X軸移動体76は第1X軸案内体77に係合し、第2X軸移動体78は第2X軸案内体79に係合している。また、本実施形態では、第1X軸駆動機構80は、第1X軸移動体76が螺合するボールネジと、当該ボールネジを回転させる電動モータと、で構成されている。また、第2X軸駆動機構81は、第2X軸移動体78が螺合するボールネジと、当該ボールネジを回転させる電動モータと、で構成されている。第1X軸駆動部71は、第1X軸案内体77による案内と第1X軸駆動機構80の駆動とにより、第1X軸移動体76をX方向Xに沿って案内しつつ移動させると共に、第2X軸案内体79による案内と第2X軸駆動機構81の駆動とにより、第2X軸移動体78をX方向Xに沿って案内しつつ移動させる。これにより、第1保持体11がX方向Xに案内されつつ移動する。
第2X軸駆動部72は、第1X軸駆動部71と同様に、第2Y軸案内体57のY方向第2側Y2の部分に連結されている第3X軸移動体83をX方向Xに案内する第1X軸案内体77と、第2Y軸案内体57のY方向第1側Y1の部分に連結されている第4X軸移動体84をX方向Xに案内する第2X軸案内体79と、第3X軸移動体83をX方向Xに移動させる第3X軸駆動機構85と、第4X軸移動体84をX方向Xに移動させる第4X軸駆動機構86と、を備えている。尚、第1X軸案内体77及び第2X軸案内体79は、第1X軸駆動部71と第2X軸駆動部72とで兼用されている。
図6から図8に示すように、第2保持体12は、第2支持体17の下端部に、Z方向Zに対して直交する揺動軸心S1周りに揺動可能に連結されており、第2保持体12には、リンクアーム87が接続されている。また、第2保持体12は、Z方向Zに沿う回転軸心S2周りに回転可能に連結されている。
図6及び図7に示すように、駆動部15は、揺動駆動部(図示せず)の駆動によってリンクアーム87を動作させることで第2保持体12を揺動軸心S1周りに揺動させる。また、駆動部15は、回転駆動部(図示せず)の駆動によって第2保持体12を回転軸心S2周りに回転させる。駆動部15は、第2保持体12の揺動軸心S1周りの揺動と回転軸心S2周りの回転とによって、第2保持体12の姿勢を、第2保持体12の吸着面がZ方向第2側Z2を向く第1姿勢(図6参照)と、第2保持体12の吸着面がY方向第2側Y2を向く第2姿勢(図7参照)と、第2保持体12の吸着面がX方向第2側X2を向く第3姿勢(図8参照)と、に姿勢変更させる。このように、駆動部15は、保持部10の姿勢を変更可能に構成されている。
図1及び制御ブロック図である図9に示すように、物品移載設備は、第1撮像装置89と第2撮像装置90とを備えている。第1撮像装置89は、第1位置P1にある第1容器C1の上端より上方に設置されており、第1位置P1にある第1容器C1及びその第1容器C1に収容されている物品Wを撮像可能に設置されている。第2撮像装置90は、第2位置P2にある第2容器C2の上端より上方に設置されており、第2位置P2にある第2容器C2及びその第2容器C2に収容されている物品Wを撮像可能に設置されている。
物品移載設備は、第1搬送装置1、第2搬送装置2、及び移載装置3を制御する制御装置Hを備えている。制御装置Hは、第1撮像装置89から送信される撮像情報に基づいて、第1位置P1にある第1容器C1の位置及び姿勢、並びに、その第1容器C1に収容されている物品Wの位置及び姿勢を認識する。また、制御装置Hは、第2撮像装置90から送信される撮像情報に基づいて、第2位置P2にある第2容器C2の位置及び姿勢、並びに、その第2容器C2に収容されている物品Wの位置及び姿勢を認識する。尚、制御装置Hが、保持部10及び駆動部15を制御する制御部に相当する。
制御装置Hは、第1位置P1にある対象物品WTを保持部10によって保持し、対象物品WTを第1位置P1(詳しくは、第1位置P1にある第1容器C1)から第2位置P2(詳しくは、第2位置P2にある第2容器C2)に移動させ、第2位置P2において対象物品WTの保持部10による保持を解除するように、保持部10及び駆動部15を制御する。
