JP2020068264A - 光デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】光デバイスにおいて、薄型と半導体基板の変形による特性変動を抑制とを両立する。【解決手段】光デバイスは、光電変換チップと、封止部と、再配線層と、を備えている。光電変換チップは、半導体基板、半導体基板の一方の主面上に形成され、光を受光又は発光可能な半導体層、及び半導体層上に形成された電極を有する光電変換素子を含んでいる。封止部は、光電変換チップの電極形成面とは反対側の面を露出させるように、光電変換チップの側面を覆っている。再配線層は、光電変換チップの電極形成面上に設けられる絶縁層と、電極と接続される再配線とを有している。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば赤外線デバイス等の光デバイスに関する。
従来、半導体素子が樹脂により封止された半導体デバイスにおいて、デバイスの薄型化のために、いわゆるWLCSP(Wafer level Chip Size Package)やFOWLP(Fan Out Wafer Level Package)のようなパッケージ構造が用いられている。
特開2018−037638号公報
しかしながら、上述したような、半導体素子が樹脂で封止された半導体デバイスでは、樹脂が吸湿して膨潤することにより、半導体素子に対して応力がかかる場合がある。特に、半導体素子の半導体基板の厚さ方向に樹脂が配置されている場合には、膨潤した樹脂によって半導体基板が反りやすくなってしまう。半導体デバイスが赤外線デバイス等の光デバイスである場合には、半導体基板の反りにより光デバイスの特性変動が生じる場合がある。薄型の半導体パッケージにおいては、半導体基板の反りはより大きくなるため、光デバイスの特性の変動がより顕著に生じる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、薄型でありつつ半導体基板の変形による特性変動を抑制した光デバイスを得ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る光デバイスは、半導体基板、半導体基板の一方の主面上に形成され、光を受光又は発光可能な半導体層、及び半導体層上に形成された電極を有する光電変換素子を含む光電変換チップと、光電変換チップの電極形成面とは反対側の面を露出させるように光電変換チップの側面を覆う封止部と、光電変換チップの電極形成面上に設けられる絶縁層及び電極と接続される再配線とを有する再配線層と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、薄型でありつつ特性変動を抑制した光デバイスを得ることができる。
本発明の第一実施形態に係る光デバイスの一構成例を示す概略図である。 図1(B)の断面図をより詳細に示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る光デバイスの製造工程を示す断面工程図である。 本発明の第一実施形態に係る光デバイスの製造工程を示す断面工程図である。 本発明の第一実施形態に係る光デバイスの変形例を示す概略図である。 本発明の第一実施形態に係る光デバイスの変形例を示す概略図である。 本発明の第二実施形態に係る光デバイスの一構成例を示す概略図である。 本発明の第三実施形態に係る光デバイスの一構成例を示す概略図である。 本発明の第四実施形態に係る光デバイスの一構成例を示す概略図である。 本発明の第五実施形態に係る光デバイスの一構成例を示す概略図である。 本発明の第五実施形態に係る光デバイスの製造工程を示す断面工程図である。 本発明の第五実施形態に係る光デバイスの一構成例を示す概略図である。
以下、実施形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。
1.第一実施形態
以下、第一実施形態に係る光デバイスについて、図1〜6を参照して説明する。第一実施形態に係る光デバイスは、例えば、赤外線等の光を検出することによって人の存在を検知する人感センサや、NDIR(Non-dispersive infrared)方式を用いたガスセンサとして用いられる。また、第一実施形態に係る光デバイスは、赤外線等の光を発光するLED(Light Emitting Diode)として用いられる。
(光デバイスの構成)
図1は、第一実施形態に係る光デバイス1を説明するための構成図であり、図1(A)は光デバイス1の一構成例を示す平面図、図1(B)は光デバイス1の一構成例を示す側面図、図1(C)は光デバイス1の一構成例を示す底面図である。図2は、図1(C)に示すB−B’断面における光デバイス1の断面図である。本実施形態では、光デバイス1が図示しない回路基板と接続される面(外部接続端子が形成される面)を底面とし、外部接続端子が形成される面とは反対側の面を上面として説明する。
図1に示すように、光デバイス1は、光電変換チップ10と、光電変換チップ10の一部を封止する封止部20と、光電変換チップ10と電気的に接続された再配線層30と、再配線層30と電気的に接続された複数の外部接続端子40(図1中では4つの外部接続端子40a〜40d)とを備えている。
光デバイス1の一面からは、光電変換チップ10の光出射面又は光入射面となる光出入射面10aが露出している。ここで、「光出入射面10a」とは、光の出射及び入射のいずれか一方の機能を有する面をいう。本実施形態では、図2中に示す光デバイス1の上面から光出入射面10aが露出する例を示している。すなわち、本実施形態において、光デバイス1では、デバイス上面から光が入射又は出射する。光電変換チップ10の光出入射面10aは、封止部20の上面(封止部20の再配線層30とは反対側の面)に対して凹んだ位置に設けられている。これにより、封止部20によって、光電変換チップ10に入射する光の入射角及び光電変換チップ10から出射する光の出射角を制限する視野角制限部として機能する。光電変換チップ10は、製造時にダイシングにより個片化されるが、この際にチッピングが発生し、光電変換チップ10のチッピング部分周辺において入射又は出射する光に外乱が生じる場合がある。しかしながら、視野角制限部により、光の外乱を抑制することができる。また、視野角制限部を設けることにより、封止部20によって、光電変換チップ10の上面を構成する膜の側面が保護され、耐水性が向上する。
