JP2006322438A - 内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ - Google Patents

内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ Download PDF

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Abstract

【課題】圧力室への空気流入を好適に抑制することのできる内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタを提供する。
【解決手段】シリンダ32に嵌入されるプランジャ37の内部を、供給孔42を通じて作動油が供給される第1油室39aと、第1チェック弁CV1を介して圧力室38に連通される第2油室39bとに区画形成する。これら油室39a,39bを区画する隔壁44に連通孔45を形成するとともに、同連通孔45を介した第1油室39aから第2油室39bへの作動油の流通を許容しその逆方向の流通を規制する第2チェック弁CV2を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の動弁系に用いられる油圧式バルブラッシュアジャスタに関する。
従来、こうした油圧式バルブラッシュアジャスタとして例えば特許文献1,2に示す技術が知られている。これら技術では内燃機関の吸排気バルブにおけるバルブクリアランスの発生を抑制すべくこうしたラッシュアジャスタを採用している。同ラッシュアジャスタのプランジャは吸排気バルブを開閉駆動するためのロッカアームの揺動支点として用いられている。
このラッシュアジャスタは、シリンダにプランジャが嵌入されることにより同シリンダに区画形成される圧力室の油圧を利用して、同シリンダにおけるプランジャの没入変位を規制する構成となっている。また、このラッシュアジャスタにおいては、ポンプ(油圧源)からの作動油がプランジャの内部を介して圧力室に供給されるようになっており、同プランジャの内部と圧力室とはチェック弁を介して連通されている。
実開平6−37504号公報 特開平6−146821号公報
例えばV型内燃機関など、機関燃焼室を構成するシリンダの軸線が鉛直方向に対して傾斜した状態となる態様において上述のラッシュアジャスタを採用した場合、その配置角度によっては、例えばプランジャの内部空間が圧力室に対して比較的低い位置となることがあり得る。こうした場合、例えばポンプからの作動油をプランジャの内部に供給するための供給孔など、同プランジャに設けられる外部との連通経路がプランジャ内の作動油の液面よりも低い位置に配置されると同経路を介して外部に作動油が漏出し易い状況となる。このとき、ポンプからの作動油の供給が継続されれば仮に上記のような位置関係となってもプランジャ内部における作動油の減少は抑制される。しかし、例えば内燃機関の駆動停止に伴いポンプの駆動が停止された場合には、そうした作動油の供給が行われずプランジャ内部の作動油が減少し同プランジャ内部に空気が流入してしまうこととなる。
このようにプランジャ内部に空気が流入した場合、チェック弁が閉弁状態となっていればこの空気が圧力室に流入することはないが、仮にプランジャが内燃機関の再始動に際してシリンダから突出する方向に変位した場合、これによりチェック弁が開弁することで圧力室への空気流入が許容されてしまうこととなる。圧力室に空気が流入した場合、プランジャに対してこれをシリンダに押し込む方向への外力が作用すると、圧力室の空気が圧縮されてプランジャが大きく変位してしまい、上記バルブクリアランスが過度に大きくなる虞がある。
例えば上記各文献記載のラッシュアジャスタにあっては、プランジャの内部を隔壁で二つの油室に区画することでこうした圧力室への空気流入の抑制を図るようにしている。即ち、これら油室の一方を上記供給孔を通じて作動油の供給されるように配置し、他方を上記チェック弁を介して圧力室に連通されるように配置し、更に隔壁に設けた連通孔を通じてこれら両油室を連通するようにしている。こうした構成によって、圧力室に通じる上記他方の油室における作動油の減少、即ち同室への空気流入の抑制を図るようにしている。
しかしながら上記構成では、隔壁によって上記他方の油室における作動油の減少が抑制されるものの、例えば同隔壁の連通孔が上記チェック弁の弁口よりも下方に位置するような角度でラッシュアジャスタが配置された場合には、上記他方の油室における作動油の液面が弁口よりも低い位置となって圧力室への空気流入が懸念されることとなる。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧力室への空気流入を好適に抑制することのできる内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
