JP2013253550A - ラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアーム - Google Patents

ラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアーム Download PDF

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Abstract

【課題】ラッシュアジャスタの組み付け作業性を改善する。
【解決手段】ラッシュアジャスタの低圧室43内にはプッシャー50とバネ材70とが収容されている。プッシャー50が閉弁位置にあるときには、バネ材70によって蓋部51がロッカアーム本体11の貫通孔17を閉じる向きに付勢され、且つ弁体45が隔壁38の弁孔42を閉じる状態を維持する。ラッシュアジャスタ30の取り付け時に、貫通孔17に挿入される治具100により蓋部51が押圧されて、プッシャー50が開弁位置側に移動させられ、開弁位置では、弁体45が押圧部52の先端に押圧されることで弁孔42から離間して弁孔42を開く。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラッシュアジャスタを内蔵したロッカアームに関する。
特許文献1に記載のラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアームは、シリンダヘッド上のシャフトに揺動可能に支持されるロッカアーム本体と、ロッカアーム本体の端部に凹設された有底の取付穴内に挿入されるラッシュアジャスタとを備えている。ラッシュアジャスタは、取付穴内の底側に画成された低圧室(油圧通路)と取付穴内の開口側に画成された高圧室(オイル室)との間を仕切る隔壁と、高圧室内に収容される弁体とを有している。隔壁は、高圧室と低圧室とに連通する弁孔を有している。弁体は、常にはリターンスプリングによって弁孔を閉じる向きに付勢され、低圧室の内圧が高圧室の内圧より高くなった場合に弁孔を開くように動作する。
また、ラッシュアジャスタの端部はバルブに当接しており、ロッカアーム本体の揺動に伴いラッシュアジャスタの端部がバルブを押圧して、バルブが所定のタイミングで開閉されるようになっている。この場合、弁体の開閉動作に応じて高圧室の容積が増減することにより、ラッシュアジャスタの端部位置が変動して、バルブクリアランスが自動調整されるようになっている。
特開平10−73010号公報
ところで、ロッカアーム本体にラッシュアジャスタを組み付ける際、通常、リターンスプリングによって弁体が弁孔を閉じて高圧室の容積が増大しているため、高圧室内に充填されたオイルをリークして容積を減少させる作業を行わねばならない。この場合、取付穴内が密閉されていると、弁体に外圧を付与して弁孔を開くことができないため、ラッシュアジャスタの端部を押圧して高圧室内に圧縮力を付与し、ラッシュアジャスタの外周面と取付穴の内周面との隙間を介して高圧室内の油圧を徐々に抜かざるを得ない。そうすると、高圧室の圧縮作業に時間がかかり、作業負担も大きいという問題がある。
これに鑑み、例えば、ロッカアーム本体にその外面と取付穴の底面とに開口する貫通孔を設け、貫通孔から低圧室内に治具を差し込み、治具の先端部を弁体に押し当てて、弁体を弁孔から離間させて弁孔を開くことにより、高圧室内のオイルを弁孔を通して低圧室側に戻すようにすることも可能である。しかるにこの場合、使用時に貫通孔から外部にオイルが放出されるという問題がある。これに対し、貫通孔を止め栓で閉塞してオイル漏れを防ぐことも可能であるが、使用時に高圧室及び低圧室の内部にエアが発生した場合には、止め栓を外してエアを抜かねばならず、そのため止め栓を着脱可能な構造にする必要があり、且つ止め栓の取り外しに要する作業負担も大きいという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ラッシュアジャスタの組み付け作業性を改善することを目的とする。
