JP2020063707A - ラッシュアジャスタ - Google Patents

ラッシュアジャスタ Download PDF

Info

Publication number
JP2020063707A
JP2020063707A JP2018196466A JP2018196466A JP2020063707A JP 2020063707 A JP2020063707 A JP 2020063707A JP 2018196466 A JP2018196466 A JP 2018196466A JP 2018196466 A JP2018196466 A JP 2018196466A JP 2020063707 A JP2020063707 A JP 2020063707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression coil
coil spring
peripheral wall
valve
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018196466A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7058206B2 (ja
Inventor
恭介 杉浦
Kyosuke Sugiura
恭介 杉浦
清史 柵木
Seishi Sakugi
清史 柵木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otics Corp
Original Assignee
Otics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otics Corp filed Critical Otics Corp
Priority to JP2018196466A priority Critical patent/JP7058206B2/ja
Publication of JP2020063707A publication Critical patent/JP2020063707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7058206B2 publication Critical patent/JP7058206B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】ラッシュアジャスタにおいて、弁体を付勢する圧縮コイルばねがリテーナ内で倒れることを防止する。【解決手段】本発明のラッシュアジャスタ20は、圧縮コイルばね29及び弁体27を取り囲み、上端側がプランジャ22側に配される本体周壁部41と、圧縮コイルばね29が起立するように、圧縮コイルばね29の他端を保持し、本体周壁部41の下端側に取り付けられる底部50とを有するリテーナを備える。底部50は、圧縮コイルばね29の他端側が載せられる載置部51と、載置部51の周縁に立設され、上端が、本体周壁部41の下端側の開口縁部44の内側に挿入され、かつ開口縁部44に係止される底周壁部52とを有する。底周壁部52の上端は、開口縁部44の内側に挿入された際に縮径し、かつ挿入後に拡径する方向に力が作用して開口縁部44に係止するように、複数個の板ばね部52aが互いに間隔を保ちつつ環状に並んだものからなる。【選択図】図8

Description

本発明は、内燃機関の動弁装置に適用される油圧式のラッシュアジャスタに関する。
油圧式のラッシュアジャスタは、内燃機関の動弁装置におけるクリアランス(バルブクリアランス)を自動調整するために用いられている。この種のラッシュアジャスタは、例えば、特許文献1に示されるように、有底円筒状をなしたボディと、このボディ内に昇降可能な状態で収容されるプランジャとを備えている。
プランジャは、ボディの底壁よりも一回り小さい円板状の底壁と、その底壁の周縁から立ち上がり、上端部が略半球状に絞られた周壁とを備えている。このようなプランジャの底壁の径方向中央には、円形の弁孔が厚み方向に貫通する形で設けられている。また、ボディ内の下部には、プランジャの底壁との間に、高圧室が設けられている。そのような高圧室には、球状の弁体(チェックボール)と、弁孔を塞ぐように弁体を付勢する圧縮コイルばね(チェックスプリング)と、弁体及び圧縮コイルばねを収容した状態でプランジャの下端側に取り付けられる容器(ケージ)状のリテーナが備えられている。なお、リテーナ内において、圧縮コイルばねは、上端に弁体を載せた状態で起立している。