先ず、請求項1に係る発明は、シリンダと、作動油が供給される供給孔を有し前記シリンダに嵌入されるプランジャと、同プランジャの嵌入により前記シリンダに区画形成され、前記プランジャの内部からチェック弁を介して作動油が供給される圧力室とを備える内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタにおいて、前記プランジャの内部を、前記供給孔を通じて作動油が供給される第1の油室と前記チェック弁を介して前記圧力室に連通される第2の油室とに区画形成する隔壁と、前記隔壁に形成され前記第1の油室と前記第2の油室とを連通する連通孔と、前記連通孔に設けられ前記第1の油室から前記第2の油室への作動油の流通を許容しその逆方向の流通を規制するチェック弁とを備えることをその要旨とする。
同構成によれば、プランジャの内部が第1の油室と第2の油室とに区画され、それらを連通する連通孔に設けられたチェック弁によって第2の油室から第1の油室への作動油の流通が規制される。従って、機関停止中において、少なくとも第2の油室については作動油が好適に貯留されるため、プランジャの内部から外部に作動油が漏出することが好適に抑制される。その結果、機関再始動時における圧力室への空気流入を好適に抑制することができ、これによりバルブラッシュアジャスタの配置自由度を向上させることも可能になる。
こうした油圧式バルブラッシュアジャスタでは、機関運転中においてプランジャの内部に必要以上の作動油が供給された場合、これを徐々に外部に排出する必要がある。請求項2記載の発明では、このための排出孔を前記両油室のうち第1の油室側に位置してプランジャに形成するようにしているため、機関運転中における余剰作動油の排出機能を確保しつつ、機関停止中においてプランジャの内部に作動油を好適に貯留することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記隔壁は前記第1の油室よりも前記第2の油室の容積が大きくなるように形成されることをその要旨とする。
同構成によれば、機関停止中においてプランジャの内部により多くの作動油を貯留させておくことができ、プランジャの内部から外部に作動油が漏出することが好適に抑制される。その結果、機関再始動時における圧力室への空気流入を一層好適に抑制することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記連通孔に設けられるチェック弁は同連通孔を閉塞する側にその弁体を付勢するスプリングを有してなることをその要旨とする。
本構成によれば、例えばそうしたスプリングを設けることなく、弁体に作用する重力などを利用して同弁体により連通孔を閉塞するようにした構成と比較して、第2の油室から第1の油室への作動油の流通をより好適に抑制することができ、ラッシュアジャスタの配置自由度についてもその更なる向上を図ることができるようになる。
また、こうした構成にあっては、弁体に作用する重力等の影響によって、連通孔に設けられたチェック弁が開弁してしまうことのないよう、スプリングのばね定数を或る程度以上に設定することが望ましい。しかしこの場合、ばね定数を過度に大きく設定すると、機関運転中においてもチェック弁が開弁し難くなり、第1の油室から第2の油室を介して圧力室に至る作動油の流通が阻害されるようになる。このため、これに起因するバルブラッシュアジャスタの作動性低下が懸念される。特に、第1の油室に作動油を供給する油圧源として機関駆動式のポンプを採用した場合にあっては、供給油圧が低下する機関低回転時においてこうした傾向が一層顕著になる。
こうした点から、上記のようにスプリングを備える態様にあっては例えば請求項5記載の発明によるように、前記スプリングは前記連通孔に設けられるチェック弁が機関停止中に閉弁状態となり且つ機関始動後に開弁状態となるようそのばね定数が設定されるのが望ましい。この場合、機関駆動時のほぼ全般に亘って第1の油室から第2の油室への作動油の供給がなされるようになるため上述のバルブラッシュアジャスタの作動性低下を好適に抑制することができるようになる。
以下、本発明を内燃機関の動弁系に用いられる油圧式ラッシュアジャスタに適用した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示されるように、内燃機関10の動弁系を構成する吸気バルブ11はシリンダヘッド12において往復摺動可能に支持されている。この吸気バルブ11はその往復摺動に基づいて機関燃焼室13と吸気通路14との接続部分である吸気ポート15を開閉する。