図2に示すように、光電変換チップ10の光出入射面10aと反対側の面には、電極113a及び113bが設けられている。光電変換チップ10の電極113a及び113bが形成された面(電極形成面10b)は、再配線層30と密接している。光電変換チップ10は、電極113a及び113bを介して再配線層30と電気的に接続される。
以下、光デバイス1の各部について詳細に説明する。
(光電変換チップ)
第一実施形態に係る光電変換チップ10は、光電変換素子11と、反射防止膜12とを備えている。光電変換素子11は、半導体基板111、半導体基板111の一方の主面(図2中に示す下面)上に形成された半導体層112、及び半導体層112上に形成された電極113を有している。光電変換素子11は、透光性を有する半導体基板111を介して半導体層112からの光を外部に出射し、また、外部からの光を半導体基板111を介して半導体層112に取り込む。
反射防止膜12は、半導体基板111の他方の主面(図2中に示す上面)上に設けられている。反射防止膜12は、透光性を有し、光電変換素子11に入射する光又は光電変換素子11から出射する光を透過させる。反射防止膜12の光電変換素子11と反対側の面は、光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。
(半導体基板)
半導体基板111は、PN接合又はPIN接合のフォトダイオード構造の半導体層112を成膜することが可能な基板である。半導体基板111は、赤外線等の光透過性を有するものであれば特に制限されない。半導体基板111は、半導体を含む材料を有する基板又は絶縁性基板のいずれであってもよい。すなわち、「半導体基板」は、半導体素子としての光電変換素子11を構成する基板であることを意味している。半導体基板111は、一例として、シリコン(Si)、ガリウムヒ素(GaAs)、サファイヤ、リン化インジウム(InP)等で形成された基板を挙げることが出来る。半導体層112がIn、Sb、As、Al等を含むナローギャップ半導体材料(例えばInSb)を含む材料で形成される場合、格子欠陥の少ない半導体層112を形成するする観点から、半導体基板111としてGaAs基板を用いることが好ましい。この場合、半導体基板111は光に対して高い透過率を有し、かつ半導体基板111上に高品質の結晶性成長が可能となる。
(半導体層)
半導体層112は、第一導電型半導体層、活性層及び第二導電型半導体層(図示せず)とで構成されたPIN接合のフォトダイオード構造を有している。半導体層112としては、PN接合もしくはPIN接合のフォトダイオード構造、又はLED構造を有する半導体層であれば、本実施形態における構造に制限されない。また、半導体層112は、第一導電型半導体層と第二導電型半導体層とで構成されたPN接合のフォトダイオード構造であってもよい。半導体層112は、赤外線等の特定波長の光に対して感度を有する公知の物質を適用することが可能であり、例えば、InSbを含む半導体層を適用することが出来る。
(電極)
電極113は、半導体層112上に形成された電極113a及び113bを有している。電極113aは、半導体層112の第一導電型半導体層と電気的に接続されている。電極113bは、半導体層112の第二導電型半導体層と電気的に接続されている。
電極113a及び113bは、半導体層112と電気的なコンタクトが取れる材料であれば特に制限されない。半導体基板111側から入射された光の一部は、電極113a,113bや電極113a,113bと電気的に接続された配線(例えば、後述する再配線32a〜32d等)によって反射される。そのため、半導体層112を大面積の電極113a,113b等で覆えば受光効率は増加する効果がある。
(反射防止膜)
反射防止膜12は、半導体基板111の他方の主面上(図2中の上側の面)に設けられている。反射防止膜12の光電変換素子11と反対側の面は、光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。反射防止膜12は、光電変換チップ10の外部から光電変換素子11に入射する光、又は光電変換素子11から光電変換チップ10の外部に出射する光が、光電変換素子11の表面において反射することを抑制し、光入射効率又は光出射効率を向上させる。反射防止膜12は、透光性を有し、例えば二酸化チタン(TiO)、二酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、DLC(Diamond-Like Carbon)等の単層膜、又はこれら材料が積層された積層膜である。
(封止部)
封止部20は、樹脂材料で構成されており、光電変換チップ10の光出入射面10aを露出させるように、光電変換チップ10の側面を覆っている。また、封止部20が光電変換チップ10の側面を覆うことにより、光電変換チップ10の電極形成面10bが再配線層30に対して露出する。すなわち、本実施形態に係る光デバイス1においては、図2に示す光電変換チップ10の上面(光出入射面10a)及び底面(電極形成面10b)以外が封止部20によって封止されている。なお、封止部20は、半導体基板111を介して半導体層112に赤外線等の光が入射できるように形成されていれば良く、光電変換素子11のどの面を覆っているかは特に制限されない。例えば、封止部20は、光電変換素子11の電極形成面10bの一部を覆っていてもよく、光電変換素子11の側面の一部を覆っていなくてもよい。
封止部20としては、量産性、機械強度及び光電変換素子11への応力の観点から、再配線層30の再配線32a〜32dで形成される材料の線膨張係数に近い線膨張係数を有する樹脂材料を用いることが好ましい。封止部20は、例えば一般的な半導体デバイスで使われるエポキシ樹脂等の樹脂材料で形成される。
また、封止部20を構成する材料は、エポキシ樹脂等の樹脂材料の他にフィラーや不可避的に混在する不純物などを含んでいてもよい。フィラーとしては、シリカやアルミナ等が好適に用いられる。フィラーの混合量は、封止部20を構成する材料中、50体積%以上99体積%以下であることが好ましく、70体積%以上99体積%以下であることがより好ましく、85体積%以上99体積%以下であることがさらに好ましい。