制御装置Hは、第1位置P1にある対象物品WTが適正姿勢の場合は第1制御を実行する。制御装置Hは、第1制御では、対象物品WTを第1位置P1から第2位置P2に直接移動させるように、保持部10及び駆動部15を制御する。
制御装置Hは、第1位置P1にある対象物品WTが適正姿勢ではない場合は、第2制御又は第3制御を実行する。制御装置Hは、第2制御では、対象物品WTを第1位置P1から第1載置部37に移動させて第1載置部37において対象物品WTの保持部10による保持を解除する。これによって、対象物品WTは第1移動部38によって移動する。そして、第1移動部38によって移動されて第1受止部39によって受け止められた対象物品WTを保持部10によって保持して第2位置P2に移動させるように、保持部10及び駆動部15を制御する。制御装置Hは、第3制御では、対象物品WTを第1位置P1から第2載置部40に移動させて第2載置部40において対象物品WTの保持部10による保持を解除する。これによって、対象物品WTは第2移動部41によって移動する。そして、第2移動部41によって移動されて第2受止部42によって受け止められた対象物品WTを保持部10によって保持して第2位置P2に移動させるように、保持部10及び駆動部15を制御する。
本実施形態では、制御装置Hは、第1位置P1にある対象物品WTが適正姿勢ではない場合において、対象物品WTの基準面(図11に示す例における正方形状の面)のY方向Yに対する傾斜角度が設定角度未満の場合は、第2制御を選択して実行し、対象物品WTの基準面のY方向Yに対する傾斜角度が設定角度以上の場合は、第3制御を選択して実行する。この設定角度は、例えば45度に設定される。
図10の移載制御のフローチャートに示すように、制御装置Hは、第1撮像装置89が撮像した撮像情報に基づいて、対象物品WTが適正姿勢か否かを判定する判定制御(S1)を実行する。制御装置Hは、対象物品WTが適正姿勢の場合(S2:Yes)は、第1制御を実行する(S3)。また、制御装置Hは、対象物品WTが適正姿勢ではない場合(S2:No)において、対象物品WTの基準面のY方向Yに対する傾斜角度が45度未満の場合(S4:Yes)は、第2制御を実行(S5)し、対象物品WTの基準面のY方向Yに対する傾斜角度が45度以上の場合(S4:No)は、第3制御を実行する(S6)。
第1制御では、図11に示すように、第1位置P1にある第1容器C1に収容されている対象物品WT(適正姿勢の対象物品WT)におけるZ方向第1側Z1を向く基準面を、第1保持体11によってZ方向第1側Z1から吸着して保持する。次に、図12に示すように、第1保持体11を移動させて対象物品WTを適正姿勢のまま第2容器C2に収容し、その後、対象物品WTに対する第1保持体11の吸着を解除する。
第2制御では、図13に示すように、第1位置P1にある第1容器C1に収容されている対象物品WT(適正姿勢ではない対象物品WT)におけるZ方向第1側Z1を向く側面を、第1保持体11によってZ方向第1側Z1から吸着して保持する。次に、図14に示すように、第1保持体11を移動させ、第1載置部37において対象物品WTに対する第1保持体11の吸着を解除する。このように第1載置部37に載せられた対象物品WTは、図15に矢印で示すように、第1移動部38をX方向第1側X1に移動して第1受止部39に受け止められる。これにより対象物品WTの姿勢は、基準面がX方向Xに沿う姿勢に矯正される。
第2制御では、次に、図15に示すように、第3位置P3にある第1受止部39によって受け止められている対象物品WTにおけるY方向第1側Y1を向く基準面を、第2姿勢の第2保持体12によってY方向第1側Y1から吸着して保持する。次に、図16に示すように、第2保持体12を移動させて対象物品WTを第2容器C2に収容する。ここで、この第2保持体12の移動中に、第2保持体12の姿勢を第2姿勢から第1姿勢に姿勢変更させる。これにより対象物品WTの姿勢を適正姿勢に変更する。第2制御では、このように対象物品WTの姿勢を適正姿勢に変更した後で対象物品WTを第2容器C2に収容し、その後、対象物品WTに対する第2保持体12の吸着を解除する。このように、第2制御においては、第1受止部39に受け止められている対象物品WTにおける第1受止部39及び第1移動部38に接触していない面を保持した後、保持部10の姿勢(第2保持体12の姿勢)を変更させて対象物品WTを第2位置P2に移動させる。