吸気バルブ11はシリンダヘッド12に回転可能に支持されたカムシャフト16の回転によりローラロッカーアーム17を介して開閉駆動される。ローラロッカーアーム17はその揺動支点が油圧式バルブラッシュアジャスタ(以下、ラッシュアジャスタと称する)30によって支持されるとともにその作用点は吸気バルブ11のステムエンド11aに当接され、力点部分にはカムシャフト16のカム16aによる押圧(カム押圧)を受けるローラ17aが設けられている。
吸気バルブ11はローラロッカーアーム17を介したカム押圧によりステムエンド11aが押し下げられることにより開かれる。そしてカム16aの回転に伴い押圧力が低下することで吸気バルブ11はバルブスプリング18のばね力によって戻され閉じられる。
ラッシュアジャスタ30は、バルブクリアランスを自動的に解消すべく設けられるものである。即ちラッシュアジャスタ30はカムシャフト16のカム16aとローラロッカーアーム17のローラ17aとの間のクリアランス、及びローラロッカーアーム17と吸気バルブ11との間のクリアランスを解消すべく設けられている。
ラッシュアジャスタ30にはシリンダヘッド12等に設けられた作動油供給通路19を介してオイルポンプ(油圧源)Pからの作動油が供給される。このオイルポンプPは機関出力軸であるクランクシャフト20に直結されており同シャフト20の回転に連動してオイルパン21の作動油を汲み上げて吐出する、いわゆる機関駆動式のものである。なおこのオイルポンプPの吐出する作動油は上記ラッシュアジャスタ30に供給されるばかりでなく内燃機関10全般の潤滑等にも利用される。
図2はラッシュアジャスタ30をシリンダヘッド12から取り外した状態を示している。以下では同図の上方をラッシュアジャスタ30の先端側、そして下方を同ラッシュアジャスタ30の基端側として説明する。
ラッシュアジャスタ30はシリンダヘッド12に固定される有底円筒状のハウジング31を備えている。ハウジング31にはシリンダ32が形成され、同シリンダ32内にはプランジャ押圧スプリング33、ボールリテーナ34、弁体押圧スプリング35、ボール状弁体36、プランジャ37が順次挿入されている。
略中空円柱状のプランジャ37はローラロッカーアーム17の揺動支点としてこれを当接支持するものであり、同図2の上下方向に往復摺動可能な状態でシリンダ32に嵌入されている。プランジャ37等の挿入口の設けられるハウジング31の先端部には、これらプランジャ37等の抜け落ちを防止する蓋50が固定されている。
シリンダ32において上記ボール状弁体36等の収容されるプランジャ37とハウジング31との間の領域は、作動油の導入される圧力室38として区画されている。即ちこの圧力室38にあっては、プランジャ37がローラロッカーアーム17に押圧された際の基端側への変位(シリンダ32におけるプランジャ37の没入変位)を規制する作動油の圧縮抗力が発生する。
また、プランジャ37は作動油を貯留可能な内部領域としてプランジャ内室39を有している。このプランジャ内室39と圧力室38とはプランジャ37の基端部に形成された弁孔40を介して連通されており、プランジャ内室39にはハウジング31及びプランジャ37の周壁に形成された供給孔41,42を介して作動油供給通路19から作動油が供給される。
上記プランジャ押圧スプリング33はボールリテーナ34を介してプランジャ37を先端側に向けて押圧する。また、弁体押圧スプリング35はボールリテーナ34とボール状弁体36との間に配設されてボール状弁体36を先端側に向けて即ち弁孔40の開口を閉じるように押圧する。
吸気バルブ11の開駆動(リフト駆動)に際してカムシャフト16のカム16aがローラロッカーアーム17を押圧すると、その押圧力が同ローラロッカーアーム17を介してプランジャ37に伝達される。この押圧力はプランジャ37をハウジング31内に押し込む(没入変位させる)ように作用する。このとき圧力室38における作動油の圧縮によって同室38の圧力がプランジャ内室39の圧力よりも高くなること及び弁体押圧スプリング35のバネ力による押圧がなされることからボール状弁体36が弁孔40の開口に当接されて、同弁孔40を介した圧力室38からプランジャ内室39への作動油の流通が規制される。即ちプランジャ37がカム16aからの押圧力を受けると圧力室38の油圧が上昇することから、本ラッシュアジャスタ30にあっては、若干押し下げられた時点でプランジャ37の没入変位が規制されることとなる。
