JP2020059798A - 粘着剤組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、近年のエレクトロニクス技術の飛躍的進歩により、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイパネル(PDP)などの種々のフラットパネルディスプレイ(FPD)が、様々な分野で表示装置として使用されるようになってきた。
これらの表示装置は、一般的にはガラス若しくはポリカーボネート等の透明プラスチック材料を粘着剤で貼り合せた積層構造を有する。このような用途では、粘着剤には、ガラス、透明プラスチック基板および光学フィルム等の視認性を損なわない透明性を有することは勿論のこと、高温、又は高温高湿条件下での過酷な耐久性試験後においても、基板界面からの剥がれや浮きが生じないことが要求されている。
また、外部からの水分の侵入によって白化現象が生じることがあり、その改善も要求されている。
例えば、特許文献1には、耐熱性の観点から、高分子量アクリルポリマーと低分子量アクリルポリマーとを含む粘着剤組成物が開示されている。これらの粘着剤組成物は、異なる分子量のアクリルポリマーの組み合わせにより、高温高湿条件下での浮きや剥がれの抑制を実現している。
特許文献2には、特定のビニル重合体及びアクリル系粘着性ポリマーを含む粘着剤組成物によって、プラスチック基板を被着体とする場合であっても、高湿負荷後の浮きや剥がれが防止できることが開示されている。
また、特許文献3には、周波数1MHzでの比誘電率及びガラスに対する接着力を特定な範囲とすることで、光学部材に対して優れた接着性を発揮する優れた光学シートが開示されている。
上記特許文献1〜3に記載の粘着剤組成物によれば、高温高湿条件下における粘着剤の浮きや剥がれの抑制には一定の効果が見られるものの、ガラスへの剥離強度が不足し、白化防止、微細な発泡の抑制という点では改善の余地がある。
本発明の目的は、高い比誘電率を有し、ガラスに対する高い接着力があり、耐白化性に優れた粘着剤組成物を提供することである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
前記アクリル系粘着性ポリマーを構成する単量体として、アクリル酸アルコキシアルキル及び/又はアクリル酸メチルを含み、前記アクリル酸アルコキシアルキル及び前記アクリル酸メチルの合計量は、前記アクリル系粘着性ポリマーの全構成単量体の60〜99質量%の範囲である粘着剤組成物。
〔2〕前記アクリル酸アルコキシアルキルが、アクリル酸2−メトキシメチル、アクリル酸2−エトキシメチル、アクリル酸2−メトキシエチル及びアクリル酸2−エトキシエチルからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の粘着剤組成物。
〔3〕前記アクリル系粘着性ポリマー及び架橋剤を含有する請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
〔4〕前記アクリル系粘着性ポリマーがリビングラジカル重合で製造されたポリマーである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の粘着剤組成物の製造方法。
Mnが1,000,000を超えると、段差追従性が低下する傾向があり、製造上の扱いも困難となる。一方、Mnが80,000未満では十分な凝集力と良好な接着性を発揮できなくなる。
さらに、前記アクリル系粘着性ポリマーは、十分な凝集力と良好な接着性とを発揮する観点から、重量平均分子量(Mw)が100,000以上であることが好ましく、250,000以上であることがより好ましく、400,000以上であることがさらに好ましい。
一方、重量平均分子量が高すぎると段差追随性が低下する傾向があり、製造上の扱いも困難となる。よって、上限値は2,000,000以下であることが好ましく、1,000,000以下であることがより好ましく、500,000以下であることがさらに好ましい。
ここで、数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて得られた標準ポリスチレン換算値である。
さらに、アクリル酸アルコキシアルキルの量が60〜99質量%の範囲にあることが好ましく、70〜98質量%であることがさらに好ましい。アクリル酸アルコキシアルキルの量が60質量%以上であると、比誘電率が高くなり、かつ、親水性が高いことから耐白化性が良くなる。
これらの中でも、アクリル酸2−メトキシメチル、アクリル酸2−エトキシメチル、アクリル酸2−メトキシエチル及びアクリル酸2−エトキシエチルが好ましく、耐白化性及びコストの面から、アクリル酸2−メトキシエチルが特に好ましい。
着性能を損なわない範囲で、これと共重合可能な他の単量体を使用することができる。
共重合可能な単量体としては例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体;(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等の炭素数1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族系単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロドデシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の脂肪族環系ビニル単量体;イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート及びポリエチレン−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシブチルアクリルアミド等のエチレン系不飽和カルボン酸アミド及びN−置換化合物;アリルアルコール等の不飽和アルコール;(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸グリシジル、ダイアセトンアクリルアミド等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を使用することができる。