本発明のラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアームは、ラッシュアジャスタと、前記ラッシュアジャスタが挿入される有底の取付穴を有するロッカアーム本体とを備え、前記ロッカアーム本体は、その外面と前記取付穴の底面とに開口する貫通孔を有し、前記ラッシュアジャスタは、前記取付穴の底側に位置する低圧室と前記取付穴の開口側に位置する高圧室との間を仕切り前記貫通孔と対向する位置に弁孔を有する隔壁と、前記高圧室内に収容され前記高圧室と前記低圧室との内圧差に応動して前記弁孔を開閉可能となす弁体とを有し、前記低圧室内には、開弁位置と閉弁位置との間を移動可能なプッシャーと、前記プッシャーを前記閉弁位置に付勢する付勢部材とが収容され、前記プッシャーは、前記取付穴の底側に位置する蓋部と、前記蓋部から突出して先端部が前記弁孔内に進入可能な押圧部とを有し、前記閉弁位置では、前記付勢部材によって前記蓋部が前記貫通孔を閉じる向きに付勢され、且つ前記弁体が前記弁孔を閉じる状態を維持し、前記ラッシュアジャスタの組み付け時には、前記貫通孔に挿入された治具により前記蓋部が押圧されて、前記プッシャーが前記付勢部材の付勢力に抗して前記開弁位置側に移動させられ、前記開弁位置では、前記弁体が前記押圧部の先端に押圧されることで前記弁孔から離間して前記弁孔を開くところに特徴を有する。
ラッシュアジャスタの組み付け時に、弁孔が弁体で閉じられ、高圧室の容積が増大している場合に、ロッカアーム本体の貫通孔に治具が挿入されると、蓋部が治具で押圧されて、プッシャーが開弁位置に移動させられ、開弁位置では、弁体が押圧部の先端で押圧されて弁孔から離間し、もって弁孔が開いた状態になるため、高圧室内の液体が弁孔を通して低圧室側に円滑に移行させられる。その結果、高圧室の容積が減少させられる。この際、高圧室内を圧縮する必要がなく、ラッシュアジャスタの組み付け作業性が改善される。また、使用時には、付勢部材に付勢された蓋部によって貫通孔が閉じられて、プッシャーが閉弁位置に維持されるため、貫通孔から液体が漏れ出る事態が回避され、使用時の操作性も担保される。しかも、ラッシュアジャスタの液体内にエアが混入した場合には、貫通孔に治具を挿入してプッシャーを開弁位置に至らすだけの簡易な操作で、エア抜きを容易に行うことができる。
本発明の実施例1のラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアームにおいて、プッシャーが閉弁位置にある場合の要部断面図である。 蓋部が治具で押圧され、プッシャーが開弁位置に至った場合の要部断面図である。 貫通孔が蓋部で閉じた状態をあらわす拡大断面図である。 プッシャーの平面図である。 ラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアームを含む動弁装置の断面図である。 実施例2のラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアームの図3相当図である。
本発明の好ましい形態は次の通りである。
前記ラッシュアジャスタは、前記取付穴内に嵌合可能な外筒部材と、前記外筒部材内に挿入される内筒部材とを有し、前記隔壁が前記内筒部材の閉止端に形成され、前記低圧室が前記内筒部材の内部に形成され、前記高圧室が前記外筒部材の内部において前記隔壁との間に形成されるものであり、前記取付穴の底面と前記内筒部材の開口端との間にはプレートが配置され、前記プレートには前記貫通孔に連通して前記治具を挿入可能な治具挿入孔が形成され、前記プレートが、前記取付穴の底面に面接触可能な第1板面と、前記第1板面の反対側に位置して前記蓋部が当接可能な第2板面とを有している。仮に、ロッカアーム本体が内筒部材より軟質の材料からなる場合に、内筒部材の開口端が取付穴の底面に当接する構成であると、取付穴の底面が内筒部材の開口端のエッジ作用によって傷付く可能性がある。その点、上記構成によれば、内筒部材の開口端と取付穴の底面との間にプレートが配置され、プレートの第1板面が取付穴の底面に面接触可能とされるため、取付穴の底面が損傷する事態が回避される。また、プレートの第2板面に蓋部が当接可能とされるため、治具挿入孔が蓋部によって閉じられる。その際、プレートの第2板面に対する蓋部の当接形状を工夫することにより、治具挿入孔内を液密に封止して、シール性を高めることができる。
前記蓋部がガイド部を有し、前記プッシャーの移動過程では、前記ガイド部が前記低圧室の内周面を摺動することで前記プッシャーの傾きを規制する。これにより、プッシャーの移動案内をなす専用のガイド構造が不要とされ、構成の簡素化を図ることができる。
<実施例1>
本発明の実施例1を図ないし図5によって説明する。
図5に示す動弁装置は、ラッシュアジャスタ30を内蔵したロッカアーム10と、バルブ80と、カム90とを含んで構成される。
