JP2020064852A - 電気化学デバイスの電極触媒、電気化学デバイスの電極触媒層、電気化学デバイスの膜/電極接合体、電気化学デバイス、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法、及び電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法 - Google Patents

電気化学デバイスの電極触媒、電気化学デバイスの電極触媒層、電気化学デバイスの膜/電極接合体、電気化学デバイス、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法、及び電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、アイオノマーによる触媒金属の被毒を低減させることができる電気化学デバイスの電極触媒を提案する。【解決手段】本開示の電気化学デバイスの電極触媒は、メソポーラス材料と、メソポーラス材料の少なくとも内部に担持された触媒金属粒子と、を含む電気化学デバイスの電極触媒であって、メソポーラス材料は、触媒金属粒子を担持する前において、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm3/gとなるメソ孔を有し、前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい。【選択図】図1

Description

本開示は、電気化学デバイスにおいて用いられる電極触媒、該電極触媒を含む電極触媒層、該電極触媒層を備えた膜/電極接合体、該膜/電極接合体を用いた電気化学デバイス、電気化学デバイスの電極触媒層の製造方法、及び電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法に関する。
電気化学デバイスの一例として燃料電池が知られている。例えば、固体高分子形燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと、酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学反応(発電反応)させるための膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly、MEA)を備えている。
一般に、膜/電極接合体を構成する電極触媒層は、カーボンブラック等の導電性材料に、白金等の触媒金属を担持した触媒と、プロトン伝導性を有する高分子電解質(以下、アイオノマー)とを、水やアルコール等の溶媒に分散した触媒ペーストを作製し、その触媒ペーストを高分子電解質膜、あるいは、その他の基材に塗布・乾燥させて形成される。
また、アイオノマーによる触媒金属の被毒を抑制するために、メソポーラスカーボンからなる担体の内部に触媒金属の粒子を担持させ、この粒子を担持した担体にアイオノマーを被覆して形成する方法も提案されている(例えば、特許文献1、2)。
国際公開第2014/175106号 国際公開第2014/185498号
本開示は、一例として、アイオノマーによる触媒金属の被毒を低減させることができる電気化学デバイスの電極触媒、電気化学デバイスの電極触媒層、電気化学デバイスの膜/電極接合体、および電気化学デバイスを提供することを課題とする。
本開示に係る電気化学デバイスの電極触媒の一態様は、メソポーラス材料と、前記メソポーラス材料の少なくとも内部に担持された触媒金属粒子と、を含み、前記メソポーラス材料は、前記触媒金属粒子を担持する前において、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有し、前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい。
また、本開示に係る電気化学デバイスの電極触媒層の一態様は、少なくとも、上記一態様の電極触媒と、アイオノマーと、を含む。
また、本開示に係る電気化学デバイスの膜/電極接合体の一態様は、高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜の両側に設けられ、電極触媒層およびガス拡散層を含む燃料極および空気極と、を備え、少なくとも前記空気極の前記電極触媒層は、上記一態様の電極触媒層を含む。
また、本開示に係る電気化学デバイスの一態様は、上記一態様の膜/電極接合体を含む。
また、本開示に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法の一態様は、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有するメソポーラス材料の前記メソ孔に触媒金属粒子を担持させる工程を備え、前記工程において、前記メソ孔に担持される前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい。
また、本開示の電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法の一態様は、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有するメソポーラス材料の前記メソ孔に、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において数密度が小さくなるよう触媒金属粒子を担持させる工程と、前記触媒金属粒子が担持されたメソポーラス材料にアイオノマーを担持させる工程と、前記触媒金属粒子及び前記アイオノマーのそれぞれが担持されたメソポーラス材料を含む電極触媒層を電解質膜上に設ける工程とを備える。
本開示は、以上に説明したように構成され、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒を低減することができる。
本開示の電極触媒及び比較例の電極触媒の一例を示す模式図である。 本開示の実施形態に係る電気化学デバイスが備える膜/電極接合体の概略構成の一例を示す模式図である。 図2に示す膜/電極接合体を用いた燃料電池の単セルの構成の一例を示す模式図である。 実施例の電極触媒を用いたカソード触媒層の断面SEM像である。 比較例の電極触媒を用いたカソード触媒層の断面SEM像である。 実施例および比較例のそれぞれの電極触媒を用いたカソード触媒の性能および物性を示す表である。 実施例の電極触媒を用いたカソード触媒層の断面STEM像および元素マップである。
(本開示の一形態を得るに至った経緯)