特開2017−96127号公報
ラッシュアジャスタの組み立て時において、圧縮コイルばねが倒れた状態で、リテーナがプランジャの下端側に誤って取り付けられることがあった。
リテーナをプランジャの下端側に取り付ける前に、弁体及び圧縮コイルばねは、上端に弁体を載せつつ圧縮コイルばねを起立させた状態で、予めリテーナ内に収容されている。そのような状態のリテーナを取り付ける際に、リテーナ等が他の構成部品等と接触して衝撃を受けると、弁体が飛び跳ね、更には圧縮コイルばねが横向きに倒れてしまうことがあった。ラッシュアジャスタを構成する各部品は非常に小さいため、組み立て作業時に圧縮コイルばねの倒れに気付き難い。また、取り付け時以外においても、例えば、弁体及び圧縮コイルばねを収容した状態のリテーナを搬送する際に、振動を受けて、圧縮コイルばねがリテーナ内で倒れてしまうことがあった。
上記のように、圧縮コイルばねが倒れる等して、弁体及び圧縮コイルばねがプランジャに対して正しく取り付けられないと、ラッシュアジャスタが正常に機能せず、場合によっては、動弁装置(内燃機関)が破損する虞があった。
本発明の目的は、ラッシュアジャスタにおいて、球状の弁体を付勢する圧縮コイルばねがリテーナ内で倒れることを防止することである。
本発明に係るラッシュアジャスタは、底壁と、前記底壁の周縁から立ち上がる筒状の周壁と、前記底壁を厚み方向に貫通する弁孔とを有するプランジャと、前記弁孔の開閉に利用される球状の弁体と、前記弁体が前記弁孔を塞ぐように前記弁体を付勢する圧縮コイルばねと、前記圧縮コイルばねが起立し、かつ前記圧縮コイルばねの一端に前記弁体を載せた状態で、前記圧縮コイルばね及び前記弁体を収容する容器状をなし、前記プランジャの前記底壁に対して、外側から取り付けられるリテーナとを備えるラッシュアジャスタであって、前記リテーナは、前記圧縮コイルばね及び前記弁体を取り囲み、上端側が前記プランジャ側に配される本体周壁部と、前記圧縮コイルばねが起立するように、前記圧縮コイルばねの他端を保持し、前記本体周壁部の下端側に取り付けられる底部とを有し、前記底部は、前記圧縮コイルばねの前記他端側が載せられる載置部と、前記圧縮コイルばねの前記他端側を囲むように前記載置部の周縁に立設され、上端が、前記本体周壁部の下端側の開口縁部の内側に挿入され、かつ前記開口縁部に係止される底周壁部とを有し、前記底周壁部の前記上端は、前記開口縁部の内側に挿入された際に縮径し、かつ挿入後に拡径する方向に力が作用して前記開口縁部に係止するように、複数個の板ばね部が互いに間隔を保ちつつ環状に並んだものからなる。
前記ラッシュアジャスタにおいて、前記底部は、前記載置部に設けられた凹状の窪み部を利用して、前記圧縮コイルばねの他端を保持することが好ましい。
前記ラッシュアジャスタにおいて、前記底部は、前記載置部の表面からなる環状の載置面と、前記載置面の中央に配され、前記圧縮コイルばねの内側に配されるように前記載置面よりも凸状に盛り上がった位置決め凸部とを利用して、前記圧縮コイルばねの他端を保持することが好ましい。
前記ラッシュアジャスタにおいて、前記載置部は、厚み方向に貫通する孔からなり、前記底部が前記本体周壁部に取り付ける際に、前記弁体を前記弁孔側へ押し上げるための棒状の冶具を挿入するための挿入孔を含むことが好ましい。
本発明によれば、ラッシュアジャスタにおいて、球状の弁体を付勢する圧縮コイルばねがリテーナ内で倒れることを防止することができる。
内燃機関の動弁装置の断面図 実施形態1のラッシュアジャスタの断面図 リテーナの断面図 本体部と底部に分解された状態のリテーナの断面図 プランジャの下方に、弁体を収容したリテーナの本体部を配置した状態を示す説明図 プランジャの下端に、弁体を収容したリテーナの本体部が組み付けられた状態を示す説明図 プランジャに組み付けられたリテーナの本体部の下方に、第1スプリングを起立した状態で保持した底部を配置した状態を示す説明図 プランジャの下端に、弁体及び第1スプリングを収容したリテーナが組み付けられた状態を示す説明図 プランジャの下端に、弁体を収容したリテーナの本体部を組み付ける際に、利用される第1冶具を示す説明図 実施形態2におけるリテーナの底部と、それを本体周壁部に取り付ける際に利用される第2冶具とを示す説明図 実施形態3のリテーナの底部及び第1スプリングの断面図 実施形態4のリテーナの底部及び第1スプリングの断面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を、図1〜図8を参照しつつ説明する。本実施形態では、内燃機関の動弁装置に適用される油圧式のラッシュアジャスタについて説明する。図1は、内燃機関1の動弁装置10の断面図である。先ず、動弁装置10について説明する。