第3制御では、図17に示すように、第1位置P1にある第1容器C1に収容されている対象物品WT(適正姿勢ではない対象物品WT)におけるZ方向第1側Z1を向く側面を、第1保持体11によってZ方向第1側Z1から吸着して保持する。次に、図18に示すように、第1保持体11を移動させ、第2載置部40において対象物品WTに対する第1保持体11の吸着を解除する。このように第2載置部40に載せられた対象物品WTは、図19に矢印で示すように、第2移動部41をY方向第1側Y1に移動して第2受止部42に受け止められる。これにより対象物品WTの姿勢は、基準面がY方向Yに沿う姿勢に矯正される。
第3制御では、次に、図19に示すように、第3位置P3にある第2受止部42によって受け止められている対象物品WTにおけるX方向第1側X1を向く基準面を、第3姿勢の第2保持体12によってX方向第1側X1から吸着して保持する。次に、図20に示すように、第2保持体12を移動させて対象物品WTを第2容器C2に収容する。ここで、この第2保持体12の移動中に、第2保持体12の姿勢を第3姿勢から第1姿勢に姿勢変更させる。これにより対象物品WTの姿勢を適正姿勢に変更する。第2制御では、このように対象物品WTの姿勢を適正姿勢に変更した後で対象物品WTを第2容器C2に収容し、その後、対象物品WTに対する第2保持体12の吸着を解除する。このように、第3制御においては、第2受止部42に受け止められている対象物品WTにおける第2受止部42及び第2移動部41に接触していない面を保持した後、保持部10の姿勢(第2保持体12の姿勢)を変更させて対象物品WTを第2位置P2に移動させる。
2.その他の実施形態
次に、物品移載設備のその他の実施形態について説明する。
(1)上記実施形態では、保持部10が第1保持体11と第2保持体12との2つを備える構成を例として説明した。しかし、保持部10が備える保持体の数は適宜変更してもよい。例えば、保持部10が保持体を1つ又は3つ以上備える構成であってもよい。
(2)上記実施形態では、第2制御及び第3制御において、第1保持体11が第1位置P1から第3位置P3に対象物品WTを移動させ、第2保持体12が第3位置P3から第2位置P2に移動させる構成を例として説明した。しかし、対象物品WTを移動させる保持体の選択やその組み合わせは適宜変更してもよい。例えば、第1保持体11を姿勢変更可能に構成して、第1保持体11が第1位置P1から第3位置P3に対象物品WTを移動させると共に第3位置P3から第2位置P2に対象物品WTを移動させる構成であってもよい。
(3)上記実施形態では、姿勢矯正装置34が、基準面がY方向Yに向くように対象物品WTの姿勢を矯正する第1姿勢矯正体35と、基準面がX方向Xに向くようにWTの姿勢を矯正する第2姿勢矯正体36と、を備える構成を例として説明した。しかし、第1容器C1に収容されている対象物品WTの姿勢が崩れる傾向に応じて設置すればよく、例えば、保持部10が保持体(第1保持体11)をZ方向Zの軸周りに旋回可能な構成である場合等には、移動方向が異なる複数の姿勢矯正体を備える必要はない。このような場合には、第1姿勢矯正体35と第2姿勢矯正体36とのうちの何れか一方のみを備える構成であってもよい。また、第1姿勢矯正体35及び第2姿勢矯正体36に加えて又は代えて、基準面がX方向X及びY方向Yに対して傾くように対象物品WTを矯正する姿勢矯正体を備える構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、第1移動部38及び第2移動部41が、移動方向に向うに従って下方に向かうように傾斜する傾斜面F1を備え、対象物品WTが自重によって傾斜面F1に沿って移動する構成を例として説明した。しかし、第1移動部38及び第2移動部41における対象物品WTを移動させるための構成は適宜変更してもよい。例えば、第1移動部38及び第2移動部41の一方又は双方がコンベヤを備え、当該コンベヤの駆動によって対象物品WTを移動させる構成であってもよい。