上記したように、一般的には、膜/電極接合体が有する電極触媒層は、カーボンブラック等の導電性材料に、白金等の触媒金属を担持した触媒と、プロトン伝導性を有するアイオノマーとを、水やアルコール等の溶媒に分散した触媒ペーストを作製し、その触媒ペーストを高分子電解質膜、あるいは、その他の基材に塗布・乾燥させて形成される。
このようにして作製した電極触媒層のミクロ構造(以下、三相界面構造)は、触媒にアイオノマーが被覆した構造となる。この三相界面構造において、これまでは、触媒金属表面へのプロトン供給の観点から、触媒金属とアイオノマーとを接触させることが性能向上につながると考えられてきた。しかしながら、近年、アイオノマーの接触により触媒金属が被毒することが分かってきた。このため、触媒金属とアイオノマーとを接触させるのは、むしろ、性能を低下させることが指摘されている。
このような課題に対し、上記した特許文献1、2では、メソポーラスカーボン等の大容量の細孔を有するカーボン担体の中に、金属触媒を内包させることで、アイオノマーと金属触媒との接触を回避する方法を提案している。
しかしながら、本開示者が鋭意検討した結果、一部のアイオノマーは、メソ孔内に浸入する場合があるため、メソ孔内に触媒金属粒子(例えば、Pt粒子)を内包した電極触媒を用いても、アイオノマーによる触媒金属の被毒を抑制する手段としては十分ではないことを見出した。
そこで、本開示者らは、アイオノマーによる触媒金属の被毒を低減させる電極触媒について検討した結果、メソポーラスカーボンの内部のうち、アイオノマーが侵入しやすい表面に近い部分に担持される触媒金属粒子を低減することで触媒金属の被毒を低減させることができることを見出し、本開示に至った。
また、本明細書では、メソポーラスカーボンは、モード半径1〜25nmのメソ孔を有し、例えば、鋳型、あるいは炭素源を変えたり反応温度など合成条件を制御したりすることにより細孔構造を自在にコントロールすることができる多孔質炭素とする。なお、本開示の電極触媒層に用いる材料は、メソポーラスカーボンに限定するものではなく、モード半径や細孔容積が同じであれば、他のメソポーラス材料であっても、同様の効果を奏すると考えられる。メソポーラスカーボン以外のメソポーラス材料としては、チタン、スズ、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、アルミニウム、シリコン等の酸化物で構成されるメソポーラス材料があげられる。
これまで、触媒インク内におけるアイオノマーのサイズは数十nmであるため、半径1〜10nmのメソ孔内には浸入できず、メソポーラスカーボンの中に内包されている触媒金属粒子のPt粒子はアイオノマーによる被毒の影響を受けないと考えられてきた。
しかし、実際には、一部のアイオノマーは、メソ孔内に浸入する場合があることが判明した。また、アイオノマーは、Pt粒子に吸着しやすい性質を持つため、メソ孔内に浸入したアイオノマーは、メソポーラスカーボンの内部のうち表面に近い部分に担持されたPt粒子に吸着し、その触媒活性を低下させる。
したがって、メソポーラスカーボンの内部であっても、メソポーラスカーボンの表面に近い部分に担持されたPt粒子は、アイオノマーによる被毒の影響を受けると考えられる。本開示の電極触媒及び比較例の電極触媒の一例を示す模式図である。具体的には、図1の左側が、本開示の電極触媒の一例を示す模式図であり、図1の右側が、比較例の電極触媒の一例を示す模式図である。図1中において白丸はアイオノマー4による被毒の影響を受けていない触媒金属粒子3を示し、黒丸はアイオノマー4による被毒の影響を受けている触媒金属粒子3を示す。また、黒丸および白丸を包含する実線で示された円はメソポーラスカーボン1を示す。図1において、メソポーラスカーボンの表面から破線部分までの領域が第1の領域5を示し、メソポーラスカーボンの破線部分より内側が、第2の領域6を示す。図1に示すように、アイオノマー4が担持された本開示の電極触媒は、メソポーラスカーボン1の第1の領域5に存在するメソ孔2に担持された触媒金属粒子3の数密度が、第2の領域6に担持された触媒金属粒子3の数密度よりも小さい。比較例は、メソポーラスカーボンのメソ孔2の第1の領域に担持された触媒金属粒子3の数密度は、第2の領域に担持された触媒金属粒子3の数密度よりも多い。
すなわち、図1に示すように、アイオノマー4が担持された本開示の電極触媒は、比較例に比べて、アイオノマー4に被毒される触媒金属の割合が低下し、触媒活性が向上すると考えられる。
ここで、本開示の第1の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒は、メソポーラス材料と、前記メソポーラス材料の少なくとも内部に担持された触媒金属粒子と、を含み、前記メソポーラス材料は、前記触媒金属粒子を担持する前において、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有し、前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
ここで、上記本開示の第1の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒は、アイオノマーが担持される前の電気化学デバイスの電極触媒である。
また、メソ孔に担持された触媒金属粒子の数密度は、メソポーラス材料の内側よりも外側において小さければ、後述する第2の態様に限らず、どのような態様であってもよい。例えば、メソポーラス材料の内側から外側に向けて、メソ孔に担持された触媒金属粒子の数密度が、徐々に減少するような形態であってもよい。徐々に減少するとは、例えば、3以上の段階に分けて段階的に減少する態様を含む。
また、本開示の第2の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒は、前記メソポーラス材料の表面から内部への所定領域である第1の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記第1の領域よりも内側にある第2の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度よりも小さい。
ここで、第1の領域は、メソポーラスカーボンの表面を含まない。また、所定領域は、アイオノマーが内部(メソ孔)に侵入する領域を含んでもよい。所定領域は、例えば、メソポーラスカーボンの表面から40nmの領域を含んでもよい。第2の領域は、第1の領域よりも内側の領域であれば、いずれの領域であってもよい。例えば、第2の領域は、第1の領域よりも内側かつ第1の領域以外の領域であってもよい。このとき、第2の領域の一部において、メソ孔に担持された触媒金属粒子の数密度が、第1の領域に存在するメソ孔に担持された数密度よりも少なくても、第2の領域の全体として(例えば、平均値として)、第1の領域に存在するメソ孔に担持された数密度よりも多ければ、上記第2の態様に含まれる。