図1に示されるように、内燃機関1が備えるシリンダヘッド2には、吸気ポート3を開閉する吸気バルブ4と、排気ポート(不図示)を開閉する排気バルブ(不図示)とが設けられている。本実施形態では、吸気バルブ4を開閉する吸気側の動弁装置10について説明する。なお、排気バルブを開閉する排気側の動弁装置の基本的な構成は、吸気側と同様であり、説明を省略する。
動弁装置10は、主として、吸気バルブ4、バルブスプリング5、ロッカアーム6、カムシャフト71に設けられたカム7及びラッシュアジャスタ20を備えている。吸気バルブ4は、円板状の弁部材4aと、この弁部材4aから延びる棒状のバルブステム4bと、略円板状のバネ押さえ部4cとを備えている。上述した吸気ポート3は、シリンダヘッド2に設けられている吸気通路8の端部に配されており、このような吸気ポート3の開閉に弁部材4aが利用される。バルブステム4bは、吸気通路8の外壁を貫通する形で配されている。バルブステム4bの一端は、弁部材4aに固定されており、また、他端はシリンダヘッド2の外側に突出している。
突出した前記他端側には、バネ押さえ部4cが取り付けられている。バネ押さえ部4cとシリンダヘッド2との間には、バルブスプリング5が圧縮状態で取り付けられている。また、バルブステム4bの前記他端は、ロッカアーム6の一端に当接されている。シリンダヘッド2には、上方に開口する形で穿設された凹状の取付室9が設けられている。ラッシュアジャスタ20はこの取付室9に挿入される形で取り付けられる。ラッシュアジャスタ20は、全体的には概ね円柱のような外観形状を備えており、その軸線方向が上下方向に沿いつつ、上端部が突出する形で取付室9に取り付けられる。なお、取付室9は、シリンダヘッド2に設けられているオイル供給路11と繋がっている。
取付室9から突出するラッシュアジャスタ20の上端部は、ロッカアーム6の他端と当接して前記他端を支える部分となっている。動弁装置10において、カムシャフト71に設けられたカム7が回転して、ロッカアーム6がローラ61を介して上方から押圧されると、ロッカアーム6がラッシュアジャスタ20の上端部を支点として揺動し、それに連動して、バルブステム4bが往復移動することにより、吸気バルブ4の開閉動作が行われる。
以下、ラッシュアジャスタ20について説明する。図2は、実施形態1のラッシュアジャスタ20の断面図である。ラッシュアジャスタ20は、有底円筒状のボディ21と、ボディ21内に上下方向に往復移動(昇降移動)可能な状態で収容される有底円筒状のプランジャ22とを備えている。ボディ21は、円板状の底壁21aと、底壁21aの周縁から立ち上がる周壁21bとを備えている。周壁21bの外周面には、ボディ周回溝21cが全周に亘って環状に設けられている。また、周壁21bには、ボディ周回溝21cの溝奥面から周壁21bの内周面にかけて径方向(周壁21bの厚み方向)に貫通する形で、ボディ油孔21dが設けられている。そして、周壁21bの上端には、プランジャ22の上方への抜け出しを防止する環状のかしめ部材23が取り付けられている。なお、ラッシュアジャスタ20を構成するボディ21、プランジャ22等は、従来と同様、金属又は合金からなる金属系材料を利用して製造される。
プランジャ22は、ボディ21の底壁21aよりも一回り小さい円板状の底壁22aと、底壁22aの周縁から立ち上がりつつ、上端部22b1が略半球状に絞られた形をなした周壁22bとを備えている。周壁22bの上端部22b1は、ロッカアーム6の端部を支える部分である。なお、周壁22bの上端部22b1には、上下方向に貫通する形で設けられた頂孔22b2が設けられている。プランジャ22内には、底壁22aと周壁22bとで区画された低圧室24が設けられている。周壁22bの外周面には、プランジャ周回溝22cが全周に亘って環状に設けられている。また、周壁22bには、プランジャ周回溝22cの溝奥面から周壁22bの内周面にかけて径方向(周壁22bの厚み方向)に貫通する形で、プランジャ油孔22dが設けられている。
シリンダヘッド2のオイル供給路11より供給されたオイルは、ボディ周回溝21c、ボディ油孔21d、プランジャ周回溝22c及びプランジャ油孔22dを経て低圧室24に貯留される。