(5)上記実施形態では、第1搬送装置1が第1容器C1をX方向第1側X1に搬送し、第2搬送装置2が第2容器C2をX方向第2側X2に搬送する構成を例として説明した。しかし、第1搬送装置1及び第2搬送装置2の容器を搬送する方向は適宜変更してもよい。例えば、第1搬送装置1及び第2搬送装置2がいずれも容器をX方向第1側X1に搬送するようにしてもよい。或いは、第1搬送装置1の搬送方向と第2搬送装置2の搬送方向とが互いに交差する方向であってもよい。この場合において、第1搬送装置1と第2搬送装置2との設置高さが異なっていてもよい。
(6)上記実施形態では、上下方向をZ方向Zとした構成を例として説明したが、これには限定されず、Z方向Zは上下方向(鉛直方向)に対して傾斜していてもよい。
(7)上記実施形態では、第1保持体11が第1Z軸駆動部21に案内され、第1Z軸駆動部21が第1Y軸駆動部46に案内され、第1Y軸駆動部46が第1X軸駆動部71に案内される構成となっていると共に、第2保持体12が第2Z軸駆動部22に案内され、第2Z軸駆動部22が第2Y軸駆動部47に案内され、第2Y軸駆動部47が第2X軸駆動部72に案内される構成となっている場合を例として説明した。しかし、駆動部15の構成は、このようなものに限定されず、X軸、Y軸、Z軸の各軸の駆動部の連結関係は、適宜入れ替えることが可能である。また、上記実施形態では、第1X軸駆動部71と第2X軸駆動部72とが一部兼用される構成を例として説明したが、いずれの軸の駆動部を兼用するか、或いはすべてを独立の駆動部とするかについても、適宜変更可能である。
例えば、図21に示すような駆動部15の構成としても好適である。この図に示す例では、第1保持体11が第1Z軸駆動部21に案内され、第1Z軸駆動部21が第1X軸駆動部71に案内され、第1X軸駆動部71が第1Y軸駆動部46に案内される構成となっている。また、第2保持体12が第2Z軸駆動部22に案内され、第2Z軸駆動部22が第2X軸駆動部72に案内され、第2X軸駆動部72が第2Y軸駆動部47に案内される構成となっている。そして、図21の例では、いずれの軸の駆動部も兼用されない構成となっている。
(8)上記実施形態では、第1搬送装置1を構成するコンベヤ装置の搬送経路の途中に、移載対象箇所としての第1位置P1が設定され、第2搬送装置2を構成するコンベヤ装置の搬送経路の途中に移載対象箇所としての第2位置P2が設定され、移載装置3がこれらの移載対象箇所を跨ぐように設置された構成を例として説明した。しかし、移載装置3による移載対象箇所や、搬送装置に対する移載装置3の設置位置は適宜変更してもよい。例えば、第1搬送装置1を構成するコンベヤ装置の搬送経路の下流側端部に第1位置P1が設定され、また第2搬送経路を構成するコンベヤ装置の下流側端部に第2位置P2が設定され、移載装置3がこれらを跨ぐように設置されていてもよい。或いは、搬送装置を構成するコンベヤ装置が屈曲又はカーブしている構成であって、これらの屈曲部分やカーブの途中に移載対象箇所が設置され、当該移載対象箇所に対して移載可能な位置に移載装置3が設置されていてもよい。
(9)上記実施形態では、第1容器C1(容器)を搬送する第1搬送装置1(搬送装置)及び第2容器C2を搬送する第2搬送装置2がコンベヤ装置である構成を例として説明した。しかし、これらの容器を搬送する搬送装置の構成はこれには限定されず、搬送台車やカルーセル型の搬送機構等、公知の各種の搬送装置を用いることができる。また、移載装置3が物品Wの移載を行う対象箇所は、このような搬送装置によって搬送される容器には限定されず、物品Wが置かれる各種の場所を移載対象箇所とすることができる。例えば、作業者によって搬送される容器が移載対象箇所とされてもよいし、或いは、容器がない搬送装置の搬送面が移載対象箇所とされてもよい。
