JP2020068355A - 電子装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、熱可塑性樹脂を用いて筐体部材に形成したボスを、他方の筐体部材の取付け用の孔に挿通して、そのボスの先端部を熱かしめすることも考えられる。係るボス部分については、ねじに比して強度に劣ることから、電子装置に外部から振動や衝撃が作用した際に、内部の電子部品を筐体部材でカバーする機能が損なわれることがないように強度(熱かしめ強度と称す)を確保することが不可欠である。
しかしながら、ボス部分を熱変形させて熱かしめを行うとき、例えば熱かしめされる筐体部材の材料等に見合った熱量をボス部分に印可できていないと、その印加する熱量が不足する等して、熱かしめ強度を低下させる虞がある。
第1実施形態について図1〜図4を参照しながら説明する。図1に示す電子装置1は、例えば車両に搭載される電子制御装置である。電子装置1において外郭をなす筐体2は、全体として薄型の矩形箱状をなしており、その内部に回路基板3を収容している。
このうち、カバー11は、回路基板3を上面側から覆う第2筐体部材であり、例えば金属材料としてのアルミ材から形成された金属製のものである。カバー11は、上壁部11aと周壁部11bとを一体に有し、下方が開放された矩形箱状をなす。カバー11の上壁部11aには、回路基板3におけるX方向の一端側に配されたコネクタ3aに合わせて、その一端側でコネクタ3aを露出させる前記開口部2aが形成されている。また、上壁部11aには、開口部2aからX方向の他端側へ離間した位置に、同X方向に延びY方向へ並ぶ複数の放熱フィン11cが配設されている。
このうち、回路基板3用の取付部14は、枠部10bのコーナー部分の内側に位置する。取付部14は、回路基板3を支持する支持面部14aと、その支持面部14aに立設されたボス14bとを有する。詳しい図示は省略するが、ボス14bは、回路基板3の挿通孔5に挿通された後に当該ボス14bの先端にて熱かしめされ、支持面部14aは、回路基板3を下面側から支持する。
取付部15のボス17は、その板片15a上における中央部に配置され(図1参照)、被取付部12の挿通孔13に対応する柱状のボスである。また、図4に示すように、ボス17は、熱かしめが行われることにより、その柱状部18の先端側に設けられた熱かしめ部19を一体に有する。
具体的には、被取付部12の下面側には、挿通孔13と同心状をなす円柱形状の窪みを設けることにより、空間部21が形成されている。この場合、図3(a)の平面視において、空間部21は、その中心O2と挿通孔13の中心O1とが一致し、挿通孔13の内径D1よりも大きい径寸法D2に設定されている(D2>D1)。また、空間部21の径寸法D2は、例えば熱かしめ部19の外径D3と略同じ寸法に設定され(D2≒D3)、柱状部18の軸方向から見て熱かしめ部19と対応する大きさとなっている。
電子装置1の組付け工程において、本体ケース10にカバー11を組み合わせるとき、4隅の取付部15の板片15aに被取付部12の板片12aを対向させて、その被取付部12の挿通孔13と、ボス17の柱状部18とが同心円状をなすように位置合わせを行う。この位置決め状態で、Z方向から被取付部12の板片12aを取付部15の板片15aに向けてカバー11を合わせるようにして、ボス17の柱状部18を挿通孔13へ挿通する。
この後、前記熱かしめ装置において、被取付部12の挿通孔13に挿通された柱状部18先端側を、図2(b)の押圧ヘッドHで加圧し且つ熱を印加することにより溶融させて、熱かしめ部19を形成する。このとき、被取付部12においては、熱かしめ部19と対応する位置(熱かしめ部19との接触面側)が薄肉部20とされていることから、熱かしめ時の熱損失が減少する。
それ故、例えば車両の走行時の振動等、外部から作用する振動や衝撃により、カバー11の取付部15部分に振動ストレスが加わったとしても、柱状部18の損傷を抑制することができ、内部の回路基板3を筐体2でカバーする機能を保持することができる。
また、空間部21は、挿通孔13の周囲を全周にわたり薄肉にして形成された環状の空間21であるため、挿通孔13の全周にわたって熱容量の小さい領域とすることができる。
更に、熱かしめによりカバー11を取付け固定するため、固定用のねじ等が不要となることは勿論、本体ケース10がボス17を含め熱可塑性樹脂により一体成形されているため、製造コストを低減することが可能となり、本体ケース10を金属材料で形成した場合に比して軽量化も図りうる。
図5〜図8は、本発明の第2〜第5実施形態を示している。以下では、既述した実施形態と実質的に異なる点について述べることとする。
他方、図5(a)(c)において符号「24」を付した部分は、空間221〜224が無い部分として挿通孔13の周りを補強する、複数の補強部分24乃至補強リブ24として機能する。