(再配線層)
再配線層30は、光電変換チップ10及び封止部20の電極形成面10b側に形成される。再配線層30は、第一絶縁層311及び第二絶縁層312を有する絶縁層31と、光電変換チップ10の電極113a,113bと電気的に接続される再配線32a〜32dと、外部接続端子40a〜40dを接続するためのパッド33a〜33dとを備えている。図1(C)に示すように本実施形態の光電変換チップ10では、電極113aに対して再配線32a及び32cが接続されており、電極113bに対して再配線32b及び32dが接続されている。また、再配線32a〜32dは、それぞれ外部接続端子40a〜40dに接続されている。
第一絶縁層311は、光電変換チップ10及び封止部20の電極形成面10b側に形成された絶縁層である。第一絶縁層311は、反りが小さく、再配線32a〜32dとの接合性に優れ、耐熱性の高い材料により形成され、具体的にはポリイミド等の樹脂材料により形成される。第一絶縁層311は、光電変換素子11の電極113a,113bの位置に第一絶縁層311を貫通する開口311a,311bをそれぞれ有している。これにより、図1(c)に示すように、当該開口311a,311bを介して、再配線32a,32cが電極113aと電気的に接続可能となり、再配線32b、32dが電極113bと電気的に接続可能となる。
再配線32a〜32dは、後述する光電変換チップ10の電極113a,113bと、外部接続端子40a〜40dとを電気的に接続する。再配線32a〜32dは、第一絶縁層311と第二絶縁層312との間に設けられている。再配線32aは、第一絶縁層311の開口311aから露出する電極113aの表面及び開口311aの側壁を覆い、開口311aの側壁からパッド33aまで第一絶縁層311の表面上で延在する。再配線32bは、第一絶縁層311の開口311bから露出する電極113bの表面と、開口311bの側壁とを覆い、開口311bの側壁からパッド33bまで第一絶縁層311の表面上で延在する。再配線32c,32dについても、再配線32a,32bと同様に形成され、パッド33c,33dとそれぞれ接続される。
再配線32aは、下地層321a及び導体層322aを有している。下地層321aは、例えば無電解めっき又はスパッタリングにより形成され、後に電気めっきにより導体層322aを形成する際の電極の役割を果たす。また、下地層321aは、第一絶縁層311と導体層322aとの接着性を向上させる役割も果たす。下地層321aは、例えば銅(Cu)により形成される。導体層322aは、下地層321a上に形成され、例えば電解めっきにより形成される。導体層322aは、例えば銅(Cu)により形成される。
再配線32bは、下地層321b及び導体層322bを有している。下地層321bは下地層321aと、導体層322bは導体層322aと同様の構成である。再配線32c,32dについても同様に、下地層及び導体層をそれぞれ有している。
第二絶縁層312は、第一絶縁層311の表面に形成された絶縁層である。第二絶縁層312は、第一絶縁層311と同様に、例えばポリイミド等の樹脂材料により形成される。第二絶縁層312は、平面視で第一絶縁層311の開口311a,311bと重ならない領域(例えば、平面視で開口311a,311bよりも外側の領域)に、第二絶縁層312を貫通する開口312a〜312d(開口312c,312dは図示せず)を有する。これにより、図2に示すように、当該開口312a〜312dを介して、パッド33a〜33dが再配線32a〜32dと電気的に接続可能となる。
パッド33a〜33dは、外部接続端子40a〜40dを再配線32a〜32dとそれぞれ接続するために設けられる。パッド33a〜33dは、例えばNi層とAu層との積層膜により形成されている。パッド33a〜33dは、第二絶縁層312の開口312a〜312dから露出する再配線32a〜32dの表面のそれぞれ及び開口312a,312bの側壁を覆う。
(外部接続端子)
外部接続端子40a〜40dは、パッド33a〜33dと接しており、第二絶縁層312の開口312a,312bから露出する再配線32a〜32dそれぞれと電気的に接続されている。外部接続端子40a〜40dは、たとえばはんだボールである。光デバイス1を図示しない回路基板に実装する際には、外部接続端子40a〜40dのそれぞれが回路基板の所定位置に接するように配置する。このあと、リフローにより外部接続端子40a〜40dを加熱後冷却することにより、光デバイス1と回路基板とをはんだ付けする。
本実施形態の光デバイス1では、半導体層112の第一導電型半導体層と接続された電極113aと外部接続端子40a、40cとが、再配線32a、32cによって電気的に接続される。また、光デバイス1では、半導体層112の第二導電型半導体層と接続された電極113bと外部接続端子40b、40dとが、再配線32b、32dによって電気的に接続される。すなわち、外部接続端子40a、40cは、第一導電型の外部端子であり、外部接続端子40b、40dは、第二導電型の外部端子となる。
第一実施形態に係る光デバイス1では、樹脂材料で構成された封止部20が半導体素子である光電変換素子11の側面を覆っており、光電変換素子11の一方の主面は封止部20から露出し、光電変換素子11の他方の主面は封止部20から露出して再配線層30と当接している。このため、光デバイス1では、封止部20の樹脂が膨潤した場合であっても半導体基板111の厚さ方向への応力が生じにくくなり、半導体基板111の反りが生じにくくなる。このため、半導体層112は、応力を受けなくなるため、光デバイス1の特性変動が生じにくくなる。
具体的には、赤外線センサや発光装置(LED)等といった光デバイス1の発光量の変動や受光感度の変動や半導体層112の抵抗値の変動が生じにくくなる。特に、光デバイス1がppbオーダの分解能を要求するガスセンサの場合には、光信号レベルが外乱の影響によって僅かに変化した場合でも、ガス濃度測定結果に大きな誤差が生じることになる。このため、本実施形態に係る光デバイス1により、ガス濃度の測定結果の変動が顕著に生じにくくなる。
(光デバイスの製造方法)