また、本開示の第3の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒は、上記第2の態様の電気化学デバイスの電極触媒において、前記触媒金属粒子は、前記第2の領域のメソ孔よりも前記第1の領域のメソ孔の方が、6%以上少ない数密度で担持されている。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒がより抑制される。
また、本開示の第4の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒は、上記第1の態様−第3の態様のいずれか1つの電気化学デバイスの電極触媒において、前記メソポーラス材料の平均粒径が200nm以上であってもよい。
かかる構成により、アイオノマーがメソ孔に侵入する領域が、メソ孔の細孔容積に対して小さくなるので、アイオノマーによる被毒の影響を受ける触媒金属の割合が小さくなる。このため、平均粒径を200nm以上とすることで、例えば、従来の電極触媒層と比較しても触媒活性を向上させることができると考えられる。
また、本開示の第5の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒は、上記第1の態様−第4の態様のいずれか1つの電気化学デバイスの電極触媒において、前記メソ孔の前記モード半径が3〜6nmであってもよい。
かかる構成により、メソ孔のモード半径が3nm以上であれば、細孔内にガスが供給されやすくなり、6nm以下であれば、細孔内にアイオノマーが浸入しにくくなる。
また、本開示の第6の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒層は、上記第1の態様−第5の態様のいずれか1つの電気化学デバイスの電極触媒と、アイオノマーとを含む。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒がより抑制される。
また、本開示の第7の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒層は、上記第6の態様の電気化学デバイスの電極触媒層において、カーボンブラックおよびカーボンナノチューブのうち、少なくとも1つを含む。
かかる構成により、電極触媒層の排水性が向上する。
また、本開示の第8の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒層は、上記第6の態様または第7の態様の電気化学デバイスの電極触媒層において、前記メソポーラス材料が、メソポーラスカーボンを含み、前記電極触媒に含有される、前記メソポーラスカーボンを含むカーボンの総重量に対する、前記アイオノマーの重量の比が0.7〜0.9であってもよい。
また、本開示の第9の態様に係る、電気化学デバイスの膜/電極接合体は、高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜の両側に設けられ、電極触媒層およびガス拡散層を含む燃料極および空気極と、を備え、少なくとも前記空気極の前記電極触媒層は、上記第6の態様−第8の態様のいずれか1つに記載の電気化学デバイスの電極触媒層を含む。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
また、本開示の第10の態様に係る、電気化学デバイスは、上記第9の態様の電気化学デバイスの膜/電極接合体を備える。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
また、本開示の第11の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法は、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有するメソポーラス材料の前記メソ孔に触媒金属粒子を担持させる工程を備え、前記工程において、前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
ここで、上記本開示の第11の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法は、アイオノマーが担持される前の電極触媒の製造方法である。
また、本開示の第12の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法は、前記第11の態様の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法において、前記工程において、前記メソポーラス材料の表面から内部への所定領域である第1の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記第1の領域の内側にある第2の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度よりも小さい。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
また、本開示の第13の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法は、上記第12の態様の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法において、前記触媒金属粒子は、前記第2の領域のメソ孔よりも前記第1の領域のメソ孔の方が、6%以上少ない数密度で担持されている。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒がより抑制される。
また、本開示の第14の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法は、上記第11の態様−第13の態様のいずれか1項の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法において、前記メソポーラス材料の平均粒径が200nm以上であってもよい。
かかる構成により、アイオノマーがメソ孔に侵入する領域が、メソ孔の細孔容積に対して小さくなるので、アイオノマーによる被毒の影響を受ける触媒金属の割合が小さくなる。このため、平均粒径を200nm以上とすることで、例えば、従来の電極触媒層と比較しても触媒活性を向上させることができると考えられる。