一方、吸気バルブ11のリフト量が最大に至った後にカム16aの回転に伴ってローラロッカーアーム17に対するカム16aの押圧力が低下すると、プランジャ押圧スプリング33の押圧力によりプランジャ37が先端側即ちローラロッカーアーム17側に押し出される。こうしたプランジャ37の押しつけによってローラロッカーアーム17がカム16aの回転に追従して変位することで同ローラロッカーアーム17とカム16a及びステムエンド11aとの間におけるクリアランスの発生が抑制されるようになる。
このようにプランジャ37がプランジャ押圧スプリング33のばね力によって押し出されるときには、これに伴う圧力室38の容積拡大による同室38内の圧力低下が生じることとなる。この圧力低下によってボール状弁体36が弁孔40の開口から離間すると同孔40を通じてプランジャ内室39から圧力室38に作動油が流れ込む。その後、この作動油の流れ込みによってプランジャ内室39と圧力室38との圧力差が小さくなると弁体押圧スプリング35のばね力によりボール状弁体36は弁孔40の開口に当接する位置に戻される。
これらボール状弁体36及びこれにより閉塞される弁孔40の開口は、プランジャ内室39側から圧力室38側への作動油の流通を許容し且つその逆方向の流通を規制する第1チェック弁CV1を構成する。
なお、オイルポンプPは、内燃機関10が駆動状態にある限り即ちクランクシャフト20が回転駆動されている限り作動油を供給する。このとき、プランジャ内室39のキャパシティを越えた供給分即ち余剰作動油については、プランジャ37の先端に形成された排出孔43を介してプランジャ37の外部ここではローラロッカーアーム17との摺接部分に排出されて同部分の潤滑に利用される。
以下、本実施形態の特徴的な構成について説明する。
本実施形態では、プランジャ内室39を隔壁44で二つの領域に区画するようにしている。この隔壁44は略円筒状をなし、プランジャ37に圧入固定されている。この隔壁44によってプランジャ内室39は、同隔壁44の外側に位置する第1油室39aと内側に位置する第2油室39bとに区画される。なおこれら油室39a,39bの容積については、第1油室39aよりも第2油室39bの方が大きく設定されている。
第1油室39aには上述の供給孔42及び排出孔43が連通され即ちこれら各孔42,43の一端側が開口され、これにより同第1油室39aは、供給孔41,42や排出孔43を介して外部と直接連通されるようになっている。他方、第2油室39bには上述の弁孔40が連通され即ち同孔40の一端側が開口され、これにより同第2油室39bは弁孔40を介して圧力室38と直接連通されるようになっている。
そして、隔壁44の先端には、第1油室39aと第2油室39bとを連通する連通孔45が形成されている。これにより第2油室39bは、この連通孔45及び第1油室39aを介することで供給孔42及び排出孔43と連通することとなる。このように、ラッシュアジャスタ30の外部と通ずる供給孔42及び排出孔43と、圧力室38に通ずる弁孔40との間の作動油流通経路に隔壁44が設けられることで、各孔42,43を介して外部に作動油が流出したときの第2油室39bへの空気流入が生じ難くなる。
そして本実施形態では更に、連通孔45を介した第1油室39aから第2油室39bへの作動油の流通を許容しその逆方向の流通を規制する第2チェック弁CV2を設けている。
この第2チェック弁CV2の構成部材として隔壁44の先端部分には、連通孔45の開口(第2油室39b側の開口)を弁口としてこれを開閉するボール状弁体47が配設されている。ボール状弁体47は、隔壁44に圧入固定されたばね受け部材48に支持された弁体押圧スプリング49によって上記弁口に向けて即ち連通孔45を閉塞する側に付勢されている。
このように構成される本実施形態では、例えば図3に示すように連通孔45が弁孔40よりも低く即ち鉛直下方に位置するようにラッシュアジャスタ30の配置角度が設定されたとしても、第2チェック弁CV2によって、連通孔45を介した第2油室39bからの作動油の流出が規制される。従って、機関停止中即ちオイルポンプPからの作動油供給の停止中であっても、少なくとも第2油室39bについては作動油が好適に貯留されることとなる。その結果、機関再起動時などにおいて弁孔40を介したプランジャ内室39から圧力室38への空気流入が好適に抑制されることとなる。例えば極端な例では、仮に連通孔45が弁孔40の真下(鉛直線上の下方)に位置するように配置されたとしても、圧力室38への空気流入が好適に抑制されることとなる。
このように本実施形態では、プランジャ内室39を第1油室39aと第2油室39bとに区画し、第2チェック弁CV2を用いて第2油室39bから第1油室39aへの作動油の流通を規制するようにしたため、上述の如く圧力室38への空気流入を好適に抑制してバルブラッシュアジャスタの配置自由度を向上させることができる。