ではなく、公知の製造方法を採用することができる。例えば、リビングラジカル重合およ
びリビングアニオン重合等の各種制御重合法を利用する方法や、再沈殿方法、クロマトグ
ラフィーにより分離する方法等を挙げることができる。これらの中でも、操作が簡便であ
り、広い単量体に対して適応することができる観点から、リビングラジカル重合が好ま
い。
リビングラジカル重合法の種類についても特段の制限はなく、可逆的付加−開裂連鎖移動重合法(RAFT法)、ニトロキシラジカル法(NMP法)、原子移動ラジカル重合法(ATRP法)、有機テルル化合物を用いる重合法(TERP法)、有機アンチモン化合物を用いる重合法(SBRP法)、有機ビスマス化合物を用いる重合法(BIRP法)及びヨウ素移動重合法等の各種重合方法を採用することができる。これらの内でも、重合の制御性と実施の簡便さの観点から、RAFT法、NMP法及びATRP法が好ましい。
また、RAFT剤の使用量は、用いる単量体及びRAFT剤の種類等により適宜調整される。
また、重合反応を安定的に行う観点から、RAFT剤1molに対するラジカル重合開始剤の使用量の下限は、0.01molである。よって、RAFT剤1molに対するラジカル重合開始剤の使用量は、0.01mol以上0.5mol以下の範囲が好ましく、0.05mol以上0.2mol以下の範囲がより好ましい。
一方、反応温度が100℃以下であれば、副反応が抑制できるとともに、使用できる開始剤や溶剤に関する制限が緩和される。
次いで、上記重合前駆体を加熱下で二次解離することにより、ビニル系単量体をリビング重合することができる。この場合、重合前駆体は分子内に2以上の活性点を有するため、より分子量分布の狭い重合体を得ることができる。また、ニトロキシド化合物の使用量は、用いる単量体及びニトロキシド化合物の種類等により適宜調整される。
一方、上記ニトロキシドラジカルの添加量が多すぎると重合が進行しない場合がある。上記ニトロキシド化合物1molに対する上記ニトロキシドラジカルのより好ましい添加量は0.01〜0.5molの範囲であり、さらに好ましい添加量は0.05〜0.2molの範囲である。
これらの成分の中でも、本発明の粘着剤組成物は、接着性及び凝集性などの粘着物性を確保する観点から、架橋剤(硬化剤)を加えることが好ましい。
上記イソシアネート化合物としては、芳香族系、脂肪族系、脂環族系の各種イソシアネート化合物、更には、これらのイソシアネート化合物の変性物(プレポリマー等)を用いることができる。
脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リシンジイソシアネート(LDI)、リシントリイソシアネート(LTI)等が挙げられる。
脂環族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、水添化XDI(H6XDI)、水添化MDI(H12MDI)等が挙げられる。
また、変性イソシアネートとしては、上記イソシアネート化合物のウレタン変性体、2量体、3量体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビューレット変性体、ウレア変性体、イソシアヌレート変性体、オキサゾリドン変性体、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。
前記溶液型粘着剤組成物及びエマルション型粘着剤組成物の場合、用いられる有機溶剤または水等の媒体は、粘着剤組成物100質量部に対して通常20〜80質量部である。
又、活性エネルギー線による感度を向上させるため、光増感剤を併用することもできる。
光増感剤としては、安息香酸系及びアミン系光増感剤等が挙げられる。これらは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
光開始剤及び光増感剤の使用量は、単官能及び/又は多官能の(メタ)アクリル酸系単量体100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。
基材としては、紙類、フィルム、布、不織布、及び金属箔等を用いることができ、粘着剤組成物の塗工は直接これらの基材上に行っても良いし、離型紙等に塗工して乾燥した後に基材に転写しても良い。
粘着シートに形成される粘着剤の厚み(乾燥後の膜厚)は用途により選択されるが、通常は1〜300μmの範囲であり、5〜250μmの範囲が好ましく、10〜200μmの範囲が更に好ましい。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコにジベンジルトリチオカーボネート(以下「DBTTC」ともいう。) 0,79g、2,2´−アゾビス2−メチルブチロニトリル(以下「ABN−E」ともいう。) 0.10g、アクリル酸メトキシエチル(以下、「MEA」ともいう。)475g、アクリル酸ヒドロキシエチル(以下、「HEA」ともいう。)14.7g及び酢酸エチル200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが144, 000、Mw/Mnは1.60であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.73g、ABN−E 0.10g、MEA 466g、HEA 24.5g及び酢酸エチル200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが156, 000、Mw/Mnは1.28であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.76g、ABN−E 0.10g、MEA 441g、アクリル酸ブチル(以下、「BA」ともいう)24.5g、アクリル酸(以下、「AA」ともいう)24.5g及び酢酸エチル200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが138,000、Mw/Mnは1.63であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 1.23g、ABN−E 0.16g、MEA 