例えば、図25に示すように、カルーセル型の搬送機構を備えたピッキングステーションを移載対象箇所として移載装置3を設置しても好適である。この図に示す例では、物品移載設備は、第1容器C1をX方向Xに沿う軸心周りに旋回させるように搬送する第1ピッキング装置101と、第2容器C2をX方向Xに沿う軸心周りに旋回させるように搬送する第2ピッキング装置102と、を備えている。そして、これらのピッキング装置(第1ピッキング装置101及び第2ピッキング装置102)により搬送される容器(第1容器C1及び第2容器C2)を移載対象箇所としている。そのため、移載装置3は、X方向Xに並ぶ第1ピッキング装置101と第2ピッキング装置102とに対してZ方向第1側Z1に設置されている。第1ピッキング装置101は、第1容器C1を支持する複数の支持体103と、これら複数の支持体103をX方向Xに沿う軸心周りに回転させる支持回転体104と、第1コンベヤ105と、第2コンベヤ106と、を備えている。第1ピッキング装置101は、第1コンベヤ105から支持体103に第1容器C1を渡し、その第1容器C1をX方向Xに沿う軸心周りに回転させるように回転搬送した後に、支持体103から第2コンベヤ106に渡すように、第1容器C1を搬送する。この第1ピッキング装置101における回転搬送の途中に第1位置P1が設定されている。第2ピッキング装置102は、第1ピッキング装置101と同様に構成されており、支持体103は第2容器C2を支持して搬送する。また、第2ピッキング装置102の回転搬送の途中に、第2位置P2が設定されている。そして、移載装置3は、第1ピッキング装置101の第1位置P1にある支持体103に支持されている第1容器C1から、第2ピッキング装置102の第2位置P2にある支持体103に支持されている第2容器C2に、対象物品WTを移載する。
(10)上記実施形態では、移載装置3を、X軸駆動部、Y軸駆動部、及びZ軸駆動部を備えた直交ロボットにより構成した。しかし、移載装置3の構成は適宜変更してもよい。例えば、移載装置3を、垂直多関節型ロボット、水平多関節ロボット(スカラロボット)、又はパラレルリンクロボットにより構成してもよい。
(11)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
3.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した物品移載設備の概要について説明する。
物品移載設備は、物品を保持する保持部と、前記保持部を移動させる駆動部と、前記保持部及び前記駆動部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、第1位置にある移載対象の物品である対象物品を前記保持部によって保持し、前記対象物品を前記第1位置から第2位置に移動させ、前記第2位置において前記対象物品の前記保持部による保持を解除するように、前記保持部及び前記駆動部を制御し、
前記第1位置及び前記第2位置とは異なる第3位置に、物品の姿勢を矯正する姿勢矯正装置が設けられ、前記姿勢矯正装置は、前記対象物品が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記対象物品を移動方向に沿って移動させる移動部と、前記移動部によって移動する前記対象物品を受け止めて前記対象物品の姿勢を矯正する受止部と、を備え、前記制御部は、前記第1位置にある前記対象物品が適正姿勢の場合は、前記対象物品を前記第1位置から前記第2位置に直接移動させる第1制御を実行し、前記第1位置にある前記対象物品が適正姿勢ではない場合は、前記対象物品を前記第1位置から前記載置部に移動させて前記載置部において前記対象物品の前記保持部による保持を解除し、前記移動部によって移動されて前記受止部によって受け止められた前記対象物品を前記保持部によって保持して前記第2位置に移動させる第2制御を実行する。