また、本開示の第15の態様に係る、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法は、上記第11の態様−第14の態様のいずれか1項の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法において、前記メソ孔の前記モード半径が3〜6nmであってもよい。
かかる構成により、メソ孔のモード半径が3nm以上であれば、細孔内にガスが供給されやすくなり、6nm以下であれば、細孔内にアイオノマーが浸入しにくくなる。
また、本開示の第16の態様に係る、電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法は、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有するメソポーラス材料の前記メソ孔に、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において数密度が小さくなるよう触媒金属粒子を担持させる工程と、前記触媒金属粒子が担持されたメソポーラス材料にアイオノマーを担持させる工程と、前記触媒金属粒子及び前記アイオノマーのそれぞれが担持されたメソポーラス材料を含む電極触媒層を電解質膜上に設ける工程とを備える。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
また、本開示の第17の態様に係る、電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法は、上記第16の態様の電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法において、前記触媒金属粒子を担持させる工程において、前記メソポーラス材料の表面から内部への所定領域である第1の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記第1の領域の内側にある第2の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度よりも小さい。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒が抑制される。
また、本開示の第18の態様に係る、電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法は、上記第17の態様の電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法において、前記触媒金属粒子は、前記第2の領域のメソ孔よりも前記第1の領域のメソ孔の方が、6%以上少ない数密度で担持されている。
かかる構成により、従来に比べ、アイオノマーによる触媒金属の被毒がより抑制される。
また、本開示の第19の態様に係る、電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法は、上記第16の態様−第18の態様のいずれか1項の電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法において、前記メソポーラス材料の平均粒径が200nm以上であってもよい。
かかる構成により、アイオノマーがメソ孔に侵入する領域が、メソ孔の細孔容積に対して小さくなるので、アイオノマーによる被毒の影響を受ける触媒金属の割合が小さくなる。このため、平均粒径を200nm以上とすることで、例えば、従来の電極触媒層と比較しても触媒活性を向上させることができると考えられる。
また、本開示の第20の態様に係る、電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法は、上記第16の態様−第19の態様のいずれか1項の電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法において、前記メソ孔の前記モード半径が3〜6nmであってもよい。
かかる構成により、メソ孔のモード半径が3nm以上であれば、細孔内にガスが供給されやすくなり、6nm以下であれば、細孔内にアイオノマーが浸入しにくくなる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、全ての図を通じて同一または対応する構成部材には同一の参照符号を付して、その説明については省略する場合がある。
[実施の形態]
本開示の実施形態に係る電気化学デバイスとして燃料電池を例に挙げて説明するが、電気化学デバイスは燃料電池に限定されるものではなく、水素と酸素とを製造するために水を電気分解する水電解装置であってもよい。
(膜/電極接合体)
まず、図2を参照にして、本開示に係る電気化学デバイスが備える膜/電極接合体(MEA)10の構成について説明する。図2は、本開示の実施形態に係る電気化学デバイスが備える膜/電極接合体(MEA)10の概略構成の一例を示す模式図である。
膜/電極接合体(MEA)10は、図2に示すように、高分子電解質膜11と、電極触媒層12およびガス拡散層13を含む燃料極(アノード)および空気極(カソード)とを備え、高分子電解質膜11の両側を、燃料極と空気極とによって挟み込む構成となっている。つまり、図2に示すように、高分子電解質膜11の両側に一対の電極触媒層12が形成され、さらに一対の電極触媒層12を挟むようにして一対のガス拡散層13が配置された構成となっている。
(高分子電解質膜)
高分子電解質膜11は、空気極と燃料極との間のイオン(プロトン)伝導を行うものであり、プロトン伝導性とガスバリア性とを併せ持つ必要がある、高分子電解質膜11は、例えば、イオン交換性フッ素系樹脂膜、またはイオン交換性炭化水素系樹脂膜が例示される。中でも、パーフルオロスルホン酸樹脂膜は、プロトン伝導性が高く、例えば、燃料電池の発電環境下でも安定に存在するため好ましい。イオン交換樹脂のイオン交換容量は0.9以上2.0以下ミリ当量/g乾燥樹脂であることが好ましい。イオン交換容量が0.9ミリ当量/g乾燥樹脂以上であると、高いプロトン伝導性を得やすく、イオン交換容量が2.0ミリ当量/g乾燥樹脂以下であると、含水による樹脂の膨潤が抑制され、高分子電解質膜11の寸法変化が抑えられるため好ましい。また、高分子電解質膜11の膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましい。膜厚が5μm以上であると、高いガスバリア性を得られ、50μm以下であると、高いプロトン伝導性を得られる。
(ガス拡散層)