以下、本実施形態に係る光デバイス1の製造方法を図3(A)から図3(G)及び図4(A)から図4(F)の工程断面図を用いて説明する。図3(A)から図3(G)は、光電変換素子11を用いて再構成基板を形成する工程を示している。また、図4(A)から図4(F)は再構成基板に対して再配線層30及び外部接続端子40を形成する工程を示している。
(再構成基板形成工程)
まず、予め、半導体基板111の一方の面に半導体層112及び電極113a,113bが形成され、半導体基板111の他方の面に反射防止膜12が形成された、個片化された光電変換チップ10を準備する。個片化された光電変換チップ10は、反射防止膜12の表面に保護層200が設けられている。半導体基板111となる半導体ウエハの他方の面に反射防止膜12を形成し、反射防止膜12の表面に保護層200を形成した後、個片化することにより、反射防止膜12及び保護層200付きの光電変換チップ10を得ることができる。保護層200は、例えば、有機塗布膜を用いて、厚み3μm以上20μm以下で形成される。
次に、図3(A)に示すように、ガラス基板等の基板210を準備し、基板210の一方の面に接着フィルム212を貼り付ける。
続いて、図3(B)に示すように、基板210の一方の面に貼り付けられた接着フィルム212に対して、個片化した光電変換チップ10を貼り付ける。このとき、光電変換チップ10の半導体層112及び電極113a,113bを形成した面が接着フィルム212側を向くようにして光電変換チップ10を貼り付ける。
図3(C)に示すように、接着フィルム212上に光電変換チップ10が貼り付けられた基板210を、図示しない上金型及び下金型で形成されたキャビティ内に配置し、キャビティ内に溶融樹脂を充填、硬化させてモールド樹脂層220を形成する。モールド樹脂層220は、光電変換素子11、反射防止膜12及び保護層200を覆うようにして形成される。モールド樹脂層220は、例えばコンプレッション成形やトランスファー成形により形成することができる。
図3(D)に示すように、モールド樹脂層220の上面をポリッシング等により研磨し、保護層200を露出させる。これにより、光電変換チップ10の側面を覆う封止部20が形成される。
図3(E)に示すように、封止部20から露出した保護層200を剥離液を用いて剥離する。剥離液は、保護層200と封止部20及び反射防止膜12との界面に浸透し、保護層200のみを剥離する。これにより、光電変換チップ10の光出入射面10a(反射防止膜12の上面)が封止部20の上面から凹んだ位置で露出する。
図3(F)に示すように、接着フィルム212から基板210を剥離した後、図3(G)に示すように、接着フィルム212を光電変換チップ10及び封止部20から剥離する。以上により、再構成基板230が形成される。
(再配線層形成工程)
続いて、再構成基板230の裏面に、再配線層30を形成する工程について説明する。なお、図4(A)から図4(F)では、説明を容易にするために、再構成基板230のうちの一部分を拡大して示して再配線層形成工程を説明する。
図4(A)に示すように、再構成基板230の裏面(光電変換素子11の電極形成面10b)に、第一絶縁層311を形成する。続いて、第一絶縁層311のうち、光電変換素子11の電極113a,113bの位置に、第一絶縁層311を貫通する開口311a,311bをそれぞれ形成する。
図4(B)に示すように、第一絶縁層311の上に、例えば無電解銅(Cu)めっきにより再配線32a〜32dの下地層321a〜321d(下地層321c、321は図示せず)を形成する。下地層321aは、第一絶縁層311の開口311aから露出する電極113aの表面及び開口311aの側壁を覆い、開口311aの側壁から第一絶縁層311のパッド33aが形成される位置まで延在するように形成する。同様にして、電極113a上からパッド33aが形成される位置まで延在するように下地層321cを形成する。下地層321bは、第一絶縁層311の開口311bから露出する電極113bの表面及び開口311bの側壁を覆い、開口311bの側壁から第一絶縁層311のパッド33bが形成される位置まで延在するように形成する。同様にして、電極113b上からパッド33dが形成される位置まで延在するように下地層321dを形成する。
図4(C)に示すように、下地層321a〜321d上に、下地層321a〜321dを電極とした電解銅(Cu)めっきにより導体層322a〜322d(導体層322c,322dは図示せず)を形成する。これにより、電極113aからパッド33a及びパッド33cが形成される位置まで導体層322a,322cが形成され、電極113bからパッド33b及びパッド33dが形成される位置まで導体層322b,322dが形成される。
図4(D)に示すように、第一絶縁層311及び再配線32a〜32d上に、第二絶縁層312を形成する。続いて、第二絶縁層312のうち、後にパッド33a〜33dを形成する部分に、第二絶縁層312を貫通する開口312a〜312d(開口312c,312dは図示せず)を形成する。開口312a〜312dは、再配線32a〜32d上であり、かつ平面視で第一絶縁層311の開口311a〜311dと重ならない領域(例えば、平面視で開口311a〜311dよりも外側の領域)に設けられる。
図4(E)に示すように、第二絶縁層312の開口312a〜312dの位置に、パッド33a〜33d(パッド33c,33dは図示せず)を形成する。パッド33a〜33dは、例えば無電解ニッケル(Ni)めっきにより下地層となるNi層を形成した後、無電解金(Au)めっきによりAu層を形成して得る。パッド33a〜33dは、第二絶縁層312の開口312a〜312dから露出する再配線32a〜32dの表面及び開口312a〜312dの側壁を覆って形成される。
図4(F)に示すように、パッド33a〜33d上に、はんだボールにより外部接続端子40a〜40d(外部接続端子40c,40dは図示せず)を形成する。最後に、再配線層30が形成された再構成基板230の封止部20部分をダイシングブレードでダイシングすることにより、個片化された光デバイス1を得ることができる。
なお、第一実施形態に係る光デバイス1の製造方法において、保護層200を設ける代わりに、光電変換チップ10の形状に合わせた突出部を有する上金型を用いて樹脂成形を行っても良い。この場合、封止部20の上面から上金型の突出部の高さの分だけ凹んだ位置に光電変換チップ10の上面を形成することができる。
