JP6279955B2 - ラッシュアジャスタ - Google Patents

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Description

本発明は、ラッシュアジャスタに関する。
内燃機関のバルブ機構として、バルブクリアランスを自動調整する油圧式のラッシュアジャスタが用いられることがある。例えば、特許文献1に開示のラッシュアジャスタは、有底筒状のハウジング(ボディ)と、ハウジング内に挿入されてハウジング内を往復移動可能なプランジャと、プランジャ内に挿入されて固定される無底筒状の隔壁(隔壁部)とを備えている。プランジャの先端は、バルブを開閉駆動するロッカアームの揺動支点として機能する。
ボディ内の底部には、プランジャの底壁との間に、圧力室が設けられている。プランジャの底壁には、弁孔が開口して設けられ、弁孔には第1チェック弁が開閉可能に配置されている。また、プランジャ内は、挿入された隔壁によって外側に位置する第1油室と内側に位置する第2油室とに区画されている。隔壁の先端には、第1油室と第2油室とを連通する連通孔が設けられ、連通孔には、第1チェック弁と対向する位置に、第2チェック弁が開閉可能に配置されている。
シリンダヘッドに設けられた作動油供給通路を流通する作動油は、ハウジングとプランジャとに設けられた供給孔を通して第1油室に供給され、さらに連通孔を介して第2油室に供給された後、弁孔を介して圧力室に供給される。この場合に、第1チェック弁は、第2油室から圧力室への作動油の流通を許容するが、圧力室から第2油室への作動油の流通を規制するものである。一方、第2チェック弁は、第1油室から第2油室への作動油の流通を許容するが、第2油室から第1油室への作動油の流通を規制するものである。
上記構成によれば、仮に、ラッシュアジャスタの全体がプランジャの先端を下向きに向けるような傾斜姿勢で使用される場合であっても、第2チェック弁によって第2油室に供給された作動油が漏出するのが防止される。このため、第2油室に作動油が好適に貯留され、始動時に圧力室にエアが入り込むのが阻止される結果、エア噛み込みに起因するラッシュアジャスタの機能低下を抑えることが可能となっている。
特開2006−322438号公報
ところで、ラッシュアジャスタの組み付け時、圧力室に作動油を充填するに際し、圧力室のエアを抜く必要がある。この場合、仮に、隔壁の連通孔側に第2チェック弁が設けられていなければ、プランジャの先端部に形成された排出孔から連通孔を通してエア抜き用の棒状治具を隔壁内に挿入することができる。そうすると、隔壁内に挿入された棒状治具の先端によって第1チェック弁が押動されて開弁され、弁孔から圧力室のエアを抜くことができるため、第2油室から弁孔を通して作動油を圧力室に供給することが可能となる。しかし、上記構成の場合、隔壁の連通孔側に第2チェック弁が設けられているため、挿通孔を通して隔壁内に棒状治具を挿入することができず、第1チェック弁に棒状治具を当接させることができない。したがって、上記構成によれば、圧力室のエア抜きを行うのが難しいという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、エアの噛み込みを防止した上、圧力室のエア抜きを容易に行うことが可能なラッシュアジャスタを提供することを目的とする。
本発明は、有底筒状のボディと、前記ボディ内に挿入され、前記ボディ内を往復移動可能な有底筒状のプランジャと、前記プランジャ内に挿入されて固定される隔壁部とを備え、前記ボディ内の底部には、このボディと前記プランジャの底壁との間に、圧力室が設けられ、前記プランジャの周壁と前記隔壁部との間には、第1油室が設けられ、前記隔壁部内には、第2油室が設けられ、前記圧力室、前記第1油室及び前記第2油室には作動油が供給され、前記プランジャの底壁には、前記第2油室から前記圧力室への作動油の流通を許容するが、前記圧力室から前記第2油室への作動油の流通を規制する第1チェック弁が設けられ、前記隔壁部には、前記第1チェック弁と対向する頂部に、前記第1油室から前記第2油室への作動油の流通を許容するが、前記第2油室から前記第1油室への作動油の流通を規制する第2チェック弁が設けられているラッシュアジャスタであって、前記第2チェック弁側から前記第1チェック弁側に向けて延びる形態をなし、前記第2チェック弁が押されたときに、延び方向の先端部が前記第1チェック弁を押動して開弁させる押圧部を備え、前記押圧部には、前記第2チェック弁側から前記第1チェック弁側に向けて延びる軸芯部の芯ずれを規制する位置決め部が設けられ、前記位置決め部は、前記軸芯部における前記第1チェック弁寄りの下部から放射状に延びる複数の羽根部によって構成され、各羽根部の先端が前記隔壁部の内周面に近接する位置に配置されるところに特徴を有する。