この構成によれば、第1位置にある対象物品が適正姿勢の場合は、制御部が第1制御を実行することで、第1位置にある適正姿勢の対象物品を保持部によって保持し、その対象物品を所望の姿勢(第2位置での適正姿勢)で第2位置に移動させることができる。しかし、第1位置にある対象物品が適正姿勢でない場合は、その対象物品を保持部によって適正姿勢で保持することは難しい。このような場合に、制御部が第2制御を実行することで、第1位置にある適正姿勢でない対象物品を保持部によって保持し、その対象物品の姿勢を姿勢矯正装置により矯正することができる。そして、姿勢矯正後の対象物品を保持部によって保持することにより、対象物品の姿勢を所望の姿勢で第2位置に移動させることが容易となる。このように、本特徴構成によれば、第1位置にある対象物品の姿勢が適正姿勢でない場合でも対象物品を所望の姿勢で第2位置に移動させることができる。
ここで、前記受止部は、前記移動方向に交差する方向に沿って配置されて前記対象物品に当接する当接面を備え、前記対象物品を前記当接面に沿わせることで前記対象物品の姿勢を矯正すると好適である。
この構成によれば、受止部に当接面を備えるという簡素な構成で、対象物品の姿勢を矯正することができる。従って、姿勢矯正装置の構成を簡素化することができ、ひいては、物品移載設備の構成を簡素化することができる。
また、前記移動部は、前記載置部から連続して形成され、前記移動方向の一方側に向かうに従って下方に向かうように傾斜する傾斜面を有していると好適である。
この構成によれば、移動部が傾斜面を有するという簡素な構成で、対象物品を自重によって移動させることができる。従って、移動部の構成を簡素化することができ、ひいては、姿勢矯正装置の構成を簡素化することができる。
また、前記駆動部は、前記保持部の姿勢を変更可能に構成され、前記制御部は、前記第2制御において、前記受止部に受け止められている前記対象物品における前記受止部及び前記移動部に接触していない面を保持した後、前記保持部の姿勢を変更させて前記対象物品を前記第2位置に移動させると好適である。
この構成によれば、制御部が第2制御を実行することで、受止部に受け止められている姿勢矯正後の対象物品を保持部によって保持することができると共に、その保持した対象物品の姿勢が所望の姿勢となるように保持部の姿勢を変更することができる。従って、本構成によれば、対象物品の姿勢変更が必要な場合であっても、対象物品を所望の姿勢で第2位置に移動させることができる。
また、前記第3位置は、前記第1位置と前記第2位置との間に設定されていると好適である。
この構成によれば、第2制御を実行する場合における、対象物品の移動距離を短くすることができる。従って、第2制御を実行する場合における物品の移載動作に要する時間を短くできる。
また、前記移動方向を第1移動方向、前記載置部を第1載置部、前記移動部を第1移動部、前記受止部を第1受止部として、前記姿勢矯正装置は、前記対象物品が載置される第2載置部と、前記第2載置部に載置された前記対象物品を前記第1移動方向とは異なる第2移動方向に沿って移動させる第2移動部と、前記第2移動部によって移動する前記対象物品を受け止めて前記対象物品の姿勢を矯正する第2受止部と、を更に備えると好適である。
この構成によれば、第1載置部、第1移動部、及び第1受取部では対象物品の姿勢を適切に矯正できない場合でも、第2載置部、第2移動部、及び第2受取部によって対象物品の姿勢を適切に矯正することができる場合がある。そのため、適正姿勢ではない対象物品の姿勢を適切に矯正できる可能性を高めることができる。
また、予め定められた基準方向をZ方向とし、当該Z方向視で互いに直交する2つの方向の一方をX方向、他方をY方向として、前記駆動部は、前記保持部を前記X方向に案内しつつ移動させるX軸駆動部と、前記保持部を前記Y方向に案内しつつ移動させるY軸駆動部と、を備えていると好適である。
この構成によれば、X軸駆動部及びY軸駆動部は、いずれも保持部を直線方向に案内しつつ移動させる簡素な構成であるため、保持部をX方向及びY方向の何れの方向にも移動させることができながら、制御部による制御が行い易く且つ各駆動部を安価に構成できる。
本開示に係る技術は、物品を保持する保持部と、前記保持部を移動させる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を備えた物品移載設備に利用することができる。
10:保持部
15:駆動部
34:姿勢矯正装置