プランジャ22の底壁22aの径方向中央には、円形の弁孔25が、上下方向(底壁22aの厚み方向)に貫通する形で設けられている。ボディ21内の下部には、プランジャ22の底壁22aとの間に、高圧室26が設けられている。高圧室26には、上下方向に移動して弁孔25の開閉に利用される球状の弁体(チェックボール)27と、弁体27を収容する容器(ケージ)状のリテーナ28と、リテーナ28内に収容されて弁体27を弁孔25に向けて(つまり、弁体27が弁孔25を塞ぐように)付勢する圧縮コイルばねからなる第1スプリング29と、リテーナ28の外周縁部とボディ21の底壁21aとの間に介在されてプランジャ22を上方に付勢する圧縮コイルばねからなる第2スプリング30とが設けられている。なお、後述するように、本実施形態のリテーナ28は、2部品からなり、一端に弁体27を載せた状態で第1スプリング29を確実に起立させる構成となっている。弁体27は、第1スプリング29により付勢されて弁孔25を閉じ、油圧変動に応じて第1スプリング29の付勢力に抗して下降することで弁孔25を開くように往復移動する。弁孔25が開くと、低圧室24のオイルが弁孔25を通して高圧室26に流れる。
ここで、図3及び図4を参照しつつ、リテーナ28について説明する。図3は、リテーナ28の断面図である。リテーナ28は、図3に示されるように、全体的には、上方に開口した容器状をなしている。このリテーナ28は、2部品からなり、具体的には、プランジャ22の底壁22aに対して、外側から取り付けられる概ね筒状の本体部40と、この本体部40の下端に取り付けられ、第1スプリング29が起立するように、第1スプリング29の下端を保持する底部50とを備えている。図4は、本体部40と底部50に分解された状態のリテーナ28の断面図である。リテーナ28を構成する本体部40及び底部50は、金属系材料(例えば、SUS材、SK材等)からなる。
本体部40は、筒状の本体周壁部41と、本体周壁部41の上端から外側に広がるように延設された取付片42とを備えている。本体周壁部41の上端側は、プランジャ22側に配される部分である。本体部40の上端側には、複数個(本実施形態の場合、4個)の切り欠き部43が、等間隔で環状に並ぶ形で配置されている。そのため、取付片42及びそれに接続する本体周壁部41の上端側は、複数個の部分に分かれており、それらが等間隔で環状に並んだ形となっている。本体周壁部41の下端側には、底部50の取り付けに利用される開口縁部44が設けられている。本体周壁部41の下端側は、徐々に縮径するように、外側から内側に向かって絞られたような形をなしている。
底部50は、全体的には、上方に開口した容器状をなしており、本体部40(本体周壁部41)の下端側にある開口縁部44の内側に嵌め込まれる形で取り付けられる。底部50は、起立した状態の第1スプリング29の下端が載せられる載置部51と、第1スプリング29の前記下端を囲むように載置部51の周縁に立設された底周壁部52とを有する。
底部50の内側には、載置部51及び底周壁部52の内面側で形成され、第1スプリング29を起立した状態で保持する凹状の保持部53が配されている。保持部53は、底周壁部52の内周面において、第1スプリング29の外径よりも小さい内径の部分からなる環状の締め付け部53aを有する。底部50の載置部51の周縁に立設された底周壁部52は、下側から上側に向かうにつれて、徐々に縮径し、かつ途中で反対に、徐々に拡径するような形となっている。図3,4等に示されるように、底周壁部52は、平仮名の「く」の字のように途中で折れ曲がった形をなしている。そのような底周壁部52の内周面側において、最も内側に突き出した部分が、締め付け部53aとなっている。
また、底周壁部52の上端側には、複数個(本実施形態の場合、4個)の切り欠き部54が、等間隔で環状に並ぶ形で配置されている。そのため、底周壁部52の上端側は、複数個の部分に分かれており、それらが互いに間隔を保ちつつ環状に並んだ形となっている。このように並んだ底周壁部52の各部分は、板ばねのように弾性変形可能である。そのため、これらの部分を、特に、板ばね部52aと称する。
次いで、図5〜図8を参照しつつ、ラッシュアジャスタ20の組み立て工程の一部である、プランジャ22に対する弁体27、第1スプリング29及びリテーナ28の組み付け工程を説明する。
図5は、プランジャ22の下方に、弁体27を収容したリテーナ28の本体部40を配置した状態を示す説明図である。図5に示されるように、弁体27を収容したリテーナ28の本体部40は、開口縁部44が下側に、かつ取付片42が上側になるように、作業台X上に載せられている。弁体27は、上側の開口部から、筒状の本体部40内に入れられる。下端側の開口縁部44の直径(開口径)は、弁体27の直径よりも小さいため、弁体27が、開口縁部44を通過して本体部40内から落下することが防止されている。なお、開口縁部44の直径(開口径)は、第1スプリング29の直径よりは大きくされている。