ロッカアーム10は、図5に示すように、シャフト20に揺動可能に支持されるロッカアーム本体11を備えている。シャフト20を挟んだロッカアーム本体11の両端部のうち、一端部にはラッシュアジャスタ30が嵌合して挿入される有底の取付穴12が形成され、他端部にはローラ13が回転可能に取り付けられている。カム90は、シャフト20と平行な軸周りに回転可能とされ、ローラ13と当接可能なカム面91を有している。バルブ80は、ラッシュアジャスタ30を介してロッカアーム10に接続され、常にはバルブスプリング81の付勢力により吸気又は排気ポートを閉じる向きに付勢されている。
取付穴12は、断面円形で下方に開口する形態であって、図1に示すように、底側(上側)に、プレート収容部14及びストローク規制部15を有している。プレート収容部14は、取付穴12の開口側より小径とされ、取付穴12の深さ方向と直交する方向に沿ったフラットな底面12Aを有している。プレート収容部14には、後述するプレート60が収容されるようになっている。ストローク規制部15は、取付穴12の深さ方向両端に、ラッシュアジャスタ30のストローク範囲を規制する第1、第2段差15A、15Bを有している。第1段差15Aは、プレート収容部14と段付き状に連なる位置に配置され、第2段差15Bは、第1段差15Aより取付穴12の開口側(下側)の位置に配置されている。
ロッカアーム本体11の一端部には油路16が形成されている。油路16は、ロッカアーム本体11の一端部を斜め方向に横切って延びる形態とされ、一端が取付穴12の内周面に開口し、他端がシャフト20の中心油路(図示せず)に開口している。ラッシュアジャスタ30の内部には、中心油路から油路16を経て取付穴12内に導入されたオイルが供給されるようになっている。
また、ロッカアーム本体11の一端部には、貫通孔17が形成されている。貫通孔17は、取付穴12より小径であって上下(取付穴12の深さ方向)に延びる形態とされ、一端がロッカアーム本体11の上面に開口し、他端が取付穴12の底面12Aに開口している。貫通孔17には後述する治具100が挿入され、治具100は貫通孔17を介して取付穴12内に進入可能とされている。
ラッシュアジャスタ30は、図1に示すように、外筒部材31と内筒部材32とを有している。外筒部材31は、半球状の頭部33と、頭部33の周縁から立ち上がる円筒状の周壁部34とからなる。そして、外筒部材31は、取付穴12内に摺動可能に嵌合され、嵌合状態では、周壁部34の外周面が取付穴12の内周面にほぼ当接して配置され、頭部33が取付穴12の開口から下向きに突出して配置されるようになっている。頭部33は、バルブ80の上端部に当接可能な凸曲面35を有している。
周壁部34の上端部(組み付け時に取付穴12の底側に位置する部分)の外周面には、環状溝36が形成されている。環状溝36には、有端環状のストッパリング37が嵌着される。ラッシュアジャスタ30が取付穴12内に嵌合されたときに、ストッパリング37はストローク規制部15内に配置されるようになっている。そして、ストッパリング37が第1段差15Aに当接することにより、外筒部材31のそれ以上の上昇が規制され、ストッパリング37が第2段差15Bに当接することにより、外筒部材31のそれ以上の下降が規制されるようになっている。
内筒部材32は、円板状の隔壁38と、隔壁38の周縁から立ち上がる円筒状の内周壁39とからなる。そして、内筒部材32は、外筒部材31内に嵌合され、嵌合状態では、内周壁39の外周面が周壁部34の内周面にほぼ当接して配置され、隔壁38が頭部33の端面との間に間隔(後述する高圧室44の高さに相当)をあけて対向して配置されるようになっている。内周壁39の開口端には、連通孔40が切り欠いて形成され、連通孔40より下方に戻し孔41が貫通して形成されている。
また、隔壁38の中心部には、貫通孔17と同軸で対向する位置に、弁孔42が形成されている。内筒部材32の内部は低圧室43とされ、外筒部材31の頭部33寄りの内部は隔壁38によって低圧室43から仕切られた高圧室44とされている。弁孔42の上端は低圧室43に開口し、弁孔42の下端は高圧室44に開口している。低圧室43内は、使用時には後述するプッシャー50の蓋部51及びプレート60によって内筒部材32の上端(開口端)が閉塞されており、連通孔40を通してのみ油路16と連通可能な状態に維持されている。