ガス拡散層13は、集電作用とガス透過性と撥水性とを併せ持つ層であり、図2に示すように、基材13aおよびコーティング層13bの2層を含む構成であっても良い。基材13aは、導電性、ならびに気体および液体の透過性に優れた材料であれば良く、例えば、カーボンペーパー、炭素繊維クロス、炭素繊維フェルト等の多孔質性材料が例示される。コーティング層13bは、基材13aと電極触媒層12との間に介在し、これらの接触抵抗を下げ、液体の透過性(排水性)を向上するための層である。コーティング層13bとしては、例えば、カーボンブラックなどの導電性材料およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの撥水性樹脂を主成分として形成される。
(電極触媒層)
電極触媒層12は、電極の電気化学反応の速度を促進させる層である。電極触媒層12は、メソポーラスカーボン、触媒金属粒子、およびアイオノマー(プロトン伝導性樹脂)を含んでおり、触媒金属粒子は、少なくともメソポーラスカーボンの内部に担持された構成となっている。なお、本開示の実施形態では、電極触媒層12に用いるメソポーラス材料として、メソポーラスカーボンを例に挙げて説明するが、メソポーラス材料はこのメソポーラスカーボンに限定されるものではない。モード半径や細孔容積が同じであれば、他のメソポーラス材料であってもよい。メソポーラスカーボン以外のメソポーラス材料としては、例えば、チタン、スズ、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、アルミニウム、シリコン等の酸化物で構成されるメソポーラス材料があげられる。
本開示の実施形態に係るメソポーラスカーボンは、触媒金属粒子を担持する前において、メソ孔のモード半径が1〜25nmであり、メソ孔の細孔容積が1.0〜3.0cm/gであってもよい。メソ孔の細孔容積が1.0cm/g以上であれば、メソポーラスカーボンの内部に多くの触媒金属を担持でき、3.0cm/g以下であれば、メソポーラスカーボンの構造体としての強度が高まる。
さらに、本開示の実施形態に係るメソポーラスカーボンでは、メソ孔のモード半径を3〜6nmとしてもよい。特には、メソ孔のモード半径を3〜4nmとしてもよい。メソ孔のモード半径が3nm以上であれば、細孔内にガスが供給されやすくなり、6nm以下であれば、細孔内にアイオノマーが浸入しにくくなる。
さらに、本開示の実施形態に係るメソポーラスカーボンは、平均粒径が200〜1000nmとなるように構成されていてもよい。平均粒径が200nm以上であれば、アイオノマーがメソ孔に侵入する領域が、メソ孔の細孔容積に対して小さくなるので、アイオノマーによる被毒の影響を受ける触媒金属の割合が小さくなる。このため、平均粒径を200nm以上とすることで、例えば、従来の電極触媒層と比較しても触媒活性を向上させることができると考えられる。
また、平均粒径が1000nm以下であれば、メソポーラスカーボンの内部に担持された触媒金属粒子にまで反応ガスが供給されやすくなる。さらに、後述のように、平均粒径が800nm以下であれば、従来の電極触媒と同程度か、あるいはそれよりも多くの酸素を触媒金属粒子に供給できる。
なお、上記したメソポーラスカーボンに含まれるメソ孔の細孔容積、およびモード半径は、窒素吸着法により測定し、Barrett−Joyner−Halenda(BJH)法、密度汎関数(DFT)法、急冷固定密度汎関数(QSDFT)法等の方法によって解析することにより求めることができる。
また、メソポーラスカーボンの平均粒径は、メソポーラスカーボンを溶媒に分散した状態でレーザー回折式粒度分布測定装置等を用いて測定しても良いし、走査型電子顕微鏡(SEM)または透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察しても良い。メソポーラスカーボンを溶媒に分散して粒度分布を測定する場合、メソポーラスカーボン同士が凝集しないようにする必要がある。そこで、溶媒には、水、アルコール、あるいは、水とアルコールの混合溶媒を好適に用いることができる。さらに分散性を高めるため、溶媒に分散剤を添加することが好ましい。分散剤としては、例えば、パーフルオロスルホン酸樹脂、ポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等が挙げられる。さらに分散性を高めるため、溶媒とメソポーラスカーボンを混合した後に、分散処理を施すことが好ましい。分散処理装置としては、例えば、超音波ホモジナイザー、湿式ジェットミル、ボールミル、機械式撹拌装置等が挙げられる。
また、本開示の実施形態に係る電極触媒層12に含まれるメソポーラスカーボンを製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、特許文献3に記載される方法を好適に用いることができる。このような方法で製造されたメソポーラスカーボンは、メソ孔の細孔容積が大きく、メソ孔が互いに連通した構造をもつ。
したがって、細孔内に触媒金属粒子を担持しやすく、担持された触媒金属粒子にガスが供給されやすくなる。また、メソポーラスカーボンの平均粒径を調整するために、合成後に粉砕処理を行っても良い。粉砕方法としては、湿式ビーズミル、乾式ビーズミル、湿式ボールミル、乾式ボールミル、湿式ジェットミル、乾式ジェットミル等が例示できる。中でも、湿式ビーズミルを用いることが、細かい粒径にまで粉砕しやすいため適当である。
電極触媒層12に含まれる触媒金属としては、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、銀(Ag)および金(Au)等が例示される。白金およびその合金は、酸素還元反応に対する触媒活性が高く、かつ燃料電池の発電環境下における耐久性が良好となるため適当である。また、触媒金属は、粒子形状であってもよい。触媒金属の平均粒径は、たとえば、1nm以上20nm以下とすることができ、さらには1nm以上10nm以下としてもよい。触媒金属粒子の平均粒径が10nm以下である場合、触媒金属の単位重量あたりの表面積が大きくなり反応性が向上する。また、触媒金属粒子の平均粒径が1nm以上であると、微粒子の安定性が向上し、例えば、燃料電池の発電環境下で金属が溶解しにくくなる。
また、メソポーラスカーボンの重量に対する、触媒金属の重量比が0.65〜1.5であってもよい。メソポーラスカーボンの単位面積あたりの触媒金属の量が多くなり、この重量比の範囲から外れて該触媒金属の重量比が大きくなってしまうと、触媒金属粒子が凝集してしまう場合がある。逆にメソポーラスカーボンの単位面積あたりの触媒金属の量が少なく、この重量比の範囲から外れて該触媒金属の重量比が小さくなってしまうと、必要な触媒金属の量を確保するためにはメソポーラスカーボンの量が多くなってしまい、結果として電極触媒層12の厚みが厚くなってしまう場合がある。