(第一実施形態の変形例)
(1)第一実施形態に係る光デバイス1では、光電変換チップ10の光出入射面10aである反射防止膜12の上面が、封止部20の上面よりも凹んだ位置に設けられている例について説明したが、このような構成に限られない。
例えば図5の断面図に示すように、光電変換チップ10の光出入射面10aである反射防止膜12の上面が、封止部20の上面よりも突出する位置に設けられていても良い。この場合、例えば保護層200を設けない光電変換チップ10を用い、モールド樹脂層220を形成する際に上金型表面にフッ素樹脂等で構成された樹脂シートを設け、樹脂シートに対して光電変換チップ10が食い込むような状態で溶融樹脂に注入・硬化を行う。これにより、光電変換チップ10の上面がモールド樹脂層220(封止部20)の上面から突出するように形成される。
(2)また、図6の断面図に示すように、光電変換チップ10の光出入射面10aが、封止部20の上面と面一であってもよい。この場合、変形例1同様の方法例えば保護層200を設けない光電変換チップ10を用い、モールド樹脂層220を形成する際に上金型表面に樹脂シートを設け、樹脂シートに対して光電変換チップ10が食い込むような状態で溶融樹脂に注入・硬化を行う。これにより、光電変換チップ10の上面がモールド樹脂層220(封止部20)の上面から突出するように形成される。
図5及び図6に示す構成の光デバイス1では、封止部20によって光の入射角又は出射角の制限を受けずに赤外線等の光を検出することができる。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態に係る光デバイスでは、以下の効果を有する。
(1)樹脂材料で構成された封止部20が半導体素子である光電変換素子11の側面を覆っており、光電変換素子11の一方の主面は封止部20から露出し、光電変換素子11の他方の主面は封止部20から露出して再配線層30と当接している。このため、半導体基板111の反りが生じにくくなり、光デバイス1の特性変動が生じにくくなる。
(2)光デバイス1の配線を、再配線層で構成することができる。このため、光デバイス1を薄型化することができる。
(3)光デバイス1は、光電変換素子11の上面に反射防止膜12が設けられており、反射防止膜12が光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。このため、反射防止膜12によって、光電変換チップ10の外部から光電変換素子11に入射する光、又は光電変換素子11から光電変換チップ10の外部に出射する光が、光電変換素子11の表面において反射することを抑制し、光入射効率又は光出射効率を向上させることができる。
2.第二実施形態
以下、本発明の第二実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(光デバイスの構成)
図1及び図2を参照しつつ、図7を用いて、第二実施形態に係る光デバイス201の構成を説明する。
光デバイス201は、図7に示すように、光電変換素子11が光電変換チップ10を構成しており、半導体基板111の他方の主面が封止部20から露出している。光デバイス201は、光電変換素子11の半導体基板111の一方の面に半導体層112及び電極113a,113bが形成されており、半導体基板111の他方の面は、光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。すなわち、光デバイス201は、反射防止膜12を有していない点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
光デバイス201の光出入射面10aとなる半導体基板111の他方の面は、封止部20の上面に対して凹んだ位置に設けられているが、光デバイス201の構成はこのような構成に限られない。光デバイス201の光出入射面10aとなる半導体基板111の他方の面は、封止部20の上面に対して面一であっても良い。
また、光デバイス201がLED等の発光デバイスである場合には、光出入射面10aとなる半導体基板111の他方の面が凹凸形状を有していることが好ましい。光出入射面10aが凹凸形状を有していることにより、光電変換素子11から斜めに出射された光が光電変換素子11内に反射すること等による光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上するためである。
(第二実施形態における効果)
第二実施形態に係る光デバイスでは、第一実施形態における効果(1)(2)に加えて、以下の効果を有する。
(1)光デバイス201は、光電変換素子11が光電変換チップ10を構成している。このため、光デバイス201をより薄型化することができる。
(2)光デバイス201は、デバイス外部に露出する半導体基板111の一面(光電変換チップ10の光出入射面10a)が凹凸形状を有していても良い。このため、光電変換素子11から出射された光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上する。
3.第三実施形態
図1及び図2を参照しつつ、図8を用いて、第二実施形態に係る光デバイス301の構成を説明する。
光デバイス301は、図8に示すように、光電変換素子11の上面(半導体基板111の他方の面)に光学フィルタ320が設けられた光電変換チップ310を備えている。光デバイス301では、光学フィルタ320の上面が封止部20から露出している。光デバイス301では、光学フィルタ320の上面が光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。すなわち、光デバイス301は、反射防止膜12に代えて光学フィルタ320を有している点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。
光学フィルタ320以外の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(光学フィルタ)