高圧室44内には、球状の弁体45が圧縮コイルバネからなる第1バネ46によって弁孔42を閉じる向きに付勢された状態で配置されている。弁体45は、籠状のリテーナ47に収容され、リテーナ47は圧縮コイルバネからなる第2バネ48に付勢された状態で隔壁38に押し付けられて固定されている。また、第2バネ48は、高圧室44の容積を増大させる向きに付勢されている。なお、オイルは、中心油路から油路16、連通孔40を経由して低圧室43内に貯留され、さらに弁孔42を通って高圧室44内に充填されるようになっている。
ここで、カム90の回転によってローラ13がカム面91を摺動すると、ロッカアーム本体11が揺動して他端部が持ち上げられ、一端部がラッシュアジャスタ30を介してバルブ80の上端を押圧する。このとき、弁体45が隔壁38に当接して弁孔42を閉じることで高圧室44内が密閉され、高圧室44内の油圧によって外筒部材31が停止される。そして、バルブ80がバルブスプリング81の付勢力に抗して開弁方向に移動させられる。バルブ80が開弁している間、高圧室44内の油圧の上昇によって高圧室44内のオイルが外筒部材31と内筒部材32との間の隙間を伝ってリークされ、リークされたオイルが戻し孔41を通って低圧室43内に戻される。
バルブ80が所定時間開いた後、さらなるカム90の回転によってロッカアーム本体11の他端部が下降すると、ロッカアーム本体11が逆向きに揺動して、バルブ80はバルブスプリング81の付勢力によって閉弁する。すると、ラッシュアジャスタ30にバルブスプリング81からの付勢力が実質的に作用しなくなり、外筒部材31の追従移動とともに高圧室44の容積が増大し、それに伴う高圧室44と低圧室43との内圧差に応じて弁体45が弁孔42から離間して弁孔42を開く。弁孔42が開くと同時に、オイルが低圧室43から弁孔42を通って高圧室44内に流れ、高圧室44内にオイルが満たされた状態が保たれる。そして、外筒部材31が停止すると、弁体45が第1バネ46の付勢力により隔壁38に当接して弁孔42が閉じられ、高圧室44内が再び密閉状態となる。
さて、図1に示すように、内筒部材32の低圧室43内には、プッシャー50及びバネ材70が収容されている。また、低圧室43のプレート収容部14内(筒部材32の開口端と取付穴12の底面12Aとの間)には、プレート60が収容されている。
プレート60は、円板状をなし、中心部に治具挿入孔61が上下(取付穴12の深さ方向)に貫通して形成されている。治具挿入孔61は、プレート60がプレート収容部14に収容された場合に、貫通孔17と同軸で連通し且つ低圧室43を挟んで弁孔42と対向する位置に配置される。プレート60の中心部は、治具挿入孔61を取り囲み、周縁部よりも厚肉に形成されている。
また、プレート60は、取付穴12の底面12Aに面接触状態で当接可能な第1板面62と、第1板面62と反対側に位置する第2板面63とを有している。第2板面63は、治具挿入孔61の開口縁部に位置する当接面64と、プレート60の周縁部に位置して当接面64から一段落ちた周面65とを有している。当接面64は、治具挿入孔61の延出方向と直交する方向に沿ったフラット面とされ、後述する蓋部51が当接可能とされている。一方、周面65は、内筒部材32の連通孔40を区画する部分となっている。なお、プレート60は、浸炭焼入れによってラッシュアジャスタ30と同等で且つロッカアーム本体11より硬い硬度に調整されている。
プッシャー50は、蓋部51と、蓋部51の中心から突出する押圧部52とから一体に構成されている。蓋部51は、中心部に位置する円柱状の蓋本体部53と、周縁部に位置する円筒状のガイド部54とを有している。図3に示すように、蓋本体部53は当接面64に面接触可能なフラットなシール面55を有し、シール面55が治具挿入孔61の開口を覆うことにより、治具挿入孔61内が液密に封止されるようになっている。
ガイド部54は、図1に示すように、蓋本体部53の下端部周縁から径方向に張り出す拡径部56と、拡径部56の周縁から下向きに突出するガイド本体部57とを有している。拡径部56には、図4に示すように、周方向に複数のオイル通し孔58が貫通して形成されている。低圧室43内のオイルは、オイル通し孔58を通してプッシャー59から低圧室43側とプレート60側とに流動可能とされている。また、ガイド本体部57の外周面は、内筒部材32の内周面を摺動可能とされている。
押圧部52は、図1に示すように、ラッシュアジャスタ30の中心軸にほぼ沿って延びる棒状の形態とされ、バネ材70の内側に位置して低圧室43内を縦断して配置されるようになっている。押圧部52の先端は、弁孔42内に進入して、弁体45に上方から臨んでいる。