37:第1載置部(載置部)
38:第1移動部(移動部)
39:第1受止部(受止部)
40:第2載置部
41:第2移動部
42:第2受止部
46:第1Y軸駆動部(Y軸駆動部)
47:第2Y軸駆動部(Y軸駆動部)
71:第1X軸駆動部(X軸駆動部)
72:第2X軸駆動部(X軸駆動部)
H:制御装置(制御部)
M1:第1移動方向(移動方向)
M2:第2移動方向
P1:第1位置
P2:第2位置
P3:第3位置
W:物品
WT:対象物品
X:X方向
Y:Y方向
Z:Z方向

Claims (7)

  1. 物品を保持する保持部と、前記保持部を移動させる駆動部と、前記保持部及び前記駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、第1位置にある移載対象の物品である対象物品を前記保持部によって保持し、前記対象物品を前記第1位置から第2位置に移動させ、前記第2位置において前記対象物品の前記保持部による保持を解除するように、前記保持部及び前記駆動部を制御する物品移載設備であって、
    前記第1位置及び前記第2位置とは異なる第3位置に、物品の姿勢を矯正する姿勢矯正装置が設けられ、前記姿勢矯正装置は、前記対象物品が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記対象物品を移動方向に沿って移動させる移動部と、前記移動部によって移動する前記対象物品を受け止めて前記対象物品の姿勢を矯正する受止部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1位置にある前記対象物品が適正姿勢の場合は、前記対象物品を前記第1位置から前記第2位置に直接移動させる第1制御を実行し、
    前記第1位置にある前記対象物品が適正姿勢ではない場合は、前記対象物品を前記第1位置から前記載置部に移動させて前記載置部において前記対象物品の前記保持部による保持を解除し、前記移動部によって移動されて前記受止部によって受け止められた前記対象物品を前記保持部によって保持して前記第2位置に移動させる第2制御を実行する、物品移載設備。
  2. 前記受止部は、前記移動方向に交差する方向に沿って配置されて前記対象物品に当接する当接面を備え、前記対象物品を前記当接面に沿わせることで前記対象物品の姿勢を矯正する、請求項1に記載の物品移載設備。
  3. 前記移動部は、前記載置部から連続して形成され、前記移動方向の一方側に向かうに従って下方に向かうように傾斜する傾斜面を有している、請求項1又は2に記載の物品移載設備。
  4. 前記駆動部は、前記保持部の姿勢を変更可能に構成され、
    前記制御部は、前記第2制御において、前記受止部に受け止められている前記対象物品における前記受止部及び前記移動部に接触していない面を保持した後、前記保持部の姿勢を変更させて前記対象物品を前記第2位置に移動させる、請求項1から3の何れか一項に記載の物品移載設備。
  5. 前記第3位置は、前記第1位置と前記第2位置との間に設定されている、請求項1から4の何れか一項に記載の物品移載設備。
  6. 前記移動方向を第1移動方向、前記載置部を第1載置部、前記移動部を第1移動部、前記受止部を第1受止部として、
    前記姿勢矯正装置は、前記対象物品が載置される第2載置部と、前記載置部に載置された前記対象物品を前記第1移動方向とは異なる第2移動方向に沿って移動させる第2移動部と、前記第2移動部によって移動する前記対象物品を受け止めて前記対象物品の姿勢を矯正する第2受止部と、を更に備える、請求項1から5の何れか一項に記載の物品移載設備。
  7. 予め定められた基準方向をZ方向とし、当該Z方向視で互いに直交する2つの方向の一方をX方向、他方をY方向として、
    前記駆動部は、前記保持部を前記X方向に案内しつつ移動させるX軸駆動部と、前記保持部を前記Y方向に案内しつつ移動させるY軸駆動部と、を備えている、請求項1から6の何れか一項に記載の物品移載設備。
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