休止時にプランジャ内への作動油の供給が停止しても、第2油室から第1油室への作動油の流通が第2チェック弁によって規制されるため、第2油室に所定量の作動油を貯留することができる。したがって、その後の始動時に第2油室から圧力室へと作動油が流れる際に、圧力室にエアが混入するのが抑えられ、エアの噛み込みが防止される。また、組み付け時には、第2チェック弁を治具等で押すことにより、押圧部が第1チェック弁を押動して第1チェック弁が開弁されるため、その状態で、第2油室から圧力室へと作動油を円滑に供給することができる。したがって、第1チェック弁と対向する位置に第2チェック弁が設置されているという事情があっても、第2チェック弁側から圧力室のエア抜きを容易に行うことができる。また、位置決め部によって押圧部の軸芯部の芯ずれが規制されるため、第1チェック弁に対する押圧部の押動操作の円滑性が担保される。
本発明の実施例に係るラッシュアジャスタの縦断面図である。 図1の上端部の拡大図である。 図1のA−A線断面図である。 図2の状態で、第1油室から第2油室に作動油が流れて、ばね部材が少し縮んだ状態を示す図である。 第2チェック弁を治具で強制的に押し込んだ状態を示す縦断面図である。 ラッシュアジャスタを含む動弁装置の縦断面図である。 ラッシュアジャスタの圧力室のエア抜きを説明するための概略図である。
本発明の好ましい形態を以下に示す。
前記押圧部が前記第2チェック弁に一体に設けられている。これによれば、押圧部と第2チェック弁とが別々に設けられるよりも、部品点数を削減することができ、組み付け時の作業性の向上を図ることができる。
前記第2チェック弁を流通する作動油の油圧に抗する方向に付勢するものであって、休止状態では、前記第2チェック弁を閉弁状態となし、駆動状態では、前記第2チェック弁を開弁状態となし、且つ前記押圧部が前記第1チェック弁を押圧しない状態となし、さらに、前記第2チェック弁への強制的な押し込みより、前記1チェック弁を開弁状態に至らすように、付勢力が調整されたばね部を備えている。これによれば、ばね部の付勢力が調整されることにより、休止状態、駆動状態及び組み付け状態の各状態における第1チェック弁と第2チェック弁との開弁及び閉弁動作を適正に実行することができる。
前記ばね部は、ばね定数が異なる複数の部分で構成されている。これによれば、ばね部に特別な構造を付加する必要がなく、簡単な構成で付勢力を調整することができる。
前記ばね定数が異なる複数の部分が前記押圧部の延び方向に直列に配置されている。これによれば、ばね定数が異なる複数の部分が径方向の内外に並列に配置される場合に比べ、径方向のスペースを小さくすることでき、ラッシュアジャスタの大型化を回避することができる。
<実施例>
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。実施例に係るラッシュアジャスタ10は、シリンダヘッド90に組み込まれる油圧式のラッシュアジャスタであって、図6に示す自動車の動弁装置80に設けられる。なお、以下の説明において、上下方向は、図3を除く各図を基準とするものであるが、必ずしも使用時における上下方向と一致するとは限らない。
図6に示すように、シリンダヘッド90の上面には、ステム孔91が開口して設けられている。ステム孔91は、シリンダヘッド90の通気孔92(吸気ポート又は排気ポート)に連通しており、内部に、バルブ70が装着されている。バルブ70は、通気孔92を開閉可能とされ、バルブスプリング71によって閉弁方向に付勢されている。バルブ70の上端部は、ステム孔91の上端開口から上方に突出している。