バネ材70は、第1、第2バネ46、48と同心の圧縮コイルバネであって、上端がガイド本体部57の内側で且つ拡径部56の下面に当接し、下端が隔壁38の上面に当接している。プッシャー50は、バネ材70によって常には上方に付勢されている。このため、蓋部51のシール面55は、プレート60の当接面64に押し当てられた状態を維持することが可能とされている。
ここで、プッシャー50は、低圧室43内で開弁位置と閉弁位置との間を軸方向(上下方向)に移動可能とされている。閉弁位置は、図1に示すように、通常の使用状態であって、バネ材70の付勢力によって蓋部51のシール面55がプレート60の当接面64に当接し、且つ押圧部52の先端が弁体45から少し離れて位置して、弁体45が弁孔42を閉じる状態である。一方、開弁位置は、図2に示すように、ラッシュアジャスタ30の組み付け時における一時的な状態であって、バネ材70の付勢力に抗して蓋部51のシール面55がプレート60の当接面64から離間し、且つ押圧部52の先端が弁体45に上方から当接して、弁体45が弁孔42を開く向きに移動した状態である。
次に、ロッカアーム本体11にラッシュアジャスタ30を組み付ける手順について説明する。
ロッカアーム本体11への組み付け前におけるラッシュアジャスタ30は、通常、第2バネ48によって高圧室44の容積が増大する向きに付勢され、且つ第1バネ46によって弁体45が弁孔42を閉じる向きに付勢され、内筒部材32に対して外筒部材31の頭部33が下方に大きく突出した状態になっている。つまり、高圧室44は拡張状態に保持されている。
その状態で、ロッカアーム本体11の取付穴12にプレート60及びラッシュアジャスタ30が挿入される。図1に示すように、取付穴12にプレート60及びラッシュアジャスタ30が挿入されると、プレート60の第1板面62が取付穴12の底面12Aに当接して、貫通孔17と治具挿入孔61とが同軸で連通するとともに、蓋部51のシール面55がプレート60の当接面64に当接して、プッシャー50が閉弁位置に保持される。
次いで、貫通孔17に上方から棒状の治具100が挿入される。さらに、治具100は、図2に示すように、貫通孔17から治具挿入孔61に挿入され、先端が蓋部51の当接面64に当接してプッシャー50全体を下方に押し下げる。治具100からの押圧力によって蓋部51がプレート60から離間すると、治具挿入孔61が低圧室43と連通し、且つ押圧部52の先端が弁体45に上方から当接して、弁体45が第1バネ46の付勢力に抗して押し下げられる。プッシャー50が移動する間、ガイド部54が内筒部材32の内周面を摺動することにより、プッシャー50の傾き及び押圧部52の軸振れが規制される。
また、プッシャー50が下降して開弁位置に保持される間、オイルが高圧室44から連通孔40を通って低圧室43へと流れ、オイルの流出によって高圧室44の容積が減少させられる。さらに、プッシャー50が開弁位置に保持される間、ラッシュアジャスタ30内のオイルに混入したエアは貫通孔17及び治具挿入孔61を通して外気に放出される。
適正量のオイルが高圧室44から低圧室43に移行した後、治具100が貫通孔17及び治具挿入孔61から引き抜かれる。すると、治具100から蓋部51への押圧力が解消され、それに伴いプッシャー50がバネ材70の付勢力で上昇して、蓋部51のシール面55がプレート60の当接面64に当接する。また、治具100の引き抜きによって押圧部52から弁体45への押圧力も解消され、それに伴い弁体45が第1バネ46の付勢力で上昇して隔壁38に当接し且つ弁孔42を閉じる。こうしてプッシャー50は、治具100の引き抜きにより開弁位置から閉弁位置へと自動的に移動させられる。そして、閉弁位置では、ラッシュアジャスタ30の頭部33が適正な高さ位置に調整されることになる。なお、ロッカアーム10の使用時には、プッシャー50はバネ材70によって閉弁位置に付勢された状態を維持することが可能となっている。
以上説明したように、本実施例によれば、治具100によってプッシャー50を開弁位置に押し込むことにより、弁体45が押圧部52により押動されて弁孔42を開き、オイルが高圧室44から弁孔42を通って低圧室43に流れるため、高圧室44内を時間をかけて圧縮しなくても、高圧室44の容積を容易に減少させることができる。また、使用時には、バネ材70によってプッシャー50が閉弁位置に維持されるため、貫通孔17を閉塞する止め栓が無くても、低圧室43と貫通孔17との連通状態が断たれ、貫通孔17から外部にオイルが漏れ出る事態が回避される。
さらに、プッシャー50の移動案内をなすガイド部54が蓋部51に一体に形成されているため、専用のガイド構造が不要とされ、プッシャー50の構成が簡素化される。