プランジャ22の下端側には、底壁22aの周縁から下方に向かって延びたフランジ部22eが設けられている。フランジ部22eは、周壁21bとは逆向きに底壁22aの周縁から延びた形となっている。フランジ部22eは、底壁22aを取り囲むような環状をなしている。
図6は、プランジャ22の下端に、弁体27を収容したリテーナ28の本体部40が組み付けられた状態を示す説明図である。図6に示されるように、弁体27を収容した状態のリテーナ28の本体部40は、上端にある環状の取付片42が、プランジャ22の下端側にある環状のフランジ部22eの内側に嵌め込まれることで、プランジャ22の底壁22aに対して、外側から取り付けられた形となっている。取付片42及び本体周壁部41は、縮径するように弾性変形した状態で、フランジ部22eの内側に嵌め込まれた形となっている。
図7は、プランジャ22に組み付けられたリテーナ28の本体部40の下方に、第1スプリング29を起立した状態で保持した底部50を配置した状態を示す説明図である。図7に示されるように、リテーナ28の底部50の内側には、上述したように、凹状の保持部53が形成されており、それを利用して、第1スプリング29が起立するように第1スプリング29の下端側が嵌め込まれる形で保持されている。より具体的には、保持部53は、底周壁部52の内周面側において、第1スプリング29の外径よりも小さい内径の部分からなる環状の締め付け部53aを備えており、その締め付け部53aが、載置部51に載せられた第1スプリング29の下端を外側から軽く締め付けることで、第1スプリング29が起立した状態で保持される。なお、第1スプリング29は、径方向に若干、縮径する形となるが、そのように変形しても、弁体27の開閉動作の問題とはならない。
図8は、プランジャ22の下端に、弁体27及び第1スプリング29を収容したリテーナ28が組み付けられた状態を示す説明図である。起立した状態の第1スプリング29を収容したリテーナ28の底部50は、プランジャ22側に取り付けられている本体部40(本体周壁部41)の下端にある開口縁部44に対して、本体部40(本体周壁部41)の外側(下方)から取り付けられる。具体的には、先ず、起立した状態の第1スプリング29の上端が、開口縁部44の内側に挿入される。その際、第1スプリング29の上端は、弁体27に対して、下方から当接した状態となる。そして、第1スプリング29が弁体27と底部50の載置部51との間で挟まれた状態で、底部50の底周壁部52の上端が、開口縁部44の内側に押し込まれる。挿入の際、底周壁部52の上端側にある環状に並んだ風数個の板ばね部52aが、縮径するように弾性変形する。底周壁部52の上端(板ばね部52a)が開口縁部44の内側に挿入された後、底周壁部52の上端板ばね部52a)は、開口縁部44に対して、拡径する方向に力(弾性復帰力)が作用して係止される。底周壁部52の上端(板ばね部52a)は、全体的には、環状に広がった形をなしており、その部分が、開口縁部44を内側から外側に向かって押すような形で開口縁部44に係止される。
底部50が、本体部40(本体周壁部41)に取り付けられると、図8に示されるように、起立した第1スプリング29の上端に弁体27を載せた状態で、第1スプリング29及び弁体27が収容されたリテーナ28が、プランジャ22の下端に取り付けられる。
上記のように、リテーナ28の底部50は、保持部53を利用して、第1スプリング29を起立させた状態で保持することがきる。そのため、第1スプリング29が組み付け時等において、リテーナ28内で倒れることが防止される。また、本実施形態のように、第1スプリング29が載せられる底部50を、本体部40側から分離した構成とすることで、第1スプリング29を保持する保持部53(締め付け部53a)を、底部50に設け易くなっている。
特に、本実施形態の場合、保持部53を備えるリテーナ28の底部50に、板ばね部52aが設けられているため、底周壁部52の上端側を弾性変形させ易く、底部50を、リテーナ28の本体部40(本体周壁部41)に対して、第1スプリング29を起立させた状態で、取り付けやすくなっている。