特に本実施形態では、排出孔43を両油室39a,39bのうち第1油室39aに連通させたため、機関運転中における余剰作動油の排出機能、及びプランジャ37とローラロッカーアーム17との摺動部分の潤滑機能を確保しつつ、機関停止中においてプランジャ内室39に作動油を好適に貯留することができるようになる。
また、上述したように隔壁44は第1油室39aよりも第2油室39bの容積が大きくなるように形成されているため、機関停止中においてプランジャ内室39により多くの作動油を貯留させておくことができ、プランジャ内室39から外部に作動油が漏出することが好適に抑制される。その結果、機関再始動時における圧力室38への空気流入を一層好適に抑制することができるようになる。
更に、連通孔45に設けられる第2チェック弁CV2は同連通孔45を閉塞する側にボール状弁体47を付勢する弁体押圧スプリング49を有して構成されている。これによれば、例えばそうしたスプリングを設けることなく、弁体に作用する重力などを利用して同弁体により連通孔を閉塞するようにした構成と比較して、第2油室39bから第1油室39aへの作動油の流通をより好適に抑制することができ、ラッシュアジャスタ30の配置自由度についてもその更なる向上を図り得るようになる。
また、こうした構成にあっては、ボール状弁体47に作用する重力等の影響によって第2チェック弁CV2が開弁してしまうことのないよう、弁体押圧スプリング49のばね定数を或る程度以上に設定することが望ましい。しかしこの場合、ばね定数を過度に大きく設定すると、機関運転中においても第2チェック弁CV2が開弁し難くなり、第1油室39aから第2油室39bを介して圧力室38に至る作動油の流通が阻害されるようになる。このため、これに起因するラッシュアジャスタ30の作動性低下が懸念される。特に、本実施形態のように第1油室39aに作動油を供給する油圧源として機関駆動式のオイルポンプPを採用した場合にあっては、供給油圧が低下する機関低回転時においてこうした傾向が一層顕著になる。
こうした点から本実施形態では、弁体押圧スプリング49は、第2チェック弁CV2が機関停止中に閉弁状態となり且つ機関始動後に開弁状態となるようそのばね定数が設定されている。ここでは例えば、機関アイドル運転時のオイルポンプPの発生する最低油圧がボール状弁体47に作用することによって第2チェック弁CV2が開弁可能となるように上記ばね定数が設定されている。この場合、機関駆動時の全般に亘って第1油室39aから第2油室39bへの作動油の供給がなされるようになるため上述のラッシュアジャスタ30の作動性低下を好適に抑制することができるようになる。
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、例えば、以下の様態としてもよい。
・上記実施形態では、機関アイドル運転時のオイルポンプPの発生する最低油圧がボール状弁体47に作用することによって第2チェック弁CV2が開弁可能となるように弁体押圧スプリング49のばね定数が設定されたが、これに限らない。例えば上記最低油圧よりも高い油圧がボール状弁体47に作用することによって第2チェック弁CV2が開弁可能となるようにばね定数が設定されてもよい。或いは、上記最低油圧より低く且つ「0」より高い油圧がボール状弁体47に作用することによって第2チェック弁CV2が開弁可能となるようにばね定数が設定されてもよい。このようなばね定数に設定されたとしてもオイルポンプPの吐出圧が「0」である機関停止中においては第2チェック弁CV2が閉弁状態となるため連通孔45を介した第2油室39bひいては圧力室38への空気流入が好適に抑制されることとなる。
・第2チェック弁CV2においてボール状弁体47を押圧する弁体押圧スプリング49を省略してもよい。この場合、例えばボール状弁体47に作用する重力を利用して第2チェック弁CV2が閉状態となるように構成するのが望ましい。こうした構成を採用する際には、弁口として利用される連通孔45の開口がボール状弁体47の真下(鉛直線上における下方)に配置されるように、隔壁44における連通孔45の配置位置やラッシュアジャスタ30の配置態様を設定することにより、第2チェック弁CV2の開閉動作についての確実性が向上する。
・プランジャ内室39を三つ以上の油室に区画してもよい。この場合、例えば、隔壁44以外の隔壁を更に追加して第1油室39aと第2油室39bとの間に別の油室を形成するようにする。このとき第1油室39aと第2油室39bとが上記別の油室を介して連通するように、上記追加した隔壁に連通孔を設ける。なお、この連通孔部分に第2チェック弁CV2同様のチェック弁を設けるようにした場合には、圧力室38への空気流入が更に好適に抑制されることとなる。