光学フィルタ320は、所望の波長範囲の光を選択的に(すなわち、透過率高く)透過させる機能を有している。光学フィルタ320は、例えば、赤外線のみを透過する機能を有する。光学フィルタ320を構成する光学部材の材料としては、シリコン(Si)、ガラス(SiO)、サファイヤ(Al)、Ge、ZnS、ZnSe、CaF、BaFなど、予め設定した波長範囲の光が透過する材料が用いられる。また、光学フィルタ320は、蒸着等により光学部材に薄膜が設けられた構成であっても良い。薄膜材料としては、シリコン(Si)、ガラス(SiO)、サファイヤ(Al)、Ge、ZnS、TiO、MgF、SiO、ZrO、Ta等が用いられる。
また、光学フィルタ320は、光学部材上に異なる屈折率を有する誘電体を層状に積層した誘電体多層膜フィルタとしても良い。この場合、層状に積層した誘電体層は、光学部材の片面又は両面に形成される。誘電体層を光学部材の両面に設ける場合、誘電体層は、光学部材の表面、裏面において異なる厚みで形成されていてもよい。
光デバイス301の光出入射面10aとなる光学フィルタ320の上面は、封止部20の上面に対して凹んだ位置に設けられているが、光デバイス301の構成はこのような構成に限られない。デバイス301の光出入射面10aとなる光学フィルタ320の上面は、封止部20の上面に対して面一であっても良い。
さらに、光デバイス301の光電変換チップ310は、光学フィルタ320の表面に、第一実施形態と同様の反射防止膜12が設けられていても良い。
(第三実施形態における効果)
第三実施形態に係る光デバイスでは、第一実施形態における効果(1)(2)に加えて、以下の効果を有する。
(1)光デバイス301は、光電変換素子11の上面に光学フィルタ320を有している。このため、所望の波長範囲の光を選択的に透過させることができ、所望の波長範囲の光の検出精度を向上させることができる。
4.第四実施形態
図1及び図2を参照しつつ、図9を用いて、第五実施形態に係る光デバイス401の構成を説明する。
光デバイス401は、図9に示すように、光電変換素子11の上面(半導体基板111の他方の面)にシリコン(Si)チップ412が設けられた光電変換チップ410を備えている。光デバイス401では、シリコンチップ412の上面412aが封止部20から露出している。光デバイス401では、シリコンチップ412の上面412aが光電変換チップ10の光出入射面10aとなっている。すなわち、光デバイス401は、反射防止膜12に代えてシリコンチップ412を有している点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。
シリコンチップ412以外の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(シリコンチップ)
光デバイス401がLED等の発光デバイスである場合には、光出入射面10aとなるシリコンチップ412の一方の表面である上面412aが、凹凸形状に加工されている。上面412aが凹凸形状を有していることにより、光電変換素子11から斜めに出射された光が光電変換素子11内に反射すること等による光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上する。
シリコンチップ412の凹凸形状は、頂点の高さが0.7μm以上10μm以下である突起が複数連続して配置されて形成されていることが好ましい。また、シリコンチップ412の凹凸形状を構成する突起は、当該突起の底面の一辺の長さが100μm以下である六角錐形状であることが好ましい。突起の形状を六角錐形状とすることにより、突起の頂点同士のピッチを小さくして、突起の形成密度を向上させることができる。このため、光電変換チップ10の発光効率をより向上させることができる。
(第四実施形態における効果)
第四実施形態に係る光デバイスでは、第一実施形態における効果(1)(2)に加えて、以下の効果を有する。
(1)光デバイス401は、光電変換素子11の上面にシリコンチップ412を有しており、光出入射面10aとなるシリコンチップ412の表面が凹凸形状に加工されている。このため、光電変換素子11から出射された光の損失が少なく光電変換チップ10の発光効率が向上する。
(2)シリコンチップ412の表面の凹凸形状は、突起が複数連続して配置されて形成されており、突起の形状を六角錐形状に形成しても良い。この場合、突起の形成密度を向上させることができるため、光電変換チップ10の発光効率をより向上させることができる。
5.第五実施形態
図1〜図4を参照しつつ、図10及び図11を用いて、第五実施形態に係る光デバイスの構成を説明する。
第五実施形態に係る光デバイスは、第一実施形態に係る光デバイス1の光出入射面10a側に、光学フィルタチップ(以下、光学フィルタという)512を含むフィルタブロック510を備えたフィルタブロック付きの光デバイス500である。本実施形態では、光デバイス500が赤外線センサ等の受光デバイスである場合について説明する。
光デバイス500では、光がフィルタブロック510中の光学フィルタ512を介して光デバイス1の光電変換素子11に入射し、光が検出される。すなわち、光デバイス500は、フィルタブロック510を備える点で、第一実施形態に係る光デバイス1と相違する。なお、光デバイス500は、光デバイス1の代わりに、図5、図6に示す第一実施形態の変形例の光デバイス1や、第二実施形態に係る反射防止膜等を有していない光デバイス201、第四実施形態に係るシリコンチップ412を有する光デバイス401を用いても良い。
フィルタブロック510以外の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(フィルタブロック)
フィルタブロック510は、光学フィルタ512と光学フィルタ512の側面を覆う封止部材520とを有している。これにより、光の入射面となる光学フィルタ512の一方の面512b及び光の出射面となる他方の面512aは、封止部材520から露出している。以下、光学フィルタ512の一方の面512aを光出射面512a、他方の面512bを光入射面512bという。
フィルタブロック510では、光学フィルタ512の光出射面512aと封止部材520とにより凹部530が形成されている。凹部530の底面530aの少なくとも一部は、光学フィルタ512の光出射面512aで形成され、凹部530の側壁530bは、封止部材520で形成されている。光学フィルタ512は、凹部530が光デバイス1の封止部20から露出する光電変換チップ10を覆うように配置されている。光学フィルタ512と、凹部530とは、接着剤等で構成された接続部材550により接続されている。