図9は、プランジャ22の下端に、弁体27を収容したリテーナ28の本体部40を組み付ける際に、利用される第1冶具100を示す説明図である。第1冶具100は、作業台X上に載せられる板状の基部101と、この基部101の周縁から立ち上がる、内側にプランジャ22が収容される規制壁102とを備えている。図9に示されるように、基部101の中央には、厚み方向に貫通する形で位置決め孔103が設けられている。位置決め孔103には、弁体27を収容した状態のリテーナ28の本体部40が入れられ、位置決め孔103内において、本体部40の位置が概ね固定される。位置決め孔103の大きさ(開口径)は、筒状の本体周壁部41の外径より大きく、取付片42の外径より小さく設定されている。このような位置決め孔103で位置決めされたリテーナ28の本体部40は、プランジャ22の下端との組み付け時に倒れ難い。しかも、リテーナ28の取付片42を、プランジャ22の下端にある環状のフランジ部22eの内側に嵌め込みやすい。このような第1冶具100を利用して、プランジャ22の下端にリテーナ28の本体部40を取り付けてもよい。
<実施形態2>
図10は、実施形態2におけるリテーナ28Aの底部50Aと、それを本体周壁部に取り付ける際に利用される第2冶具200とを示す説明図である。本実施形態のリテーナ28Aは、上記実施形態1と底部50Aの構造のみが異なっている。本実施形態の底部50Aは、載置部51Aに、厚み方向(上下方向)に貫通する孔からなる挿入孔55Aが設けられている。本実施形態の底部50Aは、実施形態1の底部50A(載置部51A)に、挿入孔55Aを追加して形成したものである。
この挿入孔55Aは、リテーナ28Aの本体部に対して、第1スプリングを起立させた状態で保持する底部50Aを、リテーナ28Aの本体部(本体周壁部)に対して取り付ける際に、第2冶具200と共に利用される。第2冶具200は、底部50Aの載置部51Aに対して外側から宛がわれる支持台201と、この支持台201に立設された棒状の押し上げ部202と、支持台201の下端に取り付けられ、作業者が把持する把持部203とを備えている。挿入孔55Aに、第2冶具200の棒状の押し上げ部202が外側から内側に向かって挿入されると、押し上げ部202は、第1スプリングの内部を通され、第1スプリングの上端と当接する弁体に突き当たる。底部50Aを支持台201で支持した状態で、押し上げ部202を奥側へ押し込むと、弁体は弁孔側へ押し上げられ、底周壁部52Aの上端を、本体部(本体周壁部)の開口縁部内に押し込みやすくなる。つまり、第2冶具200を利用すると、弁体の重さを受けて第1スプリングが圧縮され易い状況でも、第1スプリング及び底周壁部52Aを、本体部(本体周壁部)の開口縁部内に挿入し易くなる。このように、挿入孔55Aを有する底部50Aを有するリテーナ28Aと共に、第2冶具200を利用してもよい。
<実施形態3>
次いで、図11を参照しつつ、実施形態3を説明する。図11は、実施形態3のリテーナ28Bの底部50B及び第1スプリング29の断面図である。本実施形態のリテーナ28Bも、上記実施形態1と底部50Bの構造のみが異なっている。本実施形態の底部50Bは、載置部51Bの表面からなる環状の載置面51Baと、載置面51Baの中央に配され、起立した状態の第1スプリング29の内側に配されるように載置面51Baよりも凸状に盛り上がった部分からなる位置決め凸部51Bbとを備えている。本実施形態では、このような載置面51Ba及び位置決め凸部51Bbを利用して、第1スプリング29の下端を保持してもよい。位置決め凸部51Bbは、載置部51Bの板状の一部が下方から上方に盛り上がるように、凸状に加工されたものからなる。位置決め凸部51Bbは、第1スプリング29に対して内側から接触することで、第1スプリング29を位置決めすることになる。位置決め凸部51Bbは、円錐台状をなしており、その大きさ(最大径)は、第1スプリング29の内径よりも小さく設定さている。そのため、位置決め凸部51Bbは、第1スプリング29に対して、過度に干渉して、第1スプリング29を損傷させることが抑制される。位置決め凸部51Bbの高さは、必要に応じて、適宜、設定される。なお、本実施形態においても、底周壁部52Bの内周面側に、上記実施形態1と同様の締め付け部53Baが設けられているが、他の実施形態においては、締め付け部を無くし、環状の載置面及び位置決め凸部と共に、第1スプリングの外径よりも大きな内径を有する底周壁部を利用して、第1スプリングを起立させてもよい。
<実施形態4>