シリンダヘッド90の上方には、ロッカアーム60が配置されている。ロッカアーム60は、一端部61がラッシュアジャスタ10で支持され、他端部62がバルブ70の上端と接触している。ロッカアーム60の中央部にはローラ63が回転可能に取り付けられ、ローラ63は上方に配置されたカム50に接触している。カム50の回転に応じてロッカアーム60が揺動することにより、バルブ70の開閉動作が行われる。
ラッシュアジャスタ10は、シリンダヘッド90の上面に開口する取付孔93内に挿入される。取付孔93は、シリンダヘッド90の給油路94と連通しており、内部に、給油路94を流れる作動油が流入可能となっている。
図1に示すように、ラッシュアジャスタ10は、取付孔93内に挿入されるボディ11と、ボディ11内に挿入されるプランジャ12と、プランジャ12内に挿入される隔壁部13とを備えている。ボディ11は、有底筒状であって、円形の底壁部14と、底壁部14の周縁から立ち上がる円筒状の周壁部15とからなる。ボディ11の周壁部15には、外側連通孔16が貫通して設けられ、この外側連通孔16は取付孔93を介して給油路94に連通している。
図1に示すように、プランジャ12は、有底筒状であって、円形の底壁17と、底壁17の周縁から立ち上がる円筒状の周壁18とからなる。周壁18は、内側に隔壁部13が組み込まれた後、底壁17の外周縁に圧入又は溶接等して一体に固定される。
そして、プランジャ12は、ボディ11内に嵌め込まれた状態で上下方向に往復移動可能とされている。プランジャ12の周壁18には、外周面を径方向内側に凹ませた縮径部19が設けられ、縮径部19には、内側連通孔21が貫通して設けられている。内側連通孔21は、隙間を介して外側連通孔16と連通している。
図1に示すように、プランジャ12の周壁18の上端部には、上端へ向けて次第に縮径する略半球状の支承部22が設けられている。支承部22は、ロッカアーム60の一端部61に当接してロッカアーム60の揺動支点を構成する。支承部22の上端中央部(頂部)には、上下方向に貫通する円形の貫通孔23が設けられている。貫通孔23は、上方へ向けて拡径する形態になっている。
プランジャ12の底壁17の中央部には円形の弁孔24が貫通して設けられている。ボディ11内の底部には、ボディ11の底壁部14及び周壁部15と、プランジャ12の底壁17との間に、圧力室25が区画されている。プランジャ12の圧力室25には、第1チェック弁26を構成する球形のチェックボール27が配置されている。チェックボール27は、籠状のリテーナ28に収容されている。また、リテーナ28には、弁孔24を閉じる方向にチェックボール27を付勢する第1スプリング29が収容されている。また、圧力室25には、リテーナ28の上端周縁部とボディ11の底壁部14とに当接する第2スプリング31が収容されている。プランジャ12は、第2スプリング31によって上方(ボディ11から突出する方向)に付勢されている。
図1に示すように、隔壁部13は、全体として上下方向に細長いパイプ状であって、上下方向に沿った円筒状の大径部32と、大径部32の上端から上方へ向けて窄むテーパ状の傾斜部33と、傾斜部33の上端から上方へ向けて上下方向に沿って長く延びる円筒状の小径部34と、小径部34の上端から上方へ向けて窄む曲面状の絞り部35とからなる。絞り部35の上端中央部(頂部)には、上下方向に貫通する円形の連通孔36が設けられている。
図1に示すように、隔壁部13は、プランジャ12の周壁18内に圧入され、大径部32の外周面がプランジャ12の周壁18の内周面に緊密に当接することでプランジャ12に固定される。隔壁部13がプランジャ12に固定されると、連通孔36と貫通孔23とが上下方向の同軸上に連通して配置される。また、隔壁部13の小径部34及び傾斜部33の外側には、プランジャ12の周壁18との間に、第1油室37が区画されている。第1油室37は、上下方向に延びる環状路とされ、下端が大径部32によって閉塞されている。一方、隔壁部13の内側には、プランジャ12の底壁17との間に、第2油室38が区画されている。第2油室38の容量は、第1油室37の容量よりも大きくされている。
隔壁部13の上端は、外側連通孔16及び内側連通孔21よりも上方に位置しており、第2油室38に貯留される作動油の油面高さは、隔壁部13の上端位置によって規定される。このため、V型エンジンのようにラッシュアジャスタ10が軸線を上下方向に対して傾いて配置される場合においても、第2油室38に充分な作動油を貯留することが可能となっている。