・上記実施形態では、排出孔43を介したプランジャ内室39からラッシュアジャスタ30外部への作動油流出について記載したが、これに代えて、例えば排出孔43を省略したタイプのラッシュアジャスタ30に対して本発明を適用してもよい。この場合、例えばオイルポンプPからの作動油供給がなされていないときの供給孔41を介した外部への作動油の流出が好適に抑制される。
・上記実施形態では第1油室39aの容積よりも第2油室39bの容積が大きく設定されたが、これに限らず、例えばこれと逆の大小関係となるように設定されてもよく、或いは同じ容積に設定されてもよい。
・排気バルブを駆動する動弁系において本発明のラッシュアジャスタ30を採用してもよい。
・ラッシュアジャスタ30の設けられる内燃機関としてはV型内燃機関に限らず、他の型式が採用されてもよい。
一実施形態の内燃機関の動弁系を示す縦断面図。 ラッシュアジャスタの縦断面図。 第2チェック弁の作用説明図。
符号の説明
10…内燃機関、11…吸気バルブ、20…クランクシャフト、30…ラッシュアジャスタ、31…ハウジング、32…シリンダ、37…プランジャ、38…圧力室、39…プランジャ内室、39a…第1油室、39b…第2油室、41,42…供給孔、43…排出孔、44…隔壁、45…連通孔、47…ボール状弁体、49…弁体押圧スプリング、CV1…第1チェック弁、CV2…第2チェック弁、P…オイルポンプ。

Claims (5)

  1. シリンダと、作動油が供給される供給孔を有し前記シリンダに嵌入されるプランジャと、同プランジャの嵌入により前記シリンダに区画形成され、前記プランジャの内部からチェック弁を介して作動油が供給される圧力室とを備える内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタにおいて、
    前記プランジャの内部を、前記供給孔を通じて作動油が供給される第1の油室と前記チェック弁を介して前記圧力室に連通される第2の油室とに区画形成する隔壁と、
    前記隔壁に形成され前記第1の油室と前記第2の油室とを連通する連通孔と、
    前記連通孔に設けられ前記第1の油室から前記第2の油室への作動油の流通を許容しその逆方向の流通を規制するチェック弁とを備える
    ことを特徴とする内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ。
  2. 請求項1記載の内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタにおいて、
    前記プランジャにはその内部の余剰作動油を外部に排出するための排出孔が前記第1の油室と同プランジャの外部とを連通するように形成される
    ことを特徴とする内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ。
  3. 請求項1又は2記載の内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタにおいて、
    前記隔壁は前記第1の油室よりも前記第2の油室の容積が大きくなるように形成される
    ことを特徴とする内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタにおいて、
    前記連通孔に設けられるチェック弁は同連通孔を閉塞する側にその弁体を付勢するスプリングを有してなる
    ことを特徴とする内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ。
  5. 請求項4記載の内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタにおいて、
    当該油圧式バルブラッシュアジャスタは機関駆動式ポンプをその油圧源とするものであり、前記スプリングは前記連通孔に設けられるチェック弁が機関停止中に閉弁状態となり且つ機関始動後に開弁状態となるようそのばね定数が設定される
    ことを特徴とする内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ。
JP2005148503A 2005-05-20 2005-05-20 内燃機関の油圧式バルブラッシュアジャスタ Pending JP2006322438A (ja)

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