次いで、図12を参照しつつ、実施形態4を説明する。図12は、実施形態4のリテーナ28Cの底部50C及び第1スプリング29Cの断面図である。本実施形態のリテーナ28Cの底部50Cは、載置部51Cの内側の表面が凹状に窪むように設けられた窪み部56Cを有し、この窪み部56Cに、第1スプリング29Cの下端を挿入することで、第1スプリング29Cの下端が底部50C内で保持される。なお、窪み部56Cは、平面視した際、円形状をなしており、その直径は、第1スプリング29Cの外径よりも大きくされている。つまり、窪み部56Cは、第1スプリング29Cを締め付ける構成にはなっていない。窪み部56Cの深さは、必要に応じて、適宜、設定される。本実施形態の場合、第1スプリング29Cは、径方向で締め付けられず、しかも、その周りに配される底周壁部52Cとも干渉しないため、第1スプリング29Cが損傷することが抑制されている。
1…内燃機関、2…シリンダヘッド、3…吸気ポート、4…吸気バルブ、5…バルブスプリング、6…ロッカアーム、7…カム、8…吸気通路、9…取付室、10…動弁装置、11…オイル供給路、20…ラッシュアジャスタ、21…ボディ、22…プランジャ、22a…底壁、22b…周壁、22e…フランジ部、25…弁孔、27…弁体、28…リテーナ、29…第1スプリング(圧縮コイルばね)、30…第2スプリング、40…本体部、41…本体周壁部、42…取付片、43…切り欠き部、44…開口縁部、50…底部、51…載置部、51Ba…環状の載置面、51Bb…位置決め凸部、52…底周壁部、52a…板ばね部、53…保持部、53a…締め付け部、54…切り欠き部、56C…窪み部

Claims (4)

  1. 底壁と、前記底壁の周縁から立ち上がる筒状の周壁と、前記底壁を厚み方向に貫通する弁孔とを有するプランジャと、
    前記弁孔の開閉に利用される球状の弁体と、
    前記弁体が前記弁孔を塞ぐように前記弁体を付勢する圧縮コイルばねと、
    前記圧縮コイルばねが起立し、かつ前記圧縮コイルばねの一端に前記弁体を載せた状態で、前記圧縮コイルばね及び前記弁体を収容する容器状をなし、
    前記プランジャの前記底壁に対して、外側から取り付けられるリテーナとを備えるラッシュアジャスタであって、
    前記リテーナは、前記圧縮コイルばね及び前記弁体を取り囲み、上端側が前記プランジャ側に配される本体周壁部と、前記圧縮コイルばねが起立するように、前記圧縮コイルばねの他端を保持し、前記本体周壁部の下端側に取り付けられる底部とを有し、
    前記底部は、前記圧縮コイルばねの前記他端側が載せられる載置部と、前記圧縮コイルばねの前記他端側を囲むように前記載置部の周縁に立設され、上端が、前記本体周壁部の下端側の開口縁部の内側に挿入され、かつ前記開口縁部に係止される底周壁部とを有し、
    前記底周壁部の前記上端は、前記開口縁部の内側に挿入された際に縮径し、かつ挿入後に拡径する方向に力が作用して前記開口縁部に係止するように、複数個の板ばね部が互いに間隔を保ちつつ環状に並んだものからなるラッシュアジャスタ。
  2. 前記底部は、前記載置部に設けられた凹状の窪み部を利用して、前記圧縮コイルばねの他端を保持する請求項1に記載のラッシュアジャスタ。
  3. 前記底部は、前記載置部の表面からなる環状の載置面と、前記載置面の中央に配され、前記圧縮コイルばねの内側に配されるように前記載置面よりも凸状に盛り上がった位置決め凸部とを利用して、前記圧縮コイルばねの他端を保持する請求項1に記載のラッシュアジャスタ。
  4. 前記載置部は、厚み方向に貫通する孔からなり、前記底部が前記本体周壁部に取り付ける際に、前記弁体を前記弁孔側へ押し上げるための棒状の冶具を挿入するための挿入孔を含む請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のラッシュアジャスタ。
JP2018196466A 2018-10-18 2018-10-18 ラッシュアジャスタ Active JP7058206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018196466A JP7058206B2 (ja) 2018-10-18 2018-10-18 ラッシュアジャスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018196466A JP7058206B2 (ja) 2018-10-18 2018-10-18 ラッシュアジャスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020063707A true JP2020063707A (ja) 2020-04-23
JP7058206B2 JP7058206B2 (ja) 2022-04-21

Family