これによれば、挿通孔13の周囲における薄肉部231〜234により、熱かしめ部19を形成するときの熱損失を減少させることができる。また、挿通孔13の周囲において、薄肉部231〜234で無い部分は補強リブ24として機能するため、剛性を確保することができる。更に、熱かしめ不良を抑制することができる等、第1実施形態と同様の効果を奏する。
また、空間部30の径寸法D4は、例えば熱かしめ部19の外径D3よりも小さい値(D3>D4)に設定されている。この空間部30により、薄肉部31は、D4の範囲にわたって薄肉化され、その径方向外側へ向かうに従いR状部分に沿って板厚t3を増大させる。
即ち、空間部40は、半径Rの球を2つの平行な平面(同図の被取付部12下面12dと薄肉部41下面41d)で切った球台形状をなす窪みを設けることにより形成されている。この空間部40により、薄肉部41は、径方向外側へ向かうに従いR状部分に沿って板厚t3を増大させる外周寄りの部位と、図7中「t1」で示す板厚の内周寄りの部位とで構成される。
即ち、空間部50は、円錐を2つの平行な平面(同図の被取付部12下面12dと薄肉部51下面51d)で切った円錐台形状の窪みを設けることにより形成されている。この空間部50により、薄肉部51は、径方向外側へ向かうに従い板厚t5を増大させる外周寄りの部位(図8中「ハ」字状に拡開する部位)と、同図中「t1」で示す板厚の内周寄りの部位とで構成される。
ボス17及び挿通孔13は、上記したように4つずつ設ける構成に限るものではなく、夫々少なくとも1つ以上設ける構成であればよい。また、ボス17の柱状部18は、円柱状のものに限らず、Z方向に直交する断面が多角形の多角柱状とする等、柱状のものであればよい。
Claims (5)
- 一対の筐体部材(10,11)を組み合わせてなる筐体(2)の内部に回路基板(3)を収容した電子装置(1)であって、
少なくとも1つ以上の柱状のボス(17)が設けられた第1筐体部材(10)と、
前記ボスに対応する少なくとも1つ以上の取付け用の挿通孔(13)が設けられ、前記第1筐体部材と相互に組み合わさる第2筐体部材(11)と、を備え、
前記ボスは、前記柱状をなして前記挿通孔に挿通される柱状部(18)と、その先端側に前記挿通孔よりも大きい外形となるように熱かしめされた熱かしめ部(19)とを有し、
前記第2筐体部材は金属製のものであり、前記第1筐体部材との間の取付け部分に形成される空間として、前記挿通孔の周囲に、当該周囲の少なくとも一部を薄肉化して熱容量を小さくする空間部(21,22,30,40,50)が設けられている電子装置。 - 前記空間部は、前記柱状部の根元側に位置して形成されている請求項1記載の電子装置。
- 前記空間部は、前記柱状部の軸方向から見て前記熱かしめ部の外形と対応する大きさに形成されている請求項1又は2記載の電子装置。
- 前記空間部(21,30,40,50)は、前記挿通孔の周囲を全周にわたり薄肉にして形成された環状の空間である請求項1から3の何れか一項記載の電子装置。
- 前記空間部(22)は、1つの前記挿通孔に対して、その挿通孔の周りに複数の薄肉部(231〜234)を形成する、環状に配列された複数の空間(221〜224)からなる請求項1から3の何れか一項記載の電子装置。
Priority Applications (1)
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JP2018201852A JP2020068355A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 電子装置 |
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ID=70390572
Family Applications (1)
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JP2018201852A Pending JP2020068355A (ja) | 2018-10-26 | 2018-10-26 | 電子装置 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5064878U (ja) * | 1973-10-15 | 1975-06-12 | ||
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2018
- 2018-10-26 JP JP2018201852A patent/JP2020068355A/ja active Pending
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