また、フィルタブロック510は、光学フィルタ512を配置するための開口h1を有するフレーム材540を備えている。フレーム材540は、光学フィルタ512を取り囲む環状部542と、環状部542からフィルタブロック510の各側面に向かって伸びる複数の接続部544とを備えている。図10(C)に示すように、接続部544は、上面側の一部がハーフエッチングされており、環状部542と比較して厚みが薄く形成されている。
環状部542は、光学フィルタ512を取り囲む形状であればよく、環形状のフレームの一部が除去された形状を含む。図10では、平面視におけるフレーム材540の環状部542の形状が、角環形状の一部が除去された形状(C字形状)となっている。本実施形態では、光学フィルタ512が配置されるC字形状の内側部分を「開口h1」と定義する。
フレーム材540は、フィルタブロック510の上面510a及び側面510bにおいてフレーム材540の一部(接続部544の端面)が封止部材520から露出している。すなわち、封止部材520は、フレーム材540の環状部542の側壁面(内壁面及び外壁面)及び底面と、接続部544とを封止している。
フレーム材540は、放射率が小さい部材であることが好ましく、例えば、放射率が0.3以下の部材であることが好ましい。放射率が小さい部材としては例えば、金属が挙げられ、具体的には、銅、銀、金、白金、ニッケル、パラジウムなどが挙げられる。
光学フィルタ512は、第三実施形態に係る光学フィルタ320と同様の構成とすることができる。封止部材520は、封止部20と同様の材料により形成される。
光デバイス500の製造方法は、フィルタブロック510の製造工程と、光デバイス1の製造工程と、フィルタブロック510と光デバイス1との接続工程と、を有する。光デバイス1の製造工程は、第一実施形態で説明した製造工程と同様であるため、説明を省略する。
以下、フィルタブロック510の製造工程について説明する。
(フィルタブロック製造工程)
図11(A)〜図11(F)は、フィルタブロック510の製造方法を工程順に示す断面図である。ここでは、図10(A)に示したE−E’線でフィルタブロック510を切断した断面に沿って、各工程を説明する。
図11(A)に示すように、まず始めに、耐熱性の粘着シート610を用意し、この粘着シート610の粘着層にフレーム材540の表面542aを貼り付ける。図11(B)に示すように、フレーム材540の開口h1内に光学フィルタ512を配置して、光学フィルタ512の光入射面512bを粘着シート610の粘着層に貼り付ける。
次に、図11(C)に示すように、フレーム材540の表面542a側に下金型620を配置すると共に、フレーム材540の裏面542b側に上金型630を配置する。そして、下金型620と上金型630とにより光学フィルタ512を挟み込み、下金型620と上金型630とに挟まれた空間にサイドから溶融したエポキシ樹脂等の樹脂材料を注入し、充填後、硬化する。これにより、封止部材520を形成する。図11(C)に示すように、例えば上金型630の下側の面は断面視で凹凸形状となっており、凸部630aがフッ素樹脂等で構成された樹脂シート640を介して光学フィルタ512と対向している。この凸部630aによって、図11(D)に示すように、フィルタブロック510に凹部530が形成される。
図11(D)に示すように、光学フィルタ512及びフレーム材540を封止した封止部材520を、下金型620及び上金型630間から取り出す。フレーム材540の表面542a側から粘着シート610を除去する。粘着シート610の除去後、必要に応じてポストキュアを施す。
図11(E)に示すように、封止部材520の裏面側(凹部530形成側)にダイシングテープ650を貼り付け、ダイシング装置によりダイシングして個片化する。以上により、図11(F)に示すように、封止部材520及びフレーム材540は個々の製品に切り離されて図10(A)〜図10(C)に示すフィルタブロック510が完成する。
(フィルタブロック及び光デバイスの接続工程)
フィルタブロック510と光デバイス1とは以下のようにして接続される。まず、光デバイス1の上面(光出入射面10a側の面)に、例えば接着剤である熱硬化型樹脂を塗布する。接着剤を塗布する領域は光電変換素子11以外の領域であればよい。接着剤が塗布された光デバイス1の上面に、フィルタブロック510の裏面側(凹部530形成側)を接触させ、例えば熱処理を施して接着剤を硬化させて接続部材550を形成する。
以上により、フィルタブロック510と光デバイス1とを接続部材550により接続して、図10(A)〜図10(D)に示すフィルタブロック510付きの光デバイス500が完成する。
(第五実施形態における効果)
第五実施形態に係る光デバイス500では、光電変換素子11を有する光デバイス1が薄型であるため、フィルタブロック510を設けていてもデバイス全体として薄型化することができる。
6.第六実施形態
図1及び図2、図10を参照しつつ、図12を用いて、第六実施形態に係る光デバイス600の構成を説明する。
第六実施形態に係る光デバイス600は、第五実施形態に係るフィルタブロック510を、光電変換チップ10と、ICチップ614とが封止された光デバイス601に接続したフィルタブロック付きの光デバイス600である。ICチップ614は、光電変換チップ10の駆動回路又は光電変換チップ10からの信号を処理する信号処理回路を含む。本実施形態では、光デバイス600が赤外線センサ等の受光デバイスである場合について説明する。光デバイス600では、光がフィルタブロック510中の光学フィルタ512を介して光デバイス601の光電変換素子11に入射し、光が検出される。また、光デバイス600では、検出された光に基づく信号を光デバイス600内で処理して出力する機能を有する。すなわち、フィルタブロック付き光デバイス600は、光デバイス601がICチップ614を有する点で、第五実施形態に係る光デバイス500と相違する。