アイオノマー(プロトン伝導性樹脂)としては、イオン交換性樹脂を用いることができる。中でも、パーフルオロスルホン酸樹脂は、プロトン伝導性が高く、燃料電池の発電環境下でも安定して存在するため好適である。イオン交換樹脂のイオン交換容量は、0.9以上2.0以下ミリ当量/g乾燥樹脂としてもよい。イオン交換容量が0.9ミリ当量/g乾燥樹脂以上である場合は、高いプロトン伝導性を得やすく、イオン交換容量が2.0ミリ当量/g乾燥樹脂以下である場合は、含水による樹脂の膨潤が抑制され、電極触媒層12内のガス拡散性が阻害されにくくなる。
また、アイオノマーの重量比は、電極触媒層12中に含まれるカーボンの総重量に対して、0.7〜0.9であってもよい。このカーボンには、メソポーラスカーボンが含まれ、更に、後述する、カーボンブラックおよびカーボンナノチューブのうち少なくとも1つを含んでもよい。
電極触媒層12には、排水性を高めるために、カーボンブラックやカーボンナノチューブを添加しても良い。このとき、上記カーボンとして、通常、平均粒径が10〜100nmのカーボン粒子を含む電極触媒層は、毛細管力により高い排水性が得られる。しかし、本開示の実施形態に係る電極触媒層12に用いるメソポーラスカーボンの平均粒径は200nm以上であるため、排水性に課題が生じる場合がある。そこで、電極触媒層12にカーボンブラックおよびカーボンナノチューブのうち少なくとも1つを添加する構成としてもよい。このように構成することで、電極触媒層12の排水性を高めることができるため、燃料電池の発電性能を高めることができる。
なお、カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、バルカン、およびブラックパール等が例示される。カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブおよび多層カーボンナノチューブ等が例示される。ケッチェンブラックは、アグリゲートが直線的に発達しているため、少ない添加量でも電極触媒層12内に有効な排水パスを形成できるため適当である。
本開示の実施形態に係る電極触媒層12を形成する手法としては、例えば、燃料電池で一般的に用いられる手法を使用することができる。例えば、上記した材料を、水またはアルコールを含む溶媒に分散し、高分子電解質膜、ガス拡散層、および各種転写用フィルム等の基材に塗布・乾燥させ、電極触媒層12を形成する。また、本開示の実施形態では、メソポーラスカーボンと、メソポーラスカーボンの少なくとも内部に担持された触媒金属粒子と、アイオノマーと、を含む電極触媒層12の製造方法として以下の工程を含んでもよい。すなわち、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有し、かつ平均粒径が200nm以上であるメソポーラスカーボンを準備する工程と、メソポーラスカーボンの内部に触媒金属粒子を担持させて触媒を作製する工程と、触媒と、溶媒と、アイオノマーと、を含む材料を混合して触媒インクを作製する工程と、触媒インクを基材上に塗布する工程と、を含んでもよい。
なお、上記した構成を有する本開示の実施形態に係る電極触媒層12は、空気極(カソード)側電極触媒層として用いることができる。また、燃料極(アノード)側電極触媒層としても用いてもよい。あるいは燃料極側電極触媒層については、燃料電池の膜/電極接合体10において一般的に用いられている従来の電極触媒層と同様な構成としてもよい。すなわち、膜/電極接合体10において、上記した構成を有する電極触媒層12を少なくとも空気極側電極触媒層として用いることが適当である。
なお、燃料極側電極触媒層を従来の電極触媒層と同様な構成とする場合は以下のように形成することができる。例えば、カーボンブラックに担持した白金触媒と、パーフルオロスルホン酸樹脂とを、水やアルコールを含む溶媒に分散し、高分子電解質膜、ガス拡散層、各種転写用フィルム等の基材に塗布・乾燥し、電極触媒層を形成することができる。
上記した高分子電解質膜11、一対の電極触媒層12(カソード電極触媒層、アノード電極触媒層)、および一対のガス拡散層13(カソードガス拡散層、アノードガス拡散層)を一体化し、本開示の実施形態に係る膜/電極接合体10を得ることができる。
また、図3に示すように、図2に示された膜/電極接合体10の両側を、反応ガス(水素または酸素)の供給路を兼ねた一対のセパレータ14によって挟持することで単セル20を形成することができる。そして、この単セル20を集合化して、例えば、燃料電池のスタックとすることができる。なお、図3は、図2に示す膜/電極接合体10を用いた燃料電池の単セル20の構成の一例を示す模式図である。
[実施例]
以下、本開示に係る実施例について説明する。
(電極触媒の作製)
設計細孔径が10nmである市販のメソポーラスカーボン(東洋炭素株式会社製、CNovel)を、水とエタノールを同量含む混合溶媒に投入し、固形分濃度1wt%のスラリーを調整した。このスラリーに直径0.5mmのジルコニアビーズを投入し、媒体撹拌型湿式ビーズミル(アシザワ・ファインテック製、ラボスターミニ)を用いて、周速12m/sの条件で20分間粉砕処理を行った。粉砕処理後のスラリーからジルコニアビーズを取り出し、溶媒を蒸発させた後、得られた凝集体を乳鉢ですり潰すことにより、カーボン担体を作製した。
得られたカーボン担体1gを、水:エタノール=1:1(重量比)の混合溶媒400mLに投入し、15分間超音波分散を行なった。分散後、窒素雰囲気下で攪拌しながら、14wt%のジニトロジアミン白金硝酸溶液を、カーボン担体に対して、白金が50wt%になるように滴下し、80℃で6時間過熱攪拌した。放冷後、ろ過洗浄し、80℃で15時間乾燥させた。得られた凝集体を乳鉢ですり潰し、窒素:水素=85:15雰囲気下、220℃で2時間熱処理を行なうことで、電極触媒を作製した。なお、上記電極触媒の作製方法は、一例であり、メソ孔に担持された白金粒子の数密度が、メソポーラスカーボンの内側よりも外側において小さくなるのであれば、いずれの製法であってもよい。
[比較例]
以下、本開示に係る比較例について説明する。
(電極触媒の作製)
カーボン担体にPt粒子を担持する際に用いる混合溶媒の組成を、水:エタノール=3:1(重量比)にした以外は、実施例の電極触媒と同様にして、比較例の電極触媒を作製した。
[触媒活性および電気化学活性表面積の評価]
実施例および比較例の電極触媒の、触媒活性および電気化学活性表面積は、以下の手順で評価した。