隔壁部13内には、第2チェック弁40を構成するチェック弁体39とばね部41とが組み込まれている。図2に示すように、チェック弁体39は、上方へ向けて縮径する切頭円錐形をなし、上下両端面が略水平な平坦面42、43になっている。そして、チェック弁体39は、隔壁部13の連通孔36に対して開弁位置と閉弁位置とに接離可能とされている。図4に示すように、開弁位置では、チェック弁体39が連通孔36の下方に離間して、連通孔36が開放され、第1油室37と第2油室38との連通状態が維持される。一方、図2に示すように、閉弁位置では、チェック弁体39が連通孔36の下端開口縁に当接して、連通孔36が塞がれ、第1油室37と第2油室38との連通状態が遮断される。
図1に示すように、ばね部41は、圧縮コイルばねであって、軸線を上下方向に向けて配置される。ばね部41は、隔壁部13の内周面から径方向内側に張り出す板状の支持部44に当接して支持された状態で、チェック弁体39の下端平坦面43の周辺部に当接している。チェック弁体39は、ばね部41によって連通孔36を閉じる上方に付勢されている。
そして、ばね部41は、下側に位置するばね定数が大きい第1ばね部45と、上側に位置するばね定数が小さい第2ばね部46とを、上下方向に直列に接続した合成ばねとして構成される。第1ばね部45は、第2ばね部46よりも所定ピッチ内の巻き数を小さくすることでばね定数が大きくなるようにしてある。本実施例の場合、第1ばね部45の付勢力(ばね力)をS1とし、第2ばね部の付勢力をS2とし、エンジンの駆動時にプランジャ12内に発生する油圧をPとした場合に、S2<P<S1となるように設定されている。ばね部41の付勢力がこのように設定されていることにより、後述するように、ラッシュアジャスタ10の組み付け時、エンジンの駆動時及び休止時のそれぞれにおいて、第1チェック弁26と第2チェック弁40とがそれぞれ適正に動作することが担保されている。
また、図1に示すように、隔壁部13内には、押圧部47が設けられている。押圧部47は、上下方向に棒状に細長く延びる軸芯部48を有し、軸芯部48の上端がチェック弁体39の下端平坦面43の中央部に一体に連結されている。軸芯部48の下端は、チェック弁体39が連通孔36の下端開口縁に当接して閉弁位置にあるときに、プランジャ12の底壁17の近傍で、且つチェックボール27の頂部上方に離間して配置される。かかる軸芯部48は、隔壁部13、プランジャ12及びボディ11を含むラッシュアジャスタ10全体の中心部に配置されている。
軸芯部48の延び方向の途中部(詳細には下部)には、位置決め部49が一体に設けられている。図3に示すように、位置決め部49は、軸芯部48から放射状に延びる複数(詳細には4つ)の羽根部49Aによって構成され、各羽根部49Aが周方向に等間隔をあけて配置されている。そして、各羽根部49Aの先端は、隔壁部13の内周面に近接する位置に配置されている。ここで、押圧部47の軸芯部48が軸ぶれして傾こうとした場合に、羽根部49Aの先端が隔壁部13の内周面に当接することにより、軸芯部48のそれ以上の芯ずれが防止されるようになっている。したがって、軸芯部48は位置決め部49によって軸芯方向に沿った適正姿勢に維持される。なお、各羽根部49A間のスペースは、第2油室38を流れる作動油の通路となるものである。
次に、ラッシュアジャスタ10の圧力室25のエア抜きを行う作業等について説明する。
ボディ11の内部に、プランジャ12、隔壁部13、第1チェック弁26、リテーナ28、第1スプリング29、第2スプリング31、第2チェック弁40及びばね部41を組み付ける。そして、この組み付け状態のラッシュアジャスタ10を、作動油(以下において、エンジンオイル51と言うこともある)が貯留された容器50内に入れる(図7を参照)。次いで、貫通孔23を通してプランジャ12内に棒状のエア抜き用の治具Jを挿入する(図5を参照)。すると、治具Jの先端がチェック弁体39の上端平坦面42に当接し、ばね部41全体(第1ばね部45と第2ばね部46の両方)の付勢力に抗してチェック弁体39が下方へ強制的に押し込まれる。このとき、ばね部41は、第2ばね部46に加えて第1ばね部45も縮むことになる。