392g、BA 73.5g、HEA 24.5g、および酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが84,000、Mw/Mnは1.89であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.85g、ABN−E 0.11g、MEA 392g、BA 73.5g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが110,000、Mw/Mnは1.95であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.37g、ABN−E 0.05g、MEA 392g、BA 73.5g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが250,000、Mw/Mnは1.92であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.11g、ABN−E 0.04g、MEA 392g、BA 73.5g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが510,000、Mw/Mnは2.14であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.74g、ABN−E 0.10g、MEA 318g、BA 147g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが136,000、Mw/Mnは1.90であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.79g、ABN−E 0.10g、MEA 318g、BA 73.5g、アクリル酸メチル(以下、「MA」ともいう)73.5、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが125,000、Mw/Mnは1.92であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.85g、ABN−E 0.11g、MEA 245g、BA 73.5g、MA 147g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが142,000、Mw/Mnは1.96であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 1.00g、ABN−E 0.14g、BA 73.5g、MA 392g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが140,000、Mw/Mnは1.89であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.74g、ABN−E 0.10g、MEA 245g、BA 220g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが136,000、Mw/Mnは1.87であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.74g、ABN−E 0.10g、MEA 147g、BA 318g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが125,000、Mw/Mnは1.68であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.74g、ABN−E 0.10g、BA 465g、HEA 24.5g及び酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが132,000、Mw/Mnは1.89であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに、DBTTC 0.85g、ABN−E 0.11g、BA 318g、MA 147g、HEA 24.5g、および酢酸エチル 200gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、70℃の恒温槽で重合を開始した。6時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが145,000、Mw/Mnは2.06であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(以下、「V−65」ともいう)0.10g、MEA 120g、BA 22.5g、HEA 7.5g及び酢酸エチル 270gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、75℃の恒温槽で重合を開始した。5時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが68,000、Mw/Mnは4.56であった。
攪拌機、温度計を装着した1LフラスコにV−65 0.03g、MEA 120g、BA 22.5g、HEA 7.5g及び酢酸エチル 220gを仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、75℃の恒温槽で重合を開始した。5時間後、室温まで冷却し、酢酸エチルを追加することで固形分濃度が30%になるように調整した。得られたアクリル系ポリマーの分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mnが148,000、Mw/Mnは5.88であった。
ゲル浸透クロマトグラフ装置(型式名「HLC−8320」、東ソー社製)を用いて、下記の条件よりポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を得た。また、得られた値から分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
○測定条件