電極触媒に含まれるメソポーラスカーボンの重量の1/2の重量のケッチェンブラック(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、EC300J)とを、水とエタノールを同量含む混合溶媒に投入・撹拌した。得られたスラリーに、アイオノマー(デュポン社製、Nafion)を、全カーボン(メソポーラスカーボン+ケッチェンブラック)に対する重量比が0.8となるように投入し、超音波分散処理を行った。このようにして得られた触媒インクを、スプレー法によって、高分子電解質膜(日本ゴア株式会社製、ゴア・セレクトIII)上に塗布し、電極触媒層を作製した。
続いて、上記電極触媒層をカソード触媒層とし、カソード触媒層が設けられた高分子電解質膜の主面とは反対の主面に、アノード触媒層を形成した。
アノード触媒層は、次の方法により作製される。まず、市販の白金担持カーボンブラック触媒(田中貴金属工業株式会社製、TEC10E50E)を、水とエタノールを同量含む混合溶媒に投入・撹拌した。得られたスラリーに、アイオノマー(デュポン社製、Nafion)を、カーボンに対する重量比が0.8となるように投入し、超音波分散処理を行った。このようにして得られた触媒インクを、スプレー法によって、カソード触媒層が設けられた高分子電解質膜の主面と反対の主面に塗布し、アノード触媒層を作製した。
このようにして作製された、カソード触媒層、および、アノード触媒層の各層上にガス拡散層(SGLカーボンジャパン株式会社製、GDL25BC)を配置し、140℃の高温下において7kgf/cmの圧力を5分間、加えることにより、膜−電極接合体が作製された。得られた膜−電極接合体を、サーペンタイン形状の流路が設けられているセパレータで挟持し、それを所定の治具に組み込むことで、燃料電池セルを作製した。
得られた燃料電池セルの温度を80℃に保ち、アノード側には80℃の露点を持つ水素を、カソード側には80℃の露点を持つ酸素を、燃料電池の電気化学反応(酸化・還元反応)によって消費される量よりも十分に多い流量で流した。このとき、電子負荷装置(PLZ−664WA、菊水電子工業株式会社製)を用いて定電流動作中に燃料電池セルの各電圧を測定した。また、測定の間、セルの電気抵抗を1kHzの固定周波数を持つ低抵抗計でin−situ測定した。セルの電気抵抗分の補正を加えた電流−電圧曲線から、0.9Vにおける電流値を読み取り、カソード触媒層に含まれる白金量で規格化することで触媒活性の指標とした。これは、0.9Vにおける質量活性と呼ばれ、燃料電池の触媒活性を示す指標として一般的に用いられる。
続いて、燃料電池セルの温度を80℃に保ち、アノード側には80℃の露点を持つ水素を、カソード側には80℃の露点を持つ窒素を供給した。ポテンショ・ガルバノスタット(HZ−3000、北斗電工株式会社)の作用極をカソードに、対極および参照極をアノードに接続して、サイクリックボルタンメトリーを測定し、Ptの水素吸着に起因する電気量を計測した。得られた電気量を、Pt単位表面積あたりの水素吸着電気量の理論値(0.21mC/cm)で割ることにより、電気化学活性表面積を算出した。
[Pt内包度評価]
実施例および比較例のカソード触媒の、メソポーラスカーボン内のPt粒子の分布は、以下の手順で評価した。
膜−電極接合体をアルゴン・ブロードイオンビームで加工し、カソード触媒層の断面を走査型電子顕微鏡(S−5500、株式会社日立ハイテクノロジーズ)で観察した。図4および図5は、それぞれ、実施例及び比較例の電極触媒を用いたカソード触媒層の断面SEM像である。図4及び図5に示すように、メソポーラスカーボンの断面の、第1の領域と第2の領域とをそれぞれ、40万倍で観察し、視野中含まれるPt粒子の個数を目視で数えた。Pt粒子は、図4及び図5において、白い点で示される。なお、第1の領域は、メソポーラスカーボンの表面から内部への所定領域であり、第2の領域は、第1の領域よりも内側の領域である。なお、第1の領域は、メソポーラスカーボンの表面を含まない。
第2の領域のPt粒子の数を第1の領域のPt粒子の数で割った値をPt内包度と定義した。このPt内包度が1を超える場合、メソポーラスカーボンの第1の領域よりも第2の領域の方が、Pt粒子の数密度が高いことを意味する。
[アイオノマー浸入度評価]
実施例のカソード触媒層の、メソポーラスカーボン内へのアイオノマー浸入度は、以下の手順で評価した。
膜−電極接合体を、クライオ状態に保ちながら、集束イオンビームで加工し、カソード触媒層の断面を走査透過型電子顕微鏡法(JEM−ARM200F、日本電子株式会社)及び、エネルギー分散型X線分光法(検出器JED2300、日本電子株式会社)で観察した。なお、電子顕微鏡観察は、電子線照射による試料ダメージを軽減するため、クライオ状態で行った。また、エネルギー分散型X線分光観察もクライオ状態で行った。
図6は、実施例および比較例のそれぞれの電極触媒を用いたカソード触媒の性能および物性を示す表である。図6に示すように、実施例のカソード触媒は比較例のカソード触媒に対して、約1.3倍の触媒活性を示した。一方、両者の電気化学活性表面積はほぼ同等であり、電気化学活性表面積から、触媒活性の差を説明することができない。一方、Pt内包度に着目すると、実施例のカソード触媒は比較例のカソード触媒の約1.3倍であり、Pt内包度と触媒活性の間に高い相関性があることがわかる。
ここで、実施例のPt内包度が比較例よりも高いのは、Pt粒子の担持の際に用いた混合溶媒のエタノール比率が大きいことに起因していると考えられる。メソポーラスカーボンの表面は基本的に疎水的であるため、水よりもエタノールとの親和性が高い。したがって、溶媒のエタノール比率が高いほどメソポーラスカーボンの細孔内に溶媒が浸透しやすくなり、カーボン内部にまでPt粒子が担持されると考えられる。
図7は、実施例のカソード触媒層の走査透過型電子顕微鏡(STEM)による断面像およびエネルギー分散型X線分光による元素マップである。カーボン及びPtは、メソポーラスカーボンの第1の領域からも第2の領域からも検出された。一方、アイオノマーに由来するフッ素は、メソポーラスカーボンの第1の領域からは検出されるのに対し、第2の領域からはあまり検出されなかった。さらに、高倍率観察の結果、メソポーラスカーボンの表面から約40nmの領域でフッ素が強く検出されることがわかった。すなわち、メソポーラスカーボンの表面から約40nmの領域にはアイオノマーが浸入し、この領域に含まれるPt粒子は触媒被毒を受けると考えられる。したがって、メソポーラスカーボンの内側よりも外側において、担持されるPt粒子の数密度が小さい触媒の方が、高い触媒活性を示すと考えられる。また、上記結果から、第1の領域を規定する上記所定領域は、アイオノマーが内部(メソ孔)に侵入する領域を含んでもよい。例えば、メソポーラスカーボンの表面から40nmの領域を含む領域であってもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良や他の実施の形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示は、例えば、燃料電池のセルを構成する膜/電極接合体に利用される電極触媒において有用である。