ICチップ614以外の構成は、上述した第五実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(ICチップ)
ICチップ614は、光電変換素子11とともに、封止部20で覆われている。ICチップ614は、例えば再配線層30を介して光電変換チップ10と電気的に接続されており、光電変換チップ10からの電流を検出する検出回路等の信号処理回路を含む。なお、光デバイス601が発光デバイスの場合、ICチップ614は、光電変換素子11の駆動回路を含む。ICチップ614は、再配線層30と電気的に接続されており、処理された信号を再配線層30、外部接続端子40を介して図示しない回路基板に形成された回路に出力する。
このようなICチップ614を有する光デバイス601は、例えば第一実施形態の図3(B)に示す工程において、接着フィルム212に対して、個片化した光電変換チップ10とともにICチップ614を貼り付け、封止部20を形成する事により得られる。
(第六実施形態における効果)
第六実施形態に係る光デバイス600では、光電変換素子11を有する光デバイス601が薄型であるため、フィルタブロック510を設けていてもデバイス全体として薄型化することができる。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
1,201,301,401,500,600,601 光デバイス
10 光電変換チップ
10a 光出入射面
10b 電極形成面
11 光電変換素子
12 反射防止膜
20 封止部
30 再配線層
31 絶縁層
311 第一絶縁層
312 第二絶縁層
311a,311b 開口
312a,312b,312c,312d 開口
32a,32b,32c,32d 再配線
33a,33b,33c,33d パッド
40,40a,40b,40c,40d 外部接続端子
111 半導体基板
112 半導体層
113 電極
113a 電極
113b 電極
200 保護層
210 基板
212 接着フィルム
220 モールド樹脂層
230 再構成基板
310 光電変換チップ
320 光学フィルタ
321a,321b,321c,321d 下地層
322a,322b,322c,322d 導体層
412 シリコンチップ
412a シリコンチップ412の上面
510 フィルタブロック
510a 上面
510b 側面
512 光学フィルタ
512a 光出射面(光学フィルタ512の一方の面)
512b 光入射面(光学フィルタ512の他方の面)
520 封止部材
530 凹部
530a 凹部530の底面
530b 凹部530の側壁
540 フレーム材
542 環状部
542a フレーム材540の表面
542b フレーム材540の裏面
544 接続部
550 接続部材
610 粘着シート
614 ICチップ
620 下金型
630 上金型
630a 凸部
640 樹脂シート
650 ダイシングテープ

Claims (14)

  1. 半導体基板、前記半導体基板の一方の主面上に形成され、光を受光又は発光可能な半導体層、及び前記半導体層上に形成された電極を有する光電変換素子を含む光電変換チップと、
    前記光電変換チップの前記電極形成面とは反対側の面を露出させるように前記光電変換チップの側面を覆う封止部と、
    前記光電変換チップの前記電極形成面上に設けられる絶縁層及び前記電極と接続される再配線とを有する再配線層と、
    を備える光デバイス。
  2. 前記光電変換チップの前記電極形成面と反対側の面は、前記封止部の前記再配線層とは反対側の面と面一である
    請求項1に記載の光デバイス。
  3. 前記光電変換チップの前記電極形成面と反対側の面は、前記封止部の前記再配線層とは反対側の面に対して凹んだ位置に設けられている
    請求項1に記載の光デバイス。
  4. 前記半導体基板の他方の主面は、前記封止部から露出している
    請求項1から3のいずれか1項に記載の光デバイス。
  5. 前記半導体基板の他方の主面は、凹凸形状を有する
    請求項4に記載の光デバイス。
  6. 前記光電変換チップは、前記半導体基板の他方の主面上に設けられた反射防止膜又は一方の表面が凹凸形状に加工されたシリコンチップを有し、
    前記反射防止膜の一方の面、又は前記凹凸形状に加工された面は、前記封止部から露出している
    請求項1から4のいずれか1項に記載の光デバイス。
  7. 前記シリコンチップの前記凹凸形状は、頂点の高さが0.7μm以上10μm以下である突起が複数連続して配置されて形成されている
    請求項6に記載の光デバイス。
  8. 前記突起は、底面の一辺の長さが100μm以下である六角錐形状である
    請求項7に記載の光デバイス。
  9. 前記光電変換チップは、前記半導体基板の他方の主面上に設けられた光学フィルタチップを有し、
    前記光学フィルタチップの一方の面は、前記封止部から露出している
    請求項1から4のいずれか1項に記載の光デバイス。
  10. 光学フィルタチップと前記光学フィルタチップの側面を覆う封止部材とを有し、前記光学フィルタチップの一方の面と前記封止部材とで凹部が形成され、前記凹部の底面の少なくとも一部は前記光学フィルタチップの一方の面で形成され、前記凹部の側壁は前記封止部材で形成されている光学フィルタブロックを備え、
    前記光学フィルタブロックは、前記凹部が前記封止部から露出する前記光電変換チップを覆うように配置されている
    請求項1から8のいずれか1項に記載の光デバイス。
  11. 前記光電変換チップと電気的に接続されたICチップを備え、
    前記ICチップは、前記封止部で覆われている
    請求項1から10のいずれか1項に記載の光デバイス。
  12. 前記ICチップは、前記光電変換チップに対して電流を供給する駆動回路、又は前記光電変換チップからの電流を検出する検出回路を有する
    請求項11に記載の光デバイス。
  13. 前記再配線層と電気的に接続された外部接続端子を備える
    請求項1から12のいずれか1項に記載の光デバイス。
  14. 前記半導体基板は、光透過性を有する
    請求項1から13のいずれか1項に記載の光デバイス。
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