チェック弁体39が治具Jで強く押し込まれると、ばね部41全体がほぼ縮み切った状態となり、チェック弁体39に一体に設けられた押圧部47の下端がチェックボール27の頂部上端に当接して、チェックボール27が第1スプリング29の付勢力に抗して下方へ押し下げられる。すると、容器50内のエンジンオイル51が、外側連通孔16及び内側連通孔21を順次経てプランジャ12内に供給される。プランジャ12内に供給された作動油は、第1油室37から連通孔36を通して第2油室38に供給され、さらに弁孔24を通して圧力室25に供給される。このとき、チェックボール27が押し下げられて弁孔24が開放され、圧力室25が第2油室38と連通しているため、弁孔24から圧力室25に作動油を円滑に流し込むことができる。こうして給油作業が完了したら、治具Jによる押圧状態を解除する。すると、チェック弁体39がばね部41に付勢されて上昇し、連通孔36を閉じて閉弁状態に保たれる(図1を参照)。なお、上記で用いられるエア抜き用の治具Jは、単なる棒材で構わず、特別なものを必要としない。
エンジンの駆動時には、第1油室37から第2油室38に向けて連通孔36を流通する作動油の油圧が第2ばね部46の付勢力に打ち勝ち、チェック弁体39が油圧で押し下げられて、連通孔36が開放された開弁状態となる(図2を参照)。このとき、押圧部47の下端は未だチェックボール27から離間して配置され、押圧部47がチェックボール27と当接することはない。また、エンジンの駆動時には、作動油の油圧変動に基づく第1チェック弁26の開弁及び閉弁動作によって、ボディ11内をプランジャ12が上下方向に往復移動することにより、ロッカアーム60の支点高さが適正位置に調整される。この間、押圧部47はチェックボール27と当接しない状態を維持するため、バルブクリアランスを自動調整するラッシュアジャスタ10の本来的機能が支障なく発揮される。
また、エンジンの休止時(駆動停止時)には、作動油の供給が行われず、連通孔36を作動油が流通しないことから、チェック弁体39がばね部41に付勢されて上昇し、連通孔36を閉じて再び閉弁状態に保たれる(図1を参照)。したがって、休止時においても第2油室38には充分な作動油が貯留されることになり、次なる始動時(駆動開始時)に、弁孔24を介して第2油室38から圧力室25にエアが混入するのが抑えられる。
このように、本実施例によれば、プランジャ12内が隔壁部13によって第1油室37と第2油室38とに区画され、第2油室38から圧力室25への作動油の流通を許容するが、圧力室25から第2油室38への作動油の流通を規制する第1チェック弁26が設けられるのに加え、第1油室37から第2油室38への作動油の流通を許容するが、第2油室38から第1油室37への作動油の流通を規制する第1チェック弁40が設けられているため、休止時に第2油室38から作動油が流出するのが防止される。その結果、休止後の始動時に圧力室25へのエアの噛み込みが効果的に防止される。
また、ラッシュアジャスタ10の組み付け時には、第1チェック弁40にエア抜き用の治具Jを押し当てることにより、押圧部47が第1チェック弁40とともに下降して第1チェック弁26のチェックボール27を開弁方向に強制的に押動するため、弁孔24が開放されて、圧力室25のエア抜きを容易に行うことができる。
また、本実施例の場合、第1チェック弁40を閉弁方向に付勢するばね部41は、休止状態では第1チェック弁40を閉弁状態となし、駆動状態では第1チェック弁40を開弁状態となし、且つ押圧部47が第1チェック弁26を押圧しない状態となし、さらに、第1チェック弁40への強制的な押し込みより、1チェック弁を開弁状態に至らすことが可能となるようにその付勢力が調整されている。このため、上述した組み付け時、駆動時及び休止時のそれぞれの場合における第1チェック弁26と第1チェック弁40とによる開弁及び閉弁動作を、ばね部41の付勢力を調整するだけで、簡単且つ適正に実行することができる。しかも、ばね部41がばね定数の異なる第1ばね部45と第2ばね部46とで構成されるに過ぎないから、構成の簡素化を図ることができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)押圧部と第2チェック弁とが別々に設けられ、第2チェック弁が押されたときに、押圧部が第2チェック弁と当接して押圧されるように構成してもよい。