1 メソポーラスカーボン
2 メソ孔
3 触媒金属粒子
4 アイオノマー
5 第1の領域
6 第2の領域
10 膜/電極接合体
11 高分子電解質膜
12 電極触媒層
13 ガス拡散層
13a 基材
13b コーティング層
14 セパレータ
20 単セル

Claims (20)

  1. メソポーラス材料と、
    前記メソポーラス材料の少なくとも内部に担持された触媒金属粒子と、
    を含み、
    前記メソポーラス材料は、
    前記触媒金属粒子を担持する前において、モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有し、
    前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい、電気化学デバイスの電極触媒。
  2. 前記メソポーラス材料の表面から内部への所定領域である第1の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記第1の領域よりも内側にある第2の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度よりも小さい、請求項1に記載の電気化学デバイスの電極触媒。
  3. 前記触媒金属粒子は、前記第2の領域のメソ孔よりも前記第1の領域のメソ孔の方が、6%以上少ない数密度で担持されている、請求項2に記載の電気化学デバイスの電極触媒。
  4. 前記メソポーラス材料の平均粒径が200nm以上である、請求項1−3のいずれか1項に記載の電気化学デバイスの電極触媒。
  5. 前記メソ孔の前記モード半径が3〜6nmである、請求項1−4のいずれか1項に記載の電気化学デバイスの電極触媒。
  6. 少なくとも請求項1−5のいずれか1項に記載の電極触媒と、アイオノマーと、を含む電気化学デバイスの電極触媒層。
  7. カーボンブラックおよびカーボンナノチューブのうち、少なくとも1つを含む請求項6に記載の電気化学デバイスの電極触媒層。
  8. 前記メソポーラス材料が、メソポーラスカーボンを含み、前記電極触媒に含有される、前記メソポーラスカーボンを含むカーボンの総重量に対する、前記アイオノマーの重量の比が0.7〜0.9である、請求項6または7記載の電気化学デバイスの電極触媒層。
  9. 高分子電解質膜と、
    前記高分子電解質膜の両側に設けられ、電極触媒層およびガス拡散層を含む燃料極および空気極と、を備え、
    少なくとも前記空気極の前記電極触媒層は、請求項6−8のいずれか1項に記載の電気化学デバイスの電極触媒層を含む、膜/電極接合体。
  10. 請求項9に記載の膜/電極接合体を備える、電気化学デバイス。
  11. モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有するメソポーラス材料の前記メソ孔に触媒金属粒子を担持させる工程を備え、
    前記工程において、前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において小さい、電気化学デバイスの電極触媒の製造方法。
  12. 前記工程において、前記メソポーラス材料の表面から内部への所定領域である第1の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記第1の領域の内部にある第2の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度よりも小さい、請求項11に記載の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法。
  13. 前記触媒金属粒子は、前記第2の領域のメソ孔よりも前記第1の領域のメソ孔の方が、6%以上少ない数密度で担持されている、請求項12に記載の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法。
  14. 前記メソポーラス材料の平均粒径が200nm以上である、請求項11−13のいずれか1項に記載の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法。
  15. 前記メソ孔の前記モード半径が3〜6nmである、請求項11−14のいずれか1項に記載の電気化学デバイスの電極触媒の製造方法。
  16. 電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法であって、
    モード半径が1〜25nmで、細孔容積が1.0〜3.0cm/gとなるメソ孔を有するメソポーラス材料の前記メソ孔に、前記メソポーラス材料の内側よりも外側において数密度が小さくなるよう触媒金属粒子を担持させる工程と、
    前記触媒金属粒子が担持されたメソポーラス材料にアイオノマーを担持させる工程と、
    前記触媒金属粒子及び前記アイオノマーが担持されたメソポーラス材料を含む電極触媒層を電解質膜上に設ける工程とを備える、電気化学デバイスの膜/電極接合体の製造方法。
  17. 前記触媒金属粒子を担持させる工程において、前記メソポーラス材料の表面から内部への所定領域である第1の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度は、前記第1の領域の内部にある第2の領域に存在する前記メソ孔に担持された前記触媒金属粒子の数密度よりも小さい、請求項16に記載の膜/電極接合体の製造方法。
  18. 前記触媒金属粒子は、前記第2の領域のメソ孔よりも前記第1の領域のメソ孔の方が、6%以上少ない数密度で担持されている、請求項17に記載の膜/電極接合体の製造方法。
  19. 前記メソポーラス材料の平均粒径が200nm以上である、請求項16−18のいずれか1項に記載の膜/電極接合体の製造方法。
  20. 前記メソ孔の前記モード半径が3〜6nmである、請求項16−19のいずれか1項に記載の膜/電極接合体の製造方法。

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