<実施例2>
図6は、本発明の実施例2を示す。実施例2は、蓋本体部53Aの形状が実施例1の蓋本体部53とは異なるが、その他は、実施例1と同様である。よって、実施例1と重複する説明は省略する。
蓋本体部53Aは、ロッカアーム本体11の治具挿入孔61に向けて突出する半球状の形態とされ、凸曲面状のシール面55Aを有している。プッシャー50Aが閉弁位置にある場合、蓋本体部53の頂部は治具挿入孔61内に進入しており、シール面55Aに治具挿入孔61の開口縁が全周に亘って当接するようになっている。
実施例2によれば、蓋本体部53Aが凸曲面状のシール面55Aを有しているため、治具挿入孔61の開口縁がシール面55Aに全周に亘って当接する状態が担保され、閉弁位置でのシール性がより高められる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような態様であってもよい。
(1)プレートは省略されてもよい。その場合、閉弁位置では、蓋部が貫通孔を直接閉じることになる。
(2)プッシャーが開弁位置にあるときに、押圧部の先端が弁孔内に進入しない構成であってもよい。
(3)本発明は、隔壁が外筒部材に形成され、低圧室が取付穴の底側で画成される従来技術(特開平10−73010号公報)に記載のような形態のラッシュアジャスタを内蔵したロッカアームにも適用可能である。
10…ロッカアーム
11…ロッカアーム本体
12…取付穴
12A…底面
17…貫通孔
30…ラッシュアジャスタ
31…外筒部材
32…内筒部材
38…隔壁
42…弁孔
43…低圧室
44…高圧室
45…弁体
50…プッシャー
51…蓋部
52…押圧部
54…ガイド部
60…プレート
61…治具挿入孔
62…第1板面
63…第2板面
70…バネ材(付勢部材)
100…治具

Claims (3)

  1. ラッシュアジャスタと、前記ラッシュアジャスタが挿入される有底の取付穴を有するロッカアーム本体とを備え、
    前記ロッカアーム本体は、その外面と前記取付穴の底面とに開口する貫通孔を有し、
    前記ラッシュアジャスタは、前記取付穴の底側に位置する低圧室と前記取付穴の開口側に位置する高圧室との間を仕切り前記貫通孔と対向する位置に弁孔を有する隔壁と、前記高圧室内に収容され前記高圧室と前記低圧室との内圧差に応動して前記弁孔を開閉可能となす弁体とを有し、
    前記低圧室内には、開弁位置と閉弁位置との間を移動可能なプッシャーと、前記プッシャーを前記閉弁位置に付勢する付勢部材とが収容され、
    前記プッシャーは、前記取付穴の底側に位置する蓋部と、前記蓋部から突出して先端部が前記弁孔内に進入可能な押圧部とを有し、
    前記閉弁位置では、前記付勢部材によって前記蓋部が前記貫通孔を閉じる向きに付勢され、且つ前記弁体が前記弁孔を閉じる状態を維持し、前記ラッシュアジャスタの組み付け時には、前記貫通孔に挿入された治具により前記蓋部が押圧されて、前記プッシャーが前記付勢部材の付勢力に抗して前記開弁位置側に移動させられ、前記開弁位置では、前記弁体が前記押圧部の先端に押圧されることで前記弁孔から離間して前記弁孔を開くことを特徴とするラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアーム。
  2. 前記ラッシュアジャスタは、前記取付穴内に嵌合可能な外筒部材と、前記外筒部材内に挿入される内筒部材とを有し、前記隔壁が前記内筒部材の閉止端に形成され、前記低圧室が前記内筒部材の内部に形成され、前記高圧室が前記外筒部材の内部において前記隔壁との間に形成されるものであり、
    前記取付穴の底面と前記内筒部材の開口端との間にはプレートが配置され、前記プレートには前記貫通孔に連通して前記治具を挿入可能な治具挿入孔が形成され、前記プレートが、前記取付穴の底面に面接触可能な第1板面と、前記第1板面の反対側に位置して前記蓋部が当接可能な第2板面とを有していることを特徴とする請求項1記載のラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアーム。
  3. 前記蓋部がガイド部を有し、前記プッシャーの移動過程では、前記ガイド部が前記低圧室の内周面を摺動することで前記プッシャーの傾きを規制することを特徴とする請求項1又は2記載のラッシュアジャスタ内蔵型ロッカアーム。
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