(2)隔壁部の下端がプランジャの底壁に当接し、第1油室がプランジャの周壁とともに底壁によっても区画される構成であってもよい。
(3)プランジャは、底壁と周壁とが一体に形成され、上方から隔壁部が挿入された後、上端部が縮径変形させられるものであってもよい。
(4)ばね部は、一本のばね材によって、ばね定数が大きい部分とばね定数が小さい部分とが一体に連続して設けられる構成であってもよい。
(5)ばね部は、線径を異にする複数の部分によってばね定数が調整されるものであってもよい。
(6)ばね部は、ばね定数が3段階以上に亘って変化する構成であってもよい。
(7)ばね部は、ばね定数を異にする部分が明確に区別されずに、漸次変化する構成であってもよい。
(8)押圧部の下端に、径方向外側に張り出す傘状の拡張部を設け、拡張部が第1チェック弁のチェックボールを押圧する構成であってもよい。こうすると、チェックボールが拡張部に安定して押動させられる。
(9)第2チェック弁は、任意の形状をとり得るものであり、例えば、チェックボールと同様、球形の形態であってもよい。
10…ラッシュアジャスタ
11…ボディ
12…プランジャ
13…隔壁部
17…底壁
18…周壁
24…弁孔
25…圧力室
26…第1チェック弁
37…第1油室
38…第2油室
40…第2チェック弁
41…ばね部
45…第1ばね部
46…第2ばね部
47…押圧部
48…軸芯部
49…位置決め部
90…シリンダヘッド

Claims (5)

  1. 有底筒状のボディと、前記ボディ内に挿入され、前記ボディ内を往復移動可能な有底筒状のプランジャと、前記プランジャ内に挿入されて固定される隔壁部とを備え、
    前記ボディ内の底部には、このボディと前記プランジャの底壁との間に、圧力室が設けられ、前記プランジャの周壁と前記隔壁部との間には、第1油室が設けられ、前記隔壁部内には、第2油室が設けられ、前記圧力室、前記第1油室及び前記第2油室には作動油が供給され、前記プランジャの底壁には、前記第2油室から前記圧力室への作動油の流通を許容するが、前記圧力室から前記第2油室への作動油の流通を規制する第1チェック弁が設けられ、前記隔壁部には、前記第1チェック弁と対向する頂部に、前記第1油室から前記第2油室への作動油の流通を許容するが、前記第2油室から前記第1油室への作動油の流通を規制する第2チェック弁が設けられているラッシュアジャスタであって、
    前記第2チェック弁側から前記第1チェック弁側に向けて延びる形態をなし、前記第2チェック弁が押されたときに、延び方向の先端部が前記第1チェック弁を押動して開弁させる押圧部を備え
    前記押圧部には、前記第2チェック弁側から前記第1チェック弁側に向けて延びる軸芯部の芯ずれを規制する位置決め部が設けられ、
    前記位置決め部は、前記軸芯部における前記第1チェック弁寄りの下部から放射状に延びる複数の羽根部によって構成され、各羽根部の先端が前記隔壁部の内周面に近接する位置に配置されることを特徴とするラッシュアジャスタ。
  2. 前記押圧部が前記第2チェック弁に一体に設けられていることを特徴とする請求項1記載のラッシュアジャスタ。
  3. 前記第2チェック弁を流通する作動油の油圧に抗する方向に付勢するものであって、休止状態では、前記第2チェック弁を閉弁状態となし、駆動状態では、前記第2チェック弁を開弁状態となし、且つ前記押圧部が前記第1チェック弁を押圧しない状態となし、さらに、前記第2チェック弁への強制的な押し込みより、前記1チェック弁を開弁状態に至らすように、付勢力が調整されたばね部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のラッシュアジャスタ。
  4. 前記ばね部は、ばね定数が異なる複数の部分で構成されていることを特徴とする請求項3記載のラッシュアジャスタ。
  5. 前記ばね定数が異なる複数の部分が前記押圧部の延び方向に直列に配置されていることを特徴とする請求項4記載のラッシュアジャスタ。
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