ID=70387043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018196466A Active JP7058206B2 (ja) 2018-10-18 2018-10-18 ラッシュアジャスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7058206B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61149707U (ja) * 1985-03-08 1986-09-16
JPS6255775U (ja) * 1985-09-26 1987-04-07
US20050229980A1 (en) * 2004-04-16 2005-10-20 Peter Sailer Method of setting the ball travel of a valve-lash-adjusting element

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6255775B2 (ja) 2013-07-30 2018-01-10 三菱自動車工業株式会社 ブレーキ制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61149707U (ja) * 1985-03-08 1986-09-16
JPS6255775U (ja) * 1985-09-26 1987-04-07
US20050229980A1 (en) * 2004-04-16 2005-10-20 Peter Sailer Method of setting the ball travel of a valve-lash-adjusting element

Also Published As

Publication number Publication date
JP7058206B2 (ja) 2022-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8561586B2 (en) Rocker arm unit and method of assembling rocker arm unit
EP2295738A1 (en) Rocker arm unit
US8556241B2 (en) Spring damper
KR101570889B1 (ko) 래시 어저스터
JP7058206B2 (ja) ラッシュアジャスタ
JP2011247427A (ja) バルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法
JP2020063706A (ja) ラッシュアジャスタ
JPH09502002A (ja) ロッカアーム組立体
KR102210446B1 (ko) 팰릿 상에 수용된 내부 컵을 갖는 태핏
JP2007032446A (ja) 内燃機関のピストンリング保持構造
JP2013253550A (ja) ラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアーム
JP4731521B2 (ja) ラッシュアジャスタ及びそのリテーナの組付方法
JP5948186B2 (ja) 緩衝器
JP2008223534A (ja) ラッシュアジャスタ
US20080066705A1 (en) Lash adjuster
JP2020204335A (ja) 電磁弁
JP6279955B2 (ja) ラッシュアジャスタ
JP7264757B2 (ja) 動弁装置
JP6633444B2 (ja) ラッシュアジャスタ
JP6897588B2 (ja) 仮止め部材
JP2015102044A (ja) ロッカアームの支持機構
JP6599735B2 (ja) ラッシュアジャスタ
JP2004211585A (ja) ラッシュアジャスタ
US20220010870A1 (en) Integrated tappet assembly
JP2020023916A (ja) タペット構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210409

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220411

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7058206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150