カラム:東ソー社製TSKgel SuperMultiporeHZ−M×4本
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI
流速:600μL/min
得られた重合体のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計を用いて得られた熱流束曲線のベースラインと変曲点での接線の交点から決定した。熱流束曲線は試料約10mgを−50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで300℃まで昇温し、引き続き−50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで350℃まで昇温する条件で得た。
測定機器:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製DSC6220
測定雰囲気:窒素雰囲気下
上記合成例1で得られた重合体(A−1)を酢酸エチルに溶解して、固形分濃度30質量%の重合体(A−1)溶液を調整した。当該重合体(A−1)溶液100質量部に架橋剤としてタケテートD−110N(固形濃度75質量%、三井化学社製)0.16部を混合し、粘着剤組成物を得た。
この粘着剤組成物を、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」という)製セパレーター上に、乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布した。粘着性組成物を80℃、4分間乾燥することで、酢酸エチルを除去するとともに架橋反応させ、前記セパレーターとは剥離力の異なる厚さ38μmのPET製セパレーターを貼り合わせて、40℃で5日間静置して熟成(エージング)することにより、両面セパレーター付き粘着フィルムを得た。得られた粘着フィルムについて、下記の方法で、ガラスへの剥離強度、耐白化性及び比誘電率を測定して、その結果を表2及び表3に記載した。
実施例1と同様に、重合体A−2〜重合体A−A−17について、下記表2及び下記表3に記載の架橋剤を混合して粘着剤組成物(実施例1〜実施例12及び比較例1〜比較例6)を得た(実施例5は架橋剤なし)。得られた粘着剤組成物から実施例1と同様な方法で粘着フィルムを作製して、得られた粘着フィルムについて、下記の方法で、ガラスへの剥離強度、耐白化性及び比誘電率を測定して、その結果を表2及び表3に記載した。
粘着フィルム試料を易接着処理したPETフィルム(100μm)に転写して評価用の粘着シートを得た。被着体をガラス板(旭硝子社製、ファブリテックFL11A、1mm厚)とし、上記評価用の粘着シートを貼り合せ、卓上加圧脱泡装置TBR−200(千代田電気工業社製)を用いて0.5MPa、50℃の条件下で20分間圧着した後、恒温槽付き引張り試験機ストログラフR型(東洋精機社製)を用いて、温度が23℃、剥離速度が300mm/min.の条件で、JIS Z−0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて粘着シートの180度剥離強度を測定し、ガラスへの剥離強度とした。
粘着フィルム試料から剥離フィルムを剥がし、易接着処理したPETフィルム(100μm)に転写し、もう一方の剥離フィルムを剥がしてポリカーボネート板を貼り合せた積層体を作製し、前記粘着シートの片面に易接着処理したPETフィルム(100μm)を貼り合わせ、他の面にポリカーボネート板を貼り合せた積層体を作製し、卓上加圧脱泡装置TBR−200(千代田電気工業社製)を用いて0.5MPa、50℃の条件下で20分間圧着処理を行った。その後、上記積層体を85℃、85%RHの恒温恒湿槽内に24時間置いて負荷を与えた。負荷後の積層体の外観(発泡の有無および白化の程度)を光学顕微鏡M205C(ライカマイクロシステムズ社製)および目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
(白化の程度:耐白化性)
○:粘着剤層の白化は見られず、透明な状態を維持
△:粘着剤層の白化が見られるが、積層体の裏面を視認できる
×:粘着剤層が白化し、積層体の裏面が見えない
前記粘着シートについて、周波数10000Hzでの比誘電率を、JIS K 6911に準じて、装置:Agilent Precision Impedance Analizer4294、フィクスチャー:Agilent Dielectic Test Fixture 16451Bを用いて、23℃、50%RH環境下で測定した。
タケネートD−110N(三井化学社製)
コロネートL(東ソー社製)
Claims (4)
- ガラス転移温度(Tg)が−80℃〜10℃であり、数平均分子量(Mn)が80,000〜1,000,000であり、かつ、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比率が1.05〜3.0であるアクリル系粘着性ポリマーを含有する粘着剤組成物であって、
前記アクリル系粘着性ポリマーを構成する単量体として、アクリル酸アルコキシアルキル及び/又はアクリル酸メチルを含み、前記アクリル酸アルコキシアルキル及び前記アクリル酸メチルの合計量は、前記アクリル系粘着性ポリマーの全構成単量体の60〜99質量%の範囲である粘着剤組成物。 - 前記アクリル酸アルコキシアルキルが、アクリル酸2−メトキシメチル、アクリル酸2−エトキシメチル、アクリル酸2−メトキシエチル及びアクリル酸2−エトキシエチルからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の粘着剤組成物。
- 前記アクリル系粘着性ポリマー及び架橋剤を含有する請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
- 前記前記アクリル系粘着性ポリマーがリビングラジカル重合で製造されたポリマーである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の粘着剤組成物の製造方法。
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